JP3000032U - 熱処理装置の計装品支持フレーム - Google Patents
熱処理装置の計装品支持フレームInfo
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 構造が簡単で部品製造や組立てが容易であ
り、かつ計測機器や制御機器等の計装品を自由にレイア
ウトできる、熱処理装置の計装品支持フレームを提供す
る。 【構成】 恒温器10等の熱処理装置に設けられる計装
品支持フレーム20。レール部材21,22と、両レー
ル部材21,22の両端同士を連結するエンドキャップ
24,26とを備える。レール部材21,22は、その
長手方向にわたり横断面が一様な形状とし、その内側面
には、複数の計装品取付パネルを長手方向にスライド可
能に保持するスライド保持部23a,23bを形成す
る。
り、かつ計測機器や制御機器等の計装品を自由にレイア
ウトできる、熱処理装置の計装品支持フレームを提供す
る。 【構成】 恒温器10等の熱処理装置に設けられる計装
品支持フレーム20。レール部材21,22と、両レー
ル部材21,22の両端同士を連結するエンドキャップ
24,26とを備える。レール部材21,22は、その
長手方向にわたり横断面が一様な形状とし、その内側面
には、複数の計装品取付パネルを長手方向にスライド可
能に保持するスライド保持部23a,23bを形成す
る。
Description
【0001】
本考案は、恒温器や乾燥器等の熱処理装置において、計測機器、制御機器、表 示機器等の各種計装品を支持するための計装品支持フレームに関するものである 。
【0002】
一般に、上記のような各種計装品が装備される装置では、これらの計装品が前 面に露出する状態で並べて設けられることが多い。例えば、チャンバ内の温度を 一定に保つ恒温器や恒温恒湿器では、温度指示調節器、積算時間計、窒素ガス導 入回路、温度記録計、起動停止回路、自動ダンパ等の各種機器が適宜選択されて 上記チャンバの上方あるいは側方に並べられる。
【0003】 従来、このような計装品を支持するフレームとしては、例えば図14に示すよ うなものが知られている。図に示す枠体90には、複数のパネル取付部が左右方 向に並べて設けられ、各パネル取付部の4隅にボルト挿通孔91が形成されてい る。一方、このフレームは、各計装品の形状に対応して形成された複数枚の取付 パネル92を備え、各取付パネル92の裏面4隅にボルト93が突出状態で固定 されている。
【0004】 このような構造によれば、ボルト93を各ボルト挿通孔91に挿通した状態で ボルト93にナット94を装着することにより、取付パネル92を枠体90に固 定でき、各取付パネル92に対応する計装品を装着することにより、各計装品を 左右方向に並べた状態で枠体90に固定することができる。また、多種類の計装 品にそれぞれ対応して形成された多種類の取付パネル92の中から、適当な取付 パネル92を選択することにより、共通の枠体90を利用して、ユーザーの要望 に応じた計装品レイアウトを実現でき、さらに、計装品組付け完了後も、取付パ ネル92の着脱を適宜行うことによってレイアウトの変更や使用計装品の変更を 自由に行うことができる。
【0005】
上記フレームでは、各取付パネル92を枠体90に取付ける際、各ボルト93 を各ボルト挿入孔94に挿通し、さらに各ボルト93にナット94を螺合させる 必要があるが、このような作業は非常に面倒であり、特に、取付パネル92の個 数が多い場合には、組立てに長い時間を要する。また、各取付パネル92に4本 のボルト93を突出状態で固定しなければならず、枠体90にも多数のボルト挿 通孔91を形成しなければならないので、各部品の製造のためのコストも高くつ く。
【0006】 本考案は、このような事情に鑑み、構造が簡単で部品製造及び組立てが容易で あり、しかも所望の計装品を自由にレイアウトすることができる熱処理装置の計 装品支持フレームを提供することを目的とする。
【0007】
