JP3000471U - 太糸用回転釜 - Google Patents

太糸用回転釜

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JP3000471U
JP3000471U JP1994000220U JP22094U JP3000471U JP 3000471 U JP3000471 U JP 3000471U JP 1994000220 U JP1994000220 U JP 1994000220U JP 22094 U JP22094 U JP 22094U JP 3000471 U JP3000471 U JP 3000471U
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hook
rail
thread
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pot
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JP1994000220U
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Inventor
新吉 木村
Original Assignee
株式会社佐文工業所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 太糸を用いた縫製作業の精度を向上させる。 【構成】 外釜内に内釜6を収納すると共にこの内釜6
内にボビンケースを収納し、外釜の内周部に形成した軌
溝に嵌合する軌条7を内釜6の外周部に形成すると共に
この軌条7の一部に切欠き部8を形成した回転釜におい
て、切欠き部8が形成された範囲内の内釜6の外周部を
この内釜6の中心寄りの位置へ後退させ、軌条7の一端
に形成された内釜剣先9に引っ掛けられた上糸(太糸)
が外釜の軌溝の内周面に摺接しないようにする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、太糸を用いて縫製作業を行なう太糸用回転釜に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の回転釜の構造としては、外釜内に内釜を収納し、内釜内にボビンケース を収納し、外釜の内周部に軌溝を形成すると共にこの軌溝に嵌合する軌条を内釜 の外周部に形成したものが一般的である。ここで、図5及び図6は上述した一般 的構造の内釜1の一例を示したもので、内釜1の外周部には軌条2が形成され、 この軌条2の一部には切欠き部3が形成されている。そして、内釜1の中心部か ら軌条2までの半径“R”が約15.8mm、内釜1の中心部から切欠き部3が 形成された範囲内の内釜1の外周部までの半径“R1 ”が約14.3mmに設定 されている。なお、切欠き部3に臨む軌条2の一端には、外釜(図示せず)に形 成された外釜剣先(図示せず)により捉えられた上糸を引っ掛けて上下に分けた 状態で保持する内釜剣先4が形成されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
このような回転釜において太糸を用いた縫製作業を行なうと、内釜剣先4に引 っ掛けられた太糸である上糸は、外釜が回転する際に外釜に形成された軌溝(図 示せず)の内周面に摺接し、外釜の円滑な回転が妨げられる。また、上糸を内釜 剣先4に引っ掛けた状態で外釜が1回転することにより、内釜剣先4に引っ掛け られて上下に分けられた上糸の片側が外釜の内周面と内釜1の底面部との間を通 過すると共に上糸の他の片側が内釜1及び内釜内に収納されたボビンケース(図 示せず)の外周側を回って引上げられることになるが、上糸が軌溝の内周面に摺 接した状態であるためにこの上糸が引き上げられる際の糸抜け性が悪くなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の考案は、外釜内に内釜を収納すると共にこの内釜内にボビンケ ースを収納し、前記外釜の内周部に形成した軌溝に嵌合する軌条を前記内釜の外 周部に形成すると共にこの軌条の一部に切欠き部を形成した回転釜において、前 記切欠き部が形成された範囲内の前記内釜の外周部をこの内釜の中心寄りの位置 へ後退させた。
