JP3000689U

JP3000689U - 包装おにぎり

Info

Publication number: JP3000689U
Application number: JP1994000338U
Authority: JP
Inventors: 輝義三宅
Original assignee: 中国パール販売株式会社
Priority date: 1994-02-02
Filing date: 1994-02-02
Publication date: 1994-08-09
Anticipated expiration: 2000-02-02

Abstract

(57)【要約】【目的】海苔とにぎり飯とを分離状態で簡便、確実に
包装し、包装状態から簡便かつ容易に包装体を２分断し
て海苔巻きおにぎりを得られるようにした。【構成】矩形体の中央長手方向にカットテープ３を設
けた外フィルム２の内側に海苔４を介し、短手幅半割形
よりも適度に幅広な２枚の内フィルム５、６を、中央部
で重合させて外周をヒートシール７し、その一の対角隅
部８、９に方形状切欠部１２を形成し、他の対角隅部１
３、１４に斜め切欠部１５を形成して包装フィルム１を
形成し、この内フィルム５上ににぎり飯１９を載せ、包
装体１を２つ折り状に包み、隅部８側を折り込んで方形
状切欠部を１２をカットテープ３上に位置させ、その上
に隅部１３側を折り重ねて斜め切欠部１５をカットテー
プ３上に位置させ、両部は折り込み付け根側部分で各別
に下側のフィルム面に止着２１し、上にラベル２２を貼
着した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、三角状のにぎり飯を海苔と分離状態に包装してなる包装おにぎりに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、にぎり飯と海苔とを分離状態で包装し、衛生的であると同時に海苔を湿気らせず新鮮な状態で保護すると共に、食する時に海苔をにぎり飯に合体させ、そのまま食し得るようにした包装おにぎりが種々の構成で提案されている。その内、最も包装が簡便で、かつ食する際の操作が簡便なものとして、外フィルムの中央部長手方向にカットテープを形成し、或いは方向性フィルムの切り裂き案内部を形成する等した分断手段を設け、この内側に一回り小形の海苔を重ね、さらにこの内側に、外フィルムの半割形よりも少し大きい形状の２枚の内フィルムを外周を外フィルムに合わせると共に、中央部を互いに重合するようにして重ね、外フィルムの外周縁に沿って内外フィルムをヒートシールした構成からなる包装体がある。

【０００３】この包装体でにぎり飯を包装した場合、食する時には、先ず外フィルムの中央部に形成されている分断手段によって外フィルムを左右に分断すれば、内フィルムは２枚のフィルムを中央部で重合させてあって最初から分断形となっているので、包装体は全体が２分割状態となり、片半部をそれぞれ左右に引き抜いて海苔が包装された状態のおにぎりを得ることができるものである。

【０００４】しかし、上記構成の包装体でにぎり飯を包装する場合は、三角状にぎり飯の一辺を中央部短手方向に沿わせて２つ折り状に包装体を折り合わせ、さらに三角状に突出した両隅部をにぎり飯上に順次折り重ね、この重なり部分にラベルを貼着するのであるが、両隅部が分断手段の上に二重状態で折り重なり、さらにその上にラベルを貼着するものであるため、分断手段による分断が上記折り重なり部分で引っ掛かってしまい、簡便かつ正確な分断ができ難い状態になりやすかった。無理に分断しようとすると、にぎり飯を強くにぎり締める結果となるため、にぎり飯を型崩れさせてしまうおそれがあり、却って開封が行い難くなることもあった。このことから、両隅部が重ならないように、両隅部を切欠した切欠構造が提案されている。重なり部がなければ分断が阻害されないという思想によるものである。

【０００５】また、折り重ねた両隅部の内、内側に折り込んだ折り込み部の分断線上を越えた先端部を上側折り重ね部と共にスポットシールし、このスポットシール部を分断手段による分断の際に同時に分断してしまうことにより、内側への折り込み部を解放させれば、そのまま片半部が引き抜けるという発想から、内側への折り込み部の縁辺の分断線上位置に切り裂き用の切り溝を形成した切り溝構造も提案されている。切り溝によって重なり部であっても分断が簡便に行い得るという思想によるものである。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに、上記切欠構造では、分断自体は容易となるものの、両隅部が切欠分だけ少なくなるため、被覆が不十分となって部分的に露出したり、切欠部が存在し折り込み代が少なくなる分、海苔とフィルム、包装体とにぎり飯の各位置ずれ、或いは包装体でにぎり飯を包装する際の折り位置ずれ等が生じやすく、また目立ちやすくなり、それによって折り合わせが十分にできずに包装が不完全となる事態が生じやすく、さらには、切欠部の存在によって両折り込み部の止着可能部分がより少なく限定されているので、止着も不十分となるおそれがあった。

