JP3005410U - 枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】３つの収納部のうち両側部の収納部には丸棒状
で角部は面取りされている桧小片を多数収納し、さらに
頭部が当たる中央の収納部には、中にオガコを入れたダ
ンプル加工を施した布袋を収納することにより頭部への
弾力性を十分持ち寝心地が良く、首部、肩部などへの適
当な指圧効果を有する枕を提供すること。 【構成】化学繊維からなる通気性の良いメッシュ状の中
袋を長手方向に２か所綴じ合わせて３つの収納部を形成
し、該３つの収納部のうち両側部の収納部には丸棒状の
桧小片を多数収納し、また中央の収納部には中にオガコ
を入れた布袋を収納し、該中袋を布製の表袋によって被
覆したことを特徴とし、またナイロン製のメッシュ状中
袋を長手方向に２か所綴じ合わせて３つの収納部を形成
し、該３つの収納部のうち両側部の収納部には丸棒状の
桧小片を多数収納し、また中央の収納部には中にオガコ
を入れたダンプル加工を施した布袋を収納し、前記中袋
の一側端に取付けたファスナーによって前記３つの収納
部入口を一度に開閉可能とし、該中袋を布製の表袋によ
って被覆したことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は枕の両側部に桧の丸棒状小片を多数収納し、枕中央部には桧のオガコ （細かいおがくず）を入れた布袋を収納して使用感触を改良し、そのため寝心地 が良く、しかも安眠を助長する健康枕に関する。

【０００２】

【従来技術】

従来、そば殻を芯材とする枕のクッション性を増し、重量を軽くする目的で芯 材の断面を２層にし、例えば上半部にパンヤ等のクッション材を充填するものな どがあったが、実開昭５０−１５０５１８号公報によって提案された袋体内に芯 材としてもみ殻を充填し、その上下に芯材としてそば殻を充填した袋体を設けた ものが知られている。

【０００３】 また、実開昭６１−１３９６６６号公報によって提案された杉、松、けやきな どの丸棒状のものに、一部直径が１．５mm程度の球状の桧小片を混合して充填し た枕や、実開昭６１−１７２５６７号公報によって提案された直径が５〜２５mm をした桧の球体を細長い短冊状をした袋に入れ連結した枕や、実開昭６２−１６ １３１１号公報によって提案され木材を細断し、これをサンドペーパー処理して ３〜４mm程度のほぼ球形の粒状体とした枕材も知られている。

【０００４】 このように、健康枕として竹材や桧材を細断して利用した枕や、陶器を利用し た枕が知られているが、特にこのうち、竹材を利用した枕はその竹材の性質を利 用し、温度を一定に保つことができるので、夏は涼しく、冬温かくて安眠用枕と して好まれている。しかしこの竹材は風通しを良くするとはいえ使用中の防虫， 防黴などの点では充分でなく、時として竹材が汗の影響を受けて黴びることさえ 起こる。

【０００５】 そこで、実開昭６１−１４９５６４号公報によって提案された木材と竹材の小 片を混合充填し、竹材を利用した従来の枕の特性を生かしつつ、これに防虫、防 腐、防黴の性質を付与すると共に、木材の特性をも併用して全体的に温度を一定 に保ち、同時に肩こり、不眠症、高血圧などの予防枕としても知られている。

【０００６】 さらに、実公平５−６８５６号公報によって提案された羽毛を詰め込んだ枕本 体の一面に、複数の収納部に桧の円筒状をし、角部は面取りされている小片をそ れぞれ多数収納した通気性の良いメッシュ状の桧袋を着脱自在に取りつけ、さら に全体を布製表袋に収納した枕も知られており、これは睡眠中に吸汗作用による 汗を吸い取る機能を有している上に使用感触がよいため安眠でき、さらに中央の 枕本体に羽毛を収容しているので、クッション性が非常によいため就寝中頭部が 桧の小片に接して適度の指圧効果がある。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記実開昭５０−１５０５１８号公報に記載されたそば殻を芯 材とした枕はダニなどの害虫の発生や重量の点に問題があり、また実開昭６１− １３９６６６号公報に記載された木材の丸棒を充填した枕や、実開昭６２−１６ １３１１号公報によって提案されたほぼ球形の枕材は、使用中に硬くなりすぎて 睡眠中に頭痛を起こしたりして、寝心地が悪いという問題があった。 また、実開昭６１−１４９５６４号公報に記載された防腐，防虫，防黴薬剤を 含浸させた木材及び竹材の小片を充填した枕では薬剤による臭いが鼻につき安眠 を妨げたり、使用中に硬くなりすぎるという問題がある。

