JP3213729B2 - 多層延伸フィルム - Google Patents
多層延伸フィルムInfo
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Description
好適な多層延伸フィルムに関するものである。
層、エチレン含有量が20〜65モル%であり、鹸化度
が90%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物
(以下「EVOH」という)層及びポリアミド系樹脂層
のサンドイッチ構造を基本構成とする多層フィルムの開
発に取組み、ガスバリアー性に優れた強靭な多層延伸フ
ィルムを追及してきた(特願平2−312162号)。
ムは、未延伸状態では各層間の接着強度は十分であり、
特に問題は生じないが、斯かる多層フィルムの状態で延
伸してなる多層延伸フィルムに印刷、ドライラミネート
等を施す場合、印刷等の面に近い側のポリアミド系樹脂
層とEVOH層との層間強度が低下し、何らかのショッ
クで層間剥離現象、所謂デラミ現象が生じ、問題となっ
ていた。
は、印刷、ドライラミネート等の工程における溶剤にあ
り、溶剤がポリアミド系樹脂層に浸潤し、ポリアミド系
樹脂層とEVOH層との接着力を弱めていたのである。
ミド系樹脂層/EVOH層/ポリアミド系樹脂層を基本
構成とするものであって、溶剤に接しても層間剥離の生
じない多層フィルムを開発すべく鋭意研究を重ね、つい
に本発明を完成するに至った。
ミド樹脂層、接着性樹脂層、EVOH層、接着性樹脂
層、ポリアミド系樹脂層がこの順序に積層されており、
少なくとも5層で構成されてなることを特徴とする多層
延伸フィルムに係る。
は、特に限定されるものではなく、例えばナイロン6樹
脂、ナイロン66樹脂、ナイロン610樹脂、ナイロン
12樹脂等の他に、ナイロン6−66共重合体、ナイロ
ン6−610共重合体等のコポリアミド、芳香族系ポリ
アミド樹脂、非晶質系ポリアミド樹脂もしくはこれらの
混合物等を挙げることができる。
クタムを開環重合して得られる周知のものである。また
芳香族系ポリアミド樹脂とは、主鎖及び/又は側鎖に芳
香族環を有する構造のものならば特に制限はないが、通
常では結晶性を有するものが好ましく、更に一般にはm
−もしくはp−キシリレンジアミンと炭素数4〜12程
度のジカルボン酸とから重縮合されたポリキシリレン系
重合体を例示できる。特にm−キシリレンジアミンとア
ジピン酸とから合成されたポリメタキシリレンアジパミ
ドが好適なものとして例示でき、斯かる重合体はガスバ
リアー性、低吸水性、低透湿性等の特性を備えている。
本発明では、例えばナイロン6樹脂及び/又はナイロン
6−66共重合体と芳香族系ポリアミド樹脂とをブレン
ドしてもよく、その配合量はナイロン6樹脂及び/又は
ナイロン6−66共重合体100重量部(以下単に
「部」と記す)に対して芳香族系ポリアミド樹脂5〜9
5部程度が望ましいが、この範囲に限定されるものでは
なく、適宜にブレンドして用いればよい。
がないものか、結晶性の乏しいもの等を総称しており、
特に制限されるものではないが、一般には主鎖及び/又
は側鎖等に芳香族環を有する半芳香族性のポリアミド等
を例示でき、より具体的にはテレフタル酸、イソフタル
酸等のジカルボン酸とヘキサメチレンジアミン等のジア
ミンとの重合体、三元共重合体等を例示できる。斯かる
非晶質系ポリアミド樹脂は、高湿時のガスバリアー性に
優れ、例えばある種の非晶質系ポリアミド樹脂はその2
5μmフィルムの0%RHの酸素透過度が39cc/m
2 ,24hr(23℃)、100%RHでは17cc/
m2 ,24hr(23℃)程度の値を確保することもで
きる。尚、前記したポリアミド系樹脂や鹸化物中にはそ
の他適宜の第三成分が添加されていても一向に差支えな
い。非晶質系ポリアミド樹脂は、通常では他のポリアミ
ド系樹脂にブレンドして用いられることが多い。斯かる
非晶質系ポリアミド樹脂は、例えば前記芳香族系ポリア
ミド樹脂に代えて芳香族系ポリアミド樹脂と同程度のブ
レンド量で用いることができるが、このことは特に制限
がない。また、例えば前記ナイロン6樹脂及び/又はナ
イロン6−66共重合体と芳香族系ポリアミド樹脂とに
