JP3000206U - プラットホ−ム用安全扉 - Google Patents

プラットホ−ム用安全扉

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JP3000206U
JP3000206U JP52894U JP52894U JP3000206U JP 3000206 U JP3000206 U JP 3000206U JP 52894 U JP52894 U JP 52894U JP 52894 U JP52894 U JP 52894U JP 3000206 U JP3000206 U JP 3000206U
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opening
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尚志 小野
朗 八木
豊弘 木下
清 田嶋
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日本交通機械株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 戸袋の厚みは薄く、身体を挾まれたとき扉本
体を容易に押し戻すことができて傷害発生が無く、寄り
かりによる横荷重を受けても、扉本体の駆動力に影響を
与えずメンテナンス費用が僅かとなり、扉本体の片当た
りによるこじれはないプラットホ−ム用安全扉を得る。 【構成】 車両ドアに面した乗降口2を開放又は閉止す
る扉本体3の水平な開閉移動を行う扉駆動装置18を、
扉本体3の開閉移動軌跡側方に配置したリニヤモ−タ1
9によって構成して、乗降口2が閉止される直前で通電
が絶たれるようにし、リニヤモ−タ19の可動子22と
扉本体3とを連結する連結部25を、上記開閉移動方向
では弾力的結合状態に、開閉移動方向に略直角な方向で
は若干の遊動が保有される結合状態とした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、駅構内のプラットホ−ムの乗客を、線路への転落、触車等の危険 から保護するためのプラットホ−ム用安全扉に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラットホ−ムを通行したり、或いはこの付近で待っている乗客に対してプラ ットホ−ムからの転落防止や触車事故防止のため、適切な対策を行う必要性が痛 感されている。 最近では、転落防止や触車事故防止のため、プラットホ−ムの全長にわたって 線路に近接して障壁板を設け、列車の停止所定位置における車両ドアに面した乗 降口の位置にプラットホ−ム側扉を設け、例えば車両ドアの開閉動作に連動させ てこのプラットホ−ム側扉を開閉制御する構造の安全扉が実用されている。
【0003】 この安全扉は、プラットホ−ム側扉が戸袋と扉本体とで構成され、障壁板を構 成している固定柵と戸袋との間は乗降口となっている。 扉本体は、戸袋の内部から上記乗降口までの間に敷かれた水平姿勢のガイドレ −ルに乗っている前後のロ−ラによって支承され、戸袋の内部に長いエァシリン ダを設け、そのピストンロッドの突出端部に扉本体が結合されて、圧力空気によ って開閉動作する構造である。 すなわち、エァシリンダへの圧力空気の供給、排出方向を切り替えることによ ってピストンロッドをエァシリンダから突出し、または引き込ませて扉本体を戸 袋から突出し、または引き込ませ、これにより乗降口を閉止し、または開放して いる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
一般にプラットホ−ム用安全扉は、乗客が乗車位置などの確認に便利なように 、プラットホ−ムの前後を見渡しできるように、その背丈が低く形成される。 しかも、プラットホ−ムに立設しているので、通行スペ−スの減少をできるだ け少なくするため、安全扉の厚みは薄いものであることが要求される。
【0005】 また、扉本体が閉止されるまぎわに乗客が扉本体の戸当部と隣の戸袋との間で 身体を挾まれることがある。 プラットホ−ムの前後を見渡す際に、乗客は身体を扉本体や戸袋に寄りかから せる傾向があり、扉本体にかなりの横荷重(開閉移動方向に直交する荷重)を受け ている。
