JP2994966B2 - 密封容器入り油脂含有食品の製法 - Google Patents

密封容器入り油脂含有食品の製法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長期間保存中、安定し
た乳化状態を保持することができる密封容器入り油脂含
有食品の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、乳脂肪、カカオ油脂、植物性油
脂等の油脂成分を含む油脂含有飲料としては、ミルクコ
ーヒー、ミルクティー、スープ等の乳飲料やココア飲料
等がよく知られている。これら油脂含有飲料は、通常、
上記油脂成分と蛋白質と乳化剤等と、他の原料とを温水
に溶解して油脂含有溶液とし、これを、100〜250
kg/cm2 程度の圧力で均質化した後、缶等の容器に
充填し、密封殺菌して製造される。しかしながら、上記
密封容器入り油脂含有飲料を長期間保存すると、飲料中
の油脂成分は、飲料液上面に浮上し、リング状のクリー
ム層を形成し、飲料の品質を低下させる。
【0003】これに対し、クリーム層の発生を防止する
手段として、蔗糖脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の
各種乳化剤を単品もしくは数種組み合わせて添加するこ
とが行われている。しかしながら、上記乳化剤を添加し
ても、クリーム層の発生を防止できるのは、油脂含有量
が1重量%(以下「%」と記す)以下の飲料であり、高
濃度に油脂を含有する飲料の場合には、乳化剤の効果は
殆ど期待できない。また、油脂含有量が多い程、乳化剤
の添加量も増えるため、乳化剤特有の苦味が飲料の風味
を損なうという問題もある。また、油脂原料として生ク
リームやカカオ油脂を用いた場合、特に乳化状態が不安
定となり易く、油脂含有量が1%以下でもクリーム層を
形成したり、冷蔵保存によって凝集して凝固物となった
りする。この凝固物は、容器を振っても再度分散させる
ことができないため、品質低下の大きな原因となってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、長期間保存しても乳化状態の安定した飲料を得るた
めには、従来よりも高い、例えば500kg/cm2
上の圧力で均質化すればよいのではないかと想起し、検
討を行った。その結果、油脂の含有量が、1%以下程度
の少量である飲料の場合には、乳化安定性が改善された
ものの、1%を超える高濃度に含有する飲料では、乳化
安定性が改善されず、長期保存中にクリーム層が発生す
るという問題が生じた。そこで、本発明者らは上記問題
について検討し、その原因として、高圧均質化時のショ
ックによって、油脂含有溶液中の蛋白質が不安定とな
り、その状態で高温の殺菌処理を受けるので、蛋白質が
著しく変性してしまい、乳化状態の破壊を引き起こすの
ではないかと想起し、その解決方法として、蛋白質の全
量を均質化後に添加する方法を検討したが、やはり乳化
安定性を改善するに至らなかった。そこで、更に検討を
重ねた結果、油脂含有溶液中において、蛋白質が油脂粒
子の表面を被覆して保護し、安定化させる役割を果たし
ていることを見いだした。そして、均質化前の油脂含有
溶液に、油脂粒子を被覆しうる量の蛋白質を添加して均
質化することにより、油脂粒子の表面を蛋白質で被覆し
て安定化させ、更に、残りの蛋白質を、均質化後に添加
し、蛋白質自体を変性させることなく油脂含有食品中に
存在させることによって、食品全体の乳化状態を長期間
に亘り安定化させることができることを見いだし本発明
に到達した。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであってその目的とするところは、高圧均質化、
及び、高温加熱殺菌を経て製造された後も、長期間に亘
って良好な乳化状態を保持することができる密封容器入
り油脂含有食品の製法を提供するにある。
【課題を解決するための手段】 上記の目的は、水不溶性
成分の最大粒子径が1.0μm以下である油脂含有食品
を製造するに際し、油脂含有溶液と、油脂粒子の表面を
被覆し得る量の蛋白質とを混合し、次いで、油脂粒子の
表面を蛋白質で被覆するよう均質化した後、蛋白質含有
成分を添加することを特徴とする密封容器入り油脂含有
食品の製法によって達成される。
【0006】次に、本発明を詳しく説明する。本発明に
係る油脂含有食品は、例えば、プリン、ババロア等のデ
ザート類、ドレッシング、ソース類等の調味料の他、飲
料に好適に用いられる。飲料としては、例えば、ミルク
コーヒー、ウィンナーコーヒー、ミルクティー、ココ
ア、チョコレート飲料、スープ、味噌汁、ミルク汁粉、
