JP2993059B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP2993059B2 JP2169548A JP16954890A JP2993059B2 JP 2993059 B2 JP2993059 B2 JP 2993059B2 JP 2169548 A JP2169548 A JP 2169548A JP 16954890 A JP16954890 A JP 16954890A JP 2993059 B2 JP2993059 B2 JP 2993059B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる樹脂組成物に関する。さ
らに詳細には、それぞれ、必須のベース樹脂成分たる、
それぞれ、水酸基含有樹脂またはカルボキシル基含有樹
脂のいずれか一方にビニル樹脂を用い、他の一方には、
ポリエステル樹脂を用いることから成り、これらの両必
須ベース樹脂成分に対して、エポキシ基含有化合物とア
ミノ樹脂とを必須の硬化剤成分として用いることから成
る、とりわけ、2コート1ベーク方式ならびに3コート
2ベーク方式などの、いわゆる積層塗装のトップクリヤ
ー塗料に適した、極めて有用なる樹脂組成物に関する。
そして、本発明の樹脂組成物は、とりわけ、自動車車
体の塗装用として、極めて有用なものである。
〔従来の技術〕
これまでにも、こうしたトップクリヤー塗料として
は、一般に、アクリル樹脂/メラミン樹脂(アクリルメ
ラミン)系のものが用いられてきた。
かかるアクリルメラミン系塗料は、その塗膜が、とり
わけ、光沢、耐候性ならびに耐擦傷性などの物性にすぐ
れるものである処から、自動車トップクリヤー塗料に重
用されている。
ところが、近年、重要になってきている酸性雨に対し
ては、シミが発生し易いなどの問題がクローズアップさ
れるようになった。
これは、そもそも、酸に弱いメラミン樹脂を硬化剤成
分として用いているからにほかならない。
メラミン樹脂に代わるべき硬化剤成分についての検討
も急ピッチで為されてはいるものの、耐擦傷性が不十分
な樹脂組成物しか得られないという、新たな未解決の課
題に突き当たっているというのが実状である。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、上述した如き従来技術に従う限りは、耐
酸性と耐擦傷性とを、同時に満足させ得るような樹脂組
成物を得ることは、頗る困難であるというのが実状であ
る。
そのために、本発明者らは光沢や耐候性などの性能を
保持しつつ、耐酸性や耐擦傷性などの特異な性能をも確
保しうるような極めて有用性の高い積層塗装用組成物を
求めて、鋭意、研究に着手した。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、一に
かかって、光沢ならびに耐候性などの性能を保持したま
ま、耐酸性ならびに耐擦傷性などの性能にもすぐれると
いう、斬新なる樹脂組成物を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは上述したような発明が解決しよ
うとする課題に照準を合わせて、鋭意、検討を重ねた結
果、水酸基という特定の極性官能基を有する樹脂と、カ
ルボキシル基という特定の極性官能基を有する樹脂とを
必須のベース樹脂成分とし、一方、エポキシ基含有化合
物とアミノ樹脂とを必須の硬化剤成分として含んで成る
樹脂組成物が、就中、こうした水酸基含有樹脂またはカ
ルボキシル基含有樹脂のいずれか一方にビニル樹脂を用
い、他の一方にポリエステル樹脂を用いた形の樹脂組成
物が、光沢および耐候性などはもとよりのこと、併せ
て、耐酸性ならびに耐擦傷性などにもすぐれる、極めて
価値のあるものであることを見い出すに及んで、本発明
を完成させるに到った。
すなわち、本発明は必須の成分として、それぞれ水酸
基含有樹脂またはカルボキシル基含有樹脂のいずれか一
方にビニル樹脂を用い、他の一方にポリエステル樹脂を
用いた形のベース樹脂成分と、エポキシ基含有化合物と
アミノ樹脂とを必須とする硬化剤成分とを含んで成る、
熱硬化性の樹脂組成物を提供しようとするものであり、
とりわけ、本発明の樹脂組成物は、いわゆる2コート1
ベーク方式または3コート2ベーク方式などの積層塗装
用に特に適したものである。
つまり、本発明はまず、被塗物(基材)上に、光輝剤
および/または着色顔料を配合した形の架橋性ベースコ
ート塗料を塗装し、次いで、このベースコート塗装面上
に熱硬化性クリヤーコート塗料(クリヤー塗料I)を塗
装して架橋せしめるという、いわゆる2コート1ベーク
方式による塗装法や、あるいは、かくして得られる積層
塗装物の上に、さらに熱硬化性クリヤーコート塗料(ク
リヤー塗料II)を塗装して架橋せしめるという、いわゆ
る3コート2ベーク方式による塗装法などの種々の積層
塗装における、それぞれのトップクリヤー塗料として用
いるのに適した、光沢、耐候性、耐酸性ならびに耐擦傷
性などの諸性能が、悉く、すぐれていて、バランスの良
くとれた、極めて有用なる樹脂組成物を提供しようとす
るものである。
上述したような種々の積層塗装方式によって、たとえ
ば、自動車の車体を塗装せしめる場合には、被塗物に直
に、ベースコート塗料やクリヤーコート塗料などを塗装
せしめるというようなことは殆んどなく、通常、被塗物
の皮膜化成、電着塗装および/または中塗り塗装といっ
た幾つかの工程を経由するわけであるが、ここまでは、
従来どおりの方法が、そのまま適用できることは、言う
までもない。
