JP3004395B2 - 炭酸ガスの深海固定化装置 - Google Patents
炭酸ガスの深海固定化装置Info
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B09—DISPOSAL OF SOLID WASTE; RECLAMATION OF CONTAMINATED SOIL
- B09B—DISPOSAL OF SOLID WASTE NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B09B1/00—Dumping solid waste
- B09B1/002—Sea dumping
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Environmental & Geological Engineering (AREA)
- Treating Waste Gases (AREA)
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭酸ガスの深海固定化装
置に関し、特に燃焼排ガスの炭酸ガスを処理して大気へ
排出する炭酸ガスを深海に固定して大気中の炭酸ガスを
低減する装置に関する。
置に関し、特に燃焼排ガスの炭酸ガスを処理して大気へ
排出する炭酸ガスを深海に固定して大気中の炭酸ガスを
低減する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発電用ボイラ、産業用ボイラなど化石燃
料の燃焼により発生する排ガス中の炭酸ガスは従来その
まゝ無処理で大気中に放出されており、燃焼排ガスから
炭酸ガスを分離してから排出するような炭酸ガス量(濃
度)を低減する目的の工業的手段は殆んど講じられてい
ないのが現状である。
料の燃焼により発生する排ガス中の炭酸ガスは従来その
まゝ無処理で大気中に放出されており、燃焼排ガスから
炭酸ガスを分離してから排出するような炭酸ガス量(濃
度)を低減する目的の工業的手段は殆んど講じられてい
ないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】大気中の炭酸ガス濃度
は1960年:315ppm,1970年:325pp
m,1980年:335ppmと徐々に増加し現在は約
350ppmであると言われている。炭酸ガス濃度の増
加する原因は木材伐採、森林の砂漠化、サンゴ礁の破壊
あるいは人工増加を含めた種々の要因の総合結果と考え
られるが、石炭・石油など化石燃料の使用量の経年増加
と炭酸ガス濃度の経年増加傾向が類似することから化石
燃料燃焼による炭酸ガス排出が大気中濃度上昇の大きな
要因であると推論されている。
は1960年:315ppm,1970年:325pp
m,1980年:335ppmと徐々に増加し現在は約
350ppmであると言われている。炭酸ガス濃度の増
加する原因は木材伐採、森林の砂漠化、サンゴ礁の破壊
あるいは人工増加を含めた種々の要因の総合結果と考え
られるが、石炭・石油など化石燃料の使用量の経年増加
と炭酸ガス濃度の経年増加傾向が類似することから化石
燃料燃焼による炭酸ガス排出が大気中濃度上昇の大きな
要因であると推論されている。
【0004】大気中の炭酸ガスの増加は大気の温度が上
昇し、気候の温暖化あるいは地球の温室効果を招き、そ
の結果南極氷山溶解、海水温上昇、海水位上昇、森林砂
漠化、食糧不足などを順次誘発し、将来の人類生命が危
ぶまれることとなる。化石燃料を現状のまゝ燃やし続け
排ガス中の炭酸ガスをそのまゝ放出すれば今後確実に大
気中の炭酸ガス濃度が増加するものと予測できる。
昇し、気候の温暖化あるいは地球の温室効果を招き、そ
の結果南極氷山溶解、海水温上昇、海水位上昇、森林砂
漠化、食糧不足などを順次誘発し、将来の人類生命が危
ぶまれることとなる。化石燃料を現状のまゝ燃やし続け
排ガス中の炭酸ガスをそのまゝ放出すれば今後確実に大
気中の炭酸ガス濃度が増加するものと予測できる。
【0005】大気中の炭酸ガス増加現象を低減させるた
め化石燃料の燃焼排ガスからそれに含まれる炭酸ガスの
全量または一部を分離回収して、炭酸ガスを深海へ圧送
し、深海中で海水と炭酸ガスの結晶化合物(炭酸ガスク
ラスレート水和物と称する)を析出生成させる方法が提
案されている。
め化石燃料の燃焼排ガスからそれに含まれる炭酸ガスの
全量または一部を分離回収して、炭酸ガスを深海へ圧送
し、深海中で海水と炭酸ガスの結晶化合物(炭酸ガスク
ラスレート水和物と称する)を析出生成させる方法が提
