JP2999212B2 - 溶融再結晶化法による半導体薄膜の製造方法 - Google Patents

溶融再結晶化法による半導体薄膜の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は誘電体上の単結晶半導体薄膜に電子回路を形
成する、いわゆるSOI(Silicon on Insulator)構造と
称される半導体集積回路装置を製造するために、単結晶
半導体薄膜を形成する方法に関するものである。
(従来の技術) SOI構造の単結晶半導体薄膜を形成する方法として
は、種々の方法が考えられているが、広い面積の単結晶
薄膜を形成することは困難である。例えば、誘電体上に
全面に渡って形成した多結晶シリコン層にレーザビーム
などのエネルギービームを照射して再結晶化させると、
結晶成長は照射領域の周辺から中央に進み、多数の核が
形成されてそれぞれの成長面が出会い、大きな単結晶を
得ることができない。
また、溶融再結晶化する場合、半導体薄膜の表面側は
熱伝導率の低い空気に接しているので、表面側からの熱
放散よりも、裏面側からの熱放散の方が多くなる。した
がって、半導体薄膜の深さ方向の温度分布が不均一とな
る。このことからも大きな単結晶を成長させることは困
難である。
そこで、半導体薄膜の表面側への熱放散を大きくする
ために薄膜構造の表面をポリエチレングリコールのよう
な冷却媒体で被ってレーザービームを照射し走査する方
法が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 薄膜構造を冷却媒体で被うとしても、レーザービーム
を走査して溶融再結晶化を起こさせるので、半導体薄膜
での温度分布はレーザービームスポットの温度分布とは
異なったものになる。レーザービームスポットはガウス
型温度分布をもつが、第7図に示されるようにレーザー
ビームスポット1を矢印Lの方向に走査すると、半導体
薄膜表面の温度分布の等温線は実線2で示されるよう
に、走査方向Lと反対方向に尾を引いた形状となる。そ
の結果、レーザービームスポット1の中心部が通過した
部分と端部が通過した部分との間で温度差が大きくな
り、再結晶化するときにクラックが発生するなどの問題
が生じる。
本発明は溶融再結晶化させようとする半導体薄膜を含
む薄膜構造を冷却媒体で被い、レーザービームなどのエ
ネルギービームを照射して走査しながら再結晶化させる
方法において、エネルギービームの走査によっても温度
分布の等温線が走査方向と逆方向に長く伸びないように
して温度分布を改善し、良質の単結晶薄膜を形成する方
法を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明では、薄膜構造に頂点から両側斜め方向へ広が
る山形平面形状の凹みを少なくとも1個設け、薄膜構造
の表面を冷却媒体で被った状態で、前記凹みの山形形状
の頂点の方向に向かってその頂点を通るラインに沿って
エネルギービームを走査する。
本発明の好ましい態様では、前記凹みは前記山形部分
に、第2の山形形状部分をその頂点がエネルギービーム
走査ライン上にあり、かつ、両山形形状部分が互いに背
中合わせになるように組み合わせた平面形状をしてい
る。
薄膜構造は誘電体下地上に多結晶又は非晶質の半導体
薄膜を形成し、その半導体薄膜上に保護キャップ膜とし
て誘電体膜を形成したものである。誘電体下地としては
シリコン基板上にシリコン酸化膜を形成したものや、ガ
ラス基板上にシリコン酸化膜を形成したものなどを用い
ることができる。保護キャップ膜としてはシリコン酸化
膜、シリコン窒化膜、又はシリコン窒化膜上にシリコン
酸化膜を積層した2層膜などを用いることができる。
(作用) 第2図に示されるように平面形状が山形の凹み16をも
つ薄膜構造の表面をポリエチレングリコールのような冷
却媒体で被うと、凹み16では冷却媒体の厚みが厚くなる
ので、凹み16の部分はその他の部分よりも放熱しやすく
なる。レーザービームなどのエネルギースポットが矢印
Lで示される方向に走査されると、エネルギースポット
が凹み16を通過した直後の薄膜構造の温度分布は、記号
17で示されるように走査方向Lと逆方向に伸びる尾の部
分が小さくなる。これは、エネルギースポットが凹み17
を通過した直後では、中心部が通過した部分Aは端部が
通過した部分B,Cに比べて冷却されやすいからである。
このような温度分布の結果、大きな単結晶が成長しやす
くなる。
第4図に示される凹み20はエネルギービームの走査方
向Lを向いている第1の山形平面形状部分20aと、逆方
向を向いた第2の山形平面形状部分20bとが組み合わさ
れた形状をしている。2つの部分の頂点を結ぶ線上をエ
