JP2990689B1 - 空気調和機用熱交換コイル - Google Patents

空気調和機用熱交換コイル

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JP2990689B1
JP2990689B1 JP10248547A JP24854798A JP2990689B1 JP 2990689 B1 JP2990689 B1 JP 2990689B1 JP 10248547 A JP10248547 A JP 10248547A JP 24854798 A JP24854798 A JP 24854798A JP 2990689 B1 JP2990689 B1 JP 2990689B1
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Abstract

【要約】 【目的】 給水有効利用率が高く、長期間の使用に耐え
ることができる加湿兼用熱交換コイルを得る。 【構成】 通風空気を熱交換するコイル本体部Cと、コ
イル本体部Cの風下側に交換自在に分配されて加湿水が
給水されると共に加湿水を気化蒸発させて通風空気を加
湿する加湿コイル部Dと、を備える。コイル本体部Cの
熱媒流通管路11と加湿コイル部Dの熱媒流通管路12
を、接続・分離自在として並列状に連通連結した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加湿可能な空調機
用熱交換コイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、空
気調和機で暖房運転する場合、加湿が必要となるが、コ
イルとは別に気化式、蒸気式、パン型、水スプレー式な
どの種々の加湿器を設けていた。しかしながら、これら
の加湿器は非常に高価であり、しかも、例えば、市販の
気化式加湿器では、コイル流通空気の蒸発潜熱のみで加
湿水を気化させて加湿するために、また加湿水中に含ま
れるカルキなどの不純物が加湿エレメントに付着しない
ように余分に水を流すために、給水有効利用率=有効加
湿量/給水量(加湿器への給水量のうちで実際にどれだ
けの量が流通空気に付加されたかを表す)が低く、加湿
付加されなかった水はそのまま捨てられており、特に大
型空調機では大量の水が必要となるので非常に不経済で
あった。
【0003】また、従来、空調機の熱交換コイルに用い
られる伝熱管において、図13のように、通風空気と接
触する直管部は、その径方向切断面が円形であり、フィ
ンには伝熱係数を高めるためのブリッジ状の切起こし群
を形成していた。しかし、円形管のままでは、切起こし
群の構造をいかに変更しても死水域を大幅に小さくする
ことができず、熱交換能力アップが期待できなかった。
そこで、本発明は上記問題点を解決する空調機用熱交換
コイルを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の熱交換コイルは、通風空気を熱交換するコ
イル本体部と、このコイル本体部の風下側に交換自在に
分配されて加湿水が給水されると共にこの加湿水を気化
蒸発させて通風空気を加湿する加湿コイル部と、を備
え、上記コイル本体部の熱媒流通管路と上記加湿コイル
部の熱媒流通管路を、接続・分離自在として直列状又は
並列状に連通連結する。さらに、コイル本体部の熱媒流
通管路の直管部を楕円管に形成すると共にその楕円長軸
を通風方向に対して、略平行にさせ又は任意の角度に傾
斜させる。さらに、コイル本体部のプレートフィンの伝
熱管段方向に対向する上記直管部間の部位に、上記通風
方向に開口するブリッジ状の切起こし群を形成し、この
切起こし群の立上り部を、上記楕円長軸と略平行にし、
又は、直管部の短径側外周面に沿わせる。さらに、加湿
コイル部の熱媒流通管路の直管部を楕円管に形成すると
