JP2994771B2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP2994771B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機、電子写真プリン
タ等の画像形成装置に用いられ未定着像を圧力もしくは
熱と圧力により定着する定着装置に関する。
【0002】〔背景技術〕図9は定着装置の一例を示
す。
【0003】上側の定着ローラ1は、アルミニウム・鉄
等で構成された中空芯金の内空にハロゲンランプ等のヒ
ータ2を入れたもので、このヒータ2により定着ローラ
1の加熱がなされる。下側の加圧ローラ3は、鉄やステ
ンレス等の芯金4の外周をシリコンゴム等の離型性を有
する弾性体5で被覆したものである。上記定着ローラ1
と加圧ローラ3はばね(不図示)等の付勢手段により互
いに所定の加圧力で接触させてあり、また矢印方向に回
転駆動される。
【0004】6は定着ローラ1の面に接触させたサーミ
スタ等の感温素子であり、定着ローラ1の表面温度を検
知する。この感温素子6の検出温度に応じて温調回路に
よりヒータ2への通電制御され、定着ローラ1の表面温
度が所定の熱定着温度に自動管理される。7は定着ロー
ラ1の面からトナー像を支持する転写材Pを分離する分
離爪であり、先端エッジ部を定着ローラ1の面に適当な
加圧力をもって接触させて配設してある。8は定着ロー
ラ1面に押圧接触させたフェルト等のクリーナーであ
り、定着ローラ1面に付着したトナーtcや紙粉等を拭
掃除去する。9は定着装置の金属材製の底板、10・1
1は転写材入り口ガイドと同出口ガイドであり、それぞ
れ上記底板9の上向きに、折り曲げ前面壁と後面壁とに
取付支持させてある。入り口ガイド10を通って定着装
置内に進入してきた転写材Pは、互いに加圧接触して回
転駆動されている定着ローラ1と加圧ローラ3のニップ
部に入って両ローラ1・3のニップ部を通過していく。
この通過して行く過程で転写材P上の未定着トナー像t
aが、熱及び圧力により永久固着像tbとして定着され
ていく。
【0005】ローラ1・3のニップ部を通過し像定着を
受けた転写材Pはその先端部が分離爪7により定着ロー
ラ1面から分離され、出口ガイド11を通して定着装置
外へと排出される。
【0006】上記定着過程において定着ローラ1は直接
未定着トナー像taを加熱加圧して軟化させ転写材Pに
固着させるわけであるが、トナー像の一部は定着ローラ
表面に付着する(以下オフセットと記す)ことがある。
このようなオフセットしたトナーtcは回転にともなっ
て転写材Pの不当な場所に定着されて転写材Pを汚した
り、あるいは紙間で加圧ローラ3に移って蓄積した転写
材Pの裏を汚したり分離を困難にしたりする。オフセッ
トの主な原因として、トナーとローラとの物理的結合力
及び静電気力の二つをあげることができる。前者を原因
とするオフセットに対してはローラ表面を滑らかさを上
げたり、表面エネルギーを下げたりすることにより効果
がある。具体的にこのような性質を持つ材料としてはP
TFEやPFA等のフッ素樹脂をあげることができる
が、これらのフッ素樹脂は定着ローラの被覆材料として
必要な耐熱性、耐摩耗性、耐食性に関しても優れてい
る。一方後者の静電気力は摩擦や剥離などによって帯電
した定着ローラ、加圧ローラ、転写材などがつくる電界
中において帯電粉体であるトナーに働くもので、定着ロ
ーラとの間に引力或いは加圧ローラ、転写材との間の斥
力が強く働く場合には、しばしば著しいオフセットを起
こす。
【0007】このような電気的作用によるオフセットを
軽減させるための手段として、定着ローラ表面被覆層に
導電性を持たせて帯電電荷を逃がしたり、帯電防止剤を
表面に塗布して帯電を防止したりする方法がある。
【0008】定着ローラ表面を導電性とすることは、定
着ローラの帯電を防止する効果はあるが、加圧ローラに
よる反発電界の影響は防止できない。また、電子写真方
式では、転写定着間の距離が最大サイズの転写材より短
い場合には特に高湿環境下において転写の電流が定着ロ
ーラに流れ込み転写不良の原因になる。
【0009】また、帯電防止剤を塗布すると、一度通紙
した転写材を再通紙する場合に、転写材表面に付着した
帯電防止剤が感光体に付着し感光現象や感光体帯電を妨
げることになる。このような場合には良好な画像は期待
できない。また、表面に塗布するような系の場合にはそ
の効果を持続させるためには補給部材が必要となる。
【0010】そこで近年、定着ローラにトナーと同極性
の電圧を印加して電界の作用によりトナーを抑え込むと
いう方法が考えられている。