加えて、更に非晶質系ポリアミド樹脂をブレンドしても
よく、そのブレンド量も前記ナイロン6樹脂及び/又は
ナイロン6−66共重合体と芳香族系ポリアミド樹脂と
のブレンド量に加えて非晶質系ポリアミド樹脂を5〜9
5部程度ブレンドしてもよい。
レン含有量が20〜65モル%であり、鹸化度が90%
以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物である限り
従来公知のものを広く使用できる。エチレン含有量が6
5モル%を越えると、エチレン含有量の増加に伴いガス
遮断性が急激に低下し、透明性も悪くなる。一方、エチ
レン含有量が20モル%に満たない場合には、耐湿性が
不十分となり、且つガス遮断性の湿度依存度が大きくな
るので、不適当である。また鹸化度が90%未満である
と、吸湿性が増大し、ガス遮断性が低下するという不都
合が生ずる。本発明では、EVOHとしてエチレン含有
量が25〜50モル%であり、鹸化度が96%以上のエ
チレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物を用いるのが好適で
ある。EVOHの重合度としては、特に制限されるもの
ではないが、極限粘度で表わして0.07〜0.15l
/g程度のものを例示できる。極限粘度が0.07l/
gより小さくなると、溶融時の粘度が低く、均質なフィ
ルムが得られ難くなる傾向になると共に、実用的な成形
物にならない場合が多くなり、一方、極限粘度が0.1
5l/gを越えると、溶融粘度が高くなり過ぎて、押出
成形が困難になる場合が多くなる傾向にある。しかしな
がら、斯かる極限粘度の範囲を逸脱しても、使用に供し
得る場合もあることは勿論である。
に制限がなく、例えば変性ポリオレフィン系樹脂、アイ
オノマー樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹脂等を
挙げることができる。これらの中でも変性ポリオレフィ
ン系樹脂が好適に使用され得る。変性ポリオレフィン系
樹脂としては、オレフィンの単独又は共重合体に変性せ
しめる物質を共重合、例えばグラフト共重合させた変性
重合体を代表的なものとして例示できる。ここでオレフ
ィンの単独又は共重合体としては、具体的には例えば低
密度から高密度に亙る各種密度のポリエチレン(線状低
密度ポリエチレンを含む)、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブチレ
ン共重合体、プロピレン−ブチレン共重合体、エチレン
−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
等が挙げられる。前記した変性せしめる物質としては、
例えばマレイン酸、フマル酸、アクリル酸、その他適宜
の不飽和カルボン酸又はその酸無水物、エステルもしく
は金属塩等の誘導体等が挙げられる。上記変性重合体と
他の成分、例えば他のオレフィン系重合体との混合物等
も前記変性ポリオレフィン系樹脂の中に含まれる。
樹脂層、接着性樹脂層、EVOH層、接着性樹脂層、ポ
リアミド系樹脂層がこの順序に積層されており、少なく
とも5層で構成されてなるものである。或いは、本発明
の多層延伸フィルムは、上記二つの接着層のうちいずれ
か一層の接着性樹脂層が省かれ、少なくとも4層で構成
されているものでもよい。
層もしくは5層で構成されているもので、斯かるフィル
ムの両側もしくは片側に更に他の重合体によるフィルム
層を積層することは一向に差支えない。斯かる他の重合
体としてはオレフィン系重合体(例えば前記オレフィン
の単独又は共重合体)が好ましく、このうち特に好まし
いものは低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、アイオノマー樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらオ
レフィン系重合体は、単独で又は2種以上混合して用い
られ得る。このようなオレフィン系重合体からなるフィ
ルム層は、必要ならばヒートシール層や保護層として使
用することも可能であり便利である。
他の層に用いられる樹脂の一つとして例示でき、斯かる
ガスバリアー性を有する樹脂には、ポリアクリロニトリ