上記課題を解決するための手段として、本考案は、計装品が取付けられる計装 品取付部材が所定方向に複数個並べて配される熱処理装置の計装品支持フレーム において、上記計装品取付部材の並び方向に延び、この並び方向と直交する方向 から各計装品取付部材を挾む位置に設けられ、内側面に各計装品取付部材の端部 をその並び方向にスライド可能に支持するスライド保持部が形成された一対のレ ール部材と、両レール部材の端部同士を連結する連結部材とを備え、各レール部 材の形状を、上記計装品取付部材の並び方向と直交する方向の断面形状が上記並 び方向にわたって一様な形状に設定したものである(請求項1)。
【0008】 このフレームでは、各計装品取付部材の端部を板状とし、この板状端部を両側 から挾持する一対の突条を上記スライド保持部に形成することが、より好ましい (請求項2)。
【0009】 また、上記スライド保持部によるスライド保持位置を上記レール部材の最前端 面よりも後方の位置とし、これらレール部材に上記計装品取付部材が保持された 状態で各計装品取付部材に取付けられる計装品の最前端面が上記レール部材の最 前端面とほぼ同一面上に位置するように各計装品取付部材の形状を設定すること により、後述のようなより優れた効果が得られる(請求項3)。
【0010】
上記フレームでは、例として次の要領で組立てを行うことができる。
【0011】 まず、両レール部材の一方の端部同士を連結部材で連結する。次いで、両レー ル部材のスライド保持部に沿って計装品取付部材の端部をスライドさせるように しながら、両レール部材間に計装品取付部材を順次挿入していく。挿入完了後、 両レール部材の他方の端部同士を連結部材で連結することにより、フレームの組 立てを完了することができる。そして、各計装品取付部材に該部材に対応する計 装品を取付けることにより、これらの計装品を上記レール部材の長手方向に並べ て支持することができる。
【0012】 なお、この計装品の取付要領は上記の通りでなくてもよく、予め各計装品取付 部材に計装品を取付けてからフレーム組立てを行うようにしてもよい。
【0013】 このフレームでは、各レール部材の形状を、上記計装品取付部材の並び方向と 直交する方向の断面形状が一様な形状に設定しているため、押し出し加工や引き 抜き加工で連続成形した棒材(型材)を熱処理装置本体の寸法に合せて適当な寸 法に切断するだけで上記レール部材を製造することが可能である。また、連結部 材の寸法の設定、変更だけで上記レール部材同士の離間寸法も自在に設定、変更 することができる。また、新規な計装品取付部材の導入も可能である。
【0014】 上記スライド保持部に関し、請求項2記載のフレームでは、各計装品取付部材 の板状端部を一対の突条でスライド保持するようにしているので、このスライド 保持部における突条と各計装品取付部材の板状端部との接触面積が少なく、従っ てスライド抵抗が小さい。
【0015】 また、請求項3記載のフレームでは、上記スライド保持部に保持された計装品 取付部材に計装品が取付けられることにより、これら計装品の最前端面がすべて 上記レール部材の最前端面とほぼ同一面上に位置することとなり、取付状態での 外観が向上する。
【0016】
本考案の第1実施例を図1〜図10に基づいて説明する。なお、この実施例で は、図2に示す恒温器10に本考案を適用する場合を説明するが、本考案フレー ムが使用される装置はこれに限るものではなく、その他の熱処理装置(例えば恒 温恒湿器や乾燥器、その他の環境試験装置等)に適用が可能である。
【0017】 上記恒温器10は、内部にチャンバの主要部を形成する本体ハウジング12を 備え、上記チャンバは前方に開口している。この開口を開閉する位置に扉14が 設けられ、この扉14には取手16が設けられている。上記本体ハウジング12 の上方には上部ハウジング18が設けられ、この上部ハウジング18の前面に図 1及び図3に示すような計装品支持フレーム20が装着されている。
【0018】 この計装品支持フレーム20は、上下一対のレール部材21,22と、左右一 対のエンドキャップ24,26とを備え、両レール部材21,22間に複数枚の 取付パネルが並べて支持されるようになっている。この実施例では、上記取付パ ネルとして、2枚の計装品取付パネル31,32が用いられ、もう1枚の計装品 取付パネルの代わりにブランクパネル33及び左右一対のブランクパネル取付部 材35が用いられている。
