JP2999977B2 - 暫間義歯床用材料及びそれを用いた義歯製作方法 - Google Patents

暫間義歯床用材料及びそれを用いた義歯製作方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、治療用義歯等の暫
間使用を目的とする義歯を作製するための暫間義歯床用
材料、及び前記目的達成後の暫間義歯の床部分の材料を
極めて簡単に長期使用を目的とする義歯床材料に置き変
えることを特徴とする義歯製作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超高齢化社会の到来に伴い、総義歯の難
症例が増加している。すなわち顎骨が極度に吸収し、顎
堤がほとんど平坦なケース、顎間関係が正常でないケー
ス、顎堤粘膜が極めて菲薄なケース等がそれに相当し、
高齢化の流れに伴いその数は今後ますます増大するもの
と考えられる。
【0003】このような難症例に対して、従来のような
印象採得→模型作製→基礎床作製→咬合床作製→咬合採
得→咬合器装着→人工歯排列→歯肉形成→ロウ義歯の試
適→埋没→流ロウ→レジン填入→重合硬化→取り出し→
仕上げ研磨という、いわゆる一回法で義歯を作製して
も、患者に充分満足されるものを得ることは極めて困難
なことである。
【0004】近年、このような難症例に対しては、一挙
に印象採得、咬合採得をして新義歯を作るかわりに、い
ったん治療を目的とした暫間義歯(治療用義歯)を作
製、装着し、種々の調整を行なった上で最終義歯に移行
するという方法が多く用いられるようになってきた。
【0005】すなわち、まず従来法で義歯を作製し、そ
れを治療用義歯として患者に使用してもらい、咬合調
整、粘膜調整、機能印象採得、辺縁形成、顎間関係の是
正等の様々な調整を行ない、あらゆる面で「これでよ
し」となった段階でその治療用義歯を通常の長期使用を
目的とする義歯に置き変えるのである。
【0006】また、前述したような難症例でない場合で
も、最近では従来のような一回法では形態の回復は可能
であっても、真に機能的な義歯の作製は困難であるとい
う考えが定着しつつあり、前述した治療用義歯を使用し
た方法が、より優れた、かつ、合理的な方法であるとの
認識がしだいに高まってきている。
【0007】例えば、印象採得一つを取り上げても、通
常の印象材を用いた方法では、口腔内の静的な印象は採
得できても機能的な、すなわち咬合圧の加わった状態で
の印象を採ることはできない。また、咬合採得に関して
もそうであり、長年適合の悪い義歯を装着していた患者
においては、顎間関係に異常をきたしており、通常の咬
合採得では正常な顎位を導き出すことはできない。
【0008】従って、義歯製作に先だって、まず治療用
義歯を作製し、その義歯を患者に使用してもらいながら
様々な調整を加えていき、また、粘膜面、辺縁部、研磨
面を粘膜調整材で裏装することにより、真に機能的な形
態をつくりだし、そして、あらゆる面で患者、術者とも
に満足できる状態になった時点で、その治療用義歯を長
期使用を目的とする通常の義歯に置き変えるという方法
が極めて理にかなった方法であるとされている。
【0009】ここで、この治療用義歯が長期に渡って使
用できるものであれば問題は無いが、一般的には削った
り、盛り足したり等の改善により義歯は審美的にかなり
劣ったものとなり、また粘膜調整材で裏装した場合はそ
の材質的劣化により長期間使用することはできない。そ
のため、やむをえず、治療用義歯から物性、審美性に優
れた、すなわち、長期使用に耐え得る材料でつくられた
義歯へ移行させるというプロセスを採らざるを得なくな
る。
【0010】しかし、これまでの治療用義歯を用いる方
法では、調整完了後の義歯の形態をそっくりそのまま正
確に新たに作製する義歯に置き変えることは極めて困難
であり、いくつかの方法が紹介されてはいるが、いずれ
も煩雑な技工操作を必要とするものである。
【0011】例えば、最も一般的な方法としては、調整
完了後の治療用義歯をボクシングした後、その粘膜面に
石膏を流して作業模型を作製し、その模型上で再度パラ
フィンワックスで咬合床を作製し、咬合器上で、あらか
じめ採得しておいた咬合面インデックスをもとに人工歯
