JP2993504B1 - 電子ビ―ム描画装置およびそれにより描画されたパタ―ンを有する半導体デバイス - Google Patents
電子ビ―ム描画装置およびそれにより描画されたパタ―ンを有する半導体デバイスInfo
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Abstract
に流れているノイズ源の一部が、電子ビーム描画装置の
アースに流れ、直接的、間接的に電子ビームに対し予期
せぬ偏向作用を与え、描画精度を低下させるので、これ
を低減させる。 【解決手段】電子ビーム描画装置2,4の据え付けに際
して、電子ビーム描画装置2,3を絶縁材料8を介して
金属メッシュ床5上に設置し、かつ絶縁材料6を介して
側面より固定金具7を設置する。制御部2と電子光学鏡
体4との間に共通アースを接続し、描画装置の代表一ヶ
所のアース個所を、アース線9により大地アースおよび
/または専用大地アースに接続する。これにより電子ビ
ース描画装置のアースを据付け場所の導電体構造物と電
気的に絶縁する。絶縁材料は、ゴム、樹脂、液体あるい
は気体を用いて、金属メッシュ床5から電気的に分離す
る。
Description
ンビームを試料上に照射して観察、加工、描画を行う電
子ビーム描画装置に係わり、特に、電子ビーム描画装置
の据え付け環境から生じるノイズによる描画精度の低下
を防止するのに好適な電子ビーム描画装置およびそれに
よって描画されたパターンを有する半導体デバイスに関
するものである。
置、電子ビーム描画装置に代表される荷電粒子ビーム装
置(以下、電子ビーム描画装置)は、電子ビームやイオ
ンビームを試料上に照射して観察、加工、描画を行う装
置である。すなわち、電子ビーム描画装置の場合、電子
ビーム源からの電子ビームをビーム成形用絞り板に設け
られた開口部に照射して、その開口部のパターン形状に
電子ビームの断面形態を成形し、この成形された電子ビ
ームを縮小レンズで縮小し、かつ偏向器により試料表面
上の所望の位置に偏向して照射することにより、試料表
面上に所望の形態寸法のパターン露光を行っている。
性が高く制御性に優れるため、その特徴を生かした装置
が種々開発され実用化されている。電子ビーム描画装置
等は半導体製造設備の一環として用いられるので、据え
付け場所はクリーンルームである。多くの場合、クリー
ンルームでは、天井から床に向かって風を流している。
この理由は、塵芥の舞い上がりによるウエーハやマスク
の表面へのゴミの付着を防止する為である。そのため、
クリーンルームの床は、風の流れを良くする為に金属の
メッシュ床が使われている。メッシュ床が絶縁物である
と、帯電によるゴミの吸着等の問題が生じてしまうた
め、金属メッシュは、大地に接地工事された建物と接触
しており、当然のことながらアース電位である。
さ、保守のやり易さ等の理由から、装置の構成は幾つか
の機能単位に分割された筐体ブロックに分割されている
ことが多い。例えば、電子ビーム光学鏡体や、制御部等
を搭載した金属製のラック筐体等である。これらの機能
ブロックは、地震に対しての安全性を確保するために、
上記大地に接地工事(大地アース)された建物に対して
止め金具で直接固定する方法や、建物と接触して固定さ
れている金属メッシュ床に対して止め金具で固定する方
法などが採用されている。なお、建物のアース工事は、
電気事業法に基づいて電気工事でアースされ、通常は金
属棒が接続されている。電気事業法では、専用第1種ア
ースとして10オーム以下のインピーダンスを保持する
ことが義務付けられている。
ーブル等の信号ケーブルで接続され、必要な信号の授受
を行うと同時に、上記機能ブロック間のアースをとるこ
とによって、電気的ゼロ電位を保つようにしている。必
要な信号の一例としては、電子ビームを発生する電子銃
を制御するための高圧電源ケーブルや、ウエーハ等の所
望の個所に所望の大きさの電子ビーム照射や偏向のため
