JP3001657B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JP3001657B2
JP3001657B2 JP3059598A JP5959891A JP3001657B2 JP 3001657 B2 JP3001657 B2 JP 3001657B2 JP 3059598 A JP3059598 A JP 3059598A JP 5959891 A JP5959891 A JP 5959891A JP 3001657 B2 JP3001657 B2 JP 3001657B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単一供給電源型の半導
体記憶装置に関する。
【0002】半導体記憶装置では、外部供給電圧が単一
即ち電源の一端が0Vで、他端がVCC例えば+5Vであ
る場合、基板に負のバイアス電圧を与え、この基板バイ
アス電圧をチップ内で発生させている。
【0003】
【従来の技術】基板バイアスを与える理由を、図6
(a)のDRAMで説明する。この図でD,S,Gはト
ランスファゲートになるMOSトランジスタ、Cは電荷
(記憶データ)蓄積用のキャパシタであり、これらで1
トランジスタ、1キャパシタ型のDRAMメモリセルを
構成する。ドレインDはビット線に接続し、ゲートはワ
ード線に接続し(ワード線の一部であり)、ワード線を
選択する(Hレベルにする)ことでドレインD、ソース
S間にチャネルができ、ビット線電位でキャパシタCが
充電され(書込み)、またキャパシタCの電位でビット
線電位が変えられる(読出し)。記憶データ1,0に対
しビット線電位はVCC,0とすると、キャパシタCのソ
ースS側従ってソース領域Sは、0書込みで0電位にな
り、1書込みでVCCになる。
【0004】このようなメモリセルでは、基板SUBに
バイアスを与えない従って0電位にしておくと、0書込
みではソースSと基板SUBの間のpn接合が0バイア
スになる。このため、外部からの雑音即ち電源電圧VCC
や接地配線0Vの瞬間的変動、チップ内部で発生する雑
音により、メモリセルのキャパシタCのセルプレート電
圧VCP(これは例えば分圧回路を用いてVCC/2に設定
する)が変動すると、これに容量結合しているセルの蓄
積ノードの電圧(従ってソースSの電圧)も変化し、こ
の変化で上記pn接合が順バイアスされ、電流が流れて
記憶データ0が1に変化してしまう恐れがある。そこで
基板バイアスを与え、基板SUBは例えば−3Vにして
おくと、データ0記憶時も上記pn接合には3Vの逆バ
イアスが加わることになり、雑音などで上記VCPの変動
が発生しても該pn接合が順バイアスされることはな
く、記憶データの破壊を回避することができる。基板バ
イアスはソース、ドレインの周囲の空乏層(点線で示
す)を広げ、接合容量を小さくする目的もある。
【0005】基板バイアス発生回路は、直流を交流に変
換する変換器DC→ACと整流回路RECで構成され、
図6(b)はその具体例回路を示す。図示のように変換
器DC→ACはインバータを奇数個、リング状に接続し
てなる発振器で構成され、整流回路RECはダイオード
1 ,D2 とキャパシタC1 ,C2 で構成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようにメモリセル
の記憶内容を破壊しないために基板バイアスはDRA
M,SRAMなどに必要であるが、メモリの集積度が上
り、チップ面積が大きくなってくると、基板バイアス発
生回路の負担が大きくなる。つまり実質的に大きな接合
の大きな容量を充電することになるので基板バイアス発
生回路は電流駆動能力が大きいことが必要になるが、電
流駆動能力がある回路はその回路自体の消費電力が大き
く、このようなものをチップに搭載することは、チップ
の静止状態での消費電力削減の要求に副わない。この矛
盾を解決する必要がある。
【0007】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、基板バイアスが不要になるようにしてメモリチップ
の消費電力の節減を図ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1に示すように本発明
