JP3001867U - 生鮮食料品用滅菌包装材 - Google Patents

生鮮食料品用滅菌包装材

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JP3001867U
JP3001867U JP1994003360U JP336094U JP3001867U JP 3001867 U JP3001867 U JP 3001867U JP 1994003360 U JP1994003360 U JP 1994003360U JP 336094 U JP336094 U JP 336094U JP 3001867 U JP3001867 U JP 3001867U
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antibacterial
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woven fabric
packaging material
plastic
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大機 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗菌不織布の強度を補強し、ドリップを処理
滅菌すると共に、魚介類や肉類等に含まれる繁殖菌や空
気中の雑菌を滅菌して鮮度を保持できる生鮮食料品の包
装材を提供する。 【構成】 微孔10を無数に透設したポリプロピレン製
の有孔フイルム1と、抗菌剤液に含浸することで繊維表
面に付着させたポリプロピレン製の抗菌不織布2とを溶
着したものであり、有孔フイルム1の微孔10の径は約
400μmであって、約1mmの間隔で無数に透設され、
不織布2と接面した状態で熱針を差し込むことで微孔1
0の形成と同時に同一プラスチック材のため相互に溶着
するのである。有孔フイルム1の厚みは、約50μmで
あり、不織布2の厚みは、約200μmである。さらに
微孔30を透設した有孔フイルム3を抗菌不織布2の他
面に接着してもよい。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、魚介類、海苔、肉類等の生鮮食料品を包装する包装材に関するもの である。
【0002】
【従来の技術】
従来、魚介類や肉類等の保存や輸送に際しては、プラスチックフイルムに包ん で箱詰め等されていたが、魚介類や肉類等に含まれる繁殖菌や空気中の雑菌によ って鮮度が劣化する問題点があった。この点、抗菌剤を含浸させた抗菌シートで 魚介類や肉類等を包むことによって繁殖菌や空気中の雑菌を滅菌して鮮度保持を 図ることが考えられるが、抗菌シートがプラスチックフイルムの場合はそれらか ら生じるドリップの処理ができず、ドリップの腐敗による変質が生ずることが容 易に推定される。また、吸水性の良好な繊維状の抗菌シートとすれば、輸送中の 振動等によりほぐれ易くて物理的な耐久性に支障があると共に、粘状にベトつい て取り扱い上実用的でない問題点が考えられる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
そこで本考案は、強度が大きく且つ外側がベトつかないで使用に適し、ドリッ プを処理滅菌すると共に、魚介類や肉類等に含まれる繁殖菌や空気中の雑菌を滅 菌することで鮮度を保持できる生鮮食料品の包装材を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため本考案の請求項1は、魚介類、海苔、肉類等を包装するものであり、 微孔を無数に透設したプラスチックの有孔フイルムと、抗菌性を保有する不織布 とを接着させて成り、抗菌不織布側を内面側とする構成である。また、微孔を無 数に透設したプラスチックの表裏の有孔フイルムの間に、抗菌性を保有する不織 布を介在接着させてもよい。なお、抗菌不織布をプラスチック製としてもよく、 有孔フイルムの微孔の径は100μm〜5mmが適当である。抗菌不織布の内側に 有孔フイルムを接着するものでは、内側の有孔フイルムの微孔を外側の有孔フイ ルムの微孔より大きくしてもよい。また、抗菌不織布を、有孔フイルムと同一プ ラスチック材で抗菌剤を含浸させたプラスチック不織布として有孔フイルムと相 互に溶着させた包装材としてもよく、両者をポリプロピレン、ポリエステル、ポ リエチレン等のプラスチック材で形成してもよい。さらに、プラチナ等の抗菌性 を有する金属繊維を混在させた抗菌不織布を用いてもよい。また、有孔フイルム を外側にして袋状としてもよい。