次いで、ベースコート塗料としては、常用のアクリル
樹脂に、架橋剤としてのアミノ樹脂、とりわけ、メラミ
ン樹脂を用いた塗料が用いられている。
場合によっては、ポリエステル樹脂もまた使用できる
し、さらには、これらのベース樹脂成分に、セルロース
誘導体を組み合わせることも可能である。
また、架橋剤としては、勿論、イソシアネート樹脂
(イソシアネート・プレポリマー)も使用することがで
きる。
さらに、かかるベースコート塗料としては、勿論、光
輝剤なり着色顔料なりが含まれた形のものが用いられる
が、それらのうち、まず、光輝剤として特に代表的なも
ののみを例示するにとどめれば、アルミニウム粉末の如
き金属粉、または雲母、あるいは酸化チタン・コーティ
ング雲母などである。
次いで、着色顔料として特に代表的なもののみを例示
するにとどめれば、酸化チタンもしくはカーボンブラッ
クの如き各種の無機顔料、またはフタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーンもしくはキナクリドンレッ
ドの如き各種の有機顔料などである。
さらにまた、3コート2ベーク塗装における2コート
1ベーク・クリヤー塗料としては、通常のアクリル樹脂
やメラミン樹脂などの熱硬化型の塗料が、一般に、用い
られ、したがって、本発明の樹脂組成物は、かかる3コ
ート2ベーク塗装においては、その後に続く、3コート
2ベーク・クリヤー、つまり、トップクリヤーとして用
いられるのが、有効である。
ここにおいて、本発明の樹脂組成物を構成する必須成
分の一つである、前記した水酸基含有樹脂またはカルボ
キシル基含有樹脂としてのビニル樹脂、すなわち、水酸
基含有ビニル樹脂またはカルボキシル基含有ビニル樹脂
とは、それぞれ、水酸基含有単量体類またはカルボキシ
ル基含有単量体類を必須とし、それらの各極性官能基含
有単量体類と共重合可能な他の単量体類とを用い、常法
により、共重合させて得られる、いわゆるビニル共重合
樹脂を指称するものである。
それらのうち、まず、水酸基含有単量体類として特に
代表的なもののみを例示するにとどめれば、2−ヒドロ
キシルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3
−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ジ−2−ヒドロキシエチルフマレートまたは、ポリ
プロピレングリコールあるいはポリエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、「プラクセル FM,FAモノ
マー」〔ダイセル化学(株)製のカプロラクトン付加モ
ノマー〕の如き、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸
のヒドロキシアルキルエステル類あるいはこれらとε−
カプロラクトンとの付加物などであり、また、カルボキ
シル基含有単量体類として特に代表的なもののみを例示
するにとどめれば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、
イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、モノエチルマレー
ト、モノ−n−ブチルフマレートまたはモノ−n−ブチ
ルイタコネートなどをはじめ、上述した如き各種のα,
β−エチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエ
ステル類と、マレイン酸、こはく酸、フタル酸、ヘキサ
ヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ベンゼントリ
カルボン酸、ベンゼンテトラカルボン酸、「ハイミック
酸」〔日立化成工業(株)製品〕、テトラクロルフタル
酸またはドデシニルこはく酸の如き、各種のポリカルボ
ン酸の無水物との付加物などである。
次いで、これらの水酸基含有単量体類またはカルボキ
シル基含有単量体類と共重合可能な他の単量体類として
特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンも
しくはビニルトルエンの如き芳香族ビニル単量体類;メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、ジブロモプロピル(メタ)アクリレートまたはアル
コキシアルキル(メタ)アクリレートの如き(メタ)ア
クリレート類;N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミドもしくはN−ジエチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミドの如きアミノ基含有アミド系単量体類;ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレートの如きジアルキ
ルアミノアルキル(メタ)アクリレート類;tert−ブチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、tert−ブチルア
ミノプロピル(メタ)アクリレート、tert−ブチルアミ
ノブチル(メタ)アクリレート、アジリジニルエチル
(メタ)アクリレート、ピロリジニルエチル(メタ)ア
クリレートもしくはピペリジニルエチル(メタ)アクリ
レートの如き塩基性窒素原子含有単量体;一般式 で示されるジアルキル((メタ)アクリロイロキシアル
キル)ホスフェート類、もしくは(メタ)アクリロイル
