JP2999485B2 - 熱転写シート - Google Patents

熱転写シート

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JP2999485B2
JP2999485B2 JP1222632A JP22263289A JP2999485B2 JP 2999485 B2 JP2999485 B2 JP 2999485B2 JP 1222632 A JP1222632 A JP 1222632A JP 22263289 A JP22263289 A JP 22263289A JP 2999485 B2 JP2999485 B2 JP 2999485B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱転写シートに関し、更に詳しくは優れたマ
ット調印字を与える熱転写シートに関する。
(従来の技術及びその問題点) 従来、コンピューターやワードプロセッサーの出力プ
リントを熱転写方式によって印字する場合には、基材フ
イルムの一方の面に熱溶融性インキ層を設けた熱転写シ
ートが使用されている。
この従来の熱転写シートは、基材フイルムとして厚さ
10乃至20μmのコンデンサ紙やパラフィン紙の様な紙或
いは厚さ3乃至20μmのポリエステルやセロファンの様
なプラスチックのフイルムを用い、ワックスに顔料や染
料等の着色剤を混合した熱溶融性インキ層をコーティン
グにより設けて製造したものである。
以上の如き熱転写シートで印字する場合、基材フイル
ムとして表面平滑なフイルムを用いた場合には、印字画
像の表面が平滑となる為、艶があり美麗である反面、文
字等の画像の場合には角度によっては文字が見えにく
く、目が疲れる場合が多い。
この様な問題点は、基材フイルムの表面に微小凹凸形
状を付与し、印字画像表面にこの微小凹凸形状を転写
し、印字画像表面をマット調にすることによって解決さ
れている。
上記マット層は、従来は微粒子マット剤を含む塗工液
を塗布して形成されるが、このマット層には基材フイル
ムに対する良好な接着性と、十分な耐熱性が要求される
ことから、通常は耐熱性の高い熱可塑性樹脂や架橋剤等
を含む熱硬化性樹脂をバインダーとして形成されてい
る。
しかしながら、かかる耐熱性樹脂を使用した場合に
は、これらの樹脂を溶解する適当な溶剤がなく、工業的
に薄膜のマット層を形成することが困難であり、又、熱
硬化性樹脂をバインダーとして使用した場合には、被膜
形成後に長時間の熟成期間が要求され、熱転写シートの
生産性を著しく阻害していた。
又、上記の如き熱転写シートを用いる印字においては
機密漏洩の問題があった。即ち、印字後の熱転写シート
が廃棄される場合には、その使用済み熱転写シートの印
字部は、白抜け状態になっていることから、廃棄熱転写
シートには印字した情報が残っている為である。
従って、本発明の目的は以上の如き従来技術の欠点を
解決し、優れたマット調印字を与える熱転写シートを生
産性良く提供することである。
(問題点を解決する為の手段) 上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、
本発明は、基材フイルムの一方の面にマット層を介して
加熱により溶融する転写インキ層を有する熱転写シート
において、該マット層が、マット剤を含有するスチレン
/アクリロニトリル共重合体からなり、該スチレン/ア
クリロニトリル共重合体が、分子量が10万乃至20万、ア
クリロニトリル含有量が20乃至40モル%、且つ示差熱分
析による軟化温度が400℃以上であることを特徴とする
熱転写シートある。
(作用) マット層形成用バインダーとして、特定のバインダー
を使用することにより、汎用の有機溶剤を用いて塗工可
能で、又、塗工後長時間の熟成期間を要することなく、
接着性及び耐熱性に優れたマット層が形成出来るので、
熱転写シートを生産性良く提供することが出来る。
又、好ましい実施態様では、上記マット層を転写イン
