JP3001470U - 間仕切りの分割型窓枠構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 間仕切りの一部に設けられる窓枠であって、
該窓枠の製作が容易であり、またスタッドを動かすこと
なく窓枠の組立並びに解体が可能な分割型窓枠の提供。 【構成】 この分割型窓枠は従来のような四角形の枠体
を成す一体型構造ではなく、各桟を間仕切りに設けた空
間に組み付けして窓枠体を構成する。該枠体を構成する
桟とは上桟３、下桟４、左右の縦桟から成り、また縦桟
は２ピースで構成されて、スタッドに組み込まれるＡ縦
桟５と内側に面してガラス溝を有すＢ縦桟６から成る。
そして、下桟４は間仕切りパネルの上端に位置決めされ
て配置され、上桟３は保持具を介してスタッドに取着さ
れる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は間仕切りに設けられる窓枠に関するものであり、該窓枠を分割型構造 としたことに特徴を有す。

【０００２】

【従来の技術】

間仕切りの一部にはガラスを嵌める窓枠を備える場合があるが、該窓枠は四角 形の枠体であって、所定の間隔をおいて起立する両スタッド間に嵌め込まれる。 しかし、片側から間仕切りを順次追い込み式で据え付けする場合には、該窓枠を スタッド間に嵌め込むことが出来るが、既に起立している両スタッド間に嵌め込 むことは出来ない。例えば、ツメを介してパネルを引っ掛け型式にて取着する場 合には、左右のスタッドは所定の位置に起立していなければならず、枠型一体構 造の窓枠を据え付けることは出来ない。

【０００３】 勿論、本考案をツメ型式の間仕切り構造に限定はしないが、従来では、両スタ ッドが所定の位置に一定間隔で起立している場合には、表・裏分割方式の窓枠を 用いている。すなわち、裏側から半分の窓枠を嵌めておき、残りを表側から嵌め 込んで互いに組合せるように構成したものであるが、四角形を成す窓枠を製作す ることは工数がかかり面倒である。すなわち、表・裏それぞれの窓枠を製作しな ければならず、各桟を所定の形状・寸法に切断してビス止めによって枠組みする 為に多くの手間がかかる。そして、表・裏分割方式とするならば、嵌め込まれた 状態で互いに分離しないように係止する構造としなければ成らない。したがって 、表側窓枠を嵌め込むと同時に裏側窓枠に係止する為の金具を備えている。

【０００４】

【本考案が解決しようとする課題】

このように、従来の窓枠には上記のごとき問題がある。本考案が解決しようと する課題はこの問題点であって、該窓枠の製作が簡単であり、また隣接する両ス タッドを動かすことなく窓枠の組立並びに解体が可能な分割型窓枠構造を提供す る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の分割型窓枠構造は、従来のような四角形の枠体を成す一体型構造では なく、各桟を間仕切りに設けた空間に組付けて所定の窓枠体を構成する。該枠体 を構成する桟とは、上桟、下桟、それに左右の縦桟から成り、そして該縦桟は２ ピースで構成されて、スタッドに組み込まれるＡ縦桟と内側に面してガラス溝を 有すＢ縦桟から成る。上記下桟は上面にガラス溝を形成し、下面には脚等の位置 決め部材を設けて間仕切りパネル上端に位置決めして配置される。上桟は別の保 持具を介してスタッドに取着されるが、下面には同じくガラス溝を有している。

【０００６】 Ａ縦桟は背面側にスタッドを抱き込む凹部空間を形成してスタッド面にビス止 めされ、一方のＢ縦桟はＡ縦桟の両側片先端部に係合して組み合わされ、同じく ビス止めされる。Ａ縦桟をスタッドに取着するならば、上桟及び下桟はＡ桟にの み込まれる寸法に設定されている為に、上・下桟の先端面とＡ縦桟間に隙間があ っても、該隙間はＡ縦桟の側片にて被覆される。このように、各桟を別々に取着 する為に、両スタッドの位置が定まっていても何ら問題はない。以下本考案に係 る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【０００７】

【実施例】

図１ａ、ｂは本考案の分割型窓枠構造を示した実施例で、ａは縦断面、ｂは横 断面を示している。そして同図の１はスタッド、２はパネル、３は上桟、４は下 桟、５はＡ縦桟、６はＢ縦桟をそれぞれ示している。ところで、本考案が対象と する間仕切りは、そのスタッド１、１…を所定の間隔をおいて起立させ、該スタ ッド１、１間にパネル２を取着する構造を成している。例えば、スタッド１、１ に設けたツメにパネル２を引っ掛けて取着することが出来る。勿論、ツメ型式の パネル取着構造に限定はしないが、起立したスタッドは位置ズレしない構造と成 っている。

【０００８】 本考案の窓枠を取着する箇所は任意であるが、図１では上・下パネルの間に空 間を形成し、該空間に窓枠を取着している。窓枠を構成する下桟４は下方のパネ ル２、２上端に載せられ、下桟４下面に設けた脚７、７はパネル表面材８の上端 部を屈曲して形成した溝に嵌入している。ただし上記脚７、７がパネル上端の溝 に嵌入して下桟４を位置決めする構造は１手段に過ぎない。そして、下桟４の上 面にはガラス溝が形成されている。一方、上桟３は上方のパネル２、２下端に接 近して取着されるが、上記Ｂ縦桟６の上端に載せられてスタッド１に固定したＬ 型金具によって支持することが出来る。

