JP2996473B2 - ソルブル油中の鉄分測定方法 - Google Patents
ソルブル油中の鉄分測定方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ソルブル油中の鉄分測定方法に関するもの
である。
である。
従来の技術 ソルブル油として例えば、鋼帯などの冷間圧延油は、
圧延機の圧延を良好にするとともに、工程間における簡
易防錆機能を付与するものであり、該圧延油中の鉄分含
有量は鋼帯等の清浄性及び疵発生防止の観点から品質保
持に必須の管理項目である。
圧延機の圧延を良好にするとともに、工程間における簡
易防錆機能を付与するものであり、該圧延油中の鉄分含
有量は鋼帯等の清浄性及び疵発生防止の観点から品質保
持に必須の管理項目である。
従って、圧延油中の鉄分を測定することが行なわれ、
例えば特開昭49−75197号のごとく、圧延油流中にブリ
ッジ回路の一辺からなる静電容量測定電極を浸漬し、高
周波の搬送波を印加し、圧延油中の金属粉が混在した場
合の静電容量の変化を電気信号にして鉄分を測定する方
法が開示されている。
例えば特開昭49−75197号のごとく、圧延油流中にブリ
ッジ回路の一辺からなる静電容量測定電極を浸漬し、高
周波の搬送波を印加し、圧延油中の金属粉が混在した場
合の静電容量の変化を電気信号にして鉄分を測定する方
法が開示されている。
発明が解決しようとする課題 しかし、このような測定方法は、油中の鉄粉の流径分
布が不均一なため誘電率変化が鉄粉量変化に対して一様
でないことや、静電容量測定電極への鉄と油との化合物
等油劣化物の付着による静電容量の変化により測定精度
が悪いため、現場には不向きであることから、一般的に
は、フラスコに圧延油の一部を取り出して加熱灰化し、
塩酸などの鉱酸にて溶解したのち、一定量に水で希釈
し、例えば原子吸光分析計にて圧延油中の鉄分を測定し
ており、所要時間は約200分を必要とする。
布が不均一なため誘電率変化が鉄粉量変化に対して一様
でないことや、静電容量測定電極への鉄と油との化合物
等油劣化物の付着による静電容量の変化により測定精度
が悪いため、現場には不向きであることから、一般的に
は、フラスコに圧延油の一部を取り出して加熱灰化し、
塩酸などの鉱酸にて溶解したのち、一定量に水で希釈
し、例えば原子吸光分析計にて圧延油中の鉄分を測定し
ており、所要時間は約200分を必要とする。
しかし、鋼帯の連続冷間圧延においては、40tコイル
の場合で、圧延時間は平均10分位であり、圧延油の測定
には40tコイルで20本（800t）も圧延がなされることに
なり、例えば、圧延油中（循環使用）の鉄分濃度が上昇
し、所定の濃度以上になっていたときは、鋼帯の汚れ、
ロールの摩耗のほかにロールに鉄分が付着し、鋼帯に疵
が転写される等の不良コイルとなる等の大きな欠陥をと
もなうものである。
の場合で、圧延時間は平均10分位であり、圧延油の測定
には40tコイルで20本（800t）も圧延がなされることに
なり、例えば、圧延油中（循環使用）の鉄分濃度が上昇
し、所定の濃度以上になっていたときは、鋼帯の汚れ、
ロールの摩耗のほかにロールに鉄分が付着し、鋼帯に疵
が転写される等の不良コイルとなる等の大きな欠陥をと
もなうものである。
又鋼材等の切削加工においては、切削油の１部を切り
出し、同様に油中の鉄分を測定するため、長時間を要
し、切削具（グラインダー等）の偏摩耗などによる処理
材表面の疵発生、切削面が平滑にならない等の欠点をと
もなうものである。
出し、同様に油中の鉄分を測定するため、長時間を要
し、切削具（グラインダー等）の偏摩耗などによる処理
材表面の疵発生、切削面が平滑にならない等の欠点をと
もなうものである。
課題を解決するための手段 本発明の特徴とするところは、含鉄ソルブル油を容器
内に充填収納して秤量し、次いで磁力を作用せしめて秤
量し、この重量変化に基づき、予めソルブル油中鉄量と
磁力作用時の重量変化量から作成した検量線により、油
中の鉄量を測定することを特徴とする、ソルブル油中の
