JP2996918B2 - プラテン及び、印字装置 - Google Patents

プラテン及び、印字装置

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JP2996918B2
JP2996918B2 JP8156783A JP15678396A JP2996918B2 JP 2996918 B2 JP2996918 B2 JP 2996918B2 JP 8156783 A JP8156783 A JP 8156783A JP 15678396 A JP15678396 A JP 15678396A JP 2996918 B2 JP2996918 B2 JP 2996918B2
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俊樹 羽田
博敬 竹之下
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/02Platens
    • B41J11/08Bar or like line-size platens

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理媒体へ衝撃を
伴う処理を行うに際し、その処理媒体を支持するための
機構に関し、詳しくは、インパクトプリンタで使用され
るプラテン、とそのプラテンを使用するプリンタに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】現在広く普及しているインパクトタイプ
のプリンタにおいては、図4,5に示すように、プリン
トヘッドのワイヤーがインクリボンを印字媒体(印字さ
れる媒体であって、各種帳票や通帳等の用紙類を含む概
念)に打ちつけ、インクリボンに染み込んだインクを印
字媒体に転写させる(複票においては、ワイヤーの印字
圧により、主に中紙のカーボン紙またはノンカーボン紙
を発色させる)ことによって、印字を行っている。この
プリントヘッドのワイヤーの衝撃を受け止め、印字媒体
を支持するためにプラテンが設けらている。
【0003】このプラテンに要求される特性は次のもの
がある。 1.表面が滑らかで均一であり経年変化が無く、寿命が
長い(好適には10年以上)こと 2.プリントヘッドのワイヤーに連続して叩かれても変
形しないこと 3.ワイヤーがあたったとき十分な反発力を発生するこ
と(反発力が十分でないと、印字が不鮮明となったり、
ワイヤーが戻る前にインクリボンが移動することによ
り、ワイヤーがリボンに引っ掛かり、障害が発生する可
能性がある) 4.ワイヤーが当たったときに或る程度衝撃の吸収があ
ること(衝撃の吸収が十分でないと、インクリボンの寿
命を短くし、また、特に新品のインクリボンを使用し、
薄厚の印字媒体に印字を行った場合、印字がにじむこと
となる) 5.印字時のノイズや振動の発生が少ないこと 6.印字媒体を後述する印字媒体固定部材とともに挟み
込んだ場合、印字媒体に応力、剪断力の集中を発生させ
ない構造であること(インパクトプリンタの場合、プリ
ントヘッドのワイヤーの衝撃を用いて印字を行うため、
印字媒体として複写用の帳票が用いられるが、プラテン
と印字媒体固定部材が挟み込んだ個所に応力、剪断力の
集中が発生すると、副票において、その個所に横線等の
不必要な複写が行われてしまう) 7.印字媒体の搬送を妨げないこと 8.加工が容易で安価なこと 9.プラテン本体が軽量であること(後述するプラテン
の昇降機構を備えるプラテンアッセンブリにおいて、プ
ラテン本体に十分な軽量化が図られていないと、プラテ
ン本体の昇降機構への追従性が悪化してしまう)
【0004】しかし、従来のインパクトプリンターにお
いては、プラテンの材料としてスチール、アルミ合金あ
るいはゴム等が用いられているが、上記要求の全てを満
たすものはなく、プリンターの用途に応じ幾つかの特性
を犠牲にすることで材料を選択していた。一般的な選択
として、耐久性と低コストを重視する用途においては、
アルミ合金の表面に硬質アルマイト処理を施した材料が
用いられている。しかしアルミ合金の硬度が低く、薄い
紙を大量に印字すると表面が陥没し極端に印字品質を損
なう欠点があり、ノイズ等の問題も発生する。この一
方、低ノイズを重視するとゴム等の弾性材料が選択され
るが、経年変化や、プリントヘッドのワイヤーの衝撃に
よる劣化が大きく、これをプラテンの表面に使用する
と、印字装置のライフの期間中何回か交換を余儀なくさ
れる。また、プリントヘッドのワイヤーの戻りが遅くな