【0006】 これらのプラットホ−ム用安全扉としての特性から、上記従来の安全扉は、扉 駆動装置をエァシリンダとしているため、プラットホ−ム用安全扉として次の問 題がある。 (1)扉本体とその戸袋とを一つのユニットとして、このユニットごとに空気溜、 調圧弁、作動用電磁弁、締切コック、圧力計など、嵩張る部品を戸袋内に収納し ているので、戸袋の厚みは数百mmに達して厚くなっている。 (2)エァシリンダとピストンロッドとの摺動摩擦抵抗力はかなり大きく、身体を 挾まれたとき、乗客自身で扉本体を押し戻すことは困難である。 (3)寄りかりによる横荷重を受けて、エァシリンダとピストンロッドとのパッキ ンの損傷が激しい。圧力空気漏れ防止のためなど、保守点検頻度が高いため、メ ンテナンス費用が嵩む。 (4)扉本体の上記開閉移動方向に略直交方向での振れ、すなわち横振れを規制す るため、扉本体を左右からはさむように複数の振れ止めロ−ラを一般に設けてい るが、寄りかりによる横荷重を受けたとき、振れ止めロ−ラに対して扉本体がこ じれ易い。
【0007】 この考案は、従来のかかる問題を解決して、戸袋の厚みは薄くなり、身体を挾 まれたとき乗客自身で扉本体を容易に押し戻すことができて傷害発生の危険が無 く、寄りかりによる横荷重を受けても、扉駆動装置の駆動力に影響を与えずメン テナンス費用が僅かとなり、扉本体の片当たりによるこじれは回避できるように 工夫されたプラットホ−ム用安全扉を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためこの考案は、 列車の停止所定位置における車両ドアに面した乗降口2の付近に、略水平直線 状の開閉移動によりこの乗降口2を開放又は閉止する扉本体3とその戸袋4とを 、プラットホ−ム5に設け、扉本体3の上記開閉移動を扉駆動装置18によって 行うようにし、扉本体3、戸袋4は何れも乗客によるプラットホ−ム5長手方向 の見通しを可能とする程度の高さに形成したプラットホ−ム用安全扉において、 扉駆動装置18を、扉本体3の上記開閉移動軌跡側方に配置したリニヤモ−タ 19によって構成して、乗降口2が閉止される直前で通電が絶たれるように制御 し、リニヤモ−タ19の可動子22と扉本体3とを連結する連結部25を、上記 開閉移動方向では弾力的結合状態に、かつ、上記開閉移動方向に略直交する方向 では若干の遊動が保有される結合状態に構成した。
【0009】 そして、扉本体3はプラットホ−ム5に対して支承され、または戸袋4から吊 架されていて、上記略直交方向での扉本体3の振れを規制すべく配置した複数の 振れ止めロ−ラ10a、10b、…の少なくとも一つを、上記略直交方向に弾力 的に扉本体3のガイド部9に当接するように構成した。
【0010】
【作用】
扉駆動装置18を、扉本体3の開閉移動軌跡側方に配置したリニヤモ−タ19 によって構成しているので、扉駆動装置18がエァシリンダで構成される従来の 安全扉のような、空気溜、調圧弁などの嵩張る部品はなくなって、戸袋4の厚み は約半減している。
【0011】 乗降口2が閉止される直前で通電が絶たれるように制御しているので、身体を 挾まれたとき、扉本体3の移動抵抗のみである僅かな抵抗に十分に打ち勝って乗 客自身で扉本体3を容易に押し戻すことができる。
【0012】 リニヤモ−タ19で所定の駆動力が発揮されるためには、その可動子22と固 定子20との隙間が常に厳密に所定に維持されている必要がある。上記のように 、リニヤモ−タ19の可動子22と扉本体3とを連結する連結部25を、扉本体 3の開閉移動方向では弾力的結合状態に、かつ、上記開閉移動方向に略直交する 方向では若干の遊動が保有される結合状態に構成しているので、寄りかりによる 横荷重を受けて扉本体3が仮に若干横に振れても、連結部25によってこの横へ の振れは吸収される結果、可動子22は横に振れ動くことはなく、リニヤモ−タ 19の動作には全く影響を与えない。 このようにリニヤモ−タ19は横への振れを受けないため、リニヤモ−タ19 の可動子22の移動ガイド部分の損傷は極めて少なくなり、保守点検頻度は低く て良く、メンテナンス費用が僅かとなる。
【0013】 上記開閉移動方向に略直交する方向での扉本体3の振れを規制すべく配置した 複数の振れ止めロ−ラ10a、10b、…の少なくとも一つを、上記略直交方向 に弾力的に扉本体3のガイド部9に当接するように構成したので、寄りかりによ る横荷重を受けたとき、上記弾力的に扉本体3のガイド部9に当接している振れ 止めロ−ラ10bが弾性的に作用して扉本体3の片当たりはなくなり、こじれは 回避される。
