JP3005692B2 - 3次元化が抑制されたポリヘキサメチレンアジパミドおよびその製造方法 - Google Patents

3次元化が抑制されたポリヘキサメチレンアジパミドおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、3次元化が抑制された高分子量ポリヘキサ
メチレンアジパミドおよびその製造方法に関する。
更に詳しくは、本発明は、分子鎖中に2級のアミノ基
を含む3官能アミンであるビスヘキサメチレントリアミ
ン(以下、BHTと呼ぶ)の含有量がゼロに近く、高分子
量で且つ正常な分子量分布を有するポリヘキサメチレン
アジパミド及びそれの製造方法に関する。
(従来の技術) ポリヘキサメチレンアジパミドは、元来高タフネス、
高耐疲労性などの利点を有するので、多くの分野で使用
されている。特に、繊維として広く利用されている。近
年、タイヤコードなどの産業資材用繊維において、タフ
ネス、耐疲労性などに対する要求が更に高度化して来て
いる。
本発明者らの検討によって、3官能アミンであるBHT
による3次元化の程度および分子量がこれらの性能に大
きく影響することが判っている。
ポリヘキサメチレンアジパミド製造の従来技術として
は、アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩
(以下、AH塩と呼ぶ)の水溶液を原料とし、それを濃縮
して溶融重合する方法(以下、溶融重合と呼ぶ)が最も
多く用いられている。
また、溶融重合によってプレポリマーを製造し、それ
を固相重合する方法も工業的に行われている(例えば特
開昭48−17596号公報)。また、固体AH塩から直接固相
重合してポリマーを製造する方法が、京都教育大学紀要
Ser.B,No,63(1983)に開示されている。
しかし、溶融重合あるいは溶融重合−固相重合で高分
子量ポリマーを得る方法では、BHTが副生し、それが分
子鎖中に比較的多量(0.7mg/g以上)に含まれる。
一方、京都教育大学紀要Ser.B,No.63(1983)に開示
されている、固体AH塩から直接固相重合する方法には、
産業資材用繊維に用いられる程度の高分子量は実現され
ていない(硫酸相対粘度2.5以下)ばかりか、BHTの含有
量に関する記載は全くない。また、この方法で、著者ら
が得ているより高分子量のポリマーを得ようとすると、
分子量分布が極めて大きくなり、正常な紡糸が出来なか
った。
(発明が解決しようとする課題) 上記のように従来技術では、BHTの含有量がゼロに近
く、高分子量で且つ分子量分布が正常なポリヘキサメチ
レンアジパミドを得ることは出来ない。
本発明の目的は、タイヤコードなどの産業資材用繊維
のタフネスや耐疲労性などの性能を更に高度化するため
に、BHTの含有量がゼロに近い高分子量のポリヘキサメ
チレンアジパミドの提供にある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは鋭意検討した結果、ポリヘキサメチレン
アジパミドを得るに当たり、AH塩固相重合法の改良によ
って、BHT含有量の大幅に減少できると共に高分子量で
且つ正常な分子量分布を有することを見出し、本発明を
完成するに至った。
即ち、本発明は: ヘキサメチレンアジパミドの繰返構造単位が95モル
%以上、その他の共重合成分がポリアミド成分であるポ
リヘキサメチレンアジパミドであって、該分子鎖中のビ
スヘキサメチレントリアミンの含有量が0.3mg/g以下、
硫酸相対粘度が3.0以上、Mw/Mn(Mw:重量平均分子量、M
n:数平均分子量)で表される分子量分布が3以下であ
る、ポリヘキサメチレンアジパミドを提供する。また、 以下の工程の組合せからなるポリヘキサメチレンア
ジパミドの製造方法: (イ)AH塩を、ヘキサメチレンジアミンの逃散量に見合
う量だけヘキサメチレンジアミンを補給しながら固相重
合を行ってプレポリマーを製造する第一工程、 (ロ)第一工程により得られるプレポリマーを加熱して
(一定時間)溶融した後、冷却して再凝固する第二工
程、 (ハ)第二工程の凝固物を固相重合する第三工程、であ
る。
さらに、本発明を具体的に説明する。
(A)本発明のポリヘキサメチレンアジパミドの構成 (i)構成単位 本発明におけるポリヘキサメチレンアジパミドは、分
子鎖の繰返単位数の95モル%以上がヘキサメチレンアジ
パミドで、且つその他の共重合成分がポリアミド成分で
なければならない。
その他の共重合成分を5モル%を越えて含有すと、ポ
リマーの融点が大幅に下がり、ポリヘキサメチレンアジ
パミドの特徴である耐熱性が損なわれるばかりか、タイ
