JP2996496B2 - 水中細菌数の定量測定法 - Google Patents
水中細菌数の定量測定法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば半導体製造分野で用いられる半導体
洗浄用超純水、各工程水、回収水、パイロジェンフリー
水等の用水中に含まれる不純物である細菌の菌体数を定
量的に測定する方法に関するものである。
洗浄用超純水、各工程水、回収水、パイロジェンフリー
水等の用水中に含まれる不純物である細菌の菌体数を定
量的に測定する方法に関するものである。
(発明の背景と従来の技術) 従来から種々の分野において、不純物を出来るだけ含
まない純水等の水が使用されてきており、更に、例えば
半導体ウエハーを製作するLSI生産工場等で代表される
ような半導体製造の分野では、洗浄水等として使用され
る超純水に不純物として細菌(特に生菌)が含まれてい
ると、半導体ウエハーの生産歩留まりに悪影響を与える
ため、その水質は厳しく管理されている。
まない純水等の水が使用されてきており、更に、例えば
半導体ウエハーを製作するLSI生産工場等で代表される
ような半導体製造の分野では、洗浄水等として使用され
る超純水に不純物として細菌(特に生菌)が含まれてい
ると、半導体ウエハーの生産歩留まりに悪影響を与える
ため、その水質は厳しく管理されている。
また、医薬品向けに用いられているパイロジェンフリ
ー水あるいは食品産業向け用水も、これに含まれる生菌
数の把握が水質管理のために重要である。
ー水あるいは食品産業向け用水も、これに含まれる生菌
数の把握が水質管理のために重要である。
上記のように、超純水等の用水の水質管理のための細
菌数測定が従来から行なわれており、この測定法として
は一般に、JIS−0550「超純水中の細菌数試験方法」に
規定される方法が採用されている。このJIS−0550に規
定の試験方法は、寒天培地にサンプル水を展延し、35℃
で24時間培養した後、1ml当たりのコロニー数を計測す
る方法である。
菌数測定が従来から行なわれており、この測定法として
は一般に、JIS−0550「超純水中の細菌数試験方法」に
規定される方法が採用されている。このJIS−0550に規
定の試験方法は、寒天培地にサンプル水を展延し、35℃
で24時間培養した後、1ml当たりのコロニー数を計測す
る方法である。
また別の試験方法として、ASTM−F60「Detection and
Estimation OF Microbiological Contaminants in Wat
er Used for Processing Electron and Microelectroni
c Devices」も知られており、これは、サンプル水を注
射器シリンジにて採取し、これを孔径0.45μmのフィル
ターが装着されているフィールドモニターに注入して菌
体を濾別し、ここに培地液を注入した後35℃で24時間培
養し、フィルター上に生育した菌コロニーをメチレンブ
ルーなどで染色した後、40〜100倍の光学顕微鏡を用い
て計測する方法である。
Estimation OF Microbiological Contaminants in Wat
er Used for Processing Electron and Microelectroni
c Devices」も知られており、これは、サンプル水を注
射器シリンジにて採取し、これを孔径0.45μmのフィル
ターが装着されているフィールドモニターに注入して菌
体を濾別し、ここに培地液を注入した後35℃で24時間培
養し、フィルター上に生育した菌コロニーをメチレンブ
ルーなどで染色した後、40〜100倍の光学顕微鏡を用い
て計測する方法である。
このように、上記超純水等に含まれる菌体数を定量計
測するために従来知られている方法は、肉眼あるいは顕
微鏡による計測を前提として、これらによる計測を可能
とする程度の菌コロニーの成長を必要としたものであ
る。
測するために従来知られている方法は、肉眼あるいは顕
微鏡による計測を前提として、これらによる計測を可能
とする程度の菌コロニーの成長を必要としたものであ
る。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記のような不純物が極めて少ない超純水
等は、菌の繁殖のために必要な栄養源(電解質,有機
物)がいずれも殆ど存在しない極貧栄養状態の水である
ため、一般細菌の生育は難しいのが普通である。従って
極貧栄養状態の水についての上記のような一般細菌の菌
数測定の重要度はむしろそれほど高くないとも言える
が、しかしこのような環境化でも生育できる種々の細菌
類(貧栄養性細菌)も存在していて、これらの貧栄養性
細菌は、半導体洗浄用超純水、各工程水、回収水、パイ
ロジェンフリー水等の純水中で生育できるため、用水を
水質管理して生産性向上等の目的を図るためには、測定
対象として無視できない。そこで、これらの貧栄養性細
菌の生菌数を測定する操作が必要となる。しかしこの貧
栄養性細菌の生菌数を測定する操作を実施するためには
未だ解決すべきいくつかの問題がある。例えば貧栄養性
細菌群はその菌学的性質から増殖速度が極めて遅く、肉
眼あるいは顕微鏡による測定が出来る程度の大きさのコ
ロニー形成のためには、低温(通常25℃)で長時間(通
常72〜240時間)の培養が必要となるが、使用水の水質
管理操作に数日の培養期間を必要とするということは、
工業的規模での水質管理を行なう場合に強く求められる
迅速対応の要求が、実質的に放棄されているに等しい。
従ってその菌数測定のための時間短縮は従来から改善が