【0019】 レール部材21は、図4〜図6に示すような断面形状を有している。すなわち 、これら図4〜図6に示す断面は、恒温器10の奥行き方向に延びる基部23o と、この基部23oの前端(図4〜図6では左端)から下側さらには奥側へフッ ク状に延びる第1スライド保持部23aと、この第1スライド保持部23aの後 方(図4〜図6では右方)において上記基部23oから下方に延びる第2スライ ド保持部23bと、上記基部23oの後端から下方に延びる背壁部23cとを一 体に有している。この背壁部23cには取付孔23dが穿設され、この取付孔2 3dに両レール部材21,22の端部とエンドキャップ24,26とを連結する ための皿ねじ(図示せず)が挿通されるようになっている。また、この背壁部2 3dの下端からはさらに後方そして上方にフック部23eが延設されている。
【0020】 上記第1スライド保持部23aの後端面及び第2スライド保持部23bの前端 面にはそれぞれ、レール部材21の長手方向に延びる突条25a,25bが形成 されており、突条25bは突条25aよりも上方の位置に形成されている。そし て、これら突条25a,25bの配設位置(スライド保持位置)よりも奥行き寸 法D(図4)だけ前方にレール部材21の最前端面が位置した状態となっている 。
【0021】 レール部材22は、上記レール部材21と同一の形状を有しており、このレー ル部材21の上下を逆にした状態で使用される。
【0022】 上記計装品取付パネル31は、この実施例では温度指示調節器(計装品)41 を取付けるために設計され、計装品取付パネル32は、温度記録計(計装品)4 2を取付けるために設計されており、温度指示調節器41の奥行き寸法D1(図 4)は上記寸法Dよりも大きく、温度記録計42の奥行き寸法D2は上記寸法D と等しくなっている。
【0023】 上記計装品取付パネル31は、図4,7に示すように厚みtの1枚の板を適宜 屈曲させることにより形成され、上下両端にフランジ部31a,31bを有し、 中間部に取付用孔31cが適宜穿設されている。ここで、上下フランジ部31a ,31bが中間部よりも寸法d1(図4)だけ前方に位置するように計装品取付 パネル31全体が屈曲しており、上記寸法d1は温度指示調節器41の奥行き寸 法D1から上記寸法Dを差し引いた寸法とほぼ等しい寸法に設定されている。
【0024】 上記計装品取付パネル32も、図5,図8に示すように厚みtの1枚の板を適 宜屈曲させることにより形成され、上下両端にフランジ部32a,32bを有し 、中間部に取付用孔32cが適宜穿設されている。ここで、上下フランジ部32 a,32bは中間部と面一とされている。
【0025】 図6,図9に示すように、上記ブランクパネル33は単一の板材で構成され、 その左右寸法は、両レール部材21,22の全長から上記計装品取付パネル31 ,32の左右寸法の和を差し引いた寸法、すなわち計装品取付パネル31,32 が設けられてない空白部分を埋める寸法に設定されている。左右のブランクパネ ル取付部材35は、それぞれ厚みtの板材を適宜屈曲させることにより形成され 、上記ブランクパネル33の左右両翼裏面に固定されている。この状態で、各ブ ランクパネル取付部材35の上下端はブランクパネル33の上下面から突出して おり、この突出部分がフランジ部35a,35bとされている。両フランジ部3 5a,35bは、その中間部(すなわちブランクパネル33に固定される部分) よりも寸法P(図6)だけ後方に位置しており、この寸法Pは前記図4に示した 寸法Dからブランクパネル33の厚み寸法を差し引いた寸法とほぼ等しく設定さ れている。
【0026】 また、前記レール部材21,22における突条25a,25b同士の奥行き方 向の離間距離は、上述のフランジ部31a,31b,32a,32b,35a, 35bの厚み寸法tと同等もしくはそれよりも僅かに大きく設定されている。
【0027】 図1に示すように、左右のエンドキャップ24,26は、互いに等しい高さ寸 法を有し、これらエンドキャップ24,26の内側面(エンドキャップ24,2 6同士が互いに対向する面)の上下個所には突出部24a,26aがそれぞれ形 成されている。これらの突出部24a,26aは、上記レール部材21,22の 第2スライド保持部23bと背壁部23cとの間に嵌入可能な幅寸法を有し、こ れらが嵌入された状態で皿ねじ(図示せず)等によりエンドキャップ24,26 と両レール部材21,22とを連結することにより、両レール部材21,22の 左右両端がエンドキャップ24,26を介して上下に連結されるようになってい る。そして、この連結状態で両レール部材21,22の突条25a,25b間に 各フランジ部31a,31b,32a,32b,35a,35bが嵌入可能とな るように両突出部24a,26b同士の離間寸法が設定されている。