【０００７】また、上記切り溝構造にあっては、切り溝を形成した内側への折り込み部の外側に他隅部が折り重なるため、この折り重なり部の上にラベルを止着する構成とする場合には、切り溝を利用して内側折り込み部の先端部を分断する作用に対し、外側に密着した折り重なり部がその作用を阻止するように押さえ付ける作用をなし、簡便な分断を阻害する結果となってしまうおそれがあった。

【０００８】上記構造において外側への折り重なり部にも上記同様の切り溝を形成することもできるが、切り溝を合致するように包装するのは困難であり、しかも両隅部の折り込み先端が斜め逆方向を向いて折り重なっていることから、切り裂き方向がフィルムの方向性とも相まって斜め逆方向となり、分断手段の分断直線方向とは互いに異なる方向性を生じることとなり、ラベル貼着状態においては簡便な分断となりにくくなるおそれがあった。

【０００９】本考案は、上記の問題点を解決し、内外フィルム間に海苔を挟着してなる包装体で、にぎり飯を簡便かつ確実に包装し、また、包装状態から簡便かつ容易に包装体を２分割状態に分断して分離でき、海苔巻き状態のおにぎりを得ることができるようにしてなる包装おにぎりを提供せんとするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は、矩形体の中央部長手方向に分断可能な分断手段を形成してなる外フィルムの内側に適度に小形の海苔を重ね、さらにその内側に、外フィルムの短手幅を半割りした半割形よりも短手幅が適度に幅広な２枚の内フィルムを、外フィルム外周縁に合わせかつ中央部が互いに重合するようにして重ね、外フィルムの外周縁に沿って内外フィルムをヒートシール等により接着すると共に、四隅部の内、一方の対角隅部に、短手幅方向に浅くかつ長手幅方向に深く切り込んで形成した方形状切欠部を対向して形成し、他方の対角隅部に、長手辺から短手辺に亘って斜め切欠部を対向形成してなる包装体を用い、

【００１１】上記包装体の内フィルムににぎり飯の三角状の一辺が中央部短手方向に沿うようににぎり飯を載せて２つ折り状に包むと共に、包装体の一半部をにぎり飯に沿わせ、その上で先ず上記方形状切欠部を有する隅部側を折り込んで、この方形状切欠部が分断手段による線上に略位置するようにし、さらにその上に上記斜め切欠部を有する隅部側を折り重ね、各折り込み部は上記分断線上よりも折り込み付け根側部分でその下側に既に折り込んである前記一半部のフィルム面にヒートシール等により止着し、折り込んだ両隅部外側に亘ってラベルを貼着してなる構成を有する包装おにぎりとしたことを特徴とするものである。

【００１２】上記方形状切欠部は、短手幅方向の切込みが短手辺に向かって斜めとした切込みとし、長手幅方向が長手辺と平行した切込みとするのが好ましく、長方形状の切欠部とすることもできる。上記ラベルは少なくとも切り裂き側の辺部に複数のスリットを並列形成してあるものであって、紙等の切り裂き容易な素材のものとして形成してあるのが好ましい。

【００１３】

【作用】

折り込んだ両隅部は、分断線上よりも折り込み付け根側部分で止着してあるので、分断線上よりも先端部側は自由端となっており、下側に折り込んだ方形状切欠部は、その隅部が分断手段に引っ掛かり難くく、しかも、分断線状を越えて被覆するので、分断が円滑に行われると共に、被覆も十分に行われ、さらに、上側への折り重ねは略分断線上まで斜め切欠部によって行われるので、分断の円滑性が促進される。

【００１４】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面によって説明する。本考案に用いる包装体１は、図１に示す如く、矩形体の２軸延伸状の任意合成樹脂フィルムであって、その中央長手方向に分断手段としてカットテープ３（切断用細幅テープ）を設けてなる外フィルム２の内側に、外フィルム２よりも小形の海苔４を重ね、さらにその内側に、外フィルム２と同材質或いは異材質の任意合成樹脂フィルムであって、外フィルム２の短手幅を半割りした半割形よりも短手幅が適度に幅広な２枚の内フィルム５、６を、それぞれ外フィルム２の左右半分づつ外周縁に合わせ且つ内フィルム５、６の内側辺部分が中央部で互いに重合するようにして重ね合わせ、図２に示す如く、外フィルム２の外周縁に沿って内外フィルム２と５、６をヒートシール７し、