案されている。
【0006】しかしながら、炭酸ガスクラスレート水和
物生成反応には反応熱(約15kcal/mol )が発生する
ことが確認されており、大量の炭酸ガス処理においては
上述の提案方法では、反応に伴なう析出生成場所周囲の
海水温度上昇による生態環境破壊さらには炭酸ガスクラ
スレート水和物分解の可能性がある。
物生成反応には反応熱(約15kcal/mol )が発生する
ことが確認されており、大量の炭酸ガス処理においては
上述の提案方法では、反応に伴なう析出生成場所周囲の
海水温度上昇による生態環境破壊さらには炭酸ガスクラ
スレート水和物分解の可能性がある。
【0007】本発明は上記技術水準に鑑み、大気中の炭
酸ガス増加現象を低減させる炭酸ガスクラスレート水和
法の上記欠点を解消した炭酸ガスの深海固定化装置を提
供しようとするものである。
酸ガス増加現象を低減させる炭酸ガスクラスレート水和
法の上記欠点を解消した炭酸ガスの深海固定化装置を提
供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は炭酸ガスクラス
レート水和物の安定領域である深海まで延び、入口に炭
酸ガス及び深海の低温海水を供給する手段を有し、深海
先端に炭酸ガスクラスレート水和物放出弁を有し、か
つ、管壁に沿って冷却管が設けられた輸送管、該輸送管
内の各部に設けられた温度測定器及び圧力測定器、前記
冷却管内の各部に設けられた温度測定器、前記輸送管内
の温度測定器及び圧力測定器並びに前記冷却管内の温度
測定器の信号により入口炭酸ガス及び海水の供給量、前
記炭酸ガスクラスレート水和物放出弁の開度並びに前記
冷却管内への冷媒の供給量を制御する手段を具備してな
ることを特徴とする炭酸ガスの深海固定化装置である。
レート水和物の安定領域である深海まで延び、入口に炭
酸ガス及び深海の低温海水を供給する手段を有し、深海
先端に炭酸ガスクラスレート水和物放出弁を有し、か
つ、管壁に沿って冷却管が設けられた輸送管、該輸送管
内の各部に設けられた温度測定器及び圧力測定器、前記
冷却管内の各部に設けられた温度測定器、前記輸送管内
の温度測定器及び圧力測定器並びに前記冷却管内の温度
測定器の信号により入口炭酸ガス及び海水の供給量、前
記炭酸ガスクラスレート水和物放出弁の開度並びに前記
冷却管内への冷媒の供給量を制御する手段を具備してな
ることを特徴とする炭酸ガスの深海固定化装置である。
【0009】すなわち、本発明は陸上又は海上から深海
まで延びる輸送管内で深海の低温海水と炭酸ガス(高濃
度炭酸ガス又は液化炭酸ガス)とを反応させ、生成した
炭酸ガスクラスレート水和物を深海底へ分散固定化する
に際し、輸送管壁に沿って設けられた冷却管内に供給さ
れる冷媒によって輸送管内での炭酸ガスクラスレート水
和物の生成反応に伴って発生する熱を除去するようにし
たものであり、この際、輸送管内の各部に設置した温度
測定器及び圧力測定器並びに冷却管内の各部に設置され
た温度測定器からの信号により、輸送管内に供給する炭
酸ガス及び海水の供給量並びに炭酸ガスクラスレート水
和物放出弁の開度を制御し、輸送管内における温度、圧
力を炭酸ガスクラスレート水和物の最適な生成条件に維
持できるようにした装置である。
まで延びる輸送管内で深海の低温海水と炭酸ガス(高濃
度炭酸ガス又は液化炭酸ガス)とを反応させ、生成した
炭酸ガスクラスレート水和物を深海底へ分散固定化する
に際し、輸送管壁に沿って設けられた冷却管内に供給さ
れる冷媒によって輸送管内での炭酸ガスクラスレート水
和物の生成反応に伴って発生する熱を除去するようにし
たものであり、この際、輸送管内の各部に設置した温度
測定器及び圧力測定器並びに冷却管内の各部に設置され
た温度測定器からの信号により、輸送管内に供給する炭
酸ガス及び海水の供給量並びに炭酸ガスクラスレート水
和物放出弁の開度を制御し、輸送管内における温度、圧
力を炭酸ガスクラスレート水和物の最適な生成条件に維
持できるようにした装置である。
【0010】このような構成の本発明装置により、炭酸
ガスクラスレート水和物の最適な生成条件が維持するこ
とができ、かつ炭酸ガスクラスレート水和物生成領域周
囲の海水温度上昇による生態環境破壊及び炭酸ガスクラ
スレート水和物の分解を防止することができる。
ガスクラスレート水和物の最適な生成条件が維持するこ
とができ、かつ炭酸ガスクラスレート水和物生成領域周
囲の海水温度上昇による生態環境破壊及び炭酸ガスクラ
スレート水和物の分解を防止することができる。
【0011】
【作用】炭酸ガスと海水を混合しクラスレート水和物を