鉄分測定方法。
内に充填収納して秤量し、次いで磁力を作用せしめて秤
量し、この重量変化に基づき、予めソルブル油中鉄量と
磁力作用時の重量変化量から作成した検量線により、油
中の鉄量を測定することを特徴とする、ソルブル油中の
鉄分測定方法。
又、含鉄ソルブル油を容器内に空隙部を有するごとく
収納して秤量し、次いで磁力を容器下方向または横方向
から作用せしめて秤量し、この重量変化に基づき、予め
ソルブル油中鉄量と磁力作用時の重量変化から作成した
検量線により、油中の鉄量を測定することを特徴とす
る、ソルブル油中の鉄分測定方法に関するものである。
収納して秤量し、次いで磁力を容器下方向または横方向
から作用せしめて秤量し、この重量変化に基づき、予め
ソルブル油中鉄量と磁力作用時の重量変化から作成した
検量線により、油中の鉄量を測定することを特徴とす
る、ソルブル油中の鉄分測定方法に関するものである。
即ち、本発明においては、例えば、先ず使用中（循環
使用中）の含鉄ソルブル油の一部を取り出し、これを非
磁性（ガラス等）の容器内へ収納後、天秤等にて秤量
し、次いで一定距離に磁石を近接し磁力を作用せしめた
ときの重量変化を測定するものであり、秤量器（天
秤）、磁石共に市販されているもので十分である。
使用中）の含鉄ソルブル油の一部を取り出し、これを非
磁性（ガラス等）の容器内へ収納後、天秤等にて秤量
し、次いで一定距離に磁石を近接し磁力を作用せしめた
ときの重量変化を測定するものであり、秤量器（天
秤）、磁石共に市販されているもので十分である。
磁石の強さおよび秤量の性能としては、鉄濃度が10pp
m以上のソルブル油30ccの場合では磁力は1000ガウス以
上、秤量の最小感度は1mg以上でよく、磁石は永久磁石
の他に電磁石で、秤量も天秤の他圧力センサー等の力セ
ンサーで、代替してもよい。
m以上のソルブル油30ccの場合では磁力は1000ガウス以
上、秤量の最小感度は1mg以上でよく、磁石は永久磁石
の他に電磁石で、秤量も天秤の他圧力センサー等の力セ
ンサーで、代替してもよい。
容器内鉄分への磁力の作用として磁石接近は、磁石を
固定して含鉄ソルブル油を収納した容器を接近してもよ
い。しかして、容器内へ空隙部、気泡を形成することな
く含鉄ソルブル油を充填した場合は、容器の上方向又は
横方向から磁力を作用させることにより、概ね容器底部
へ堆積している鉄分が磁力により、容器内上部又は横
（側部）壁へ引っ張られて移動し、容器上部又は横（側
部）壁に張り付き、かつ容器全体を上方向又は横方向に
引っ張り、重量変化が起こる。このときの重量と磁力を
作用させないときの重量差が重量変化量となる。
固定して含鉄ソルブル油を収納した容器を接近してもよ
い。しかして、容器内へ空隙部、気泡を形成することな
く含鉄ソルブル油を充填した場合は、容器の上方向又は
横方向から磁力を作用させることにより、概ね容器底部
へ堆積している鉄分が磁力により、容器内上部又は横
（側部）壁へ引っ張られて移動し、容器上部又は横（側
部）壁に張り付き、かつ容器全体を上方向又は横方向に
引っ張り、重量変化が起こる。このときの重量と磁力を
作用させないときの重量差が重量変化量となる。
このような磁力作用が非常に強く、かつ、ソルブル油
中の鉄濃度が非常に高い場合には、秤量誤差の恐れがあ
るが、このような現象が起こる程ソルブル油中に多量の
鉄分が混入することは工程トラブルにつながり、ソルブ
ル油の管理上あり得ない、従って上記のごとき磁力作用
により、秤量誤差は生じない。前記のごとく、容器上方
向又は、横方向からの磁力作用の他、下方向から磁力を
作用させ重量変化を把握する。
中の鉄濃度が非常に高い場合には、秤量誤差の恐れがあ
るが、このような現象が起こる程ソルブル油中に多量の
鉄分が混入することは工程トラブルにつながり、ソルブ
ル油の管理上あり得ない、従って上記のごとき磁力作用
により、秤量誤差は生じない。前記のごとく、容器上方
向又は、横方向からの磁力作用の他、下方向から磁力を
作用させ重量変化を把握する。
即ち、容器内に含鉄ソルブル油を充填収納後、秤量
