JP3004660U - 緩衝用兼通風用靴底 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】靴の内部を常に快適、かつ、清潔に維持し、そ
の通気構造が歩行時に靴が受ける衝撃を緩和する。 【構成】下底２の側部から外部に連通するように形成さ
れた複数の水平通孔３と、該水平通孔と下底の上面が連
通されるように形成された複数の垂直通孔４とを備えた
構成。なお、靴底を下底２と中底６とに分離構成し、該
中底に複数の垂直通孔を形成するようにしてもよいし、
前記下底の上面に、空気の通過を可能とし、かつ、水分
の流入を防止する機能性繊維５を設けるようにしてもよ
い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、靴底の通気が円滑に遂行されるようにすることにより、靴の内部状 態を快適に、かつ、清潔に維持し、歩行時に足が受ける衝撃を緩和し、特異な造 形美の外観を有するようにする緩衝用兼通風用靴底に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、各種靴のうち、特にスポーツ靴は緩衝装置及び換気構造を備えることに より足の衝撃を緩和し、通風を良好にする多くの構造が提案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、これらは概して製作が難しく、高製作費を要求するので、靴が 高価格化する問題点がある。また、靴底の内部と踵部に換気構造を備え、踵部の 一部に一つ又は二つの空気吸気孔及び排気孔を有する靴底の場合、多湿な又は水 のある場所では、空気と共に湿気または水が吸入されるため非実用的な問題点が あるのみならず、歩行時以外には通風機能を十分に発揮し得ない問題点があった 。

【０００４】 本考案は、前述した従来の問題点に鑑みてなされたもので、防水及び通気機能 を完璧に遂行することにより、靴の内部を常に快適、かつ、清潔に維持し、その 通気構造が歩行時に靴が受ける衝撃を緩和するとともに、特異な造形美を有する ようにした緩衝用兼通風用靴底を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

このような目的を達成するための本考案は、下底２、２’を備えた靴底におい て、下底の側部から外部に連通するように形成された複数の水平通孔３と、該水 平通孔と下底の上面が連通されるように形成された複数の垂直通孔４とを備えた ことを特徴とする。なお、本考案の実施態様としは、前方部が後方部に対して薄 い下底において、下底の後方部には水平通孔と垂直通孔を形成し、下底の前方部 には垂直通孔のみを形成した構成や、靴底を下底と中底６とに分離構成し、該中 底に複数の垂直通孔を形成した構成や、前記下底の上面に、空気の通過を可能と し、かつ、水分の流入を防止する機能性繊維を設けた構成が挙げられる。なお、 上記構成に付加した番号は、本考案の理解を容易にするために図面と対比させる ためのもので、これにより本考案の構成が何ら限定されるものではない。

【０００６】

【作用】

本考案においては、足に伝達される衝撃は靴底に形成された水平通孔と垂直通 孔が収縮及び復元しながら緩衝して足に伝達される衝撃を最少化し、足から発生 する汗は水蒸気となって、外部へ気化、かつ、排出される。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。図１、図２およ び図３は本考案の靴底の１実施例を示し、図１は靴の全体構造を示す斜視図、図 ２は下底の斜視図、図３は図１の縦断面図である。

【０００８】 図１〜図３において、靴１は、下底２と中底６を備え、下底２の側部から外部 に連通する複数の水平通孔３を形成し、その水平通孔３と下底２の上面すなわち 靴１の内部が連通されるように複数の垂直通孔４を形成し、下底２の上面に空気 の通過を可能とし、かつ、水分の流入を防止する機能性繊維５を接着して構成し たものである。

【０００９】 このように構成された本考案は、靴１を履いてから歩行するか運動する時、足 に伝達される衝撃は下底２に形成された水平通孔３と垂直通孔４が収縮及び復元 しながら緩衝して足に伝達される衝撃を最少化することにより、足の疲労を減少 させるとともに、足から発生する汗は水蒸気（足から発生する汗が気化された状 態）となって、機能性繊維５を通過して下底２の垂直通孔４と水平通孔３を通じ て外部へ気化、かつ、排出されるので靴１の内部と足を常に快適な、かつ、清潔 な状態に維持することができる。

【００１０】 一方、靴１の外部の水は、下底２の水平通孔３を通過して、垂直通孔４までは 到達できるが、水蒸気（足から発生する汗が気化された状態）より大きい分子か らなる水は、下底２の上面に接着された機能性繊維５を通過することができない ので、靴の外部の水が靴の内部に流入し得ない。