を排列し、歯肉形成を行なってロウ義歯を作り、続いて
石膏埋没し、通法に従って義歯を作製するという方法が
ある。しかし、この場合、再度新たに義歯を作製するこ
とに等しく、多大な時間と労力を必要とする。
【0012】また、治療用義歯の各部の寸法をできるだ
け反映させてロウ義歯を作製するとしても、辺縁形態、
研磨面形態、人工歯排列状態を全く同様に再現すること
は不可能に近い。従って、患者は新たに作製された義歯
を装着した場合にそれまでと異なる違和感を抱き、新た
にその義歯に慣れる努力を強いられることになる。
【0013】また、治療用義歯から新たに長期使用を目
的とする義歯を作る他の方法として、次のような手段が
提案されている。すなわち、予め治療用義歯の咬合面形
態を硬石膏で採得し、インデックスを作っておく。次
に、治療用義歯に排列されていた人工歯(陶歯)をトー
チの熱処理により離脱し、その人工歯を充分に清掃した
後、咬合面インデックスへ充分適合させ、ワックスで固
定する。次いで半調節性咬合器上で治療用義歯の床の部
分をワックスに置き変え、ロウ義歯を作製する。
【0014】その後は、通常の方法でその義歯を石膏埋
没し、流ロウ、レジン填入、重合硬化を経て義歯を作製
する。この方法では、治療用義歯に使用した人工歯をそ
のまま使用できる利点はあるものの、その技工的操作は
極めて煩雑であり、前回同様、研磨面形態を再現するこ
とは不可能に近い。
【0015】また、次のような方法も提案されている。
先ず、治療用義歯をボクシングし、硬石膏を注入し、模
型を作製する。次に、模型から義歯を外さない状態で、
義歯辺縁から5〜6mmの位置に、内面の粘膜調整材に達
して模型を損なわない深さの連続した溝を堀り、その部
分をバラフィンワックスで埋め、平坦面に形成する。
【0016】続いて、フラスコ埋没し、石膏が硬化した
後、フラスコを開輪し、義歯辺縁を除去し、内面に残っ
ている粘膜調整材を削除してレジン面を露出させ、流ロ
ウとともに残渣を洗い流す。後は常法に従ってレジン充
填、重合を行う。
【0017】この方法も前法と同様、改床法といわれる
テクニックの1つであり、治療用義歯に使用した人工歯
がそのまま使用できるという利点はあるものの、やはり
技工操作は煩雑で、多くの時間を必要とするのみなら
ず、操作には熟練を要する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した治
療用義歯等の暫間義歯から長期使用を目的とする通常義
歯へ移行させる際の問題点を解決し、極めて容易かつ正
確に暫間義歯から通常の義歯に移行することを可能なら
しめる暫間義歯床用材料及びそれを用いた義歯製作方法
を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の暫間義歯床用材料は、ラジカル重合可能な
メタクリル酸エステル、可塑剤を主成分とする液剤と、
メタクリル酸エステル重合体又は共重合体、ラジカル重
合開始剤を主成分とする粉剤から構成され、前記液剤と
前記粉剤の混合物を重合させた硬化物のガラス転移温度
が50〜90℃の範囲であることを特徴とするものであ
る。
【0020】すなわち、本発明の暫間義歯床用材料は、
硬化後のガラス転移温度が50〜90℃の範囲であるた
め、約36.5℃の口腔内では実用上支障の無い程度の
物理的強度を有し、使用中に義歯が変形することはな
い。また、一時的に熱い物を口にした場合でも、たとえ
表面付近が高温になっても材料全体は50℃以上の温度
になることがないため、変形等の問題は生じない。
【0021】一方、ガラス転移温度以上になると、レジ
ンの高分子鎖を構成している数個あるいはそれ以上の繰
り返し単位(セグメント)が自由に運動できるようにな
るため、材料の弾性係数は著しく低下し、柔軟性が付与
される。
【0022】そのため、本材料で作製した暫間義歯を煮
沸等によって充分加熱することにより、義歯床は軟らか
くなり、その結果、石膏型から一塊として取り出すこと
が可能となる。また、接着強度及び機械的維持力も大幅
に低下するため、人工歯との離脱も可能となる。
【0023】つぎに、本発明の義歯製作方法は、前記本
発明の暫間義歯床用材料を用いて作製した暫間義歯床を