ヤコード等において高強力が得られなくなる。
上記共重合しうる他のポリアミド成分としては、例え
ばポリε−カプラミド、ポリヘキサメチレンセバカミ
ド、ポリヘキサメチレンイソフタラミド、ポリヘキサメ
チレンテレフタラミド、ポリキシレンフタラミド等を挙
げることができる。
(ii)副生BHTの含量 上記ポリヘキサメチレンアジパミド中の副生BHTの含
有量は0.3mg/g以下でなければならない。
副生BHTの含有量が0.3mg/gを越えると3次元化の程度
が大きく、タイヤコード等の産業資材用繊維において耐
疲労性などの性能向上の妨げになる。BHTの含有量は好
ましくは0.2mg/g以下である。
(iii)硫酸相対粘度 ポリヘキサメチレンアジパミドにおいて、硫酸相対粘
度は3.0以上でなればならない。硫酸相対粘度が3.0未満
では、タイヤコード等の産業資材用繊維において、高度
なタフネスを発現させることができない。硫酸相対粘度
は好ましくは3.5以上である。
(iv)分子量分布(Mw/Mn) 本発明のポリヘキサメチレンアジパミドにおいて、Mw
/Mnが3を越えると、溶融紡糸時の溶融粘度を変動が大
きく、正常な紡糸が出来ない。Mw/Mnは好ましくは2.5以
下である。
(B)本発明のポリヘキサメチレンアジパミドの製造方
法 本発明のポリヘキサメチレンアジパミドの製造方法
は、以下の工程の組合せでなければならない。
(イ)AH塩を、ヘキサメチレンジアミンの逃散量に見合
う量だけヘキサメチレンジアミンを補給しながら固相重
合を行ってプレポリマーを製造する第一工程、 (ロ)第一工程により得られるプレポリマーを加熱して
(一定時間)溶融した後、冷却して再凝固する第二工
程、 (ハ)第二工程の凝固物を固相重合する第三工程。
上記の3工程が揃わないと、本発明のポリヘキサメチ
レンアジパミドを得ることが出来ない。
例えば、第一工程の後第二工程を行わずに第三工程を
行って高分子量ポリマーを合成した場合に、分子量分布
(Mw/Mn)が3を越えてしまう。
(i)第一工程 本発明の製造方法の第一工程において、ヘキサメチレ
ンジアミンの逃散量に見合う量のヘキサメチレンジアミ
ンを補給しなければならない。
これを行わないとアミノ末端基の量が減少し、アミノ
端末基とカルボキシル末端基のバランスが崩れ、高分子
量化できくなる。
(ii)第二工程 本発明の製造方法において、第三工程は第二工程を経
た後に行わなければならない。
第二工程を経ずに第三工程を行った場合に、分子量分
布が極めて広くなるばかりか、第三工程の固相重合速度
が著しく遅くなる。
(iii)第三工程 本発明の製造方法において、第一、第二工程の後に必
ず第三工程を行わなければならない。
第三工程を行わないと、硫酸相対粘度が3.0以上の高
分子量ポリマーを得ることが出来ない。
(C)本発明の製造方法の細部 (i)原料のAH塩 本発明の製造方法において、原料のAH塩は市販のもの
でよいが、それに添加剤を加えたものを用いることもで
きる。
原料AH塩の形状は粉体、粉体のいずれでもよいが、好
ましくは流体を用いる。
(ii)反応条件等 1)本発明の製造方法の第一工程の反応器としては、攪
拌翼付縦型反応器やタンブラー型反応器など、公知のも
のを用いることができる。好ましくは、攪拌翼付縦型反
応器を用いる。
・反応温度は、好ましくは160−〜193℃、更に好ましく
は180〜193℃である。160℃未満では固相重合速度が遅
くなり、一方、193℃を越えるとAH塩が融解する。
・反応器に通す窒素流量は好ましくは100〜1,000ml/
分、更に好ましくは200〜1,000ml/分である。
・ヘキサメチレンジアミンの逃散量に気合う量のヘキサ
メチレンジアミンを補給する方法としては、(イ)重合
が進行し、カルボキシル末端基の量が好ましくは1,000
〜7,000meq/kg、更に好ましくは1,000〜2,000meq/kgに
達した段階で、アミノ末端基のカルボキシル末端基から
の不足分に相当するヘキサメチレンジアミンを添加する
方法と、 (ロ)反応中AH塩100gに対して好ましくは1〜10g/hr、
更に好ましくは1〜2g/hrのヘキサメチレンジアミンの
蒸気を連続的に吹き込む方法などが用いられる。
・第一工程の固相重合は、プレポリマーの数平均分子量
が好ましくは2,000〜10,000、更に好ましくは2,000〜4,
000になるまで行う。
2)本発明の製造方法の第二工程の装置としては、オー
トクレーブや溶融押出機など公知のものを用いることが
出来る。好ましくは、オートクレーブを用いる。
・溶融は窒素雰囲気下で行う。溶融温度は好ましくは融
