JP3002949B2 - 硬質発泡合成樹脂材における補助材の組込み成形方法及び補強材入り硬質発泡合成樹脂材の成形物 - Google Patents
硬質発泡合成樹脂材における補助材の組込み成形方法及び補強材入り硬質発泡合成樹脂材の成形物Info
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- JP3002949B2 JP3002949B2 JP6332208A JP33220894A JP3002949B2 JP 3002949 B2 JP3002949 B2 JP 3002949B2 JP 6332208 A JP6332208 A JP 6332208A JP 33220894 A JP33220894 A JP 33220894A JP 3002949 B2 JP3002949 B2 JP 3002949B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば照明器具の天
井取付枠体等のように硬質発泡合成樹脂材を発泡させて
成形される成形物における補強材の組込み成形方法、並
びにその成形方法を使用して形成される成形物の構成に
関する。
井取付枠体等のように硬質発泡合成樹脂材を発泡させて
成形される成形物における補強材の組込み成形方法、並
びにその成形方法を使用して形成される成形物の構成に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば天井設置型照明器具におけ
る円形あるいは多角形形状の枠体等のように、軽量の部
材を安価且つ容易に製造する方法として、シリコンゴム
等の型枠に発泡ウレタン等の硬質発泡合成樹脂材を注入
して、その硬質発泡合成樹脂材を発泡させ硬化させるこ
とにより、所望の部材を成形する方法がとられている。
しかしながら、硬質発泡合成樹脂材を発泡・硬化させた
だけで形成された成形物の薄板状である場合には、その
厚さに対して剪断力が作用した場合、それに対する耐久
性が低く、容易に断裂を生ずるという欠点があった。
る円形あるいは多角形形状の枠体等のように、軽量の部
材を安価且つ容易に製造する方法として、シリコンゴム
等の型枠に発泡ウレタン等の硬質発泡合成樹脂材を注入
して、その硬質発泡合成樹脂材を発泡させ硬化させるこ
とにより、所望の部材を成形する方法がとられている。
しかしながら、硬質発泡合成樹脂材を発泡・硬化させた
だけで形成された成形物の薄板状である場合には、その
厚さに対して剪断力が作用した場合、それに対する耐久
性が低く、容易に断裂を生ずるという欠点があった。
【0003】そのため、平行に作用する剪断力に対する
耐久性を向上させるために、垂直に、すなわちその部材
の長手方向に硬質樹脂等の補強材を組み込むことが考え
られた。例えば、前記天井設置型照明器具における円形
の枠体では、円形の型枠に発泡前の発泡ウレタンを注入
するとともに、その型枠内に、型枠と同心円状に硬質樹
脂製の補強材を配置し、その後、型枠に蓋体を設置し
て、その型枠及び蓋体により形成される閉鎖空間内にお
いて発泡ウレタンを発泡させることにより、補強材が円
形の枠体に対して同心円状に内包される円形の枠体が形
成されていた。
耐久性を向上させるために、垂直に、すなわちその部材
の長手方向に硬質樹脂等の補強材を組み込むことが考え
られた。例えば、前記天井設置型照明器具における円形
の枠体では、円形の型枠に発泡前の発泡ウレタンを注入
するとともに、その型枠内に、型枠と同心円状に硬質樹
脂製の補強材を配置し、その後、型枠に蓋体を設置し
て、その型枠及び蓋体により形成される閉鎖空間内にお
いて発泡ウレタンを発泡させることにより、補強材が円
形の枠体に対して同心円状に内包される円形の枠体が形
成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものにおいては、型枠内に配置される補強材は、そ
の型枠内において固定されていないことから、注入され
た発泡ウレタン等の硬質発泡合成樹脂材の発泡に伴っ
て、型枠内部において上面方向へ押圧され、しかもその
押圧力が型枠内部の全面において均一でないことから、
その押圧力の相違によって、補強材が上記枠体自体に対
して平行とならず、あるいは、補強材自体が枠体内で波