ル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、更にはポリエス
テル系樹脂等も例示できる。
脂として種々の組合わせを採用できることは以上の説明
で明らかであるが、更に好ましい組合わせ例を例示する
と以下の通りである。尚、下記において各アルファベッ
ト記号は下記の樹脂を表示するものとする。A:ポリア
ミド系樹脂、B:変性ポリオレフィン系樹脂、C:オレ
フィン系重合体、D:EVOH。
B/A/B/D/A、C/B/A/B/D/B/A/
B/C、 A/B/D/A/B、B/A/B/D/B/
A、 B/A/B/D/B/A/B、C/B/A/B/
D/A、 A/B/D/A/B/C、C/B/A/B/
D/B/A *C/A/B/D/A、*C/A/B/D
/B/A *印のC/A間は多層フィルムの所定のA層側に、印刷
後C層をドライラミネートしたもので、他は全て共押出
法により積層したものである。
で、Bがそれぞれ異なっている種類の変性ポリオレフィ
ン系樹脂を用いても、同じ種類のものを用いてもよいこ
とは勿論である。更に、B及びCのそれぞれに異なった
種類の変性ポリオレフィン系樹脂を用いることも可能で
ある。また上記組合わせにおいて、Bをアイオノマー樹
脂等に代えたもの等を使用することもできるし、適宜の
層にアルミニウム等の金属箔をラミネートしてもよく、
金属蒸着を施してもよい。
しては、通常一層につき2〜35μ程度、好ましくは3
〜20μ程度とするのがよい。EVOH層の厚さとして
は、通常1〜30μ程度、好ましくは2〜20μ程度と
するのがよい。接着剤層の厚さとしては、通常1〜10
μ程度、好ましくは1〜5μ程度とするのがよい。本発
明で必要に応じて加えられるオレフィン系重合体からな
るフィルム層の厚さについては、適宜でよい。勿論これ
ら厚さの記載は特に制限はなく、必要に応じあらゆる値
のものが使用可能である。
しては、20cc/m2 ,24H、atm(20℃、6
5%RH)以下、好ましくは10cc/m2 ,24H、
atm(20℃、65%RH)以下程度が望ましいが、
勿論これらの値は特に制限はなく、必要に応じあらゆる
値のものが使用可能である。
着強度が150g/15mm以上であることが望まし
く、しかも印刷を施した3日後に150g/15mm以
上であることが一層望ましいが、前記150g/15m
mの値については特に制限はなく、斯かる値以下であっ
ても用途によっては使用できる。
有していてもよいし、熱収縮性が乏しいか、熱収縮性を
実質的に有しなくてもよい。熱収縮性を有する多層フィ
ルムの熱収縮率や、熱収縮性が乏しいか、熱収縮性を実
質的に有しない多層フィルムの熱収縮率については、適
宜でよく、特に制限を受けるものではないが、例えばそ
の一例を挙げると次の通りである。即ち、多層フィルム
が熱収縮性を有する場合、98℃の熱水浴30秒での熱
収縮率が縦方向に5〜50%程度、好ましくは10〜3
0%程度、横方向に5〜50%程度、好ましくは10〜
30%程度である。また多層フィルムが実質的に熱収縮
性を有しないか、熱収縮性に乏しい場合、98℃の熱水
浴30秒での熱収縮率が縦方向に5%未満、好ましくは
0〜3%程度、横方向に5%未満、好ましくは0〜3%
程度である。
時二軸延伸されてもよいが、通常ではフラット状に製膜
され且つ逐次二軸延伸されてなるものが好ましい態様と
して例示できる。以下その具体例につき説明する。本発
明では、通常Tダイスよりフラット状に共押出製膜すれ
ばよい。製膜は特に制限はないが、一般には冷却された
チルロール上に押出しキャスティングして行なわれ、斯
くして製膜されたフィルムを連続して、又は別工程で延
伸することにより、本発明の多層フィルムが製造され
る。延伸は二軸延伸法を例示でき、一般にはロール延伸
機による横延伸が行なわれることにより必要なる延伸が
施されるが、延伸手段は特に制限を受けるものではな
い。延伸条件は多層フィルムに用いる重合体の特質によ
り左右され制限はないが、通常では縦方向に2〜5倍、
横方向に2〜6倍(延伸順序は縦、横が逆でもよい)の
二軸延伸を例示でき、縦方向の延伸温度が50〜120
℃、好ましくは60〜110℃の範囲、横方向の延伸温
度が70〜180℃、好ましくは100〜160℃の範
