JP2997814B2 - 多層フィルム及びその製造法 - Google Patents

多層フィルム及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は包装用フィルムとして好適なフラット状多層
フィルムとその製造法に関する。
<従来の技術> 従来よりポリアミド系樹脂層を含む多層フィルムは各
種散見されるが、これらは通常ではインフレート法によ
りチューブ状に作成されており、Tダイス等によりフラ
ット状に押出成型されたものは対象外であった。この理
由は通常ではポリアミド系樹脂は延伸を行いにくく、こ
のためにTダイス法によるフラット状フィルムの延伸は
一般的でなかったためである。一方インフレート法によ
る製膜ではどうしても偏肉精度がもう一つ不十分で、ま
た厚さのバラツキが多い等の問題も生じていた。
<課題を解決するための手段> こうした状況において、本発明者らはポリアミド系重
合体層を含むフラット状多層フィルムの延伸法を追究す
ることとなり、ここで結晶性をおさえると延伸しやすく
なるという事実に着目し、ついに本発明に到達した。即
ち本発明は多層フィルムにおけるポリアミド系重合体層
に通常用いられる脂肪族系ポリアミド樹脂および芳香族
系ポリアミド樹脂に加えて非晶質系のポリアミド樹脂を
配合することにより、ポリアミド系重合体の延伸性を改
良し、ひいては多層フィルム自身の偏肉精度や厚さのバ
ラツキを改善せんとするものである。
本発明は、 (1)フラット状で延伸されてなる多層フィルムにおけ
る少なくとも一層が、脂肪族系ポリアミド樹脂100重量
部に対し、芳香族系ポリアミド樹脂が3〜900重量部の
割合で配合された構成の脂肪族系および芳香族系ポリア
ミド樹脂50〜95重量%と非晶質系ポリアミド樹脂50〜5
重量%とを含有するポリアミド系重合体層であることを
特徴とする多層フィルム、並びに (2)多層フィルムがフラット状で延伸されており、脂
肪族系ポリアミド樹脂100重量部に対し、芳香族系ポリ
アミド樹脂が3〜900重量部の割合で配合された構成の
脂肪族系および芳香族系ポリアミド樹脂50〜95重量%と
非晶質系ポリアミド樹脂50〜5重量%とを含有するポリ
アミド系重合体層A、接着性樹脂層B、オレフィン系重
合体層Cがこの順序で積層されてなる少なくとも三層を
基本構成とすることを特徴とする多層フィルムに係る。
また、本発明は、 (3)少なくとも一層が、脂肪族系ポリアミド樹脂100
重量部に対し、芳香族系ポリアミド樹脂が5〜900重量
部の割合で配合された構成の脂肪族系および芳香族系ポ
リアミド樹脂50〜95重量%と非晶質系ポリアミド樹脂50
〜5重量%とを含有するポリアミド系重合体層である多
層フィルムを製造するに当り、Tダイスよりフラット状
に共押出製膜し、次いで延伸することを特徴とする多層
フィルムの製造法、並びに (4)脂肪族系ポリアミド樹脂100重量部に対し、芳香
族系ポリアミド樹脂が5〜900重量部の割合で配合され
た構成の脂肪族系および芳香族系ポリアミド樹脂50〜95
重量%と非晶質系ポリアミド樹脂50〜5重量%とを含有
するポリアミド系重合体層A、接着性樹脂層B、オレフ
ィン系重合体層Cがこの順序で積層されてなる少なくと
も三層を基本構成とする多層フィルムを製造するに当
り、Tダイスよりフラット状に共押出製膜し、次いで延
伸することを特徴とする多層フィルムの製造法にも係
る。
次に本発明における課題を解決するための手段を縷々
述べることにする。
本発明に係る脂肪族系ポリアミド樹脂とはナイロン
6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12などの他に
ナイロン6−66共重合体、ナイロン6−610共重合体な
どのコポリアミドを例示することができ、主鎖および/
または側鎖に芳香族環を有しない構造のものならば、特
に制限はない。
また芳香族系ポリアミド樹脂とは主鎖および/または
側鎖に芳香族環を有する構造のものならば十分で、特に
制限はなく、一般にはメタもしくはパラキシリレンジア
ミンと炭素が4〜12程度のジカルボン酸とから重縮合さ
れたポリキシリレン系重合体を例示できる。就中メタキ
シリレンジアミンとアジピン酸とから合成されたポリメ
タキシリレンアジパミドが好適なものとして例示でき、
かかる重合体はガスバリアー性、低吸水性、低透湿性等
の特性を備えている。
この際、脂肪族系ポリアミド樹脂と芳香族系ポリアミ
ド樹脂をブレンドして用いる。その配合量は、脂肪族系
