JP3003415B2 - ディスクブレーキ装置 - Google Patents
ディスクブレーキ装置Info
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- JP3003415B2 JP3003415B2 JP25228992A JP25228992A JP3003415B2 JP 3003415 B2 JP3003415 B2 JP 3003415B2 JP 25228992 A JP25228992 A JP 25228992A JP 25228992 A JP25228992 A JP 25228992A JP 3003415 B2 JP3003415 B2 JP 3003415B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- disk rotor
- bottom wall
- flange portion
- axle hub
- brake device
- Prior art date
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- Expired - Fee Related
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D55/00—Brakes with substantially-radial braking surfaces pressed together in axial direction, e.g. disc brakes
- F16D2055/0004—Parts or details of disc brakes
- F16D2055/0037—Protective covers
Landscapes
- Braking Arrangements (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスクブレーキ装置に
関するものであり、特に、耐久性および剛性の向上に関
するものである。
関するものであり、特に、耐久性および剛性の向上に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ディスクブレーキ装置は、アクスルハブ
に固定され、車輪と共に回転するディスクロータと、デ
ィスクロータの回転を抑制する回転抑制手段とを含むよ
うに構成される。アクスルハブは、一軸線まわりに回転
可能な嵌合部と、その嵌合部から半径方向外向きに延び
出させられたフランジ部とを有する。また、ディスクロ
ータは、有底円筒状を成し、底壁においてアクスルハブ
の嵌合部の外側に嵌合されるとともに、底壁の一面にお
いてフランジ部の一面に密着させられ、複数本の締結部
材によってフランジ部に締結されるハット部と、そのハ
ット部の円筒状部から半径方向外向きに延び出させられ
た摩擦板部とを有し、回転抑制手段は、ディスクロータ
の摩擦板部に摩擦接触してディスクロータの回転を抑制
するのである。
に固定され、車輪と共に回転するディスクロータと、デ
ィスクロータの回転を抑制する回転抑制手段とを含むよ
うに構成される。アクスルハブは、一軸線まわりに回転
可能な嵌合部と、その嵌合部から半径方向外向きに延び
出させられたフランジ部とを有する。また、ディスクロ
ータは、有底円筒状を成し、底壁においてアクスルハブ
の嵌合部の外側に嵌合されるとともに、底壁の一面にお
いてフランジ部の一面に密着させられ、複数本の締結部
材によってフランジ部に締結されるハット部と、そのハ
ット部の円筒状部から半径方向外向きに延び出させられ
た摩擦板部とを有し、回転抑制手段は、ディスクロータ
の摩擦板部に摩擦接触してディスクロータの回転を抑制
するのである。
【0003】このようなディスクブレーキ装置において
は従来、アクスルハブは鉄、すなわち鋳鉄または鋼によ
り作られ、ディスクロータは鋳鉄により作られるのが一
般的であるが、ディスクロータをアルミニウムを主成分
とするアルミニウム合金によって作り、重量軽減を図る
ことも行われている。しかし、アルミニウムは鉄より熱
伝導率が高いため、ディスクロータの回転抑制時に発生
する熱が多量にアクスルハブに伝達され、アクスルハブ
近傍の軸受,シール,潤滑剤等の温度が耐熱許容温度を
超えて高くなる恐れがある。この場合、特開昭58−1
63834号公報に記載のディスクブレーキ装置におけ
るように、ディスクロータのハット部の底壁の一面とア
クスルハブのフランジ部の一面とを部分的に密着させ、
密着面積を少なくすれば熱伝導量が少なくて済み、シー
ル等の温度が耐熱許容温度を超えて高くなることを防止
することができる。