し、次いで容器下方向から磁力を作用させることによ
り、鉄分が磁力により容器底部に張り付き、かつ、容器
全体を下方に引き下げ重量変化が起こる。この変化はソ
ルブル油中に含有される鉄分に比例する。
し、次いで容器下方向から磁力を作用させることによ
り、鉄分が磁力により容器底部に張り付き、かつ、容器
全体を下方に引き下げ重量変化が起こる。この変化はソ
ルブル油中に含有される鉄分に比例する。
次に容器内へ空隙部（気相部）を有するごとく含鉄ソ
ルブル油を収納して、上記のごとく磁力を作用させ重量
変化を把握する場合は、容器の横方向又は下方向から磁
力を作用させ、上記のごとく、重量変化量を把握する。
ルブル油を収納して、上記のごとく磁力を作用させ重量
変化を把握する場合は、容器の横方向又は下方向から磁
力を作用させ、上記のごとく、重量変化量を把握する。
即ち、上部から磁力を作用させると油面（気相界面）
に表面張力によって鉄分が停留することから重量変化と
しては鉄分の重量が測定されるものの、鉄分が低濃度の
場合は、秤量感度が低下し好ましくない。容器内上方に
空隙部（気相部）が存在しても強力な磁力により気相界
面から鉄粉を飛び出させ、容器内の上方壁に張り付ける
ことにより、前記同様に重量変化を把握できるが、油面
から空隙部（気相部）へ飛び出させるためには非常に強
力な磁力が必要となり実用的でない。
に表面張力によって鉄分が停留することから重量変化と
しては鉄分の重量が測定されるものの、鉄分が低濃度の
場合は、秤量感度が低下し好ましくない。容器内上方に
空隙部（気相部）が存在しても強力な磁力により気相界
面から鉄粉を飛び出させ、容器内の上方壁に張り付ける
ことにより、前記同様に重量変化を把握できるが、油面
から空隙部（気相部）へ飛び出させるためには非常に強
力な磁力が必要となり実用的でない。
このようにして磁力作用前後の含鉄ソルブル油の重量
変化を把握し、一方予め鉄粉含有量の異なる数種類のソ
ルブル油の鉄粉量と重量変化（磁力作用前後の重量変
化）の関係から検量線を設定しておき、上記のごとく含
鉄ソルブル油の把握重量変化量から検量線により鉄分を
測定（判定）するものである。
変化を把握し、一方予め鉄粉含有量の異なる数種類のソ
ルブル油の鉄粉量と重量変化（磁力作用前後の重量変
化）の関係から検量線を設定しておき、上記のごとく含
鉄ソルブル油の把握重量変化量から検量線により鉄分を
測定（判定）するものである。
しかして、このようにして鉄分を測定するソルブル油
としては、鋼帯の冷間圧延油（調質圧延液を含む）、エ
ンジンオイル等の潤滑油、切削加工用の切削油、プレス
加工用のプレス油、加工離型用の離型油、加工成型用の
成型油等の分散油、乳化型油等があり、上記のごとく測
定し、その結果ソルブル油を交換又は補充する等の措置
を施すものである。
としては、鋼帯の冷間圧延油（調質圧延液を含む）、エ
ンジンオイル等の潤滑油、切削加工用の切削油、プレス
加工用のプレス油、加工離型用の離型油、加工成型用の
成型油等の分散油、乳化型油等があり、上記のごとく測
定し、その結果ソルブル油を交換又は補充する等の措置
を施すものである。
次に本発明方法について一例を図面により説明する。
第１図において、秤量器１に、容器（非磁性体）２内
へ含鉄ソルブル油３を充填収納して載置し、秤量する。
次いで磁石４を容器２の上方から近接して、ソルブル油
３中の鉄粉５を磁力により容器２内上方へ引き付け、こ
のときの重量を秤量し、上記秤量値との重量変化量に基
づき第５図に示す検量線からソルブル油３中の鉄分を測
定する。
へ含鉄ソルブル油３を充填収納して載置し、秤量する。
次いで磁石４を容器２の上方から近接して、ソルブル油
３中の鉄粉５を磁力により容器２内上方へ引き付け、こ
のときの重量を秤量し、上記秤量値との重量変化量に基
づき第５図に示す検量線からソルブル油３中の鉄分を測
定する。
第２図において、秤量器１に索条６及び滑車７を介し
て、容器（非磁性体）２内へ含鉄ソルブル油３を充填収
納して係合して秤量し、次いで該容器２の下方に磁石４