ミルクセーキ、抹茶ミルク、酸性乳飲料等が挙げられ
る。
【0007】上記油脂含有食品に用いられる油脂成分と
しては、例えば、生クリーム、牛乳、全粉乳、練乳、バ
ター、チーズ等の乳製品由来の乳脂肪や、カカオ油脂、
カカオ同等脂、サラダ油、椰子油、大豆等の種実油、マ
ーガリン、中鎖トリグリセリド、ナッツペースト等の植
物性油脂を含有するものもしくはそれらの加工品や、魚
油、ラード、ヘッド、卵油等の動物性油脂もしくはそれ
らの加工品等が挙げられる。これらは、目的に応じて単
独でも2種以上併用してもよい。
【0008】また、蛋白質としては、例えば、動物性蛋
白質、植物性蛋白質など各種の蛋白質、もしくはその精
製物や分画物などを用いればよく、あるいは、蛋白質を
含む各種食品原料を用いてもよい。食品原料としては、
例えば、牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、全脂練乳、脱脂練
乳、生クリーム、豆乳、バター、チーズ等の乳製品が挙
げられる。また、蛋白質精製物として、例えばカゼイ
ン、カゼインナトリウム等の乳製品由来の蛋白質精製物
等を用いてもよい。あるいは、蛋白質含有成分として、
上記蛋白質を粉末状もしくは溶液化したものにその他の
任意成分(例えば各種栄養成分等)を加え、単独もしく
は適宜組み合わせて用いてもよい。これらは、目的に応
じて単独でも2種以上併用してもよい。
【0009】更に、油脂含有食品中には、その他の原料
として、糖類、果実・野菜等の加工品、酸味料、塩類、
香料、着色料、澱粉、調味料等を必要に応じて適宜選択
し、添加してもよい。
【0010】次に、本発明の密封容器入り油脂含有食品
は、例えば、次のようにして製造される。すなわち、ま
ず、上記油脂成分と蛋白質、及び必要に応じてその他原
料を混合し、水等の水性媒体を添加して、好ましくは5
0℃〜85℃に昇温保持し、油脂含有溶液とする。油脂
含有溶液の温度が50℃未満であると、乳化状態が不安
定になる傾向にあり、また85℃を超えると、風味劣化
が生じる傾向にある。また、このとき油脂含有溶液中に
は、蛋白質を好ましくは0.5%以下、更に好ましくは
0.05〜0.2%配合するとよい。0.5%を超える
と、油脂含有溶液中の蛋白質のうち一部が油脂粒子の安
定化に使用されずに残ってしまい、均質化工程時に変性
して乳化状態を不安定にする傾向にある。
【0011】更に、上記油脂含有溶液、または蛋白質含
有成分には、必要に応じて乳化剤もしくは安定剤等を添
加してもよい。上記乳化剤及び安定剤としては、従来よ
り用いられているものでよく、例えば乳化剤としては、
例えば、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステ
ル、有機酸モノグリセリンエステル、ポリグリセリン脂
肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレン
グリコール脂肪酸エステル、レシチン等が挙げられる。
また、安定剤としては、例えば、カラギナン、寒天、ア
ルギン酸、アルギン酸ナトリウム等の海藻抽出物や、グ
アーガム、ペクチン、アラビアガム、カードラン、キサ
ンタンガム、ローカストビーンガム、カルボキシメチル
セルロース等の植物もしくは微生物由来の粘質物や、ゼ
ラチン、卵白、カゼインナトリウム等が挙げられる。な
お、均質化工程において、乳化剤もしくは安定剤を予め
溶解した液を油脂含有溶液とは別に用意しておくか、ま
たは、蛋白質含有成分中に乳化剤もしくは安定剤を添加
しておいたものを、均質化後に添加すると、長期保存中
の耐熱性芽胞菌等の繁殖を抑制することができ好適であ
る。
【0012】次に、油脂含有溶液を、好ましくは500
kg/cm2 以上、更に好ましくは700〜1500k
g/cm2 の圧力で均質化する。圧力が500kg/c
2 未満であると、油脂含有溶液中の水不溶性成分が微
細化されず、長期保存中にクリーム層が生じることがあ
る。また、上記均質化は、1回でも2回以上繰り返して
もよく、圧力や油脂含有溶液の種類に応じて適宜設定す
ればよい。あるいは、1回ごとに異なる均質化圧力とし
てもよい。
【0013】均質化に使用する均質機としては、例え
ば、図2に示すような高速ホモミキサーや、図3に示す
ようなマントンゴーリン、図1に示すような液体流路が
分岐後合流するような機構を有する均質機や、アクアジ
ェットポンプ(株式会社スギノマシン製)等の、液体同
士を衝突させるか、もしくは液体を器壁に衝突させるよ
うな機構を有する均質機が挙げられる。尚、均質機は単
独でも併用してもよい。
【0014】図2(a)〜(c)に示すように、高速ホ
モミキサーは、ステーター16内のタービン羽根17を