オキシアルキルアシッドホスフェート類;一般式 (R1,R2およびR3ならびにAは前出の通りである。)で
示されるジアルキル((メタ)アクリロイロキシルアル
キル)ホスファイト類;(メタ)アクリロイロキシアル
キルアシッドホスファイト類、さらには上記(メタ)ア
クリロイロキシアルキルアシッドホスフェート類、また
はアシッドホスファイト類のアルキレンオキシド付加
物、グリシジル(メタ)アクリレートやメチルグリシジ
ル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有ビニル単
量体類とリン酸ないし亜リン酸あるいはこれらの酸性エ
ステル類とのエステル化物、3−クロロ−2−アシッド
ホスホキシプロピル(メタ)アクリレートなどのリン原
子含有単量体類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、ジ−2−ヒドロキシエチ
ルフマレート、モノ−2−ヒドロキシエチル−モノブチ
ルフマレートまたはポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレートの如きα,β−不飽和カルボン酸ヒド
ロアルキルエステル類と、マレイン酸、こはく酸、フタ
ル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、
ベンゼントリカルボン酸、ベンゼンテトラカルボン酸、
「ハイミック酸」〔日立化成工業(株)製品〕、テトラ
クロルフタル酸もしくはドデシニルこはく酸の如きポリ
カルボン酸の無水物との付加物、ビニルエトキシシラ
ン、α−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの
如きシリコン単量体類;グリシジル(メタ)アクリレー
ト、(β−メチル)グリシジル(メタ)アクリレート、
(メタ)アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含
有単量体類;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ト
リメリット酸のビニルエステルなどの酸無水物基含有単
量体類;フマル酸もしくはイタコン酸の如き不飽和ジカ
ルボン酸と1価アルコールとのジエステル類;酢酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、「ベオバ」(シェル社製のビニル
エステル)の如きビニルエステル類;「ビスコート88F,
8FM,17FM,3Fもしくは3FM」〔大阪有機化学(株)製の含
フッ素系アクリル単量体〕、パーフルオロシクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ジ−パーフルオロシクロヘキ
シルフマレートまたはN−iso−プロピルパーフルオロ
オクタンスルホンアミドエチル(メタ)アクリレートの
如き(パー)フルオロアルキル基含有のビニルエステル
類、ビニルエーテル類、(メタ)アクリレート類もしく
は不飽和ポリカルボン酸エステル類などの含フッ素重合
性化合物;あるいは(メタ)アクリロニトリル、塩化ビ
ニルまたは塩化ビニリデンの如きオレフィン類のような
極性官能基不含のビニル単量体類などである。
さらに、必要に応じて、共重合性不飽和結合含有樹脂
として、以上に掲げられた各種の単量体類と共重合性を
有する、不飽和結合を含有する、油ないしは脂肪酸で変
性された、いわゆるアルキド樹脂、または不飽和結合含
有ポリエステル樹脂、あるいは不飽和結合含有ビニル樹
脂などをも、いわゆるマクロモノマーの形で、共重合可
能な単量体の一員に加えることができる。
当該水酸基含有またはカルボキシル基含有ビニル共重
合体の調製は、常法に従い、たとえば、有機溶剤中で、
過酸化物やアゾ系化合物などの重合開始剤によるラジカ
ル共重合を行なえばよい。
当該水酸基含有ビニル共重合体の水酸基価としては、
30〜200mgKOH/gなる範囲内が、好ましくは、60〜150mgK
OH/gなる範囲内が適切である。
30mgKOH/g(以下、この単位は省略する。)未満の場
合には、どうしても、複合硬化系としての、耐スリ傷性
(耐擦傷性)が良好なる塗膜が得られ難くなるし、一
方、200を超える場合には、どうしても、塗料粘度が高
くなり易いし、ひいては、作業性が劣る処となるし、加
えて、塗膜の外観を損ねるようにもなるので、いずれの
場合も好ましくない。
当該カルボキシル基含有ビニル共重合体の酸価として
は、30〜150、好ましくは、50〜120なる範囲内が適切で
ある。
30未満の場合には、どうしても、耐酸性および耐擦傷
性が共にすぐれるような塗膜が得られ難くなるし、一
方、150を超える場合には、塗料粘度が著しく上昇し易
くなり、ひいては、作業性が悪くなるので、いずれの場
合も好ましくない。
上述した水酸基含有ビニル樹脂またはカルボキシル基
含有ビニル樹脂として特に好ましいものは、(メタ)ア
クリロイルオキシ基含有ビニル共重合樹脂、つまり、俗
にアクリル樹脂と呼ばれる部類の樹脂である。
他方、水酸基含有またはカルボキシル基含有ポリエス
テル樹脂を調製するに当たって用いられる酸成分として
は、塗膜の耐候性を考慮して、シクロヘキサン環を有す
る、いわゆる脂環式カルボン酸類を使用するのが望まし
く、かかる脂環式カルボン酸類として特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、1,1−シクロヘキサンジ
カルボン酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸、1,3−シ
クロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸またはメチルシクロヘキサヒドロ(無水)フタ
ル酸などであり、必要に応じて、4−tert−ブチルシク
ロヘキサンモノカルボン酸、ヘキサヒドロ安息香酸また
は水添トリメリット酸の如き、シクロヘキサン系モノま
たはポリカルボン酸類なども、さらには、これらのメチ
ルエステルもまた、使用できる。
その他の酸成分としては、(無水)フタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、安息香酸、p−tert−ブチル安
息香酸またはp−メチル安息香酸、あるいは、(無水)
トリメリット酸または(無水)ピロメリット酸などの各
種の芳香族カルボン酸類が用いられるし、さらには、ア
ジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラヒドロ
(無水)フタル酸、テトラクロロ(無水)フタル酸、
(無水)ヘット酸、「(無水)ハイミック酸」、(無
水)マレイン酸、フマル酸またはイタコン酸なども用い
られる。
これら酸成分と共に用いられる多価アルコール成分と
して特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ジエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチル
グリコール、トリエチレングリコール、シクロヘキサン
ジメタノール、水添ビスフェノールA、グリセリン、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、ジペンタエリスリトールまたはソルビ
トールなどである。
当該水酸基含有またはカルボキシル基含有ポリエステ
ル樹脂を調製するに当たっての酸成分の一部として、油
長が30%未満となるような範囲内において、油成分も使
用することができるが、耐候性などの点からは、やし
油、水添やし油、「カージュラE」(オランダ国シェル
社製、分岐状脂肪族モノカルボン酸)、オクテン酸また
はイソノナン酸などの使用が望ましく、さらに必要なら
ば、米糠油脂肪酸、トール油脂肪酸、大豆油、ひまし油
または脱水ひまし油なども、適宜、使用できる。
かくして得られる、それぞれ、水酸基含有ポリエステ
ル樹脂の水酸基価としては、30〜200mgKOH/g、好まし
く、60〜150mgKOH/gなる範囲内が適切であり、一方、カ
ルボキシル基含有ポリエステル樹脂の酸価としては、30
〜150、好ましくは、50〜120mgKOH/gなる範囲内が適切
である。
そして、前述したそれぞれの、水酸基含有樹脂とカル
ボキシル基含有樹脂との配合割合としては、固形分重量
比で、カルボキシル基含有樹脂/水酸基含有樹脂=50/1
00〜200/100、好ましくは、80/100〜150/100なる範囲内
が適切である。
他方、本発明の樹脂組成物の必須成分の一つである前
記したエポキシ基含有化合物とは、実質的に一分子中に
2個以上のエポキシ基(グリシジル基をも含む。)を有
する化合物を指称するものであるから、勿論、かかる定
義に従うものである限り、すべて使用できるが、就中、
一分子中にエポキシ基と加水分解シリル基とを併せ有す
る化合物、または一分子中にエポキシ基と水酸基とを併
せ有する化合物、あるいは、一分子中にエポキシ基、加
水分解性シリル基および水酸基を併せ有する化合物の使
用が望ましい。
当該エポキシ基含有化合物として、まず、一分子中に
少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物を例示する
にとどめれば、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,
6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェ
ノールAのジグリシジルエーテルもしくはグリセリンの
トリグリシジルエーテルの如き多価アルコールのポリグ
リシジルエーテル類;フタル酸のジグリシジルエステ
ル、イソフタル酸のジグリシジルエステルもしくはアジ
ピン酸のジグリシジルエステルの如き多価カルボン酸の
ポリグリシジルエステル類;またはビスフェノールAな
いしはビスフェノールFのジグリシジルエーテル型エポ
キシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂もしくはヒダント
イン環含有エポキシ樹脂の如き各種のエポキシ樹脂のよ
うなポリエポキシ化合物などが挙げられるし、さらには
p−オキシ安息香酸のグリシジルエステルエーテル、ま
たは下記される如き各種の脂環式エポキシ基含有化合物
なども挙げられる。すなわち、 または 当該エポキシ樹脂として、次いで、側鎖にエポキシ基を
有するエポキシ基含有ビニル単量体類と、共重合可能な
他の単量体との共重合樹脂の使用は、とりわけ、耐擦傷
性などの塗膜物性の面で、望ましい。
かかるエポキシ基含有ビニル単量体類として特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、一般式 または の如き脂環式エポキシ基含有ビニル単量体類、あるいは
一般式 の如き、いわゆる脂肪族エポキシ基含有ビニル単量体類
などが挙げられる。
ここにおいて、上記した炭素数が1〜6なる2価の脂
肪族飽和炭素水素基(R5)としては、直鎖ないしは分岐
状のアルキレン基、たとえば、メチレン、エチレン、プ
ロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタメ
チレンまたは、ヘキサメチレン基などを挙げることがで
きるし、また、上記した炭素数が1〜10なる2価の炭化
水素基(R6)としては、たとえば、メチレン、エチレ
ン、プロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペ
ンタメチレン、ヘキサメチレン、ポリメチレン、フェニ
レン、 または などを挙げることができる。
これら各種のエポキシ基含有ビニル単量体類と共重合
可能な他の単量体類として特に代表的なもののみを例示
するにとどめれば、カルボキシル基含有ビニル単量体類
を除くほかは、前述の水酸基含有ビニル共重合体を調製
するさいに用いられるような、前掲された如き各種の単
量体類が、そのまま、適用される。
次いで、前記した一分子中に、それぞれ、エポキシ基
と加水分解性シリル基とを併せ有する化合物としては、
これら両種の反応性基を併有するビニル重合体やエポキ
シ基を有するシランカップリング剤などが代表的なもの
である。
ここにおいて、かかる加水分解性シリル基とは、一般
で示されるハロシリル基、アルコキシシリル基、アシロ
キシシリル基、フェノキシシリル基、イミノオキシシリ
ル基またはアルケニルオキシシリル基などの如き加水分
解され易い反応性基を指称するものとする。
上記した如き特定の両反応性基を併有するビニル共重
合体を調製するには、公知の方法がいずれも適用できる
が、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイル
オキシプロピルトリイソプロペニルオキシシラン、γ−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイミノオキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキ
シシラン、ビニル(トリス−β−メトキシエトキシ)シ
ラン、ビニルトリアセトキシシランまたはビニルトリク
ロルシランなどの加水分解性シリル基を有するビニル単
量体類と、(β−メチル)グリシジル(メタ)アクリレ
ート、アリルグリシジルエーテル、ジ(β−メチル)グ
リシジルマレートまたはジ(β−メチル)グリシジルフ
マレートなどのエポキシ基を有するビニル単量体類と
を、さらには必要に応じて、前掲された如き各種の共重
合可能な他の単量体類をも用いて溶液ラジカル共重合せ
しめるとか、あるいは、γ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロペニルオキシ
シランまたはγ−メルカプトプロピルトリイミノオキシ
シランの如き連鎖移動剤の存在下に、前掲した如きエポ
キシ基含基ビニル単量体類を必須の成分とする単量体混
合物を溶液ラジカル(共)重合せしめるなどの方法が、
簡便なものとして挙げられる。
次いで、前記したエポキシ基含有シランカップリング
剤の代表的なものとしては、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロペ
ニルオキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイミ
ノオキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリイソ
プロペニルオキシシランまたはγ−イソシアネートプロ
ピルトリメトキシシランなどとグリシドールとの付加
物:あるいは、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
などとジエポキシ化合物との付加物などである。
また、一分子中にエポキシ基と水酸基とを併せ有する
化合物も、硬化性を高めるために有効なものであり、か
かる化合物として特に望ましいもののみを例示するにと
どめれば、前掲された如き側鎖にエポキシ基を有するエ
ポキシ基含有ビニル単量体と、水酸基含有ビニル単量体
類とを、さらに必要に応じて、共重合可能な他の単量体
類をも共重合させて得られるようなものである。
さらに、エポキシ基含有ビニル共重合体の一つとし
て、一分子中にエポキシ基、加水分解性シリル基および
水酸基を併せ有する化合物も使用することができ、たと
えば、これらの各種の極性官能基を有するそれぞれの単
量体類を共重合させることによって得られる。
そして、当該エポキシ基含有化合物の使用量として
は、本発明組成物の必須四成分、つまり、水酸基含有樹
脂、カルボキシル基含有樹脂、エポキシ基含有化合物お
よびメラミン樹脂の固形分総量(以下、樹脂総量と略称
する。)に対して10〜40重量%、好ましくは、15〜30重
量%なる範囲内が適切である。
次に、本発明の熱硬化性積層塗装用組成物の必須成分
の一つである前記メラミン樹脂として特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、アルキルエーテル化メラ
ミン樹脂などであり、かかるアルキルエーテル化メラミ
ン樹脂として特に代表的なもののみを例示するに留めれ
ば、「スーパーベッカミン L−117−60」〔大日本イ
ンキ化学工業(株)製品〕または「ユーバン 225」
〔三井東圧化学(株)製品〕の如きブトキシメチルメラ
ミン樹脂;「サイメル#300もしくは#303」〔三井サイ
アナミッド(有)製品〕または「スマミール M−10
0」〔住友化学工業(株)製品〕の如きメトキシメチル
メラミン樹脂;あるいは「サイメル #1130」または