の制御系信号ケーブル、或いは、ターボモレキュラー真
空ポンプ等の真空排気系信号ケーブル、更にはウエーハ
やマスクを載置するステージ機構等の機構系制御信号ケ
ーブル、電子ビームとウエーハ、マスクの位置関係を表
す情報信号ケーブル等がある。クリーンルーム内のメッ
シュ床上には、種々の半導体製造関連装置が据え付けさ
れており、これら装置の大半は、大地アースされた建物
や金属メッシュ床に対して固定金具で固定されている。
つまり、前記電子ビーム描画装置と、その他の種々の半
導体製造装置との間は、建物や金属メッシュ床を通じて
電気的にアース電位として結合されている。
付けの配置を示す概略断面レイアウト図である。図2に
は、大地アースされた金属メッシュ床5と、制御部筐体
2と、電子光学鏡体4とで代表させた電子ビーム描画装
置と、ノイズ発生源1のクリーンルーム内部の配置が示
されている。各筐体2,4は、金属メッシュ床5に固定
されることによって、金属メッシュ床5を介し、ノイズ
発生源1のアースと電子ビーム描画装置2,4のアース
とは電気的に結合されている。3は、電子光学鏡体4と
制御部2とを接続する同軸ケーブルであって、ここでは
代表して1本のみが示されているが、実際には数10本
のケーブルが壁面相互間および金属メッシュ床5上なら
びに金属メッシュ床5の下部にも多数本のケーブルが配
設されている。すなわち、電子光学鏡体4は、ビームを
放射する電子銃、ビームの径を絞る絞り、ビームを偏向
させる偏向器等の複数のブロック筺体が上部から下部ま
で順次積み上げられ、相互にボルト等で締め付けられ結
合されている。そして、それぞれにハーメチックシール
のコネクタが配置され、それらを信号線が通って同軸ケ
ーブルに接続され、制御部2と接続されている。また、
金属メッシュ床5の下にはダクトが設けられ、その中を
同軸ケーブル等が通っている。
した図である。ノイズ発生源1で発生したノイズ電流i0
は、ノイズ発生源の筐体A点から金属メッシュ床5のB
点に向かって流れ出る。金属メッシュ床5のC点に達す
ると、制御部筐体のD点、E点、信号ケーブル3、電子
光学鏡体のF点、G点から成るアースのループにi0を分
流したi1のノイズ電流が流れる。金属メッシュ床5のH
点で金属メッシュ床5に流れていたノイズ電流i2と加算
され、元の大きさのノイズ電流i0となって、最終的に
は、接地個所J点から大地アースに流れ出る。一方、上
述のようにノイズ電流i2の中には、直線的に大地アース
に向って流れずに、金属メッシュ床面内に渦電流として
循環する場合がある。なお、電磁誘導障害を解消する従
来技術としては、例えば特開昭56−169398号公
報に記載のものがある。これは、電子機器を収納する筺
体において、その筺体を構成する金属パネルをそれぞれ
枠体に対して絶縁して取り付け、各パネル間をインダク
タンス素子で接続した後、1点接地して内部の機器への
誘導障害を防止する方法を用いている。インダクタンス
素子は高周波ノイズに対してインピーダンスが大きくな
るため、パネルに流れるノイズ電流を低減させることが
できる。その結果、ノイズ電流により発生する電磁誘導
障害を低減できる。
は、クリーンルーム内の種々の半導体製造装置の中に
は、それを動作させることによって、他の装置から見る
とノイズ源となるものがある。例えば、イオン打ち込み
装置(インプランテーション)等である。イオン打ち込
み装置は、高周波放電によってイオン化された不純物原
子を高電界で加速し、その運動エネルギーを利用して機
械的にシリコン基板内に不純物を打ち込む装置である。
このような高周波動作機器類は、そのエネルギーの一部
が、電磁波として周辺に放出されたり、或いはアース
(クリーンルームのメッシュ床)との間の静電結合・電
磁結合等によってアースにノイズ電流を流す可能性があ
る。次に、図3に示すノイズ電流i1が金属メッシュ床
5内だけを流れることなく、電子ビーム光学鏡体4に流