【0005】 請求項2記載の考案は、請求項1記載の考案において、切欠き部が形成された 範囲内の内釜の底面部に、この内釜の外周方向に向かうにつれて外釜の内周面と の間隔が次第に大きくなるように傾斜した略半月状の内釜底糸抜け逃げ部を形成 した。
【0006】 請求項3記載の考案は、請求項1又は2記載の考案において、内釜の底面部内 周面に対向するボビンケースの開放側端部の外周側縁部に、前記内釜の中心寄り の位置へ後退させた前記内釜の外周部に連続する面取り部を形成した。
【0007】
【作用】
請求項1記載の考案では、切欠き部が形成された範囲内の内釜の外周部と外釜 の軌溝の内周面との間隔が大きくなり、太糸を用いて縫製作業を行なっても軌条 の内釜剣先に引っ掛けられた太糸である上糸が外釜の軌溝の内周面に摺接せず、 外釜の回転が円滑に行なわれると共に外釜が1回転して上糸が引上げられる際の 糸抜け性が向上する。
【0008】 請求項2記載の考案では、内釜底糸抜け逃げ部を広い範囲で形成することによ り、外釜の内周面と内釜の底面部との間における上糸の通過がスムーズに行なわ れ、上糸の糸抜け性がより一層向上する。
【0009】 請求項3記載の考案では、内釜剣先に引っ掛けられてボビンケースの外周側へ 延び出した上糸が外釜の軌溝の内周面により一層摺接しなくなり、外釜の回転が より一層円滑に行なわれると共に上糸の糸抜け性がより一層向上する。
【0010】
【実施例】
本考案の一実施例を図1乃至図4に基づいて説明する。外釜(図示せず)内に 収納されると共にボビンケース5を収納する内釜6が設けられており、この内釜 6の外周部には外釜の内周部に形成された軌溝(図示せず)に嵌合する軌条7が 形成されている。なお、前記軌条7の一部には切欠き部8が形成されており、切 欠き部8に臨む軌条7の一端には、外釜に形成された外釜剣先(図示せず)によ り捉えられた上糸を引っ掛けて上下に分けた状態で保持する内釜剣先9が形成さ れている。
【0011】 ここで、前記内釜6の中心部から軌条7までの半径“R”が約15.8mmに 形成され、前記切欠き部8が形成された範囲内の内釜6の外周部は内釜6の中心 寄りの位置へ後退して形成され、内釜6の中心部からの半径“R2 ”が13.4 〜14mmに設定されている。なお、前記内釜6には前記ボビンケース5を回り 止めした状態で保持する保持壁10が前記切欠き部8に臨む位置に形成されてお り、この保持壁10の外周部には、前記切欠き部8が形成された範囲内における 内釜6の外周部を内釜6の中心寄りの位置へ後退させることに伴って肉厚を薄く した薄肉部10aが形成されている。また、前記内釜6を外釜内に収納したとき に外釜の内周面に対向する内釜6の底面部には、前記切欠き部8が形成された範 囲内においてこの内釜6の外周方向に向かうにつれて外釜の内周面との間隔が次 第に大きくなるように傾斜した略半月状の内釜底糸抜け逃げ部11が形成されて いる。
【0012】 つぎに、前記ボビンケース5は内釜6の底面部内周面に対向する側が開放され ており、この開放側端部の外周側縁部には、ボビンケース5を内釜6内に収納し たときに内釜6の中心寄りの位置へ後退させた内釜6の外周部に連続する面取り 部12が形成されている。なお、この面取り加工は、加工作業を容易にするとい う観点から図3に示したAの範囲で行なわれている。
【0013】 このような構成において、太糸を用いて縫製作業を行なうと、外釜の外釜剣先 により捉えられた太糸である上糸は、内釜剣先9に引っ掛けられて上下に分けら れた状態となり、外釜の回転に伴って上下に分けられた上糸の片側が外釜の内周 面と内釜6の底面部との間を通過すると共に他の片側が内釜6及びボビンケース 5の外周側を回り、外釜が1回転した後に引上げられる。
【0014】 ここで、切欠き部8が形成された範囲内の内釜6の外周部が内釜6の中心寄り の位置へ後退して形成されているため、この部分は外釜に形成された軌溝の内周 面との間隔が大きくなっている。従って、上糸が内釜剣先9に引っ掛けられた状 態で外釜が回転するとき、内釜剣先9に引っ掛けられた上糸が外釜の軌溝の内周 面に摺接しなくなり、外釜の回転が円滑に行なわれる。しかも、上糸が軌溝の内 周面に摺接していないために上糸が引上げられる際の糸抜け性が向上する。従っ て、縫製作業において縫目の間隔が安定すると共に糸切れ等の発生が防止され、 精度の高い縫製作業を行なえる。
【0015】 さらに、ボビンケース5の開放側端部の外周側縁部に面取り部12が形成さて いるため、内釜剣先9に引っ掛けられてボビンケース5の外周側へ延び出した上 糸が外釜の軌溝の内周面により一層摺接しなくなり、外釜の回転がより一層円滑 に行なわれると共に上糸の糸抜け性がより一層向上し、縫製作業の精度もより一 層向上する。
