JP2992833B2 - 放射線画像変換パネル - Google Patents

放射線画像変換パネル

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JP2992833B2 JP2244974A JP24497490A JP2992833B2 JP 2992833 B2 JP2992833 B2 JP 2992833B2 JP 2244974 A JP2244974 A JP 2244974A JP 24497490 A JP24497490 A JP 24497490A JP 2992833 B2 JP2992833 B2 JP 2992833B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネ
ルに関し、さらに詳しくは水分の侵入を防ぐと共にその
影響を排除した性能耐久性のよい放射線画像変換パネル
に関する。
〔従来の技術〕
病気診断用などに用いられるX線画像を潜在させた、
蛍光体層から直接画像を取出すX線画像変換方法は、米
国特許3,859,527号及び特開昭55−12144号に示されてい
るように、輝尽性蛍光体を可視光線又は赤外線で輝尽励
起する放射線画像変換方法であり、輝尽性蛍光体層(以
後輝尽層と略称)を有する放射線画像変換パネル(以後
変換パネルと略称)を使用し、この変換パネルの輝尽層
に被写体を透過した放射線を当てて被写体各部の放射線
透過度に対応する放射線エネルギーを蓄積させて潜像を
形成し、しかる後にこの輝尽層を輝尽励起光で走査する
ことによって各部の蓄積された放射線エネルギーを放射
させてこれを光に変換し、この光の強弱による光信号に
より画像を得るものである。
この最終的な画像はハードコピーとして再生してもよ
いし、CRT上に再生してもよい。
この放射線画像変換方法において使用される変換パネ
ルは、放射線画像情報を蓄積した後輝尽励起光の走査に
よって蓄積エネルギーを解尽、放出するので、走査後再
度放射線画像の蓄積を行うことができ、繰返し使用が可
能である。
そこで、前記変換パネルは、得られる放射線画像の画
質を劣化させることなく長期間あるいは多数回繰返しの
使用に耐える性能を有することが望ましい。そのために
は、前記変換パネルの輝尽層が外部からの物理的あるい
は化学的刺激から十分に保護される必要がある。
従来の変換パネルにおいては、上記の問題の解決を図
るため、変換パネルの支持体上の輝尽層面を被覆する保
護層を設け、変換パネル周縁を密閉し、輝尽層を保護す
る方法がとられてきた。
この保護層は、例えば特開昭59−42500号に開示され
ているように、保護層用塗布液を輝尽層上に直接塗布し
て形成するか、あるいは予め別途形成した保護層を輝尽
層上に接着して形成されている。
また、変換パネル周縁の密閉には、例えば有機高分子
溶液中に変換パネルの周縁部のみを浸漬するか、あるい
は周縁部に有機高分子溶液を塗布して高分子膜を形成し
てシールする方法、周縁部をシール剤により封止し、シ
ール剤を固定部材により外側から固定する方法(特開昭
61−237099号)、周縁部が保護層の延長部分により被覆
された状態でシールする方法(特開昭61−237100号)等
が用いられている。
更に防湿性を上げるために、従来の保護層より厚めの
防湿効果の大きい保護層体を用い、支持体と保護層体の
間に輝尽層を囲んでスペーサを接着、挾在させること
(特開平1−131499号)が提案され、更に進んで前記ス
ペーサの外側に防湿材を兼ねる充填材を充填して防湿効
果を高める方法(特開平2−77700号)が提示されてい
る。
更に変換パネルの密閉内部に吸湿剤を封入し防湿機能
を破って侵入する湿度を除去する方法(特開平1−3166
96号)、或はスペーサ自体を吸湿性の材質とする方法
(特開平1−321400号)が提案されている。
〔解決しようとする課題〕
しかしながら、このような従来技術の変換パネルは、
通常の雰囲気中で使用する場合には外部からの水分の侵
入を防止することはできるものの、苛酷な温度、湿度条
件下で使用する場合や水分に弱い蛍光体を用いる場合に
は依然として外部からの水分の侵入による蛍光体の劣化