り、ワイヤーが戻る前にインクリボンが移動してしまう
こととなり、インクリボンにワイヤーが引っ掛かってし
まう可能性が高くなる。そして、この問題を解決するた
めには、印字スピードを落さざるを得なかった。
【0005】かかる印字装置のプラテンにおける問題点
に関連して、実開昭58−140743号公報、特開昭
64−42265号公報、及び、特開昭64−5857
2号公報は、芯材と環状被覆材の中間に振動防止材また
は、消音のための部材等を挿入した3層構造のプラテン
ロールを開示している。かかる技術は、「印字時のノイ
ズや振動の発生が少ない」という点で、上記問題の1つ
を解決するが、環状被覆材は円筒形の形状であり、中間
層によって衝撃を吸収する構造を有していないため、
「ワイヤーが当たったときの或る程度衝撃を吸収する」
という点で十分な構造であるとはいえない。
【0006】また、特開昭64−42265号公報及
び、特開昭64−58572号公報は、プラスチックよ
りなる受板本体の表面に、炭素繊維を主基材とした耐摩
耗性プラスチック複合材料を設けたベルト活字プリンタ
用受板を開示している。かかる技術は、「プリントヘッ
ドのワイヤーに連続して叩かれても変形しない」という
点で上記問題点の1つを解決するが、衝撃や、振動、ノ
イズ等を吸収する弾性部材が使用されていないため、
「ワイヤーが当たったときに或る程度衝撃を吸収す
る」、「印字時のノイズや振動の発生が少ない」という
点で十分な構造であるとはいえない。
【0007】さらに、実開昭60−62952号公報
は、プラテンゴムの表面に、耐摩耗性、耐摺動性および
耐熱性に優れる薄膜をコーティングしたサーマルプリン
タ用プラテンが開示されている。かかる技術は、熱転写
用プリンタにおける技術であり、かかる技術をインパク
トプリンタに用いることを想到することは当業者に容易
ではないが、仮に、かかる技術をインパクトプリンタに
応用したとしても、プラテンゴムの表面は、耐摩耗性、
耐摺動性および耐熱性に優れる薄膜がコーティングされ
たものであるため、「プリントヘッドのワイヤーに連続
して叩かれても変形しない」という点で上記課題を解決
しない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、「1.表面
が滑らかで均一であり経年変化が無く、寿命が長い」こ
と、「2.プリントヘッドのワイヤーに連続して叩かれ
ても変形しない」こと、「3.ワイヤーがあたったとき
十分な反発力を発生する」こと、「4.ワイヤーが当た
ったときに或る程度衝撃の吸収がある」こと、「5.印
字時のノイズや振動の発生が少ない」ことという上記問
題点を同時に解決するプラテンを提供する。
【0009】また、本発明の好適な実施例においては、
「6.印字媒体を印字媒体固定部材とともに挟み込んだ
場合、印字媒体に応力、剪断力の集中を発生させない」
という上記課題を解決するプラテンと、そのプラテンと
協働する印字媒体を固定する機構を備えるプリンタが提
供される。
【0010】また、本発明の好適な実施例においては、
「7.印字媒体の搬送を妨げない」という上記課題を解
決するプラテンが提供される。
【0011】また、本発明の好適な実施例においては、
「8.加工が容易で安価である」また、「9.プラテン
本体が軽量である」という上記課題を解決するプラテン
と、そのプラテンと協働する機構を備えるプリンタが提
供される。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明ではプラテンバー
に3種類の材料を複合して形成することにより、インパ
クトプリンターを構成するプラテンの材質および構造を
工夫することにより印字音が小さく、印字ワイヤーの長
期間の衝撃によっても表面が傷つきにくく、また反発係
数が高いことにより鮮明な印字が可能なプラテンを実現
する。
【0013】本発明の一形態においては、印字媒体を支
持する、ほぼ平面形状の媒体支持面を有しており、この
媒体支持面側から順番に、上層部、中層部、下層部の少
なくとも3層の部材を含む印字装置用プラテンであっ
て、中層部は、上層部及び下層部よりも弾力性の高い素
材によって形成され、媒体支持面は、上層部の素材によ
って構成される非弾性面と、上層部の素材よりも弾力性
の高い素材によって構成されている弾性面を含むプラテ
ンが提供される
【0014】このプラテンは、中層部よりも摩擦係数の
低い素材により形成されており、媒体支持面に対し、9
0度より大きく180度よりも小さい角度で設けられた
印字受け面をさらに有することができる。
