JP3004343B2 - ポリエステル樹脂組成物およびポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物およびポリカーボネート樹脂組成物

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JP3004343B2
JP3004343B2 JP2278562A JP27856290A JP3004343B2 JP 3004343 B2 JP3004343 B2 JP 3004343B2 JP 2278562 A JP2278562 A JP 2278562A JP 27856290 A JP27856290 A JP 27856290A JP 3004343 B2 JP3004343 B2 JP 3004343B2
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は耐湿熱性および伸長特性の改善された熱可塑
性ポリエステル樹脂組成物に関する。
《従来技術》 熱可塑性ポリエステル樹脂はバランスのとれた良好な
物性、および優れた成形加工性を有し機械部品、電子部
品、自動車部品、その他分野で広く使用されている。し
かしポリエステル樹脂は、エステル結合のため加水分解
を起こし易く大きな欠点となっている。
これらの欠点を解消するためにポリエステルの耐加水
分解剤であるポリカルボジイミドなどを添加する方法が
以前から知られているが、この方法によれば加水分解に
対する耐久性向上は認められるものの、ポリカルボジイ
ミドが高価であり、長時間加熱することによってポリマ
ーが変色するなどの欠点がある。
また、エポキシ化合物を添加する方法が知られている
が、エポキシ化合物は加水分解により生じたカルボキシ
ル基またはポリエステル樹脂の末端に存在するカルボキ
シル基と反応することにより加水分解の促進を抑制する
効果を有している。
使用されるエポキシ化合物としてはエポキシ当量の小
さい化合物の方がその効果が大きい。したがって低分子
量のエポキシ樹脂が使用される。
しかしながら、低分子量のエポキシ樹脂は通常液状で
あるためあまり多く使用するとポリエステス樹脂の特性
が低下する。
固形のエポキシ樹脂としてはエピ−ビス型のエポキシ
樹脂、ノボラック型のエポキシ樹脂があるが、これらは
エポキシ当量が大きいため効果が少なかったり着色する
という欠点がある。
《発明が解決しようとする課題》 このような状況に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結
果、(I)式の化合物をポリエステル樹脂に添加するこ
とによりそれらの耐湿熱性および伸長特性を著しく改善
できることを見出し、本発明を完成させた。
《発明の構成》 すなわち、本発明は 「熱可塑性ポリエステル樹脂に下記一般式(I) [一般式(I)において、 Xは下式 Ra、Rb;水素、メチル、イソプロピル、n−ブチル、sec
−ブチル、tert−ブチル基で、RaおよびRbは同時に各々
の基に換えることができる。
c;c=1〜7の整数 n;n=1〜20の整数] で表わされるエポキシ化合物を配合してなる熱可塑性ポ
リエステル樹脂組成物」 である。
次に本発明について詳述する。
本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物に配合され
る(I)式で表わされるエポキシ樹脂において、Ra、Rb
は水素、メチル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチルで同時に各々の基に換えることがで
きる。
cは1〜7の整数、nは1〜20の整数である。これは で表わされている構造がラクトンの開環によって生成す
ることを示している。
たとえばε−カプロラクトンを用いた場合、 (I)式は [ただし、Xは下式 で表わされる] となる。ここでnは挿入されたε−カプロラクトンのモ
ル数である。
またc=5でこれはラクトンの環の炭素数に対応す
る。
またβ−メチル−δ−バレロラクトンの場合 [ただし、Xは下式 Yは で表わされる] となる。
3,3,5トリメチルカプロラクトンを用いた場合、 [ただし、Xは下式 で表わされる] となる。
3,5,5トリメチルカプロラクトンを用いた場合、 [ただし、Xは下式 で表わされる] となる。
また種々のラクトンを組合せて使用することにより、
[A]、[B]、[C]および[D]の各々のラクトン
部分の構造をランダムに組合せた構造のものを得ること
ができる。これらは分子量分布を有しているのでここで
云うnは平均して挿入されたラクトンの付加モル数であ
る。
本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の主生物と
なる熱可塑性ポリエステル樹脂とはテレフタル酸または
そのエステル類とエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペン
チルグリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオー
ル、デカンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ハ
イドロキノン、ビスフェノール−A,2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシエトキシフェニル)プロパン、1,4ジメチロー
ルテトラブロモベンゼンまたはテトラブロモビスフェノ
ール−A、のエチレンオキサイド付加物などのようなグ
リコール類とから得られるテレフタル酸系ポリエステル
樹脂、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカ
ルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、ジフェニ
ルエーテルジカルボン酸、α,β−ビス(4−カルボキ
シフェノキシ)エタン、アジピン酸、セバシン酸、アゼ
ライン酸、デカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカル
ボン酸、もしくはダイマー酸のような他のジカルボン酸
またはグリコール類、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシカプ
ロン酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフェニル酢
酸、もしくはナフチルグリコール酸のようなヒドロキシ
カルボン酸など、テレフタル酸の代わりに用いて得られ
るポリエスエル樹脂、プロピオラクトン、ブチロラクト
ン、パレロラクトンもしくはカプロラクトンのようなラ
クトン化合物を重合させて得られる重合体、2,2′−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ3,5−ジブロモフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ3,5−ジクロロフェニル)プ