【0011】図6にこの一例を示す。
【0012】電源14から定着ローラ1の芯金にトナー
と同極性の−600Vのバイアス電圧が印加される。
【0013】13は芯金上に設けられた25μm厚のP
FA樹脂コーティグ層である。
【0014】しかし、この定着方式では、十分な電圧を
定着ローラに印加することに顕著な効果があるが、通紙
時に5〜400μAもの電流が流れる。本来純粋なPF
Aは絶縁体であるが、単層コーティングのような場合は
表面被覆材の組織中に図に示す様な多くのピンホールH
が存在して抵抗値が低下している。
【0015】このような場合、電源14の電流容量が不
足し印加電圧が降下してしまってオフセットに対する効
果が半減するばかりでなく、転写材を通じて電流が流れ
出し、転写機構にまで悪影響を与えてしまう。また、転
写材トナーと同極性の電荷を注入してしまう恐れがあ
り、その場合転写材のトナー保持力が減じるためにオフ
セットを促進させてしまう可能性がある。この問題を防
ぐために定着ローラの被覆材としてPFAチューブを用
いたり、PFAの多重コーティングを施したり、被覆層
のプライマとして絶縁性のものを用いたりして被覆材の
抵抗値は高めることができる。
【0016】しかしながら、このようにして定着ローラ
被覆層の絶縁性を高めるに従い、被覆層表面の帯電が著
しくなり、その表面に存在する電荷は徐々に蓄積してロ
ーラ外部に電界に大きな影響を及ぼすようになる。この
帯電によって発生する電界は、オフセット防止の目的で
ローラ芯金に印加している電圧によって生じる電界を弱
める向きに発生する傾向がある。そしてこのような帯電
による作用は、時にはローラ芯金に印加した電圧の効果
を相殺してしまうほど強力なものとして観測され、しば
しばオフセットが発生し、対策として不十分なものとな
っていた。
【0017】このような帯電の様子はローラの表面電位
を測定することにより確認される。負帯電のトナーに対
するオフセットを防止する離型層としてPFAチューブ
を被覆した定着ローラに−600V印加し、連続通紙を
行なったときの定着ローラ表面電位変化の様子は図7の
ようになる。また図8は通紙時の定着ローラ表面電位変
化の様子を1枚分の時間詳しく見たもので、時刻t0
転写材先端がニップに入った時刻であり、時刻t1はニ
ップから出た時刻である。
【0018】図7をみて明らかなように、通紙前には定
着ローラ芯金に印加した−500Vの電圧がそのまま表
面電位として観測されているのに対し、100枚通紙し
た後には−250Vにまで変化している。これは通紙を
繰り返すうちに定着ローラ表面に帯電によって正電荷が
蓄積したために、これが形成する電界が芯金電位による
電界を相殺してしまっているためである。この様な場
合、オフセット抑制手段としての芯金電位の効果は殆ど
見られなくなり100枚通紙後には顕著なオフセットが
確認された。一方図8をみるとこの様な帯電の主な原因
は摩擦によるものでなく剥離によるものであることがわ
かる。t0からt1までの間では転写材とローラ表面との
間に摩擦が生じているのにもかかわらずローラの表面電
位はほとんど変化せず、転写材がローラから離れるt1
に於て大きな帯電が観測されている。この様な剥離帯電
は定着ローラ芯金電位と転写材表面電位との間に大きな
電位差があるために発生するものであるが、そもそも芯
金にバイアス電圧を印加することはそれらの電位差がつ
くる電界によってトナーが転写材に押しつけられる効果
に依るものであるから、上記剥離帯電は原理的に避けら
れないものである。
【0019】上記問題点を解決するために先にわれわれ
は、芯金と芯金の外側に設けられた表面絶縁層を有する
第1ローラと、この定着ローラと圧接する加圧ローラ
と、定着ローラにバイアス電圧を印加するバイアス電源
と、を有し、定着ローラと加圧ローラで未定着像を支持
した支持材を狭持搬送して定着する定着装置であって、
上記加圧ローラは表面に接地した低抵抗層を有するもの
を提案した。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この構
成で定着ローラと加圧ローラとの間に充分な絶縁がなさ
れないと、せっかくのバイアスが漏れて第1のローラに
電圧が印加できなかったり、あるいは、第1のローラと
第2のローラ間で放電が生じてノイズが発生し、装置自
身の制御あるいは周辺の機械の作動に支障をきたすこと
がある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、導電層と、この導電層の外側に設けられた表
面絶縁層と、を備えた第1回転体と、この第1回転体と