は従来、アクスルハブは鉄、すなわち鋳鉄または鋼によ
り作られ、ディスクロータは鋳鉄により作られるのが一
般的であるが、ディスクロータをアルミニウムを主成分
とするアルミニウム合金によって作り、重量軽減を図る
ことも行われている。しかし、アルミニウムは鉄より熱
伝導率が高いため、ディスクロータの回転抑制時に発生
する熱が多量にアクスルハブに伝達され、アクスルハブ
近傍の軸受,シール,潤滑剤等の温度が耐熱許容温度を
超えて高くなる恐れがある。この場合、特開昭58−1
63834号公報に記載のディスクブレーキ装置におけ
るように、ディスクロータのハット部の底壁の一面とア
クスルハブのフランジ部の一面とを部分的に密着させ、
密着面積を少なくすれば熱伝導量が少なくて済み、シー
ル等の温度が耐熱許容温度を超えて高くなることを防止
することができる。
【0004】このディスクブレーキ装置においては、ア
クスルハブの嵌合部のフランジ部より車両内側の部分に
ハット部が嵌合され、フランジ部には、ディスクロータ
の他、タイヤを取り付けるためのディスクホイールが締
結されるのであるが、フランジ部のディスクホイールが
締結される部分には、ディスクロータの底壁に密着させ
られる面と外周面とに開口する複数の切欠が形成されて
いる。そのため、フランジ部にハット部が締結されたと
き、底壁とフランジ部との互に密着する面が、フランジ
部の面の内周円環部と、アクスルハブとディスクロータ
とを締結するハブボルトが挿通されるボルト穴を囲む部
分とにおいて互に密着させられ、切欠が形成された部分
においては離れていて接触面積が少ないのである。
クスルハブの嵌合部のフランジ部より車両内側の部分に
ハット部が嵌合され、フランジ部には、ディスクロータ
の他、タイヤを取り付けるためのディスクホイールが締
結されるのであるが、フランジ部のディスクホイールが
締結される部分には、ディスクロータの底壁に密着させ
られる面と外周面とに開口する複数の切欠が形成されて
いる。そのため、フランジ部にハット部が締結されたと
き、底壁とフランジ部との互に密着する面が、フランジ
部の面の内周円環部と、アクスルハブとディスクロータ
とを締結するハブボルトが挿通されるボルト穴を囲む部
分とにおいて互に密着させられ、切欠が形成された部分
においては離れていて接触面積が少ないのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このデ
ィスクブレーキ装置には、耐久性および剛性が低い問題
がある。アクスルハブのフランジ部に形成された切欠が
外周面に開口しているため、ディスクロータより外側の
空間から水が浸入し、しかも、ディスクロータの底壁に
は切欠に連通する貫通穴が形成されており、ディスクロ
ータより車両内側の空間からも水が浸入してアクスルハ
ブとディスクロータとの接触縁や接触面が濡れるのであ
るが、鋳鉄または鋼よりアルミニウムの方がイオン化傾
向が高いため、濡れればアルミニウムの腐食が進み、デ
ィスクロータの寿命が短くなるのである。また、アクス
ルハブのフランジ部とディスクロータの底壁とは、ハブ
ボルトのボルト穴を囲む部分のみにおいてスポット状に
接触しているため、剛性が不足する問題もある。本発明
は、ディスクロータをアルミニウム製としながら耐久性
および剛性の高いディスクブレーキ装置を提供すること
を課題として為されたものである。
ィスクブレーキ装置には、耐久性および剛性が低い問題
がある。アクスルハブのフランジ部に形成された切欠が
外周面に開口しているため、ディスクロータより外側の
空間から水が浸入し、しかも、ディスクロータの底壁に
は切欠に連通する貫通穴が形成されており、ディスクロ
ータより車両内側の空間からも水が浸入してアクスルハ
ブとディスクロータとの接触縁や接触面が濡れるのであ
るが、鋳鉄または鋼よりアルミニウムの方がイオン化傾
向が高いため、濡れればアルミニウムの腐食が進み、デ
ィスクロータの寿命が短くなるのである。また、アクス
ルハブのフランジ部とディスクロータの底壁とは、ハブ
ボルトのボルト穴を囲む部分のみにおいてスポット状に
接触しているため、剛性が不足する問題もある。本発明
は、ディスクロータをアルミニウム製としながら耐久性
および剛性の高いディスクブレーキ装置を提供すること
を課題として為されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、前記鉄製のアクスルハブ,アルミニウ
ム製のディスクロータおよび車輪回転抑制手段を含むデ
ィスクブレーキ装置において、互に密着させられるディ
スクロータのハット部の底壁の一面とアクスルハブのフ
ランジ部の一面との少なくとも一方の、内周円環部と外
周円環部と締結部材によって締結される部分とを除いた
