JP3002450B1 - フランジ付パイプを用いた結合構造 - Google Patents
フランジ付パイプを用いた結合構造Info
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Abstract
るようなパイプ部材において、座屈しにくく且つ軽量化
が図れるパイプを容易に成形出来る成形方法の提供を目
的とする。 【解決手段】 鋼管パイプPの中間部外周をクランプ型
Cでクランプし、パイプ端部をクランプ型Cから所定長
外部に突出させ、この突出部にポンチBの内周拘束部B
sを挿入して内周を拘束しつつ、パイプ端面を加圧面B
pで軸方向に加圧する。そしてパイプPの突出部の中間
部付近を外側に折り曲げるように張出させ、そのまま圧
壊して二重構造のフランジ部fを形成する。
Description
する圧縮荷重を受けやすい部分に適用すれば好適なパイ
プ材の結合構造に関する。
防振金具やブラケット金具には、防振ゴムで保持される
インナパイプや、間隔を一定に保持するスペーサパイプ
が設けられており、防振金具を車体側に取り付けた後、
防振金具のインナパイプに結合ボルトを挿通させてブラ
ケット金具を取付け、このブラケット金具のスペーサイ
ンナパイプに結合ボルトを挿通させてエンジンを結合す
るようにしている。このようなインナパイプやスペーサ
パイプは、結合ボルトの締付けによって軸方向に圧縮荷
重が加わるため、このような圧縮荷重で座屈することの
ない強度が必要とされるとともに、両端面の平行度が要
求され、従来では棒状の鉄系素材から図9に示すような
工程を経て冷間鋳造または熱間鋳造にて成形されてい
る。
状素材Qを必要な長さに切断し、(b)に示すように一
端側の端面矯正加工を行なった後、(c)に示すように
他端側の端面矯正加工と内面付け加工を行い、(d)に
示すように押出し加工等によって必要な肉厚を確保した
穴あけを行い、(e)に示すように一端側の袋状穴の部
分をトリミング加工して貫通孔とし、最後に(f)に示
すように両端面矯正加工を行い、適正な長さと平行度を
得るようにしている。
な成形法は複雑な工程であるため手間がかかると同時に
設備コストを要し、また、製品形状が単純なストレート
パイプであるため、強い座屈強度のインナパイプやスペ
ーサパイプを成形しようとすると、パイプの肉厚を厚く
しなければならず、高重量化を招いて好ましくない。
パイプ等の必要な強度を確保しつつ可能な限り軽量化を
図り、且つ容易に成形できるフランジ付パイプを用いた
結合構造の提供を目的とする。
本発明のフランジ付パイプを用いた結合構造は、パイプ
端部から所定長入り込んだ部分が外側に向けて張出すよ
うに折り曲げられ、途中から内側に折り返されて両端面
が平坦に加工されて所望の平行度を有する二重構造のフ
ランジ部が鋼管パイプの両端部に形成され、前記フラン
ジ部の半径方向の張出し幅は、パイプの肉厚の2倍以上
とされるフランジ付パイプを用いた結合構造であつて、
このフランジ付パイプ内を挿通する結合ボルトにより一
対のブラケット金具が前記フランジ部の外側端面と直接
に面接触して前記フランジ付パイプを挟み付けるように
結合される。
結合構造は、パイプ端部から所定長入り込んだ部分が外
側に向けて張出すように折り曲げられ、途中から内側に
折り返されて両端面が平坦に加工されて所望の平行度を
有する二重構造のフランジ部が鋼管パイプの両端部に形
成され、前記フランジ部の半径方向の張出し幅は、パイ
プの肉厚の2倍以上とされるフランジ付パイプを用いた
結合構造であつて、このフランジ付パイプの周囲に防振
ゴムが設けられ、この防振ゴムとともに前記フランジ付
パイプ内を挿通する結合ボルトにより一対のブラケット
金具が前記フランジ部の外側端面と直接に面接触して前
記フランジ付パイプを挟み付けるように結合される
イプは、パイプの両端部に両端面が平坦に加工されて所
望の平行度を有する二重構造のフランジ部を形成するこ
とにより、軸方向にかかる面荷重を分散させて圧縮荷重
に対する強度を増すようにすれば、パイプの肉厚を薄く
することが可能になって、軽量化が図れる。また、フラ
ンジ部の張出し幅の調整によって、座屈強度が調整出来
るため、従来のように強度要求に応じた肉厚に成形する
ための複雑な鍛造工程を経なくても、既存のパイプ等を
使用して簡単に成形することができる。ここでクランプ
型から突出するパイプの内周部を拘束しつつ、パイプ端
面に軸方向と平行な圧縮力を加えると、パイプは内周部