れることである。電子ビーム光学鏡体4は金属で構成さ
れているため、ノイズ電流i1によって磁場が発生する。
この磁場は、電子ビーム光学鏡体4の中の電子ビームに
対して予期しない偏向作用を与える。また、信号ケー
ブル3の外周シールドアースに流れるノイズ電流i2によ
って生じるノイズ磁場が、電磁結合等によって信号ケー
ブル3の信号の中にノイズを重畳する。例えば、電子ビ
ームの偏向信号に重畳した場合には、予期しない偏向作
用が生じることによって、電子ビーム描画装置の描画精
度を低下させてしまう。この結果、ウエーハやマスクに
対する描画精度が低下してしまうことになる。さらに、
筺体相互に接続された数10本の同軸ケーブルに振動
が与えられ、ねじれが生じると、それにより熱起電力が
生じるため、できるだけ振動を与えないように、耐振構
造にする必要がある。さらに、上記公報に記載の従来
例では、絶縁して設けられた各金属パネルにインダクタ
ンス素子を接続して、ノイズ電流を抑制しているが、こ
れはあくまでも高周波ノイズに対する障害の防止対策で
あって、それより低い周波数のノイズに対しては効果が
ない。
題を解決し、高周波から低周波までのノイズ電圧の発生
を抑え、かつノイズ電圧が存在する導電体構造物からの
影響を除去することができ、耐環境ノイズ性能を著しく
向上させることにより、半導体デバイスに組み込まれる
パターン回路を高精度に描画することが可能な電子ビー
ム描画装置およびそれにより描画されたパターンを有す
る半導体デバイスを提供することにある。
め、本発明の電子ビーム描画装置では、(1)電子ビーム
描画装置の据え付けに際して、金属メッシュ床のアース
を、据え付け場所の導電体構造物と電気的に絶縁し、電
子ビーム描画装置の代表一ヶ所のアース個所を、専用の
大地アースと接続するか、あるいは代表一ヶ所のアース
個所をアース電位の構造物と接続する。 (2)また、金属メッシュ床と導電体との間に挿入される
分離絶縁部材として、電子光学鏡体、制御部および真空
排気部を床から浮上させ、電気的に絶縁するためのゴ
ム、樹脂、液体あるいは気体を用いる。 (3)また、分離絶縁部材を、電子光学鏡体、制御部およ
び真空排気部と、該電子光学筺体、制御部および真空排
気部の各々を側面から固定する固定金具との間にも挿入
する。 (4)また、電子光学鏡体の代表一ヶ所のアース個所は、
上部に電子光学鏡筒を有する除振台の一部分にする。 (5)また、代表一ヶ所のアース個所は、アース専用の導
電性金属板で構成する。
部の温度を一定にする恒温チャンバ内に設置される場合
には、分離絶縁部材を該恒温チャンバと床の間、および
該恒温チャンバと側面固定金具との間にそれぞれ挿入し
て設置し、かつ該電子光学鏡体と制御部と該恒温チャン
バ外部の制御部とを共通線に接続し、該共通線を前記電
子光学鏡体の代表一箇所から専用大地アース端子へ接続
する。 (7)また、電子光学鏡体、制御部および真空排気部から
排気あるいは液体を流すための管を取り付ける場合に
は、分離絶縁部材を該電子光学鏡体、制御部および真空
排気部の各々と該管の間に挿入する。 (8)また、電子光学鏡体から排気するためのポンプを床
に設置する場合には、分離絶縁部材を、該ポンプと電子
光学鏡体を接続する管の途中に挿入する。 (9)クリーンルームの中と外に分割して設置された各電
子ビーム描画システムと床の間、および各電子ビーム描
画システムと側面固定金具の間に、それぞれ挿入された
分離絶縁部材と、該クリーンルームの中と外に設置され
た各電子ビーム描画システム相互間に接続されたアース
用の共通線と、該共通線を該クリーンルーム中に設置さ
れた電子光学鏡体の代表一箇所から接続された専用大地
アース端子と、上記専用大地アースとは別に設置された
通常の大地アースとから構成される。 (10)さらに、上記〜に記載した電子ビーム描画装置
により半導体デバイスのパターンを描画することによ
り、高精度な描画が可能となる。