フラスコ内に石膏で埋没し、石膏硬化後にフラスコを6
0〜100℃の温度に加熱し、フラスコを開輪して、加
熱により軟化した暫間義歯床用材料を除去した後、その
石膏型内に通常の長期使用を目的とする義歯床用材料を
填入し、義歯を製作することを特徴とするものである。
【0024】従って、前記本発明の暫間義歯床用材料で
作製した暫間義歯を使用することにより、極めて容易か
つ短時間で、調整完了後の暫間義歯を長期使用を目的と
する義歯に移行することが可能となり、得られた義歯は
暫間義歯の形態をそのまま正確に反映したものであるた
め、患者は全く違和感なく新たに作製された義歯を受け
入れることができる。
【0025】また、成形法によっては暫間義歯を預かっ
てから数時間で義歯が完成するため、その日のうちに義
歯を装着することが可能となり、患者に義歯の無い不自
由な生活を強いることが回避できる。
【0026】
【発明の実施の形態】 (暫間義歯床用材料)本発明の暫間義歯床用材料のアク
リル系レジンは、ラジカル重合可能なメタクリル酸エス
テル、可塑剤を主成分とする液剤と、メタクリル酸エス
テル重合体あるいは共重合体、ラジカル重合開始剤を主
成分とする粉剤から構成され、液剤と粉剤の混合物を加
熱することにより重合硬化し、かつ、重合硬化後の材料
のガラス転移温度が50〜90℃の範囲であることを特
徴としている。
【0027】ここで、ガラス転移温度の範囲を50〜9
0℃と限定したのは、ガラス転移温度が50℃より低く
なれば、口腔内装着時に僅かな昇温によっても暫間義歯
が軟化、変形する危険性が生じ、一方、ガラス転移温度
が90℃より高くなると、暫間義歯をたとえ煮沸により
加熱した場合でも、取り出しの際のわずかな降温によっ
て材料が直ちに硬化し、取り出しが極めて困難となるか
らである。
【0028】(液剤)ここで液剤に使用し得るラジカル
重合可能なメタクリル酸エステルとしては、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−エ
チルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シ
クロヘキシル、メタクリル酸グリシジル等の1官能性メ
タクリレートがあげられる。これらは単独で使用しても
2種類以上を併用してもよい。
【0029】また、液剤には、物理的強度を向上させる
目的から、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタ
クリル酸トリエチレングリコール、ジメタクリル酸1.
3−ブチレングリコール、ジメタクリル酸1.6ヘキサ
ンジオール、ジメタクリル酸ポリブチレングリコール、
トリメタクリル酸トリメチロールブロパン等の多官能性
メタクリレートを添加してもよい。これらの成分は単独
で使用しても2種類以上を併用しても良い。ただし、こ
れらの多官能性メタクリレートは、重合硬化後の材料の
ガラス転移温度を上昇させるため、その添加量は30重
量%以下に抑えることが必要である。
【0030】さらに、液剤には、可塑剤を必要とする
が、この成分は重合硬化物のガラス転移温度を低下させ
る作用をし、さらに、ガラス転移温度以上においては材
料に柔軟性及び可塑性を付与し、石膏型からの脱離を容
易にする。
【0031】ここで使用し得る可塑剤としては、周知の
フタル酸エステルが含まれる。その具体例としては、ブ
チルフタレート、オクチルフタレート、ジブチルフタレ
ート、ジオクチルフタレート、ブチルフタリルブチルグ
リコレート、ブチルベンジルフタレート等があげられ
る。これらは単独で使用しても2種類以上を併用しても
よい。
【0032】その添加量は、使用するメタクリル酸エス
テルの組成によって異なるが、液剤全体に対して5〜5
0重量%の範囲であることが好ましい。
【0033】ここで、可塑剤の添加量が5%より少なく
なると、重合硬化物のガラス転移温度を充分に低くする
ことができず、本材料で作製した暫間義歯を石膏埋没し
た後、60〜100℃の温度で加熱した場合に充分な軟
らかさにすることができず、石膏型からの材料の脱離が
不可能、あるいは極めて困難となる。従って、材料を脱
離するためには煮沸以外の方法で、より高い温度に加熱