共にその楕円長軸を通風方向に対して、略平行にさせ又
は任意の角度に傾斜させる。さらに、コイル本体部の熱
媒流通管路と加湿コイル部の熱媒流通管路を、バルブに
て、接続・分離自在かつ上記加湿コイル部の熱媒流通管
路を開閉自在として、並列状に連通連結する。さらに、
コイル本体部が、通風方向に隔てて配設された複数の分
割フィン群を、備える。さらに、加湿コイル部に加湿水
を浄化して給水する給水手段を、備える。さらに、加湿
コイル部のプレートフィンを保水性構造とした。さら
に、加湿コイル部のプレートフィンの全面に、風下側へ
の加湿水移動を妨げて伝熱管段方向へ流下させる案内溝
を、多数形成して、保水性構造とした。さらに、加湿コ
イル部のプレートフィンに湿潤性を有するコーティング
を施した。
【0005】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明に係る熱交換
コイルを例示しており、符号Aで示す矢印は通風方向を
示す。熱交換コイルは、通風空気を熱交換するコイル本
体部Cと、その風下側において取り換え自在としてこの
コイル本体部Cとは別に配置される通風空気加熱・冷却
兼用の加湿コイル部Dと、加湿水を加湿コイル部Dに給
水する給水量調節自在な給水手段Bと、を備えている。
【0006】コイル本体部Cは、通風方向Aに隔てて配
設された複数の分割フィン群2、2…と、この複数の分
割フィン群2、2…に共通して熱伝導自在に設けられる
伝熱管3、3…と、これらを支持する枠部材8…と、を
備えている。分割フィン群2は、多数のプレートフィン
4…を等ピッチで平行に並設してなり、各プレートフィ
ン4は全面を凹凸のない平坦面に形成する。伝熱管3
は、プレートフィン4の面対向部に直交して挿着される
直管部5…を、例えば図のごとく蛇行状となるように連
通連結して、形成する。伝熱管3…の端部には熱媒分流
・合流用ヘッダ6a及びヘッダ6bが連通連結される。
冷水や温水その他各種の熱媒は、分流用ヘッダ6aから
入り、伝熱管3…を通って、合流用ヘッダ6bに出る
が、その間に直管部5…及びプレートフィン4…を介し
て、コイル通風空気が、熱媒の熱と熱交換されて、冷風
又は温風となる。この伝熱管3…とヘッダ6a、6bに
て熱媒流通管路11が構成される。
【0007】直管部5は径方向切断面が楕円形の楕円管
に形成し、直管部5の中心軸方向(直管部5の長手方
向)から見てこの直管部5の楕円長軸を通風方向Aに対
して略平行にする。なお、本発明において楕円長軸とは
楕円の長径の両端点(頂点)を通る直線をいう。このよ
うに、直管部5の断面を形状抗力の小さい楕円形にして
あるので、円形伝熱管の場合よりも、通風抵抗が小さく
て圧力損失が減少し、気流の剥離が起こりにくく、死水
域が狭小となって直管部5における空気流との接触面積
(伝熱面積)が増加し、熱交換ロスが少なくなって交換
熱量が増加する。
【0008】また、複数の分割フィン群2、2…を通風
方向Aに隔てて配設してあるので、コイル通風空気が分
割フィン群2の数だけフィン前縁に接触して渦流が発生
し、前縁(エッジ)効果が得られるので、熱交換量が増
加し、フィン群を分割させない場合よりも全体の伝熱係
数、熱伝達率が上がる。しかも、分割フィン群2、2…
の各々の通風方向間隙部によって通風空気が減圧・整流
され、さらに通風抵抗を下げることができる。
【0009】加湿コイル部Dは、多数のプレートフィン
13…を等ピッチで平行に並設してなる加湿フィン群1
5と、この加湿フィン群15に熱伝導自在に設けられる
熱媒流通管路12と、を備えている。熱媒流通管路12
は、プレートフィン13の面対向部に直交して複数段及
び複数列で挿着される直管部24…を連通連結してなる
伝熱管17、17…を、備えている。コイル本体部Cの
分割フィン群2と加湿コイル部Dの加湿フィン群15は