形状となる欠点があった。すなわちこの場合、枠体自体
に対する垂直方向からの剪断力に対して、補強材が垂直
とならないことから、補強材が充分な耐久性を発揮する
ことができず、容易に枠体自体が断裂を生ずるという欠
点があるものであった。
来のものにおいては、型枠内に配置される補強材は、そ
の型枠内において固定されていないことから、注入され
た発泡ウレタン等の硬質発泡合成樹脂材の発泡に伴っ
て、型枠内部において上面方向へ押圧され、しかもその
押圧力が型枠内部の全面において均一でないことから、
その押圧力の相違によって、補強材が上記枠体自体に対
して平行とならず、あるいは、補強材自体が枠体内で波
形状となる欠点があった。すなわちこの場合、枠体自体
に対する垂直方向からの剪断力に対して、補強材が垂直
とならないことから、補強材が充分な耐久性を発揮する
ことができず、容易に枠体自体が断裂を生ずるという欠
点があるものであった。
【0005】そこで、この発明は、上記従来のものの有
する欠点を改善するものであり、簡単で容易な方法によ
り、硬質発泡合成樹脂材を型枠内において発泡させて所
望の部材を成形するに際し、補強材を枠体自体に平行か
つ直線的に内包させる事ができるようにしてなるもので
あり、又、その結果、補強材に充分な耐久性を発揮でき
るようにしたものである。
する欠点を改善するものであり、簡単で容易な方法によ
り、硬質発泡合成樹脂材を型枠内において発泡させて所
望の部材を成形するに際し、補強材を枠体自体に平行か
つ直線的に内包させる事ができるようにしてなるもので
あり、又、その結果、補強材に充分な耐久性を発揮でき
るようにしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために、型枠内に硬
質発泡合成樹脂材を注入し、その型枠の蓋体に対し複数
の固定部材により平行かつ着脱自在に懸架されてなる補
強材を有する蓋体を、型枠に対して設置し、その蓋体並
びに型枠によって閉鎖された空間内において、前記補強
材を内包するよう前記硬質発泡合成樹脂材を発泡させて
なるものであり、具体的には、補強材に対し垂直方向に
頭頂部を同方向かつ等しい長さに突出させた複数個の螺
子を、補強材に適宜の間隔をもって螺合させるととも
に、補強材に対し垂直方向に補強材側を基底部として前
記螺子の突出方向と同方向かつ略長尺に突出させた係止
釘を、補強材に適宜の間隔をもって配設し、シリコンゴ
ム等よりなる型枠の蓋体下面に前記螺子頭頂部を当接さ
せるとともに前記係止釘により補強材を係合した上、こ
の蓋体をもって硬質発泡合成樹脂材の注入された型枠を
閉鎖し、その閉鎖空間内において、前記補強材を内包す
るよう前記硬質発泡合成樹脂材を発泡させ、同材の硬化
後、蓋体と係止釘との係合を解除し、同成形物表面に突
出した係止釘先端を除去してなるものとしたり、あるい
は、型枠の蓋体上面より下面へ突出し、且つ適宜の間隔
をもって配置された複数の係止螺子により、補強材を蓋
体下面より所望の一定間隔をもって、蓋体下面に係合
し、この蓋体をもって硬質発泡合成樹脂材の注入された
型枠を閉鎖し、その閉鎖空間内において、前記補強材を
内包するよう前記硬質発泡合成樹脂材を発泡させ、同材
の硬化後、蓋体上面より前記係合螺子を除去することに
より、補強材を枠体に対して平行かつ直線的に内包させ
てなるものである。
質発泡合成樹脂材を注入し、その型枠の蓋体に対し複数
の固定部材により平行かつ着脱自在に懸架されてなる補
強材を有する蓋体を、型枠に対して設置し、その蓋体並
びに型枠によって閉鎖された空間内において、前記補強
材を内包するよう前記硬質発泡合成樹脂材を発泡させて
なるものであり、具体的には、補強材に対し垂直方向に
頭頂部を同方向かつ等しい長さに突出させた複数個の螺
子を、補強材に適宜の間隔をもって螺合させるととも
に、補強材に対し垂直方向に補強材側を基底部として前
記螺子の突出方向と同方向かつ略長尺に突出させた係止
釘を、補強材に適宜の間隔をもって配設し、シリコンゴ
ム等よりなる型枠の蓋体下面に前記螺子頭頂部を当接さ
せるとともに前記係止釘により補強材を係合した上、こ
の蓋体をもって硬質発泡合成樹脂材の注入された型枠を
閉鎖し、その閉鎖空間内において、前記補強材を内包す
るよう前記硬質発泡合成樹脂材を発泡させ、同材の硬化