より詳細に説明する。図1は、本発明の電子ビーム描画
装置の要部概略断面図である。制御部筐体2は、絶縁物
8を介して金属メッシュ床5の上に据え付けられ、絶縁
物6を介して配置された固定金具7により機械的強度が
保持され、電気的には絶縁して固定される。同様に、電
子光学鏡体4も、絶縁物8を介して金属メッシュ床5の
上に据え付けられ、絶縁物6を介して配置された固定金
具7によって機械的強度が保持され、電気的には絶縁し
て固定される。金属メッシュ床5の強度が不十分の場合
には、建物の構造体に直接固定する。このような固定金
具7により制御部2および電子光学鏡体4をゴム等の柔
軟性のある絶縁物を介して固定することにより、床5か
らの振動を吸収し、除振台と同様な機能を持たせること
ができ、これらの筺体2,4に接続された同軸ケーブル
の振動も防止することにより、ケーブルのねじれによる
熱起電力の発生も抑制することができる。
の間には、多数本の同軸ケーブル3が接続されるととも
に、アース線10によって制御部2と電子ビーム光学鏡
体4のゼロ電位を等しく保つ。更に、電子ビーム描画装
置と金属メッシュ床5との間をアース線9で接続する。
或いは、アース線9を専用の大地アースに接続する。専
用の大地アースの接続方法としては、通常、分電盤(配
電盤)を通して地下に埋められた銅板に接続される。分
電盤内は、複数のスイッチ類の下部に1,2本の銅板が
取り付けられており、この銅板を介してアース信号線が
下方に延びて地下に導かれている。本発明では、絶縁に
より導電体構造物からのノイズの影響を除去した電子ビ
ーム描画装置で、ウエーハやマスクに高精度なパターン
を描画する。尚、マスクは更にステッパ等の光学式描画
装置でのウエーハの描画に用いられ、このようなマスク
を介して、或いは電子ビーム描画装置で直接描画された
ウエーハは、ダイシングやダイボンディング、ワイヤボ
ンディング、ワイヤレスボンディング、封止等の工程を
経て半導体デバイスに組み込まれる。
実施例を示す電子ビーム描画装置の配置図である。本実
施例では、全ての機能ブロックの詳細について記述する
必要はないので、これらを包含する制御部筐体2−1、
制御部筐体2−2と、電子ビーム光学鏡体4の三つの機
能ブロックで電子ビーム描画装置を表わした。電子ビー
ム描画装置は、電子ビーム光学鏡体の他に、高圧電源筐
体、描画制御ディジタル系回路筐体、ディジタル描画制
御データをアナログ量に変換し、電子ビームを制御する
アナログ制御系筐体、ウエーハやマスクを載置するステ
ージ等の機構系制御筐体、電子ビーム光学鏡体内部を真
空に保つ為の真空排気制御系筐体等、多数のラック筐体
で構成される。なお、電子ビーム描画装置は、真空鏡体
内の高真空度を維持するために常時排気の必要があり、
かつ電子銃、絞り、偏向器、ウェーハやマスク等の試料
を載置するXYステージ等の数箇所に穴を設けて、それ
らから排気しなければならない。場所により真空度は異
なっており、最も高いのは電子銃から放射する空間であ
って、約10-10〜10-12Torrの圧力が必要とさ
れ、最も低い場合のステージ近辺では約10-6Torr
の圧力でよい。超高真空に適している排気装置として
は、イオンポンプがあり、その他にもターボポンプ、あ
るいは油回転ポンプ(ロータリポンプ)等が用いられ
る。
子光学鏡体4の各筐体は、絶縁物8を挟んでクリーンル
ームの金属メッシュ床5の上に据え付けられる。絶縁物
8の材質は、必要な強度を有する絶縁体であれば何でも
構わないが、本実施例の場合は板ゴムを用いた。その他
の絶縁材料の樹脂、液体あるいは気体等、筺体を金属メ
ッシュ床5から浮かせて、電気的に絶縁できるものであ
れば、何でもよい。液体や気体を用いる場合には、柔軟
な袋に入れて使用すればよい。また、筺体2−1、2−
2、4を振動から固定するためには、固定金具7を用い
て側面から固定する。固定金具7は金属で製作して、ゴ
ム材の絶縁物8を挟んで、締め付けボルト(図示省略)