生成する原理を図2によって説明する。図2(縦軸は圧
力の対数目盛、横軸は温度)にCO2 とH2 Oの相平衡
状態を示すが、これは温度と圧力の条件によってC
O2 、H2 Oが存在する状態(気体、液体、固体)を表
すものであり、温度0〜10℃の範囲における斜線部分
(0℃では12.4atm以上、10℃では44atm
以上)ではCO2 とH 2 Oが次の反応によりクラスレー
ト水和物が生成する条件にある。 CO2 +5・3/4 H2 O=CO2 ・5・3/4 H2 O(平衡反応)
生成する原理を図2によって説明する。図2(縦軸は圧
力の対数目盛、横軸は温度)にCO2 とH2 Oの相平衡
状態を示すが、これは温度と圧力の条件によってC
O2 、H2 Oが存在する状態(気体、液体、固体)を表
すものであり、温度0〜10℃の範囲における斜線部分
(0℃では12.4atm以上、10℃では44atm
以上)ではCO2 とH 2 Oが次の反応によりクラスレー
ト水和物が生成する条件にある。 CO2 +5・3/4 H2 O=CO2 ・5・3/4 H2 O(平衡反応)
【0012】この水和物は水の結晶体(12面体あるい
は14面体の3次元構造の骨格)の中にCO2 分子が入
り込んだ結晶構造をもつもので水に溶け難い固化体であ
る。この水和物は比重が1.11であり、深海水(1.
05〜1.07)の比重より大きいが、上記に示した温
度圧力の範囲をはずれると(例えば温度が10℃以上の
水中)分解してCO2 ガスが再分離する。
は14面体の3次元構造の骨格)の中にCO2 分子が入
り込んだ結晶構造をもつもので水に溶け難い固化体であ
る。この水和物は比重が1.11であり、深海水(1.
05〜1.07)の比重より大きいが、上記に示した温
度圧力の範囲をはずれると(例えば温度が10℃以上の
水中)分解してCO2 ガスが再分離する。
【0013】図3に代表的な海洋の水深と海水温度の関
係を示すが、水深が約600mより深くなると10℃以
下の水温となるので、この水深をもつ深海ではクラスレ
ート水和物が生成する条件が満足できる。一方圧力は水
深10mごとに1atmの圧力が加わるので水深500
mの深海では50atmの圧力がありクラスレート生成
条件を満足することとなる。
係を示すが、水深が約600mより深くなると10℃以
下の水温となるので、この水深をもつ深海ではクラスレ
ート水和物が生成する条件が満足できる。一方圧力は水
深10mごとに1atmの圧力が加わるので水深500
mの深海では50atmの圧力がありクラスレート生成
条件を満足することとなる。
【0014】
【実施例】図1に本発明による燃焼炉排ガス中の炭酸ガ
スの深海固定化装置の全体構成の一実施例を示す。燃焼
炉1から排出する炭酸ガスを含む排ガスを炭酸ガス分離
装置2により分離・濃縮し、液化炭酸ガスとする。つい
で液化炭酸ガスを輸送船で所定の洋上基地まで輸送し、
基地の液化炭酸ガス貯蔵タンクに貯蔵する。液化炭酸ガ
ス貯蔵タンクから液化炭酸ガスと深海から取水した低温
海水とをそれぞれ液化炭酸ガス加圧ポンプ3及び海水加
圧ポンプ4を用い、輸送管5内で60atm以上に加圧
し混合させ、炭酸ガスクラスレート水和物生成反応を進
行させるとともに、炭酸ガスクラスレート水和物生成反
応進行に伴なう反応熱を輸送管5壁に沿って設けられた
冷却管6に冷却装置7から供給される冷媒により強制的
に熱交換を行ない除去し、輸送管5先端に設けられた炭
酸ガス放出弁7から生成した炭酸ガスクラスレート水和
物8を炭酸ガスクラスレート水和物生成条件範囲(60
0m以深の海中)に放出・分散させる。
スの深海固定化装置の全体構成の一実施例を示す。燃焼
炉1から排出する炭酸ガスを含む排ガスを炭酸ガス分離
装置2により分離・濃縮し、液化炭酸ガスとする。つい
で液化炭酸ガスを輸送船で所定の洋上基地まで輸送し、
基地の液化炭酸ガス貯蔵タンクに貯蔵する。液化炭酸ガ
ス貯蔵タンクから液化炭酸ガスと深海から取水した低温
海水とをそれぞれ液化炭酸ガス加圧ポンプ3及び海水加
圧ポンプ4を用い、輸送管5内で60atm以上に加圧
し混合させ、炭酸ガスクラスレート水和物生成反応を進
行させるとともに、炭酸ガスクラスレート水和物生成反
応進行に伴なう反応熱を輸送管5壁に沿って設けられた
冷却管6に冷却装置7から供給される冷媒により強制的
に熱交換を行ない除去し、輸送管5先端に設けられた炭
酸ガス放出弁7から生成した炭酸ガスクラスレート水和
物8を炭酸ガスクラスレート水和物生成条件範囲(60
0m以深の海中)に放出・分散させる。
【0015】なお、輸送管5に使用する海水流量、液化