【０００８】 本考案は上記の事情に鑑みて完成されたものであり、３つの収納部のうち両側 部の収納部には丸棒状で角部は面取りされている桧小片を多数収納し、さらに頭 部が当たる中央の収納部には、中にオガコを入れたダンプル加工を施した布袋を 収納することにより頭部への弾力性を十分持ち寝心地が良く、かつ首部、肩部な どへの適当な指圧効果を有する枕を提供し、その上に桧の丸棒状小片から揮散す るカンフェン、ピネン、テルピネン、ヒノキニン、ヒノキオール、ヒノキレジノ ールなどの芳香性のある揮発成分により安眠ができ、人体の活性化と健康に良い 枕を提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記の目的を達成するための、化学繊維からなる通気性の良いメッシ ュ状の中袋を長手方向に２か所綴じ合わせて３つの収納部を形成し、該３つの収 納部のうち両側部の収納部には丸棒状の桧小片を多数収納し、また中央の収納部 には中にオガコを入れたダンプル加工を施した布袋を収納し、さらに該中袋を布 製の表袋によって被覆したことを特徴とする枕であり、さらに前記中袋の一側端 に取付けたファスナーによって前記３つの収納部入口を一度に開閉可能とし、さ らに該中袋を布製の表袋によって被覆したことを特徴としている。

【００１０】 また、ナイロン製のメッシュ状中袋を長手方向に２か所綴じ合わせて３つの収 納部を形成し、該３つの収納部のうち両側部の収納部には丸棒状の桧小片を多数 収納し、また中央の収納部には中にオガコを入れたダンプル加工を施した布袋を 収納し、前記中袋の一側端に取付けたファスナーによって前記３つの収納部入口 を一度に開閉可能とし、さらに該中袋を布製の表袋によって被覆したことを特徴 とする枕である。そして、前記中袋両側部の収納部には直径が約８mmで長さが約 ８mmの丸棒状をし、かつ両端面の角を面取りした桧小片を多数収納したことを特 徴としている。

【００１１】

【作用】

次に、本考案の作用について説明すると、化学繊維からなる通気性の良いメッ シュ状の中袋を長手方向に２か所綴じ合わせて３つの収納部を形成し、そのうち 両側部の収納部には丸棒状の桧小片を多数収納し、また中央の収納部には中にオ ガコを入れたダンプル加工を施した布袋を収納しているから、頭部が当たる中央 部がオガコのため柔らかく、その両側の収納部に収納された丸棒状の桧小片は互 いに組み合って空間をつくっているから、睡眠中に吸汗作用による汗を吸い取る 機能を有している上に、首部、肩部などへの適度な指圧効果と頭部への弾力性を 与えるため使用感触がよく、就寝中頭部に痛みを感ずることが全くない。しかも 首部、肩部などに適度の指圧効果があって寝心地がよく、睡眠中に肩こりなどに もよい作用がある。

【００１２】 また、桧の小片はカンフェン、ピネン、テルピネン、ヒノキニン、ヒノキオー ル、ヒノキレジノール、ヒノキチオール、フィトンチッドなどの芳香性のある揮 発成分を揮散し、森林の中で眠るような感じを与え安眠を助長し、特に桧のオガ コからはヒノキオールなどをより一層発散し、精神の安定が助長され深い眠りに 誘われると同時に、ヒノキチオールなどを発散して頭部に養毛作用がある。