することが必要となり、操作が煩雑となる。
【0034】一方、可塑剤の添加量が50重量%より多
くなると、加熱時の材料の柔軟性が向上するため、より
低い温度での脱離が可能となり、操作は容易となるが、
口腔内温度での材料の弾性率が非常に低くなり、咬合時
の暫間義歯に変形が生じるという問題が生じる。
【0035】さらに、液剤には、重合促進剤として第三
級アミンを添加してもかまわない。それにより材料の重
合反応性が向上し、より短い時間で、あるいはより低い
温度で重合硬化させることが可能となる。また、添加量
によっては常温下で重合硬化させることも可能である。
【0036】本目的に使用できるものとしては、NN−
ジメチルアニリン、NN−ジエチルアニリン、NN−ジ
メチルパラトルイジン、NN−ジエチルパラトルイジ
ン、NN−ジエチルーメタトルイジン、P−トリルジエ
タノールアミン等が含まれる。これらは単独で使用して
も、また、2種類以上を併用してもよい。
【0037】これらの成分は、加熱重合形式をとる場合
には必ずしも添加する必要は無いが、常温下で硬化させ
たい場合には必須となり、また、加熱硬化させる場合で
も、若干添加することにより硬化時間の短縮をはかるこ
とができ、例えば電子レンジで硬化させることも可能と
なる。
【0038】これらの添加量は、液剤を構成するメタク
リル酸エステルの組成、及び重合形式により異なるが、
3重量%以下に設定することが好ましい。ここで、添加
量が3重量%より多くなると、反応性が高くなり過ぎ、
室温での操作時間が非常に短かくなるとともに、硬化物
は著しく黄変する。
【0039】さらに液剤には、離型性を向上させる目的
から、シリコーンオイル、流動パラフィン等の内部滑剤
を添加してもよいが、添加量をあまり多くし過ぎると、
硬化物の物性が損なわれるため、液量全体に対して10
重量%より少なくすることが好ましい。
【0040】(粉剤)一方、粉剤に使用し得るメタクリ
ル酸エステル重合体としては、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリメタクリル酸エチルが、また、メタクリル酸エ
ステル共重合体としては、メタクリル酸メチル/メタク
リル酸エチル共重合体、メタクリル酸メチル/メタクリ
ル酸ブチル共重合体等があげられる。これらは単独で使
用しても、また、2種類以上を併用してもよい。
【0041】これらの成分は、種々の分子量及び粒子径
のものが使用できるが、平均分子量が10万〜100
万、平均粒子径が10μm〜100μmの範囲のものが
実用上好ましい。
【0042】また、粉剤にはラジカル重合開始剤を添加
するが、この成分としてはベンゾイルパーオキサイド等
のアシルパーオキサイドが含まれる。ベンゾイルパーオ
キサイドを使用する場合、その添加量は粉剤全体に対し
て0.1〜5重量%の範囲に設定することが好ましい。
ここで、添加量が0.1重量%より少ないと、実用的な
硬化速度が得られず、また、5重量%より多いと、添加
量を増やす効果が充分に得られない。
【0043】さらに、粉剤中には、硬化物に色彩を付与
するための着色剤を添加することもできる。また、赤色
の短繊維を配合することにより、自然感をもたらすこと
もできる。
【0044】(混合)本発明の液剤と粉剤は、使用する
際に混合して用いるが、その混合比は粉剤1重量%に対
して液剤0.3〜1.0重量%の範囲であることが好ま
しい。ここで、液剤の量が0.3重量%より少なくなる
と、粉剤と液剤の均一混合が極めて困難となり、また、
1.0重量%より多くなると、混合物の流動性が良くな
り過ぎ、餅状化すなわち型締の際に圧力が充分かかるよ
うな状態になるまでにかなりの時間が必要となる。
【0045】(義歯製作方法)本発明の義歯製作方法
は、前記本発明の暫間義歯床用材料を用いて作製した暫
間義歯を、フラスコ内に石膏で埋没し、石膏硬化後にフ
ラスコを60〜100℃の温度に加熱し、フラスコを開
輪して、加熱により軟化した暫間義歯床を除去した後、
その石膏型内に通常の長期使用を目的とする義歯床用材
料を填入し、新たに義歯を製作することを特徴とするも
のである。
【0046】さらに、詳しく説明すると、まず、前記本