接する第2回転体と、この第1回転体の導電層に電圧を
印加し第1回転体と第2回転体の間に電界を形成する電
界形成手段と、を有する定着装置において、上記第2回
転体は表面低抵抗層を有し、上記第2回転体の軸方向に
関して上記表面絶縁層の端部は上記表面低抵抗層の端部
より外側に設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0023】図1は本発明の実施例の定着装置の概略断
面図である。この実施例では定着ローラ1として、アル
ミニウムやステンレスなどの導電層である芯金17をピ
ュアなPFAチューブ131で被覆したものを用いてい
る。被覆層としてはこのようなフッ素樹脂のチューブの
他にフッ素樹脂の多重コーティング処理によるものや、
フッ素樹脂の接着剤として絶縁性、耐圧性の非常に高い
ものを用いることができる。
【0024】絶縁層としての被覆層は体積抵抗1014Ω
cm以上、表面抵抗1012Ω以上が好ましく、また絶縁
耐圧は1KV以上あることが好ましい。
【0025】本実施例で用いた定着ローラは50μmの
PFAチューブを被覆層に持つものであるが、表面と芯
金との間の実抵抗で1014Ω以上(横河ヒューレットパ
ッカード社製、高抵抗計Model4329Aにて50
0V印加して測定)、絶縁耐圧2KVを示した。このよ
うな高い絶縁性、耐圧性が示されるものはチューブ成形
することによって図6に示すようなピンホールHがその
構造に含まれなくなり、PFA樹脂が本来持っている高
い絶縁性が確保されるためである。
【0026】このようなPFAチューブ131を被覆層
にもつ定着ローラを用いた本実施例に於ては、芯金に高
電圧を印加しても転写材Pに電流が流れ出ることがなく
なり、電圧源14の電流容量が小さくても印加電圧が降
下してしまうことがなく、安定した電圧の供給を可能に
している。また、図1では省略してあるが定着ローラ周
囲に配設してある温度検知素子に対してもリークする心
配がなくなり安全性、電気素子保護の点からも優れた構
成になる。
【0027】また、本実施例を転写位置と定着位置間の
距離が最大転写材より短い電子写真装置に用いた場合
も、漏洩電流が微小なため転写機構に影響を及ぼすこと
がなくなり良好な転写画像を得ることができる。
【0028】一方、第2の回転体である加圧ローラ3に
は表面層である弾性材として導電性シリコーンゴム51
を用いており、弾性材は接地されている。このように導
電性弾性材で構成された加圧ローラ3は転写材と摺擦し
ても帯電せず、トナーに対して静電的斥力を及ぼさなく
なるためにオフセット抑制に対して効果がある。この様
な性質を示す為の導電性弾性材51の電気抵抗としては
体積抵抗で105Ωcm以下で、加圧ローラの実抵抗と
しての表面(10cm2)と芯金間で1011Ω(500
V印加)以下であることが好ましい。さらに、転写材の
一部が転写動作を受けながら本定着装置に入る装置構成
の場合には、加圧ローラが極端に低抵抗であると高湿環
境下で転写材から無制限に電荷を逃がしてしまい、転写
不良等の弊害を発生する恐れがある。従って、好ましく
は体積抵抗で102〜105Ωcmの導電性弾性材を用
い、加圧ローラの実抵抗で103〜1011Ωになるよう
に構成することが好ましい(以下この構成の加圧ローラ
を導電性加圧ローラと記す)。
【0029】上記定着ローラ芯金1にトナーと同極性の
電圧を印加してオフセットを抑制する場合に、この導電
性加圧ローラを組み合わせて用いることにより転写材の
電位を安定させ、定着ローラ表面の電位を最小限に抑え
ることができ、結果として連続通紙する場合でも高いオ
フセット抑止効果を持続できる。
【0030】定着ローラと加圧ローラとの軸方向位置関
係を図10に示す。
【0031】加圧ローラ3の低抵抗層の端Bより、定着
ローラ1の絶縁層の端が外側にあり、距離ABは定着ロ
ーラ1の芯金に印加されている電圧Vに対してAB=V
/300+αmm以上とるようにする。
【0032】この値は、通常の空間の絶縁耐圧が、1K
V/mmであるのに対して、絶縁物表面に沿って絶縁破
壊が生じる電圧はより低く、300V/mm程度が、下
限であることから導かれた。
【0033】またαは装置内での組み立て時に生じる公
差で定着ローラ1と加圧ローラ3のスラストガタ等を加
算したものである。通常1mm以下である。
【0034】(実験例)定着ローラ表面被覆材として厚
さ50μmのPFA樹脂チューブをかぶせたものを用
い、定着ローラ芯金にはオフセット抑制バイアスとして
−600V印加する場合において、加圧ローラの弾性材
として導電性のものを用いてそれを接地した場合と絶縁
性の弾性材を用いた場合とで連続通紙した時の定着ロー