求められている大きな課題の一つとなっている。
等は、菌の繁殖のために必要な栄養源(電解質,有機
物)がいずれも殆ど存在しない極貧栄養状態の水である
ため、一般細菌の生育は難しいのが普通である。従って
極貧栄養状態の水についての上記のような一般細菌の菌
数測定の重要度はむしろそれほど高くないとも言える
が、しかしこのような環境化でも生育できる種々の細菌
類(貧栄養性細菌)も存在していて、これらの貧栄養性
細菌は、半導体洗浄用超純水、各工程水、回収水、パイ
ロジェンフリー水等の純水中で生育できるため、用水を
水質管理して生産性向上等の目的を図るためには、測定
対象として無視できない。そこで、これらの貧栄養性細
菌の生菌数を測定する操作が必要となる。しかしこの貧
栄養性細菌の生菌数を測定する操作を実施するためには
未だ解決すべきいくつかの問題がある。例えば貧栄養性
細菌群はその菌学的性質から増殖速度が極めて遅く、肉
眼あるいは顕微鏡による測定が出来る程度の大きさのコ
ロニー形成のためには、低温(通常25℃)で長時間(通
常72〜240時間)の培養が必要となるが、使用水の水質
管理操作に数日の培養期間を必要とするということは、
工業的規模での水質管理を行なう場合に強く求められる
迅速対応の要求が、実質的に放棄されているに等しい。
従ってその菌数測定のための時間短縮は従来から改善が
求められている大きな課題の一つとなっている。
なお、コロニー形成速度(菌増殖速度)を高めるため
には、一般細菌については、培養温度を高くするとか、
栄養源の豊富な培地を用いるとかの方法が知られている
が、これらの方法は、上記のような貧栄養性細菌のコロ
ニー形成速度を増大させる方法として採用できない。
には、一般細菌については、培養温度を高くするとか、
栄養源の豊富な培地を用いるとかの方法が知られている
が、これらの方法は、上記のような貧栄養性細菌のコロ
ニー形成速度を増大させる方法として採用できない。
これは、貧栄養性細菌の培養のために培養温度を高く
するとか栄養源の豊富な培地を用いる方法を採用して
も、上述した貧栄養性細菌群の菌学的性質から、むしろ
コロニー形成が阻害される傾向が現われるからであり、
このことから、上述したJIS−0550「超純水中の細菌数
試験方法」においても、35℃で24時間培養を内容とする
「中温、短時間培養法」と併記する形で、25℃で5日間
培養を行なう「低温、長時間培養法」を規定している。
するとか栄養源の豊富な培地を用いる方法を採用して
も、上述した貧栄養性細菌群の菌学的性質から、むしろ
コロニー形成が阻害される傾向が現われるからであり、
このことから、上述したJIS−0550「超純水中の細菌数
試験方法」においても、35℃で24時間培養を内容とする
「中温、短時間培養法」と併記する形で、25℃で5日間
培養を行なう「低温、長時間培養法」を規定している。
以上のように、従来知られている水質管理のための細
菌数測定法によっては、特に貧栄養性細菌の測定が問題
となる超純水等を対象とした操作の迅速処理、特に工業
的な規模での実施においては極めて強く要求される迅速
処理の実現が不可能であり、従来法に代わる新しい細菌
数測定法の開発が、大きな課題となっていた。
菌数測定法によっては、特に貧栄養性細菌の測定が問題
となる超純水等を対象とした操作の迅速処理、特に工業
的な規模での実施においては極めて強く要求される迅速
処理の実現が不可能であり、従来法に代わる新しい細菌
数測定法の開発が、大きな課題となっていた。
本発明は、以上のような種々の産業分野において求め
られている要求の実現を図るために鋭意研究を重ねて開
発されたものであり、その目的は、種々の産業分野で用
いられている用水中の細菌の菌数を迅速に測定すること
ができる新規な菌数の定量測定法を提供するところにあ
る。
られている要求の実現を図るために鋭意研究を重ねて開
発されたものであり、その目的は、種々の産業分野で用
いられている用水中の細菌の菌数を迅速に測定すること
ができる新規な菌数の定量測定法を提供するところにあ
る。
また本発明の別の目的は、特に、超純水等の貧栄養性
細菌の存在が問題となる用水における細菌数を、従来法
とは比較にならない程の極めて短時間で測定可能とする
新規な菌数の定量測定法を提供するところにある。
細菌の存在が問題となる用水における細菌数を、従来法
とは比較にならない程の極めて短時間で測定可能とする
新規な菌数の定量測定法を提供するところにある。
本発明の更にまた別の目的は、半導体製品の歩留まり
向上や医薬品の安全性向上、あるいは純水製造装置の正
常運転管理の重要な指標となる用水中の細菌数をいち早
く知ることによって、水質低下の際の不良製品の発生率
を低下させ、早期に純水製造装置の異常に対応でき、製
品歩留まりや安全性の向上に有益で、工業的規模で使用
される用水の水質管理法として極めて重要な新規な菌数
の定量測定法を提供するところにある。
向上や医薬品の安全性向上、あるいは純水製造装置の正
常運転管理の重要な指標となる用水中の細菌数をいち早
く知ることによって、水質低下の際の不良製品の発生率
を低下させ、早期に純水製造装置の異常に対応でき、製
品歩留まりや安全性の向上に有益で、工業的規模で使用
される用水の水質管理法として極めて重要な新規な菌数
の定量測定法を提供するところにある。
(課題を解決するための手段及び作用) 以上のような種々の目的を実現することができる本発
明の水中細菌数の定量測定法の特徴は、イオン交換処理
水、あるいは逆浸透膜,限外濾過膜,精密濾過膜等の膜
処理水中に含まれる細菌数を以下のa〜dの工程により
定量測定する方法にある。
明の水中細菌数の定量測定法の特徴は、イオン交換処理