発明の暫間義歯床用材料を用いて基本に従って義歯を作
製し、この義歯を暫間義歯として患者に使用してもら
う。
【0047】例えば、治療用義歯として用いる場合は、
まず咬合調整をした後、粘膜面及び辺縁部を粘膜調整材
で裏装し、一定期間患者に使用してもらう。その間に粘
膜に強く当たっている個所、すなわち粘膜調整材が薄く
なり、下地が見えてきた個所が出現すれば、その部分を
削除した後、再度その部分に粘膜調整材を添加する等し
て調整を繰り返す。また、粘膜調整材の代わりにアクリ
ル系あるいはシリコーン系の軟質裏装材を使用してもよ
い。ただし、硬質裏装材の使用は後の石膏模型からの取
り出しが困難となるため好ましくない。
【0048】そして、咬合関係、咬合高径、審美等のあ
らゆる面で、患者及び術者のいずれもが満足できる状態
に達した時点で、その治療用義歯の全面に石膏分離剤を
塗布し、従来法に基づき石膏埋没する。あるいは、義歯
床粘膜面にシリコーン印象材またはシリコーン系粘膜適
合検査材で一層ウォッシュしてから石膏埋没してもよ
く、その場合、より滑沢な石膏面が得られる。
【0049】次に石膏硬化後、60〜100℃の温度に
なるようにフラスコごと加熱し、石膏内部の治療用義歯
を充分に加熱する。加熱後直ちにフラスコを開輪し、軟
化した治療用義歯の床辺縁をプライヤー等で挟んで引き
出す。
【0050】本発明の材料から得られた硬化物は、加熱
によりかなり軟らかくなるため、フラスコの開輪が可能
となり、陶歯,硬質レジン歯及び通常のレジン歯のよう
な人工歯からは容易に離脱し、また、石膏型からも離脱
させることが可能となる。
【0051】次に、この石膏型を用いて通常の長期使用
を目的とする義歯床用材料で義歯を製作することによ
り、治療用義歯と同形の義歯が新たに得られる。この場
合、通常の加圧填入法はもちろんのこと、予めスプルー
孔を設けておくことにより加圧注入法を採用することも
できる。また、流し込み法を採用することも可能であ
る。
【0052】長期使用を目的とする義歯床用材料として
は、通常用いられる加熱硬化型アクリル系レジン、ヒー
トショック型アクリル系レジン、常温重合型アクリル系
レジンのいずれでもよく、また、専用の石膏及び成形機
を用いることにより、ポリカーボネート、ポリスルホン
等の熱可塑性樹脂を用いることもできる。ここで使用す
る石膏型は、治療用義歯の形そのものが反映されたもの
であり、また、人工歯も治療用義歯で使用されていたも
のがそのまま使われるので、あらゆる面で暫間義歯と同
じものが新義歯として得られる。
【0053】つぎに、本発明の義歯製作方法の一例を具
体的に説明する。ただし、ここで示す方法に限定される
ものではない。
【0054】まず、通法に従って患者の口腔内の印象を
採得し、それに石膏を注ぎ作業模型を作製する。その模
型上で基礎床を作り、咬合床を作製する。その咬合床を
用いて咬合採得を行ない、咬合器に装着して人工歯を排
列する。ここで使用する人工歯としては、その後の暫間
義歯材料との離脱性の面から陶歯が最も適しているが、
硬質レジン歯やレジン歯も使用可能である。ただし、そ
の場合は暫間義歯床との離脱を考慮し、人工歯の接着部
は表層を削除したり、また接着プライマーを塗布したり
してはならない。
【0055】また、陶歯や硬質レジン歯を使用する場合
は、暫間義歯使用中の人工歯の脱落を防止するため、基
底部に維持孔をあける等の配慮を必要とする。
【0056】続いて、歯肉形成を行ない、ロウ義歯を完
成する。次に、そのロウ義歯を口腔内で試適し、問題が
なければ埋没、流ロウして石膏型を得る。
【0057】次に、本発明の前記液剤と粉剤の所定量を
混合用容器に入れ、均一になるまで充分に混合する。混
合物は初期の段階では流動性があるが、時間の経過に伴
い徐々に粘膜が高くなる。従って、適度の粘度に達した
時点で型内に充填し、餅状になった段階で1〜2度試圧
をした後型締し、ボルトで固定する。
【0058】本発明の材料は煮沸等による加熱重合条件
で硬化させることが可能である。また、液剤に前記の重
合促進剤を若干量添加することにより、より低い温度あ
るいはより短い時間で硬化させることもでき、また、重
合促進剤の添加量によっては常温下で硬化させることも
可能である。ただし、常温重合では充分な重合度が得ら