ラ表面電位を比較測定した。ここで用いた導電性弾性材
は体積抵抗で105Ωcm程度で比較的高めのものであ
るが、本実験で用いた装置構成は定着装置が転写機構か
ら十分に離れていないため転写抜け防止の意味でこのよ
うなものを選んだ。なお実抵抗は約109Ωである。こ
のような構成で加圧ローラ3の低抵抗層端面と定着ロー
ラ1の絶縁層の端面との距離を3mmとした。
【0035】加圧ローラ、定着ローラのスラストガタ等
の公差は加えても1mm以下でありV/300=2mm
であるので、3mmの距離をとっておくことで定着ロー
ラ1の芯金バイアスが加圧ローラ3の低抵抗層へ放電す
ることはなかった。
【0036】一方で、定着ローラの絶縁層の端と加圧ロ
ーラ低抵抗層の端の距離を1.5mmとすると定着ロー
ラと加圧ローラ間で時々リークが発生し、周辺の装置に
ノイズが飛びこみ該動作が生じた。
【0037】そしてこの構成で定着ローラの表面電位の
変化を測定結果を図2に示す。
【0038】図を見て明らかなように絶縁性加圧ローラ
を用いた場合においては1000枚通紙後で定着ローラ
が帯電して、400Vも表面電位が降下してしまってい
るのに比べて、導電性加圧ローラを用いた場合には、1
000枚通紙した後でも100V程度しか降下していな
い。
【0039】図3は上記それぞれの系に於て通紙枚数に
対するオフセットしたトナーの積算量を測定したもので
ある。なお、トナーとしては負に帯電してものを用い
た。絶縁性加圧ローラを用いた場合は通紙枚数が増える
とともに加速的にオフセットトナーが増えるのに対し、
導電性加圧ローラを用いた場合はオフセット量は非常に
少なく抑えられている。
【0040】このようにして本実施例ではバイアスのリ
ークによるオフセットやノイズの発生を防止することが
できた。
【0041】(第2実施例)図4は本発明の第2実施例
を示した概略図である。この第2実施例では加圧ローラ
3の導電性弾性材51を整流素子15を介して接地して
いる。この整流素子15の接続の仕方としては、トナー
と逆極性の電荷が接地側から弾性材に移動できる方向に
接続する。これによって加圧ローラはトナーと逆極性の
電圧にバイアスされることになり、オフセットを抑制す
る効果をもつ(セルフバイアス効果)。このセルフバイ
アス効果により加圧ローラ芯金に与えられる電位の最大
値は整流素子15の逆耐圧に等しく、あまり高い逆耐圧
のものを選ぶとチャージアップした場合に定着ローラの
帯電を促進してしまうばかりか、定着ローラ芯金、及び
周囲の部材に対して放電して部材の破損や電波障害を発
生する恐れがある。そこで、加圧ローラ芯金と定着ロー
ラ芯金との最大電位差が3KV以下になるように整流素
子を選ぶのが好ましい。
【0042】また近年のように装置が小型化し、転写機
構から定着装置に至るまでの搬送距離が短くなっている
装置構成において、第1実施例で導電性弾性材の抵抗値
が極端に低い場合には、導電性加圧ローラを通して転写
電流が流出してしまって転写抜け等の弊害が発生する
が、本実施例はそのような場合に於ても整流素子15に
より転写電流の漏洩を防ぐ効果を持つ。従って本実施例
の装置構成にすれば導電性弾性材として非常に低抵抗層
なものを用いることができる。
【0043】この場合の加圧ローラ低抵抗層の端Bと定
着ローラ絶縁層の端部Aとの距離はダイオードの逆耐圧
V′とバイアス電圧Vに対してAB=(V+V′)/3
00+αで与えられる。
【0044】(第3実施例)図5は本発明の第3実施例
を示した該略図である。本実施例は加圧ローラ3の離型
性を更に上げた構成になっており、加圧ローラの導電性
弾性材51の外側に表面被覆層として導電化PFAチュ
ーブ16を施してある。導電化PFAチューブ16は一
般に導電性シリコーンゴム等の弾性材に比べて体積抵抗
は高く107〜1010Ωcm程度であるが、その厚みは
数10μm以下であり導電性弾性材との組み合わせによ
り帯電防止効果は十分に示す。加圧ローラ表面に離型層
を設けることにより、シリコーンゴム単層のものに比べ
て表面へのトナーの付着が飛躍的に減少し、転写材が加
圧ローラに巻き付いたり、転写材の裏汚れが発生するこ
とはなくなる。
【0045】本実施例では被覆材として導電化PFAチ
ューブを用いたが、通常のフッ素樹脂チューブやコーテ
ィングでも薄い被覆層にして実抵抗を低くすれば同様な
効果が期待できる。また、それらフッ素樹脂被覆層のプ
ライマとして導電性プライマを用いて、より低抵抗化す
ることも可能である。
【0046】加圧ローラを導電化したことにより転写材
からトナー保持電荷の流出が問題となる場合には第2実