【0028】 また、この実施例では、左側エンドキャップ24が右側エンドキャップ26よ りも幅広とされ、この左側エンドキャップ24の中央部に上下方向の貫通長孔2 4bが形成されている。
【0029】 次に、この計装品支持フレーム20の組立て要領及び各計装品の組付け要領を 説明する。
【0030】 まず、両レール部材21,22における第2スライド保持部23bと背壁部2 3cとの間に左側エンドキャップ24の突出部24aを嵌入し、このエンドキャ ップ24の上下端と両レール部材21,22の左端とを皿ねじ等で固定すること により、図10に示すように両レール部材21,22の左端同士を連結する。
【0031】 次に、計装品取付パネル31の上下フランジ部31a,31bをレール部材2 1,22の両突条25a,25b同士の間に右側から差し込むようにして、この 計装品取付パネル31を両レール部材21,22に沿って左向きにスライドさせ ながら、上記エンドキャップ24に当接する位置まで挿入する。同様に、計装品 取付パネル32の上下フランジ部32a,32bをレール部材21,22の両突 条25a,25b同士の間に右側から差し込むようにして、この計装品取付パネ ル32を上記計装品取付パネル31に当接する位置まで挿入する。次いで、ブラ ンクパネル取付部材35の上下フランジ部35a,35bをレール部材21,2 2の両突条25a,25b同士の間に右側から差し込むようにして、ブランクパ ネル33を上記計装品取付パネル32に当接する位置まで挿入する。
【0032】 その後、両レール部材21,22における第2スライド保持部23bと背壁部 23cとの間に右側エンドキャップ26の突出部26aを嵌入し、このエンドキ ャップ26の上下端と両レール部材21,22の右端とを皿ねじ等で固定するこ とにより、計装品支持フレーム20を組み上げることができる。この段階で、レ ール部材21,22及びエンドキャップ24,26からなる枠内に、計装品取付 パネル31、計装品取付パネル32、ブランクパネル33が左から順に並べられ た状態となる。この状態で、上記計装品取付パネル31,32にそれぞれ温度指 示調節器41及び温度記録計42を取付けることにより、これらを左右に並べた 状態で計装品支持フレーム20に支持することができ、さらに、温度記録計42 とエンドキャップ26との間の空白部分をブランクパネル33で埋めることによ り、良好な外観を維持することができる。
【0033】 さらに、計装品取付パネル31では、フランジ部31a,31bと中間部との 間の奥行き寸法d1が、温度指示調節器41の奥行き寸法D1からレール部材2 1,22の最前端面から突条25aまでの奥行き寸法Dを差し引いた寸法と等し く、温度記録計D2の奥行き寸法D2が上記寸法Dと等しく、ブランクパネル取 付部材35の中間部から上下フランジ部35a,35bまでの奥行き寸法Pが上 記寸法Dからブランクパネル33の厚み寸法を差し引いた寸法と等しいため、上 記取付完了状態で、温度指示調節器41の前端面、温度記録計42の前端面、及 びブランクパネル33の前面がすべて両レール部材21,22の前端面と同一面 上に並ぶことになり、外観がさらに向上する。
【0034】 このようにして計装品が取付けられた計装品支持フレーム20を、上部ハウジ ング18の前面に設けられたボルト挿入孔18b(図1)等を利用して上部ハウ ジング18に固定することにより、計装品組付けを行うことができる。この際、 下側のレール部材22のフック部23eを図1に示すような上部ハウジング18 の上向きフランジ部18aに掛けることにより、計装品支持フレーム20をより 安定した状態で上部ハウジング18に固定することが可能になる。また、使用す る計装品取付パネルを交換したり、並びの順番を変更したりすることにより、使 用計装品の変更やレイアウトの変更を自由に行うことができる。