を接近して、ソルブル油３中の鉄粉５を下方に引下げ、
このときの重量を秤量し、上記秤量値との重量変化に基
づき同様に検量線からソルブル油中の鉄分を測定する。
て、容器（非磁性体）２内へ含鉄ソルブル油３を充填収
納して係合して秤量し、次いで該容器２の下方に磁石４
を接近して、ソルブル油３中の鉄粉５を下方に引下げ、
このときの重量を秤量し、上記秤量値との重量変化に基
づき同様に検量線からソルブル油中の鉄分を測定する。
第３図において、容器２内の含鉄ソルブル油３を空隙
部８を有するごとく収納し、上記第２図に示す態様のご
とく秤量し、重量変化から検量線を用いてソルブル油中
の鉄分を測定する。
部８を有するごとく収納し、上記第２図に示す態様のご
とく秤量し、重量変化から検量線を用いてソルブル油中
の鉄分を測定する。
第４図において、秤量器１に索条６及び滑車７を介し
て容器２内に含鉄ソルブル油３を充填収納して係合し、
容器２を滑面９上に載置して秤量し、次いで該容器２の
横方向から磁石４を接近し、ソルブル油３中の鉄粉５を
横方向に引き付けかつ容器２全体を横方向に引っ張り秤
量し、上記秤量値との重量変化から検量線によりソルブ
ル油中の鉄分を測定するものである。
て容器２内に含鉄ソルブル油３を充填収納して係合し、
容器２を滑面９上に載置して秤量し、次いで該容器２の
横方向から磁石４を接近し、ソルブル油３中の鉄粉５を
横方向に引き付けかつ容器２全体を横方向に引っ張り秤
量し、上記秤量値との重量変化から検量線によりソルブ
ル油中の鉄分を測定するものである。
実施例 次に本発明方法の実施例を比較例とともに挙げる。
実施例１ 鋼帯の連続冷間圧延器で鋼帯圧延中の圧延油（循環使
用中の圧延油）100mlを、索条及び滑車を介して天秤に
連結した、容積120ml（外寸100×62×20mm）のキャップ
付きのガラス製容器に空隙を有するごとく収納し、天秤
で重量を秤量し、次いで磁力1000ガウスの板状永久磁石
（100×100×30mm）を、圧延油を収納したガラス容器の
下方20mmの距離に固定したときの重量増は120mgであっ
た。
用中の圧延油）100mlを、索条及び滑車を介して天秤に
連結した、容積120ml（外寸100×62×20mm）のキャップ
付きのガラス製容器に空隙を有するごとく収納し、天秤
で重量を秤量し、次いで磁力1000ガウスの板状永久磁石
（100×100×30mm）を、圧延油を収納したガラス容器の
下方20mmの距離に固定したときの重量増は120mgであっ
た。
次いで予め圧延油に鉄粉を０、10、30、50、100ppm相
当逐次添加し、上述と同様に重量増を測定した結果、そ
れぞれ０、30、90、150、300mgと測定され、これらの数
値に基づき作成した検量線から、鉄分濃度40ppmと測定
した。所要時間は、圧延油収納、天秤へのセット等を加
味して15分であった。
当逐次添加し、上述と同様に重量増を測定した結果、そ
れぞれ０、30、90、150、300mgと測定され、これらの数
値に基づき作成した検量線から、鉄分濃度40ppmと測定
した。所要時間は、圧延油収納、天秤へのセット等を加
味して15分であった。
このときの圧延油を分析したところ鉱物油50％、合成
エステルと油脂40％、脂肪酸３％、乳化剤４％、酸化防
止剤１％、極圧剤２％であった。
エステルと油脂40％、脂肪酸３％、乳化剤４％、酸化防
止剤１％、極圧剤２％であった。
実施例２ 鋼帯表面をグラインダーにて切削油供給しつつ、切削
中の切削油を容積100ml（外寸100×52×20mm）のキャッ
プ付きのガラス製容器に充填収納し、圧力センサーが磁
石の影響を受けないように、非磁性体（ポリプロピレン
製100×100×200mm）の角柱を介して連結したのち、磁
力2000ガウスの磁石（100×100×50mm）の上方20mmの位
置に固定したときの磁石に働く力の変化を、圧力センサ
ーにて計測した結果、1.8mg/cm2であった。
中の切削油を容積100ml（外寸100×52×20mm）のキャッ
プ付きのガラス製容器に充填収納し、圧力センサーが磁