施例で示した整流素子15を組み込むことにより完全な
ものとなる。
【0047】この場合もまた定着ローラ絶縁層端部Aと
加圧ローラ低抵抗層の端部Bとの距離ABはAB=V/
300+αで与えられる。
【0048】(第4実施例)前述までの定端ローラ1は
パイプ状であったが図11のように両端を絞り加工ある
いは圧入によって細くしたものでも良い。そしてこの絞
り部分の外側まで絶縁層を付けると良い。
【0049】これによって沿面の絶縁距離をのばすとと
もに加圧ローラ芯金に対しても空間距離Lを図10の空
間距離lよりも大きくでき空間を通してのリーク、放電
を防止できる。
【0050】さらには図12のように絶縁層をPFAチ
ューブで構成し定着ローラは端部のしぼり部にまで未接
着のまま広げておいても良い。これによって加圧ローラ
3の低抵抗層端から定着ローラ1の芯金までの距離はほ
ぼ2Sとれ、かつ加圧ローラ芯金との絶縁距離をあける
ことができ、一層リークにつよい構成とすることができ
る。
【0051】以上すべての実施例で定着ローラ芯金にバ
イアスが印加されているが加圧ローラ芯金側にトナーと
逆極性の電圧を印加し、定着ローラ側の芯金を接地する
構成でも良い。
【0052】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、転写
材の電位が安定し、定着ローラ表面の帯電が軽減され、
十分なオフセット抑制効果が持続される。
【0053】そして定着ローラバイアスのリークに起因
するノイズの発生やオフセットの発生も防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の定着装置の断面図である。
【図2】通紙枚数に対する定着ローラ表面電位変化を示
す図である。
【図3】通紙枚数に対するオフセットトナー重量を示す
図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す概略断面図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す概略断面図である。
【図6】定着ローラにバイアス電圧を印加した定着装置
の概略断面図である。
【図7】図6の装置における定着ローラの帯電を示す図
である。
【図8】図6の装置における定着ローラの帯電を示す図
である。
【図9】従来の定着装置の縦断面図である。
【図10】本発明の実施例の定着ローラと加圧ローラの
軸方向の位置関係を示す図である。
【図11】本発明の他の実施例の断面図である。
【図12】本発明の他の実施例の断面図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ 2 ヒータ 3 加圧ローラ 4 加圧ローラ芯金 14 電源 17 定着ローラ芯金 19 絶縁層 51 加圧ローラの導電性弾性材 131 定着ローラのPFAチューブ層 P 転写材 ta 未定着トナー像 H ピンホール

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電層と、この導電層の外側に設けられ
    た表面絶縁層と、を備えた第1回転体と、この第1回転
    体と接する第2回転体と、この第1回転体の導電層に電
    圧を印加し第1回転体と第2回転体の間に電界を形成す
    る電界形成手段と、を有する定着装置において、 上記第2回転体は表面低抵抗層を有し、上記第2回転体
    の軸方向に関して上記表面絶縁層の端部は上記表面低抵
    抗層の端部より外側に設けられていることを特徴とする
    定着装置。
  2. 【請求項2】 上記第2回転体の実抵抗は1011Ω以下
    であることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 上記表面絶縁層の体積抵抗値は1014Ω
    cm以上であり、上記表面低抵抗層の体積抵抗値は10
    10Ωcm以下であることを特徴とする請求項1記載の定
    着装置。
  4. 【請求項4】 上記基材と上記第1回転体表面間の実抵
    抗は1014Ω以上であることを特徴とする請求項1記載
    の定着装置。
  5. 【請求項5】 上記表面絶縁層の端部と上記表面低抵抗
    層の端部の回転体の軸方向に対する距離a〔mm〕と、
    上記バイアス電源の印加電圧b〔V〕の関係は a>b/300 であることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
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