JP3004552U - 旋盤用使い捨てバイトのホルダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定して使い捨てバイトを保持するホルダを
提供すること。 【構成】 主に内円錐扇形の溝を有するバイト固定座を
設け、この内円錐扇形の溝に一つの外円錐扇形の圧板を
設置して該バイト固定座に菱形のバイトを取り付けるこ
とができ、該圧板とバイト固定座との接触面を増してバ
イトの高い安定度と精密度を提供でき、これによりバイ
トの不当な断裂及び脱落を防ぎ、バイトの使用寿命を延
長する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は一種の旋盤用使い捨てバイトのホルダに関し、特に外円錐扇形の圧板 を設け、これに菱形の切れ刃を組合せ、切れ刃の調整が行え、またさらに安定し て切れ刃を保持するものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般工作機械中の旋盤に使用する切削工具においては、使い捨て式のバイトが 不可欠の重要な部品となっている。ただし、伝統的なバイトは工作中に重圧によ り損壊することがあった。すなわち、バイトホルダのバイト固定座の圧板に安定 性が欠ける構造のために、荷重を受けるときに容易に断裂を発生した。これによ りコストが高くなり、理想的とはいえなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案では一種の旋盤用使い捨てバイトのホルダを提供し、主に内円錐扇形の 溝を有するバイト固定座を設け、この内円錐扇形の溝に一つの外円錐扇形の圧板 を設置して該バイト固定座に菱形のバイトを取り付けることができ、該圧板とバ イト固定座との接触面を増してバイトの高い安定度と精密度を提供でき、これに よりバイトの不当な断裂及び脱落を防ぎ、バイトの使用寿命を延長することを課 題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、主に、ホルダ本体、外円錐扇形の圧板、座がね、バイトから構成す る。

【０００５】 上記ホルダ本体の前端のバイト固定座上には一つの円弧面が斜面である内円錐 扇形の溝を設け、並びに該溝上に一つのねじ穴を設け、該バイト固定座の前端に は一つの座金取り付け用の溝を設け、該座金取り付け用の溝上に一つの中心位置 決め用の穴を設ける。

【０００６】 上記外円錐扇形の圧板の円弧面は適当な傾斜角度を有し、上面に一つのねじ穴 を設け、下面前端にはバイト容置のための溝を設ける。

【０００７】 上記座金は、菱形を呈し、上記ホルダ本体前端の上記座金取り付け用の溝に取 り付けられる。

【０００８】 上記バイトは菱形であり、上記外円錐扇形の圧板の上記バイト容置のための溝 と上記座金との間に取り付けられ、並びに一つのボルトとナットによりバイト固 定座に締結される。

【０００９】 上記外円錐扇形の圧板は、一つのボルトで、一つの止動板とともにバイト固定 座の内円錐扇形の溝のねじ穴に締結され、該ボルトを回転して締めることで該圧 板をバイト固定座の内円錐扇形の溝の斜面に沿って下に且つ前方に移動し、よっ てバイトをしっかりと夾持する。

【００１０】 なお、上記菱形のバイトの切削端角とその対角の角度は８０度とするのがよい 。

【００１１】 なお、上記バイト固定座の内円錐扇形の溝の円弧面及び外円錐扇形の圧板の円 弧面は、共に１５度の傾斜角度を有するのがよい。

【００１２】

【作用】

本考案は、外円錐扇形の圧板とバイト固定座との接触面を増して該圧板をバイ ト固定座にしっかりと固定でき、これによりバイトをしっかりと夾持でき、工作 中のバイトの高い安定度と精密度を提供し、より大きな荷重のもとでの工作が行 える。

【００１３】

【実施例】

図１に示されるように、本考案は、主に、一つのホルダ本体（１）を設け、該 ホルダ本体（１）の前端のバイト固定座（１０）上に一つの円弧面が斜面（１０ １）である内円錐扇形の溝（１０３）を設け、該内円錐扇形の溝（１０３）上に 一つのねじ穴（１０２）を設ける。また固定ボルト（１２）を、円弧面が斜面（ １１０）である外円錐扇形の圧板（１１）及び止動板（１３）に貫通し、さらに 内円錐扇形の溝（１０３）のねじ穴（１０２）にねじ込み、該外円錐扇形の圧板 （１１）及び止動板（１３）を上記内円錐扇形の溝（１０３）内に固定する。該 バイト固定座（１０）の前端には一つの座金取り付け用の溝（１４）を設け、該 座金取り付け用の溝（１４）上に一つの中心位置決め用の穴（１４１）を設ける 。該座金取り付け用の溝（１４）に座金（１５）を置き、バイト（１６）を、中 心位置決め用のボルト（１７）で上記外円錐扇形の圧板（１１）の前端の溝（１ １１）と座金（１５）との間に固定し、並びに該中心位置決め用のボルト（１７ ）を固定ナット（１８）で締め、締結する。