れないため、硬化後のアニーリングが必要となる。
【0059】材料の硬化後、義歯の取り出しを行ない、
通法にしたがって研磨仕上げをする。このようにして作
製した暫間義歯を口腔内に装着し、咬合調整を行なう。
【0060】次に粘膜面を粘膜調整材で裏装し、床辺縁
にも同材料を盛り付ける。この操作は直接口腔内で行な
っても良いし、また咬合器上で間接的に行なっても良
い。
【0061】このようにして調整した義歯を治療用義歯
として患者に一定期間使用してもらう。このように、内
面を軟らかい粘膜調整材で裏装した義歯を使用すること
により、不都合な義歯を装着していたことによる粘膜の
異常が癒され、正常な状態へと改善される。
【0062】また、ここで使用する粘膜調整材は、機能
印象材としての働きもなし、咀嚼、会話等の機能時の粘
膜面の印象を採得することができる。また同様に、義歯
床辺縁に関しても患者固有の生理的な形態が作り出され
る。さらに、研磨面に盛り上げた粘膜調整材は、義歯の
維持安定に役立つ機能的なデンチャースペースを形成す
ることができる。
【0063】次に、この調整完了後の義歯の全面に石膏
分離材等の離型剤を塗布し、フラスコに石膏埋没する。
続いてフラスコごと煮沸し、内部の暫間義歯床材料を加
熱軟化させた後にフラスコを開輪し、充分加熱され軟化
した床辺縁部分をプライヤー等で挟んで引き出し、型か
ら離脱させる。このとき、人工歯部分は雌型内に把持さ
れているので石膏型から離脱することはない。
【0064】ここで、人工歯として陶歯を使用した場合
は、本材料との接着性が無く、機械的維持力により接合
しているため、暫間義歯床材料の軟化に伴い容易に離脱
する。また、硬質レジン歯やレジン歯の場合でも、接着
プライマーを使用せず、主として機械的なく、維持力で
結合させる方法をとれば使用可能となる。
【0065】このようにして、本発明の材料を使用する
ことにより、治療用義歯の形態を100%反映させた石
膏の雄型、雌型を極めて簡単に得ることができる。
【0066】次に、この様にして得た石膏型に通常の長
期使用を目的とする義歯床用材料を填入し、通法に従っ
て成形して義歯を得る。
【0067】ここで得られた義歯は、人工歯自体が治療
用義歯に使用していたものであり、その排列も全く同じ
ものである。また、義歯粘膜面も治療用義歯で得た機能
印象面を反映したものであり、さらに義歯辺縁、研磨面
も治療用義歯と全く同一である。従って、患者は新義歯
を装着した場合に何ら違和感無く受け入れることができ
る。
【0068】
【実施例】
(実施例1)ブチルフタリルブチルグリコレート30
部、メタクリル酸メチル30部、メタクリル酸イソブチ
ル15部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、
メタクリル酸2−エチルヘキシル10部、流動パラフィ
ン5.0部、NN−ジメチルパラトルイジン0.1部を
ガラスビーカーに入れ、10分間攪拌して均一な液剤を
調製した。
【0069】平均分子量30万、平均粒子径50μmの
メタクリル酸メチル/メタクリル酸エチル共重合体(モ
ル比=3/2)100重量部、ベンゾイルパーオキサイ
ド0.5重量部、ベンガラ0.05重量部をボールミル
に入れ、1時間混合し、均一な粉剤を調製した。
【0070】前記液剤と粉剤を0.5:1.0の割合で
混合した材料を、内径5×5×50mmの石膏型に充填
し、100℃の沸騰水中に1時間浸漬することにより、
重合硬化させた。このようにして作製した試験片に対
し、熱膨張測定法によりガラス転移温度を求めた。ま
た、5×5×10mmに加工した試験片を用い、37℃及
び80℃での圧縮弾性率を測定した。その結果を表1に
示す。
【0071】(実施例2)ブチルフタリルブチルグリコ
レート25部、メタクリル酸イソブチル20部、メタク
リル酸2エチルヘキシル20部、メタクリル酸メチル1
5部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート10部、NN−
ジメチルパラトルイジン0.1部をガラスビーカーに入
れ、10分間攪拌して均一な液剤を調整した。
【0072】この液剤と実施例1で使用した粉剤を0.