では“0”書込みレベルを、0電圧(接地レベル)では
なく、それよりある電圧だけ上昇した電圧にする。図1
(a)は本発明の“0”書込みレベルを示し、図1
(b)は従来の“0”書込みレベルを示す。“1”書込
みレベルはVCCであるが、一般には回路素子での電圧降
下などでそれより若干下っている。
【0009】図1(c)は基板SUB上のメモリセルを
示す。D,G,SがそのトランスファゲートのMOSト
ランジスタ、Cがデータ記憶用のキャパシタである。な
おここでは他の図と同じ部分には同じ符号が付してあ
る。図示のように基板SUBはグランドに接続し、図1
(b)の従来例のように負電圧である基板バイアスVBB
を与えることはない。
【0010】図1(d)は他の例を示し、本例では基板
SUBにウエルWELLが形成され、メモリセルはこの
ウエルに形成される。本例では基板は上記ウエルにな
り、これを接地する。そして基板には正電圧本例ではV
CCを与える。従って等価回路に示すようにpウエルとn
基板で形成するダイオードDb は常に逆バイアスされ、
またn+ ソースとpウエルとの間には図示極性のダイオ
ードDa が入ることになる。
【0011】
【作用】“0”書込み電圧を0電圧ではなく、それより
正の電圧V0 にすると、ソース領域Sと基板との間のp
n接合は基板を接地しただけでも逆バイアスされ、雑音
などによる記憶データの破壊が回避される。この結果、
基板バイアス発生回路は不要になり、基板バイアス発生
回路が消費する電力がなくなるので、メモリチップの消
費電力特にスタンバイ時の消費電力が削減される。
【0012】図1(c)のe- は周辺回路からp−SU
Bへ出てきた電子を示し、これは逆バイアスで拡大され
た空乏層により阻止されてソース領域Sへ入ることはな
く、基板の接地線を通して排出される。図1(d)のh
+ は周辺回路からn−SUBへ出てきたホールを示し、
これは+VCCを加えられた該n−SUBから接地p−W
ELLへ入り、該ウエルの接地線を通して排出される。
この図1(d)のウエルでは図1(c)で述べた雑音電
子の排出も行なわれ、従ってこの図1(d)の構造は雑
音電子および雑音ホールに対して強い。
【0013】電圧V0 はノイズマージンNMを考えて適
当に定めるが、例えばVCC=3.3Vのとき0.2V〜
2.4Vにする。勿論この“0”書込み電圧V0
“1”書込み電圧(V1 とする) より低くなければなら
ず、このV0 とV1 の中に閾値を定めて確実にH/L検
出(データ0/1検出)が可能でなければならない。
【0014】
【実施例】図2に本発明の実施例を示す。本例のDRA
Mはシェアドセンスアンプ(Shared Sense Amp) 構成を
とっており、センスアンプを構成するトランジスタQ1
〜Q4 に、ビット線選択ゲートQ7 ,Q8 がオンになる
ときビット線対BL1,/BL1が接続し、ビット線選
択ゲートQ9 ,Q10がオンになるときビット線対BL
2,/BL2が接続する。このセンスアンプはデータバ
スDBへコラムゲートQ5 ,Q6 を介して接続する。L
1 はセンスアンプの電源線で、トランジスタQ16を介し
て電源VCCへ接続する。またL2 はセンスアンプの接地
線で、従来回路ならグランドへ接続するが、本発明では
0 発生回路へトランジスタQ11を介して接続する。φ
SEはセンスイネーブル、REはリードイネーブル、BT
1,BT2はビット線群選択信号である。
【0015】“0”書込み電圧V0 発生回路VGは、ト
ランジスタQ12〜Q15、抵抗R10、キャパシタC10から
なる。トランジスタQ15はRASに同期した信号φでオ
ンになり、センスアンプ活性化中のみオンになって本回
路をアクティブにする。これは低消費電力化を狙うもの
であるが、トランジスタQ12へ供給する電流は数μA程
度であるから、Q15は省略してもよい。キャパシタC10
も必要に応じて付加すればよい。
【0016】このメモリの書込み/読出し動作は既知の
通りであるから説明は省略し、“0”書込み電圧V0
生回路の動作を次に説明すると、図から明らかなように
ノードN1 の電位はダイオード接続のトランジスタQ12
がオンならこのトランジスタの閾値電圧Vth(0.4
V)である。このノードN1 の電圧をトランジスタQ13