点〜300℃、更に好ましくは融点〜290℃である。溶融状
態に置く時間は好ましくは5〜30分間、更に好ましくは
5〜20分間である。
3)本発明の製造方法の第三工程の反応器は、第一工程
と同様に公知なものを用いることができる。好ましく
は、タンブラー型反応器を用いる。
・反応温度は好ましくは180〜263℃、更に好ましくは20
0〜263℃である。
・反応器に通す窒素流量は好ましくは100ml/分以上、更
に好ましくは500ml/分である。
(D)その他 (i)本発明のポリヘキサメチレンアジパミドは、主と
してタイヤコード等の産業資材用繊維に用いるので、
熱、光、酸素等に対して十分な耐久性を要する目的で安
定剤が加えられてもよい。
(ii)各種添加剤 ・安定剤としては、銅塩、例えば酢酸銅、塩化第一銅、
塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅、沃化第一銅、好
ましくは酢酸銅と、アルカリ又はアルカリ土類金属のハ
ロゲン化物、例えば沃化カリウム、塩化カリウム、沃化
ナトリウム、臭化ナトリウム、塩化カルシウム、好まし
くは沃化カリウムとが;無機及び有機の燐化合物、例え
ばピロリン酸ソーダ、亜リン酸ソーダ、次亜リン酸ソー
ダ、トリフェニルホスファイト、フェニルホスフィン酸
カリウム、フェニルホスホン酸カリウム、好ましくは次
亜リン酸ナトリウムと併用して含有させるのが好まし
い。
・また、艶消剤として酸化チタン等が好ましい。また、
艶消し剤として酸化チタン等が添加されたり、制電剤が
添加されてもよい。
(実施例) 以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、これは本
発明の範囲を制限しない。
実施例の説明に先立ち、本発明において用いられる各
種の特性の定義及びその測定法を示す。
BHT含有量: ポリマーに臭化水素酸を加え、加熱加水分解したもの
を蒸発乾固、真空乾燥する。得られた分解物に誘導体化
処理を施し、ガスクロマトグラフィーにて分析した。
硫酸相対粘度: オストワルド粘度管を用いて、25℃、ポリマー濃度1g
/dl(95.5%硫酸使用)で測定した。
アミノ末端基量: ポリマーを90%フェノールに溶解し、1/20N塩酸でpH
=3.0まで滴定し、次式により算出した。
V:滴定に要した塩酸の量(ml) W:ポリマーの重量(g) カルボキシル末端基量: ポリマーをベンジルアルコールに溶解し、フェノール
フタレインを指示薬とし、1/10N NaOHにて滴定し、次式により算出した。
V:適定に要したNaOHの量(ml) W:ポリマーの重量(g) 数平均分子量: アミノおよびカルボキシル末端基量より、次式により
算出した。
分子量分布: ポリマーをオルトクロロフェノールに溶解し、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィーにて分析し、重量平
均分子量と数平均分子量の比として求めた。
(実施例1) 攪拌翼付縦型反応機にてAH塩の流体250gを攪拌し、窒
素500ml/分を通しつつ、180℃で固相重合を行った。反
応開始6時間後、アミン末端基量が1,120meq/kg−Poly
に達した段階で、アミノ末端基量のカルボキシル末端基
量からのずれ(a=2/3meq/kg−Poly)に相当するヘキ
サメチレンジアミンを添加した後、さらに2時間固相重
合を継続して、数平均分子量3,600、a=21meq/kg−Pol
yのポリヘキサメチレンアジパミドのプレポリマーを得
た。
得られたプレポリマーをオートクレーブ中窒素雰囲気
下290℃で20分間溶融した後、20℃の窒素で冷却し、再
凝固した。
得られた再凝固ポリマーを破砕して粒体とする。該粒
体をタンブラー型反応器にて窒素1,000ml/分を通しつ
つ、220℃で6時間固相重合し、BHT含有量0.2mg/g−Pol
y、硫酸相対粘度3.8、Mw/Mn=2.4のポリヘキサメチレン
アジパミドを得た。
実施例1の方法は本発明の製造方法の必須工程要件
(イ)〜(ハ)を満足しているので、BHT含有量0.3mg/g
以下、硫酸相対粘度3.0以上、Mw/Mn3以下という本発明
の必須要件を満足するポリヘキサメチレンアジパミドが
得られている。
(実施例2) 攪拌翼付縦型反応機にてAH塩の粒体100gを攪拌し、ヘ
キサメチレンジアミンの蒸気を2g/hrの割合で随伴させ
た窒素200ml/分を通しつつ、180℃で9時間固相重合
し、数平均分子量3,400、アミノ末端基量のカルボキシ
ル末端基量からのずれa=12meq/kg−Polyのプレポリマ
ーを得た。
得られたポリマーの溶融−再凝固とそれに続く固相重