で金属メッシュ床5と制御部筐体2−1,2−2,4と
を固定した。この場合、固定金具7の締め付けボルトを
通す穴には樹脂性のスペーサを挿入(図示省略)するこ
とによって、締め付けボルトを介して、制御部筐体2−
1と金属メッシュ5が電気的に接触しないようにした。
制御部筐体2−2および、電子ビーム光学鏡体4は制御
部筐体2−1で用いたのと同じゴム材の絶縁物8、6を
用いた。取付金具と固定方法は、制御部筐体2−1と同
様材質と方法で固定した。
重量物である電子ビーム光学鏡体4、制御部筐体2−
1、2−2を絶縁して固定することができた。電子光学
鏡体4は除振台をベースにして、その上にウエーハ等の
試料室が、そしてその上に電子ビーム鏡筒が積み重ねら
れた構造になっている。渦電流の影響をもっとも受け難
い部位は、電子ビームの通路から離れている除振台部で
ある。そこで本実施例では、電気抵抗の低い銅材を使っ
たアース集合板11を除振台4−1の側壁に取り付け、
電子ビーム描画装置の代表一ヶ所のアース基準点とし
た。制御筐体部2−1のアース線10、制御筐体部2−
2のアース線13の夫々を、アース集合板11に接続し
た。更にアース集合板11と金属メッシュ板5の間を、
アース線9で接続した。これらのことにより、電子ビー
ム描画装置はアース集合板11によってのみ、金属メッ
シュ床5と接触するため、アースのループは切断される
ことになる。この結果、金属メッシュ床5に流れている
ノイズ電流は、電子ビーム光学鏡体4には全く流れなく
なるので、何も影響を受けなくなる。
する部分の断面詳細図である。固定金具7は金属で製作
され、絶縁ゴムで製作されたスペーサ7cを挟んで締め
付けボルト7aとナット7bで固定金具7と制御部筺体
2とを固定する。他方、固定金具7と金属メッシュ床5
との固定は、図示されていない金属製のボルト7aとナ
ット7bとで直接固定する。本実施例の場合には、絶縁
材料として絶縁ゴムを用いているが、ボルトで固定する
部分には樹脂性の絶縁スペーサを用いてもよく、あるい
は全てを絶縁樹脂で製作してもよい。なお、図示省略し
たが、固定金具7の材質を必要な強度を有する絶縁材料
で製作すれば、直接金属製の固定ボルトで固定してもよ
い。
実施例を示す電子ビーム描画装置の配置図である。図1
〜図4に示すように、金属メッシュ床5は積極的に大地
アースと接続されている訳ではない。すなわち、建物を
経由する非積極的なアースである。このような不安定な
アースを基準ゼロ電位とすると、電子ビーム描画装置の
動作が不安定になる可能性が生じる。図5においては、
積極的なアースの確保が可能な方法として、通常の大地
アースの他に、専用大地アースにも接続する場合を示し
ている。通常の大地アースとして金属メッシュ床5を建
築構造物のアースに接続するとともに、専用大地アース
と金属メッシュ床5から絶縁したアース集合板11をア
ース線9で接続した。専用大地アースについては、前述
のように、分電盤(配電盤)を通して地下に埋められた
銅板に接続される。図5において、3は各制御部2−
1,2−2と電子光学鏡体4とを接続する信号線の同軸
ケーブルであり、10、13はそれぞれ制御部2−1、
2−2と電子光学鏡体4のゼロ電位を等しく保つための
共通アース線である。共通アース線10,13は、いず
れも電子光学鏡体4の除振台4−1に取り付けられたア
ース集合板11に接続される。このことによって、電子
ビーム描画装置の基準電位、つまりアース電位は安定に
保たれる結果、電子ビーム描画装置の耐環境ノイズ性能
を著しく向上することが可能になる。なお、専用大地ア
ースのみを設けている従来例としては、例えば特開平2
−65044号公報に記載のものがある。
実施例を示す電子ビーム描画装置の配置図である。本実
施例では、電子ビーム描画装置を稼動するために必要な
冷却排管ダクト20等の構造物、或いは金属メッシュ床
5等に直接据え付けたロータリー真空排気ポンプ(R