【００１１】 以上の説明では、中底６を除いて説明しているが、図に示すように、靴底を下 底２と中底６とに分離し、中底６にも垂直通孔４を形成し、機能性繊維５を中底 ６の底面又は下底２の上面に接着するようにしてもよい。この場合、中底６の上 面にシートを敷き、このシートの底面に凹凸を形成されたものを使用すると、通 風の効果を倍増させることができる。

【００１２】 図４、図５および図６は、本考案の他の実施例による靴底を示し、図４は靴の 全体構造を示す斜視図、図５は下底の斜視図、図６は図４の縦断面図である。本 実施例においては、靴１の下底２’の前方部が後方部に対して薄い場合の例であ り、下底２’の後方部だけに水平通孔３と垂直通孔４を形成し、前方部には垂直 通孔４だけを下方に露出されるように形成し、その下底２’の上面に機能性繊維 ５を接着することにより、下底２’に通風機能と緩衝機能を付与し、外部から水 が流入することを防止しすることができる。

【００１３】 また、本実施例においても、靴底を下底２’と中底６とに分離し、下底２’の 厚い後方部には水平通孔３と垂直通孔４を形成し、下底２’の薄い前方部と中底 ６にはそれぞれ垂直通孔４を形成し、機能性繊維５を中底６の底面又は下底２’ の上面に接着することにより、通風及び緩衝機能を有するとともに水の流入を防 止する靴底を提供するようにしてもよい。この場合、前記実施例と同様に、中底 ６の上面にシートを敷き、このシートの底面に凹凸を形成されたものを使用する と、通風の効果を倍増させることができる。

【００１４】 以上、本考案の実施例について説明したが、本考案は上記実施例に限定される ものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施例の他にも、本考案は 室内で行われる各種スポーツ用の室内スポーツ靴、または平常時室内で使用する 室内活動靴としても使用し得るもので、この場合には、機能性繊維５を接着しな くてもよく、水平通孔３と垂直通孔４だけを形成して室内靴として使用すること ができる。ただし、このような室内靴は、靴の内部に流入される各種不純物を遮 断するために、靴の内部の中底６上に軟らかい布を敷いて使用するとより効果的 である。

【００１５】

【発明の効果】

以上説明したように、本考案は、下底に複数の水平通孔と垂直通孔を形成して 靴の内部と外部が連通されるようにし、下底の上面には機能性繊維を接着するこ とにより、靴の内部の汗は機能性繊維を通過し、垂直通孔及び水平通孔を通じて 気化するようにし、外部の水が靴の内部に流入することを防止して、靴の内部を 常に快適に、かつ、清潔に維持し得るのみならず、水平通孔と垂直通孔は歩行時 に衝撃を吸収する役割を兼ねるので、衝撃を最少化し得る効果があり、かつ、機 能性繊維を接着しなく複数の水平通孔と垂直通孔を形成した室内靴用の靴底は、 通風性がより優れた靴底として使用し得る、大変有用な考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の靴底の１実施例を示し、靴の全体構造
を示す斜視図である。

【図２】図１の靴底の斜視図である。

【図３】図１の縦断面図である。

【図４】本考案の靴底の１実施例を示し、靴の全体構造
を示す斜視図である。

【図５】図４の靴底の斜視図である。

【図６】図４の縦断面図である。

【符号の説明】

１…靴、２、２’…下底、３…水平通孔、４…垂直通
孔、５…機能性繊維 ６…中底

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】下底を備えた靴底において、下底の側部か
   ら外部に連通するように形成された複数の水平通孔と、
   該水平通孔と下底の上面が連通されるように形成された
   複数の垂直通孔とを備えたことを特徴とする緩衝用兼通
   風用靴底。
2. 【請求項２】前方部が後方部に対して薄い下底におい
   て、下底の後方部には水平通孔と垂直通孔を形成し、下
   底の前方部には垂直通孔のみを形成したことを特徴とす
   る請求項１に記載の緩衝用兼通風用靴底。
3. 【請求項３】靴底を下底と中底とに分離構成し、該中底
   に複数の垂直通孔を形成したことを特徴とする請求項１
   または請求項２に記載の緩衝用兼通風用靴底。
4. 【請求項４】前記下底の上面に、空気の通過を可能と
   し、かつ、水分の流入を防止する機能性繊維を設けたこ
   とを特徴とする請求項１ないし請求項３のいずれかに記
   載の緩衝用兼通風用靴底。