「スミマール M−66B」の如きメトキシ・ブトキシ混
合エーテル化メチルメラミン樹脂などである。
そして、当該メラミン樹脂の使用量としては、樹脂総
量に対して5〜30重量%、好ましくは、10〜25重量%な
る範囲内が適切である。
本発明組成物の硬化を促進せしめるためには、硬化触
媒を用いることができるが、そうした硬化触媒として特
に代表的なもののみを例示するにとどめれば、パラトル
エンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニ
ルナフタレンジスルホン酸またはこれらのアミンブロッ
ク化物、テトラクロル無水フタル酸と一価アルコールと
のハーフエステル化物、トリクロル酢酸の如き有機酸な
どの酸触媒;テトライソプロピルチタネート、ジブチル
錫ラウレート、ジブチル錫アセテート、ジブチル錫ジオ
クテート、ナフテン酸コバルトの如き含金属化合物類;
あるいはモノアルキル燐酸、ジアルキル燐酸、モノアル
キル亜燐酸、ジアルキル燐酸またはトリフェニルホスフ
ィンの如き燐系酸性化合物などである。
そして、当該硬化触媒の使用量としては、樹脂総量に
対して0.01〜10重量%なる範囲内が適切である。
かくして得られる、トップクリヤー塗料として有用な
る本発明の熱硬化性積層塗装用組成物には、通常、顔料
を配合せしめないが、塗膜の透明性が保持される程度
に、つまり、本発明の目的を逸脱することなく、かつ、
本発明の効果が損われない限りにおいて、ベースコート
用塗料に用いられるような、前掲された如き光輝剤およ
び/または着色顔料を配合せしめることは、一向に差し
支えない。
本発明組成物には、さらに必要に応じて、各種の樹脂
類や溶剤類などをはじめ、流動調整剤、色分れ防止剤、
酸価防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤またはシランカッ
プリング剤などの如き、公知慣用の各種の添加剤を加え
ることができるのは、無論のことである。
前記各種の樹脂類の代表的なものには、ニトロセルロ
ースまたはセルロースアセテートブチレートの如き繊維
素系樹脂をはじめ、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹
脂、ケトン樹脂、石油樹脂、ポリエステル樹脂または、
フッ素樹脂などがある。
また、前記溶剤類としてはトルエン、キシレン、シク
ロヘキサン、n−ヘキサンもしくはオクタンの如き炭化
水素系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルもしくは
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートの如
きエステル系;アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、メチルアミルケトンもしくはシクロ
ヘキサノンの如きケトン系;ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミドもしくはN−メチルピロリドンの如
きアミド系;またはメタノール、エタノール、n−プロ
パノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−
ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールもし
くはエチレングリコールモノアルキルエーテルの如きア
ルコール系溶剤、あるいは、これらの混合物などが代表
的なものである。
かくして得られる本発明の熱硬化性積層塗装用組成物
を用いて、就中、トップクリヤー塗料として用いて、目
的とする実用的効果の高い塗膜を形成するには、たとえ
ば、表面処理、あるいは、必要に応じ、予め、プライマ
ーやサーフェーサーなどを施した被塗物基材の表面に、
まず、ベースコート用塗料を、必要に応じて、希釈溶剤
で希釈し、乾燥膜厚が10〜50μmとなるように、通常の
方法で塗装し、次いで、それぞれ、2コート1ベーク塗
装にあっては、本発明組成物を、通常の方法で乾燥膜厚
が5〜40μmとなるように塗装したのち、所定の条件で
架橋せしめればよいし、また、3コート2ベーク塗装に
あっては、上述した如き2コート1ベーク塗装と同様に
して塗装して架橋させ、さらに、その上に本発明組成物
を、通常の方法で、乾燥膜厚が5〜40μmとなるように
積層塗装せしめ、しかるのち、所定の条件で架橋せしめ
ればよい。
通常、上記したそれぞれの架橋の条件としては、110
〜170℃で15〜40分間、好ましくは、130〜150℃で20〜3
0分間が適切である。
かくて、本発明の熱硬化性積層塗装用組成物を用いて
得られる、いわゆる上塗り塗膜(トップクリヤー塗膜)
は、とりわけ、耐酸性ならびに耐擦傷性などは言うに及
ばず、光沢、レベリング性ならびに鮮映性などにも著し
く優れるし、しかも、塗装作業性も良好なものである。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例、比較例、応用例およ
び比較応用例により、一層、具体的に説明する。以下に
おいて、部および%は特に断りのない限り、重量基準で
あ4るものとする。
参考例1(極性官能基含有ビニル共重合樹脂の調製例) 攪拌機、温度計、冷却器および窒素ガス導入管を備え
た四ッ口フラスコに、「ソルベッソ100」(アメリカ国
エクソン社製の、芳香族炭化水素溶剤の混合物)の500
部およびn−ブタノールの200部を仕込んで120℃に昇温
した。
次いで、ここへ250部のスチレン、300部のn−ブチル