P)23の真空排管24に対して、本発明を実施した場
合を示している。これら冷却排管ダクト20や真空排管
24等は、大地アースの建物と接触していることが多
い。すなわち、室外に排気するための出口部分を建物構
造物に接触させて取り付けることが多く、このような場
合には接触箇所において大地アースと同電位になる。こ
こでは、制御筐体2−1、2−2は動作による発熱を冷
却する必要がある。その場合、熱流は下から上に向かっ
て流れるので、筐体の天井に空気吸出しファンを設け、
冷却する方法が一般に採用されている。
は、天井から床に向かって流れている。つまり、筐体2
−1,2−2から吹き出される空気の流れと、室内の空
気の流れは互いに逆行している。本実施例では、部屋を
汚さず、かつスムースな冷却を実現するとともに、内部
が負圧の排管ダクト20を電気的に絶縁するために、絶
縁物のスペーサ排管21を挟んで、制御筐体2−1の空
気吸出しファン26に取り付けた。制御筐体部2−2
も、同様に配置した。なお、23はロータリーポンプ等
の真空排気装置(RP)である。本実施例の場合、ロー
タリーポンプ23は金属メッシュ床5の上に直接設置し
ている。ノイズ電流をカットするために、電子光学鏡体
4と真空排管24の間に絶縁スペーサ25を挿入した。
これにより、制御部2−1,2−2は、排管ダクト20
側の大地アース電位と分離されるとともに、金属メッシ
ュ床5の大地アース電位とも分離されることになる。ま
た、電子光学鏡体4は、ロータリーポンプ23側の大地
アース電位と分離されるとともに、金属メッシュ床5の
大地アース電位とも分離されることになる。なお、本実
施例においても、金属メッシュ床5に大地アースを接続
するとともに、金属メッシュ床5とは独立して、除振台
4−1に取り付けられた大地集合板11を専用大地アー
スに接続することは前の実施例と同じである。
実施例を示す電子ビーム描画装置の配置図である。クリ
ーンルームの温度環境は、電子ビーム描画装置にとって
は最適でない場合がある。そこで、温度の影響を受け易
い機能ブロックを、内部の温度を一定に制御できる恒温
チャンバ内部に入れることが多い。このような場合、恒
温チャンバ30の内部に配置された筺体と、外部に配置
された筺体との関係をどうするかが問題となる。ここで
は、温度の影響を受け易い制御部2−2と、電子ビーム
光学鏡体4を恒温チャンバ30の中に設置した。なお、
恒温チャンバ30は箱構造を有しており、チャンバの底
は部構造体となっている。従って、制御筐体部2−2と
電子ビーム光学鏡体4は、恒温チャンバ30の底部構造
体に固定した。さらに、恒温チャンバ30は絶縁物8を
挟んで金属メッシュ床5の上に設置し、絶縁物8で絶縁
された止め金具7で側面から固定した。絶縁物8とし
て、ここでは板ゴムを使用した。
実施例の場合と同様である(図8参照)。なお、恒温チ
ャンバ30の壁は6面とも導電性である。その壁面とア
ース集合板11との間をアース線31で接続した。ま
た、制御部2−2からの共通アース線13は、電子光学
鏡体4の除振台4−1に取り付けられたアース集合板1
1に接続される。一方、外部の制御部2−1に対して
は、恒温チャンバ30を介して制御部2−2および電子
光学鏡体4との間で通信線の同軸ケーブル3を接続する
とともに、制御部2−1からの共通アース線13を恒温
チャンバ30を介して除振台4−1に取り付けられたア
ース集合板11に接続される。 さらに、金属メッシュ
床5に対し絶縁された恒温チャンバ30において、アー
ス集合板11と専用大地アースとの間をアース線9で接
続した。なお、通常の大地アースは、金属メッシュ床5
に接続されている。
実施例を示す電子ビーム描画装置の配置図である。本実
施例では、クリーンルームの占有面積の制約、あるいは
塵埃の発生を少なくする等の目的により、クリーンルー
ムの中に設置することが必須である電子ビーム描画シス