ポリアミド樹脂100重量部に対し、芳香族系ポリアミド
樹脂が3〜900重量部又は5〜900重量部の割合でブレン
ドして用いればよい。(勿論こうしたブレンド物に更に
所定量の非晶質系ポリアミド樹脂を添加せしめ本発明の
ポリアミド系重合体とする必要がある。) 更に非晶質系ポリアミド樹脂とは、結晶性がないもの
か、結晶性の乏しいもの等を総称しており特に制限はな
いが、一般には主鎖および/または側鎖等に芳香族環を
有する半芳香族性のポリアミドを例示できる。具体的に
はテレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸とヘキ
サメチレンジアミン等のジアミンとの重合体、三元共重
合体等を例示できるが特に制限はない。こうした非晶質
系ポリアミド樹脂は高湿時のガスバリアー性に優れ、例
えばある種の非晶質系ポリアミドはその25μmフィルム
の0%RHの酸素透過度が39cc/m2.24hr(23℃)、100%R
Hでは17cc/m2.24hr(23℃)程度の値を確保することも
できる。
本発明に係る多層フィルムとしては、その少なくとも
一層が、脂肪族系および芳香族系ポリアミド樹脂と非晶
質系ポリアミド樹脂とを前者50〜95重量%と後者50〜5
重量%、好ましくは前者60〜90重量%と後者40〜10重量
%含むポリアミド系重合体であればよい。またかかる多
層フィルムのトータルの厚さについては、特に制限はな
いが、通常8〜100μ、好ましくは12〜80μ程度を例示
できる。尚前記したポリアミド系重合体中にはその他適
宜の第三成分が添加されていてもいっこうに差しつかえ
ない。
この際、多層フィルムの構成としては2層以上、好ま
しくは3〜7層程度のものを例示できる。多層化する
際、他の層として使用する樹脂は特に制限はなく、各種
の樹脂層を適宜に組み合せて用いればよい。通常用いら
れる樹脂としてはオレフィン系重合体を先ず例示でき
る。こうしたオレフィン系重合体としては、例えばオレ
フィン類の単独重合体、相互共重合体、他の共重合可能
なモノマー例えば他のビニル系モノマー等との共重合体
及びこれらの変性共重合体等を例示できる。具体的には
例えば低密度から高密度に亙る各種密度のポリエチレン
(線状低密度ポリエチレンを含む)、ポリプロピレン、
ポリブテン、これらの相互共重合体、アイオノマー樹
脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、変性ポリオレフィン系樹脂等を例示でき
る。ここで変性ポリオレフィン系樹脂としては、上記オ
レフィン類の単独又は共重合体等に例えばマレイン酸、
フマル酸、アクリル酸、その他適宜の不飽和カルボン酸
又はその酸無水物、エステル若しくは金属塩等の誘導体
を共重合例えばグラフト共重合した変性重合体を代表的
なものとして例示でき、上記変性重合体の単独又は他の
成分、例えば他のオレフィン系重合体との混合物等も前
記変性ポリオレフィン系樹脂の中に含まれる。こうした
変性ポリオレフィン系樹脂は本発明の接着性樹脂として
好適に使用され得るものであり、その他接着性樹脂とし
てアイオノマー樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹
脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等を例示でき
特に制限はない。
また前記したオレフィン系重合体のうち特に好ましい
ものは低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、
アイオノマー樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等である。上記オレフィン系重
合体は単独で或は2種以上混合して用いられ得る。こう
したオレフィン系重合体からなる層は必要ならばヒート
シール層として使用することも可能であり便利である。
またガスバリアー性樹脂も他の層に用いられる樹脂の
一つとして例示でき、こうしたガスバリヤー性を有する
樹脂には、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリ塩化ビニ
リデン系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体
(例えばエチレン含有量20〜60%モル、けん化度90%以
上のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物)、脂肪族