【0005】
【作用】
請求項1乃至6では、保形性の不良な抗菌不織布が有孔フイルムとの接着によ り裏打ち状態となって保形性を有する強度を付与されると共に、外側がプラスチ ックフイルムのためベトつかないのである。また魚介類や肉類等の表面に抗菌不 織布が接触することで魚介類や肉類等の表面に付着した雑菌や繁殖菌が滅菌され るのである。また、それらから滲出するドリップは抗菌不織布に吸水滅菌される ため変質腐敗が極めて少なくなり、その飽和状態では有孔フイルムの微孔から水 分が蒸散して多量のドリップにも対応できるのである。さらに、有孔フイルムの 微孔を介して通気が確保されるのであり、この際、空気中の雑菌が抗菌不織布の 通過により滅菌されるのである。また、生鮮物から発生するエチレンガス等も微 孔を通過して外に放出されるのである。
【0006】 請求項7乃至12では、保形性の不良な抗菌不織布が表裏の有孔フイルムとの 間に接着されて保形性を有する強度を付与されると共に、外側がプラスチックフ イルムのためベトつかず、内面もプラスチックフイルムのため包装剥離が簡単と なる。また、無数の微孔によって通気が良好となると共に、抗菌不織布の通過に よって空気中の雑菌が滅菌されることから魚介類や肉類等の鮮度が保持されるの である。また、それらから滲出するドリップは微孔を介して抗菌不織布に吸水滅 菌されるため繁殖菌による変質腐敗が極めて少なくなるのである。なお、内側の 有孔フイルムを抗菌処理した抗菌フイルムを用いれば、魚介類や肉類等の表面に 抗菌フイルムが接触することで魚介類や肉類等の表面に付着した雑菌や繁殖菌が 滅菌されるのである。
【0007】 また、有孔フイルムの微孔の径は100μm〜5mmが適当であり、最適には3 50μm〜1mmである。さらに、抗菌不織布をプラスチック製とすれば耐久性が 向上し、有孔フイルムと同一プラスチック材で抗菌剤を含浸させたプラスチック 不織布とすれば、有孔フイルムとの相互溶着が簡単となって包装材の形成が容易 となる。また抗菌性を有する金属繊維を混在させた不織布とすれば長期の抗菌効 果を確保できて耐久性が優れるのである。
【0008】
【実施例1】 以下、本考案の図示実施例について説明する。図1に示す本例滅菌包装材は、 微孔10を無数に透設したポリプロピレン製の有孔フイルム1と、抗菌剤液に含 浸することで繊維表面に付着させたポリプロピレン製の抗菌不織布2とを溶着し たものである。
【0009】 有孔フイルム1の微孔10の径は約400μmであって、約1mmの間隔で無数 に透設してある。微孔10の透設は熱針の差し込みによって形成されるもので、 不織布2と接面した状態で熱針を差し込むことで同一プラスチック材のため相互 に溶着するのである。即ち、溶着と微孔10の形成が同時にできるのである。な お、有孔フイルム1の厚みは、約50μmであり、不織布2の厚みは、約200 μmである。
【0010】 このようにした本例は、図2のように、側部と底部とをヒートシールして内側 を抗菌不織布2とした袋状の包装袋とし、或いは図3のように、シート状として 木箱内の生鮮食料品の間に介在して用い、さらに内側を抗菌不織布2として包ん で使用するものである。
【0011】 本例によると、有孔フイルム1の接着によって不織布2の強度が補強される ため運搬中に不織布2がほぐれ落ちることがなく、特に漁獲した魚を包んで船内 タンクの海水に漬けた状態で輸送した場合においても揺れ等によって不織布2が ほぐれ落ちることがなく耐久性が良好となるのである。また、魚介類や肉類等の 表面に抗菌不織布2が接触することで魚介類や肉類等の表面に付着した雑菌や繁 殖菌が滅菌されるのであり、それらから滲出するドリップは抗菌不織布2に吸水 滅菌されるため変質腐敗が極めて少なくなるのである。ドリップの飽和状態では 有孔フイルム1の微孔10から水分が蒸散してドリップの多量吸収にも対応でき るのである。
【0012】 さらに、有孔フイルム1の微孔10を介して通気が確保されるのであり、この 際、空気中の雑菌が抗菌不織布2の通過により滅菌されるのである。また、生鮮 物から発生するエチレンガス等も微孔を通過して外に放出されるのである。
【0013】
【実施例2】 次に図4に示す実施例は、微孔10,30を無数に透設したポリプロピレン製 の表裏の有孔フイルム1,3の間に、抗菌剤液に含浸することで繊維表面に付着 させたポリプロピレン製の抗菌不織布2を介在接着させたものである。