石の影響を受けないように、非磁性体（ポリプロピレン
製100×100×200mm）の角柱を介して連結したのち、磁
力2000ガウスの磁石（100×100×50mm）の上方20mmの位
置に固定したときの磁石に働く力の変化を、圧力センサ
ーにて計測した結果、1.8mg/cm2であった。
次いでこの数値を予め切削油に鉄粉を０、10、30、5
0、100ppm相当逐次添加し、上述と同様に測定した結
果、それぞれ、０、0.3、0.9、1.5、3.0mg/cm2と測定さ
れ、これらの数値にもとづき作成した検量線より、鉄分
濃度60ppmと測定した。
0、100ppm相当逐次添加し、上述と同様に測定した結
果、それぞれ、０、0.3、0.9、1.5、3.0mg/cm2と測定さ
れ、これらの数値にもとづき作成した検量線より、鉄分
濃度60ppmと測定した。
所要時間は、切削油収納、測定位置へのセット等を加
味し、14分であった。このときの切削油を分析したとこ
ろ鉱物油80％、界面活性剤９％、脂肪酸５％、アミン類
４％、防菌防ばい剤２％であった。
味し、14分であった。このときの切削油を分析したとこ
ろ鉱物油80％、界面活性剤９％、脂肪酸５％、アミン類
４％、防菌防ばい剤２％であった。
実施例３ 鋼帯をプレス機にてプレス油を供給しつつ、プレス中
のプレス油を索条及び滑車を介して天秤に連結した、容
積100ml（外寸100×52×20mm）のキャップ付きのガラス
製容器に充填収納し、重量を秤量し、次いで磁力2500ガ
ウスの板状永久磁石（100×100×60mm）を、プレス油を
収納したガラス容器の下方10mmの距離に固定したときの
重量増は88mgであった。
のプレス油を索条及び滑車を介して天秤に連結した、容
積100ml（外寸100×52×20mm）のキャップ付きのガラス
製容器に充填収納し、重量を秤量し、次いで磁力2500ガ
ウスの板状永久磁石（100×100×60mm）を、プレス油を
収納したガラス容器の下方10mmの距離に固定したときの
重量増は88mgであった。
次いで予めプレス油に鉄粉を0.5、10、30、50ppm相当
逐次添加し、上述と同様に重量増を測定した結果、それ
ぞれ０、10、20、60、100mgと測定され、これらの数値
にもとづき作成した検量線から、鉄分濃度44ppmと測定
した。所要時間は、プレス油収納、天秤へのセット等を
加味して17分であった。
逐次添加し、上述と同様に重量増を測定した結果、それ
ぞれ０、10、20、60、100mgと測定され、これらの数値
にもとづき作成した検量線から、鉄分濃度44ppmと測定
した。所要時間は、プレス油収納、天秤へのセット等を
加味して17分であった。
このときのプレス油を分析したところ鉱物油27％、合
成エステルと20％、極圧剤50％、防錆添加剤２％、酸化
防止剤１％であった。
成エステルと20％、極圧剤50％、防錆添加剤２％、酸化
防止剤１％であった。
実施例４ 鋼帯の調質圧延機で調質圧延中の調質圧延液（循環使
用中の調質圧延液）を、索条及び滑車を介して天秤に連
結した、容積100ml（外寸100×52×20mm）のキャップ付
きのガラス製容器に充填収納し、重量を秤量し、次いで
磁力1000ガウスの板状永久磁石（100×100×30mm）を、
調質圧延液を収納したガラス容器の横方向10mmの距離に
固定したときの重量変化は99mgであった。
用中の調質圧延液）を、索条及び滑車を介して天秤に連
結した、容積100ml（外寸100×52×20mm）のキャップ付
きのガラス製容器に充填収納し、重量を秤量し、次いで
磁力1000ガウスの板状永久磁石（100×100×30mm）を、
調質圧延液を収納したガラス容器の横方向10mmの距離に
固定したときの重量変化は99mgであった。
次いで予め調質圧延液に鉄粉を０、10、30、50、80pp
m相当逐次添加し、上述と同様に重量増を測定した結
果、それぞれ０、22、66、110、176mgと測定され、これ
らの数値にもとづき作成した検量線から、鉄分濃度45pp