通風方向Aに隔てて配設する。
【0010】直管部24は径方向切断面が楕円形の楕円
管に形成し、直管部24の中心軸方向(直管部24の長
手方向)から見てこの直管部24の楕円長軸を通風方向
Aに対して略平行にして、空気抵抗・圧力損失と死水域
を減少させ伝熱面積・交換熱量を増加させる。プレート
フィン13には、その表裏両面に湿潤性を有するコーテ
ィングを施すことにより、加湿水の流下時間を延ばしつ
つフィン13の表裏全体にまんべんなく加湿水を分布さ
せ、加湿水とフィン13との接触面積を大にする。これ
により、熱伝達が良好となり蒸発が促進され加湿能力お
よび給水有効利用率が向上する。
【0011】コイル本体部Cの熱媒流通管路11と加湿
コイル部Dの熱媒流通管路12の熱媒入口と熱媒出口
は、バルブ25、26にて、接続・分離自在かつ加湿コ
イル部Dの熱媒流通管路12を開閉可能として、並列状
に連通連結される。冷水や温水その他各種の熱媒は分流
用ヘッダ6aとバルブ25の側から入り伝熱管3…、1
7…を通って合流用ヘッダ6bとバルブ26の側に出
る。
【0012】加湿コイル部Dは枠部材16…で支持さ
れ、コイル本体部Cと加湿コイル部Dは、例えばボルト
ナット等の固定具にて組付・分解自在に固定される。ド
レンパン9はコイル本体部Cと加湿コイル部Dの下方に
設ける。なお、熱媒が管路11と管路12に流れるよう
にすればよく、その連結位置や連結方法の変更は自由で
あり、例えば、加湿コイル部Dの熱媒流通管路12を、
伝熱管17と、伝熱管17に連通連結される図示省略の
熱媒分流・合流用のヘッダと、を備えたものとして、管
路11と管路12を、バルブ25、26にて接続・分離
自在として並列状に連通連結してもよい。
【0013】給水手段Bは、上水等を加湿水として加湿
コイル部Dの加湿フィン群15に供給するための給水路
27と、給水路27に設けられたバルブ28と、上水等
の加湿水を浄化して加湿コイル部Dに排出する交換自在
な浄化器14と、を備えている。
【0014】浄化器14は、開口部18を介して加湿コ
イル部Dに排水可能に連通する加湿水受け槽19と、こ
の加湿水受け槽19に交換自在に内設される二層の浸透
ろ過材20、20と、を備えている。加湿水受け槽19
は、加湿コイル部Dの上部に保持され、枠部材16…な
どにボルトナット等の固定具にて着脱自在に固定され
る。加湿水受け槽19の開口部18は、加湿フィン群1
5の上端部に合わせて形成する。
【0015】上層の浸透ろ過材20は、加湿水受け槽1
9の大きさに合わせて形成する。下層の浸透ろ過材20
は、開口部18の面積と同等乃至それ以上の大きさに形
成し、加湿フィン群15の上端全面にわたって密接させ
る。下層の浸透ろ過材20は、上層の浸透ろ過材20か
ら出た加湿水を浸透拡散させて加湿フィン群15の上端
全面にわたって均等に排出し、加湿コイル部Dを満遍な
く湿潤させる。したがって、加湿に使用される加湿コイ
ル部Dの面積比率が増大して加湿能力が向上する。この
浸透ろ過材20は、加湿水中のカルキやスケール等の加
湿コイル部付着・腐蝕成分を浸透ろ過する不織布など各
種材質のものからなる。
【0016】浸透ろ過材20は複数層となっているの
で、加湿水中の加湿兼用フィン群付着・腐蝕成分を重複
除去して、加湿コイル部Dへのスケール付着や腐蝕など
を一層少なくできる。しかも、浸透ろ過材20を適宜交
換することにより、加湿コイル部Dを長期間洗浄するこ
となしに使用でき、浸透ろ過材20が複数あるので、寿
命に応じて別々に交換できて経済的である。また、浄化
器14は、市販の純水器などと比べて安価製作可能でコ
ンパクト化を図り得る。さらに、浄化器14を取り外し
て洗浄でき、メンテナンスが容易である。
【0017】暖房運転などで加湿が必要な場合、バルブ
25、26を開いてコイル通風空気よりも高温の熱媒を