【0014】 有孔フイルム1の微孔10の径は約400μmであって、約2mmの間隔で無数 に透設してあり、有孔フイルム3の微孔30の径は約10〜100mmであって、 約100mmの間隔で無数に透設してある。その微孔10,30の透設は熱針や突 熱体の差し込みによって形成されるもので、不織布2とサーマルラミネーション で接着するのである。なお、有孔フイルム1,3の厚みは、約50μmであり、 不織布2の厚みは約200μmである。
【0015】 このようにした本例は、前例と同様に、側部と底部とをヒートシールした袋状 の包装袋とし、或いはシート状として介在して用い、さらに包んで使用するもの である。この場合、微孔の大きな有孔フイルム3を内側として使用することが好 適である。
【0016】 本例は、保形性の不良な抗菌不織布2が表裏の有孔フイルム1,3との間に接 着されて保形性を有する強度を付与され耐久性が良好となるのである。また、無 数の微孔10,30によって通気が良好となると共に、抗菌不織布2の通過によ って空気中の雑菌が滅菌されることから魚介類や肉類等の鮮度が保持されるので ある。
【0017】 また、魚介類や肉類等から滲出するドリップは微孔30を介して抗菌不織布に 吸水滅菌されるため繁殖菌による変質腐敗が極めて少なくなるのである。さらに 、外側がプラスチックフイルム1のためベトつかず、内面もプラスチックフイル ム3のため包装剥離が簡単となって作業性が向上するのである。
【0018】 本例は前記のように構成したが、本考案においてはこれに限定されない。例え ば、有孔フイルムのプラスチック材の種類は問わず、ポリエステル、ポリエチレ ン等各種プラスチックが使用できるのである。また、その微孔の形状や大きさも 限定されず、微孔の透設手段も適宜である。
【0019】 さらに、不織布の材質も問わず、パルプの他、パルプとアクリルの混合材、プ ラスチック材でもよく、プラスチック材とする場合は、その種類もポリエステル 、ポリエチレン等各種プラスチックの混合材が使用でき、さらに親水処理を施せ ば一層吸水効果が優れるものとなる。
【0020】 また、抗菌剤の種類も限定されず、殺菌剤、減菌剤、滅菌剤等と称されるもの を含むものであり、不織布へは抗菌剤の含浸の他、塗布し、或いは不織布繊維へ の練り込み等で保有させてもよい。さらに、金、銀、プラチナ等の抗菌質の金属 繊維を不織布に混在させて抗菌性を付与させてもよい。
【0021】 また、有孔フイルムと不織布との接着状態も任意であり、ヒートシール、サー マルラミネーション等で熱着し、或いは接着剤での部分的な接着等でもよいが、 有孔フイルムと不織布とを同一のプラスチック材で成形すれば簡単に溶融着でき ることになる。
【0022】 なお、抗菌不織布を表裏の有孔フイルムに介在させるものにあっては、内側の 有孔フイルムを抗菌処理した抗菌フイルムとすれば、魚介類や肉類等の表面に抗 菌フイルムが接触することで魚介類や肉類等の表面に付着した雑菌や繁殖菌が滅 菌され、且つドリップが抗菌不織布に吸収されるのである。この抗菌フイルムは 、フイルムへの抗菌剤の塗布、印刷、或いはフイルム素材への抗菌剤の練り込み 等で処理加工できるのである。なお、包装する生鮮食料品の種類は問わず、海苔 、貝類等でもよい。
【0023】
【考案の効果】
本考案の請求項1によると、保形性の不良な抗菌不織布が有孔フイルムとの接 着により補強されて保形性を確保でき、魚介類や肉類等の表面に抗菌不織布が接 触することで魚介類や肉類等の表面に付着した雑菌や繁殖菌が滅菌され、滲出す るドリップは抗菌不織布に吸水滅菌されるため変質腐敗が極めて少なくなり、有 孔フイルムの微孔を介して抗菌不織布の通過により滅菌された通気が確保される ため、且つ生鮮物から発生するエチレンガス等も微孔を通過して外に放出される ため生鮮食料品の鮮度を良好に保持でき、さらに外側がプラスチックフイルムの ためベトつかず作業し易いのである。
【0024】 また請求項2のものでは、抗菌不織布をプラスチック製としたため耐水性が良 好でほぐれ難く耐久性が向上するのである。請求項3では、通気及び通水の適切 な有孔フイルムとなり、請求項4では、抗菌不織布と有孔フイルムとを同一プラ スチック材とすることで相互に簡単確実に溶着できるものである。さらに請求項 5では、抗菌性金属繊維を混在させた抗菌不織布とすることで抗菌の耐久性が図 れ、請求項6では、袋状とすることで扱い易いのである。