高速回転させることによって、液体を高速で攪拌し、そ
の間に生じる剪断力、衝撃、粒子同士の衝突等によって
均質化を行うものである。また、図3に示すように、マ
ントンゴーリンは、一定量の試料30を高圧でバルブ2
2とバルブ23との細い間隙Cに送り、その時の粒子の
衝突によって均質化するものである。マントンゴーリン
における圧力は、試料30が間隙Cを通過する前までに
かかる圧力の総量を検出するようになっている。
【0015】また、図1に示すような液体流路が分岐後
合流するような機構を有する均質機を用いると、乳化効
果が高まり、好適である。具体的には、例えば、ナノマ
イザー(株)製の「ナノマイザー」やマイクロフルイデ
ックス社製の「マイクロフルイダイザー」等が挙げられ
る。
【0016】図1において、1はポンプ、2は圧力計、
3はチャンバー、4は送液路、5a、5bは分割路(細
管)、6は送液路、7は製品出口である。この均質機
は、送液路4が分岐点Aで2本の分割路5a、5bとな
り、更に、この分割路5a、5bが合流点Bで合流して
送液路6となっている。このような機構となっているこ
とにより、ポンプ1を介して、高圧で試料10を送液路
4へ送ったとき、試料10中の粒子が分岐点Aで衝突し
て分岐し、次に各分割路5a、5bの細い流路を通るこ
とにより、更に粒子同士が衝突し、そして、各分割路5
a、5bの合流点Bで液体同士が合流する衝撃で更に粒
子が衝突するようになっている。なお、この均質機にお
いて圧力は、試料10が分割路5a,5bに入る前まで
の圧力を検出するようになっている。従って、前述の図
2や図3に示す高速ホモミキサーやマントンゴーリンタ
イプの均質機に比べ、液体全体に均一に均質圧力が加わ
り、液体中の水不溶性成分の粒子径を均一に小さくする
ことができる。
【0017】次に、均質化の終了した油脂含有均質化溶
液に、蛋白質含有成分を添加する。上記蛋白質含有成分
は、前述の蛋白質を含有するものであればよく、これら
に適宜副原料を添加したり希釈したりしてもよい。ある
いは、均質化前の油脂含有溶液に使用されたものと同じ
ものであっても異なるものであってもよい。なお、上記
蛋白質含有成分中に含まれる油脂成分は、好ましくは
0.05%以下であることが望まれる。0.05%を超
えると、粒子の大きい油脂成分が、油脂含有食品中に含
まれることになり、クリーム層が生じやすくなる傾向に
ある。なお、蛋白質含有成分中に油脂成分が0.05%
を超えて含まれる場合は、蛋白質含有溶液を、予め10
0〜250kg/cm2 の圧力で均質化しておいてか
ら、油脂含有均質化溶液に添加すると、長期乳化安定性
を付与することができる。
【0018】本発明では、上記工程後の油脂含有溶液に
おける水不溶性成分の最大粒子径を1.0μm以下、好
ましくは0.7μm以下とする。粒子径が1.0μmを
超えると、乳化状態が不安定となり、長期保存中にクリ
ーム層が生じやすくなる傾向にある。なお、ここでいう
水不溶性成分とは、油脂成分や蛋白質及びこれらの複合
物やその他の固形物等を指す。
【0019】次に、上記油脂含有均質化溶液を、缶、
瓶、紙パック、レトルトパウチ等の容器に充填、密封
し、レトルト殺菌する。なお、密封は殺菌の後に行って
もよい。また、上記のようにして得られた油脂含有均質
化溶液に更に加工を施してもよい。以上のようにして得
られた密封容器入り油脂含有食品は、油脂成分の乳化安
定性に優れ、長期間保存してもその品質を保つことがで
きる。また、密封容器入り油脂含有飲料とした場合は、
常温のまま流通しても、必要に応じ、加温もしくは冷蔵
して販売してもよい。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明の密封容器入り油
脂含有食品は、特定量の蛋白質を配合した油脂含有溶液
を均質化し、更に、均質化後に蛋白質含有成分を添加し
ているので、均質化前に添加された蛋白質は、油脂粒子
を被覆して安定化させ、また、均質化後に添加された蛋
白質は、高圧均質化時にショックを受けることなく殺菌
工程に入るので、変性を起こさず、安定な状態で油脂含
有食品中に分散する。従って、本発明により、油脂や蛋
白質を高濃度に含有したり、カカオ油脂、生クリーム等
の乳化に対して特異的に不安定な油脂を含有していて
も、長期間安定した乳化状態を保持する食品を得ること
ができる。また、本発明は、例えば、110〜130℃
で10〜30分といった過酷な条件で行われるレトルト
殺菌を経て油脂含有食品を製造するに際し、好適に用い
ることができる。
【0021】次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説
明する。 〈実施例1〜3〉 表1の配合Aに示す組成で、油脂含有溶液を800重量