水、あるいは逆浸透膜,限外濾過膜,精密濾過膜等の膜
処理水中に含まれる細菌数を以下のa〜dの工程により
定量測定する方法にある。
a:核酸に対して親和性を有するシート上に上記水に含ま
れる細菌を二次元的に分散して捕捉させる工程 b:シート上に捕捉された細菌の核酸を菌体外部に露出さ
せる工程 c:酵素,蛍光物質,放射性物質等の標識物質で標識され
た物質を、上記核酸に直接あるいは間接的に結合させる
工程 d:上記結合によりシート上に固定された標識物質の固定
点の数(固定点数)を、標識物質を指標にして計数する
工程。
れる細菌を二次元的に分散して捕捉させる工程 b:シート上に捕捉された細菌の核酸を菌体外部に露出さ
せる工程 c:酵素,蛍光物質,放射性物質等の標識物質で標識され
た物質を、上記核酸に直接あるいは間接的に結合させる
工程 d:上記結合によりシート上に固定された標識物質の固定
点の数(固定点数)を、標識物質を指標にして計数する
工程。
本発明方法は、対象となる検出細菌が、貧栄養性細菌
であると一般細菌であるとを問うものではなく、検出操
作の迅速化は一般細菌を検出対象とする場合にも有益と
なるが、本発明が最も有益な効果を発揮するのは、従来
の検出方法では工業的規模での迅速検出操作が実質的に
不可能であった、貧栄養性細菌を主たる検出対象とする
超純水等の水質管理を目的とする場合である。すなわち
従来法による場合には実質的に放棄されていたに等し
い、工業的な規模の設備における超純水中の貧栄養性細
菌の定量測定が、本発明方法の採用によって初めて可能
となったからである。
であると一般細菌であるとを問うものではなく、検出操
作の迅速化は一般細菌を検出対象とする場合にも有益と
なるが、本発明が最も有益な効果を発揮するのは、従来
の検出方法では工業的規模での迅速検出操作が実質的に
不可能であった、貧栄養性細菌を主たる検出対象とする
超純水等の水質管理を目的とする場合である。すなわち
従来法による場合には実質的に放棄されていたに等し
い、工業的な規模の設備における超純水中の貧栄養性細
菌の定量測定が、本発明方法の採用によって初めて可能
となったからである。
本発明方法において細菌を捕捉するために使用される
シートとしては、0.45μm以下の孔径を有する濾過膜が
好ましく用いられ、またこの濾過膜は核酸、蛋白質と親
和性の高い材質、例えばニトロセルロース、ニトロセル
ロースとアセテートの混合体、あるいはナイロン及びそ
の誘導体の表面を核酸、蛋白質との親和性の高い状態に
加工したものが好ましい。濾過膜が好ましく用いられる
理由は、例えば測定対象の用水が超純水の場合、生菌は
超純水1当たり1セル程度しか含まれていないのが普
通であるから、統計的に意味のある程度に菌を検出する
ためには少なくとも20程度の超純水に含まれる菌体を
フィルター濾過により捕捉して検出系にかけることが必
要であり、このために2次元的に分散した形で菌体をシ
ート上に捕捉するのには濾過膜を用いることが都合よい
からである。以下本発明方法を、菌体捕捉シートとして
濾過膜を用いる場合を代表例として更に説明する。
シートとしては、0.45μm以下の孔径を有する濾過膜が
好ましく用いられ、またこの濾過膜は核酸、蛋白質と親
和性の高い材質、例えばニトロセルロース、ニトロセル
ロースとアセテートの混合体、あるいはナイロン及びそ
の誘導体の表面を核酸、蛋白質との親和性の高い状態に
加工したものが好ましい。濾過膜が好ましく用いられる
理由は、例えば測定対象の用水が超純水の場合、生菌は
超純水1当たり1セル程度しか含まれていないのが普
通であるから、統計的に意味のある程度に菌を検出する
ためには少なくとも20程度の超純水に含まれる菌体を
フィルター濾過により捕捉して検出系にかけることが必
要であり、このために2次元的に分散した形で菌体をシ
ート上に捕捉するのには濾過膜を用いることが都合よい
からである。以下本発明方法を、菌体捕捉シートとして
濾過膜を用いる場合を代表例として更に説明する。
上記のようにして、濾過膜等のシート上に2次元的に
分散した形で捕捉された菌体は菌体内に普遍的に含まれ
る核酸を菌体外部に露出される。この核酸の菌体外部へ
の露出は、本発明方法の最も特徴的な操作の一つであ
る。すなわち、超純水等の用水中に含まれることによっ
て該用水を使用する用途での弊害を招く細菌には種々の
ものがあって、特に工業的規模での水質管理において
は、検出対象を特定種類の細菌に限定することは適当で
なく、該用水に含まれることがある全ての細菌の検出測
定を可能とすることが求められる。従って本発明方法の
c工程において、標識物質と結合した複合物質を指標と
して細菌の検出測定を行なう場合には、特定の細菌に特
異的に反応する複合物質を用いることは適当でない。そ
こで本発明方法においては、全ての細菌に普遍的に含ま
れる物質である核酸を検出源とすると共に、この核酸と
結合反応を生ずる例えば抗核酸抗体等の物質を用いるこ
とで、細菌の種類に特定されることなく、全ての細菌の
普遍的な検出を可能としたのである。
分散した形で捕捉された菌体は菌体内に普遍的に含まれ
る核酸を菌体外部に露出される。この核酸の菌体外部へ
の露出は、本発明方法の最も特徴的な操作の一つであ
る。すなわち、超純水等の用水中に含まれることによっ
て該用水を使用する用途での弊害を招く細菌には種々の
ものがあって、特に工業的規模での水質管理において
は、検出対象を特定種類の細菌に限定することは適当で
なく、該用水に含まれることがある全ての細菌の検出測
定を可能とすることが求められる。従って本発明方法の
c工程において、標識物質と結合した複合物質を指標と
して細菌の検出測定を行なう場合には、特定の細菌に特