熱媒流通管路11、12に流通させ、バルブ28を開い
て浄化器14で浄化された加湿水にて加湿コイル部Dを
湿潤させる。コイル本体部Cでは、コイル通風空気がコ
イル流通熱媒の熱にて温風となり、加湿コイル部Dで
は、この温風の通風空気の蒸発潜熱とコイル流通熱媒の
熱にて加湿水が気化蒸発してコイル通風空気が加湿され
る。なお、加湿能力は、加湿コイル部Dの直管部24の
列数及び段数やフィン13…の数及びピッチを増減させ
ることにより設定できる。
【0018】冷房運転時においては、コイル本体部Cと
加湿コイル部Dを合わせたコイル全体を100%の能力
として使用するか、または加湿コイル部Dを常時使用せ
ずに必要に応じて予備の冷却コイルとして使用できる。
例えば、猛暑などで冷房負荷がコイル本体部Cの冷房能
力を越えるときに、バルブ25、26を開いてコイル通
風空気よりも低温の熱媒を熱媒流通管路12に流通さ
せ、加湿コイル部Dでもコイル通風空気を冷却して冷房
能力の不足分を補うことができる。もちろんバルブ28
は閉じておいて加湿コイル部Dを湿潤させないでおく。
同様にして湿度が高すぎる場合にも、予備の除湿コイル
として使用できる。逆に、中間期や夜間など冷房負荷が
少ないときは、バルブ26を閉じ、コイル本体部Cのみ
でコイル通風空気を冷却するなどして、冷房負荷に応じ
た冷房能力に簡単に調節できる。このように加湿コイル
部Dを予備コイルとして使用できるので、コイル本体部
Cの冷房能力に安全率(余裕)を見込まずに済む。
【0019】なお、バルブ25、26、28の開閉は手
動又は自動で行う。自動で行う場合は、バルブ26、2
8を自動制御弁とし、被空調空間の温度や湿度などに応
じてバルブ26、28を開閉制御し設定温度や設定湿度
に調節する制御器22を、設ける。
【0020】次に、図4は、加湿コイル部Dの熱媒流通
管路12とコイル本体部Cの熱媒流通管路11を、接続
・分離自在として直列状に連通連結した場合を示してい
る。この場合、加湿コイル部Dの熱媒流通管路12は、
伝熱管17と、伝熱管17に連通連結される熱媒分流・
合流用のヘッダ23a及びヘッダ23bと、を備え、こ
の管路12のヘッダ23bと管路11のヘッダ6aがバ
ルブ25や継手などの各種接続部材にて連通連結され
る。
【0021】図5〜図9は、コイル本体部Cの直管部5
の楕円長軸を通風方向Aに対して任意の角度に傾斜させ
た場合の実施例である。この場合、直管部一列毎、一段
毎又は一本毎に規則的に楕円長軸の傾斜角度を相違させ
たり、あるいは、不規則に楕円長軸の傾斜角度を相違さ
せる。この傾斜角度の変更は自由であるが、傾斜角度の
絶対値は例えば20度以下、好ましくは10度以下とす
るのがよい。このうち図5と図6は、各プレートフィン
4の伝熱管段方向(フィンの長手方向)に対向する直管
部5、5間の部位に、通風方向Aに開口するブリッジ状
の切起こし群10を形成し、この切起こし群10の直管
部5と対向する立上り部1を楕円長軸と略平行にして直
線状とした場合の実施例である。切起こし群10は複数
の切起こしスリット部7から成る。この切起こしスリッ
ト部7は、四角に縁どられた部分のうちで対向する二辺
を切断し残りの対向する二側辺を折り目としてフィンの
法線方向に起こし、ブリッジ状に形成する(図7参
照)。
【0022】このように、直管部5を形状抗力の小さい
楕円管に形成し、直管部5の楕円長軸を通風方向Aに対
して任意の角度に傾斜させ、その傾斜方向に沿って形成
された立上り部1を有する切起こし群10を、設けてあ
るので、通風空気がコイルを通過する際、直管部5の周
囲において、通風抵抗が小さくて気流の剥離が起こりに
くく死水域が狭小となるように、空気流が誘導案内され
て、直管部5を流通することになる。これにより、円形
伝熱管の場合よりも、通風抵抗を抑えつつ直管部5にお
ける空気流との接触面積(伝熱面積)が増加し、加え
