JP2998860B2 - 車両用後方視認装置 - Google Patents

車両用後方視認装置

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秀樹 古屋仲
章 高山
慎一 若林
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本田技研工業株式会社
株式会社ホンダロック
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用後方視認装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】車両に付設される後方視認装置、いわゆ
るバックミラー装置にあっては、ドアミラー、フェンダ
ーミラーが良く知られており、これらのミラー装置はド
ア、もしくはフェンダー外面側に取付けられるミラーハ
ウジングと、このミラーハウジング内に配設されるミラ
ー等から構成される。
【0003】ところでこのようなミラー装置ではミラー
ハウジングが車両の外側に突出し、実質的な車幅が増加
してしまうことが知られている。そこで近年、プリズム
にて構成される屈折部材を利用し、装置の車両外方への
突出量を非常に少なくしたものが提案されている。この
後方視認装置は屈折部材と、反射部材(ミラー)等から
構成され、具体的にはドアにハウジングを設けてこのハ
ウジングの一部をドア外面側に露出させ、この部分に形
成した開口に屈折部材を配置し、又、ハウジング内の前
記屈折部材よりも内方にはこの屈折部材を介して得られ
る後方視界を車室側に反射する反射部材(ミラー)を配
置し、更にハウジングの車室側に形成した開口に前記反
射部材が反射した視界を乗員の視線方向に屈折させる屈
折部材を設けて構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な後方視認装置では、屈折部材の入射面の面積が大きい
ので装置全体が大型化し、装置の車体へのレイアウト上
の制限が大きくなるとともに重量も増加してしまうこと
が知られている。。又、屈折部材を構成するプリズムは
特に高価なことが知られており、この屈折部材が大きい
ほど装置のコストが著しく高くなるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は、車両の側面に配置される車両用後方視認装置
であって、該車両用後方視認装置は、反射部材と、
射部材の車室外側に設けられる屈折部材と、反射部材の
車室内側に設けられる屈折部材とから成り、前記反射部
材を、車体後方へ凸状となる曲面にて構成したことを特
徴とする。
【0006】
【作用】反射部材を車体後方へ凸状となる曲面にて形成
したので、反射部材に写る後方視界の面積は小さいもの
となり、平面ミラーを使用した場合と同範囲の視界を確
保しながら車室内外に配置した屈折部材を小型化し、
方視認装置全体を小型化することが可能になる。
【0007】
【実施例】以下に本発明の好適一実施例を添付図面に基
づいて説明する。図1は乗用車の運転席の斜視図、図2
は後方視認装置の斜視図を示す。図中、1はフロントシ
ート、2はダッシュボード、3はハンドル、4はフロン
トガラス、5はドア、6はサイドウィンドである。
【0008】前記ドア5には後方視認装置8を配置し、
この後方視認装置8は、ハウジング9と、屈折部材を成
すプリズム10,11と、反射部材を成すミラー12か
ら構成する。前記ハウジング9は図1に示すように外側
部分9aがサイドウィンド6より外方に露出しており、
この外側部分9aに形成した開口部9bに前記プリズム
10を取付ける。又、ハウジング9の車室側には開口部
9cを形成し、この開口部9cに前記プリズム11を取
付ける。ハウジング9の前部9dの内面側には前記ミラ
ー12を固設し、このミラー12、前記プリズム10,
11及びハウジング9の上面9e、下面9fにて後方視
認装置8の内部には空間Sが形成される。図2で明らか
なようにミラー12の車室外側にプリズム10が、又、
ミラー12の車室内側にプリズム11が配置されてお
り、従って後方視界は先ず、プリズム10で屈折され、
この屈折された後方視界はミラー12でプリズム11側
に反射され、プリズム11で前記プリズム10とは逆方
向に屈折されて運転者の目に映る。このような構造の後
方視認装置8では装置のドア5から外側への突出量を極
めて小さくしながらも十分なる後方視界を得ることがで
きる。
【0009】前記ハウジング9の下面9fには導入口9
gを、上面9eには導出口9hを夫々形成し、前記導入
口9gは空調装置のダクト14に連通する。ダクト14
はドア5の基部5aに形成したドア側ダクト14aと、