が拘束されるため長さ方向の中間部が外側に張出すよう
に折れ曲がって圧壊し、両端面が平坦に加工されて所望
の平行度を有すると共に突出長さの半分程度のフランジ
幅を有する二重構造のフランジ部が形成される。すなわ
ち、パイプの突出量を調整すれば、フランジ幅を調整す
ることができる。
端部に、外側に向けて張出すように折れ曲げられた後、
途中から内側に折り返されて両端面が平坦に加工されて
所望の平行度を有する二重構造のフランジ部が形成され
るフランジ付パイプを使用し、フランジ部の半径方向の
張出し幅をパイプの肉厚の2倍以上にするようにした。
このようにフランジ幅をパイプの2倍以上にすれば、フ
ランジ付パイプはパイプの肉厚を薄くしても軸方向に対
する強度が充分確保されるため、大量に軽量化を図るこ
とが出来る。
した図面に基づき説明する。ここで、図1は本発明に係
る車両用エンジン取付用の防振金具とブラケット金具の
説明図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB
−B線断面図、図4はフランジ付パイプの外観図、図5
は同断面図、図6は一端側だけフランジ部を形成した場
合の構成例図、図7はフランジ付パイプの成形方法に使
用するクランプ型の説明図、図8はフランジ付パイプの
成形方法の説明図である。
造は、例えば、図1乃至図3に示すような車両用エンジ
ン1を車体2に取り付けて支持するための防振金具3の
インナパイプ4やブラケット金具7のスペーサパイプ8
に適用される。本発明に係るフランジ付パイプを用いた
結合構造が防振金具3のインナパイプ4に適用される場
合では、防振金具3のインナパイプ4の周囲には、図2
に示すような防振ゴム5が設けられる。そして、インナ
パイプ4内を挿通する結合ボルト6によって一対のブラ
ケット金具7が、インナパイプ4の両端面が平坦に加工
されて所望の平行度を有するフランジ部の外側端面と直
接に面接触してインナパイプ4を挟み付けるように結合
される。
いた結合構造がブラケット金具7のスペーサパイプ8に
適用される場合では、ブラケット金具7の他端側には、
図3に示すように、一対のブラケット金具7の間隔を規
制するスペーサパイプ8が設けられる。そして、このス
ペーサパイプ8内を挿通する結合ボルト9によって、一
対のブラケット金具7が、スペーサパイプ8の両端面が
平坦に加工されて所望の平行度を有するフランジ部の外
側端面と直接に面接触してスペーサパイプ8を挟み付け
るように結合されるとともに、その側方にエンジン1が
結合される。
イプ8は、それぞれの結合ボルト6、9の締め付けによ
って、両端部が締め付け荷重を受けるため、軸方向に対
して座屈しない強度が必要とされるとともに、両端面の
平行度が要求されるため、前記のように、従来は、スト
レート形状の肉厚の厚いパイプを使用して複雑な工程で
処理していた。
イプ8として、図4及び図5にも示すように、両端部に
フランジ部fを有するフランジ付パイプPfを使用する
ことで、締付け荷重等に対して必要な強度確保し得るよ
うにしている。
いて、図7及び図8に基づき説明する。まず一般的な鋼
管パイプPを一対のクランプ型C、Cでクランプする。
このクランプにおいては、鋼管パイプPの少なくとも一
端側をクランプ型Cから所定長突出させ、軸中間部の外
周部を拘束するようにする。
示すようなポンチBで軸方向に加圧し、突出部の基端側
を一旦外側に向けて折り曲げた後、中間部から先端側を
内側に向けて折り返したような形態で押し潰し、ヘッダ
加工によってフランジ部fを形成する。
に当接して加圧する加圧面Bpと、この加圧面Bpから
前方に突出し且つパイプPの内径とほぼ同径の内周拘束
部Bsを備えており、軸方向に沿って移動自在にされて
いる。そして、前記内周拘束部Bsの突出長さは、パイ
プPの突出部の長さとほぼ同一かまたはそれより長めと
され、また、前記加圧面Bpは、加圧方向に対して直交
する平坦面にされている。
周拘束部BsをパイプPの突出先端部からパイプP内に
挿入し、(b)に示すように、パイプPの端面を加圧面
Bpで軸方向と平行に加圧すると、(c)に示すよう
に、突出部の基端側が一旦外側に向けて折り曲げられた
後、中間部から内側に向けて折り返したような形態で押
し潰された形態のフランジ部fが形成される。
れたフランジ部fは、端部からかかる荷重を有効に支え
ることが出来、しかも両側の端面は加圧面Bpによって
平坦に加工され、所望の平行度が得られる。以上のよう