【0035】 さらに、ここに示す計装品支持フレーム20では、レール長手方向にわたり横 断面形状が一様な形状としているので、これらレール部材21,22を容易に連 続形成することが可能になる。すなわち、所望の断面形状に対応する形状のダイ スを用いて押し出し加工や引き抜き加工を行うことにより棒材(型材)を成形し 、これを組付けられる熱処理装置の寸法(この実施例では恒温器10の幅寸法) に合せて切断するだけの簡単な作業でレール部材21,22を製造することがで き、その量産性を飛躍的に高めることができる。また、エンドキャップ24,2 6についても、金属や樹脂等で一体成形することにより量産性が増し、また、縦 寸法が異なる複数種のエンドキャップを予め用意しておけば、その中から適当な 寸法のものを選択するだけで、両レール部材21,22同士の離間寸法、(この 実施例では高さ寸法)を自在に設定、調節することができる。この変更は、エン ドキャップのみを組立品としたり加工品としたりすることによっても行うことが 可能である。
【0036】 このような構造では、ユーザーの特殊な要求にも容易に対応することができ、 例えば標準計装品のレイアウトを変更するだけでなく、新規な計装品(積算時間 計、窒素ガス導入回路、起動停止回路、自動ダンパ等)及びこれに見合う計装品 取付パネルの導入も容易に行うことができる。
【0037】 さらに、上記恒温器10では、上記フレーム組付け終了後の使用時に扉14を 開くと、チャンバ内の蒸気が計装品支持フレーム20側へ上昇することになるが 、ここで各計装品(この実施例では温度指示調節器41及び温度記録計42)の 前端面はレール部材21,22の前端面と並んでいるので、上記蒸気が下方から 直接計装品に当たることがレール部材22によって阻止され、計装品が保護され る。
【0038】 また、この実施例では、一方のエンドキャップ24に上下方向の貫通長孔24 bが設けられているので、この貫通長孔24bを利用して、上下方向に操作され るレバー28等をエンドキャップ24に取付けることができる。
【0039】 なお、この実施例では、上下にレール部材21,22を並べ、各パネル31〜 33を左右に並べたものを示したが、例えば図11に示すような横長の恒温器1 0等において前面側部に計装品を並べる場合には、上記レール部材21,22を 左右に並べてその間にパネル31〜33を上下に並べるようにしてもよい。
【0040】 次に、第2実施例を図11〜図13に基づいて説明する。ここでは、前記図1 1に示した縦長の計装品支持フレーム20(横長でもよい。)において、計装品 取付部材が上側部材46と下側部材48とに分割され、これらが機器44の上下 端部のみに取付けられている。
【0041】 上記機器44は、レール部材21,22同士の離間寸法よりも僅かに小さい幅 寸法を有している。これに対し、上側部材46は機器44の幅寸法よりも大きな 幅寸法をもつ平板で構成され、その左右両翼に取付孔46bが穿設されている。 下側部材48は、上記上側部材46と同形状の基部48cを有し、この基部48 cの左右両翼に取付孔48bが穿設されている。この基部48cの下端からは前 方に壁48dが延長され、この壁48dの前端から下方に壁48eが延長され、 この壁48eから後方に壁48fが延長されており、これらの壁48d〜48f は上記機器44とほぼ等しい幅寸法を有している。そして、壁48eに取付孔4 8gが設けられ、この取付孔48gに部品50が装着可能とされている。
【0042】 一方、機器44の裏面において上記取付孔46b,48bに対応する位置には 突出部44a,44bがそれぞれ形成され、その後端面にはねじ孔が刻まれてい る。そして、各取付孔46b,48bに図略のボルトを通して上記ねじ孔に装着 することにより、機器44の裏面に両部材46,48を固定できるようになって いる。
【0043】 この状態で、機器44の左右両側面からは側方に上側部材46の両端部46a 及び下側部材48の基部48cの両端部48aが突出するので、これらの板状端 部46a,48aを前記第1実施例と同様にレール部材21,22にスライド保 持させることにより、機器44を取付けることができる。
【0044】 このように、本考案では計装品取付部材を複数に分割してもよく、これにより 部材の軽量化、小型化が促進される。
【0045】 なお、本考案は以上のような実施例に限定されるものでなく、例として次のよ うな態様をとることも可能である。