炭酸ガス流量並びに冷却装置7の出力は、それぞれ輸送
管5内の温度測定器9、圧力測定器10並びに冷却管6
内の温度測定器11よりの信号を演算機12で処理し、
演算機12からの信号で作動する海水流量調節器13、
液化炭酸ガス流量調節器14並びに冷却装置の出力調節
器(図示省略)によって調節される。この際、供給され
る海水の温度測定器15及び液化炭酸ガス温度測定器1
6からの信号を前記演算機11に入力することもでき
る。
炭酸ガス流量並びに冷却装置7の出力は、それぞれ輸送
管5内の温度測定器9、圧力測定器10並びに冷却管6
内の温度測定器11よりの信号を演算機12で処理し、
演算機12からの信号で作動する海水流量調節器13、
液化炭酸ガス流量調節器14並びに冷却装置の出力調節
器(図示省略)によって調節される。この際、供給され
る海水の温度測定器15及び液化炭酸ガス温度測定器1
6からの信号を前記演算機11に入力することもでき
る。
【0016】更に、上記演算機11からの信号を輸送管
5の先端に設けられた炭酸ガスクラスレート放出弁7に
入力し、その開度を制御するようにする。
5の先端に設けられた炭酸ガスクラスレート放出弁7に
入力し、その開度を制御するようにする。
【0017】このようにして、反応の進行及び反応熱の
除去を輸送管壁を介しての冷媒との熱交換により行なう
本発明装置は、深海中へ直接に液化炭酸ガスを圧送し、
炭酸ガスクラスレート水和物を生成・分散・放出した場
合に伴なう炭酸ガスクラスレート水和物放出海域の発生
反応熱による温度上昇が及ぼす生態環境破壊並びに炭酸
ガスクラスレート水和物を分散放出した海域の周囲温度
上昇による炭酸ガスクラスレート水和物の分解をなく
し、安定した炭酸ガスクラスレート水和物の分散を可能
にし、炭酸ガスクラスレート水和物を海底に半永久的に
固定することができる。
除去を輸送管壁を介しての冷媒との熱交換により行なう
本発明装置は、深海中へ直接に液化炭酸ガスを圧送し、
炭酸ガスクラスレート水和物を生成・分散・放出した場
合に伴なう炭酸ガスクラスレート水和物放出海域の発生
反応熱による温度上昇が及ぼす生態環境破壊並びに炭酸
ガスクラスレート水和物を分散放出した海域の周囲温度
上昇による炭酸ガスクラスレート水和物の分解をなく
し、安定した炭酸ガスクラスレート水和物の分散を可能
にし、炭酸ガスクラスレート水和物を海底に半永久的に
固定することができる。
【0018】又、海水と液化炭酸ガスの流量並びに冷却
装置出力を調節することにより輸送管内温度を炭酸ガス
クラスレート水和物生成温度領域である10℃以内に維
持し、炭酸ガスクラスレート水和物の分解を防止するこ
とができる、同時に、炭酸ガスが溶存した未反応海水を
投入することによる深海中の炭酸ガスバランス破壊の防
止をはかることができる。
装置出力を調節することにより輸送管内温度を炭酸ガス
クラスレート水和物生成温度領域である10℃以内に維
持し、炭酸ガスクラスレート水和物の分解を防止するこ
とができる、同時に、炭酸ガスが溶存した未反応海水を
投入することによる深海中の炭酸ガスバランス破壊の防
止をはかることができる。
【0019】なお、海水流量調節器13、液化炭酸ガス
流量調節器14、炭酸ガスクラスレート水和物放出弁7
の開度を演算機12を用いて調整し、炭酸ガスクラスレ
ート水和物生成圧力範囲(0℃で約12atm以上、1
0℃で約44atm以上)に維持し炭酸ガスクラスレー
ト水和物の分解を防止する。
流量調節器14、炭酸ガスクラスレート水和物放出弁7
の開度を演算機12を用いて調整し、炭酸ガスクラスレ
ート水和物生成圧力範囲(0℃で約12atm以上、1
0℃で約44atm以上)に維持し炭酸ガスクラスレー
ト水和物の分解を防止する。
【0020】上記の如く、炭酸ガスクラスレート水和物
を生成する圧力、温度条件(10℃以内の温度、0℃で
約12atm以上、10℃で約44atm以上)を満足
するように海水流量、液化炭酸ガス流量、クラスレート
水和物放出弁開度、冷却装置出力を調節し、炭酸ガスク
ラスレート水和物を生成させ、炭酸ガスクラスレート水
和物放出弁7から深海中へ投入させることができる。
を生成する圧力、温度条件(10℃以内の温度、0℃で
約12atm以上、10℃で約44atm以上)を満足
するように海水流量、液化炭酸ガス流量、クラスレート
水和物放出弁開度、冷却装置出力を調節し、炭酸ガスク
ラスレート水和物を生成させ、炭酸ガスクラスレート水
和物放出弁7から深海中へ投入させることができる。
【0021】なお、以上の実施例では海水と液化炭酸ガ