囲を例示できる。
熱処理を行なうが、高度の熱収縮性を必要とする場合は
熱処理を行なわないこともある。熱処理はいかなる手段
でもよいが、一般にはテンター延伸機により横延伸に引
続き連続工程で行なわれることが多い。熱処理を行なう
際、巾方向に20%以内、好ましくは3〜10%に縮小
(弛緩)させた状態で行なうこともあるが、勿論横延伸
時の巾と同じに設定してもよく、また横延伸時以上の巾
に設定してもよい。熱処理温度については、熱収縮性を
有する多層フィルムを得る場合と、熱収縮性が乏しい
か、熱収縮性を実質的に有しない多層フィルムを得る場
合とでは異なっており、前者は高温域、後者は低温域で
行なわれることが多い。例えば、熱収縮性を有する多層
フィルムを得るためには、熱処理をテンター延伸機によ
り雰囲気温度で150℃未満、好ましくは80〜130
℃の範囲で、且つ必要ならば巾方向に20%以内、好ま
しくは3〜10%の範囲で縮小させた状態で行なうこと
も可能である。また熱収縮性が乏しいか、熱収縮性を実
質的に有しない多層フィルムを得るためには、熱処理を
テンター延伸機により雰囲気温度で150℃以上(フィ
ルム温度で接着性樹脂の融点以上の温度)、好ましくは
170〜220℃の範囲で、且つ必要ならば巾方向に2
0%以内、好ましくは3〜10%の範囲で縮小させた状
態で行なうことも可能である。しかし、これらの数値は
あくまで一例で、特に制限を受けるものではない。熱収
縮性を有するフィルムを得る場合、熱処理は自然収縮を
防止する目的で行なわれるが、熱収縮性が乏しいか、熱
収縮性を実質的に有しない多層フィルムを得る場合は、
熱収縮性を押さえるためとポリアミド系樹脂層とEVO
H層との接着を強化するために行なわれており、両者は
目的が異なっている場合がある。このような熱処理は、
好ましくは接着性樹脂の融点以上の温度で行なうことが
望ましく、斯くして所期の目的に最も適した多層延伸フ
ィルムを得ることができる。
樹脂層の表面に印刷を施し、更に必要ならばその上にラ
ミネート層、例えば各種重合体からなるフィルムをドラ
イラミネートしたり、各種重合体を押出ラミネートして
なる層を設けることは一向に差支えない。この際、前記
した層を形成するフィルムは、延伸されていてもよいし
未延伸であってもよいが、ヒートシール性等を考慮する
と未延伸がより好ましく、またその材質としては特に制
限はないが、例えば前記した各種オレフィン系重合体を
挙げることができる。本発明の多層フィルムは、このよ
うにして印刷を施しても、その溶剤のために接着強度が
低下し、層間剥離を起こすことはない。特に接着性樹脂
の融点以上で熱処理したものは一層有効である。尚、4
層構成の多層フィルムの場合には、接着性樹脂層が介在
しているポリアミド系樹脂層側に印刷を施すのが望まし
い。
は、特に制限はなく、あらゆる分野に応用が可能であ
り、例えば食肉、加工肉、レトルト食品、水物食品、電
子レンジ用品、冷凍食品等の食品用包装材料、繊維製品
用包装材料、その他各種包装材料等を挙げることがで
き、また深絞り容器等に加工することも可能であるし、
更にアドバルーン、風船、気球等の材料として用いるこ
とも考えられる。
特に制限がなく、例えばオーバーラップ包装、スリーブ
包装等を挙げることができ、またヒートシールにより袋
状としてもよい。またセンターシールを施して長尺チュ
ーブ状フィルムとした場合は所定の寸法にカットするだ
けで包装材料として使用することもでき、このような使
い方も可能で、特に制限はない。
たまでで、本発明は斯かる記載に制限を受けることな
く、あらゆる実施態様を採ることが可能である。
かにするが、本発明はこれらになんら限定されるもので
はない。。
0重量%とを含有するポリアミド系樹脂層A、変性線状
低密度ポリエチレン系樹脂B、エチレン含有量44モル
%、鹸化度99%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体
鹸化物層(融点164℃)DがA/B/D/B/Aの順
序になるようにTダイスより冷却水の循環するチルロー
ルに共押出製膜せしめ、フラット状の5層フィルムを
得、しかる後70℃のロール延伸機により3倍に縦延伸
し、更に100℃の雰囲気のテンター延伸機により3.