メタクリレート、120部のn−ブチルアクリレート、320
部の2−ヒドロキシエチルメタクリレートおよび10部の
アクリル酸と、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエートの30部、アゾビスイソブチロニトリルの10
部およびジ−tert−ブチルパーオキシベンゾエートの10
部と、「ソルベッソ100」の200部およびn−ブタノール
の100部とを、5時間に亘って滴下した。
滴下終了後も、同温度に6時間のあいだ保持して反応
を続行せしめて、不揮発分が50.2%で、かつ、水酸基価
が140なる水酸基含有ビニル共重合樹脂の溶液を得た。
以下、これを樹脂(A−1)と略記する。
参考例2〜4(同 上) 第1表に示されるような原料仕込み割合に変更した以
外は、参考例1と同様にして、それぞれ、水酸基含有ビ
ニル共重合樹脂またはカルボキシル基含有ビニル共重合
樹脂の溶液を得た。それぞれの性状値は同表にまとめて
示す。
参考例5〜9 (エポキシ基含有化合物の調製例) 第2表に示されるような原料仕込み割合に変更した以
外は、参考例1と同様にして、目的とする種々の化合物
の溶液を得た。それぞれの化合物の溶液についての性状
値を、同表に、まとめて示す。
参考例10(カルボキシル基含有ポリエステル樹脂の調製
例) 攪拌機、温度計、脱水トラップ付き還流冷却器および
窒素ガス導入管を備えた四ツ口フラスコに、トリメチロ
ールプロパンの136部、ネオペンチルグリコールの53部
および1,6−ヘキサンジオールの208部を仕込んで、150
℃に昇温した。
次いで、ヘキサヒドロフタル酸の289部およびアジピ
ン酸の410部と水酸化リチウムの0.85部とを加えて220℃
まで昇温し、さらに、この温度で脱水縮合反応を行なっ
て、固形分の酸価が70となるまで続行させた。
反応終了後は、冷却してキシレンの428部を加えて、
不揮発分が70%で、かつ、固形分の酸価が70なる目的樹
脂の溶液を得た。以下、これを樹脂(P−1)と略記す
る。
参考例11および12(同 上) 第3表(1)に示されるような原料仕込み割合に変更
した以外は、参考例10と同様にして、目的樹脂の溶液を
得た。
それぞれの性状値は、まとめて、同表に示す。
なお、同表中の略記号は、次のような意味のものであ
る。
HHPA…ヘキサヒドロフタル酸 IPA…イソフタル酸 AA…アジピン酸 TMP…トリメチロールプロパン NPG…ネオペンチルグリコール 1,6HD…1,6−ヘキサンジオール 参考例13および14 (水酸基含有ポリエステル樹脂の調製例) 第3表(2)に示されるような原料仕込み割合に変更
した以外は、参考例10と同様にして、目的樹脂の溶液を
得た。
参考例15(ベースコート塗料の調製例) 下記の如き配合組成割合に従い、通常の塗料調製法に
よって、配合し調製されたものを、希釈用溶剤で、フォ
ードカップNo.4で12〜13秒となるように粘度を調整し
て、目的とする塗料を得た。以下、これを塗料(BC−
1)と略記する。
「ベッコライト 57−1054」 72部 〔大日本インキ化学工業(株)製の 水酸基含有ポリエステル樹脂; 不揮発分=70%〕 「スーパーベッカミン L−117−60」 42〃 (同上社製のn−ブチル化メラミン 樹脂;不揮発分=60%) 「CAB 381−2」 25〃 (アメリカ国イーストマン・コダッツ 社製のセルロースアセテートブチレ ート) 「エポレン(Epolen)N−10」 15〃 (同上社製のワックス) 「アルペースト 1860YL」 23〃 〔東洋アルミニウム工業(株)製 のアルミニウム・ペースト;不揮発分=65%〕 計 177〃 参考例16(同 上) 下記の如き配合組成割合のものに変更し、かつ、調整
粘度をフォードカップNo.4で13〜14秒となるように変更
した以外は、参考例13と同様にして、目的とする塗料を
得た。以下、これを塗料(BC−2)と略記する。
「アクリディック 47−712」 160部 〔大日本インキ化学工業(株)製 の水酸基含有アクリル樹脂; 不揮発分=50%〕 「スーパーベッカミン L−117−60」 33〃 「アルペースト 1860YL」 23〃 「ファーストゲン・ブルー NK」 2〃 〔大日本インキ化学工業(株)製のシアニンブルー〕 計 218〃 参考例17 (同 上) 下記の如き配合組成割合のものに変更した以外は、参
考例13と同様にして、目的とする塗料を得た。以下、こ
れを塗料(BC−3)と略記する。
「アクリディック 47−567」 100部 〔前出社製の水酸基含有 アクリル樹脂; 不揮発分=50%〕 「バーノック DN−950」 18〃 〔大日本インキ化学工業(株)製の ポリイソシアネート化学物; 不揮発分=75%〕 「タイペーク CR−93」 60〃 〔石原産業(株)製のルチル型酸化チタン〕 計 178〃 実施例1 下記の如き配合組成割合に従い、通常の塗料調製法に
よって、配合し調製されたものを、希釈用溶剤により、
フォードカップNo.4で25秒となるように粘度を調整し
て、クリヤーコート塗料を得た。以下、これを塗料(CC
−1)と略記する。
樹脂(A−1) 100 部 樹脂(P−1) 70 〃 樹脂(E−2) 50 〃 「スーパーベッカミン L−117−60」 60 〃 「チヌビン 900」 1.5〃 (スイス国チバ・ガイギー社製の紫外線吸収剤) 「チヌビン 440」 1.3〃 (同上社製のラジカル捕捉剤) 「ネイキュアー(Nacure)5225」 4.5〃 (アメリカ国キング社製の硬化触媒) トリフェニルホスフィン 1 〃 ジブチル錫ジオクテート 1 〃 実施例2〜14ならびに比較例1〜4 第4表に示されるような各種の樹脂類の組み合わせに