【００１５】さらに、図１、図２に示す如く、重合している内外フィルム２と５または６の四隅部の内、一方の対角隅部８、９に、外フィルム２の長手幅方向に深く長手辺に平行して切込んだ長手方向切込み１０と、短手幅方向に浅く短手辺に向かって斜めに切り込んだ短手方向切込み１１とによって方形状に切欠して方形状切欠部１２をそれぞれ形成し、他の対角隅部１３、１４に、長手辺から短手辺に亘って斜め切欠部１５をそれぞれ形成し、かつ、カットテープ３の一端部乃至両端部の両外側に切り裂き案内用のスリット１６を形成してなっている。なお、包装体１の方形状切欠部は、図３に示す如く、短手幅方向の切込みを、短手幅方向に浅く短手辺と平行して切り込んだ短手方向切込み１７として方形状切欠部１８を形成したものとすることもできる。

【００１６】上記構成の包装体１を用い、先ず図２に示す如く、この片半部内側即ち内フィルム５上に三角状にぎり飯１９を、その一辺が中央部短手方向に沿うようにして載せ、図４に示す如く、包装体１を２つ折り状に包むと共に、包装体の一半部即ち内フィルム５側をにぎり飯１９の側面に沿うように密着２０させて、同じく内フィルム６側をにぎり飯の側面に沿うように密着させ、その上で図５に示す如く、先ず方形状切欠部１２を有する隅部８側を折り込んで、この方形状切欠部１２が分断手段としてのカットテープ３上に略位置するようにすれば、その先端側部分はカットテープ３を跨いで被覆する状態となり、

【００１７】さらに図６に示す如く、その上に斜め切欠部１５を形成した隅部１３側を折り重ねれば、斜め切欠部１５によって折り重ねた隅部１３の先端部は、カットテープ３付近で止まる状態となり、各折り込み部はカットテープ３上よりも折り込み付け根側部分でその下側に既に折り込んである前記一半部のフィルム面にヒートシール等により各別に止着２１、２１し、折り込んだ両隅部外側に亘ってラベル２２を貼着し、包装おにぎりを構成したものである。

【００１８】上記ラベル２２は、折り重なり部分を被覆する適度な大きさの紙製等とし、その下辺（カットテープ３による切り裂き開始側の辺）或いは上下辺に複数のスリットを細かく並設して、貼着による位置ずれに関係なく、カットテープ３による分断がより円滑に行えるようにしてあるものとするのが好ましい。表面には所望の表示を施すことができる。なお、上記説明は製造工程における作業手順を限定するものではないので、順序は可能であれば工程設計上入替え、或いは同時的に行うことができる。

【００１９】上記構成の包装おにぎりであれば、食する時に、先ずカットテープ３の一端部を引っ張って両隅部が折り重なっていない側から、さらに折り重なり部を越えて外フィルム２全体を引き裂いて分断させる。このとき、折り重なり部において、下側に折り込んである隅部８側は、方形状に切り込んで方形状切欠部１２を形成したため、カットテープ３の切り裂き開始側への重なりが僅かで引っ掛かり難くいのみならず、カットテープ３を越えて被覆するので、被覆も十分に行われ、かつ先端部側は止着しておらず自由端となっているので、カットテープ３の進路を妨害することがなく、さらに、図５の如く、方形状切欠部の短手方向の切込みが図１に示した短手方向切込み１１であれば、これの斜め線が折り込み時にカットテープ３に沿う方向となり、なお好ましいものとなる。

【００２０】また、上側に折り重なった隅部１３側も、その上を被覆してはいるものの、斜め切欠部１５があるためカットテープ３を越えないが、越えてもごく僅かの重なりであって、かつ、先端部側はヒートシールなどにより止着しておらず自由端となっているので、カットテープ３の引き裂きを妨害することがなく、分断が円滑に行われる。なお、ラベル２０はカットテープ３が隅部１１側に至る直前に下側から分断されていくので、支障を生じさせない。

【００２１】上記構成において、外フィルム２と内フィルム５、６は別フィルムを合わせてあるが、外フィルム２の長手辺の両外側にフィルム部分を延設し、このフィルム部分を折り返して内フィルム５、６となるようにするなどして形成したものであってもよく、この場合は折り返し部分をヒートシールしなくてもよい。カットテープ３は、外フィルム２を２分割しやすい構成であれば、特にカットテープ３に限定されるものではなく、例えば外フィルム２の方向性に沿って中央部を切り裂きやすいように、切り裂き案内スリットを形成しただけとし、或いは案内スリットを形成すると共に部分的にカットテープを設けてもよく、ミシン目等の断続的な切れ目を設けるなどしてもよい。