がそのゲートに受け、これがQ13のVthより高ければオ
ン、低ければオフになる。オフのときノードN2 は抵抗
10により電源VCCへプルアップされ、従ってトランジ
スタQ14はオンになり、ノードN1 をVCCへプルアップ
する(但しQ12があるのでN1 は上記Vthにとどま
る)。またオンのときノードN2 はグランドへプルダウ
ンされ、従ってトランジスタQ14はオフになってプルア
ップが停止する。こうして電圧V0 発生回路VGはノー
ドN1 にVth=0.4Vを発生し、これでメモリセルM
Cへの“0”書込み電圧は0V(接地電位)ではなく,
th=0.4Vになる。
【0017】電圧V0 を発生するには、ダイオード接続
のトランジスタQ12のみでもよい。しかしQ12だけでは
例えばあるワード線が選択状態を続けたとき、センスア
ンプはCMOS型であるから定常電流は流さず、このた
めトランジスタQ12のサブスレッショルド電流によって
僅かな電流が流れるだけで、V0 が低下してしまう恐れ
がある(Q12に充分な電流を流して初めて0.4Vが出
る)。トランジスタQ13,Q14,抵抗R10はこの問題に
対処するもの(リーク補償用)で、上述の動作でノード
1 の電位V0 をQ12のVthである0.4Vに自動的に
制御する。
【0018】図3に図2のメモリの動作波形を示す。メ
モリの書込み又はリフレッシュに当ってRASバーが立
下り、選択ワード線WLの電位が上る。これでメモリセ
ルMCのトランスファゲートがオンになり、セルキャパ
シタに記憶しているデータがビット線BL,/BLに出
てくる。本例ではBLがHに立上り、/BLがLに立下
るとしている。Lレベルは本来なら0Vであるが、本発
明では0.4〜2.4V、本例では0.4Vであり、/
BLはこの0.4Vに立下る。Hレベルは本例では2.
4Vであり、BLはこの2.4Vに立上る。ビット線B
LのHレベルである2.4Vは、ビット線群選択信号B
Tの電圧をチップ内安定化電源より供給することでこの
ようにし、これでBLのHレベルのVCC依存性を小さく
している。
【0019】電圧V0 は電源電圧VCCの1/10以上であ
ることが望ましい。何故なら一般的にメモリの使用状態
として電源電圧(接地電圧を含めて)は印加電源電圧の
10%程度の変動が許され、この最大の変動に対してセ
ルプレート電圧VCPが完全に追従した場合は蓄積ノード
の電圧も電源電圧の10%変化するから、これでも接合
が順バイアスにならないためにはV0 ≧=VCC/10とす
るのが望ましい。なおこれは図4(a)に示すようなV
CP=VCCの場合であり、VCP=VCC/2ならVCPの変動
はVCCの変動の半分になり、V0 ≧VCC/20でよいこと
になる。
【0020】データ“0”の書込み電圧を0Vより高い
0 とするとビット線振幅などが小になる、メモリセル
へ蓄積する電荷量が減る、等のことはある。しかしメモ
リ動作はこれでも支障なく、このためビット線振幅など
を小にする傾向がある。これはビット線のHレベルを下
げることで実現できるが、本発明ではビット線のLレベ
ルを上げることでも実現していることになる。
【0021】ワード線の選択レベルはVCC、非選択レベ
ル(リセット電圧)は0V、が一般的であるが、“0”
書込み電圧V0 をV0 >0とする本発明では、ワード線
に非選択レベルを0Vでなくそれより高い例えばV0
することができる。図3のWL曲線の点線部はこの状態
を示す。このようにすると、ワード線の立上りが速くな
る。図4(b)にこの場合のワード線選択回路を示す。
ワード線WLはローデコーダRDの出力を受けるCMO
SインバータQ21,Q22で駆動され、このCMOSイン
バータの接地が、図2の電圧V0 発生回路VGを介して
行なわれる。従ってワード線WLの非選択レベルはV0
である。
【0022】ワード線の非選択レベルは、この状態では
メモリセルのトランスファゲートが閉じるように選定さ
れ、データ0の書込み電圧が0Vならワード線非選択レ
ベルも0Vでよい(これでノイズマージンはVthだけあ
る)。従ってデータ0の書込み電圧が本発明のように例
えば0.4Vなら、ワード線非選択レベルも0.4Vで
よい(これでノイズマージンはVthになる)。勿論、デ
ータ0の書込み電圧V0 が0.4Vでもワード線非選択