【0046】 (1) 本考案において、両レール部材21,22の断面形状は必ずしも同一でな くてもよい。ただし、上記のように両レール部材21,22の形状を同一とする ことにより、両レール部材21,22の共通化によって量産性をさらに高めるこ とができる利点が生じる。
【0047】 (2) レール部材21,22におけるスライド保持部は、計装品取付部材をスラ イド保持できる範囲内で適当な形状に設定すればよい。ただし、上記のように一 対の突条25a,25bで計装品取付部材を挾持するようにすれば、両者の接触 面積を大幅に削減してスライド抵抗を著しく下げることができ、組立て時の作業 をより容易なものにすることができる。この場合、突条25a,25bの奥行き 方向の寸法は各フランジ部の厚み寸法tとほぼ同等の小さい寸法に設定しなけれ ばならないが、上記実施例のように両突条25a,25bをレール部材21,2 2の並び方向(図4では上下方向)にずらすことにより、突条25a,25b間 の絶対距離を大きく確保することが可能であり、これによりレール部材21,2 2を金型による成形することが可能になる。
【0048】 (3) 本考案において、計装品の個数は適宜設定すればよい。また、ブランクパ ネル33は必ずしも要さず、上記実施例のようにレール部材21,22の長手寸 法に比べて計装品の取付個数が少なくなった場合にのみ、その空白を埋めるべく 使用すればよい。
【0049】 (4)上記第1実施例では、左側エンドキャップ24にのみ貫通長孔24bを設 けたものを示したが、このような貫通長孔を両エンドキャップ24,26に設け るようにしてもよいし、全く設けないようにしてもよい。
【0050】
以上のように本考案は、熱処理装置の計装品支持フレームにおいて、計装品取 付部材の並び方向に延びる一対のレール部材にスライド保持部を形成し、両レー ル部材の端部同士を連結部材で連結するようにしたものであるので、従来のよう に組立て用に多数のボルト等を用いることなく、またそのためのボルト通し孔等 を設けることなく、両レール部材間に各計装品取付部材を差し込んで両レール部 材同士を連結部材で連結するだけの簡単な作業で組み立てることができ、かつ計 装品取付部材を自由にレイアウトし、また新規な計装品及びその取付部材も容易 に導入可能なフレームを得ることができる。
【0051】 また、このフレームでは、各レール部材の形状を、上記計装品取付部材の並び 方向と直交する方向の断面形状が一様な形状に設定しているので、押し出し加工 や引き抜き加工で連続成形したものを熱処理装置の寸法に合せて適当に切断する だけの簡単な作業で上記両レール部材を製造でき、これにより量産性を高めるこ とができる効果が得られる。また、上記連結部材の寸法設定だけで、両レール部 材の離間寸法を自在に設定、変更することもできる。
【0052】 上記スライド保持部に関し、請求項2記載のフレームでは、各計装品取付部材 の板状端部を一対の突条でスライド保持するようにしているので、このスライド 保持部における突条と各計装品取付部材の板状端部との接触面積を減らし、スラ イド抵抗を削減して、組立て作業性をより高めることができる効果がある。
【0053】 また、請求項3記載のフレームでは、上記スライド保持部に保持された計装品 取付部材に計装品が取付けられることにより、これら計装品の最前端面がすべて 上記レール部材の最前端面とほぼ同一面上に位置するようにしているので、計装 品取付後の全体の外観を向上させることができる効果がある。
【図1】本考案の第1実施例における恒温器の計装品支
持フレームの主要部を示す分解斜視図である。
持フレームの主要部を示す分解斜視図である。
【図2】上記計装品支持フレームが用いられた恒温器の
斜視図である。
斜視図である。
【図3】上記計装品支持フレームに計装品が取付けられ
た状態を示す正面図である。
た状態を示す正面図である。
【図4】図3のA−A線断面図の上半図である。
【図5】図3のB−B線断面図の上半図である。
【図6】図3のC−C線断面図の上半図である。
【図7】上記計装品支持フレームにおける計装品取付パ
ネルの斜視図である。
ネルの斜視図である。
【図8】上記計装品支持フレームにおける計装品取付パ
ネルの斜視図である。
ネルの斜視図である。
【図9】上記計装品支持フレームにおけるブランクパネ