【００１３】

【実施例】

次に、本考案に係る枕の一実施例について図面を参照して説明すると、図１は 本実施例の分解斜視図、図２は断面説明図、図３は桧小片の説明図であり、（Ａ ）は側面図、（Ｂ）は斜視図である。 図において枕の中袋１はナイロン、ポリエステルなどの化学繊維からなる通気 性の良いメッシュ状をした袋であり、このメッシュ状中袋を長手方向に２か所綴 じ合わせて３つの収納部を形成し、その３つの収納部のうち両側部の大小の収納 部２，３には直径が約８mmで長さが約８mmの丸棒状をし、かつ両端面の角を面取 りした桧小片４を多数収納し、また中央の収納部５には、中にオガコを入れたダ ンプル加工を施した円筒状の布袋６を収納し、上記３つの収納部はそれぞれの幅 が約１１．５cm、約６cm、約１２．５cmとする。

【００１４】 そして、この中袋１の一側端に取付けたファスナー７によって前記３つの収納 部２，５，３の入口を一度に開閉可能とし、さらに中袋１を布製の表袋８の一側 部に設けられている開口部９から表袋８に挿入し、その開口部９に設けられてい るファスナ１０によって閉じる。なお、このファスナ１０は結着可能なテープに よって結着可能としてもよい。 したがって、本実施例の枕を組み立てる場合は、前記３つの収納部２，５，３ にそれぞれ桧の小片４、桧のオガコを入れた布袋６を挿入した中袋１を表袋８の 開口部９から挿入し、ファスナー１０を閉じて仕上がる。

【００１５】 本実施例によれば、頭部が当たる中央部５がオガコのため柔らかく、その両側 の収納部２，３に収納された丸棒状の桧小片４は互いに組み合って空間をつくっ ているから、睡眠中に吸汗作用による汗を吸い取る機能を有している上に、幅が 約１１．５cmと約１２．５cmとした大小の両側部の収納部２，３には直径が約８ mmで長さが約８mmの丸棒状をし、かつ両端面の角を面取りした桧小片４を多数収 納したから頭部には十分な弾力効果を与えるとともに、首部、肩部などへは適度 な指圧効果があるため使用感触がよく、安眠ができ、また就寝中に締まって硬く なることがないため頭部に痛みを感ずることが全くない。 また、両側部の収納部２，３の幅をそれぞれ約１１．５cmと約１２．５cmとの 大小に形成したから、人によって適する幅の方を首部に当てて就寝でき、肩こり などにより一層の効能がある。 しかも、桧の小片は球形でないから就寝中に締まって硬くなることがなく、丸 棒状をしているから寝返りを打つたびに桧の小片が適当に動いて常に首部、肩部 などに適度の指圧効果があって寝心地がよく、睡眠中に肩こりなどにもよい効果 がある。

【００１６】 また、本実施例に使用する桧の小片はカンフェン、ピネン、テルピネン、ヒノキ ニン、ヒノキオール、ヒノキレジノール、ヒノキチオール、フィトンチッドなど の芳香性のある揮発成分を揮散し、森林の中で眠るような感じを与え安眠を助長 し、特に桧のオガコからはヒノキオールなどをより一層発散し、精神の安定が助 長され深い眠りに誘われると同時に、ヒノキチオールなどを発散して頭部に養毛 作用がある。

【００１７】

【考案の効果】

上述した本考案によれば、化学繊維からなる通気性の良いメッシュ状の中袋を 長手方向に２か所綴じ合わせて３つの収納部を形成し、そのうち両側部の収納部 には丸棒状の桧小片を多数収納し、また中央の収納部には中にオガコを入れたダ ンプル加工を施した布袋を収納しているから、頭部が当たる中央部がオガコのた め柔らかく、その両側の収納部に収納された丸棒状の桧小片は互いに組み合って 空間をつくっているから、睡眠中に発汗作用による汗を発散させる効果を有して いる上に、球形でないから就寝中に締まって硬くなることがなく、丸棒状のため 首部、肩部などへの指圧効果と同時に、中央のオガコを入れた布袋が頭部にほど よい弾力効果を与えるため使用感触が非常によく、就寝中安らかな眠りが持続で きる。 しかも、桧の小片は球形でないから就寝中に締まって硬くなることがなく、丸 棒状をしているから寝返りを打つたびに桧の小片が適当に動いて常に首部、肩部 などに適度の指圧効果があって寝心地がよく、睡眠中に肩こりなどにもよい効果 がある。