【００１４】 図２、３に示されるように、本考案は組立時に、外円錐扇形の圧板（１１）の 斜面（１１０）と内円錐扇形の溝（１０３）の斜面（１０１）とが対応する適当 な傾斜角度（約１５度）を有するため、外円錐扇形の圧板（１１）の固定ボルト （１２）を回転して締めつけることで、外円錐扇形の圧板（１１）を下向きにか つ前方へ移動させて、バイト（１６）と外円錐扇形の圧板（１１）との間隙を無 くしてバイト（１６）をしっかりと夾持する。このように、バイト（１６）の安 定した夾持効果及び確実な位置決め効果を得る。また、外円錐扇形の圧板（１１ ）及び内円錐扇形の溝（１０３）の内外の円弧面の組合せにより、バイト（１６ ）の左右方向の位置決めを行うことができる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は以下のような効果を有する： （イ）外円錐扇形の圧板とバイト固定座の接触面積が従来のものより増加され たため、バイトの工作中の安定度を高めることができる。 （ロ）圧板の下圧により、圧板を前方に移動させ、バイトと圧板との間隙を除 き、切削作業中にバイトが脱落したり、左右に移動することがなく、従来のもの より大きな荷重を受けて切削することができる。 （ハ）圧板は扇形とするため、空間を縮小し、菱形のバイトの押圧に適してい る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の分解斜視図である。

【図２】本考案の斜視図である。

【図３】本考案の断面図である。

【符号の説明】

１・・・ホルダ本体 １３・・・止動板 １０・・・バイト固定座 １４・・・座金取り
付け用の溝 １０３・・・内円錐扇形の溝 １５・・・座金 １０１・・・斜面 １６・・・バイト １０２・・・ねじ穴 １７・・・中心位置
決めボルト １１・・・外円錐扇形の圧板 １８・・・固定ナッ
ト １１０・・・斜面 １２・・・固定ボル
ト

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一種の旋盤用使い捨てバイトのホルダで
   あり、主に以下のものを包括する：一つのホルダ本体
   で、該ホルダ本体の前端のバイト固定座上には一つの円
   弧面が斜面である内円錐扇形の溝を設け、並びに該溝上
   に一つのねじ穴を設け、該バイト固定座の前端には一つ
   の座金取り付け用の溝を設け、該座金取り付け用の溝上
   に一つの中心位置決め用の穴を設けたもの；一つの外円
   錐扇形の圧板で、その円弧面は適当な傾斜角度を有し、
   上面に一つのねじ穴を設け、下面前端にはバイト容置の
   ための溝を設けたもの；一つの座金で、菱形であり、上
   記ホルダ本体前端の上記座金取り付け用の溝に取り付け
   られるもの；及び、一つのバイトで、菱形であり、上記
   外円錐扇形の圧板の上記バイト容置のための溝と上記座
   金との間に取り付けられ、並びに一つのボルトとナット
   によりバイト固定座に締結されるもの；以上の部材を組
   立て、バイトを安定して夾持し、その正確な位置決めを
   行うことを特徴とする、旋盤用使い捨てバイトのホル
   ダ。
2. 【請求項２】 外円錐扇形の圧板は、一つのボルトで、
   一つの止動板とともにバイト固定座の内円錐扇形の溝の
   ねじ穴に締結され、該ボルトを回転して締めることで該
   圧板をバイト固定座の内円錐扇形の溝の斜面に沿って下
   に且つ前方に移動し、よってバイトをしっかりと夾持す
   る、請求項１に記載の旋盤用使い捨てバイトのホルダ。
3. 【請求項３】 バイトは菱形とし、且つその切削端角と
   その対角の角度は８０度である、請求項１に記載の旋盤
   用使い捨てバイトのホルダ。
4. 【請求項４】 バイト固定座の内円錐扇形の溝の円弧面
   及び外円錐扇形の圧板の円弧面は、共に１５度の傾斜角
   度を有する、請求項１に記載の旋盤用使い捨てバイトの
   ホルダ。