レベルは従来通り0Vとしてもよく、この方がノイズマ
ージンは高くなる。
【0023】図5にメモリセルの構造を断面図で示す。
n型基板にp型ウエルが形成され、このpウエルにメモ
リセルが2つ対になって構成される。Dはこれらのメモ
リセルのトランスファゲートを構成するMOSトランジ
スタの共通ゲートで、これにビット線BLが接続する。
このトランジスタのゲートGはワード線WLの一部であ
る。ソースSにはそれぞれ多結晶シリコンの電極E1
接続し、これに誘電体を介して対向して多結晶シリコン
電極E2 があり、これらの電極E1 ,E2 がセルキャパ
シタCを構成する。基板SUBにはVCC=3.3Vを加
え、ウエルは接地して、基板−ウエル間のpn接合を逆
バイアスする。セルへはデータ“0”として0.4Vを
書込み、これでn+ ソースS−p+ ウエル間のpn接合
が“0”記憶状態でも逆バイアスされ、VCPまたはウエ
ルの接地電位が若干変動しても、この変動が0.4V以
内なら問題ない。なお図5のSiO2 はフィールド酸化
膜、p−MOSメモリの周辺回路を構成するp−MOS
トランジスタである。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明により基板バ
イアス発生回路が不要になり、低消費電力化、チップ面
積の節減などが図れる。勿論基板バイアスを加えなくて
もメモリ動作に支障はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の実施例を示す回路図である。
【図3】図2の動作説明図である。
【図4】各部の回路図である。
【図5】メモリセルの構造を示す断面図である。
【図6】従来例説明図である。
【符号の説明】
0 データ“0”書込み電圧 G,D,S メモリセルのゲート、ドレイン、ソー
ス C メモリセルのキャパシタ BL ビット線 Q1 〜Q4 センスアンプのトランジスタ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 27/108 H01L 27/10 681F (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 11/407

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メモリセルへの“0”書込み電圧レベル
    を、電源電圧の10分の1以上かつ電源電圧以下であっ
    て、“1”書込み電圧レベルより低い電圧とし、さらに
    ワード線の非選択レベルを、0より大きく前記“0”書
    込み電圧レベル以下である電圧とし、 基板を接地したこと を特徴とする半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 ビット線のセンスアンプ接地線が、
    “0”書込み電圧レベルを発生する電圧発生回路を介し
    て接地される半導体記憶装置であって、 前記電圧発生回路は、 電源電圧の10分の1以上かつ電源電圧以下であって、
    “1”書込み電圧レベルより低い電圧である“0”書込
    み電圧レベルを発生するダイオード接続されたトランジ
    スタと、 前記“0”書込み電圧レベルの低下を防止するリーク補
    償用回路と、 を有することを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記リーク補償用回路は、 前記“0”書込み電圧レベルが低下した場合にはプルア
    ップ動作を行うことにより、該“0”書込み電圧レベル
    を電源電圧の10分の1以上かつ電源電圧以下であっ
    て、“1”書込み電圧レベルより低い電圧に維持するこ
    を特徴とする請求項2記載 の半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 ワード線の非選択レベルを、0より大き
    く前記“0”書込み電圧レベル以下である電圧にしたこ
    を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の半導体記
    憶装置。
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