mと測定した。所要時間は、調質圧延液収納、天秤への
セット等を加味して18分であった。
m相当逐次添加し、上述と同様に重量増を測定した結
果、それぞれ０、22、66、110、176mgと測定され、これ
らの数値にもとづき作成した検量線から、鉄分濃度45pp
mと測定した。所要時間は、調質圧延液収納、天秤への
セット等を加味して18分であった。
このときの調質圧延液を分析したところアミン化合物
12％、有機カルボン酸４％、防錆剤４％、界面活性剤２
％、水78％であった。
12％、有機カルボン酸４％、防錆剤４％、界面活性剤２
％、水78％であった。
比較例１ 実施例１と同条件と圧延油中の圧延油を100ml取り出
し（実施例１の分と合わせ200ml抽出）容器に収納し、1
20℃熱板上にて90分加熱し、水分を除去したのち、800
℃電気炉内にて30分加熱灰化し、30分室温にて冷却後、
18％HClを30ml添加し、20分間熱板上で加温溶解したの
ち冷却し、100mlメスフラスコにメスアップし、原子吸
光分析法にて鉄分濃度40ppmと測定し、所要時間は圧延
油収納、加熱灰化、酸添加加温溶解、メスアップ、原子
吸光測定等を含め、214分と長時間を要した。
し（実施例１の分と合わせ200ml抽出）容器に収納し、1
20℃熱板上にて90分加熱し、水分を除去したのち、800
℃電気炉内にて30分加熱灰化し、30分室温にて冷却後、
18％HClを30ml添加し、20分間熱板上で加温溶解したの
ち冷却し、100mlメスフラスコにメスアップし、原子吸
光分析法にて鉄分濃度40ppmと測定し、所要時間は圧延
油収納、加熱灰化、酸添加加温溶解、メスアップ、原子
吸光測定等を含め、214分と長時間を要した。
比較例２ 実施例２と同条件で切削中の切削油を100ml取り出し
（実施例２の分と合わせ200ml抽出）容器へ収納し、120
℃熱板上にて90分加熱し、水分を除去したのち、800℃
電気炉内にて30分加熱灰化し、30分室温にて冷却後、20
％HClを30ml添加し、20分間熱板上で加温溶解したのち
冷却し、100mlメスフラスコにメスアップし、原子吸光
分析法にて鉄分濃度60ppmと測定し、所要時間は切削油
収納、加熱灰化、酸添加加温溶解、メスアップ、原子吸
光測定等を含め、210分と長時間を要した。
（実施例２の分と合わせ200ml抽出）容器へ収納し、120
℃熱板上にて90分加熱し、水分を除去したのち、800℃
電気炉内にて30分加熱灰化し、30分室温にて冷却後、20
％HClを30ml添加し、20分間熱板上で加温溶解したのち
冷却し、100mlメスフラスコにメスアップし、原子吸光
分析法にて鉄分濃度60ppmと測定し、所要時間は切削油
収納、加熱灰化、酸添加加温溶解、メスアップ、原子吸
光測定等を含め、210分と長時間を要した。
このときの切削油を分析したところ、鉱物油80％、界
面活性剤９％、脂肪酸５％、アミン類４％、防菌防ばい
剤２％であった。
面活性剤９％、脂肪酸５％、アミン類４％、防菌防ばい
剤２％であった。
比較例３ 実施例３と同条件でプレス中のプレス油を100ml取り
出し（実施例３の分と合わせ200ml抽出）容器へ収納
し、120℃熱板上にて60分加熱し、水分を除去したの
ち、800℃電気路内にて30分加熱灰化し、30分室温にて
冷却後、15％HClを40ml添加し、20分間熱板上で加温溶
解したのち冷却し、100mlメスフラスコにメスアップ
し、原子吸光分析法にて熱分濃度44ppmと測定し、所要
時間はプレス油収納、加熱灰化、酸添加加温溶解、メス
アップ、原子吸光測定等を含め、183分と長時間を要し
た。
出し（実施例３の分と合わせ200ml抽出）容器へ収納
し、120℃熱板上にて60分加熱し、水分を除去したの
ち、800℃電気路内にて30分加熱灰化し、30分室温にて
冷却後、15％HClを40ml添加し、20分間熱板上で加温溶
解したのち冷却し、100mlメスフラスコにメスアップ
し、原子吸光分析法にて熱分濃度44ppmと測定し、所要
時間はプレス油収納、加熱灰化、酸添加加温溶解、メス