【0014】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図面に基づき説明する。 図2はプラットホ−ム用安全扉の要部の正面説明図、図3は図2の要部の平面 説明図、図1は図2の要部拡大説明図である。 図示を省略した列車の停止所定位置における車両ドア1に面した乗降口2の付 近に、略水平移動によりこの乗降口2を開放又は閉止する扉本体3を、戸袋4に 設けている。 図示例では、一つの戸袋4とその左右に夫々設けた左右一対の扉本体3、3を 、安全扉の一つのユニットとして、車両ドア1の数の1/2に対応する複数のユニ ットを、プラットホ−ム5に設けている。隣接のユニットの間は、例えば固定柵 6によって塞いでいる。 図示は省略したが、車両ドア1の配置間隔が長い場合、すなわち車両ドア1の 個数の少ない場合など、必要によって一つの扉本体3に1個の戸袋4を設けて、 これを安全扉の一つのユニットとすることでも良い。 このように、乗降口2は、固定柵6の戸当6aとその戸袋4との間隙によって 形成されることになる。
【0015】 扉本体3、戸袋4、固定柵6は何れも乗客によるプラットホ−ム長手方向の見 通しを可能とする程度の高さ(例えば約1.2M前後)に形成している。 戸袋4の内部から固定柵6の端までの間に、略水平直線状に走行レ−ル7が敷 かれ、扉本体3の下部に取付けた複数の走行ロ−ラ8、8が走行レ−ル7に乗っ て、扉本体3が略水平移動できる。
【0016】 上記水平移動方向に対する略直交する方向での扉本体3の振れを規制するため 、図2、図3と、図3の要部を拡大した図7のように、扉本体3のガイド部9を その厚さ方向である左右から挾むようにした複数の振れ止めロ−ラ10a、10 b、…を、戸袋4内に設けている。 振れ止めロ−ラ10aは、扉本体3のガイド部9に対する当接力が変化しない 通常の構造であり、振れ止めロ−ラ10bは、ガイド部9に対する当接力が弾力 的に変化する構造である。 扉本体3のガイド部9は、図示例では図2のように扉本体3自体と、扉本体3 の右端又は左端から右方又は左方へ、その高さ方向巾を狭くして延長形成したガ イド延長部9aとによって形成している。 図示は省略したが、扉本体3とは別体にガイド部9を設けても良く、あるいは ガイド延長部9aを扉本体3自体としても良い。
【0017】 図7に例示するものでは、振れ止めロ−ラ10aは、ロ−ラ11とこれを軸支 したブラケット12とにより構成され、ボルト13にて戸袋4の内側板4aに、 直接に、または適宜な取付板を介して取付ける。 振れ止めロ−ラ10bは、図7に取付け状態を平面図で、図8に分解斜視図で 、例示するように、ロ−ラ14と、これを軸支したブラケット15と、ブラケッ ト15の取付部15aを係合するブラケット取付板16と、ブラケット15をガ イド部9の側へ弾力的に押動するばね部材17とによって構成される。
【0018】 ブラケット取付板16は、取付部16aと正面視鉤形の係止部16bと係止部 16bの奥に形成した底部16cとからなる。 図7のようにブラケット取付板16の取付部16aを戸袋4などにボルト13 で固定して、ブラケット15の取付部15aとばね部材17を係止部16bに係 合すると、ブラケット15の取付部15aとばね部材17がブラケット取付板1 6の底部16cによって支承されて、ばね部材17がブラケット15を戸袋4の 側へ弾力的に押動する。これにより、ロ−ラ14はガイド部9へ弾力的に押圧さ れる。 ばね部材17は、図示例の板状のほか、皿状、コイル状など、種々の形状のば ねを、金属、合成樹脂など様々な材料で形成できる。
【0019】 図7は、第1図での上位側のものを平面視で示したもので、この実施例では、 振れ止めロ−ラ10aを3個使用し、当接力が弾力的に変化する振れ止めロ−ラ 10bは、1個配置している。 この実施例の場合、下位側のものは図示は省略したが、図7でガイド部9を挾 んで振れ止めロ−ラ10bに対向している振れ止めロ−ラ10aの位置(図7で の右上側の位置)には、当接力が弾力的な振れ止めロ−ラ10bを配置し、この 振れ止めロ−ラ10bに対向した位置(図7での右下側の位置)には、振れ止めロ −ラ10aを使用することにしている。 振れ止めロ−ラ10a、10bの数は、扉本体3の長さ、高さなどに応じて適 宜とするが、弾力的作用をする振れ止めロ−ラ10bの数は、1個以上の必要最 小限の数としておくのがよく、あまり多く用いると、扉本体3の横振れがひどく なる恐れがある。