て、気流方向が直管部5毎に変化することにより乱流発
生が促進され、バイパス空気が減少して熱交換ロスが少
なくなり、熱交換量が増加する。そのため、少水量、大
温度差にて使用する場合でも熱交換効率が低下しない。
【0023】また、図8と図9は、切起こし群10の直
管部5と対向する立上り部1を所定間隔をあけて直管部
5の短径側外周面に沿わせて湾曲状とした場合の実施例
である。この場合、直管部5の周囲において、楕円長軸
方向に空気流が誘導案内されつつ、直管部5を包み込む
ように流通することになり、図5と図6の場合よりも一
層死水域が減少して接触面積(伝熱面積)が増加する。
すなわち、直管部5の風下側外周面に十分かつ確実に気
流を廻り込ませて接触させ、一層伝熱係数、熱伝達率を
高めて交換熱量を増加できる。
【0024】図示省略するが、図2の実施例において、
コイル本体部Cのプレートフィン4の伝熱管段方向に対
向する直管部5、5間の部位に、通風方向Aに開口する
ブリッジ状の切起こし群10を形成し、この切起こし群
10の立上り部1を、楕円長軸と略平行にしたり、又
は、直管部5の短径側外周面に沿わせてもよい。さら
に、上記各実施例において、加湿コイル部Dの熱媒流通
管路12の直管部24の楕円長軸を通風方向Aに対し
て、任意の角度に傾斜させてもよい。
【0025】また、上記各実施例において、図10のよ
うに、加湿コイル部Dのプレートフィン13を保水性構
造とすることにより、加湿水を滞留させて給水有効利用
率を高めてもよい。この例では、加湿水を滞留させるデ
ィンプルなどの凹凸部29をフィン13に適宜形成して
保水性構造としているが、図11のように、加湿コイル
部Dのプレートフィン13の全面に、風下側への加湿水
移動を妨げて伝熱管段方向へ流下させる案内溝21を、
多数形成して保水性構造としてもよい。この案内溝21
は、加湿水の湿潤分布を直管部24の各列毎に均等にす
るために、伝熱管列方向に短ピッチでフィン13の全面
にくまなく形成し、風下側への止水効果と伝熱管段方向
への流下促進効果を最良にするために、断面形状を台形
状にするのがよい。
【0026】なお、本発明は上述の実施例に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更自由であ
る。それぞれ図示省略するが、分割フィン群2の数の増
減は自由で、直管部5、24の径方向切断面を円形やそ
れ以外の形状にするも自由である。浸透ろ過材20の数
の増減は自由で一層又は2以上の複数層としてもよい。
バルブ25、26、28は、流路を開閉可能なものなら
ばどのようなものでもよく止め弁や調節弁など各種の弁
を用いることができ、バルブに替えて継手やその他の接
続部材を用いてもよい。熱媒流通管路11、12は図例
以外のバルブや継手など各種の接続部材を用いて接続・
分離自在に連通連結させるも自由である。管路11、1
2における熱媒の流通方向の変更や接続位置の変更も自
由である。浸透ろ過材20を省略し給水手段Bをシャワ
ーやスプレー式として直接加湿コイル部Dに散布しても
よい。浄化器14を省略して浄化していない加湿水で加
湿コイル部Dを湿潤させて加湿可能に構成してもよい。
直管部24をフィン13の法線方向から見て格子状でな
く千鳥状に配列するも自由であり、さらに、直管部24
の連結構造の変更も自由である。また、フィン4の切起
こしスリット部7及びフィン13の切起こしスリット部
の形状、数量、位置の変更は自由であり、フィン4、1
3の表裏何れの側に切起こしてもよい。また、本発明の
楕円には、図12の(イ)のように長径側端部の一方又
は両方が角張った形状、図12の(ロ)のように短径と
長径の間又は短径側を直線とした形状、図12の(ハ)
のように長径側の対向する孤の曲率を変えた形状、及び