アップ、原子吸光測定等を含め、183分と長時間を要し
た。
このときのプレス油を分析したところ鉱物油27％、合
成エステル20％、極圧剤50％、防錆添加剤２％、酸化防
止剤１％であった。
成エステル20％、極圧剤50％、防錆添加剤２％、酸化防
止剤１％であった。
比較例４ 実施例４と同条件で調質圧延中の調質圧延液を100ml
取り出し（実施例４の分と合わせ200ml抽出）容器へ収
納し、120℃熱板上にて120分加熱し、水分を除去したの
ち、800℃電気炉内にて30分加熱灰化し、30分室温にて
冷却後、20％HClを30ml添加し、20分間熱板上で加温溶
解したのち冷却し、100mlメスフラスコにメスアップ
し、原子吸光分析法にて鉄分濃度45ppmと測定し、所要
時間は調質圧延液収納、加熱灰化、酸添加加温溶解、メ
スアップ、原子吸光測定等を含め、244分と長時間を要
した。
取り出し（実施例４の分と合わせ200ml抽出）容器へ収
納し、120℃熱板上にて120分加熱し、水分を除去したの
ち、800℃電気炉内にて30分加熱灰化し、30分室温にて
冷却後、20％HClを30ml添加し、20分間熱板上で加温溶
解したのち冷却し、100mlメスフラスコにメスアップ
し、原子吸光分析法にて鉄分濃度45ppmと測定し、所要
時間は調質圧延液収納、加熱灰化、酸添加加温溶解、メ
スアップ、原子吸光測定等を含め、244分と長時間を要
した。
このときの調質圧延液を分析したところアミン化合物
12％、有機カルボン酸４％、防錆剤４％、界面活性剤２
％、水78％であった。
12％、有機カルボン酸４％、防錆剤４％、界面活性剤２
％、水78％であった。
発明の効果 本発明により、ソルブル油中の鉄分の測定が著しく短
縮でき、油中鉄分濃度増による処理材の品質の低下を防
止することができる。又、処理材の歩留を向上すること
ができる。
縮でき、油中鉄分濃度増による処理材の品質の低下を防
止することができる。又、処理材の歩留を向上すること
ができる。
更に圧延ロールの疵発生および摩耗によるロール組替
を延長でき、ロール原単位を向上することができる。
を延長でき、ロール原単位を向上することができる。
更にまたグラインダー等の切削機具の損耗を軽減し、
コストを低下するとともに、処理材の疵発生も低下させ
品質を向上させることができる等の効果が得られる。
コストを低下するとともに、処理材の疵発生も低下させ
品質を向上させることができる等の効果が得られる。
第１図、第２図、第３図及び第４図は、本発明の一例を
示す説明図、第５図は検量線を示す説明図である。
示す説明図、第５図は検量線を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小金森 春男 愛知県東海市東海町５―３ 新日本製鐵 株式會社名古屋製鐵所内 (72)発明者 川原田 稔 愛知県東海市東海町５―３ 新日本製鐵 株式會社名古屋製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭54−136393（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−103398（ＪＰ，Ａ) 実開 昭54−149285（ＪＰ，Ｕ)
Claims (2)
- 【請求項１】含鉄ソルブル油を容器内に充填収納して秤
量し、次いで磁力を作用せしめて秤量し、この重量変化
に基づき、予めソルブル油中鉄量と磁力作用時の重量変
化から作成した検量線により、油中の鉄量を測定するこ
とを特徴とする、ソルブル油中の鉄分測定方法。 - 【請求項２】含鉄ソルブル油を容器内に空隙部を有する
ごとく収納して秤量し、次いで磁力を容器下方向または
横方向から作用せしめて秤量し、この重量変化に基づ
き、予めソルブル油中鉄量と磁力作用時の重量変化から
作成した検量線により、油中の鉄量を測定することを特