異的に反応する複合物質を用いることは適当でない。そ
こで本発明方法においては、全ての細菌に普遍的に含ま
れる物質である核酸を検出源とすると共に、この核酸と
結合反応を生ずる例えば抗核酸抗体等の物質を用いるこ
とで、細菌の種類に特定されることなく、全ての細菌の
普遍的な検出を可能としたのである。
核酸を菌体外部に露出させる方法は特に限定されるも
のではなく、例えば濾過膜上に捕捉された細菌に苛性ソ
ーダや界面活性剤を接触させることによって細菌の細胞
膜を破壊する化学的な方法、あるいは超音波を作用させ
て細胞膜を破壊する物理的な方法等が例示されるが、苛
性ソーダによって細菌の細胞膜を破壊する方法によれ
ば、その他の操作を行なうことなく核酸と濾過膜の親和
性により核酸が濾過膜上に固定されるので特に好ましい
方法として推奨される。なお、菌体外部に露出された核
酸を濾過膜に強固に結合させるために、加熱,紫外線照
射等の核酸と濾過膜との結合操作を行なうことも好まし
い方法として推奨される。
のではなく、例えば濾過膜上に捕捉された細菌に苛性ソ
ーダや界面活性剤を接触させることによって細菌の細胞
膜を破壊する化学的な方法、あるいは超音波を作用させ
て細胞膜を破壊する物理的な方法等が例示されるが、苛
性ソーダによって細菌の細胞膜を破壊する方法によれ
ば、その他の操作を行なうことなく核酸と濾過膜の親和
性により核酸が濾過膜上に固定されるので特に好ましい
方法として推奨される。なお、菌体外部に露出された核
酸を濾過膜に強固に結合させるために、加熱,紫外線照
射等の核酸と濾過膜との結合操作を行なうことも好まし
い方法として推奨される。
本発明方法の実施に際しては、特に限定されるもので
はないが、濾過膜と核酸結合物質が非特異的に結合する
可能性を考慮して、上記工程cとdの処理の間におい
て、濾過膜に固定した核酸と結合していない遊離の核酸
結合物質、及び濾過膜に非特異的に結合した核酸結合物
質を除去する洗浄操作を行なうことが好ましい。特に濾
過膜が核酸結合物質と非特異的に結合する関係にある場
合には、該洗浄操作は重要である。
はないが、濾過膜と核酸結合物質が非特異的に結合する
可能性を考慮して、上記工程cとdの処理の間におい
て、濾過膜に固定した核酸と結合していない遊離の核酸
結合物質、及び濾過膜に非特異的に結合した核酸結合物
質を除去する洗浄操作を行なうことが好ましい。特に濾
過膜が核酸結合物質と非特異的に結合する関係にある場
合には、該洗浄操作は重要である。
なお上記濾過膜上に固定した細菌の細胞膜破壊等の操
作、あるいはこれに続いて行なわれることがある核酸と
濾過膜との強固な結合処理のための加熱等の操作に続い
て、濾過膜上の核酸非結合部を、核酸結合物質との非特
異的な結合を阻止するためにブロッキング処理すること
もできる。ブロッキング処理は、特に限定されるもので
はないが、核酸を実質的に含まない蛋白質例えばアルブ
ミンやカゼイン、ゼラチン、スキムミルク等を濾過膜に
接触,吸着させることによって行なうことができる。濾
過膜と核酸結合物質の非特異的な結合が生じない場合に
は、この処理を省略できることは言うまでもない。
作、あるいはこれに続いて行なわれることがある核酸と
濾過膜との強固な結合処理のための加熱等の操作に続い
て、濾過膜上の核酸非結合部を、核酸結合物質との非特
異的な結合を阻止するためにブロッキング処理すること
もできる。ブロッキング処理は、特に限定されるもので
はないが、核酸を実質的に含まない蛋白質例えばアルブ
ミンやカゼイン、ゼラチン、スキムミルク等を濾過膜に
接触,吸着させることによって行なうことができる。濾
過膜と核酸結合物質の非特異的な結合が生じない場合に
は、この処理を省略できることは言うまでもない。
濾過膜に固定された核酸を検出するために標識物質を
結合させる処理、及び標識物質は、特に限定されること
なく種々の方法,物質を採用できる。例えば標識物質が
結合した複合物質として抗核酸抗体,1本鎖核酸,DNA結合
蛋白質,DNAジャイレース,トポイソネラーゼ等を用いて
免疫反応等の結合反応により核酸との結合を直接行なわ
せることができる他、核酸に結合した抗核酸抗体を媒介
としてこれを抗原とする2次抗体に標識物質を結合した
ものを結合させる間接的な結合方法を採用することもで
きる。標識物質には酵素,蛍光物質,放射性物質等の種
々のものを用いることができるが、微小な存在を観察す
る場合に、基質の発光あるいは蛍光等の呈色反応等によ
って検出対象の存在を増幅させることができる活性をも
った酵素は、本発明方法に用いる標識物質として特に好
ましいものとして推奨できる。このような酵素としては
例えば、ペルオキシダーゼ,β−D−ガラクトシダー
ゼ,アルカリフォスファターゼ,ウレアーゼ,グルコー
スオキシダーゼを例示することができ、発光基質として
は例えば、8−アニリノナフタレン−1−スルホン酸,
ルミノール,フルオレセイン,アダマンチルジオキセタ
ン等、蛍光基質としては4−ヒドロキシフェニル酸,3−
(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸,4−メチルウ
ンベリフェリン等を例示することができる。
結合させる処理、及び標識物質は、特に限定されること
なく種々の方法,物質を採用できる。例えば標識物質が
結合した複合物質として抗核酸抗体,1本鎖核酸,DNA結合
蛋白質,DNAジャイレース,トポイソネラーゼ等を用いて
免疫反応等の結合反応により核酸との結合を直接行なわ
せることができる他、核酸に結合した抗核酸抗体を媒介
としてこれを抗原とする2次抗体に標識物質を結合した
ものを結合させる間接的な結合方法を採用することもで