系および/または芳香族系ポリアミド樹脂等を例示する
ことができるし、更にはポリエステル系樹脂等も例示で
きる。
こうした多層フィルムの中でより好ましい態様として
はフラット状フィルムであって、本発明に係るポリアミ
ド系重合体層、変性ポリオレフィン系樹脂層、オレフィ
ン系重合体層がこの順序で積層された少なくとも三層を
基本構成とするものを例示でき、こうした多層フィルム
については基本構成さえ備えていれば他はいかなる層構
成であっても差しつかえない。
多層フィルムを構成する各層の樹脂として種々の組合
わせを採用できることは以上の説明で明らかであるが、
更に好ましい組合わせ例を例示すると以下の通りであ
る。尚下記において各アルファベット記号は下記の樹脂
を表示するものとする。
A:本発明のポリアミド系重合体 B:変性ポリオレフィン系樹脂 C:オレフィン系重合体 D:A層に用いる重合体以外のガスバリヤー性樹脂 A/B/C、A/D/C、A/D/A、B/A/B、A/D/B、B/A/B/C、A/D/B/
C、A/B/D/B、B/D/A/B、B/A/D/B、A/B/D/B/C、B/A/D/B/
C、B/D/A/B/C、D/A/B/C、C/B/A/B/C、A/B/C/C、C/B/A/D
/A/B/C、B/A/D/A/B/C 尚上記における一つの多層フィルム中で、Bが夫々異
なっている種類の変性ポリオレフィン系樹脂を用いて
も、同じ種類のものを用いてもよく、さらにCについて
も夫々異なっている種類のオレフィン系重合体を用いて
も、同じ種類のものを用いてもよいことは勿論である。
上記組合せにおいてBをアイオノマー樹脂に代えたも
の、また最外層を塩化ビニリデン系樹脂層(D)におき
かえたもの又は塩化ビニリデン系樹脂を更にコートした
ものも包含される。またDとしてエチレン−ビニルアル
コール共重合体、塩化ビニリデン系樹脂等を使用するこ
ともできる。
本発明の多層フィルムの厚さについては、トータルの
厚みが8〜100μ、好ましくは12〜80μであり、ポリア
ミド系重合体層の厚さが5〜40μ、好ましくは8〜30μ
である範囲が望ましく、必要に応じ加えられる接着性樹
脂層並びにオレフィン系重合体層の厚さについては接着
性樹脂層の厚さが1〜10μ、好ましくは2〜5μおよび
オレフィン系重合体層の厚さが1〜50μ、好ましくは2
〜40μである範囲が望ましいが、これらの記載は特に制
限はなく、必要に応じあらゆる値のものが使用可能であ
る。また、熱収縮性を有する多層フィルムの熱収縮率や
熱収縮性が乏しいか、熱収縮性を実質的に有しない多層
フィルムの熱収縮率についても同様である。熱収縮性を
有する多層フィルムは、90℃の熱水浴30秒での熱収縮率
が縦方向に5〜50%、好ましくは10〜30%、横方向に5
〜50%、好ましくは10〜30%であるのが、望ましく、又
熱収縮性が乏しいか又は熱収縮性を実質的に有しない多
層フィルムは、90℃の熱水浴30秒での熱収縮率が縦方向
に5%未満、好ましくは0〜3%、横方向に5%未満、
好ましくは0〜3%であるのが、望ましい。但し、これ
らの範囲は一例に過ぎず、特に制限を受けるものではな
い。
次に本発明の製造法の具体例について述べることにす
る。本発明はフラット状で延伸された多層フィルムに係
り、Tダイスよりフラット状に共押出製膜すればよい。
製膜は特に制限はないが、一般には冷却されたチルロー
ル上に押出しキャスティングして行なわれており、こう
して製膜されたフィルムを連続して、もしくは別工程で
延伸することにより本発明は達成される。延伸は一軸、
二軸延伸等を例示でき、一般にはロール延伸機による縦
延伸および/またはテンター延伸機による横延伸が行な
われることにより必要なる延伸が施されるが、延伸手段
は特に制限を受けるものではない。延伸条件は多層フィ
ルムに用いる重合体の特質により左右され特に制限はな
いが、通常では縦方向に2〜5倍および/または横方向
に2〜6倍の1軸又は2軸延伸を行い、縦方向の延伸温
度としては60〜120℃、好ましくは70〜100℃の範囲の値
を、横方向の延伸温度としては70〜180℃、好ましくは1
00〜160℃である範囲の値を例示できる。
延伸の後必要に応じて熱処理を行うが、高度の熱収縮
性を必要とする場合は熱処理を行なわないこともある。
熱処理はいかなる手段によるもよいが、一般にはテンタ
ー延伸機による横延伸に引き続き連続工程で行われるこ
とが多い。熱処理を行う際、巾方向に20%以内、好まし