インパネ内部に形成したインパネ側ダクト14bに別れ
ており、これらのダクト14a,14bに別れており、
これらのダクト14a,14bはドア5が閉った状態、
即ち図2の状態で連通する。これによってハウジング9
内のミラー12及びプリズム10、11の曇りを防止す
る。
【0010】ところで、本発明では図3の実線に示すよ
うに前記ミラー12を後方へ凸状の曲面にて形成してい
る。図3において一点鎖線CLを挟んでAは車室内のド
ライバー側、Bは車室外の後方視界側を示しており、後
方視界はL1,L2で示すようにして車室外側のプリズ
ム10を介してミラー12に入射し、該ミラー12で反
射してL3,L4となって、車室内側のプリズム11を
介してドライバーの視点に入る。一方、図3の112で
示す想像線はミラーを平面で形成した場合を示してお
り、この場合、後方視界はM1,M2のように想像線で
示した車室外側のプリズム 100を介してミラー112
に入射し、M3,M4のようにミラー112で反射して
想像線で示した車室内側のプリズム110を介してドラ
イバーの視点に入る。L1とM1,L2とM2は夫々車
両後方の所定の位置で交わり、又、L3とM3,L4と
M4はドライバーの目の位置で交わる。従って図3のミ
ラー12(曲面ミラー)、ミラー112(平面ミラー)
は車両後方の同一範囲の視界をドライバーに伝えること
になる。
【0011】ここで注目すべきは曲面のミラー12を使
用すると、平面ミラー112と同じ後方視界を得つつも
L1,L2のミラー12に対する入射位置P1,P2が
M1,M2の入射位置Q1、Q2に比べてミラー12の
中心よりになることである。従って平面のミラー112
を使用した場合には図3の100,110に示すように
大きなプリズムが必要なのに対して曲面のミラー12を
使用すればプリズムは10,11に示すように小さいも
のですむようになるとともに曲率ミラーもP1からP2
近くまで小型化できる。これにより後方視認装置全体の
小型化を図ることが可能になり、車両へのレイアウトの
自由度の向上、重量の軽減化を図ることができる。又、
プリズムは高価なことが知られているが、これを小型化
することで装置の製造コストの低減化を図ることができ
る。
【0012】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば 車両
の側面に配置される車両用後方視認装置であって、車両
用後方視認装置は、反射部材と、該反射部材の車室外側
に設けられる屈折部材と、反射部材の車室内側に設けら
れる屈折部材とから成り、反射部材を、車体後方へ凸状
となる曲面にて構成した。 従って、車体後方へ凸状とな
る曲面にて構成した反射部材に写る後方視界の面積は小
さいものとなり、平面ミラーを使用した場合と同範囲の
視界を確保しながら反射部材の車室外側、車室内側に設
ける内外の屈折部材を小型化し、後方視認装置全体を小
型化することが可能になる。又屈折部材として用いられ
る内外のプリズムは高価なことが知られているが、これ
を小型化することで、プリズムを含む後方視認装置の製
造コストの低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用車の運転席の斜視図
【図2】後方視認装置の斜視図
【図3】後方視認装置の模式的平面図
【符号の説明】
8・・・後方視認装置、10,11・・・内外の屈折部材、1
2・・・反射部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若林 慎一 埼玉県川越市芳野台2−8−15 株式会 社松山製作所 川越工場内 (56)参考文献 特開 昭55−94826(JP,A) 実開 昭52−159537(JP,U) 実開 昭56−123303(JP,U) 実開 昭51−105751(JP,U) 特表 平3−503752(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 1/04 - 1/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の側面に配置される車両用後方視認
    装置であって 前記車両用後方視認装置は、反 射部材と、反射部材の
    車室外側に設けられる屈折部材と、反射部材の車室内側
    に設けられる屈折部材とから成り 記反射部材を、車体後方へ凸状となる曲面にて構成し
    ことを特徴とする車両用後方視認装置。
JP29619391A 1991-10-16 1991-10-16 車両用後方視認装置 Expired - Fee Related JP2998860B2 (ja)

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