部分に、凹部を、底壁がフランジ部に締結された状態で
はその凹部内の空間が封鎖された空間となる状態で形成
したことを要旨とするものである。
解決するために、前記鉄製のアクスルハブ,アルミニウ
ム製のディスクロータおよび車輪回転抑制手段を含むデ
ィスクブレーキ装置において、互に密着させられるディ
スクロータのハット部の底壁の一面とアクスルハブのフ
ランジ部の一面との少なくとも一方の、内周円環部と外
周円環部と締結部材によって締結される部分とを除いた
部分に、凹部を、底壁がフランジ部に締結された状態で
はその凹部内の空間が封鎖された空間となる状態で形成
したことを要旨とするものである。
【0007】
【作用】上記のように構成されたディスクブレーキ装置
においてディスクロータの回転が車輪回転抑制手段によ
って抑制されるとき、アルミニウム製のディスクロータ
に大量の熱が伝達されるが、ディスクロータの底壁とア
クスルハブのフランジ部との互に接触する面の少なくと
も一方に凹部が形成され、接触面積が少なくされている
ためアクスルハブへの熱伝導が少なくて済み、アクスル
ハブ近傍の軸受,シール,潤滑剤等の温度が熱許容温度
を超えて上昇することが回避される。しかし、ディスク
ロータのハット部の底壁がアクスルハブのフランジ部に
締結された状態では、凹部内の空間が封鎖された空間と
なるため、凹部内に水が浸入することがなく、アクスル
ハブとディスクロータとの互に接触する端縁や面の水に
濡れる部分が少なく、ディスクロータの腐食が良好に回
避される。さらに、ディスクロータのハット部の底壁と
アクスルハブのフランジ部とは、内周円環部と外周円環
部と締結部材により締結される部分とにおいて互に密着
しており、剛性が不足することはない。
においてディスクロータの回転が車輪回転抑制手段によ
って抑制されるとき、アルミニウム製のディスクロータ
に大量の熱が伝達されるが、ディスクロータの底壁とア
クスルハブのフランジ部との互に接触する面の少なくと
も一方に凹部が形成され、接触面積が少なくされている
ためアクスルハブへの熱伝導が少なくて済み、アクスル
ハブ近傍の軸受,シール,潤滑剤等の温度が熱許容温度
を超えて上昇することが回避される。しかし、ディスク
ロータのハット部の底壁がアクスルハブのフランジ部に
締結された状態では、凹部内の空間が封鎖された空間と
なるため、凹部内に水が浸入することがなく、アクスル
ハブとディスクロータとの互に接触する端縁や面の水に
濡れる部分が少なく、ディスクロータの腐食が良好に回
避される。さらに、ディスクロータのハット部の底壁と
アクスルハブのフランジ部とは、内周円環部と外周円環
部と締結部材により締結される部分とにおいて互に密着
しており、剛性が不足することはない。
【0008】
【発明の効果】このように本発明によれば、ディスクロ
ータがアルミニウム製であって軽量でありながら、アク
スルハブへの熱伝導が少なくかつディスクロータの腐食
が少なくて耐久性に富み、しかも剛性の高いディスクブ
レーキ装置を得ることができる。
ータがアルミニウム製であって軽量でありながら、アク
スルハブへの熱伝導が少なくかつディスクロータの腐食
が少なくて耐久性に富み、しかも剛性の高いディスクブ
レーキ装置を得ることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1において10はディスクロータであ
る。ディスクロータ10はアルミニウムを主成分とする
アルミニウム合金により作られており、有底円筒状のハ
ット部12と、ハット部12の円筒状部14から半径方
向外向きに延び出させられた円環状の摩擦板部16とを
有している。このディスクロータ10はベンチレーテッ
ドタイプであり、摩擦板部16のディスクロータ回転中
心線方向における中央部には、摩擦板部16の内周面と
外周面とにそれぞれ開口し、半径方向に延びる複数の通
風孔18が等角度間隔に形成されている。
細に説明する。図1において10はディスクロータであ
る。ディスクロータ10はアルミニウムを主成分とする
アルミニウム合金により作られており、有底円筒状のハ
ット部12と、ハット部12の円筒状部14から半径方
向外向きに延び出させられた円環状の摩擦板部16とを
有している。このディスクロータ10はベンチレーテッ
ドタイプであり、摩擦板部16のディスクロータ回転中
心線方向における中央部には、摩擦板部16の内周面と
外周面とにそれぞれ開口し、半径方向に延びる複数の通
風孔18が等角度間隔に形成されている。
【0010】上記摩擦板部16の両側にはそれぞれ、イ
ンナパッド20とアウタパッド22とがマウティングブ
ラケット23に支持されて配設されており、インナパッ
ド20が油圧シリンダ24によって摩擦板部16の車両