後、蓋体と係止釘との係合を解除し、同成形物表面に突
出した係止釘先端を除去してなるものとしたり、あるい
は、型枠の蓋体上面より下面へ突出し、且つ適宜の間隔
をもって配置された複数の係止螺子により、補強材を蓋
体下面より所望の一定間隔をもって、蓋体下面に係合
し、この蓋体をもって硬質発泡合成樹脂材の注入された
型枠を閉鎖し、その閉鎖空間内において、前記補強材を
内包するよう前記硬質発泡合成樹脂材を発泡させ、同材
の硬化後、蓋体上面より前記係合螺子を除去することに
より、補強材を枠体に対して平行かつ直線的に内包させ
てなるものである。
【0007】
【作用】上記構成を具えるので、型枠内に設置された補
強材を、硬質発泡合成樹脂材が発泡するに際して上面方
向へ押圧しても、補強材自体が型枠の蓋体に対して一定
距離となるように蓋体に固定されているため、常に補強
材を型枠に対して平行に維持することができ、又、前記
発泡に際しての上面方向への押圧力が不均一となって
も、補強材の蓋体への固定が複数の固定部材によって行
われているため、各固定部材によって、発泡による押圧
力による補強材の波形状への変形を防止することが可能
となる。
強材を、硬質発泡合成樹脂材が発泡するに際して上面方
向へ押圧しても、補強材自体が型枠の蓋体に対して一定
距離となるように蓋体に固定されているため、常に補強
材を型枠に対して平行に維持することができ、又、前記
発泡に際しての上面方向への押圧力が不均一となって
も、補強材の蓋体への固定が複数の固定部材によって行
われているため、各固定部材によって、発泡による押圧
力による補強材の波形状への変形を防止することが可能
となる。
【0008】又、補強材の蓋体への係合方法として係止
釘を、又、補強材を蓋体に対して平行に維持するために
補強材に対し垂直方向に頭頂部を突出させた複数個の螺
子を使用することによって、成形後の部材において、補
強材が枠体内において枠体に対して平行かつ直線的に維
持されるだけでなく、該係止釘及び前記螺子が補強材と
垂直方向に配置された補強材となり、成形物全体におけ
る剪断力、耐久性をより向上させることができる。
釘を、又、補強材を蓋体に対して平行に維持するために
補強材に対し垂直方向に頭頂部を突出させた複数個の螺
子を使用することによって、成形後の部材において、補
強材が枠体内において枠体に対して平行かつ直線的に維
持されるだけでなく、該係止釘及び前記螺子が補強材と
垂直方向に配置された補強材となり、成形物全体におけ
る剪断力、耐久性をより向上させることができる。
【0009】
【実施例】この発明を図に示す実施例により更に説明す
る。(1)は型枠であって、内部に発泡ウレタン(9)
等の硬質発泡合成樹脂材を注入し、加圧しつつ発泡させ
ることによって、所望の形状の成形物を成形するシリコ
ンゴム型であり、図1においては天井設置型照明器具の
硬質発泡合成樹脂よりなる円形の枠体(2)を形成する
ものでってその型枠(1)自体、中空の円形形状であ
り、(3)は補強材で、硬質樹脂製であって、所望の部
材の形状と同一の形状、すなわち図1においては所望の
部材である枠体(2)が円形であることから、この補強
材(2)も円形であり、(4)は調節螺子であって、補
強材(3)から一定の長さをもってその頭頂部(5)が
垂直に突出し、且つ、適宜の間隔をもって複数個設けら
れており、(6)は釘穴であって、補強材(3)に対し
て適宜の間隔をもって複数設けられ、そのそれぞれに木
製の係止釘(7)の基底部側が垂直に嵌合・固定され
る。尚、この係止釘(7)の先端側は、前記調節螺子
(4)の突出する頭頂部(5)側と同方向となり、且つ
調節螺子(4)の頭頂部(5)より長く突出している。
(8)は蓋体であって、型枠(1)と対応して、枠体
(2)の型となる閉鎖空間を形成し、その閉鎖空間内に
おいて発泡ウレタン(9)の発泡が生ずることにより、
所望の枠体(2)が成形される。そして、蓋体(8)の
下面側に前記係止釘(7)の先端が刺突されることによ
って、補強材(3)が蓋体(8)の下面側に係止され
る。
る。(1)は型枠であって、内部に発泡ウレタン(9)
等の硬質発泡合成樹脂材を注入し、加圧しつつ発泡させ
ることによって、所望の形状の成形物を成形するシリコ
ンゴム型であり、図1においては天井設置型照明器具の
硬質発泡合成樹脂よりなる円形の枠体(2)を形成する