ロパン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4、4′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキ
シジフェニル−ケトン、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ3,5−メチルフェ
ニル)−プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−シクロヘキサン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル−
メチル−イソブチル−メタンなどのビスフェノール類と
芳香族多塩基酸から得られる芳香族ポリエステルなどで
ある。これらの熱可塑性ポリエステル樹脂のなかでも特
にポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテフタレ
ートを用いた場合に好ましい効果が発揮される。
本発明において、ポリエステル樹脂に配合されるエポ
キシ樹脂はポリエステル樹脂に対して通常、0.1〜10重
量%であり、特に、0.5〜4重量%が好ましい。0.1重量
%未満になると耐湿熱性および伸長特性の効果が小さく
なり、10重量%を越えるとポリエステル樹脂組成物の特
性が低下する。エポキシ化合物とポリエステル樹脂との
混合は通常溶融混合によって行なわれる。
本発明の組成物において熱可塑性ポリエステル樹脂の
40重量%以下の小割合をたとえばポリオレフィン、アイ
オノマー、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、
ASA樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル
樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアセター
ル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホンもしくはポリp−フェニレンオキシドの
ようなポリマー類、あるいはアクリルゴムグラフトマ
ー、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、ポリエステル−エーテルエラストマー、もしくはポ
リアミドエラストマーのようなエラストマー類などの各
種有機重合体で置換した混合物の形であってもよい。
さらに、本発明の組成物にはガラス繊維、チタンサン
カリウム繊維、金属繊維、セラミック繊維、炭酸カルシ
ウム、けい酸カルシウム、けい酸マグネシウム、硫酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、酸化鉄、黒塩、カーボンブラ
ック、雲母、アスベスト、セラミック、金属フレーク、
ガラスビーズまたはガラスパウダーなどの強化充填剤を
初め染料、可塑剤、離形剤、滑剤、耐熱安定剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、難燃剤、カップリング剤
などを併用してもよい。
《発明の効果》 本発明の樹脂組成物は耐湿熱性に優れ、かつ、伸長特
性が良好なため工業的有用性が極めて大きく、電気、電
子部品、機械部品、自動車部品、建材部品;などの従来
からの用途に加え、工具格納箱、電動工具蓋套品、スポ
ーツ用品、ベアリング、自動車バンパーなどの大型成型
品用途、寒冷地で使用される機器などの用途、繊維、フ
ィルム、接着剤の分野の用途にも使用できる。
合成例−1 窒素導入管、温度計、冷却器、攪拌装置を備えた2
フラスコに を1211.7gr、ε−カプロラクトン626.9gr、ジエチレン
グリコール8.51g、触媒としてテトラブチルチタネート
の1%ヘプタン溶液、9.20grを入れ窒素を通じながら22
0℃で27時間加熱した。
残存カプロラクトンは0.16重量%であった。
合成例−2〜3 合成例−1と同様に表−1の仕込で反応させた。
各原料の仕込み比率および得られた化合物の物性を表
−1に示した。
合成例−4 温度計、冷却器、攪拌装置および冷却用ジャケットが
付いた内容量2000ccのフラスコに合成例−1で得た化合
物を167.2gr、酢酸エチル150.0grを入れ、50℃に保っ
た。これに過酢酸溶液(濃度30%)および2−エチルヘ
キシルトリポリリン酸ナトリウム1.4grを2時間かけて
滴下した。
その後50℃でさらに2時間保ち、反応粗液の過酢酸濃
度を0.1%以下とした。得られた反応粗液に320grのイオ
ン交換水を加え30分50℃で攪拌した。これを約40分静置
して、上層、下層に分離させた。下層は約20分かけ徐々
に抜き取った。残った上層に150mlの酢酸エチルを加
え、同条件で後2回同様の操作を行った。得られた上層
液はガラス製スミス式薄膜蒸発器で脱低沸処理した。操
作条件は加熱温度150℃、圧力10mmHgであった。脱低液
の取得量より収率は95%であった。
合成例5〜6 合成例−4と同様に表−2の条件で反応を行った。
各原料の仕込み比率および得られた化合物の物性を表
−2に示した。
実施例−1 PET[帝人(株)製CN9030]:100重量部に対し合成例
−6の化合物を2重量部をブレンドし、2軸ベント押出
機で210℃で練込みペレット化した。
そのペレットを290℃金型温度80℃で物性試験用の試
料をつくった。
実施例−2 PBT[ポリプラスチック(株)製2012]100重量部に対
し合成例−5の化合物を2重量部ブレンドし、2軸ベン
ト押出機で240℃で練込みペレット化した。
そのペレットを250℃金型温度60℃で物性試験用の試
料をつくった。
各実施例及び比較例で得られた組成物の硬化物の機械
的物性を表−3に示した。
耐湿熱性試験は100℃×95RHで行ない、24時間後の数
値が得られた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性ポリエステル樹脂に下記一般式
    (I) [一般式(I)において、 Xは下式 Ra、Rb;水素、メチル、イソプロピル、n−ブチル、sec
    −ブチル、tert−ブチル基で、RaおよびRbは同時に各々
    の基に換えることができる。 c;c=1〜7の整数 n;n=1〜20の整数] で表わされるエポキシ化合物を配合してなる熱可塑性ポ
    リエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】RaおよびRbが水素原子、cが5である特許
    請求の範囲第(1)項記載の熱可塑性ポリエステル樹脂
    組成物。
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