【0020】 扉本体3の開閉移動は、戸袋4の内部に設けた扉駆動装置18によって行う。 例示した扉駆動装置18は、扉本体3の上記開閉移動軌跡側方に配置したリニ ヤモ−タ19によって構成している。 例示したリニヤモ−タ19は、図3とこの図3のVI−VI線矢視断面である図6 に示すように、戸袋4に固定した箱形の固定子20と、固定子20の箱形内をそ の長手方向(扉本体3の開閉移動方向)にスライドレ−ル21に案内されて移動す る可動子22とによって構成される。 固定子20の箱形の左右内壁には、図1のように例えば板状の永久磁石N、S の多数組が、固定子20の長手方向では極性を交互にして配置され、図6のよう に固定子20の左右内壁では、左右方向(開閉移動方向に直交する方向)に対向す る永久磁石N、Sの極性が反対となるように設定されている。 上記左右に対向する永久磁石N、Sの間に位置する可動子22のコア23には 、これら左右に対抗する永久磁石N、Sに接近するようにコイル24が巻かれて いる。
【0021】 リニヤモ−タ19の可動子22の可動子下部22aは、前後方向(開閉移動方 向)では扉本体3の突出端部へ連結部25によって連結され、上下方向での連結 部25との連結位置は、点検などに不便を感じない程度のなるべく低い位置とし て、移動時の扉本体3のガタツキを少なくしている。
【0022】 連結部25は図4に一部切欠き拡大斜視図で、図5に分解斜視図で夫々示すよ うに、扉本体3の突出後端部に合接されてボルト26、26で取付けた取付腕2 7と、取付腕27の連結板合接部27aに合接されてボルト28、28で固定さ れる連結板29と、連結板29の凹部29aに嵌合する可動子下部22aと、こ の嵌合部分に介装された弾性部材30とによって構成される。 そして、上記嵌合の状態は、扉本体3の開閉移動方向に略直交する方向(図1 、図2では紙面に直交方向で、図3では紙面の上下方向、図4、図5では矢線Y 方向)では、若干の遊動ができるようになっている。 すなわち、連結板29の凹部29aは上記矢線Y方向に切り欠かれた形に形成 され、可動子22の可動子下部22aは、凹部29a内を上記矢線Y方向に遊動 できるように形成されている。 開閉移動方向では、凹部29aと可動子下部22aとの間に隙間があるように 形成され、凹部29aの前後側壁に(または、可動子下部22aの前後側壁に)夫 々、弾性部材30、30を貼付けている。 これにより上記開閉移動方向(図4、図5で矢線Y方向に直交する矢線X方向) では、凹部29aと可動子下部22a、すなわち可動子22と扉本体3とは、弾 性部材30、30を介して隙間無く弾力的結合状態となるようにしている。 弾性部材30は、ゴム、合成樹脂などにより形成する。
【0023】 戸袋4には、リニヤモ−タ19を制御する制御盤31が設けてあり、コイル2 4に流す電流の向きを、上記左右方向に対向する永久磁石N、Sの極性に応じて 順次交互に変えるように、制御盤31により制御される。 この制御動作により、図1、図2、図3の矢印方向に、あるいは、矢印反対方 向に、夫々連続してコイル24に力が作用して、可動子22と共に扉本体3が開 き移動し、または閉じ移動する。 さらに制御盤31により、コイル24に流す電流の向きを変えるサイクルを調 整することで、可動子22の移動速度が調整され、コイル24に流す電流の強さ を調整することで、可動子22の移動力が調整される。 図示は省略したが、固定子の側に多数のコイルを配置し、可動子に永久磁石を 取付け、コイルに流す電流の向きを順次変える構成のリニヤモ−タを使用するこ ともできる。
【0024】 リニヤモ−タ19への通電開始は、例えば車両ドアの開閉動作に連動して行わ れるように、制御盤31により制御される。 すなわち、常時は扉本体3が乗降口2を閉止している位置で通電は絶たれてい て、列車が所定位置に停止して車両ドア1が開かれると、例えば車両ドア1開の 信号を制御盤31が受けてコイル24に可動子22を図1、図2、図3の矢印方 向に移動させる方向に通電開始される。 扉本体3が乗降口2を開放している位置では通電は絶たれていて、列車の発車 に際して車両ドア1が閉じられると、例えば車両ドア1閉の信号を制御盤31が 受けてコイル24に可動子22を図1、図2、図3の矢印反対方向に移動させる 方向に通電開始する。