が問題となり、吸湿性スペーサは吸湿機能に飽和を来し
易く頻繁な乾燥処理を必要とする。
一方、スペーサ外周縁に防湿材、或は密閉パネル内に
吸湿剤を配する構成は、一般に画像撮影、変換に無効無
用の面積を要し、胸部立位或はマンモ撮影において、不
都合を生ずる。
しかしながら一方において前記した厚い保護層体を用
いる方法は輝尽層と保護層の間に真空層等の低屈折率層
を設け、鮮鋭度の高い変換パネルを提供するには好適な
技術であり、その構成の改良によって優れた変換パネル
の提供が可能になると思われる。
〔発明の目的〕
本発明は前記技術的問題に照し、本発明の目的は、 (1)画像撮影、変換に対する有効面積の大きな変換パ
ネルを提供することにあり、また (2)湿度の害を排除したフェーディングの少い変換パ
ネルを提供することにある。
(発明の構成) 前記本発明の目的は、支持体、保護層体及びその間に
設けるスペーサで輝尽性蛍光体層を密閉した放射線画像
変換パネルにおいて、前記スペーサが前記密閉内部への
み開かれた開孔を設けた空洞を有し、かつ前記空洞中に
前記輝尽性蛍光体より高い吸湿性の物質を内蔵すること
を特徴とする放射線画像変換パネルによって達成され
る。
本発明による変換パネルの構成としては、支持体と保
護層体が輝尽層を挟んで存在しており、輝尽層の周縁を
取り囲んでスペーサが設けられている。輝尽層は支持体
もしくは保護層体に接着されていてもよいが、輝尽層と
保護層体が接していないのが好ましく、間に低屈折率層
が存在しているのがさらに好ましい。
第1図は本発明に係る空洞を有するスペーサを設けた
変換パネルの一例を模式的に表したものであり、1は輝
尽層、2は保護層体、3は支持体、4は低屈折率層、5
はスペーサ、6は空洞、7は開孔、8は吸湿剤である。
本発明において使用される吸湿剤(輝尽性蛍光体より
高い吸湿性の物質)とは使用温度(−10℃から50℃)に
おける水に対する平衡吸湿定数が輝尽性蛍光体より大き
い物質、あるいは非可逆的な化学反応によって水と反応
する物質と定義され、前者としてはシリカゲル、CaC
l2、LiCl、ゼオライト、五酸化燐等の無機物質、ポリビ
ニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合
体、ポリアクリルアミド等の吸湿性の高い有機高分子化
合物等が挙げられ、これらをそのまま用いても、または
成型して用いてもよく、さらには、これらの吸湿剤を樹
脂粒或はシート中に含有させた形態として用いてもよ
い。
また後者としては、ウレタン樹脂(末端にOH基をもつ
合成樹脂とジイソシアネートの反応)、エポキシ樹脂
(エポキシ樹脂とポリアミンあるいはポリアミドアミン
との反応)等が挙げられる。
吸湿剤は、25℃,80%RH中での平衡吸湿量が、外部か
ら1日当たりに透湿する水分の量の少なくとも2000倍、
好ましくは、10000倍以上になる量を用いる。
本発明において用いられる保護層体としては、透光性
がよく、シート状に成形できるものが使用される。保護
層体は輝尽励起光及び輝尽発光を効率よく透過するため
に、広い波長範囲で高い光透過率を示すことが望まし
く、光透過率は80%以上が好ましい。例えば、石英、硼
珪酸ガラス、化学的強化ガラス等の板ガラスや、PET、
延伸ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の有機高分子化
合物が挙げられる。硼珪酸ガラスは330nm〜2.6μmの波
長範囲で80%以上の光透過率を示し、石英ガラスではさ
らに短波長においても高い光透過率を示す。
また、保護層体の厚さは、50μm〜5mmであり、良好
な防湿性を得るためには、100μm〜3mmが好ましい。
その吸湿度はカップ法による30g/m2・24hr以下である
ことが好ましい。これより透湿度が大きい場合には、外
部から侵入する水分により輝尽性蛍光体が劣化するため
に好ましくない。
本発明において使用される支持体としては各種の高分
子材料、ガラス、セラミックス、金属等が挙げられる。
高分子材料としては例えばセルロースアセテートフィ
ルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリアミド、ポリイミド、トリアセテート、ポリ