スを輸送管に供給するために、各々1台のポンプを使用
した例を示したが、海水と液化炭酸ガスを1台のポンプ
を使用して輸送することも可能であり、また液化炭酸ガ
スの代りに高濃度炭酸ガスを直接輸送管に供給するよう
にしてもよい。
スを輸送管に供給するために、各々1台のポンプを使用
した例を示したが、海水と液化炭酸ガスを1台のポンプ
を使用して輸送することも可能であり、また液化炭酸ガ
スの代りに高濃度炭酸ガスを直接輸送管に供給するよう
にしてもよい。
【0022】なお、輸送管5とそれに付属する冷却管6
の変形図を図4、図5に示す。図4は輸送管5の管壁に
沿う冷却管6をリング状の管寄から多数輸送管5の管壁
に沿って設けたものであり、図5は2重管の冷却管6を
輸送管5の管壁を囲撓するように設けたものである。
の変形図を図4、図5に示す。図4は輸送管5の管壁に
沿う冷却管6をリング状の管寄から多数輸送管5の管壁
に沿って設けたものであり、図5は2重管の冷却管6を
輸送管5の管壁を囲撓するように設けたものである。
【0023】
【発明の効果】(1)本発明によれば、反応の進行およ
び反応熱の除去を輸送管による輸送中に行なうようにな
っており、深海中へ直接に炭酸ガスを圧送して炭酸ガス
クラスレート水和物を生成、分散させた場合に伴なう発
生反応熱による放出海域の温度上昇が及ぼす生態環境破
壊並びに炭酸ガスクラスレート水和物の分解をなくし、
安定した炭酸ガスクラスレート水和物分散を可能し、炭
酸ガスを深海に半永久的に固定することができる。
び反応熱の除去を輸送管による輸送中に行なうようにな
っており、深海中へ直接に炭酸ガスを圧送して炭酸ガス
クラスレート水和物を生成、分散させた場合に伴なう発
生反応熱による放出海域の温度上昇が及ぼす生態環境破
壊並びに炭酸ガスクラスレート水和物の分解をなくし、
安定した炭酸ガスクラスレート水和物分散を可能し、炭
酸ガスを深海に半永久的に固定することができる。
【0024】(2)ここで、炭酸ガスクラスレート水和
物を生成させる水として自然界に存在する低温海水を低
温水を製造するためのエネルギ節約をはかることができ
る。
物を生成させる水として自然界に存在する低温海水を低
温水を製造するためのエネルギ節約をはかることができ
る。
【0025】 (2)ここで、炭酸ガスクラスレート水
和物を生成させる水として自然界に存在する低温海水を
利用するため低温水を製造するためのエネルギ節約をは
かることができる。
和物を生成させる水として自然界に存在する低温海水を
利用するため低温水を製造するためのエネルギ節約をは
かることができる。
【0026】(4)海水および炭酸ガス流量並びに冷却
装置出力を調節し、炭酸ガスクラスレート水和物生成の
発生反応熱に伴なう温度上昇による炭酸ガスクラスレー
ト水和物の分解および炭酸ガスが溶存した未反応海水を
投入することによる深海中の炭酸ガスバランス破壊の防
止をはかることができる。
装置出力を調節し、炭酸ガスクラスレート水和物生成の
発生反応熱に伴なう温度上昇による炭酸ガスクラスレー
ト水和物の分解および炭酸ガスが溶存した未反応海水を
投入することによる深海中の炭酸ガスバランス破壊の防
止をはかることができる。
【0027】(5)海水および炭酸ガス流量並びに炭酸
ガスクラスレート水和物放出弁開度を調節し、圧力低下
による炭酸ガスクラスレート水和物の分解防止を図るこ
とができる。
ガスクラスレート水和物放出弁開度を調節し、圧力低下
による炭酸ガスクラスレート水和物の分解防止を図るこ
とができる。
【図1】本発明の炭酸ガスの深海固定化装置の一実施例
の説明図。
の説明図。
【図2】炭酸ガスクラスレート水和物の生成原理の説明
図。
図。
【図3】代表的な海洋の海水深さと海水温度の相関々係
図。
図。
【図4】本発明の炭酸ガス深海固定化装置の輸送管と冷
却管の組合せ構成の一実施例。
却管の組合せ構成の一実施例。
【図5】本発明の炭酸ガス深海固定化装置の輸送管と冷
却管の組合せ構成の他の実施例。
却管の組合せ構成の他の実施例。
