JP3003526U - スプリングマットレス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 和布団と同じように、沈み込みの当初は当た
りが柔らかいが、数十ミリメートル沈み込んだ時点で当
たりが硬くなって、スプリング４による支えに芯を感じ
ることができるようなスプリングマットレスを提供す
る。 【構成】 ばね定数０．００８〜０．０１２のコイルス
プリング４を、初期圧縮率１０〜２５％をもって袋体に
収容することにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、スプリングマットレスの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

本願出願人は、先に、実公平４−２９８２１号公報に提示されたように、布製 の袋体にコイルスプリングを収容したポケテッドスプリングユニット（ポケット コイルユニットとも称する）を備えたスプリングマットレスを提案したが、この スプリングマットレスにおいては、コイルスプリングのばね定数が約０．００７ に設定されるとともに、このコイルスプリングが初期圧縮率約３２％をもって袋 体に収容されていた。

【０００３】 すなわち、本考案との比較において、柔らか目のコイルスプリングが大きな比 率をもって圧縮された状態で袋体に収容されていた訳で、このため、これを使用 する利用者にしてみれば、スプリングによる支えに芯の無い、何処までも沈み込 むような感覚を持つものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は以上の点に鑑み、和布団と同じように、沈み込みの当初は当たりが柔 らかいが、数十ミリメートル沈み込んだ時点で当たりが硬くなって、スプリング による支えに芯を感じることができるようなスプリングマットレスを提供するこ とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案のスプリングマットレスは、ばね定数０．０ ０８〜０．０１２のコイルスプリングを、初期圧縮率１０〜２５％をもって袋体 に収容することにした。

【０００６】

【作用】

上記構成を備えた本考案のスプリングマットレスにおいては、従来例との比較 において、硬目のコイルスプリングが小さな比率をもって圧縮された状態で袋体 に収容されていることになり、このため、これを使用する利用者にとっては、沈 み込みの当初は当たりが柔らかいが、数十ミリメートル沈み込んだ時点で当たり が硬くなって、スプリングによる支えに芯を感じることができる。

【０００７】

【実施例】

つぎに本考案の実施例を図面にしたがって説明する。

【０００８】 図１に示すように、不織布等の布製の袋体３に、コイルスプリング４が収容さ れてポケテッドスプリング２が構成され、このポケテッドスプリング２が、多数 林立配置されてポケテッドスプリングユニット１が構成され、このポケテッドス プリングユニット１の上面および下面にそれぞれ、キルティングパネル５が、樹 脂系（高温、二液式等）の接着剤６（図１には描かれていない、図２参照）によ り直接接着されている。ポケテッドスプリングユニット１にキルティングパネル ５を接着するに際しては、図２に示すように、ポケテッドスプリングユニット１ またはキルティングパネル５の接着面に、接着剤６が噴射装置７から噴射せしめ られる。キルティングパネル５は、これをポケテッドスプリングユニット１の上 面および下面の何れが一方のみに接着することにしても良い。またこのキルティ ングパネル５は、多針キルトのパネルであり、厚手の不織布製の内側布地８と外 側布地９の間に詰め物１０を有している。

【０００９】 ポケテッドスプリングユニット１は、その一部を図３に示すように、袋体３が 一列に連続せしめられている。また図４に示すように、袋体３に収容されたコイ ルスプリング４の直径ａは約３６ｍｍ、そのばね定数は約０．０１０に設定され ており、自由状態における高さｂが約１７５ｍｍであるところが、収容後におけ る高さｂ’が約１５０ｍｍとなるように、初期圧縮率約１４％をもって袋体３に 収容されている。

【００１０】 上記構成のスプリングマットレスにおいて、コイルスプリング４についての荷 重と変位の関係は、図５に実線で示すとおりであり、比較例を示す点線と、変位 ４０〜５０ｍｍのところで、この実線と破線が交差する。したがってこの交差点 Ａより変位の値が小さいところでは、比較例より小さな荷重をもってコイルスプ リング４が大きく縮むために、当たりが柔らかいことになる。また交差点Ａより 変位の値が大きいところでは、比較例より大きな荷重を掛けなければコイルスプ リング４が同じ量、縮まないために、当たりが硬いことになる。したがってこれ により和布団と同じように、沈み込みの当初は当たりが柔らかいが、４０〜５０ ミリメートル沈み込んだ時点で当たりが硬くなって、スプリング４による支えに 芯を感じることができるような、寝心地の良いスプリングマットレスを提供する ことができる。尚、比較例としたコイルスプリングは、ばね定数を約０．００７ に設定され、自由状態における高さが約１９０ｍｍであるところ、収容後におけ る高さが約１３０ｍｍとなるように、初期圧縮率約３２％をもって袋体に収容さ れたものである。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、以下の効果を奏する。すなわち、ばね定数０．００８〜０．０１２ のコイルスプリングが初期圧縮率１０〜２５％をもって袋体に収容されて、硬目 のコイルスプリングが小さな比率をもって圧縮された状態で袋体に収容されてい るために、これを使用する利用者にとって、沈み込みの当初は当たりが柔らかい が、数十ミリメートル沈み込んだ時点で当たりが硬くなって、スプリングによる 支えに芯を感じることができるような、寝心地の良いスプリングマットレスを提 供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係るスプリングマットレスの
一部断面図

【図２】同スプリングマットレスの接着工程を示す説明
図

【図３】ポケテッドスプリングユニットの一部斜視図

【図４】コイルスプリングの正面図およびポケテッドス
プリングの断面図

【図５】コイルスプリングについての荷重と変位の関係
を示すグラフ図

【符号の説明】

１ ポケテッドスプリングユニット ２ ポケテッドスプリング ３ 袋体 ４ コイルスプリング ５ キルティングパネル ６ 接着剤 ７ 噴射装置 ８ 内側布地 ９ 外側布地 １０ 詰め物

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ばね定数０．００８〜０．０１２のコイ
   ルスプリングを、初期圧縮率１０〜２５％をもって袋体
   に収容したスプリングマットレス。