テム構築部と、クリーンルームの外部に設置しても支障
が生じない電子ビーム描画システム構築部とに区分し
て、クリーンルームの中と外に分割して設置する場合を
示す。図9では、クリーンルーム41の外に描画システ
ム40を設置し、クリーンルーム41内に電子ビーム鏡
体等の描画システム42を設置している。それぞれのシ
ステム40,42は、絶縁物8を介して金属メッシュ床
5に固定された。そして、システム40,42間は、ク
リーンルーム41の壁を介して信号ケーブル3で信号の
授受を行い、さらにクリーンルーム41の壁を介して共
通アース線43で両者を接続し、それらを接続した一点
から専用大地アースに接続している。通常の大地アース
へは、金属メッシュ床5から接続されている。なお、図
9のクリーンルーム41の内部と外部、および図7の恒
温チャンバ30の内部と外部とをケーブルで接続する場
合には、室の壁を介して接続する必要があるが、クリー
ンルーム41、恒温チャンバ30のいずれも、配電盤を
設置して予め外部との間の接続ケーブルを接続しておく
ことにより、容易に実現できる。
高周波から低周波までのノイズ電圧の発生を抑え、かつ
ノイズ電圧が存在する導電体構造物からの影響を除去す
ることができ、耐環境ノイズ性能を著しく向上させるこ
とにより、半導体デバイスに組み込まれるパターン回路
を高精度に描画することができる。
概略断面図である。
面図である。
図である。
置の断面図である。
置の断面図である。
置の断面図である。
置の断面図である。
である。
置の断面図である。
部、3…通信ケーブル、4…電子光学鏡体、5…金属メ
ッシュ床、6…固定金具用絶縁材、7…固定金具、8…
筺体用絶縁材、9…専用のアース線、10…共通アース
線、11…アース集合板、13…共通アース線、4−1
…除振台、21,22,25…絶縁スペーサ、23…ロ
ータリポンプ、20…排気ダクト、26,27…冷却フ
ァン、24…真空排気ダクト、30…恒温チャンバ、4
1…クリーンルーム、40,42…描画システム、31
…恒温チャンバ30とアース集合板11との接続線、4
3…共通アース線。
Claims (10)
- 【請求項1】 電子光学鏡体と該電子光学鏡体の描画制
御を行う制御部と該電子光学鏡体の内部を真空に保つ真
空排気部とを床から電気的に分離して設置するための分
離絶縁部材を、該電子光学鏡体、制御部および真空排気
部の各々と床との間に挿入して設置し、かつ該電子光学
鏡体と制御部と真空排気部とを共通線に接続し、該共通
線を前記電子光学鏡体の代表一箇所から専用大地アース
端子へ接続したことを特徴とする電子ビーム描画装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の電子ビーム描画装置に
おいて、 前記分離絶縁部材は、電子光学鏡体、制御部および真空
排気部を床から浮上させ、電気的に絶縁するためのゴ
ム、樹脂、液体あるいは気体であることを特徴とする電
子ビーム描画装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
載の電子ビーム描画装置において、 前記分離絶縁部材は、電子光学鏡体、制御部および真空
排気部と、該電子光学鏡体、制御部および真空排気部の
各々を側面から固定する固定金具との間にも挿入したこ
とを特徴とする電子ビーム描画装置。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか1つに
記載の電子ビーム描画装置において、 前記電子光学筺体の代表一ヶ所のアース個所は、上部に
電子光学鏡筒を有する除振台の一部分であることを特徴
とする電子ビーム描画装置。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれか1
つに記載の電子ビーム描画装置において、 前記専用大地アースへ接続される代表一ヶ所の個所は、
電子光学鏡体上に設けられたアース専用の導電性金属板