【0016】 また、内釜6の底面部に内釜底糸抜け逃げ部11を広い範囲で形成しているた め、外釜の内周面と内釜6の底面部との間における上糸の通過がスムーズに行な われ、上糸の糸抜け性がより一層向上する。
【0017】
【考案の効果】
請求項1記載の考案は上述のように、外釜内に内釜を収納すると共にこの内釜 内にボビンケースを収納し、前記外釜の内周部に形成した軌溝に嵌合する軌条を 前記内釜の外周部に形成すると共にこの軌条の一部に切欠き部を形成した回転釜 において、前記切欠き部が形成された範囲内の前記内釜の外周部をこの内釜の中 心寄りの位置へ後退させたので、切欠き部が形成された範囲内の内釜の外周部と 外釜の軌溝の内周面との間隔が大きくなり、太糸を用いて縫製作業を行なっても 軌条の内釜剣先に引っ掛けられた太糸である上糸が外釜の軌溝の内周面に摺接し なくなり、従って、外釜の回転を円滑に行なわせることができると共に外釜が1 回転して上糸を引上げる際の糸抜け性を向上させることができ、これにより、縫 目の間隔を安定させると共に糸切れ等の発生を防止して縫製作業の精度を向上さ せることができる等の効果を有する。
【0018】 請求項2記載の考案は上述のように、請求項1記載の考案において、切欠き部 が形成された範囲内の内釜の底面部に、この内釜の外周方向に向かうにつれて外 釜の内周面との間隔が次第に大きくなるように傾斜した略半月状の内釜底糸抜け 逃げ部を形成したので、内釜底糸抜け逃げ部が広い範囲に形成されるため、外釜 の内周面と内釜の底面部との間における上糸の通過をスムーズに行なわせること ができ、上糸の糸抜け性をより一層向上させることができる等の効果を有する。
【0019】 請求項3記載の考案は上述のように、請求項1又は2記載の考案において、ボ ビンケースの開放側端部の外周側縁部に、内釜の中心寄りの位置へ後退させた前 記内釜の外周部に連続する面取り部を形成したので、内釜剣先に引っ掛けられて ボビンケースの外周側へ延び出した上糸が外釜の軌溝の内周面により一層摺接し なくなり、従って、外釜の回転をより一層円滑に行なわせることができると共に 上糸の糸抜け性をより一層向上させることができ、これにより、縫製作業の精度 をより一層向上させることができる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の内釜を示す底面図である。
【図2】内釜の側面図である。
【図3】ボビンケースを示す正面図である。
【図4】ボビンケースを示す縦断側面図である。
【図5】従来例を示す内釜の底面図である。
【図6】内釜の側面図である。
【符号の説明】
5 ボビンケース 6 内釜 7 軌条 8 切欠き部 11 内釜底糸抜け逃げ部 12 面取り部 14 外釜剣先

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外釜内に内釜を収納すると共にこの内釜
    内にボビンケースを収納し、前記外釜の内周部に形成し
    た軌溝に嵌合する軌条を前記内釜の外周部に形成すると
    共にこの軌条の一部に切欠き部を形成した回転釜におい
    て、前記切欠き部が形成された範囲内の前記内釜の外周
    部をこの内釜の中心寄りの位置へ後退させたことを特徴
    とする太糸用回転釜。
  2. 【請求項2】 切欠き部が形成された範囲内の内釜の底
    面部に、この内釜の外周方向に向かうにつれて外釜の内
    周面との間隔が次第に大きくなるように傾斜した略半月
    状の内釜底糸抜け逃げ部を形成したことを特徴とする請
    求項1記載の太糸用回転釜。
  3. 【請求項3】 内釜の底面部内周面に対向するボビンケ
    ースの開放側端部の外周側縁部に、前記内釜の中心寄り
    の位置へ後退させた前記内釜の外周部に連続する面取り
    部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の太
    糸用回転釜。
JP1994000220U 1994-01-27 1994-01-27 太糸用回転釜 Expired - Lifetime JP3000471U (ja)

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