内側の面に摩擦接触させられ、その反力によってキャリ
パ26が移動することによりアウタパッド22が摩擦板
部16の車両外側の面に摩擦接触させられてディスクロ
ータ10の回転を抑制する。インナパッド20,アウタ
パッド22,マウティングブラケット23,油圧シリン
ダ24およびキャリパ26が車輪回転抑制手段を構成し
ているのである。
ンナパッド20とアウタパッド22とがマウティングブ
ラケット23に支持されて配設されており、インナパッ
ド20が油圧シリンダ24によって摩擦板部16の車両
内側の面に摩擦接触させられ、その反力によってキャリ
パ26が移動することによりアウタパッド22が摩擦板
部16の車両外側の面に摩擦接触させられてディスクロ
ータ10の回転を抑制する。インナパッド20,アウタ
パッド22,マウティングブラケット23,油圧シリン
ダ24およびキャリパ26が車輪回転抑制手段を構成し
ているのである。
【0011】上記ディスクロータ10は、ステアリング
ナックル28により回転可能に支持された鋳鉄製のアク
スルハブ30に固定されている。ステアリングナックル
28はストラット32およびロアボールジョイント34
を介して図示しない車体により鉛直軸線に対して傾斜し
た軸線まわりに回動可能に支持され、軸受36およびシ
ール37を介してスピンドル38およびアクスルハブ3
0を回転可能に支持している。また、アクスルハブ30
の嵌合部40からは半径方向外向きにフランジ部42が
延び出させられ、前記ディスクロータ10がハット部1
2において固定されている。
ナックル28により回転可能に支持された鋳鉄製のアク
スルハブ30に固定されている。ステアリングナックル
28はストラット32およびロアボールジョイント34
を介して図示しない車体により鉛直軸線に対して傾斜し
た軸線まわりに回動可能に支持され、軸受36およびシ
ール37を介してスピンドル38およびアクスルハブ3
0を回転可能に支持している。また、アクスルハブ30
の嵌合部40からは半径方向外向きにフランジ部42が
延び出させられ、前記ディスクロータ10がハット部1
2において固定されている。
【0012】フランジ部42は嵌合部40の先端(車両
外側の端)よりやや内側に設けられており、嵌合部40
のフランジ部42より先端側の部分にハット部12の底
壁44が嵌合されている。図3に示すように、ハット部
12の底壁44には嵌合部40に嵌合される嵌合穴46
が形成されるとともに、円筒状部14の内周面には図4
に示すようにフランジ部42の外径に等しい径の円筒面
48が形成されており、ハット部12は嵌合部40の先
端部に車両外側から嵌合され、嵌合穴46と嵌合部4
0,円筒面48とフランジ部42とが互に密着させられ
るとともに、フランジ部42の先端側の側面50と底壁
44の底面52とが互に密着させられている。
外側の端)よりやや内側に設けられており、嵌合部40
のフランジ部42より先端側の部分にハット部12の底
壁44が嵌合されている。図3に示すように、ハット部
12の底壁44には嵌合部40に嵌合される嵌合穴46
が形成されるとともに、円筒状部14の内周面には図4
に示すようにフランジ部42の外径に等しい径の円筒面
48が形成されており、ハット部12は嵌合部40の先
端部に車両外側から嵌合され、嵌合穴46と嵌合部4
0,円筒面48とフランジ部42とが互に密着させられ
るとともに、フランジ部42の先端側の側面50と底壁
44の底面52とが互に密着させられている。
【0013】また、底壁44には、図2および図3に示
すように4個のボルト穴54が等角度間隔に形成され、
フランジ部42に立設された4本の締結部材としてのハ
ブボルト56が挿通され、図示しないナットが螺合され
ることによりフランジ部42とハット部12とが締結さ
れる。アクスルハブ30にはまた、ハブボルト56によ
ってディスクロータ10の外側に図示しないディスクホ
イールが固定される。
すように4個のボルト穴54が等角度間隔に形成され、
フランジ部42に立設された4本の締結部材としてのハ
ブボルト56が挿通され、図示しないナットが螺合され
ることによりフランジ部42とハット部12とが締結さ
れる。アクスルハブ30にはまた、ハブボルト56によ
ってディスクロータ10の外側に図示しないディスクホ
イールが固定される。
【0014】上記ディスクロータ10のハット部12の
底壁44には、図1および図2に示すように、底面52
に開口する4個の扇形の凹部60が等角度間隔に形成さ
れている。これら凹部60は、図2に示すように、底面
52の内周円環部62と外周円環部64とボルト穴54
を囲む部分61とを除いた部分に形成されており、ハッ
ト部12がフランジ部42に締結された状態では、凹部
60内の空間66は封鎖された空間となる。