キ層と同一の色相に着色しておくことによって、印字後
にも白抜けが発生せず、機密漏洩が有効に防止出来る。
(好ましい実施態様) 次に好ましい実施態様により本発明を更に詳しく説明
する。
本発明で用いる基材フイルムとしては、従来の熱転写
シートに使用されていると同じ基材フイルムがそのまま
用いることが出来ると共に、その他のものも使用するこ
とが出来、特に制限されない。
好ましい基材フイルムの具体例としては、例えば、ポ
リエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネ
ート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、塩化ゴ
ム、アイオノマー等のプラスチックフイルム、コンデン
サー紙、パラフィン紙等の紙類、不織布等があり、又、
これらを複合した基材フイルムであってもよい。
この基材フイルムの厚さは、その強度及び熱伝導性が
適切になる様に材料に応じて適宜変更することが出来る
が、その厚さは0.5乃至50μm、好ましくは3乃10μm
である。
本発明を主として特徴づけるマット層は、上記の基材
フイルムの一方の面に、マット剤を含有する特定のスチ
レン/アクリロニトリル共重合体(以下SANという)か
ら形成する。このSANは、スチレンとアクリロニトリル
との共重合によって得られるものであり、例えば、セビ
アンAD、セビアンLD、セビアンNA(ダイセル化学(株)
製)等の名称で種々のグレードのものが市場から容易に
入手出来、又、常法に従って容易に製造可能であるが、
本発明ではSANとして、分子量が10万乃至20万、好まし
くは15万乃至19万、アクリロニトリル含有量が20乃至40
モル%、好ましくは25乃至30モル%のものであり、更に
示差熱分析による軟化温度が400℃以上のものを使用す
る。これらのSANは有機溶剤に対する溶解安定性や耐熱
性の点で好ましい。
以上の様なSANは、基材フイルムとしてポリエチレン
テレフタレートフイルムを選択した場合には、基材フイ
ルムに対する接着性が十分ではない。その為にマット層
の形成に際しては、他の接着性樹脂を少量併用する方法
或いはこれらの接着性樹脂により基材フイルムに予めプ
ライマー層を形成する方法か使用出来る。
接着性樹脂としては、塩素化ポリメチルペンテン、高
分子量アクリル樹脂、環化ゴム等の公知の種々の接着性
樹脂が使用出来るが、基材フイルムがポリエステルフイ
ルムであるときには、特に線状飽和ポリエステル樹脂が
適している。特に好ましいポリエステル樹脂は、ガラス
転移点が50℃以上の非晶質線状ポリエステル樹脂(以下
PETという)であり、例えば、バイロン(東洋紡
製、)、エリテール(ユニチカ製)、ポリエスター(日
本合成化学製)等の商品名で種々のグレードのものが市
場から入手出来、いずれも本発明で使用することが出来
る。
又、上記の接着性樹脂によりプライマー層を形成する
場合には、厚み0.05乃至1.0μm程度の層を形成するこ
とが好ましく、薄すぎると接着性が不十分で、一方、厚
すぎるとサーマルヘッドの感度や耐熱性の低下が生じる
ので好ましくない。
又、前記SANに混合して使用する場合には、SAN100重
量部当たり1乃至30重量部の割合で使用することが好ま
しく、使用量が少なすぎると接着性が不十分で、一方、
多すぎるとマット層の耐熱性の低下が生じるので好まし
いない。
本発明で使用するマット剤それ自体は種々公知であ
り、例えば、シルカ粉、シラン処理シリカ粉、タルク
粉、炭酸カルシウム粉、沈降性硫酸バリウム粉、アルミ
ナ粉、酸性白土粉、クレー粉、炭酸マグネシウム粉、チ
タン酸カリウム粉、カーボンブラック、酸化錫粉、チタ
ンホワイト粉、合成窒素雲母粉、シリコン粉、アクリル
樹脂架橋粉、スチレンアクリル樹脂架橋粉、エポキシ樹
脂架橋粉、多孔質ポリウレタン樹脂架橋粉、メラミン樹
脂架橋粉、ベンゾグアナミン樹脂架橋粉、尿素樹脂架橋
粉、シラン処理澱粉、アミノプラスト架橋澱粉、エピク
ロルヒドリン架橋澱粉、燐酸架橋澱粉、アクロレイン架