【０００９】 縦桟はＡ縦桟５とＢ縦桟６の２ピースから成り、該Ａ縦桟５はその背面に凹部 を形成してスタッド１を抱き込むように該スタッド１に取着され、またＢ縦桟６ はＡ縦桟５に取り付けられる。Ｂ縦桟６の表面側にはガラス溝が同じように形成 され、該ガラス溝から裏側へ支持脚９、９を延ばしてＡ縦桟に当接している。こ れら各桟のガラス溝には従来通りガスケットを介して所定のガラスが嵌め込まれ る。

【００１０】 図２は窓枠を分解した状態の一部斜視図を示している。このように、本考案の 窓枠は上・下桟３、４及び左右のＡ・Ｂ縦桟５、６から構成され、各桟３、４、 ５、６を個々に取り付けすることによって所定の窓枠体が構成される。これら各 桟の取り付け手順は特に限定しないが、一例として説明するならば、まず固定さ れた両スタッド１、１間にパネル２を取着する。パネルの取着方式は任意である が、先程も述べたようにツメを介して引っ掛けられる。そして、Ａ縦桟５がスタ ッド１にビス止めされる。Ａ縦桟５の下端はパネル２の表面材８上端部を屈曲し た平坦部に載せられていて、パネルとの間に隙間はなく、また背面側の凹部にス タッドの一部が嵌め込まれた状態で固定される。

【００１１】 Ａ縦桟５を固定した後で下桟４をパネル２、２の上端に載せ、両サイドは上記 Ａ縦桟５の両側片１０、１０の内側に入れられる。下桟４の長さは両スタッド１ 、１間距離よりもＡ縦桟５の板厚分だけ短くなっており、スタッド１、１に固定 されたＡ縦桟５、５間に位置する。勿論、該下桟４の両端はＡ縦桟５の両側片１ ０、１０間に嵌入する為に、Ａ縦桟５との間に多少の隙間があっても何ら差し支 えはない。したがって、正確な寸法出しをして切断する必要はなく、加工は容易 である。

【００１２】 下桟４をパネル２、２上に載せたならば、Ｂ縦桟６をＡ縦桟５に取着する。Ｂ 縦桟６はその両側片１１、１１がＡ縦桟５の両側片１０、１０に嵌合してスタッ ド１にビス止めされる。この場合、Ｂ縦桟６の下端は下桟４上に載っており、上 端には上桟３が載る。上桟３も上記下桟４と同じように、その両端はＡ縦桟５の 両側片１０、１０に嵌入し、上桟３の下面はＢ縦桟６上端に当接する。したがっ て、上桟３の長さも下桟４と同じようにラフであってもよい。上桟３のガラス溝 １２にはＬ型金具の上片が嵌入してビス止めされ、縦片はＡ縦桟５とＢ縦桟６の 両支持脚９、９間に嵌入し、Ｂ縦桟６のガラス溝に形成したビス孔からビス止め される。以上述べたように、本考案に係る窓枠構造は分割構造として個々の桟を 取り付けして構成するものであり次のような効果を得ることが出来る。

【００１３】

【考案の効果】

本考案の窓枠は従来のような四角形の枠型構造ではなく、個々の桟から成る分 割型の構造であり、したがって固定された両スタッド間に該スタッドを動かすこ となしに、個々の桟を別々に取着することで窓枠を構成することが出来る。逆に 、取着した窓枠の取り外しも容易に行うことが出来、取り付け・取り外しの作業 はいたって簡単となる。また、完成した窓枠体として間仕切り空間に取着する場 合に比べて取着作業が容易であるのみならず、枠体の組立作業自体が不要となる ことが大きな効果であり、特に上桟や下桟の両端はＡ縦桟の両側片にのみ込まれ る為に、長さ寸法はラフでもよく、作業工数は大きく削減される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の窓枠構造を示す実施例であり、ａは縦
断面図、ｂは横断面図。

【図２】本考案の窓枠構造の一部を示す分解斜視図。

【符号の説明】

１ スタッド ２ パネル ３ 上桟 ４ 下桟 ５ Ａ縦桟 ６ Ｂ縦桟 ７ 脚 ８ 表面材 ９ 支持脚 10 側片 11 側片 12 ガラス溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 間仕切りの一部に取着される窓枠におい
   て、該窓枠を構成する上桟、下桟及びＡ縦桟、Ｂ縦桟を
   有し、各桟は別々に取り付けして所定の窓枠を構成し、
   上記下桟は上面にガラス溝を形成すると共に下面にはパ
   ネル上端に載って位置決めする部位を有し、上桟は下面
   にガラス溝を有し、またＡ縦桟は背面側にはスタッドを
   抱き込む大きさの凹部を形成すると共に両側片を有し、
   両側片間距離は上下桟の先端が嵌入する寸法とし、更
   に、Ｂ縦桟の表面には同じくガラス溝を形成すると共に
   両側片を有し、該両側片はＡ縦桟の両側片間に嵌入して
   止着したことを特徴とする間仕切りの分割型窓枠構造。