ものでってその型枠(1)自体、中空の円形形状であ
り、(3)は補強材で、硬質樹脂製であって、所望の部
材の形状と同一の形状、すなわち図1においては所望の
部材である枠体(2)が円形であることから、この補強
材(2)も円形であり、(4)は調節螺子であって、補
強材(3)から一定の長さをもってその頭頂部(5)が
垂直に突出し、且つ、適宜の間隔をもって複数個設けら
れており、(6)は釘穴であって、補強材(3)に対し
て適宜の間隔をもって複数設けられ、そのそれぞれに木
製の係止釘(7)の基底部側が垂直に嵌合・固定され
る。尚、この係止釘(7)の先端側は、前記調節螺子
(4)の突出する頭頂部(5)側と同方向となり、且つ
調節螺子(4)の頭頂部(5)より長く突出している。
(8)は蓋体であって、型枠(1)と対応して、枠体
(2)の型となる閉鎖空間を形成し、その閉鎖空間内に
おいて発泡ウレタン(9)の発泡が生ずることにより、
所望の枠体(2)が成形される。そして、蓋体(8)の
下面側に前記係止釘(7)の先端が刺突されることによ
って、補強材(3)が蓋体(8)の下面側に係止され
る。
【0010】図3に示すものは、補強材の別の組込み成
形方法を示すものであり、(10)は係止螺子であっ
て、蓋体(8)の上面側に予め設けられた係止螺子孔
(11)を介して蓋体(8)下面側へ貫通して突出する
よう、適宜の間隔をもって複数個設けられ、その先端が
補強材(3)に螺合されることによって、補強材(3)
が蓋体(8)の下面側に係止される。
形方法を示すものであり、(10)は係止螺子であっ
て、蓋体(8)の上面側に予め設けられた係止螺子孔
(11)を介して蓋体(8)下面側へ貫通して突出する
よう、適宜の間隔をもって複数個設けられ、その先端が
補強材(3)に螺合されることによって、補強材(3)
が蓋体(8)の下面側に係止される。
【0011】この発明の実施例である補強材の組込み方
法は以上の構成を具えるので、第1図におけるように係
止釘(7)を使用する場合においては、先ず、補強材に
調節螺子(4)の先端を垂直に一方方向から螺合させ、
各調節螺子(4)の頭頂部(5)が補強材(3)から等
しい長さをもって突出するよう調節する。次に、予め穿
たれた釘穴(6)に係止釘(7)の基底部側を嵌入して
係止釘(7)が補強材(3)に対して垂直になるよう固
定する。その際、係止釘(7)の先端が調節螺子(4)
の頭頂部(5)先端よりも突出するように位置決めして
おく。そして、蓋体(8)下面の所定の位置に、調節螺
子(4)の頭頂部(5)を当接させつつ、係止釘(7)
を刺突させることによって、補強材(3)を蓋体(8)
下面側に係止する。この時、各調節螺子(4)の突出長
が均一であるので、補強材(3)は蓋体(8)下面に対
してその突出長だけ隔離した位置において平行に係止さ
れることとなる。一方、型枠(1)内に所定の発泡ウレ
タン(9)を注入し、その型枠(1)を前記補強材
(3)を係止した蓋体(8)によって封鎖する。これに
よって、補強材(3)は蓋体(8)に平行に縣架された
状態で型枠(1)内に保持されることとなる。
法は以上の構成を具えるので、第1図におけるように係
止釘(7)を使用する場合においては、先ず、補強材に
調節螺子(4)の先端を垂直に一方方向から螺合させ、
各調節螺子(4)の頭頂部(5)が補強材(3)から等
しい長さをもって突出するよう調節する。次に、予め穿
たれた釘穴(6)に係止釘(7)の基底部側を嵌入して
係止釘(7)が補強材(3)に対して垂直になるよう固
定する。その際、係止釘(7)の先端が調節螺子(4)
の頭頂部(5)先端よりも突出するように位置決めして
おく。そして、蓋体(8)下面の所定の位置に、調節螺
子(4)の頭頂部(5)を当接させつつ、係止釘(7)
を刺突させることによって、補強材(3)を蓋体(8)
下面側に係止する。この時、各調節螺子(4)の突出長
が均一であるので、補強材(3)は蓋体(8)下面に対
してその突出長だけ隔離した位置において平行に係止さ
れることとなる。一方、型枠(1)内に所定の発泡ウレ
タン(9)を注入し、その型枠(1)を前記補強材
(3)を係止した蓋体(8)によって封鎖する。これに
よって、補強材(3)は蓋体(8)に平行に縣架された
状態で型枠(1)内に保持されることとなる。
【0012】その後、発泡ウレタン(9)を加圧しつつ