【0025】 請求項7のものは、保形性の不良な抗菌不織布が表裏の有孔フイルムとの間に 接着されて保形性を有する強度を付与され耐久性が良好となり、表裏の無数の微 孔を介して抗菌不織布の通過によって滅菌された空気による通気が良好となると 共に、魚介類や肉類等から滲出するドリップは内側の有孔フイルムの微孔を介し て抗菌不織布に吸水滅菌されるため繁殖菌による変質腐敗が極めて少なくなる魚 介類や肉類等の鮮度が保持されるのである。さらに、外側がプラスチックフイル ムのためベトつかず、内面もプラスチックフイルムのため包装剥離が簡単となっ て作業性が向上するのである。
【0026】 また請求項8では、抗菌不織布をプラスチック製としたため耐水性が良好でほ ぐれ難く耐久性が向上するのである。請求項9では、通気及び通水の適切な有孔 フイルムとなり、請求項10では、抗菌不織布と有孔フイルムとを同一プラスチ ック材とすることで相互に簡単確実に溶着できるものである。さらに請求項11 では、抗菌性金属繊維を混在させた抗菌不織布とすることで抗菌の耐久性が図れ 、請求項12では、魚介類や肉類等の表面に内側の抗菌フイルムが接触すること で魚介類や肉類等の表面に付着した雑菌や繁殖菌が滅菌され、且つ微孔を介して ドリップが抗菌不織布に吸収されるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の一部拡大断面図である。
【図2】その袋状とした斜視図である。
【図3】シート状として木箱内の生鮮食料品の間に介在
させた縦断面図である。
【図4】別例の一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 有孔フイルム 10 微孔 2 不織布 3 有孔フイルム 30 微孔

Claims (12)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚介類、海苔、肉類等を包装するもので
    あり、微孔を無数に透設したプラスチックの有孔フイル
    ムと、抗菌性を保有する不織布とを接着させて成り、抗
    菌不織布側を内面側とすることを特徴とする生鮮食料品
    用滅菌包装材。
  2. 【請求項2】 抗菌不織布をプラスチック製とした請求
    項1の包装材。
  3. 【請求項3】 有孔フイルムの微孔の径を100μm〜
    5mmとした請求項1の包装材。
  4. 【請求項4】 抗菌不織布を、有孔フイルムと同一プラ
    スチック材で抗菌剤を保有させたプラスチック不織布と
    して有孔フイルムと相互に溶着させた請求項2の包装
    材。
  5. 【請求項5】 抗菌性を有する金属繊維を混在させた抗
    菌不織布と成す請求項1の包装材。
  6. 【請求項6】 有孔フイルムを外側にして袋状とした請
    求項1の包装材。
  7. 【請求項7】 魚介類、海苔、肉類等を包装するもので
    あり、微孔を無数に透設したプラスチックの表裏の有孔
    フイルムの間に、抗菌性を保有する不織布を介在接着さ
    せたことを特徴とする生鮮食料品用滅菌包装材。
  8. 【請求項8】 抗菌不織布をプラスチック製とした請求
    項7の包装材。
  9. 【請求項9】 外側の有孔フイルムの微孔の径を100
    μm〜5mmとし、内側の有孔フイルムの微孔を外側の有
    孔フイルムの微孔の径より大きくした請求項7の包装
    材。
  10. 【請求項10】 抗菌不織布を、有孔フイルムと同一プ
    ラスチック材で抗菌剤を保有させたプラスチック不織布
    として有孔フイルムと相互に溶着させた請求項7の包装
    材。
  11. 【請求項11】 抗菌性を有する金属繊維を混在させた
    抗菌不織布と成す請求項7の包装材。
  12. 【請求項12】 内側の有孔フイルムに抗菌処理をした
    請求項7の包装材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002302182A (ja) * 2001-02-05 2002-10-15 Uni Charm Corp ドリップ吸収マット
WO2010109624A1 (ja) * 2009-03-26 2010-09-30 ユニ・チャーム株式会社 ドリップ吸収マット

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