底壁44には、図1および図2に示すように、底面52
に開口する4個の扇形の凹部60が等角度間隔に形成さ
れている。これら凹部60は、図2に示すように、底面
52の内周円環部62と外周円環部64とボルト穴54
を囲む部分61とを除いた部分に形成されており、ハッ
ト部12がフランジ部42に締結された状態では、凹部
60内の空間66は封鎖された空間となる。
【0015】以上のように構成されたディスクブレーキ
装置において、ディスクロータ10の回転は、インナパ
ッド20およびアウタパッド22が摩擦板部16に摩擦
接触させられることにより抑制される。この際、インナ
パッド20およびアウタパッド22の摩擦接触により大
量の熱が発生するが、ディスクロータ10の底壁44に
は凹部60が設けられ、アクスルハブ30のフランジ部
42との接触面積が少なくされているためアクスルハブ
30への熱伝導が少なくて済み、アクスルハブ30近傍
の軸受36,シール37および潤滑油等の温度が耐熱許
容温度を超えて高くなることがなく、耐久性が向上す
る。
装置において、ディスクロータ10の回転は、インナパ
ッド20およびアウタパッド22が摩擦板部16に摩擦
接触させられることにより抑制される。この際、インナ
パッド20およびアウタパッド22の摩擦接触により大
量の熱が発生するが、ディスクロータ10の底壁44に
は凹部60が設けられ、アクスルハブ30のフランジ部
42との接触面積が少なくされているためアクスルハブ
30への熱伝導が少なくて済み、アクスルハブ30近傍
の軸受36,シール37および潤滑油等の温度が耐熱許
容温度を超えて高くなることがなく、耐久性が向上す
る。
【0016】また、凹部60内の空間66は封鎖された
空間とされているため、水が浸入し難くディスクロータ
10に腐食が生じ難い。鋳鉄とアルミニウムとではアル
ミニウムの方がイオン化傾向が高く、両者の接触縁や接
触面に水がかかればアルミニウムに腐食が生ずるのであ
るが、凹部60内の空間66は封鎖された空間であって
凹部60周辺のアクスルハブ30とディスクロータ10
との接触縁や接触面に水が浸入することがない上、ハッ
ト部12のアクスルハブ30の嵌合部40に嵌合される
部分は、フランジ部42とディスクホイールとに挟まれ
ているため水が浸入し難く、車両内側においてもフラン
ジ部42が円筒面48に嵌合されているため側面50と
底面52との間に水が浸入し難く、腐食が生ずることは
殆どないのである。
空間とされているため、水が浸入し難くディスクロータ
10に腐食が生じ難い。鋳鉄とアルミニウムとではアル
ミニウムの方がイオン化傾向が高く、両者の接触縁や接
触面に水がかかればアルミニウムに腐食が生ずるのであ
るが、凹部60内の空間66は封鎖された空間であって
凹部60周辺のアクスルハブ30とディスクロータ10
との接触縁や接触面に水が浸入することがない上、ハッ
ト部12のアクスルハブ30の嵌合部40に嵌合される
部分は、フランジ部42とディスクホイールとに挟まれ
ているため水が浸入し難く、車両内側においてもフラン
ジ部42が円筒面48に嵌合されているため側面50と
底面52との間に水が浸入し難く、腐食が生ずることは
殆どないのである。
【0017】さらに、ディスクロータ10とアクスルハ
ブ30とは、底壁44の底面52の内周円環部62,外
周円環部64およびボルト穴54を囲む部分61におい
て互に密着させられているため、剛性が不足することが
ない。
ブ30とは、底壁44の底面52の内周円環部62,外
周円環部64およびボルト穴54を囲む部分61におい
て互に密着させられているため、剛性が不足することが
ない。
【0018】なお、上記実施例においてディスクロータ
10のハット部12は、アクスルハブ30の嵌合部40
のフランジ部42より車両外側の部分に嵌合されていた
が、ハット部12を嵌合部40のフランジ部42より車
両内側の部分に嵌合してフランジ部42に締結するよう
にしてもよい。
10のハット部12は、アクスルハブ30の嵌合部40
のフランジ部42より車両外側の部分に嵌合されていた
が、ハット部12を嵌合部40のフランジ部42より車
両内側の部分に嵌合してフランジ部42に締結するよう
にしてもよい。
【0019】また、上記実施例においてはディスクロー
タ10の底壁に凹部60が形成されていたが、アクスル
ハブ30のフランジ部42に凹部を形成してもよく、あ
るいは両方に形成してもよい。
タ10の底壁に凹部60が形成されていたが、アクスル
ハブ30のフランジ部42に凹部を形成してもよく、あ
るいは両方に形成してもよい。
【0020】さらに、上記実施例において凹部60は扇
形を成し、4個形成されていたが、扇形に限らず、矩形
等他の形状でもよく、また、3個以下あるいは5個以上