発泡させると、補強材(3)及び調節螺子(4)並びに
係止釘(7)は発泡して増量し且つ硬質化した発泡ウレ
タン(9)内に内包されることとなる。その際、発泡ウ
レタン(9)の発泡作用によって、補強材(3)に対し
て不均一に押圧力が負荷されることとなっても、補強材
(3)の所々に調節螺子(4)及び係止釘(7)が配置
され、それらは蓋体(8)と当接あるいは係合している
ことから、その押圧力に対抗して補強材(3)を支持す
ることができるので、補強材(3)自体は蓋体(8)に
懸架されたままの状態、すなわち、型枠(1)に対して
平行且つ直線的に硬質化した発泡ウレタン(9)内に内
包されることとなる。そして、発泡ウレタン(9)が充
分に硬化後、蓋体(8)を型枠(1)より離脱させる。
この際、蓋体(8)は係止釘(7)の先端によって補強
材(3)と固定されているが、係止釘(7)の蓋体
(8)に対する係合力は弱く、容易に蓋体(8)との係
合を解除して、蓋体(8)を型枠(1)より離脱させる
ことができる。そして、型枠(1)より硬化した発泡ウ
レタン(9)を摘出し、その発泡ウレタン(9)表面に
突出したままとなっている係止釘(7)先端部を切除す
ることにより、補強材(3)を所望の枠体(2)内に、
平行且つ直線的に組み込むことができる。
発泡させると、補強材(3)及び調節螺子(4)並びに
係止釘(7)は発泡して増量し且つ硬質化した発泡ウレ
タン(9)内に内包されることとなる。その際、発泡ウ
レタン(9)の発泡作用によって、補強材(3)に対し
て不均一に押圧力が負荷されることとなっても、補強材
(3)の所々に調節螺子(4)及び係止釘(7)が配置
され、それらは蓋体(8)と当接あるいは係合している
ことから、その押圧力に対抗して補強材(3)を支持す
ることができるので、補強材(3)自体は蓋体(8)に
懸架されたままの状態、すなわち、型枠(1)に対して
平行且つ直線的に硬質化した発泡ウレタン(9)内に内
包されることとなる。そして、発泡ウレタン(9)が充
分に硬化後、蓋体(8)を型枠(1)より離脱させる。
この際、蓋体(8)は係止釘(7)の先端によって補強
材(3)と固定されているが、係止釘(7)の蓋体
(8)に対する係合力は弱く、容易に蓋体(8)との係
合を解除して、蓋体(8)を型枠(1)より離脱させる
ことができる。そして、型枠(1)より硬化した発泡ウ
レタン(9)を摘出し、その発泡ウレタン(9)表面に
突出したままとなっている係止釘(7)先端部を切除す
ることにより、補強材(3)を所望の枠体(2)内に、
平行且つ直線的に組み込むことができる。
【0013】又、このようにして成形された枠体(2)
は、図4に示すように、その円形形状と同方向に補強材
(3)が平行かつ直線的に組み込まれるとともに、本
来、補強材(3)の位置決めのために使用した調節螺子
(4)及び、補強材(3)の蓋体(8)への係止のため
に使用した係止釘(7)が、それぞれ補強材(3)に対
して垂直方向に枠体(2)内部に組み込まれるため、そ
れらも同時に実質的に補強材としての役割を担うことと
なる。そのため、この枠体(2)は2次元的に補強材を
有することとなり、枠体(2)の垂直方向からの剪断力
に対してだけでなく、枠体(2)の捩じれ等より多方面
よりの剪断力に対しての耐久性を向上させることができ
る。
は、図4に示すように、その円形形状と同方向に補強材
(3)が平行かつ直線的に組み込まれるとともに、本
来、補強材(3)の位置決めのために使用した調節螺子
(4)及び、補強材(3)の蓋体(8)への係止のため
に使用した係止釘(7)が、それぞれ補強材(3)に対
して垂直方向に枠体(2)内部に組み込まれるため、そ
れらも同時に実質的に補強材としての役割を担うことと
なる。そのため、この枠体(2)は2次元的に補強材を
有することとなり、枠体(2)の垂直方向からの剪断力
に対してだけでなく、枠体(2)の捩じれ等より多方面
よりの剪断力に対しての耐久性を向上させることができ
る。
【0014】一方、第3図におけるように、係止釘
(7)を使用せずに補強材(3)を蓋体(8)に懸架す
る方法においては、先ず、蓋体(8)上面に設けられた
係止螺子孔(11)を介して係止螺子(10)を蓋体
(8)の下面側まで貫通して突出させ、その突出した先
端部に補強材(3)を螺合させる。この際、補強材