カーボネート等のフィルムが挙げられる。金属として
は、アルミニウム、鉄、銅、クロム等の金属シート又は
金属板或は該金属酸化物の被覆層を有する金属シート又
は金属板が挙げられる。ガラスとしては化学的強化ガラ
スや結晶化ガラスなどが挙げられる。またセラミックス
としてはアルミナやジルコニアの焼結板などが挙げられ
る。
また、これら支持体の層厚は用いる支持体の材質等に
よって異なるが、一般的には80μm〜5mmであり、取り
扱いが容易であるという点及び良好な防湿性を得るとい
う点から、好ましくは200μm〜3mmである。また透湿度
はカップ法による30g/m2・24hr以下であることが好まし
い。
これら支持体の表面は滑面であってもよいし、輝尽性
蛍光体層との接着性を向上させる目的でマット面として
もよい。また、支持体の表面は凹凸面としてもよいし、
個々に独立した微小タイル状板を密に配置した表面構造
としてもよい。
さらに、これら支持体上には、輝尽層との接着性を向
上させる目的で輝尽層が設けられる面に下引層を設けて
もよいし、必要に応じて光反射層、光吸収層等を設けて
もよい。
第2図にスペーサに設ける空洞の形態を例示した。同
図(a)−1〜4はスペーサを変換パネルの密閉内部か
ら開孔を望む正面図であり、同図(b)−1〜3はスペ
ーサ長さ方向に直角な面で切った断面図である。
同図(a)−1はスペーサ空洞に支柱或は支壁を全く
有しないタイプ、(a)−2は適当間隔を置いて支壁を
設けたものである。また(a)−3は有孔板、(a)−
4では縦格子を空洞開口面に宛い変換パネルの振動、倒
立等によって吸湿剤の密閉内部への散逸を防止したタイ
プである。これらの孔あるいは縦格子の大きさは吸湿剤
は通過できないが、水分は通過できる大きさであること
が必要である。
同図(b)−1は前記(a)−1,2に対応する断面
図、(b)−2は(a)−3,4に対応するものであり、
更に(b)−3に示すようにスペーサの外部に露呈する
面には金属箔等の防湿性の高い部材を貼付けてもよい。
本発明に係るスペーサは第2図(a)及び(b)の組
合せのいづれの形態も選ぶことができる。
本発明に係るスペーサの材質としては、輝尽層を外部
雰囲気から遮断した状態で保持することができるもので
あれば特に制限されず、ガラス、セラミックス、金属、
樹脂等を用いることができ、保護層体あるいは支持体と
同じ材質のものが好ましい。
また、スペーサは、その透湿度が30g/m2・24hr以下で
あることが好ましい。これより透湿度が大きい場合に
は、外部から侵入する水分により輝尽性蛍光体が劣化す
るために好ましくない。
次にスペーサの各部のサイズについて図(b)−2を
例にとり説明する。
スペーサ全高aは、輝尽層の厚さ以上5mm以下である
ことが好ましい。
スペーサ全巾bはスペーサと支持体及び保護層体との
密着部分の防湿性(スペーサと保護層あるいは支持体と
の密着部分の透湿度)に関連して決定されるものであり
1〜30mmが好ましい。
スペーサ内厚c及びeは保護層体あるいは支持体を保
持するのに十分な機械的強度が得られ、しかも十分な吸
湿剤の収納空間fが得られる範囲に選ばれ、100μm〜1
mmが好ましい。
吸湿剤の散逸防止板の厚さdは、10μm〜10mmが好ま
しい。またこのような形状のスペーサは、成型あるいは
機械加工によって作製可能であり、成型した吸湿剤に薄
い金属板を巻きつけて作製することもできるが、後者の
方が作製が容易であり、より好ましい。
スペーサは、支持体と保護層体に密着していることが
変換パネルに防湿性を付与する点及び低屈折率層の層厚
を一定に保持する点から必要であり、スペーサと支持体
及び保護層体との密着部分の透湿度は、30g/m2・24hr以
下であることが好ましい。
ここでスペーサを支持体及び保護層体に密着させるに
は、例えば接着剤等を用いるが、この接着剤としては防
湿性を有するものが好ましい。具体的には、エポキシ系
樹脂、フェノール系樹脂、シアノアクリレート系樹脂、
酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹
脂、アクリル系樹脂、エチレン酢酸ビニル系樹脂、オレ