徴とする、ソルブル油中の鉄分測定方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1297382A JP2996473B2 (ja) | 1989-11-17 | 1989-11-17 | ソルブル油中の鉄分測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1297382A JP2996473B2 (ja) | 1989-11-17 | 1989-11-17 | ソルブル油中の鉄分測定方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03158756A JPH03158756A (ja) | 1991-07-08 |
| JP2996473B2 true JP2996473B2 (ja) | 1999-12-27 |
Family
ID=17845767
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1297382A Expired - Fee Related JP2996473B2 (ja) | 1989-11-17 | 1989-11-17 | ソルブル油中の鉄分測定方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2996473B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102221510B (zh) * | 2011-03-17 | 2012-10-31 | 鞍钢集团矿业公司 | 铁矿石混岩率在线检测系统 |
| CN104596881B (zh) * | 2015-01-29 | 2017-04-12 | 武汉科技大学 | 一种人造块矿测定亚铁含量的装置 |
| CN106018448B (zh) * | 2016-05-16 | 2019-01-08 | 横店集团东磁股份有限公司 | 一种LaFeSi基磁制冷材料中杂相含量评估方法 |
| WO2020225900A1 (ja) * | 2019-05-09 | 2020-11-12 | 三菱電機株式会社 | 磁性摩耗粉量測定装置及び機械装置 |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4975197A (ja) * | 1972-11-21 | 1974-07-19 | ||
| JPS5345849A (en) * | 1976-10-05 | 1978-04-25 | Tomita Takahashi | Folding structure of truck handle |
| JPS54103398A (en) * | 1978-01-31 | 1979-08-14 | Shimadzu Corp | Magentic analytical apparatus of ferromagnetic component |
| JPS54136393A (en) * | 1978-04-14 | 1979-10-23 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Measuring method of magnetic substance concentration in fluid |
| DE3426472A1 (de) * | 1984-07-18 | 1986-01-30 | Hartmann & Braun Ag, 6000 Frankfurt | Fotometer |
| JPS6325532A (ja) * | 1986-07-18 | 1988-02-03 | Hitachi Ltd | 分光光度計 |
-
1989
- 1989-11-17 JP JP1297382A patent/JP2996473B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03158756A (ja) | 1991-07-08 |
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