な加工方法によって、両端にフランジ部fを形成する時
は、順番に片側づつ成形しても良く、または一対のポン
チBを使用して両側を同時に加工しても良い。もちろ
ん、製品形状によっては、図6に示すように、片側だけ
に形成するようにしても良い。
切断して、必要に応じて端部の周縁コーナー部を面取り
した後、クランプ型CでクランプしてポンチBで圧造す
るだけで成形することが出来るため、極めて簡単に成形
出来る。また、フランジ部fの幅はパイプPの突出量を
調整するだけで任意に変更することが出来るため、加わ
る荷重に応じてフランジ幅を変化させ面荷重を一定にす
ることができる。
ランジ付パイプPfの寸法の一例は、図5において、長
さLが30mm、パイプの素径dが19.1mm、厚み
tが2.6mm、フランジ幅eが8mmであり、フラン
ジ幅eを、厚みtの約3倍にすることが出来る。この場
合、既存の仕様に比べて重量が約44%軽くすることが
出来、しかも必要な強度は充分確保されている。
も、従来に比べて約50%程度削減することが可能であ
る。
な実施形態に限定されるものではない。本発明の特許請
求の範囲に記載した事項と実質的に同一の構成を有し、
同一の作用効果を奏するものは、本発明の技術的範囲に
属する。例えば本発明に係るフランジ付パイプを用いた
結合構造は、車両のエンジン支持金具以外の箇所に適用
するようにしても良い。
端部を所定長突出させた状態で中間部分を含むパイプの
外周部をクランプ型でクランプし、この突出部のパイプ
内周部を拘束しつつ、パイプ端面に軸方向と平行な加圧
力を加えることによって、突出部の中間部付近を外側に
向けて張出すように圧壊させて、両端面が平坦に加工さ
れて所望の平行度を有する二重構造のフランジ部を形成
したフランジ付パイプを使用し、フランジ部の半径方向
の張出し幅を、パイプの肉厚の2倍以上にして、フラン
ジ付パイプの肉厚を薄くしても、車両のエンジン支持金
具に適用されるフランジ付パイプを用いた結合構造は、
軸方向に対して必要な強度が確保されるため、大幅に軽
量化を図ることが出来る。
両用エンジン取付用の防振金具とブラケット金具の説明
図
例図
プ型の説明図
型、B…ポンチ、P…パイプ、Pf…フランジ付パイ
プ、f…フランジ部。
Claims (2)
- 【請求項1】 パイプ端部から所定長入り込んだ部分
が外側に向けて張出すように折り曲げられ、途中から内
側に折り返されて両端面が平坦に加工されて所望の平行
度を有する二重構造のフランジ部が鋼管パイプの両端部
に形成され、前記フランジ部の半径方向の張出し幅は、
パイプの肉厚の2倍以上とされるフランジ付パイプを用
いた結合構造であつて、このフランジ付パイプ内を挿通
する結合ボルトにより一対のブラケット金具が前記フラ
ンジ部の外側端面と直接に面接触して前記フランジ付パ
イプを挟み付けるように結合されるフランジ付パイプを
用いた結合構造。 - 【請求項2】 パイプ端部から所定長入り込んだ部分
が外側に向けて張出すように折り曲げられ、途中から内
側に折り返されて両端面が平坦に加工されて所望の平行
度を有する二重構造のフランジ部が鋼管パイプの両端部
に形成され、前記フランジ部の半径方向の張出し幅は、
パイプの肉厚の2倍以上とされるフランジ付パイプを用
いた結合構造であつて、このフランジ付パイプの周囲に
防振ゴムを介して防振金具が設けられ、この防振金具と
ともに前記フランジ付パイプ内を挿通する結合ボルトに
より一対のブラケット金具が前記フランジ部の外側端面
と直接に面接触して前記フランジ付パイプを挟み付ける
ように結合されるフランジ付パイプを用いた結合構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP24676698A JP3002450B1 (ja) | 1998-09-01 | 1998-09-01 | フランジ付パイプを用いた結合構造 |
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CN110548794A (zh) * | 2019-08-29 | 2019-12-10 | 王丽娜 | 一种组合机械零件的压边装置 |
-
1998
- 1998-09-01 JP JP24676698A patent/JP3002450B1/ja not_active Expired - Fee Related
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