5:1.0の割合で混合した材料を用い、実施例1と同
様にして試験片を作製し、そのガラス転移温度及び圧縮
弾性率を測定した。その測定結果表1に示す。
【0073】(比較例1)ブチルフタリルブチルグリコ
レート50部、メタクリル酸イソブチル20部、メタク
リル酸メチル20部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル10部、NN−ジメチルパラトルイジン0.1部をガ
ラスビーカーに入れ、10分間攪拌して均一な液剤を調
整した。
【0074】この液剤と実施例1で使用した粉剤を用い
て、実施例1と同様にして試験片を作製し、ガラス転移
温度及び圧縮弾性率を測定した。その結果を表1に示
す。
【0075】(比較例2)メタクリル酸メチル95部、
ジメタクリル酸エチレングリコール5部、NN−ジメチ
ルパラトルイジン0.1部、をガラスビーカーに入れ、
10分間攪拌して均一な液剤を調整した。
【0076】平均分子量80万、平均粒子径120μm
のポリメタクリル酸メチル100部、ベンゾイルパーオ
キサイド0.5部、ベンガラ0.05部をボールミルに
入れ、1時間混合、均一な粉剤を調整した。
【0077】液剤と粉剤を0.5:1.0の割合で混合
した材料を用い、実施例1と同様の方法で試験片を作製
し、ガラス転移温度及び圧縮弾性率を測定した。その結
果を表1に示す。
【0078】
【表1】
【0079】このように、実施例1及び実施例2の材料
は、口腔内の温度(約37℃)では弾性率が高く、充分
な物性を有しており、一方、ガラス転移温度以上の高温
下では弾性率が著しく低下し、柔軟性が付与される。
【0080】比較例1の材料は、ガラス転移温度が低
く、口腔内温度でかなりの柔軟性を有し、従って義歯床
用材料として使用できない。
【0081】また、比較例2の材料は、ガラス転移温度
が100℃よりもかなり高く、煮沸程度の加熱では柔軟
性が出現しない。従って、この材料で作製した義歯を石
膏埋没した場合、煮沸して加熱した程度では、義歯を石
膏型から取り出すことは不可能である。
【0082】(実施例3)65才男性の上顎の印象を採
得し、その印象の中に石膏を填入し、作業模型を作製し
た。その作業模型上で通法に従って咬合床を作り、口腔
内で咬合採得を行った。咬合器に装着し、陶歯(株式会
社松風製、エース陶歯)の排列を行ない、ロウ義歯を得
た。口腔内で試適後、そのロウ義歯を石膏埋没し、石膏
硬化後、加熱により脱ロウした。
【0083】実施例1で調製した液剤の10gと粉剤の
20gをポリ容器に入れ、均一になるまで約30秒間混
合し、2分間放置し、粘度が高くなった段階で石膏型に
充填し、さらに5分間放置し、餅状になった時点で表面
にポリエチレンフィルムをかぶせ、試圧、バリの除去を
2回繰り返した後、フィルムをはがし、石膏型を閉じ、
ボルトでしっかりと固定した。次に、そのフラスコごと
水を入れた鍋の中に置き、水が沸騰するまで加熱した。
沸騰した時点で加熱をやめ、そのまま1時間放置した。
冷却後、常法に従って割り出しを行ない、研磨仕上げを
した。
【0084】前記の作製した義歯の粘膜面を粘膜調整材
で裏装し、2週間使用してもらった。2週間後、この義
歯の全面に石膏分離剤を塗布し、その後通法に従って石
膏埋没した。石膏硬化後、フラスコごと100℃の沸と
う水中に入れ、5分間加熱した。熱湯中からフラスコを
取り出し、直ちに開輪し、軟化した義歯の床辺縁部分を
プライヤーで挟んで取り出した。この場合、材料は一塊
で容易に取ることができ、石膏型内面には人工陶歯のみ
が残存した。
【0085】この石膏型を用いて、長期使用を目的とす
る義歯床用材料(株式会社GC社製、アクロン)の填入
を行ない、通法に従って義歯を作製した。その義歯を前
記男性に使用してもらったところ、なんら問題無く義歯
を装着することができた。
【0086】(実施例4)71才女性の下顎の印象を採
得し、その印象の中に石膏を填入し、作業模型を作製し