橋澱粉等が挙げられる。
以上のマット剤はその耐熱性も重要であって、耐熱性
が低いと印字時の熱エネルギーがマット剤に吸収され、
又、マット層が剥離してインキ層と共に転写されたり、
転写ムラが発生する。かかる観点からしてマット剤は上
記の様な樹脂架橋粉や無機粒子が好ましい。
又、マット剤の粒子径も重要であって、好ましい粒子
径は約0.1乃至0.5μmの範囲である。これらの粒子径の
マット剤を使用することによって、平均マット深度(凹
凸の深さ)が0.15乃至2.0μmのマット層を形成するこ
とが出来る。平均マット深度が0.15μm未満では印字画
像の艶消効果が不十分であり、一方、2μmを越える平
均マット深度となるとインキ層の転写性が不十分となっ
て、画像の解像性が低下するので好ましくない。以上の
如き平均マット深度とすることによって、印字画像の光
沢度を凡そ30以下の好ましいレベルとすることが出来
る。
以上の如きマット剤は、マット層中で約5乃至50重量
%を占める範囲で使用することが好ましく、使用量が少
なすぎるとマット形成が不十分であり、一方、多すぎる
とマット層の強度が低下する。
又、本発明では上記の材料からマット層を形成するに
当り、熱転写時におけるマット層とインキ層との剥離性
を向上させる目的で、マット層に熱離型剤や滑剤を包含
させることが好ましい。
これらの熱離型剤等としては、加熱により溶融して離
型性を発揮するものとして、例えば、ポリエチレンワッ
クス、パラフィンワックス等のワックス類、高級脂肪酸
アミド、エステル及び塩、高級アルコールやレシチン等
の燐酸エステル等があり、又、溶融することなく離型性
を発揮するものとして、テフロン、ポリ弗化ビニル等の
弗素樹脂、シリコーン樹脂、グアナミン樹脂、窒化硼
素、シリカ、木粉、タルク等が挙げられ、いずれも単独
でも混合物としても使用出来る。以上の如き離型剤等
は、マット層中で約5乃至50重量%を占める範囲で使用
することが好ましい。
更にマット層には導電性粉体、例えば、金属粉、金属
酸化物粉、カーボンブラック、グラファイト等を添加す
ることによって熱転写シートの帯電を防止することが出
来る。
更にマット層には、インキ層と同一の色相の着色剤を
包含させることによって、印字後の白抜けを防止して秘
密漏洩を防止することが出来る。
以上の如きマット剤、離型剤、導電剤、着色剤等はそ
れぞれ兼用することも可能である。
マット層を形成するには、上記の如き材料をアセト
ン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン等の適当
な溶剤中に溶解又は分散させて塗工液を調製し、この塗
工液をグラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバ
ー等の慣用の塗工手段により塗工し乾燥することよって
形成される。
その塗工量、即ちマット層の厚みも重要であって、本
発明では固形分基準で好ましくは0.2乃至2.0g/m2の厚み
で充分な性能を有するマット層を形成することが出来
る。0.2g/m2以下では、前記の平均マット深度が得難
く、マット層が厚すぎると転写時の感度が低下するので
好ましくない。
本発明では更に上記マット層上に熱溶融性インキ層を
必要な材料を配合したインキから形成する。
本発明で用いられる熱溶融性インキ層形成用のインキ
は、着色剤とビヒクルとからなり、更に必要に応じて種
々の添加剤を加えたものでもよい。この着色剤として
は、有機又は無機の顔料若しくは染料のうち、記録材料
として良好な特性を有するもの、例えば、十分な着色濃
度を有し、光、熱、温度等により変褪色しないものが好
ましい。色相としては、シアン、マゼンタ、イエロー、
ブラックを形成する着色剤の外に、他の種々の色の着色
剤をも用いることが出来る。
ビヒクルとしては、ワックスを主成分とし、その他ワ
ックスと乾性油、樹脂、鉱油、セルロース及びゴムの誘
導体等との混合物が用いられる。
ワックスの代表例としては、マイクロクリスタリンワ
ックス、カルナバワックス、パラフィンワックス等があ