ルの斜視図である。
ルの斜視図である。
【図10】上記計装品支持フレームの組立て過程を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図11】他の実施例における恒温器の正面図である。
【図12】(a)は第2実施例における計装品支持フレ
ームの上部を示す正面図、(b)は同実施例において機
器に計装品取付部材が装着された状態を示す側面図であ
る。
ームの上部を示す正面図、(b)は同実施例において機
器に計装品取付部材が装着された状態を示す側面図であ
る。
【図13】上記計装品取付部材を構成する上側部材及び
下側部材の斜視図である。
下側部材の斜視図である。
【図14】従来の計装品支持フレームの一例を示す斜視
図である。
図である。
10 恒温器(熱処理装置) 20 計装品支持フレーム 21,22 レール部材 23a 第1スライド保持部 23b 第2スライド保持部 24,26 エンドキャップ(連結部材) 25a,25b 突条 31,32 計装品取付パネル(計装品取付部材) 41 温度指示調節器(計装品) 42 温度記録計(計装品) 46 上側部材(計装品取付部材) 48 下側部材(計装品取付部材)
Claims (3)
- 【請求項1】 計装品が取付けられる計装品取付部材が
所定方向に複数個並べて配される熱処理装置の計装品支
持フレームにおいて、上記計装品取付部材の並び方向に
延び、この並び方向と直交する方向から各計装品取付部
材を挾む位置に設けられ、内側面に各計装品取付部材の
端部をその並び方向にスライド可能に支持するスライド
保持部が形成された一対のレール部材と、両レール部材
の端部同士を連結する連結部材とを備え、各レール部材
の形状を、上記計装品取付部材の並び方向と直交する方
向の断面形状が上記並び方向にわたって一様な形状に設
定したことを特徴とする熱処理装置の計装品支持フレー
ム。 - 【請求項2】 請求項1記載の熱処理装置の計装品支持
フレームにおいて、各計装品取付部材の端部を板状と
し、この板状端部を両側から挾持する一対の突条を上記
スライド保持部に形成したことを特徴とする熱処理装置
の計装品支持フレーム。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の熱処理装置の計
装品支持フレームにおいて、上記スライド保持部による
スライド保持位置を上記レール部材の最前端面よりも後
方の位置とし、これらレール部材に上記計装品取付部材
が保持された状態で各計装品取付部材に取付けられる計
装品の最前端面が上記レール部材の最前端面とほぼ同一
面上に位置するように各計装品取付部材の形状を設定し
たことを特徴とする熱処理装置の計装品支持フレーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1094U JP3000032U (ja) | 1994-01-06 | 1994-01-06 | 熱処理装置の計装品支持フレーム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1094U JP3000032U (ja) | 1994-01-06 | 1994-01-06 | 熱処理装置の計装品支持フレーム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3000032U true JP3000032U (ja) | 1994-07-26 |
Family
ID=43136050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1094U Expired - Lifetime JP3000032U (ja) | 1994-01-06 | 1994-01-06 | 熱処理装置の計装品支持フレーム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3000032U (ja) |
-
1994
- 1994-01-06 JP JP1094U patent/JP3000032U/ja not_active Expired - Lifetime
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