ネルギースポットが通過する場合、凹み20を通過する直
前では第2の山形部分20bによって薄膜構造での温度分
布は記号21で示されるようになる。これも、中心部分の
位置Aでは端部の位置B,Cに比べて冷却されやすいから
である。エネルギースポットが凹み20を通過すると、通
過直後では第1の山形部分20aによって第2図に示され
たのと同じ理由により薄膜構造での温度分布が走査方向
Lと反対方向に伸びるのが防止される。
(実施例) 第1図は一実施例を表わす。
(A)シリコン基板11を熱酸化してシリコン酸化膜12を
約8000Åの厚さに形成する。
次に、減圧CVD法により多結晶シリコン薄膜13を約500
0Åの厚さに形成する。
続いて、その上にシリコン酸化膜14を減圧CVD法によ
り約2000Åの厚さに形成する。
(B)山形平面形状の開口をもつレジストパターンをシ
リコン酸化膜14上に形成し、そのレジスタパターンをマ
スクにしてシリコン酸化膜14と多結晶シリコン薄膜13を
エッチングし、凹み16を形成する。凹み16の内壁にはシ
リコン酸化膜14、多結晶シリコン薄膜13が露出し、凹み
16の底面にはシリコン酸化膜12が露出する。
その後、エッチングに用いたレジストを除去する。
(C)次に、試料の全面に渡って冷却媒体として約1mm
の厚さのポリエチレングリコール層15を形成する。
(D)ポリエチレングリコール層15上からレーザービー
ムを照射して走査する。Sはレーザービームスポットで
あり、その走査方向Lは凹み16の頂点を通り、凹みの山
形形状の頂点を通る方向である。
照射するレーザービームとしては、例えばアルゴンイ
オンレーザーをレンズで集光して用いる。レーザーの光
出力は例えば5Wである。
レーザービームが通過した後には多結晶シリコン薄膜
13が溶融再結晶化した単結晶薄膜が形成され、特にレー
ザービームが凹み16を通過した直後に良好な単結晶薄膜
が形成される。
凹み16のサイズはレーザービームスポットSと同等又
はそれより若干大きめぐらいとする。凹み16をダイシン
グラインに設けるとすると、ダイシングラインの幅は通
常100μm程度であるので、第2図に示される凹み16の
寸法Lはダイシングラインに収まる程度で、約80μmと
し、山形の角度θは約90〜100度とし、凹み16の幅Wは
約30〜50μmとする。
このような山形形状の凹み16を単一で用いるときは、
その凹み16のごく近傍で良好な単結晶が得られるので、
その単結晶を種とし、(D)におけるレーザービームの
走査方向Lと交わる方向にさらにレーザービームを走査
することにより、広い面積の単結晶を成長させることが
できる。
第3図は他の実施例を表わす。
凹み20の形状が第1図のものと異なっている。凹み20
は菱形平面形状をしており、その内壁にはシリコン酸化
膜14と多結晶シリコン薄膜13が露出し、底面にはシリコ
ン酸化膜12が露出している。
菱形形状の凹み20の対角線方向にレーザービームを走
査すると、凹み20は第4図に示されるように、走査方向
Lに対して進行方向に向いた山形部分20aと、進行方向
とは逆方向を向いた山形部分20bが背中合せに組み合わ
された形状をしている。
半導体集積回路装置を製造する場合、シリコンウエハ
上にダイシングラインで区切られた多数のチップが整然
と並べられた状態で製造される。そこで、第5図に示さ
れるように、ダイシングライン30に沿って凹み16を複数
個配列して形成する。32はチップ領域である。隣接する
凹み16間の間隔は、それらの凹み16に沿ってレーザービ
ームを走査するとき、凹み16による冷却効果が及ぶ範囲
である。凹み16間の間隔はレーザービームの走査速度と
も関係し、走査速度はまたレーザービームのエネルギー
とも関係して定められる。それぞれの凹み16については
第1図に示されたプロセスに従って形成する。
矢印Lの方向にレーザービームを走査すると、凹み16
の凹み16の間の領域の多結晶シリコン薄膜が単結晶化す
る。
その後、単結晶化されたシリコン薄膜31を起点とし
て、レーザービームをMで示されるチップ方向へ走査す
ると、チップ32上にある多結晶シリコン薄膜が整った単
結晶シリコン薄膜に成長する。
ダイシングライン30に形成する凹みの形状を第3図に
示される菱形のものとしてもよい。
実施例では半導体薄膜として多結晶シリコン薄膜13を
用いているが、非晶質シリコン薄膜を用いることもでき
る。
ここで、レーザ溶融再結晶化における結晶軸の回転に
ついての測定結果を第6図に示す。第6図はガラス基板
上に約1000Åの厚さのシリコン酸化膜を形成し、その上
に非晶質シリコン薄膜を約5000Åの厚さに形成し、その
上に形成される保護用キャップ膜としてシリコン酸化膜
を形成し、その保護用キャップ膜上をポリエチレングリ