(3)と蓋体(8)下面との距離を常に一定に保持し
て、補強材(3)を蓋体(8)に対して平行に保持する
必要がある。そのため、その補強材(3)と蓋体(8)
下面との距離に等しい厚さを有する補助材(12)を蓋
体(8)と補強材(3)との間に適宜嵌挿し、その補助
材(12)によって常に補強材(3)と蓋体(8)下面
との一定の距離を保持しつつ、係止螺子(10)先端を
補強材(3)に螺合させ、その後、補助材(12)を除
去すれば、容易に補強材(3)を蓋体(8)に垂直に縣
架することができる。そして、他の実施例の場合と同様
に、型枠(1)内に所定の発泡ウレタン(9)を注入
し、その型枠(1)を前記補強材(3)を係止した蓋体
(8)によって封鎖する。
(7)を使用せずに補強材(3)を蓋体(8)に懸架す
る方法においては、先ず、蓋体(8)上面に設けられた
係止螺子孔(11)を介して係止螺子(10)を蓋体
(8)の下面側まで貫通して突出させ、その突出した先
端部に補強材(3)を螺合させる。この際、補強材
(3)と蓋体(8)下面との距離を常に一定に保持し
て、補強材(3)を蓋体(8)に対して平行に保持する
必要がある。そのため、その補強材(3)と蓋体(8)
下面との距離に等しい厚さを有する補助材(12)を蓋
体(8)と補強材(3)との間に適宜嵌挿し、その補助
材(12)によって常に補強材(3)と蓋体(8)下面
との一定の距離を保持しつつ、係止螺子(10)先端を
補強材(3)に螺合させ、その後、補助材(12)を除
去すれば、容易に補強材(3)を蓋体(8)に垂直に縣
架することができる。そして、他の実施例の場合と同様
に、型枠(1)内に所定の発泡ウレタン(9)を注入
し、その型枠(1)を前記補強材(3)を係止した蓋体
(8)によって封鎖する。
【0015】これによって、補強材(3)は蓋体(8)
に平行に懸架された状態で型枠(1)内に保持されるこ
ととなる。その後、発泡ウレタン(9)を加圧しつつ発
泡させると、補強材(3)及び係止螺子(10)は発泡
して増量し且つ硬質化した発泡ウレタン(9)内に内包
されることとなる。その際、発泡ウレタン(9)の発泡
作用によって、補強材(3)に対して不均一に押圧力が
負荷されることとなっても、補強材(3)の所々に係止
螺子(10)が配置され、それらは蓋体(8)と螺合し
て係合していることから、その押圧力に対抗して補強材
(3)を支持することができるので、補強材(3)自体
は蓋体(8)に懸架されたままの状態、すなわち、型枠
(1)に対して平行且つ直線的に硬質化した発泡ウレタ
ン(9)内に内包されることとなる。そして、発泡ウレ
タン(9)が充分に硬化後、蓋体(8)上面より係止螺
子(10)を除去することにより、蓋体(8)を型枠
(1)より離脱させ、型枠(1)より硬化した発泡ウレ
タン(9)を摘出する。なお、係止螺子(10)の先端
側は、発泡ウレタン(9)の発泡に伴って該発泡ウレタ
ン内(9)に組み込まれるものの、蓋体(8)の離脱に
あたって、蓋体(8)上面より係止螺子(10)を除去
することにより、同時にその硬化した発泡ウレタン
(9)内からも除去することとなるので、その成形され
た枠体(2)においては係止螺子(9)の螺合していた
部分に空間が生ずることとなり、枠体(2)自体の剪断
力耐性を低下させることとなるので、その空間に充填材
等を充填することが望ましい。
に平行に懸架された状態で型枠(1)内に保持されるこ
ととなる。その後、発泡ウレタン(9)を加圧しつつ発
泡させると、補強材(3)及び係止螺子(10)は発泡
して増量し且つ硬質化した発泡ウレタン(9)内に内包
されることとなる。その際、発泡ウレタン(9)の発泡
作用によって、補強材(3)に対して不均一に押圧力が
負荷されることとなっても、補強材(3)の所々に係止
螺子(10)が配置され、それらは蓋体(8)と螺合し
て係合していることから、その押圧力に対抗して補強材
(3)を支持することができるので、補強材(3)自体
は蓋体(8)に懸架されたままの状態、すなわち、型枠
(1)に対して平行且つ直線的に硬質化した発泡ウレタ
ン(9)内に内包されることとなる。そして、発泡ウレ
タン(9)が充分に硬化後、蓋体(8)上面より係止螺
子(10)を除去することにより、蓋体(8)を型枠
(1)より離脱させ、型枠(1)より硬化した発泡ウレ