合は、実施例1と同様の方法で行い、BHT含有量0.2mg/g
−Poly、硫酸相対粘度3.9、Mw/Mn=2.5のポリヘキサメ
チレンアジパミドを得た。
実施例2の方法は本発明の製造方法の必須工程要件
(イ)〜(ハ)を満足しているので、BHT含有量0.3mg/g
以下、硫酸相対粘度3.9以上、Mw/Mn3以下という本発明
の必須要件を満足するポリヘキサメチレンアジパミドが
得られている。
(比較例1) AH塩の50%水溶液200gをオートクレーブ中290℃に加
熱し、放圧しつつ17.5kg/cm2Gを2時間維持した後、1kg
/cm2/分で降圧し、常圧で30分間反応させ、プレポリマ
ーを得た。
該プレポリマーを破砕して粒体とし、タンブラー型反
応器にて、窒素1,000ml/分を通しつつ、220℃で3時間
固相重合を行い、BHT含有量0.7mg/g−Poly、硫酸相対粘
度3.9、Mw/Mn2.3のポリヘキサメチレンアジパミドを得
た。
比較例1は、工業的に行われている公知の方法であ
り、本発明の製造方法の必須工程要件(イ)〜(ハ)を
満足していないため、BHT含有量が0.7mg/g−Polyと本発
明のポリマーの3倍以上になっている。
(比較例2) 攪拌翼付縦型反応機にて、AH塩の粒体100gを攪拌し、
窒素100ml/分を通しつつ、180℃20時間固相重合を行
い、数平均分子量3,100、a=546meq−Polyのプレポリ
マーを得た。
該プレポリマーを破砕して粒体とし、タンブラー型反
応器にて窒素1,000ml/分を通しつつ、220℃で50時間固
相重合し、BHT含有量0.1mg/g−Poly、硫酸相対粘度1.5
のポリヘキサメチレンアジパミドを得た。
比較例2においては、ヘキサメチレンジアミンの補給
を行うという本発明の製造方法の第一工程(イ)の必須
要件を満足していないため、アミノ末端基量とカルボキ
シル末端基量のバランスの崩れが解消されず、従って硫
酸相対粘度1.5の低分子量ポリマーしか得られない。
(比較例3) 実施例2と同様に、ヘキサメチレンジアミンの蒸気を
吹き込みつつ固相重合して得られたプレポリマーを破砕
して、粒体とした。
該粒体をタンブラー型反応器にて窒素1,000ml/分を通
しつつ、220℃で50時間固相重合を行い、BHT含有量0.2m
g/g−Poly、硫酸相体粘度3.9、Mw/Mn=5.5のポリヘキサ
メチレンアジパミドを得た。
比較例3においては、第二工程を経たのち第三工程を
行うという本発明の製造方法の必須要件を満足していな
いため、Mw/Mnが5.5と極めて広い分子量分布になってい
る。しかも、第三工程の固相重合速度が著しく遅く、硫
酸相対粘度3.9のポリマーを得るのに50時間という長時
間を要している。
(発明の効果) 本発明のポリヘキサメチレンアジパミドは、BHTの含
有量が低いために3次元化が抑制されており、しかも高
分子量なので高度なタフネス、耐疲労性を要求されるタ
イヤコード等の産業資材用繊維にとって好適な素材であ
る。
また、本発明のポリヘキサメチレンアジパミドは、正
常は分子量分布を有するので、安定した溶融紡糸を行う
ことが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 69/00 - 69/50 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘキサメチレンアジパミドの繰返構造単位
    が95モル%以上、その他の共重合成分がポリアミド成分
    であるポリヘキサメチレンアジパミドであって、該分子
    鎖中のビスヘキサメチレントリアミンの含有量が0.3mg/
    g以下、硫酸相対粘度が3.0以上、Mw/Mn(Mw:重量平均分
    子量、Mn:数平均分子量)で表される分子量分布が3以
    下であることを特徴とする、ポリヘキサメチレンアジパ
    ミド。
  2. 【請求項2】以下の工程の組合せからなるポリヘキサメ
    チレンアジパミドの製造方法; (イ)アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩
    を、ヘキサメチレンジアミンの逃散量に見合う量だけヘ
    キサメチレンジアミンを補給しながら固相重合を行って
    プレポリマーを製造する第一工程、 (ロ)第一工程により得られるプレポリマーを加熱して
    溶融した後、冷却して再凝固する第二工程、 (ハ)第二工程の凝固物を固相重合する第三工程。
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