5倍に横延伸せしめ、続いて同テンターにより巾を4%
程度縮小せしめつつ125℃の雰囲気中で熱固定した。
このようにして得たフィルムの厚さは、A/B/D/B
/A=5/2/3/2/5μであり、熱水98℃×30
秒の熱収縮率は縦方向に12%、横方向に18%であっ
た。該フィルムは、偏肉精度も良好で、厚さのバラツキ
は少なかった。また酸素透過度は、2cc/m2 、24
H、atm(20℃、65%RH)であった。
になるようにTダイスより冷却水の循環するチルロール
に共押出製膜せしめ、フラット状の5層フィルムを得、
しかる後70℃のロール延伸機により3倍に縦延伸し、
更に100℃の雰囲気のテンター延伸機により3.5倍
に横延伸せしめ、続いて同テンターにより巾を4%程度
縮小せしめつつ210℃の雰囲気中(フィルム表面はB
の融点以上の温度)で熱固定した。このようにして得た
フィルムの厚さは、A/B/D/B/A=5/2/3/
2/5μであり、熱水98℃×30秒の熱収縮率は縦方
向に1%、横方向に1%であった。該フィルムは、偏肉
精度も良好で、厚さのバラツキは少なかった。また酸素
透過度は、2cc/m2 、24H、atm(20℃、6
5%RH)及び1cc/m2 、24H、atm(20
℃、ドライ)であった。
B2 /C(ここでB1及びB2 は変性線状低密度ポリエ
チレン系樹脂であり、Cは線状低密度ポリエチレン系樹
脂である)の如く7層フィルムとなるようにした以外、
実施例1と同様にして熱収縮性を有する多層フィルムを
得た(No.1)。
囲気中とする以外実施例1と同様にして、熱収縮性の乏
しいフィルムを得た。
使用材料、厚さ、延伸温度、熱処理温度とする以外は、
上記実施例同様に製膜し、各多層フィルムを得た。
率、偏肉精度及び厚さバラツキを表1に併せて示す。
変LLは変性線状低密度ポリエチレン、PAはナイロン
6樹脂と非晶質系ポリアミド樹脂との混合物(実施例1
の配合割合)、PPはポリプロピレン、変PPは変性ポ
リプロピレンとポリプロピレンとの混合物、PA1 はナ
イロン6樹脂100部と芳香族系ポリアミド樹脂50部
と非晶質系ポリアミド樹脂15部(9.1重量%)との
混合物、PA2 はナイロン6−ナイロン66共重合体で
ある。
徴と好ましい用途の具体例としては、No.1のもの
は、ボイル食品用、加工肉用ケーシング、食肉用、一般
食品用等の熱収縮包装用材料として好んで用いられ、N
o.2のものはNo.1のものと同様の特徴を有し、N
o.1の非収縮分野、その他例えば冷凍食品、各種食品
等の包装用材料として好んで用いられ、No.3のもの
はシール強度をアップせんとしたもので、No.4のも
のは耐熱性を向上せんとしたもので、No.5のものは
耐熱性を向上せしめ、レトルト食品の包装材料として好
適なもので、No.6のものは特に高度のガスバリアー
性が要求される食品等の包装材料として好適なものであ
る。以上に示した用途はあくまで好ましいものの例示で
あり、本実施例は斯かる記載に制限を受けるものではな
い。
後厚さ50μの未延伸ポリエチレンフィルムをドライラ
ミネートして多層フィルムを作成した。該多層フィルム
は、使用中にも層間強度が低下することがなく、層間剥
離も生じない好適なものであった。この際、印刷、ラミ
ネートして3日後の各層間の接着強度は200g/15
mm以上であった。
Aからなる4層フィルムを実施例2と同様にして作成
し、そのB層側のA面に実施例4と同様に印刷、ドライ
ラミネートを施して得た多層フィルムは、使用中にも層
間剥離が生じなかった。この際、印刷、ラミネートして
3日後の各層間の接着強度は190g/15mm以上で
あった。
/Aからなる3層フィルムを得た。このようにして得た
フィルムを用い、実施例4と同様にして印刷、ドライラ
ミネートを施し、多層フィルムを作成した。該多層フィ
ルムに印刷、ラミネートして3日後の印刷側のA/D間