る。更に、フィッシャートロプシュワックス、各種低分
子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタ
ロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワッ
クス、ペトロラタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステ
ル、脂肪酸アミド等、種々のワックスが用いられる。
又、熱溶融性インキ層に良好な熱伝導性及び溶融転写性
を与える為に、熱伝導性物質を熱溶融性インキに配合す
ることが出来る。この物質としては、カーボンブラック
等の炭素質物質、アルミニウム、銅、酸化スズ、二硫化
モリブデン等がある。
基材フイルム上へ直接若しくは間接的に熱溶融性イン
キ層を形成する方法としては、ホットメルトコートの
外、ホットラッカーコート、グラビアコート、グラビア
リバースコート、ロールコートその他多くの手段で上記
インキを塗布する方法等が挙げられる。形成されるイン
キ層の厚さは、必要な濃度と熱感度との調和がとれる様
に決定すべきであって、0.1乃至30μmの範囲、好まし
くは1乃至20μmの範囲である。
本発明においては上記インキ層上に更に表面層を形成
することが出来る。該表面層は、転写膜の一部をなし、
被転写紙に接する側の表面を形成して転写時に被転写紙
のの印字部を目止めし、又、地汚れ防止をすると共にイ
ンキ層の被転写紙に対する接着性を向上させる働きを有
する。
又、基材フイルムの背面には耐熱スリップ等を形成し
て、印字時のサーマルヘッドの融着防止やサーマルヘッ
ドの走行性を向上させることが出来る。
(実施例) 次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのな
い限り重量基準である。
実施例1 マットインキA組成物 SAN(セビアンAD、ダイセル化学製) 10.0部 PET(TP220、Tg70℃、日本合成化学製) 2.0部 チタン酸カリウム(ティスモD、大塚化学製) 6.0部 導電カーボン(ケッチェンブラックEC、 ライオンアクゾ製) 1.0部 離型剤(モールドヴィツF57、アクセル プラスチック製) 1.0部 溶剤(MEK/トルエン=1/1) 80.0部 計 100.0部 上記組成物をアトライターを使用して4時間分散処理
して塗工液とした。
前記実施例1のマットインキ組成物をポリエステルベ
ースフイルム上に夫々乾燥時0.5g/m2の割合でバーコー
ターで塗工した後、実施例1については、後記熱溶融性
インキ組成物(I)を5g/m2の割合で塗工し、本発明の
熱転写シートとした。
実施例2 ポリエステルベースフイルム上にマットインキ組成物
を塗工するに先立って、次の組成のプライマー塗料を用
意し、バーコーターで乾燥時0.3g/m2の塗膜を作った
後、この上に下記マットインキB組成物を0.5g/m2の割
合で塗工した。次いで熱溶融性インキ組成物(I)を5g
/m2の割合で塗工し、本発明の熱転写シートとした。
プライマー塗料 PET(バイロンRV290、東洋紡製) 5.0部 溶剤(MEK/トルエン=2/1) 95.0部 計 100.0部 マットインキB組成物 SAN(セビアンAD、ダイセル化学製) 8.0部 チタン酸カリウム(ティスモD、大塚化学製) 6.0部 カーボン(シーストSO、43mμm、東海電極製) 10.0部 大豆レシチン(レシチン、味の素製) 0.2部 離型剤(マークFC113、アデカアーガス製) 1.5部溶剤(MEK/トルエン=1/1) 74.3部 計 100.0部 上記組成物をペイントシェーカーを使用して3時間分
散処理して塗工液とした。
比較例1及び2 ポリエステルベースフイルム上にマット層を設けない
で、熱溶融性インキ組成物(I)及び(II)を実施例1
と同様に夫々塗工し、比較例の熱転写シートとした。
熱溶融性インキ組成物 上記組成物をブレードニーダーを用いて100℃で6時
間混練することにより熱溶融性インキを調製した。