きる。標識物質には酵素,蛍光物質,放射性物質等の種
々のものを用いることができるが、微小な存在を観察す
る場合に、基質の発光あるいは蛍光等の呈色反応等によ
って検出対象の存在を増幅させることができる活性をも
った酵素は、本発明方法に用いる標識物質として特に好
ましいものとして推奨できる。このような酵素としては
例えば、ペルオキシダーゼ,β−D−ガラクトシダー
ゼ,アルカリフォスファターゼ,ウレアーゼ,グルコー
スオキシダーゼを例示することができ、発光基質として
は例えば、8−アニリノナフタレン−1−スルホン酸,
ルミノール,フルオレセイン,アダマンチルジオキセタ
ン等、蛍光基質としては4−ヒドロキシフェニル酸,3−
(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸,4−メチルウ
ンベリフェリン等を例示することができる。
本発明方法の工程dにおいて、濾過膜上に固定された
標識物質を指標にして細菌数を計数する操作は、標識物
質の性質に応じて選択して採用することができ、例えば
発光点又は蛍光点を計数する場合には、発光または蛍光
により感光するフィルム(高感度フィルム,X線フィルム
等)を用いたり、テレビカメラ等の撮像手段を用いるこ
とができる。特に検出測定の自動化のためには、撮像手
段を用いてこれをコンピュータ等を用いて画像処理する
方法が好ましい方法として推奨され、また安価に実施で
きる方法としては前者の感光フィルムを用いる方法が推
奨される。
標識物質を指標にして細菌数を計数する操作は、標識物
質の性質に応じて選択して採用することができ、例えば
発光点又は蛍光点を計数する場合には、発光または蛍光
により感光するフィルム(高感度フィルム,X線フィルム
等)を用いたり、テレビカメラ等の撮像手段を用いるこ
とができる。特に検出測定の自動化のためには、撮像手
段を用いてこれをコンピュータ等を用いて画像処理する
方法が好ましい方法として推奨され、また安価に実施で
きる方法としては前者の感光フィルムを用いる方法が推
奨される。
(実施例) 以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は以下の
実施例に限定されるものではない。
実施例に限定されるものではない。
実施例1 工業用水をマイクロフロック濾過した後、2床3塔式
純水製造装置および混床式ポリシャーで処理して純水を
得、当該純水を精密濾過、逆浸透膜装置で処理し、次い
で紫外線酸化、混床式カートリッジポリシャー、限外濾
過して得た超純水20を孔径0.45μmのニトロセルロー
スアセテートフィルター(37mmφ径)を用いて濾過し、
このフィルターに捕捉された細菌の細胞膜を破壊するた
め0.5MのNaOH液と1.5MのNaCl液の混合液、5mlを接触さ
せた後、pH7.2の緩衝液(1.5MのNaCl液と0.5MのTris−H
Cl液と0.01MのNa2EDTA液の混液)で中和し、更に核酸と
結合する抗核酸抗体がフィルターと非特異的に吸着する
ことを防止するために、アルブミンの入った以下のブロ
ッキング剤でこのフィルターをブロッキング処理した。
純水製造装置および混床式ポリシャーで処理して純水を
得、当該純水を精密濾過、逆浸透膜装置で処理し、次い
で紫外線酸化、混床式カートリッジポリシャー、限外濾
過して得た超純水20を孔径0.45μmのニトロセルロー
スアセテートフィルター(37mmφ径)を用いて濾過し、
このフィルターに捕捉された細菌の細胞膜を破壊するた
め0.5MのNaOH液と1.5MのNaCl液の混合液、5mlを接触さ
せた後、pH7.2の緩衝液(1.5MのNaCl液と0.5MのTris−H
Cl液と0.01MのNa2EDTA液の混液)で中和し、更に核酸と
結合する抗核酸抗体がフィルターと非特異的に吸着する
ことを防止するために、アルブミンの入った以下のブロ
ッキング剤でこのフィルターをブロッキング処理した。
なおアルブミンの入ったブロッキング剤は、3%アル
ブミン溶液と3%の界面活性剤(商品名、Tween20)の
混合液と、137mMのNaCl液、1.5mMのKH2PO4液、2.7mMのK
Cl液、8mMのNa2HPO4液を混合してpH7.4とした混合液
(いわゆるPBS buffer)とを混合したものである。
ブミン溶液と3%の界面活性剤(商品名、Tween20)の
混合液と、137mMのNaCl液、1.5mMのKH2PO4液、2.7mMのK
Cl液、8mMのNa2HPO4液を混合してpH7.4とした混合液
(いわゆるPBS buffer)とを混合したものである。
次に、マウスを免疫して得た抗核酸抗体にペルオキシ
ダーゼを標識した酵素標識抗核酸抗体をフィルター上に
拡散させて、フィルター上に固定されている核酸と結合
反応させた。
ダーゼを標識した酵素標識抗核酸抗体をフィルター上に
拡散させて、フィルター上に固定されている核酸と結合
反応させた。
結合反応を行ってから60分後に、未反応酵素標識抗核
酸抗体及びフィルターに非特異的に吸着している酵素標
識抗核酸抗体を、下記の洗浄液を用いて洗浄除去した。
酸抗体及びフィルターに非特異的に吸着している酵素標
識抗核酸抗体を、下記の洗浄液を用いて洗浄除去した。
なお洗浄液は、0.5%アルブミン溶液と3%の界面活
性剤(商品名、Tween20)の混合液と、前記PBS buffer
とを混合したものである。
性剤(商品名、Tween20)の混合液と、前記PBS buffer
とを混合したものである。
次に、フィルターに発光基質(ルミノール,過酸化水
素を主体とした溶液;10-4Mのルミノールと10-4MのH2O2