で構成されるとともに、金属メッシュ床からは通常の大
地アースに接続されていることを特徴とする電子ビーム
描画装置。 - 【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれか1
つに記載の電子ビーム描画装置において、 前記電子光学鏡体および制御部が内部の温度を一定にす
る恒温チャンバ内に設置される場合には、分離絶縁部材
を該恒温チャンバと床の間、および該恒温チャンバと側
面固定金具との間にそれぞれ挿入して設置し、かつ該電
子光学鏡体と制御部と該恒温チャンバ外部の筺体とを共
通線に接続し、該共通線を前記電子光学筺体の代表一箇
所から専用大地アース端子へ接続したことを特徴とする
電子ビーム描画装置。 - 【請求項7】 請求項1から請求項6までのいずれか1
つに記載の電子ビーム描画装置において、 前記電子光学鏡体、制御部および真空排気部等から排気
あるいは液体を流すための管を取り付ける場合には、分
離絶縁部材を該電子光学鏡体、制御部および真空排気部
等の各々と該管の間に挿入したことを特徴とする電子ビ
ーム描画装置。 - 【請求項8】 請求項1から請求項7までのいずれか1
つに記載の電子ビーム描画装置において、 前記電子光学鏡体から排気するためのポンプを床に設置
する場合には、分離絶縁部材を、該ポンプと電子光学鏡
体を接続する排気管の途中に挿入したことを特徴とする
電子ビーム描画装置。 - 【請求項9】 クリーンルームの中に設置することが必
要な電子ビーム描画システムと、該クリーンルームの外
部に設置しても支障がない電子ビーム描画システムとに
区分され、該クリーンルームの中と外に分割して設置さ
れ、相互に信号線で接続された電子ビーム描画装置であ
って、 該クリーンルームの中と外に設置された各電子ビーム描
画システムと床の間、および各電子ビーム描画システム
と側面固定金具の間に、それぞれ挿入された分離絶縁部
材と、 該クリーンルームの中と外に設置された各電子ビーム描
画システム相互間に接続されたアース用の共通線と、 該共通線を該クリーンルーム中に設置された電子光学鏡
体の代表一箇所から接続された専用大地アース端子と、 上記専用大地アースとは別に、上記床から接続されてい
る通常の大地アースとを具備したことを特徴とする電子
ビーム描画装置。 - 【請求項10】 請求項1から請求項9までのいずれか
1つに記載の電子ビーム描画装置により描画されたパタ
ーンを少なくとも有することを特徴とする半導体デバイ
ス。
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JP390499A JP2993504B1 (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | 電子ビ―ム描画装置およびそれにより描画されたパタ―ンを有する半導体デバイス |
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---|---|---|---|---|
US20140071420A1 (en) * | 2003-08-29 | 2014-03-13 | Asml Netherlands B.V. | Lithographic apparatus and device manufacturing method |
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-
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- 1999-01-11 JP JP390499A patent/JP2993504B1/ja not_active Expired - Fee Related
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