これらを組み合わせた形状も含まれるものとする。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明では、加湿コイル部Dに
おいて、通風空気の蒸発潜熱とコイル流通熱媒の熱の両
方で加湿水を気化蒸発させてコイル通風空気を加湿する
ので、蒸発潜熱のみで加湿水を気化させて加湿する市販
の気化式加湿器と比べて、加湿能力がアップし加湿に使
われずに捨てられる水量が少なくて給水有効利用率が高
くなり、節水できてランニングコストが安くつく。コイ
ル本体部Cと加湿コイル部Dを分配してあるので、加湿
水によるコイル本体部Cの腐蝕や熱交換能力低下を防止
できる。加湿コイル部Dへのスケールなどの付着量が多
くなれば取り外して洗浄することができ、長期間の使用
に耐えることができる。しかも、加湿コイル部Dが腐蝕
などにより使用不能となっても、加湿コイル部Dのみを
交換でき経済的である。さらに、加湿コイル部Dを加湿
だけでなく予備の冷却コイルとしても使用でき、冷房・
除湿の最大能力がアップする。したがって、コイル本体
部Cの冷房能力に安全率(余裕)を見込まずに済み、コ
ンパクト化を図れる。バルブ操作だけで冷房負荷に応じ
た冷房能力に簡単に調節でき、複雑な制御や配管が不要
である。
【0028】請求項2の発明では、高風速でも死水域が
少なく熱交換ロスを削減できて熱交換能力の向上を図り
得るうえに、コイル通風時の空気抵抗が減少して動力上
昇を防止できる。すなわち、交換熱量を増加させつつ圧
力損失と送風機の消費電力を減少できる。請求項3の発
明では、従来コイルと同等の大きさのものと比べて、圧
力損失を同等乃至減少させつつ伝熱係数、熱伝達率を高
めて交換熱量を増加でき、また、従来コイルと同等能力
に設定すれば、コイルひいては空調機全体の小型化を図
り得る。請求項4の発明では、直管部24が楕円管とな
っているので、圧力損失を減少でき、円形管の場合より
も加湿コイル部Dでの加湿水の滞留時間が長くなり、給
水有効利用率が向上する。
【0029】請求項5の発明では、被空調空間の温度や
湿度を自動的に調節できる。請求項6の発明では、各分
割フィン群2でエッジ効果が生じ全体の熱伝達率が上が
って高能力のコイルとなり通風抵抗が下がる。
【0030】請求項7の発明では、加湿水を浄化してあ
るので、加湿コイル部Dへのスケールなどの付着や腐蝕
などを少なくでき、加湿コイル部の洗浄用に水を余分に
流す必要がなくて給水有効利用率が高くなり、かつスケ
ール除去のための洗浄などの保守を頻繁に行う必要がな
い。請求項8の発明では、加湿水を滞留させて気化蒸発
を効率よく行うことができる。請求項9の発明では、案
内溝21による加湿水の止水・流下促進効果によりフィ
ン全体を使って加湿水の気化蒸発を効率よく行うことが
できる。請求項10の発明では、フィン13にまんべん
なく加湿水を分布させ、加湿フィン群全体を使って加湿
水の気化蒸発を一層効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱交換コイルの一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の側面断面図である。
【図3】図1の簡略平面図である。
【図4】他の熱交換コイルの簡略平面図である。
【図5】別の熱交換コイルの側面の要部断面図である。
【図6】さらに別の熱交換コイルの側面の要部断面図で
ある。
【図7】切起こしスリット部を示す要部拡大斜視図であ
る。
【図8】さらに別の熱交換コイルの側面の要部断面図で
ある。
【図9】さらに別の熱交換コイルの側面の要部断面図で
ある。
【図10】他の加湿コイル部の側面の要部断面図であ
る。
【図11】別の加湿コイル部の側面の要部断面図であ
る。
【図12】他の直管部を示す断面図である。
【図13】従来コイルの断面図である。
【符号の説明】