とエンハンサーとの混合液)0.5mlをまんべんなく接触
させて、酵素反応により発光させた。
素を主体とした溶液;10-4Mのルミノールと10-4MのH2O2
とエンハンサーとの混合液)0.5mlをまんべんなく接触
させて、酵素反応により発光させた。
この発光を生じたフィルターを透明な疎水性フィルム
(サラン樹脂)で覆い、その上に高感度フィルムを密着
させて発光を感光スポットとして焼き付け、蛍光基点を
肉眼で計数したところ、21±2個であった。
(サラン樹脂)で覆い、その上に高感度フィルムを密着
させて発光を感光スポットとして焼き付け、蛍光基点を
肉眼で計数したところ、21±2個であった。
また対照として、JIS−0550「超純水中の細菌数試験
方法」の「低温、長時間培養法」に従って、25℃で5日
間培養を行なった場合の超純水中の生菌数を測定したと
ころ、19±4個のコロニーが検出され、本実施例による
計測精度の高いことが確認された。
方法」の「低温、長時間培養法」に従って、25℃で5日
間培養を行なった場合の超純水中の生菌数を測定したと
ころ、19±4個のコロニーが検出され、本実施例による
計測精度の高いことが確認された。
また本実施例の方法による計数に要した時間は12時間
であり、培養に5日間を要した従来法に比べて、その測
定が極めて迅速であることが確認できた。
であり、培養に5日間を要した従来法に比べて、その測
定が極めて迅速であることが確認できた。
実施例2 工業用水をマイクロフロック濾過した後、2床3塔式
純水製造装置および混床式ポリシャーで処理して得た純
水1mlを、孔径0.22μmのナイロンフィルター(37mmφ
径)を用いて濾過し、このフィルターに捕捉された細菌
の細胞膜を破壊するため0.5MのNaOH液と1.5MのNaCl液の
混合液5mlを接触させた後、実施例1で用いたと同じpH
7.2の緩衝液で中和し、更に核酸と結合するDNA結合蛋白
質がフィルターと非特異的に吸着することを防止するた
めに、以下のゼラチンの入ったブロッキング剤でこのフ
ィルターをブロッキング処理した。
純水製造装置および混床式ポリシャーで処理して得た純
水1mlを、孔径0.22μmのナイロンフィルター(37mmφ
径)を用いて濾過し、このフィルターに捕捉された細菌
の細胞膜を破壊するため0.5MのNaOH液と1.5MのNaCl液の
混合液5mlを接触させた後、実施例1で用いたと同じpH
7.2の緩衝液で中和し、更に核酸と結合するDNA結合蛋白
質がフィルターと非特異的に吸着することを防止するた
めに、以下のゼラチンの入ったブロッキング剤でこのフ
ィルターをブロッキング処理した。
なおゼラチンの入ったブロッキング剤は、3%のゼラ
チン溶液と前記PBS bufferとを混合したものである。
チン溶液と前記PBS bufferとを混合したものである。
次に、β−D−ガラクトシダーゼで酵素標識されたDN
A結合蛋白質(大腸菌より抽出精製したもの)を含む液
をフィルター上に拡散させて、フィルター上に固定され
ている核酸と結合反応させた。結合反応を行ってから12
0分後に、未反応DNA結合蛋白質及びフィルターに非特異
的に吸着しているDNA結合蛋白質を、実施例1で用いた
と同じ洗浄液を用いて洗浄除去した。
A結合蛋白質(大腸菌より抽出精製したもの)を含む液
をフィルター上に拡散させて、フィルター上に固定され
ている核酸と結合反応させた。結合反応を行ってから12
0分後に、未反応DNA結合蛋白質及びフィルターに非特異
的に吸着しているDNA結合蛋白質を、実施例1で用いた
と同じ洗浄液を用いて洗浄除去した。
次に、フィルターに蛍光基質(4−メチルウンベリフ
ェリンを主体とする溶液;0.3mMの4−メチルウンベリフ
ェリルβ−D−ガラクトシド)0.5mlをまんべんなく接
触させて、酵素反応により蛍光を出させた。
ェリンを主体とする溶液;0.3mMの4−メチルウンベリフ
ェリルβ−D−ガラクトシド)0.5mlをまんべんなく接
触させて、酵素反応により蛍光を出させた。
この蛍光を、実施例1と同様にして感光フィルム上に
感光させて焼き付け、蛍光基点を肉眼で計数したとこ
ろ、150±5個であった。
感光させて焼き付け、蛍光基点を肉眼で計数したとこ
ろ、150±5個であった。
対照として、実施例1と同様にJIS−0550「超純水中
の細菌数試験方法」の「低温、長時間培養法」に従い、
同じ純水を25℃で5日間培養を行なった場合の生菌数を
測定したところ、155±4個のコロニーが検出され、本
実施例による計測精度の高いことが確認された。
の細菌数試験方法」の「低温、長時間培養法」に従い、
同じ純水を25℃で5日間培養を行なった場合の生菌数を
測定したところ、155±4個のコロニーが検出され、本
実施例による計測精度の高いことが確認された。
また本実施例の方法による計数に要した時間は24時間
であった。
であった。
実施例3 実施例1で用いたと同じ超純水20を、孔径0.22μm
のニトロセルロースアセテートフィルター(37mmφ径)
を用いて濾過し、このフィルターに捕捉された細菌の細
胞膜を破壊するため0.5MのNaOH液と1.5MのNaCl液の混合
液5mlを接触させた後、実施例1で用いたと同じpH7.2の
緩衝液で中和し、更に核酸と結合する1本鎖核酸がフィ
ルターと非特異的に吸着することを防止するために、実
施例1で用いたと同じアルブミンの言ったブロッキング
剤でこのフィルターをブロッキング処理した。
のニトロセルロースアセテートフィルター(37mmφ径)
を用いて濾過し、このフィルターに捕捉された細菌の細
胞膜を破壊するため0.5MのNaOH液と1.5MのNaCl液の混合
液5mlを接触させた後、実施例1で用いたと同じpH7.2の