くは3〜10%に縮小(弛緩)させた状態で行うこともあ
るが、勿論横延伸時の巾と同じに設定してもよく、また
横延伸時以上の巾に設定してもよい。熱処理温度につい
ては、熱収縮性を有する多層フィルムを得る場合と、熱
収縮性が乏しいか、熱収縮性を実質的に有しない多層フ
ィルムを得る場合では異なっており、前者は高温域、後
者には低温域で行われることが多い。熱収縮性を有する
多層フィルムを得るための熱処理は、テンター延伸機に
より150℃未満、好ましくは80〜130℃の範囲で、かつ必
要ならば巾方向に20%以内、好ましくは3〜10%の範囲
で縮小させた状態で行うのが望ましく、又熱収縮性を有
しないか、熱収縮性の乏しい多層フィルムを得るための
熱処理は、テンター延伸機により150℃以上、好ましく
は180〜250℃の範囲で、かつ必要ならば巾方向に20%以
内、好ましくは3〜10%の範囲で縮小させた状態で行う
のが望ましい。但し、これらの数値は一例で、特に制限
を受けるものでない。熱収縮性を有するフィルムを得る
場合、熱処理は自然収縮を防止する目的で行なわれてお
り、熱収縮性に乏しいか、熱収縮性を実質的に有しない
フィルムを得る場合に行う熱処理の目的(熱収縮性をお
さえるため)とは若干目的が異なっている場合がある。
本発明に係る多層フィルムの用途としては食肉、加工
肉、レトルト食品、水物食品、電子レンジ用品、冷凍食
品(水産物、食肉等)等の食品用包装材料、その他各種
包装材料をあげることができ、また深絞り容器等に加工
することも可能であるし、その用途については特に制限
はなく、あらゆる分野に応用が可能である。
包装形態としてはオーバーラップ包装、スリーブ包装
等を挙げることができ、またヒートシールにより袋状と
してもよく特に制限はないが、センターシールを施して
長尺チューブ状フィルムとした場合は所定の寸法にカッ
トするだけで包装材料として使用することもでき、この
ような使い方も可能で、特に制限はない。
以上は本発明の好ましい実施態様を例示したまでで、
本発明はかかる記載に制限を受けることなく、あらゆる
実施態様を取ることが可能である。
<実施例1> ナイロン6樹脂80重量%と非晶質系ポリアミド樹脂20
重量%とを含有するポリアミド系重合体層A、変性線状
低密度ポリエチレンと線状低密度ポリエチレンとを含有
する接着性樹脂層B、線状低密度ポリエチレン層Cが、
この順序になるようにTダイスより冷却水の循環するチ
ルロールに共押出製膜せしめ、フラット状の三層フィル
ムを得、しかる後80℃のロール延伸機により3倍に縦延
伸し、更に120℃の雰囲気のテンター延伸機により3.5倍
に横延伸せしめ、続いて同テンターにより巾を4%程度
縮小せしめつつ100℃の雰囲気中で熱固定した。こうし
て得たフィルムの厚さはA、B、C=10、2、20μであ
り、熱水90℃×30秒の熱収縮率は縦方向に15%、横方向
に20%であった。こうしたフィルムは偏肉精度も良好
で、厚さのバラツキが少なかった。
<比較例1> 実施例1においてナイロン6のみからなるポリアミド
系重合体層を用いる以外、実施例1と同様にして、熱収
縮性多層フィルムを得んとし、同条件で延伸を行なった
ところ、テンター延伸時に破れが多発し、安定して延伸
ができなかった。
<実施例2> 実施例1と同じ樹脂を用い、C/B/A/B/Cの如く5層フ
ィルムとなるようにした以外、実施例1と同様にして熱
収縮性を有する多層フィルムを得た。(以下No.1) またNo.2として熱処理を200℃の雰囲気中とする以外
実施例1と同様にして、熱収縮性の乏しい多層フィルム
を得た。
以下実験No.3〜6は、同様に製膜し、使用材料、厚
さ、延伸温度、熱処理温度を第一表の如く設定したもの
である。
この際、 LLは 線状低密度ポリエチレン LL1は高融点線状低密度ポリエチレン LL2は低融点線状低密度ポリエチレン 変LLは変性線状低密度ポリエチレンと線状低密度ポリ
エチレンの混合物 PAは ナイロン6と非晶質系ポリアミド樹脂の混合物 (実施例1の配合割合) PPは ポリプロピレン 変PPは変性ポリプロピレンとポリプロピレンとの混合
物 PA1はナイロン6樹脂100重量部と芳香族系ポリアミド
樹脂100重量部と非晶質系ポリアミド樹脂重量20重量部
(9.1重量%)との混合物 である。
こうして得た多層フィルムの特徴と好ましい用途の具
体例としては、No.1のものは、カール防止性に優れ、封
筒状シールが可能でボイル食品用、加工肉用ケーシン
グ、食肉用、一般食品用等の熱収縮包装用材料として好