タン(9)を摘出する。なお、係止螺子(10)の先端
側は、発泡ウレタン(9)の発泡に伴って該発泡ウレタ
ン内(9)に組み込まれるものの、蓋体(8)の離脱に
あたって、蓋体(8)上面より係止螺子(10)を除去
することにより、同時にその硬化した発泡ウレタン
(9)内からも除去することとなるので、その成形され
た枠体(2)においては係止螺子(9)の螺合していた
部分に空間が生ずることとなり、枠体(2)自体の剪断
力耐性を低下させることとなるので、その空間に充填材
等を充填することが望ましい。
【0016】
【発明の効果】以上の通り、この発明は硬質発泡合成素
材からなる部材の成形に当たって、その内部に補強材を
組み込む場合、その補強材を蓋体に対して平行かつ直線
的にしかも着脱自在に固定することにより、簡単な構造
で、しかも成形後も部材自体に対して平行かつ直線的に
補強材を保持して、部材自体の剪断力耐性を向上させる
ことができ、特に、補強材に対して垂直方向に螺子・釘
等を使用するとともに、該螺子等を成形後の部材内に保
持したままとしたものは、補強材が2次元的に作用し
て、部材自体の剪断力耐久性をより向上できるという優
れた効果を有するものである。
材からなる部材の成形に当たって、その内部に補強材を
組み込む場合、その補強材を蓋体に対して平行かつ直線
的にしかも着脱自在に固定することにより、簡単な構造
で、しかも成形後も部材自体に対して平行かつ直線的に
補強材を保持して、部材自体の剪断力耐性を向上させる
ことができ、特に、補強材に対して垂直方向に螺子・釘
等を使用するとともに、該螺子等を成形後の部材内に保
持したままとしたものは、補強材が2次元的に作用し
て、部材自体の剪断力耐久性をより向上できるという優
れた効果を有するものである。
【図1】(イ)〜(ハ)は、この発明の第一実施例にお
ける補強材の組込み方法を使用した硬質発泡合成樹脂素
材の成形状況をその膨張にしたがって示す縦断面図であ
る。
ける補強材の組込み方法を使用した硬質発泡合成樹脂素
材の成形状況をその膨張にしたがって示す縦断面図であ
る。
【図2】同じく図1における発泡ウレタンの発泡後にお
いてのA−A’における横断面図である。
いてのA−A’における横断面図である。
【図3】この発明の第二実施例における補強材の組込み
成形方法における補強材の蓋体への取付方法を示す縦断
面図である。
成形方法における補強材の蓋体への取付方法を示す縦断
面図である。
【図4】この発明の第一実施例における補強材の組込み
方法を使用して成形された硬質発泡合成樹脂材製の成形
物の部分斜視図である。
方法を使用して成形された硬質発泡合成樹脂材製の成形
物の部分斜視図である。
1 型枠 2 枠体 3 補強材 4 調節螺子 5 頭頂部 6 釘穴 7 係止釘 8 蓋体 9 発泡ウレタン 10 係止螺子 11 係止螺子孔 12 補助材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 31:00
Claims (4)
- 【請求項1】 シリコンゴム等よりなる型枠内において
硬質発泡合成樹脂材を発泡させることにより、任意の形
状の部材を成形する方法において、型枠内に硬質発泡合
成樹脂材を注入し、その型枠の蓋体に対し複数の固定部
材により平行かつ着脱自在に懸架されてなる補強材を有
する蓋体を、型枠に対して設置し、その蓋体並びに型枠
によって閉鎖された空間内において、前記補強材を内包
するよう前記硬質発泡合成樹脂材を発泡させてなる硬質
発泡合成樹脂材における補強材の組込み成形方法。 - 【請求項2】 補強材に対し垂直方向に頭頂部を同方向
かつ等しい長さに突出させた複数個の螺子を、補強材に
適宜の間隔をもって螺合させるとともに、補強材に対し
垂直方向に補強材側を基底部として前記螺子の突出方向
と同方向に突出させた係止釘を、補強材に適宜の間隔を
もって配設し、シリコンゴム等よりなる型枠の蓋体下面
に前記螺子頭頂部を当接させるとともに前記係止釘によ
り補強材を係合した上、この蓋体をもって硬質発泡合成
樹脂材の注入された型枠を閉鎖し、その閉鎖空間内にお
いて、前記補強材を内包するよう前記硬質発泡合成樹脂
材を発泡させ、同樹脂材の硬化後、蓋体と係止釘との係
合を解除し、同樹脂材表面に突出した係止釘先端を除去
してなる硬質発泡合成樹脂材における補強材の組込み成