緩衝液で中和し、更に核酸と結合する1本鎖核酸がフィ
ルターと非特異的に吸着することを防止するために、実
施例1で用いたと同じアルブミンの言ったブロッキング
剤でこのフィルターをブロッキング処理した。
次に、超純水中に生育する細菌が共通に有する核酸配
列と相補的な1本鎖核酸に、酵素標識としてアルカリ性
フォスファターゼを標識した複合物質を含む液をフィル
ター上に拡散させて、フィルター上に固定されている核
酸と結合反応させた。
列と相補的な1本鎖核酸に、酵素標識としてアルカリ性
フォスファターゼを標識した複合物質を含む液をフィル
ター上に拡散させて、フィルター上に固定されている核
酸と結合反応させた。
結合反応を行ってから60分後に、未反応酵素標識1本
鎖核酸及びフィルターに非特異的に吸着している酵素標
識1本鎖核酸を、実施例1で用いたと同じ洗浄液を用い
て洗浄除去した。
鎖核酸及びフィルターに非特異的に吸着している酵素標
識1本鎖核酸を、実施例1で用いたと同じ洗浄液を用い
て洗浄除去した。
次に、フィルターに発光基質(アダマンチルジオキセ
タン類を主体とする溶液;3−Adamantane−4−methoxy
−4−(phosphoryloxy)pnenyl 1,2−dioxetane液とエ
ンハンサー(0.75Mの2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール)液との混合液)0.5mlをまんべんなく接触
させて、酵素反応により発光させた。
タン類を主体とする溶液;3−Adamantane−4−methoxy
−4−(phosphoryloxy)pnenyl 1,2−dioxetane液とエ
ンハンサー(0.75Mの2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール)液との混合液)0.5mlをまんべんなく接触
させて、酵素反応により発光させた。
この発光を、実施例1と同様に感光フィルム上に感光
させて焼き付け、蛍光基点を肉眼で計数したところ、18
±1個であった。
させて焼き付け、蛍光基点を肉眼で計数したところ、18
±1個であった。
また対照として、実施例1と同様に、JIS−0550「超
純水中の細菌数試験方法」の「低温、長時間培養法」に
従って25℃で5日間培養を行なった場合の超純水中の生
菌数を測定したところ、20±2個のコロニーが検出さ
れ、本実施例による計測精度の高いことが確認された。
純水中の細菌数試験方法」の「低温、長時間培養法」に
従って25℃で5日間培養を行なった場合の超純水中の生
菌数を測定したところ、20±2個のコロニーが検出さ
れ、本実施例による計測精度の高いことが確認された。
また本実施例の方法による計数に要した時間は12時間
であった。
であった。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、従来方法に比べて用水中の菌
体数を極めて迅速に測定することができるという効果が
ある。
体数を極めて迅速に測定することができるという効果が
ある。
また特に、超純水等の貧栄養性細菌の存在が問題とな
る用水においては、従来法とは比較にならない程の極め
て短時間でその細菌数を測定できるので、半導体製品の
歩留まり向上や医薬品の安全性向上、あるいは純水製造
装置の正常運転管理の重要な指標となる用水中の細菌数
をいち早く知ることによって、水質低下の際の不良製品
の発生率を低下させたり、早期に純水製造装置の異常に
対応できるため、製品歩留まりや安全性の向上に有益
で、工業的規模で使用される用水の水質管理法として極
めて優れている。
る用水においては、従来法とは比較にならない程の極め
て短時間でその細菌数を測定できるので、半導体製品の
歩留まり向上や医薬品の安全性向上、あるいは純水製造
装置の正常運転管理の重要な指標となる用水中の細菌数
をいち早く知ることによって、水質低下の際の不良製品
の発生率を低下させたり、早期に純水製造装置の異常に
対応できるため、製品歩留まりや安全性の向上に有益
で、工業的規模で使用される用水の水質管理法として極
めて優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:01)
Claims (13)
- 【請求項1】イオン交換処理水、あるいは逆浸透膜,限
外濾過膜,精密濾過膜等の膜処理水中に含まれる細菌数
を以下のa〜dの工程により定量測定する方法 a:核酸に対して親和性を有するシート上に上記細菌を二
次元的に分散して捕捉させる工程 b:該シート上に捕捉された細菌の核酸を菌体外部に露出
させる工程 c:酵素,蛍光物質,放射性物質等の標識物質で標識され
た核酸結合物質を、上記核酸に結合させる工程 d:上記結合によりシート上に固定された標識物質の固定
点の数を、上記標識物質を指標にして計数する工程。 - 【請求項2】細菌を二次元的に分散して捕捉するシート
が、0.45μm以下の孔径を有する濾過膜であることを特
徴とする請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】細菌を捕捉する濾過膜が、ニトロセルロー
ス系繊維か、又はナイロン及びその誘導体の繊維からな
ることを特徴とする請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】標識物質が酵素であり、かつ標識物質の固
定点の数を計数する工程が、光学的に検出可能な性質を
有する基質を濾過膜にかける操作を含むことを特徴とす
る請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】基質が、酵素反応により発光又は蛍光を生