変更した以外は、実施例1と同様にして、種々のクリヤ
ーコート塗料を得た。
応用例1〜7および比較応用例1〜5 参考例15〜17で得られた各種のベースコート塗料と、
実施例1〜10ならびに比較例1および2で得られた各種
のクリヤーコート塗料とを用いて、第5表に示されるよ
うな条件に従って、燐酸化成処理を行なった軟鋼板に、
自動車用電着プライマーおよび中塗りサーフェーサーを
塗布して得られた塗板上に、それぞれ、2コート1ベー
ク塗装にあっては、まず、エアスプレーにより、乾燥膜
厚が15〜20μmとなるように、ベースコート塗料を塗装
したのち3分間セットし、次いで、トップクリヤーコー
ト塗料を、乾燥膜厚が25〜30μmとなるように、ウェッ
トオンウェットで塗装し、20分間放置してから、電気熱
風乾燥機中で、140℃で20分間という条件で乾燥を行な
った。
一方、3コート2ベーク塗装にあっては、上述した2
コート1ベーク塗装ののち、1時間後にオーバコートク
リヤー塗料を、乾燥膜厚が25〜30μmとなるように塗装
し、10分間放置してから、電気熱風乾燥機中で、140℃
で20分間という条件で乾燥を行なった。
このようにして得られた、それぞれの積層塗装物につ
いて、塗膜性能の評価を行なった。
それらの結果は、まとめて、同表に示す。
なお、塗膜性能の評価は、概略、次のような要領で行
なったものである。
光 沢…村上式光沢度計を用い、60度鏡面反射率
(%)を測定した値である。
耐酸性…5%硫酸水溶液中に24時間浸漬したのちの塗
面の変化状態を目視により判定したものである。
◎…異状なし ○…かなり良好 ×…変褪色著しい 耐擦傷性…荷重300g/m2で、5%磨き粉水溶液を用い
て塗面を50往復させて洗浄したのちの塗面の光沢保持率
(%)を表示した。
耐候性…バンコク市郊外での実曝24カ月後の塗面の変
化状態を目視により判定したものである。
◎…異状なし ○…僅かながら変色 ×…変褪色著しい 耐チッピング性…50gの7号砕石を4kg/cm2なる条件下
に塗面に打ち当て、塗膜の剥離の程度を目視により判定
した。
◎…剥離径が1mm未満の場合 ×…剥離径が1〜5mmなる範囲の場合 〔発明の効果〕 以上のようにして得られる本発明の熱硬化性積層塗装
用組成物は、カルボキシル基含有樹脂−エポキシ基含有
化合物硬化系と、水酸基含有樹脂−メラミン樹脂硬化系
との、いわゆる複合硬化システムとして極めて有用性の
高いものであり、とりわけ、本発明組成物をトップクリ
ヤーコート塗料ないしはオーバーコートクリヤー塗料と
して用いることによって、耐酸性ならびに耐擦傷性など
にすぐれる、換言すれば、光沢、耐候性、耐酸性ならび
に耐擦傷性などの諸性能が、悉く、すぐれていて、バラ
ンスの良くとれた極めて実用的価値の高いものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/40 - 59/66 C09D 163/00 - 163/10 C09D 5/00 B05D 1/36 B05D 7/24

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸基含有樹脂とカルボキシル基含有樹脂
    とを必須のベース樹脂成分とし、一方、エポキシ基含有
    化合物とアミノ樹脂とを必須の硬化剤成分として含有す
    る樹脂組成物であって、前記したベース樹脂成分とし
    て、水酸基含有樹脂またはカルボキシル基含有樹脂のい
    ずれか一方にビニル樹脂を用い、他の一方にポリエステ
    ル樹脂を用いることを特徴とする、樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記した水酸基含有樹脂が30〜200mgKOH/g
    なる水酸基価を有するものである、請求項1に記載の樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】前記したカルボキシル基含有樹脂が30〜15
    0mgKOH/gなる酸価を有するものである、請求項1に記載
    の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記したエポキシ化合物が、一分子中にエ
    ポキシ基と加水分解性シリル基とを併せ有するものであ
    る、請求項1に記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】前記したエポキシ基含有化合物が、一分子
    中にエポキシ基と水酸基とを併せ有するものである、請
    求項1に記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】光輝剤および/または着色顔料を含むベー
    ス塗料を塗装した上に、さらにクリヤー塗料を積層し架
    橋せしめる積層塗装において、上記クリヤー塗料として
    用いられる請求項1〜5に記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】光輝剤および/または着色顔料を含むベー
    ス塗料を積層し、その上にクリヤー塗料を塗装して架橋
    せしめ、次いで、さらにその上にクリヤー塗料を積層し
    架橋せしめる積層塗装において、上記のそれぞれのクリ
    ヤー塗料として用いられる請求項1〜5に記載の樹脂組
    成物。
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