形方法。 - 【請求項3】 シリコンゴム等よりなる型枠の蓋体上面
より下面へ突出し、且つ適宜の間隔をもって配置された
複数の係止螺子により、補強材を蓋体下面より所望の一
定間隔をもって、蓋体下面に係合し、この蓋体をもって
硬質発泡合成樹脂材の注入された型枠を閉鎖し、その閉
鎖空間内において、前記補強材を内包するよう前記硬質
発泡合成樹脂材を発泡させ、同樹脂材の硬化後、蓋体上
面より前記係止螺子を除去してなる硬質発泡合成樹脂材
における補強材の組込み成形方法。 - 【請求項4】 硬質発泡合成樹脂材よりなり、その長手
方向に平行に水平補強材を内包するとともに、この水平
補強材と係合し、且つ水平補強材と直交する複数の係止
針、係止螺子又は固定部材等から選択される垂直補強材
を内包する、請求項1〜請求項3記載の方法により成形
の硬質発泡合成樹脂材よりなる補強材入り成形物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6332208A JP3002949B2 (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | 硬質発泡合成樹脂材における補助材の組込み成形方法及び補強材入り硬質発泡合成樹脂材の成形物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6332208A JP3002949B2 (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | 硬質発泡合成樹脂材における補助材の組込み成形方法及び補強材入り硬質発泡合成樹脂材の成形物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08164533A JPH08164533A (ja) | 1996-06-25 |
JP3002949B2 true JP3002949B2 (ja) | 2000-01-24 |
Family
ID=18252391
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6332208A Expired - Lifetime JP3002949B2 (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | 硬質発泡合成樹脂材における補助材の組込み成形方法及び補強材入り硬質発泡合成樹脂材の成形物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3002949B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6269418B1 (en) | 1997-07-14 | 2001-07-31 | Nec Corporation | Priority-based shared bus request signal mediating circuit |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5369767B2 (ja) * | 2009-03-05 | 2013-12-18 | トヨタ紡織株式会社 | クッション体の製造方法 |
KR101637393B1 (ko) * | 2016-01-05 | 2016-07-08 | 지피에스코리아(주) | 발포수지 성형장치 |
-
1994
- 1994-12-13 JP JP6332208A patent/JP3002949B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6269418B1 (en) | 1997-07-14 | 2001-07-31 | Nec Corporation | Priority-based shared bus request signal mediating circuit |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08164533A (ja) | 1996-06-25 |
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