の接着強度を調べたところ、70g/15mmであっ
た。このように従来の構成のフィルムは、印刷等におけ
る溶剤の影響により、層間接着強度が低下することがわ
かる。
EVOH層との間の所望の層として接着性樹脂を介在せ
しめているので、各層間の接着強度は優れたものとな
り、所定の用途に適したフィルムの提供が可能になる。
例えば印刷等を施した場合、従来では印刷側のポリアミ
ド系樹脂層とEVOH層との接着強度が印刷時の溶剤の
侵潤により低下する傾向があったが、本発明ではこのよ
うな現象が生ずる虞れがない。本発明は、以上のような
効果を奏するものであり、今後更に多くの需要が見込ま
れるものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリアミド系樹脂層、接着性樹脂層、エ
チレン含有量が20〜65モル%であり、鹸化度が90
%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物層、接着
性樹脂層、ポリアミド系樹脂層がこの順序で積層されて
おり、少なくとも5層で構成されてなる多層延伸フィル
ムであって、ポリアミド系樹脂層を構成するポリアミド
系樹脂がナイロン6樹脂及び/又はナイロン6−66共
重合体100重量部に対して芳香族ポリアミド樹脂5〜
95重量部を混合した樹脂であり、上記各々のポリアミ
ド系樹脂層の厚さが3〜20μm、多層延伸フィルム全
体の厚さが10〜70μmであり、98℃の熱水浴30
秒での熱収縮率が縦方向に5〜50%、横方向に5〜5
0%であることを特徴とする熱収縮性多層延伸フィル
ム。 - 【請求項2】 延伸後に接着性樹脂の融点以上の温度で
熱処理されてなる請求項1に記載の多層延伸フィルム。 - 【請求項3】 ポリアミド系樹脂層、接着性樹脂層、エ
チレン含有量が20〜65モル%であり、鹸化度が90
%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物層、接着
性樹脂層、ポリアミド系樹脂層がこの順序で積層されて
おり、少なくとも5層で構成されてなる多層延伸フィル
ムであって、ポリアミド系樹脂層を構成するポリアミド
系樹脂がナイロン6樹脂及び/又はナイロン6−66共
重合体100重量部に対して非晶質系ポリアミド樹脂5
〜95重量部を混合した樹脂であり、上記各々のポリア
ミド系樹脂層の厚さが3〜20μm、多層延伸フィルム
全体の厚さが10〜70μmであり、98℃の熱水浴3
0秒での熱収縮率が縦方向に5〜50%、横方向に5〜
50%であることを特徴とする熱収縮性多層延伸フィル
ム。 - 【請求項4】 延伸後に接着性樹脂の融点以上の温度で
熱処理されてなる請求項3に記載の多層延伸フィルム。
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JP5362292A JP3213729B2 (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 多層延伸フィルム |
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JP5362292A JP3213729B2 (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 多層延伸フィルム |
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JP5362292A Expired - Fee Related JP3213729B2 (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 多層延伸フィルム |
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