んで用いられ、No.2のものはNo.1と同様の特徴を有しN
o.1の非収縮分野、その他例えば冷凍食品、各種食品等
の包装用材料として好んで用いられ、No.3のものは背張
り状(内面)シールが可能なごとくシール強度をアップ
せんとしたもので、No.4のものはシール強度をアップし
片面の耐熱性を向上せんとしたもので、No.5のものは耐
熱性を向上せしめ、レトルト食品の包装材料として好適
なもので、No.6のものは特に高度のガスバリアー性が要
求される食品等の包装材料として好適なものである。以
上に示した用途はあくまで好ましいものの例示であり、
本実施例はかかる記載に制限を受けるものでない。
<発明の効果> 本発明は多層フィルムにおける少なくとも一層に特定
のポリアミド系重合体層を用いるため、熱延伸性が良好
でフラット状での延伸が可能となり、延伸速度のアップ
も可能となる等の利点がある。その上こうして得られた
フィルムは偏肉精度に優れ、厚さ斑も少ないので各種包
装材料として好適に用いられ、今後の用途拡大に大きな
期待が寄せられている。
例えば、熱収縮性を有する多層フィルムも提供できる
ため、各種シュリンク包装への用途に優れており、被包
装物を例えば食肉類とする時は、その熱収縮性のため
に、食肉類にぴったりと密着して包装され、経時による
肉汁等の発生がおさえられる等の効果をも奏するもので
ある。
更に、例えば熱収縮性を実質的に有しないか、熱収縮
性に乏しい多層フィルムも提供できるため、各種包装材
料、その他あらゆる分野への適応が可能である等の利点
もある。
【図面の簡単な説明】 第1図は実施例1のフィルムにおける温度と横の熱収縮
率の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 義則 滋賀県守山市森川原町163番地 グンゼ 株式会社守山工場内 (72)発明者 和田 吉弘 滋賀県守山市森川原町163番地 グンゼ 株式会社守山工場内 (72)発明者 岩見 正昭 三重県名張市すずらん台西三番町152 (56)参考文献 特開 昭58−28352(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フラット状で延伸されてなる多層フィルム
    における少なくとも一層が、脂肪族系ポリアミド樹脂10
    0重量部に対し、芳香族系ポリアミド樹脂が3〜900重量
    部の割合で配合された構成の脂肪族系および芳香族系ポ
    リアミド樹脂50〜95重量%と非晶質系ポリアミド樹脂50
    〜5重量%とを含有するポリアミド系重合体層であるこ
    とを特徴とする多層フィルム。
  2. 【請求項2】多層フィルムがフラット状で延伸されてお
    り、脂肪族系ポリアミド樹脂100重量部に対し、芳香族
    系ポリアミド樹脂が3〜900重量部の割合で配合された
    構成の脂肪族系および芳香族系ポリアミド樹脂50〜95重
    量%と非晶質系ポリアミド樹脂50〜5重量%とを含有す
    るポリアミド系重合体層A、接着性樹脂層B、オレフィ
    ン系重合体層Cがこの順序で積層されてなる少なくとも
    三層を基本構成とすることを特徴とする多層フィルム。
  3. 【請求項3】少なくとも一層が、脂肪族系ポリアミド樹
    脂100重量部に対し、芳香族系ポリアミド樹脂が5〜900
    重量部の割合で配合された構成の脂肪族系および芳香族
    系ポリアミド樹脂50〜95重量%と非晶質系ポリアミド樹
    脂50〜5重量%とを含有するポリアミド系重合体層であ
    る多層フィルムを製造するに当り、Tダイスよりフラッ
    ト状に共押出製膜し、次いで延伸することを特徴とする
    多層フィルムの製造法。
  4. 【請求項4】脂肪族系ポリアミド樹脂100重量部に対
    し、芳香族系ポリアミド樹脂が5〜900重量部の割合で
    配合された構成の脂肪族系および芳香族系ポリアミド樹
    脂50〜95重量%と非晶質系ポリアミド樹脂50〜5重量%
    とを含有するポリアミド系重合体層A、接着性樹脂層
    B、オレフィン系重合体層Cがこの順序で積層されてな
    る少なくとも三層を基本構成とする多層フィルムを製造
    するに当り、Tダイスよりフラット状に共押出製膜し、
    次いで延伸することを特徴とする多層フィルムの製造
    法。
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