ずる物質であることを特徴とする請求項4に記載の方
法。 - 【請求項6】工程cとdの間に、核酸と結合していない
核酸結合物質、及びシートに対して非特異的に結合した
核酸結合物質を除去する操作を行うことを特徴とする請
求項1乃至5のいずれかに記載の方法。 - 【請求項7】工程bとcの間に、菌体外部に露出された
核酸をシートに強固に結合させるために、加熱,紫外線
照射等の核酸とシートとの結合操作を行うことを特徴と
する請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。 - 【請求項8】核酸とシートとの結合操作に続いて、シー
ト上の核酸非結合部に、核酸結合物質の非特異的な結合
を阻止するためのブロッキング処理をすることを特徴と
する請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】核酸結合物質が、抗核酸抗体であることを
特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の方法。 - 【請求項10】核酸結合物質が、1本鎖の核酸であるこ
とを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の方
法。 - 【請求項11】核酸結合物質が、DNA結合蛋白質,DNAジ
ャイレース,トポイソネラーゼ等の核酸認識蛋白質であ
ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の
方法。 - 【請求項12】標識物質のシート上の固定点の数を標識
物質を指標にして計数する工程dにおいて、シート上の
発光又は蛍光によって感光するフィルムを用いることを
特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の方法。 - 【請求項13】標識物質のシート上の固定点の数を標識
物質を指標にして計数する工程dにおいて、シート上の
発光点の数又は蛍光点の数を検出するのに撮像手段を用
いることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載
の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22397490A JP2996496B2 (ja) | 1990-08-24 | 1990-08-24 | 水中細菌数の定量測定法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22397490A JP2996496B2 (ja) | 1990-08-24 | 1990-08-24 | 水中細菌数の定量測定法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04104799A JPH04104799A (ja) | 1992-04-07 |
JP2996496B2 true JP2996496B2 (ja) | 1999-12-27 |
Family
ID=16806598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22397490A Expired - Fee Related JP2996496B2 (ja) | 1990-08-24 | 1990-08-24 | 水中細菌数の定量測定法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2996496B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016175269A1 (ja) * | 2015-04-28 | 2016-11-03 | デンカ生研株式会社 | 微生物抗原の回収法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0631634B1 (en) * | 1992-03-20 | 1996-03-06 | CELSIS INTERNATIONAL plc | Method and apparatus for the analysis of biological material |
US7588886B2 (en) | 2001-01-26 | 2009-09-15 | Millipore Corporation | Process for the enumeration and identification of microorganisms |
JP2008246303A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 光触媒分散体及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-08-24 JP JP22397490A patent/JP2996496B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016175269A1 (ja) * | 2015-04-28 | 2016-11-03 | デンカ生研株式会社 | 微生物抗原の回収法 |
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JPH04104799A (ja) | 1992-04-07 |
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