【0015】本発明の他の形態によれば、印字媒体を支
持するための、ほぼ平面形状の媒体支持面を有し、媒体
支持面側から順番に、炭素繊維強化樹脂によって形成さ
れてる上層部、ゴムによって形成される中層部、熱硬化
性樹脂によって形成される下層部の少なくとも3層の部
材を含み、媒体支持面は、上層部の素材である炭素繊維
強化樹脂と、中層部の素材であるゴムによって構成され
ているプラテンが提供される。
【0016】本発明の他の形態によれば、ほぼ平面形状
の媒体支持面を有し、上層部、中層部、下層部の少なく
とも3層の部材を含み、この上層部は、プリントヘッド
のワイヤーが打ちつけられることに耐えるために十分な
硬度と強度を有する薄板状の部材によって構成され、中
層部は、上層部及び下層部よりも弾力性の高い素材によ
って構成され、下層部は、上層部、及び、中層部を支持
するに十分な剛性を有する素材によって構成されてお
り、上層部へのプリントヘッドのワイヤーの打ちつけを
中層部の弾力で吸収し、上層部と下層部の距離が変化さ
せるプリントヘッドのワイヤーを打ちつけることによっ
て、印字媒体への印字を行うインパクト式印字装置にお
ける印字媒体を支持するためのプラテンが提供される。
【0017】本発明の他の形態によれば、印字媒体を支
持するための、ほぼ平面形状の媒体支持面を有し、媒体
支持面側から順番に、上層部、中層部、下層部の少なく
とも3層の部材を含み、中層部は、上層部及び下層部よ
りも弾力性の高い素材によって形成され、媒体支持面
は、上層部の素材によって構成される非弾性面と、上層
部の素材よりも弾力性の高い素材によって構成されてい
る弾性面を含むプラテンと、プラテンの非弾性面に対応
して位置付けられた印字媒体に印字を行うためのプリン
トヘッドと、プラテンの弾性面に対応して位置付けら
れ、プラテンと協働して印字媒体を固定する印字媒体固
定用部材とを含む印字媒体に印字を行うための印字装置
が提供される。
【0018】この印字装置は、プラテンとプラテンの昇
降機構を備えるプラテンアッセンブリを含むこともでき
る。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明におけるプラテンの
1実施例の外観を示す図であり、図2はこのプラテンの
断面図である。図2に示すプラテンは、ソール層10
1、弾性層103、プラテンベース105,107によ
って構成されている。本発明の好適な実施例におけるプ
ラテンにおいては、プラテンベース105,107を熱
硬化性樹脂で成形し、このプラテンベース105,10
7の上に弾性層103を設け、その上にヘッドワイヤー
の印字衝撃を受ける炭素繊維強化樹脂でできたソール1
01を接着し、最後に必要な部分を研磨で仕上げをおこ
なっている。プラテンベース105,107は、一体成
型の他、プラテンベース本体105と、脚部107を別
々に作成し、両者を接合することによって作成すること
もできる。
【0020】本発明の好適な実施例においては、ソール
層101には、多数本または織物状にした炭素繊維をエ
ポキシ樹脂やピニルエステル等の熱硬化性樹脂で硬化し
形成した厚さ約2mmの薄板が使用されている。この炭
素繊維強化樹脂は、非常に高い硬度と強度を有し、印字
ワイヤーがインパクトしたときの反発力が大きいという
性質を有している。この炭素繊維強化樹脂は、金属繊
維、ボロン繊維、ケブラー繊維、ガラス繊維等の各種強
化繊維入りプラスッチックや、ステンレス等の金属や各
種セラミクス、プラスッチック等、その性質上、十分な
強度と硬度を有し、ワイヤーに対する反発の大きい素材
で代替可能である。
【0021】弾性層103には、NBR(Nitril
e Butadiene Rubber)ゴムが使用さ
れており、印字時の振動をプラテンベースに伝えること
が少なく、低ノイズ化・低振動化に寄与している。ま
た、この弾性層103はプリントヘッド201のワイヤ
ーがソール層101当たったときの衝撃を吸収し、イン
クのにじみ等の発生を防止する。NBRゴムは、天然ゴ
ム、ウレタンゴム、シリコンゴム等の他のゴム材料や、
軟質塩化ビニル等の他の弾性材料で代替可能である。
【0022】プラテンベース105,107には、非常
に硬度が高く、また温度変化や経年変化による寸法の狂
いが少ないBMC(Bulk Molding Com
pound:不飽和ポリエステル樹脂)が使用されてお
り、これにより、高精度、低コストを実現する。このよ
うな複合構造により、表面が均一で硬く、耐久性が高
く、高い反発係数を持ち、印字ノイズが低く、プラテン
の寸法精度の高く、軽量かつ安価なプラテンを実現し