【００１８】 また、桧の小片はカンフェン、ピネン、テルピネン、ヒノキニン、ヒノキオー ル、ヒノキレジノール、ヒノキチオール、フィトンチッドなどの芳香性のある揮 発成分を揮散し、森林の中で眠るような感じを与え安眠を助長し、特に桧のオガ コからはヒノキオールなどを一層発散し、精神の安定が助長され深い眠りに誘わ れると同時に、ヒノキチオールなどを発散して頭部に養毛効果があり、また芳香 性のある揮発成分の中には殺菌効果があるから皮膚病にもよい。 したがって、本考案に係る枕は、丸棒状の桧小片と桧のオガコとの物理的な指 圧効果と同時に、桧が発散する芳香性のある揮発成分との相乗効果により睡眠中 に人体への活性化が一層効果的に増進でき、長期継続使用によってより広範な全 身の健康増進を図ることができる。

【００１９】 さらに、本考案に係る枕は表袋、桧小片を収納したメッシュ状の中袋、桧のオ ガコを収納したダンプル加工を施した布袋などに分解可能であるから、洗濯をす る場合にも便利であり、衛生的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の分解斜視図である。

【図２】本実施例の断面説明図である。

【図３】本実施例に使用する桧小片の説明図であり、
（Ａ）は側面図、（Ｂ）は斜視図である。

【符号の説明】

１ 中袋 ２，３ 両側収納部 ４ 桧小片 ５ 中央収納部 ６ 布袋 ７，１０ ファスナー ８ 表袋

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 化学繊維からなる通気性の良いメッシュ
   状の中袋を長手方向に２か所綴じ合わせて３つの収納部
   を形成し、該３つの収納部のうち両側部の収納部には丸
   棒状の桧小片を多数収納し、また中央の収納部には中に
   オガコを入れた布袋を収納し、さらに該中袋を布製の表
   袋によって被覆したことを特徴とする枕。
2. 【請求項２】 化学繊維からなる通気性の良いメッシュ
   状の中袋を長手方向に２か所綴じ合わせて３つの収納部
   を形成し、該３つの収納部のうち両側部の収納部には丸
   棒状の桧小片を多数収納し、また中央の収納部には中に
   オガコを入れた布袋を収納し、前記中袋の一側端に取付
   けたファスナーによって前記３つの収納部入口を開閉可
   能とし、さらに該中袋を布製の表袋によって被覆したこ
   とを特徴とする枕。
3. 【請求項３】 ナイロン製のメッシュ状中袋を長手方向
   に２か所綴じ合わせて３つの収納部を形成し、該３つの
   収納部のうち両側部の収納部には丸棒状の桧小片を多数
   収納し、また中央の収納部には中にオガコを入れたダン
   プル加工を施した布袋を収納し、前記中袋の一側端に取
   付けたファスナーによって前記３つの収納部入口を一度
   に開閉可能とし、さらに該中袋を布製の表袋によって被
   覆したことを特徴とする枕。
4. 【請求項４】 ナイロン製のメッシュ状中袋を長手方向
   に２か所綴じ合わせて３つの収納部を形成し、該３つの
   収納部のうち両側部の収納部には直径が約８mmで長さが
   約８mmの丸棒状をし、かつ両端面の角を面取りした桧小
   片を多数収納し、また中央の収納部には中にオガコを入
   れたダンプル加工を施した布袋を収納し、前記中袋の一
   側端に取付けたファスナーによって前記３つの収納部入
   口を一度に開閉可能とし、さらに該中袋を布製の表袋に
   よって被覆したことを特徴とする枕。