部調製した後、表2に示す圧力で均質化した。その後、
表1の配合Bに示す蛋白質含有溶液を200重量部添加
し、調合液とした。 〈実施例4〉 表1の配合Cに示す組成で、油脂含有溶液を800重量
部調製した後、表2に示す圧力で均質化した。その後、
表1の配合Bに示す蛋白質含有溶液を200重量部添加
し、調合液とした 比較例1〉 表1の配合Dに示す組成で、蛋白質と油脂とを含有する
溶液を1000重量部調製した後、表2に示す圧力で均
質化したものを調合液とした。 〈比較例2〉 表1の配合Eに示す組成で、油脂含有溶液を800重量
部調製した後、表2に示す圧力で均質化した。その後、
表1の配合Bに示す蛋白質含有溶液を200重量部添加
し、調合液とした。 〈比較例3〉 表1の配合Fに示す組成で、蛋白質を配合しない油脂含
有溶液を800重量部調製した後、表2に示す圧力で均
質化した。その後、表1の配合Bに示す蛋白質含有溶液
を200重量部添加し、調合液とした。
【0022】
【表1】 (*1)BX(可溶性固形分):5.0 (*2)蛋白質含有率:2.0% (*3)ショ糖脂肪酸エステル(三菱化成食品(株)製) (*4)3倍濃縮乳 BX(可溶性固形分):30.0,蛋白質含有率:10.2% (*5)蛋白質含有率:0%
【0023】上記実施例及び比較例の調合液をガラス瓶
(240cc容量、直径65mm、高さ120mm)に
充填し、巻き締めした後、121℃で20分間加熱殺菌
した。以上のようにして得た各瓶入りコーヒー飲料につ
いて、製造直後の水不溶性成分の最大粒子径を、島津レ
ーザー解析式粒度分布測定装置「SALD−1000」
を用いて測定し、更に、25℃にて静置し、1週間ごと
にクリーム層の発生有無を目視にて確認し、クリーム層
の幅が1mm以上となるまでの期間を調べた。その結果
を表2に併せて示す。
【0024】
【表2】
【0025】表2の結果から、実施例の瓶入りコーヒー
飲料は、いずれも3週間以上クリーム層の発生が認めら
れなかった。これに対し、比較例の瓶入りコーヒー飲料
は、製造直後もしくは僅か1〜2週間後にクリーム層が
発生し好ましくなかった。
【0026】〈実施例6〜8〉表3の配合Gに示す組成
で、油脂含有溶液を800重量部調製した後、表4に示
す条件で均質化した。その後、表3の配合Hに示す蛋白
質含有溶液を200重量部を添加混合し、調合液とし
た。
【0027】上記実施例の調合液をガラス瓶(240c
c容量、直径65mm、高さ120mm)に充填し、巻
き締めした後、121℃で20分間加熱殺菌した。以上
のようにして得た各瓶入りココア飲料について、製造直
後の水不溶性成分の最大粒子径を、島津レーザー解析式
粒度分布測定装置「SALD−1000」を用いて測定
し、更に、25℃にて静置し、1週間ごとにクリーム層
の発生有無を目視にて確認し、クリーム層の幅が1mm
以上となるまでの期間を調べた。その結果を表4に併せ
て示す。
【0028】
【表3】 (*1)BX(可溶性固形分):0.8 (*2)ショ糖脂肪酸エステル(三菱化成食品(株)製) (*3)3倍濃縮乳 BX(可溶性固形分):30.0,蛋
白質含有率:10.2% (*4)蛋白質含有率:2.0%
【0029】
【表4】 (*1)単位 kg/cm2 (*2)単位 μm (*3)単位 週
【0030】表4の結果から、実施例6〜8の瓶入りコ
コア飲料は、乳化の不安定なカカオ脂を含有しているに
もかかわらず、いずれも5週間以上クリーム層の発生が
認められず、長期間に亘り、良好な乳化状態を保持して
いた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる均質機の機構を示す説明図。
【図2】本発明で用いる均質機の機構を示す説明図。
【図3】本発明で用いる均質機の機構を示す説明図。
【符号の説明】
1 ポンプ 2 圧力計 3 チャンバー 4 送液路 5 分割路 6 送液路 7 製品出口 10 試料

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水不溶性成分の最大粒子径が1.0μm
    以下である油脂含有食品を製造するに際し、油脂含有溶
    液と、油脂粒子の表面を被覆し得る量の蛋白質とを混合
    し、次いで、油脂粒子の表面を蛋白質で被覆するよう均
    質化した後、蛋白質含有成分を添加することを特徴とす
    る密封容器入り油脂含有食品の製法。
  2. 【請求項2】 均質化前の油脂含有溶液、蛋白質を
    0.5重量%以下含有させることを特徴とする請求項1
    記載の密封容器入り油脂含有食品の製法。
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