た。なお、このBMCは、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂等の高い強度と
剛性(好適には、寸法安定性と耐薬品性)を有する熱硬
化性樹脂や熱軟化性樹脂、各種強化繊維入りプラスッチ
ックや、ステンレス等の金属、アルミ合金、各種セラミ
クス、プラスッチック等、その性質上、十分な強度と剛
性を有する素材で代替可能である。従って、ソール層1
01とプラテンベース105,107は、同一の素材に
よって構成してもよく、本発明のプラテンは3種類の異
なる素材によって構成することは必須の構成要素ではな
い。
【0023】図4は、本発明のプリンタの1実施例を示
す外観図であり、その要部の断面図を図4,5に示す。
図4において、プラテン100はプラテンアッセンブリ
120として、昇降機構121に支持されている。プラ
テンアッセンブリ120は、図6に示すように、昇降機
構121の内部にねじりばね122を備えており、プラ
テン100が上部からの押圧および押圧の解除によって
自由に昇降できるようになる。これにより、本発明のプ
リンタは、多種多様な厚さを有する印字媒体に対し印字
を行うことができる。プラテン100は、その連結用の
開口部109がシャフト123とプレートにより昇降機
構121と連結されることによりプラテンアセンブリを
構成している。
【0024】図4を参照すると、印字媒体300(図に
おいて、印字媒体は、金融機関の通帳である)は、搬送
ローラ(図示せず)により、ペーパ・ガイド211に沿
って、印字位置まで搬送される。印字媒体300は、プ
ラテン100の印字媒体受け面111、プラテン100
の印字媒体支持面113を通過する。この印字媒体30
0が通過する時点において、プラテン100は、搬送の
妨げにならず、かつ印字媒体300が、プラテン100
の為にペーパ・ガイド211の搬送路中に設けられた開
口部213に入り込まないような位置まで下降してい
る。この搬送時において、プラテン100の印字媒体受
け面111の印字媒体支持面113に対する角度が小さ
過ぎる(90度に近いと)場合や、印字媒体受け面11
1の摩擦係数が高い場合は、印字媒体の先端を引っ掛け
ることにより、搬送の妨げとなる確率が高くなる。
【0025】印字媒体300が、印字位置まで搬送され
ると、プラテン100は、印字に適する所定位置まで上
昇する。本発明の好適な実施例においては、プラテン1
00の印字媒体支持面113は、ペーパガイド211よ
りも0.5乃至2.0mm程度高い位置まで上昇する。
これは、印字媒体300の印字面に「張り」を持たせ、
印字媒体300の印字面のプラテンの印字媒体支持面1
13からの浮きを少なくし、印字媒体300と印字媒体
支持面113との間に発生する空気層を小さくすること
により、印字品質の低下防止するためである。このた
め、プラテン100の印字媒体支持面113は、ほぼ平
面形状ではあるが、20乃至50R程度の突出した曲面
形状を有している場合もある。
【0026】そして、プリントヘッド201が、プラテ
ンの長手方向(図3の紙面に対し垂直方向)に沿って移
動し、印字媒体に印字を行う。このとき、キャリア20
6に取付けられたギャップローラ203は、印字媒体3
00の印字面と、プリントヘッド201の距離を一定に
保つとともに、印字媒体を固定する。このプリントヘッ
ド201の距離を一定に保つというギャップローラ20
3の役割によって、インクリボン205が印字媒体30
0に接触することなく、プリントヘッド201のワイヤ
ーによって打ちつけられた個所のみインクリボンに含ま
れるインクを印字媒体300に転写することを可能にし
ている。
【0027】プラテン100は、このギャップローラの
押圧によって、押し下げられ、プラテンアッセンブリ1
20の昇降機構121に備えられたばねの反発力によっ
て、印字媒体はしっかりと固定されることとなる。しか
し、かかる状況下で、プラテン100の印字媒体保持面
113が摩擦係数が高い場合は、印字媒体を固定するに
必要な押圧が少なくてすみ、また、同一の押圧が作用す
る場合は、高い摩擦力により、印字媒体を固定する力が
高まる(摩擦力=摩擦係数×垂直抗力)。そして、印字媒
体保持面113が弾力性に富む素材であれば、印字媒体
に作用する応力を緩和し、応力集中をも緩和することが
できる。さらに、ごみ等の付着によって応力や剪断力の
集中が発生したとしても、これを原因とした応力集中等
を緩和することができる。このため、複写式の帳票に印
字を行うに際し、ギャップローラ203の走行した跡と