【0025】 リニヤモ−タ19への通電停止は、扉本体3の開放、または閉止を検出する開 放検出スイッチ32または、閉止検出スイッチ33の信号に基づき、制御盤31 により制御される。 例示した開放検出スイッチ32、閉止検出スイッチ33は、近接スイッチで形 成され、図6のようにそのスイッチ用磁石34を可動子22のコア23の例えば 左側側部に取付け、スイッチ用磁石32の接近により閉じ動作する開放検出スイ ッチ32、閉止検出スイッチ33の夫々の接点部を、図6および、図1、図2の ように固定子20に配置して取付けたものである。 開放検出スイッチ32の接点部は扉本体3が乗降口2を全部開放する位置の少 し手前に、閉止検出スイッチ33の接点部は、扉本体3が乗降口2を全く閉止す る位置の少し手前に、夫々の取付位置が設定されている。 これらにより開放位置の少し手前、あるいは閉止位置の少し手前でリニヤモ− タ19への通電が停止されて、扉本体3の開放動作、閉止動作の動作停止時の衝 撃が緩和されている。
【0026】 扉本体3の開放動作、閉止動作を報知するための図示省略した放送設備や、警 報ブザ−が設けてあり、リニヤモ−タ19への通電開始の際には、付近の乗客に これらの開放動作、閉止動作を報知するように、制御盤31が動作する。 リニヤモ−タ19への手動による通電開始、通電停止のための図示省略したテ ストスイッチが、制御盤31に設けられている。
【0027】 次に上記構成の安全扉の動作を説明する。 常時は扉本体3が乗降口2を閉止している位置で通電は絶たれていて、列車が 所定位置に停止して車両ドア1が開かれると、車両ドア1開の信号を制御盤31 が受けてコイル24に可動子22を図1、図2、図3の矢印方向に移動させる方 向に通電開始する。 リニヤモ−タ19の可動子22と扉本体3は図1の矢印方に移動して乗降口2 を全開する位置の少し手前でスイッチ用磁石34の接近により開放検出スイッチ 32の接点部が閉じ、リニヤモ−タ19への通電が停止されて扉本体3は衝撃な く停止して乗降口2が開かれる。
【0028】 列車の発車に際して車両ドア1が閉じられると、車両ドア閉1の信号を制御盤 31が受けてコイル24に可動子22を図1、図2、図3の矢印反対方向に移動 させる方向通電開始する。 リニヤモ−タ19の可動子22と扉本体3は図1の矢印反対方向に移動して乗 降口2を全閉する位置の少し手前でスイッチ用磁石34の接近により閉止検出ス イッチ33の接点部が閉じ、リニヤモ−タ19への通電が停止されて扉本体3は 衝撃なく固定柵6の戸当部6aに当接し、乗降口2が閉じられる。
【0029】 扉本体3に人や荷物などが寄りかかっていて、扉本体3が若干横に振れても、 連結板29の凹部29aは可動子22の可動子下部22aに対してこの横方向に 遊動するため、可動子22及びリニヤモ−タ19自体は扉本体3からの横方向の 力は全く受けない。 扉本体3はその開閉移動方向では、可動子22の可動子下部22aは弾性部材 30、30によって連結板29の凹部29aに弾力的に結合されていて、リニヤ モ−タ19の推進力が扉本体3へ遅れなく伝えられる。 このようにリニヤモ−タ19は横への振れを受けないため、リニヤモ−タ19 の可動子22の移動ガイド部分であるスライドレ−ル21の使用による損傷は極 めて少ない。 これにより、リニヤモ−タ19関係の保守点検頻度は低くて良く、メンテナン ス費用は僅かで足りる。
【0030】 扉本体3に人や荷物などが寄りかかっていて、扉本体3が若干横に振れて振れ 止めロ−ラ10a、10bのロ−ラ11、14のうち、押された側が強く扉本体 3のガイド部9に当り、押された側の反対側ではガイド部9から離れようとする ので、片当たりが発生しようとする。 ところが、押された側のばね部材17が撓んでこの側のガイド部9へのロ−ラ 14の押圧力は緩和され、押された側の反対側のばね部材17が復元してガイド 部9にロ−ラ14は当接したままとなる。 これらにより、結果的に片当たりは殆ど発生せず、扉本体3の移動は常にこじ れなく円滑となっている。
【0031】
【考案の効果】