2 分割フィン群 4 プレートフィン 5 直管部 10 切起こし群 11 熱媒流通管路 12 熱媒流通管路 13 プレートフィン 21 案内溝 24 直管部 26 バルブ A 通風方向 B 給水手段 C コイル本体部 D 加湿コイル部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−128848(JP,A) 特開 平4−138(JP,A) 実開 昭55−163617(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24F 3/14 F24F 6/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通風空気を熱交換するコイル本体部C
    と、その風下側において取り換え自在としてこのコイル
    本体部Cとは別に配置される通風空気加熱・冷却兼用の
    加湿コイル部Dと、この加湿コイル部Dの加湿フィン群
    15に加湿水を給水する給水量調節自在な給水手段B
    と、を備え、上記コイル本体部Cの熱媒流通管路11と
    上記加湿コイル部Dの熱媒流通管路12を、バルブ26
    にて、接続・分離自在かつ上記加湿コイル部Dの熱媒流
    通管路12を開閉自在として、並列状に連通連結したこ
    とを特徴とする空気調和機用熱交換コイル。
  2. 【請求項2】 コイル本体部Cの熱媒流通管路11の直
    管部5を楕円管に形成すると共にその楕円長軸を通風方
    向Aに対して、略平行にさせ又は任意の角度に傾斜させ
    た請求項1記載の空気調和機用熱交換コイル。
  3. 【請求項3】 コイル本体部Cのプレートフィン4の伝
    熱管段方向に対向する直管部5、5間の部位に、通風方
    向Aに開口するブリッジ状の切起こし群10を形成し、
    この切起こし群10の立上り部1を、楕円長軸と略平行
    にした、又は、上記直管部5の短径側外周面に沿わせた
    請求項2記載の空気調和機用熱交換コイル。
  4. 【請求項4】 加湿コイル部Dの熱媒流通管路12の直
    管部24を楕円管に形成すると共にその楕円長軸を通風
    方向Aに対して、略平行にさせ又は任意の角度に傾斜さ
    せた請求項1、2又は3記載の空気調和機用熱交換コイ
    ル。
  5. 【請求項5】 バルブ26を自動制御弁とし、被空調空
    間の温度や湿度などに応じてバルブ26を開閉制御し設
    定温度や設定湿度に調節する制御器22を、設けた請求
    項1、2、3又は4記載の空気調和機用熱交換コイル。
  6. 【請求項6】 コイル本体部Cが、通風方向Aに隔てて
    配設された複数の分割フィン群2、2…を、備えた請求
    項1、2、3、4又は5記載の空気調和機用熱交換コイ
    ル。
  7. 【請求項7】 加湿コイル部Dに加湿水を浄化して給水
    する給水手段Bを、備えた請求項1、2、3、4、5又
    は6記載の空気調和機用熱交換コイル。
  8. 【請求項8】 加湿コイル部Dのプレートフィン13を
    保水性構造とした請求項1、2、3、4、5、6又は7
    記載の空気調和機用熱交換コイル。
  9. 【請求項9】 加湿コイル部Dのプレートフィン13の
    全面に、風下側への加湿水移動を妨げて伝熱管段方向へ
    流下させる案内溝21を、多数形成して、保水性構造と
    した請求項8記載の空気調和機用熱交換コイル。
  10. 【請求項10】 加湿コイル部Dのプレートフィン13
    に湿潤性を有するコーティングを施した請求項1、2、
    3、4、5、6、7、8又は9記載の空気調和機用熱交
    換コイル。
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