【００２２】また、内フィルム５、６の中央重合部は、図示していないが、両フィルムの縁辺部が重合部において互いに反転状に内側（にぎり飯載置側）に折り返してある形態でもよく、内側に重合したフィルム部分のみが反転状に内側に折り返してある形態でもよい。内フィルム５、６の重合部を分離容易なように軽くヒートシールすることもできるが、この場合はスポット的に行うのがよい。

【００２３】さらに、ヒートシール７は、短手辺の全体に行ってもよいが、カットテープ３端部を除く他部分のみをシールしてもよい。なお、方形状切欠部１２、及び斜め切欠部１５をそれぞれ対角隅部に形成したため、包装体１に方向性が無くなって包装時の包装体１のセットを長手方向いずれの向きに行ってもよいことになり、作業上より簡便となる。

【００２４】

【考案の効果】

上記の如く本考案によれば、包装体１を平板物を重ねる作業と、平板物を切欠及びヒートシール作業とを順次行うことによって製造することができるので、製造が簡便であり、海苔４を湿り気が生じにくいように独立して包装することができる。また、にぎり飯１９の分離包装は、各部を折り込み、隅部８及び１３側を止着するだけでよいので、簡便であり、この際、下側に折り重ねる隅部８には、方形状切欠部１２を形成したため、隅部８がカットテ−プ３に引っ掛かり難くいだけでなく、カットテ−プ３を越えて被覆するので、分断が円滑で、かつ、被覆も十分に行われる。また、上側に折り重ねる隅部１３には、斜め切欠部１５を形成したため、分断の円滑性が損なわれることがない。

【００２５】つまり、被覆が十分な包装状態でありながら、下側に折り込まれた隅部８側は、方形状切欠部でその先端側は自由端となり、上側に折り重なった隅部１３側は、分断線をほとんど越えることがなく、その先端側も自由端となっているので、分断が円滑に行えるものである。ラベル２２が貼着してあっても、これにより、分断、開封に支障は全く生じない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に用いる包装フィルムを示す分解斜視図
である。

【図２】包装おにぎりの包装構造を説明するためのにぎ
り飯載置状態の正面図である。

【図３】包装フィルムの他実施例を示す正面図である。

【図４】図２の状態を２つ折りして一半部をにぎり飯に
沿わせた状態の正面図である。

【図５】さらに一隅部を折り込んだ状態を示す正面図で
ある。

【図６】包装を完了した状態を示す正面図である。

【符号の説明】

１包装体２外フィルム３カットテープ４海苔 5,6 内フィルム７ヒートシール 8,9 隅部 10 長手方向切込み 11 短手方向切込み 12 方形状切欠部 13,14 隅部 15 斜め切欠部 16 スリット 17 短手方向切込み 18 方形状切欠部 19 にぎり飯 22 ラベル

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】矩形体の中央部長手方向に分断可能な分
断手段を形成してなる外フィルムの内側に適度に小形の
海苔を重ね、さらにその内側に、外フィルムの短手幅を
半割りした半割形よりも短手幅が適度に幅広な２枚の内
フィルムを、外フィルム外周縁に合わせかつ中央部が互
いに重合するようにして重ね、外フィルムの外周縁に沿
って内外フィルムをヒートシール等により接着すると共
に、四隅部の内、一方の対角隅部に、短手幅方向に浅く
かつ長手幅方向に深く切り込んで形成した方形状切欠部
を対向して形成し、他方の対角隅部に、長手辺から短手
辺に亘って斜め切欠部を対向形成してなる包装体を用
い、上記包装体の内フィルムににぎり飯の三角状の一辺が中
央部短手方向に沿うようににぎり飯を載せて２つ折り状
に包むと共に、包装体の一半部をにぎり飯に沿わせ、そ
の上で先ず上記方形状切欠部を有する隅部側を折り込ん
で、この方形状切欠部が分断手段による線上に略位置す
るようにし、さらにその上に上記斜め切欠部を有する隅
部側を折り重ね、各折り込み部は上記分断線上よりも折
り込み付け根側部分でその下側に既に折り込んである前
記一半部のフィルム面にヒートシール等により止着し、
折り込んだ両隅部外側に亘ってラベルを貼着してなる構
成を有する包装おにぎり。
【請求項２】前記方形状切欠部は、短手幅方向の切込
みが短手辺に向かって斜めとした切込みとし、長手幅方
向が長手辺と平行した切込みとしてなる請求項１記載の
包装おにぎり。
【請求項３】前記方形状切欠部は、長方形状の切欠部
である請求項１記載の包装おにぎり。
【請求項４】前記ラベルは少なくともその切裂き開始
側の辺部に複数のスリットを並列形成したものとしてな
る請求項１乃至３のいずれかに記載の包装おにぎり。