フィン系樹脂、クロロプレン系ゴム、ニトリル系ゴム等
の有機高分子系接着剤や、シリコーン系接着剤、アルミ
ナ、シリカ等を主成分とする無機系接着剤等が挙げられ
る。これらのなかでも半導体や電子部品の封止に用いら
れるエポキシ系樹脂やシリコーン系樹脂は耐湿性が優れ
ているので好ましく、特にエポキシ系接着剤は透湿度が
低く好適である。
なお、スペーサと支持体又はスペーサと保護層体との
密着部分の接着性を向上させる目的で、スペーサ、支持
体及び保護層体の他の層との接触面に下引き層を設けた
り、粗面化処理を施すこともできる。
本発明の変換パネルにおいては、輝尽層と保護層体の
間に低屈折率層を有していると保護層体による鮮鋭性の
低下が抑制されるので好ましい。
この低屈折率層はスペーサにより外部雰囲気から遮断
された状態で存在するものであり、このように低屈折率
層を設けることにより保護層体の厚さを実質的により厚
くすることができ、逆に低屈折率層を設けるには外気圧
に耐えうる厚みの保護層体を要することと相俟って、変
換パネルの防湿性及び耐久性をいっそう向上させること
ができる。
そのような低屈折率層としては、空気、窒素、アルゴ
ン等の不活性な気体からなる層及び真空層などの屈折率
が実質的に1である層にすることができる。低屈折率の
作用効果を得るには、保護層体に、例えばCaF2(屈折率
1.23〜1.26)、Na3AlF6(屈折率1.35)、MgF2(屈折率
1.32)、SiO2(屈折率1.46)等の物質からなる反射防止
層を設けると輝尽励起光及び輝尽発光を効率よく透過す
るとともに、鮮鋭性の低下を小さくする効果もあり好ま
しい。
本発明に係る変換パネルの低屈折率層としては、気体
層又は真空層であることが、鮮鋭性の低下を防止する効
果が高いことから好ましい。
低屈折率層の厚さは、0.05μm〜3mmまでが実用的で
ある。
低屈折率層は、鮮鋭性の低下を小さくするという効果
を十分に付与するためには低屈折率層が輝尽層と密着状
態にあることが必要であり、従って、低屈折率層が気体
層及び真空層の場合にはそのままで密着状態が具現する
が、単に低屈折率層を上記のCaF2、Na3AlF6、MgF2、SiO
2などの反射防止膜を使用した場合などには、輝尽層と
低屈折率層を例えば接着剤などにより密着させる。この
場合には接着剤の屈折率は輝尽層の屈折率に近似したも
のであることが好ましい。
本発明において使用される輝尽性蛍光体は、最初の光
もしくは高エネルギー放射線が照射された後に、光的、
熱的、機械的、化学的又は電気的等の刺激(輝尽励起)
により、最初の光もしくは高エネルギー放射線の照射量
に対応した輝尽発光を示す蛍光体であるが、実用的な面
から好ましくは500nm以上の励起光によって輝尽発光を
示す蛍光体である。そのような輝尽性蛍光体としては、
例えば特開昭48−80487号に記載されているBaSO4:AX、
特開昭48−80489号に記載されているSrSO4:AX、特開昭5
3−39277号のLi2B4O7:Cu,Ag等、特開昭54−47883号のLi
2O・(B2O2)x:Cu及びLi2O・(B2O2)x:Cu,Ag等、米国
特許3,859,527号のSrS:Ce,Sm、SrS:Eu,Sm、La2O2S:Eu,S
m及び(Zn,Cd)S:Mn,で示される蛍光体が挙げられる。
また、特開昭55−12142号に記載されているZnS:Cu,Pb
蛍光体、一般式BaO・xAl2O3:Euで示されるアルミン酸バ
リウム蛍光体、及び一般式MIIO・xSiO2:Aで示される
アルカリ土類金属珪酸塩系蛍光体が挙げられる。また、
特開昭55−12143号に記載されている一般式 (Ba1-x-yMgxCay)FX:eEu2+ で示されるアルカリ土類弗化ハロゲン化物蛍光体、特開
昭55−12144号に記載されている一般式 LuOX:xA で示される蛍光体、特開昭55−12145号に記載されてい
る一般式 (Ba1-xMIIx)FX:yA で示される蛍光体、特開昭55−84389号に記載されてい
る一般式 BaFX:xCe,yA で示される蛍光体、特開昭55−160078号に記載されてい
る一般式 MIIFX・xA:yLn で示される希土類元素付活2価金属フルオルハライド蛍