設けてもよい。
形を成し、4個形成されていたが、扇形に限らず、矩形
等他の形状でもよく、また、3個以下あるいは5個以上
設けてもよい。
【0021】また、アクスルハブ30は、鋳鉄に限ら
ず、鋼により作ってもよい。
ず、鋼により作ってもよい。
【0022】その他、特許請求の範囲を逸脱することな
く、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で本発明を実施することができる。
く、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で本発明を実施することができる。
【図1】本発明の一実施例であるディスクブレーキ装置
を示す正面断面図である。
を示す正面断面図である。
【図2】上記ディスクブレーキ装置のディスクロータを
示す正面図である。
示す正面図である。
【図3】図2におけるIII-III 断面図である。
【図4】上記ディスクロータとアクスルハブとの嵌合部
を示す図である。
を示す図である。
10 ディスクロータ 20 インナパッド 22 アウタパッド 24 油圧シリンダ 26 キャリパ 30 アクスルハブ 40 嵌合部 42 フランジ部 44 底壁 52 底面 56 ハブボルト 62 内周円環部 64 外周円環部 66 空間
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−163834(JP,A) 特開 平4−73438(JP,A) 実開 平2−58127(JP,U) 実開 平6−8829(JP,U) 実開 平5−50177(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 65/12 F16D 65/847
Claims (1)
- 【請求項1】 一軸線まわりに回転可能な嵌合部と、そ
の嵌合部から半径方向外向きに延び出させられたフラン
ジ部とを有する鉄製のアクスルハブと、 有底円筒状を成し、底壁において前記嵌合部の外側に嵌
合されるとともに、前記底壁の一面において前記フラン
ジ部の一面に密着させられ、複数本の締結部材によって
フランジ部に締結されるハット部と、そのハット部の円
筒状部から半径方向外向きに延び出させられた摩擦板部
とを有するアルミニウム製のディスクロータと、 そのディスクロータの前記摩擦板部に摩擦接触してディ
スクロータの回転を抑制する回転抑制手段とを含むディ
スクブレーキ装置において、 互に密着させられる前記底壁の一面と前記フランジ部の
一面との少なくとも一方の、内周円環部と外周円環部と
前記締結部材によって締結される部分とを除いた部分
に、凹部を、前記底壁が前記フランジ部に締結された状
態ではその凹部内の空間が封鎖された空間となる状態で
形成したことを特徴とするディスクブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25228992A JP3003415B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | ディスクブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25228992A JP3003415B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | ディスクブレーキ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0674270A JPH0674270A (ja) | 1994-03-15 |
JP3003415B2 true JP3003415B2 (ja) | 2000-01-31 |
Family
ID=17235189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25228992A Expired - Fee Related JP3003415B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | ディスクブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3003415B2 (ja) |
-
1992
- 1992-08-27 JP JP25228992A patent/JP3003415B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0674270A (ja) | 1994-03-15 |
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