評価法 実施例1乃至2及び比較例1及び2で得た熱転写シー
トについて以下の条件で印字し評価した。その結果を下
記第1表に示す。
印字条件 サーマルヘッド:薄膜型サーマルヘッド 印加エネルギー:0.4mJ/ドット 被転写紙:三菱製紙「特黄菱」四六判/72Kg 評価基準 (1)光沢度:印字部の光沢度をグロスメーター(村上
色彩研究所「GM−3M」)により測定角度60゜で測定し
た。
(2)平均マット深度:マットインキ組成物の塗工面を
表面粗さ計(小坂研究所「SEF−10A」)により測定し
た。
(3)表面電気抵抗:塗工面の表面抵抗の測定は、超絶
縁抵抗計YHP4329A−16008Aを使用した。帯電防止効果は
プリンターの走行上表面抵抗値が109Ω以下なら○、10
10Ω以上なら問題が出易い為、×とした。
(4)転写時における印字音:熱転写シートは印字時に
はマット層面と熱溶融性インキ層面との界面で離れ、熱
溶融性インキ層のみ被転写紙に印字される。
この場合、サーマルへッドの印加熱がかかった状態で
のマット層面と熱溶融性インキ層面との親和力の程度差
で剥離性が異なってくる。剥離性の重いもの程印字時に
転写騒音が大きくなり問題となる。印字音の小さいもの
を○、印字音の大きいものを×、この中間グレード(実
用上使用可能範囲)を△とした。
(5)機密保持性:機密保持効果は印字後のシートを観
察し、熱溶融性インキ層の抜けた部分(印字部)の読み
取りが容易に出来るものを×、読み取りが困難なものを
○とした。
(効果) 以上の如き本発明によれば、マット層形成用バインダ
ーとして、特定のバインダーを使用することにより、汎
用の有機溶剤を用いて塗工可能で、又、塗工後長時間の
熟成期間が要することなく、接着性及び耐熱性に優れた
マット層が形成出来るので、熱転写シートを生産性良く
提供することが出来る。
又、好ましい実施態様では、上記マット層を転写イン
キ層と同一の色相に着色しておくことによって、印字後
にも白抜けが発生せず、機密漏洩が有効に防止出来る。
更に、マットインキ組成物中のマット剤の添加量の増
減によて、所望とするマットからセミマットまでの印字
が得られ、更にマット剤種、着色材、導電剤を変更する
ことで熱溶融性インキの離型効果や帯電防止機能を合せ
て付与することが出来る。
フロントページの続き (72)発明者 山本 恭一 神奈川県相模原市相模台7―29―5 (72)発明者 金子 謙一 神奈川県相模原市上溝1773―6 (56)参考文献 特開 昭61−144393(JP,A) 特開 昭63−107586(JP,A) 特開 平1−157889(JP,A) 特開 昭60−101083(JP,A) 特開 昭58−219086(JP,A) 特開 平2−136294(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材フイルムの一方の面にマット層を介し
    て加熱により溶融する転写インキ層を有する熱転写シー
    トにおいて、該マット層が、マット剤を含有するスチレ
    ン/アクリロニトリル共重合体からなり、該スチレン/
    アクリロニトリル共重合体が、分子量が10万乃至20万、
    アクリロニトリル含有量が20乃至40モル%、且つ示差
    熱、分析による軟化温度が400℃以上であることを特徴
    とする熱転写シート。
  2. 【請求項2】マット層が非晶質線状飽和ポリエステル樹
    脂を含有する請求項1に記載の熱転写シート。
  3. 【請求項3】基材フイルムとマット層との間にプライマ
    ー層が形成されている請求項1に記載の熱転写シート。
  4. 【請求項4】マット層が溶融性インキ層と同一の色相に
    着色されている請求項1に記載の熱転写シート。
  5. 【請求項5】マット層の凹凸の平均深度が0.15乃至2.0
    μmの範囲である請求項1に記載の熱転写シート。
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