光体、一般式ZnS:A、CdS:A、(Zn,Cd)S:A、S:A,ZnS:A,
X及びCdS:A,Xで示される蛍光体、特開昭59−38278号に
記載されている下記いずれかの一般式 xM3(PO4・NX2:yA M3(PO42:yA で示される蛍光体、特開昭59−155487号に記載されてい
る下記いずれかの一般式 nReX3・mAX′2:xEu nReX3・mAX′2:xEu,ySm で示される蛍光体、特開昭61−72087号に記載されてい
る下記一般式 MX・aMIIX′・bMIIIX″3:cA で示されるアルカリハライド蛍光体等が挙げられる。特
にアルカリハライド蛍光体は、蒸着・スパッタリング等
の方法で輝尽層を形成しやすく好ましい。
また、アルカリ土類フルオルハライド蛍光体、アルカ
リハライド蛍光体は特に水分による劣化が著しく、本発
明による効果が大きい。
しかし、本発明において用いられる輝尽性蛍光体は、
前述の蛍光体に限られるものではなく、放射線を照射し
た後輝尽励起光を照射した場合に輝尽発光を示す蛍光体
であればいかなる蛍光体であってもよい。
本発明の方法においては、前記輝尽性蛍光体の層は、
支持体や保護層上に塗布法や気相成長法等を用いて形成
せしめる。
そのような輝尽層は、前記の輝尽性蛍光体の少なくと
も一種類を含む一つ若しくは二つ以上の輝尽層から成る
輝尽層群であってもよい。また、それぞれの輝尽層に含
まれる輝尽性蛍光体は同一であってもよいが異なってい
てもよい。
変換パネルの輝尽層の層厚は、目的とする変換パネル
の放射線に対する感度、輝尽性蛍光体の種類等によって
異なるが、結着剤を含有しない場合10μm〜1000μmの
範囲、好ましくは20μm〜800μmの範囲から選ばれ、
結着剤を含有する場合で20μm〜1000μmの範囲、好ま
しくは50μm〜500μmの範囲から選ばれる。
前記のように構成部材、要件を調えた変換パネルの組
立工程における加熱乾燥は40〜100℃で0.1〜3時間行
い、減圧下で行うと除湿効果が高く好ましい。
加熱乾燥後直ちに、保護層体によって輝尽層を密閉す
る。乾燥後密閉内部の空気を乾燥ガス、例えば含水量50
ppm以下、好ましくは20ppm以下のN2ガスと置換すると、
変換パネルの設定性能を保持することができてより好ま
しい。
本発明により製造される変換パネルは、第3図に概略
的に示される放射線画像変換方法に用いられる。
すなわち、放射線発生装置41からの放射線は、被写体
42を通して変換パネル43に入射する。
この入射した放射線はパネル43の輝尽層に吸収され、
そのエネルギーが蓄積され、放射線透過像の蓄積像が形
成される。
次にこの蓄積像を輝尽励起光源44からの輝尽励起光で
励起して輝尽発光の強弱は蓄積された放射線エネルギー
量に比例するので、この光信号を例えば光電子増倍管等
の光電変換装置45で光電変換し、画像再生装置46によっ
て画像として再生し画像表示装置47によって表示するこ
とにより、被写体の放射線透過像を観察することができ
る。
本発明の方法により変換パネルを製造すれば、加熱乾
燥により水分を除去した輝尽層を乾燥状態のままに保つ
ことができるので、変換パネルの設定性能を保証するこ
とができる。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によって説明する。
実施例1 1mm厚の結晶化ガラス支持体(410mm×510mm)を、エ
レクトロンビーム法(EB法)による蒸着装置中に設置し
た。次いで、水冷した坩堝にアルカリハライド蛍光体
(RbBr;0.0006Tl)を入れ、プレスして坩堝の形状に成
形した。
続いて、蒸着装置内を排気し、5×10-6Torrの真空度
とした。次に、支持体を80〜100℃に保持しながら、EB
ガンに電力を供給して輝尽性蛍光体を蒸発させた。
目的とする輝尽層を得るために膜厚モニタにより蒸着
速度が104Å/minとなるようにコントロールした。ま
た、電子ビームは坩堝の輝尽性蛍光体表面をラスター状
にスキャンさせた。
輝尽層を380mm×480mmの領域に層厚300μmに蒸着し
た。
次に、0.1mm厚のアルミニウム板を、厚さ1.8mmで幅9.