フロントページの続き (72)発明者 井上 俊夫 名古屋市緑区大高町字北関山20番地の1 中部電力株式会社 技術開発本部 電 力技術研究所内 (72)発明者 堺 松成 名古屋市緑区大高町字北関山20番地の1 中部電力株式会社 技術開発本部 電 力技術研究所内 (72)発明者 佐治 明 名古屋市緑区大高町字北関山20番地の1 中部電力株式会社 技術開発本部 電 力技術研究所内 (72)発明者 谷井 忠明 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社 高砂研究所内 (72)発明者 根来 正明 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社 高砂研究所内 (72)発明者 川田 裕 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社 高砂研究所内 (72)発明者 北村 光 兵庫県神戸市兵庫区和田崎一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社 神戸造船所内 (72)発明者 羽田 壽夫 兵庫県神戸市兵庫区和田崎一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社 神戸造船所内 (56)参考文献 特開 平3−164420(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 19/00 B01D 53/62 C01B 31/20
Claims (1)
- 【請求項1】 炭酸ガスクラスレート水和物の安定領域
である深海まで延び、入口に炭酸ガス及び深海の低温海
水を供給する手段を有し、深海先端に炭酸ガスクラスレ
ート水和物放出弁を有し、かつ、管壁に沿って冷却管が
設けられた輸送管、該輸送管内の各部に設けられた温度
測定器及び圧力測定器、前記冷却管内の各部に設けられ
た温度測定器、前記輸送管内の温度測定器及び圧力測定
器並びに前記冷却管内の温度測定器の信号により入口炭
酸ガス及び海水の供給量、前記炭酸ガスクラスレート水
和物放出弁の開度並びに前記冷却管内への冷媒の供給量
を制御する手段を具備してなることを特徴とする炭酸ガ
スの深海固定化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3156456A JP3004395B2 (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 炭酸ガスの深海固定化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3156456A JP3004395B2 (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 炭酸ガスの深海固定化装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH054041A JPH054041A (ja) | 1993-01-14 |
JP3004395B2 true JP3004395B2 (ja) | 2000-01-31 |
Family
ID=15628150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3156456A Expired - Fee Related JP3004395B2 (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 炭酸ガスの深海固定化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3004395B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001000316A1 (fr) | 1999-06-29 | 2001-01-04 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Procede de dissolution de gaz hydrosoluble en mer destine a etre isole a grande profondeur, dispositif afferent, procede de pose du dispositif |
-
1991
- 1991-06-27 JP JP3156456A patent/JP3004395B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH054041A (ja) | 1993-01-14 |
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Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19991026 |
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