た。その作業模型上で通法に従って咬合床を作り、口腔
内で咬合採得を行なった。咬合器に装着し、硬質レジン
歯(株式会社松風製、エンデュラー)の排列を行ない、
ロウ義歯を得た。口腔内で試適後、そのロウ義歯を石膏
埋没し、石膏硬化後、加熱により脱ロウした。実施例2
で調製した液剤10gと粉剤20gを用い、実施例3と
同様の方法で暫間義歯を作製した。
【0087】前記の方法で作製した暫間義歯の粘膜面を
粘膜調整材で裏装し、2週間使用してもらった。2週間
後この義歯の全面に石膏分離剤を塗布し、通法に従い石
膏埋没した。石膏硬化後、フラスコごと100℃の沸と
う水中に入れ、5分間加熱した。熱湯中からフラスコを
取り出し、直ちに開輪し、軟化した暫間義歯の床辺縁を
プライヤーで挟んで取り出した。この場合、材料は一塊
で容易に取ることができ、石膏型内には硬質レジン歯の
みが残存した。この石膏型を用いて、通常の長期使用を
目的とする義歯床用材料(株式会社GC社製、アクロ
ン)の填入を行ない、通法に従って義歯を作製した。そ
の義歯を前記女性に使用してもらったところ、なんら問
題無く義歯を装着することができた。
【0088】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、つぎに記載する効果を奏する。本発明の暫
間義歯床用材料は、硬化後の材料のガラス転移温度が5
0〜90℃の範囲であるため、約36.5℃の口腔内で
は実用上支障の無い程度の物理的強度を有し、使用中に
義歯が変形することはない。また、一時的に熱い物を口
にした場合でも、たとえ表面付近が高温になっても材料
全体は50℃以上の温度になることがないため、変形等
の問題は生じない。
【0089】一方、ガラス転移温度以上になると、レジ
ンの高分子鎖を構成している数個あるいはそれ以上の繰
り返し単位(セグメント)が自由に運動できるようにな
るため、材料の弾性係数は著しく低下し、柔軟性が付与
される。
【0090】そのため、本材料で作製した暫間義歯を煮
沸等にとって充分加熱することにより、義歯床は軟らか
くなり、その結果、石膏型から一塊として取り出すこと
が可能となる。また、接着強度及び機械的維持力も大幅
に低下するため、人工歯との離脱も可能となる。
【0091】つぎに、本発明の義歯製作方法は、前記本
発明の暫間義歯床用材料で作製した暫間義歯を使用する
ことにより、極めて容易かつ短時間で、調整完了後の暫
間義歯を長期使用を目的とする義歯に移行することが可
能となり、得られた義歯は暫間義歯の形態をそのまま正
確に反映したものであるため、患者は全く違和感なく新
しく作製された義歯を受け入れることができる。
【0092】また、成形法によっては暫間義歯を預かっ
てから数時間で新義歯が完成するため、その日のうちに
義歯を装着することが可能となり、患者に義歯の無い不
自由な生活を強いることが回避できる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジカル重合可能なメタクリル酸エステ
    ル、可塑剤を主成分とする液剤と、メタクリル酸エステ
    ル重合体又は共重合体、ラジカル重合開始剤を主成分と
    する粉剤から構成され、前記液剤と前記粉剤の混合物を
    重合させた硬化物のガラス転移温度が50〜90℃の範
    囲であることを特徴とする暫間義歯床用材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の暫間義歯床用材料を用い
    て作製した暫間義歯をフラスコ内に石膏で埋没し、石膏
    硬化後にフラスコを60〜100℃の温度に加熱し、フ
    ラスコを開輪して、加熱により軟化した暫間義歯床を除
    去した後、その石膏型内に長期使用を目的とする義歯床
    用材料を填入し、新たに義歯を製作することを特徴とす
    る義歯製作方法。
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