8mmのシリカゲル含有ポリエチレンシートに巻きつけ、
第2図(a)−1と(b)−1の組合せたスペーサ形状
とし第4図に示したように配置した。スペーサと支持体
はエポキシ樹脂系接着(AV−138,チバガイギー社製)に
て密着した。
このものを1×10-2mmHgの減圧下、80℃で2時間加熱
乾燥した後、含水量20ppmの乾燥N2ガスで置換し、次い
で、厚さ1mmの化学強化ガラスの保護層体をスペーサ上
に載置し、スペーサと保護層体が接する部分を上記のエ
ポキシ樹脂系接着剤にて密着し、第1図形態の変換パネ
ルを製造した。諸要件は表−1にまとめて掲げた。
かくして得られた放射線画像変換パネルについて、変
換パネルを、60℃、100%RHの条件下で100日間放置して
強制劣化させ、感度残存率を評価した。結果を表−1に
掲げた。
実施例2〜9 変換パネルの支持体、保護層体の種類、スペーサ及び
空洞に充填する吸湿剤を表−1に示したものにした以外
は、実施例1と同様にして変換パネルを製造した。
比較例(1) スペーサに第5図に示すような空洞を設けていない従
って吸湿剤を内蔵しない厚さ2mmの結晶化ガラスを用
い、表−1の要件とした以外は実施例1と同様にして変
換パネルを得た。
比較例(2) スペーサにスペーサ自身を吸湿性としたシリカゲル含
有ポリエステルを用い、要件を表−1の通りにした以外
は、実施例1と同様にして変換パネルを得た。
比較例(3) 支持体に430mm×530mmの結晶化ガラスを用い、変換パ
ネルの構造としては第6図に示すような密閉内部に吸湿
剤を別個に封入するタイプとし、要件を表−1の通りと
した以外は実施例1と同様にして変換パネルを得た。
B;シリカゲル含有ポリエステル 評価は試料の繰返し実験数n=100としその平均した
結果を表−1に示した。
感度残存率:P 管電圧80KVpのX線を10mR照射し、所定時間後に半導
体レーザ光(780nm、20mW)で輝尽励起し、輝尽層から
放射される輝尽発光を光検出器(光電子増倍管)で光電
変換し、得られた電気信号の大きさを変換パネルの感度
Sとした。
X線照射から5秒後における、変換パネルの感度S0
5分後の変換パネルの感度S及び強制劣化試験後の前記
に対応する変換パネルの感度をS′及びS′として感
度残存率; を示した。
第1表より、実施例1〜9の本発明の方法により製造
した変換パネルは、水分によるX線照射5分のフェーデ
ィング特性の劣化が小さく、かつ小型である要請を満足
させている。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば; (1)画像撮影、変換に対する有効面積の大きな変換パ
ネル (2)湿度の害を排除したフェーディングの少い変換パ
ネル を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第4図は、本発明の放射線画像変換パネルの
スペーサの設置態様の一部断面図であり、第2図は例示
スペーサのみの断面図及び正面図である。第3図は放射
線画像変換パネルを用いる放射線画像変換方法の説明図
である。 第5図及び第6図は従来公知のスペーサ及び吸湿剤使用
態様を示す一部断面図である。 1……輝尽層 2……保護層体 3……支持体 4……低屈折率層 5……スペーサ 6……空洞 7……開孔 8……吸湿剤 9……接着層 41……放射線発生装置 42……被写体 43……放射線画像変換パネル 44……輝尽励起光源 45……光電変換装置 46……放射線画像再生装置 47……放射線画像表示装置 48……フィルタ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体、保護層体及びその間に設けるスペ
    ーサで輝尽性蛍光体層を密閉した放射線画像変換パネル
    において、前記スペーサが前記密閉内部へのみ開かれた
    開孔を設けた空洞を有し、かつ前記空洞中に前記輝尽性
    蛍光体より高い吸湿性の物質を内蔵することを特徴とす
    る放射線画像変換パネル。
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