この考案にかかるプラットホ−ム用安全扉は上記のように、扉駆動装置18を 扉本体3の上記水平移動軌跡側方に配置したリニヤモ−タ19によって構成して いるので、扉駆動装置18がエァシリンダで構成される従来の安全扉のような、 空気溜、調圧弁などの嵩張る部品はなくなって、戸袋4の厚みは約半減している 。
【0032】 乗降口2が閉止される直前で通電が絶たれるように制御しているので、身体を 挾まれたとき、扉本体3の移動抵抗のみである僅かな抵抗に十分に打ち勝って乗 客自身で扉本体3を容易に押し戻すことができ、傷害発生の危険がない。
【0033】 リニヤモ−タ19の可動子22と扉本体3とを連結する連結部25を、扉本体 3の開閉移動方向では弾力的結合状態に、かつ、この開閉移動方向に略直角な方 向では若干の遊動が保有される結合状態に構成しているので、寄りかりによる横 荷重を受けて扉本体3が仮に若干横に振れても、連結部25によってこの横への 振れは吸収される結果、可動子22は横に振れ動くことはなく、可動子22と固 定子20との隙間が常に厳密に所定に維持されてリニヤモ−タ19は常に所定の 駆動力が発揮される。 このようにリニヤモ−タ19は横への振れを受けないため、リニヤモ−タ19 の可動子22の移動ガイド部分の損傷は極めて少なくなり、保守点検頻度は低く て良く、メンテナンス費用が僅かとなる。
【0034】 上記開閉移動方向に略直交する方向での扉本体3の振れを規制すべく配置した 複数の振れ止めロ−ラ10a、10b、…の少なくとも一つを、上記略直交方向 で弾力的に扉本体3のガイド部9に当接するように構成したので、寄りかりによ る横荷重を受けたとき、上記弾力的に扉本体3のガイド部9に当接している振れ 止めロ−ラ10bが弾性的に作用して扉本体3の片当たりはなくなり、こじれは 回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案のプラットホ−ム用安全扉の一実施例
の要部拡大説明図である。
【図2】上記実施例の要部の正面説明図である。
【図3】図2の要部の平面説明図である。
【図4】上記実施例に使用する連結部の一部切欠き拡大
斜視図である。
【図5】図4の連結部の分解斜視図である。
【図6】図3のVI−VI線矢視断面図である。
【図7】図3の要部拡大図である。
【図8】上記実施例に使用する振れ止めロ−ラの分解斜
視図である。
【符号の説明】
2 乗降口 3 扉本体 4 戸袋 5 プラットホ−ム 9 ガイド部 10a、10b 振れ止めロ−ラ 18 扉駆動装置 19 リニヤモ−タ 22 可動子 25 連結部
フロントページの続き (72)考案者 田嶋 清 東京都千代田区丸の内3丁目4番2号 日 本交通機械株式会社内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 列車の停止所定位置における車両ドア
    に面した乗降口の付近に、略水平直線状の開閉移動によ
    りこの乗降口を開放又は閉止する扉本体とその戸袋と
    を、プラットホ−ムに設け、扉本体の上記開閉移動を扉
    駆動装置によって行うようにし、扉本体、戸袋は何れも
    乗客によるプラットホ−ム長手方向の見通しを可能とす
    る程度の高さに形成したプラットホ−ム用安全扉におい
    て、 扉駆動装置を、扉本体の上記開閉移動軌跡側方に配置し
    たリニヤモ−タによって構成して、乗降口が閉止される
    直前で通電が絶たれるように制御し、リニヤモ−タの可
    動子と扉本体とを連結する連結部を、上記開閉移動方向
    では弾力的結合状態に、かつ、上記開閉移動方向に略直
    交する方向では若干の遊動が保有される結合状態に構成
    したことを特徴とするプラットホ−ムにおける安全扉。
  2. 【請求項2】 扉本体はプラットホ−ムに対して支承
    され、または戸袋から吊架されていて、上記略直交方向
    での扉本体の振れを規制すべく配置した複数の振れ止め
    ロ−ラの少なくとも一つを、上記略直交方向に弾力的に
    扉本体のガイド部に当接するように構成したことを特徴
    とする請求項1のプラットホ−ム用安全扉。
JP52894U 1994-01-17 1994-01-17 プラットホ−ム用安全扉 Expired - Lifetime JP3000206U (ja)

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