してローラ幅の帯び状の発色(複写)を抑えることができ
る。
【0028】図5は、図4と同様に、本発明のプリンタ
の要部を示す断面図であるが、前述のギャップローラと
異なる機構によって、印字媒体の固定と、プリントヘッ
ド201と印字媒体300との距離の一定間隔の維持を
実現している。
【0029】プラテン100の長手方向とその長手方向
が平行に設置された2つの棒状の部材によって実現して
いる。本明細書においては、説明の便宜上、この2つの
部材のうち、印字媒体の挿入される挿入口側の部材20
7を「バーフロント」、もう一方209を「バーバッ
ク」と呼ぶ。また、ギャップローラ203やバーフロン
ト207・バーバック209のように、プラテン100
と協働して印字媒体300を固定する部材を総称として
「印字媒体固定部材」と呼ぶ。
【0030】このバーフロント207と、バーバック2
09に対して印字位置にある印字媒体300をプラテン
100が押圧することによって固定する。かかる状況下
においても、プラテン100の印字媒体保持面113が
摩擦係数が高く、弾力性に富む素材であれば、印字媒体
を確実に固定することができ、また、応力や剪断力の集
中が発生した場合でもそれらを緩和することができる。
このため、複写式の帳票に印字を行うに際し、バーフロ
ント207と、バーバック209の影響による複写(圧
痕)を抑えることができる。
【0031】このように印字媒体300の固定が行われ
た後、プリントヘッド201のワイヤーを打ちつけるこ
とによって、印字媒体300に印字を行うが、プリント
ヘッドのワイヤーが打ちつけられ、プラテン100の媒
体支持面113の衝撃を受ける位置に、プラテン100
のソール部101が位置づけられているため、印字ノイ
ズや振動を低い値に維持しつつ、耐久性が高く、高い反
発係数を持つプラテンを実現することができる。
【0032】以上、本発明を具現化するための実施例を
開示したが、本発明の技術的思想は、かかる実施例に限
定されるものではなく、当業者によって、種々変更して
実施することができるものである。例えば、本発明の実
施例で示した材料ではなく、ほぼ同様の性質を有する材
料で置換可能である。また、摩擦係数は、異なる材料を
張り付ける、コーティングする、蒸着させる、塗布する
等によって変化させることも可能である。さらに、図2
に示すプラテンの構造も、種々変更可能である。例え
ば、弾性層103をソール層101と伴に、媒体支持面
113に露出させる必要はなく、図7に示すように新た
な弾性層115を設けても、摩擦係数の高い素材をコー
ティングしてもよい。また、印字媒体受け面111は、
プラテンベース105で構成する必要はなく、弾性層1
03に、摩擦係数の低い素材をコーティングすることに
よっても図2に示すプラテンと同様の効果を得ることが
できる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ノイズや振動を低い値に維持し、プリントヘッドの
衝撃を吸収しつつ、プリントヘッドのワイヤーに対し十
分な反発力を有し、プリントヘッドのワイヤーの衝撃の
影響による変形や経年変化が少なく、寿命が長いプラテ
ンを提供する。
【0034】また、本発明によれば、印字品質が良く、
複写式の帳票の印字に際し、印字個所以外の不要な発色
が発生しないプリンタが提供される。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例であるプラテンの外観を
示す図である。
【図2】本発明の好適な実施例であるプラテンの断面図
である。
【図3】本発明の好適な実施例であるプリンタの外観を
示す図である。
【図4】本発明の好適な実施例であるプリンタの要部を
示す断面図である。
【図5】本発明の好適な実施例であるプリンタの要部を
示す断面図である。
【図6】本発明の好適な実施例であるプラテンアッセン
ブリの外観を示す図である。
【図7】本発明の他の実施例であるプラテンの断面図で
ある。
【0036】
【符号の説明】