コール層で被ってレーザ溶融再結晶化させた場合の結果
である。
保護用キャップ膜であるシリコン酸化膜の膜厚を0.2
μm、0.6μm、1.0μmと変化させた。結晶方位は電子
チャネリングパターンで測定した。
第6図によれば、保護用キャップ膜のシリコン酸化膜
の膜厚を薄くすると結晶軸の回転が抑えられる。
一般に、レーザ溶融再結晶化では、レーザビームの走
査方向に結晶軸が回転することが知られている。下地構
造と半導体薄膜上の保護用キャップ膜膜厚の調整により
半導体薄膜の表面方向と裏面方向の放熱特性を調整し
て、深さ方向の温度分布を制御し結晶軸回転を抑えるこ
とができる。つまり、半導体薄膜の上下方向の熱伝導を
等しくすることにより、大きなグレインサイズの単結晶
半導体薄膜が形成されるとともに、結晶軸の回転を抑制
することもできる。
結晶軸回転を抑えることのできる薄膜構造の例を示
す。
下地はシリコン基板上に6000〜12000Å、好ましくは
約8000Åのシリコン酸化膜を形成したもの、又はガラス
基板上に約1000Åのシリコン酸化膜を形成したものなど
である。
下地上に形成される半導体薄膜は3000〜6000Å、好ま
しくは約5000Åの多結晶又は非晶質のシリコン膜であ
る。
半導体薄膜上に形成される保護用キャップ膜は1000〜
3000Å、好ましくは約2000Åのシリコン酸化膜、7000〜
9000Å、好ましくは約8000Åのシリコン窒化膜、又はシ
リコン窒化膜上にシリコン酸化膜を積層した膜のときは
シリコン窒化膜の膜厚を400〜800Å、好ましくは約500
Åとし、シリコン酸化膜の膜厚を1000〜3000Å、好まし
くは約2000Åとしたものである。
ポリエチレングリコール層15の厚さを均一にするため
に、ポリエチレングリコール層15上に光学ガラス板を設
けてもよい。
冷却媒体としては、ポリエチレングリコールの他、ポ
リエチレンエーテル、ポリエチレンエステル、ポリプロ
ピレンオキシドなど、一般に表面活性剤として知られて
いるものを用いることができる。
エネルギービームとしては、レーザビームの他、他の
光ビーム、電子ビーム、又は熱線などを用いることがで
きる。
凹みの形状は、実施例に示されたものに限定されず、
本発明の趣旨に従って半導体薄膜での温度分布を改善す
るように変形することができる。
(発明の効果) 本発明では半導体薄膜を含む薄膜構造の表面を冷却媒
体で被うとともに、結晶成長の核となる単結晶薄膜を形
成する領域には薄膜構造に凹みを形成して、レーザービ
ームなどのエネルギービームを走査することに伴なう温
度分布を改善したので、良好な単結晶薄膜を形成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は一実施例を示す工程図、第2図は一実施例にお
ける半導体薄膜での温度分布を示す図、第3図は他の実
施例における凹みを示す概略斜視図、第4図は同実施例
における半導体薄膜での温度分布を示す図、第5図はさ
らに他の実施例における凹みを示す平面図、第6図は保
護用キャップ膜の膜厚と結晶軸回転の関係を示す図、第
7図は従来の方法における半導体薄膜での温度分布を示
す図である。 11……シリコン基板、12……シリコン酸化膜、13……多
結晶シリコン薄膜、14……シリコン酸化膜、15……ポリ
エチレングリコール層、16,20……凹み。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体薄膜にエネルギービームを照射しな
    がら走査し、この半導体薄膜を溶融させた後、冷却して
    再結晶化させる方法において、薄膜構造に頂点から両側
    斜め方向へ広がる山形平面形状の凹みを少なくとも1個
    設け、薄膜構造の表面を冷却媒体で被った状態で、前記
    凹みの山形形状の頂点の方向に向かってその頂点を通る
    ラインに沿ってエネルギービームを走査することを特徴
    とする半導体薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】前記凹みは前記山形部分に、第2の山形形
    状部分をその頂点がエネルギービーム走査ライン上にあ
    り、かつ、両山形形状部分が互いに背中合わせになるよ
    うに組み合わせた平面形状をしている請求項1に記載の
    半導体薄膜の製造方法。
JP4146990A 1989-06-01 1990-02-21 溶融再結晶化法による半導体薄膜の製造方法 Expired - Fee Related JP2999212B2 (ja)

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