100 プラテン 101 ソール層(上層部) 103 弾性層(中層部) 105 プラテンベース(下層部) 107 プラテンベース(下層部) 120 プラテンアッセンブリ 121 昇降機構 201 プリントヘッド 203 ギャップローラ 205 インクリボン 207 バーフロント(印字媒体固定部材) 209 バーバック(印字媒体固定部材) 211 ペーパーガイド(搬送路) 213 ペーパーガイド開口部 300 印字媒体 400 プリンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹之下 博敬 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本 アイ・ビー・エム株式会社 大和事業所 内 (72)発明者 澤 勉 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本 アイ・ビー・エム株式会社 大和事業所 内 (56)参考文献 特開 昭61−255877(JP,A) 実開 昭60−62952(JP,U) 実開 昭60−12451(JP,U) 実開 昭56−44146(JP,U) 実開 昭54−118203(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 11/00 - 11/70

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印字媒体を支持するための、ほぼ平面形状
    の媒体支持面を有し、前記媒体支持面側から順番に、上
    層部、中層部、下層部の少なくとも3層の部材を含む印
    字装置用プラテンであって、 前記中層部は、前記上層部及び前記下層部よりも弾力性
    の高い素材によって形成されており、前記媒体支持面
    は、前記上層部の素材によって構成される非弾性面と、
    前記上層部の素材よりも弾力性の高い素材によって構成
    されている弾性面を含むことを特徴とするプラテン。
  2. 【請求項2】前記媒体支持面に対し、90度より大きく
    180度よりも小さい角度で設けられた、印字媒体受け
    面をさらに有しており、前記印字媒体受け面は、前記中
    層部よりも摩擦係数の低い素材により形成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のプラテン。
  3. 【請求項3】印字媒体を支持するための、ほぼ平面形状
    の媒体支持面を有し、前記媒体支持面側から順番に、炭
    素繊維強化樹脂によって形成されてる上層部、ゴムによ
    って形成される中層部、熱硬化性樹脂によって形成され
    る下層部の少なくとも3層の部材を含み、前記媒体支持
    面は、前記上層部の素材である炭素繊維強化樹脂と、前
    記中層部の素材であるゴムによって構成されていること
    を特徴とするプラテン。
  4. 【請求項4】プリントヘッドのワイヤーを打ちつけるこ
    とによって、印字媒体への印字を行うインパクト式印字
    装置における前記印字媒体を支持するためのプラテンで
    あって、 ほぼ平面形状の媒体支持面を有し、前記媒体支持面側か
    ら順番に、上層部、中層部、下層部の少なくとも3層の
    部材を含み、前記上層部は、前記プリントヘッドのワイ
    ヤーが打ちつけられることに耐えるために十分な硬度と
    強度を有する薄板状の部材によって構成され、前記中層
    部は、前記上層部及び前記下層部よりも弾力性の高い素
    材によって構成され、前記下層部は、前記上層部、及
    び、前記中層部を支持するに十分な剛性を有する素材に
    よって構成されており、前記上層部への前記プリントヘ
    ッドのワイヤーの打ちつけと、前記中層部の弾力によっ
    て、前記上層部と前記下層部の距離が変化する印字装置
    用プラテン。
  5. 【請求項5】印字媒体に印字を行うための印字装置であ
    って、 前記印字媒体を支持するための、ほぼ平面形状の媒体支
    持面を有し、前記媒体支持面側から順番に、上層部、中
    層部、下層部の少なくとも3層の部材を含み、前記中層
    部は、前記上層部及び前記下層部よりも弾力性の高い素
    材によって形成され、前記媒体支持面は、前記上層部の
    素材によって構成される非弾性面と、前記上層部の素材
    よりも弾力性の高い素材によって構成されている弾性面
    を含むプラテンと、 前記プラテンの非弾性面に対応して位置付けられた前記
    印字媒体に印字を行うためのプリントヘッドと、 前記プラテンの弾性面に対応して位置付けられ、前記プ
    ラテンと協働して前記印字媒体を固定する印字媒体固定
    用部材と、 を含む印字装置。
  6. 【請求項6】前記プラテンが昇降機構によって支持され
    ていることを特徴とする請求項5記載の印字装置。
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