JP2989865B2 - ピロロキノリン誘導体、そのエステルおよびその塩 - Google Patents

ピロロキノリン誘導体、そのエステルおよびその塩

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JP2989865B2 JP2199530A JP19953090A JP2989865B2 JP 2989865 B2 JP2989865 B2 JP 2989865B2 JP 2199530 A JP2199530 A JP 2199530A JP 19953090 A JP19953090 A JP 19953090A JP 2989865 B2 JP2989865 B2 JP 2989865B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は優れた抗菌活性および抗腫瘍活性を有する新
規ピロロキノリン誘導体、そのエステルおよびその塩に
関する。
[従来の技術] 従来この種のキノリン誘導体としては、特開平1−30
8281号公報に記載の化合物が知られている。しかしなが
ら、ピロール環と縮合したキノリン誘導体については全
く知られていない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は優れた抗菌活性および抗腫瘍活性を有する新
規ピロロキノリン誘導体を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の化合物は、下記一般式 (式中、R1は水素原子,低級アルキル基,ハロゲノ低級
アルキル基,ヒドロキシ低級アルキル基,低級アルケニ
ル基,シクロアルキル基または置換基を有していてもよ
いフェニル基を意味し、 R2は水素原子,ハロゲン原子,低級アルキル基または低
級アルキルオキシ基を意味し、 R3は置換されていてもよいアミノ低級アルキルオキシ
基,置換されていてもよいアミノ低級アルキルチオ基ま
たは置換されていてもよい環状アミノ基を意味し、 R4は低級アルキルオキシカルボニル基,カルバモイル基
またはシアノ基を意味する。) で表わされるピロロキノリン誘導体、そのエステルおよ
びその塩である。
本明細書において、「ハロゲン原子」としては、例え
ばフッ素,塩素,臭素等が挙げられる。「低級アルキル
基」としては、例えばメチル,エチル,プロピル,イソ
プロピル,ブチル,イソブチル,t−ブチル,ペンチル,
ネオペンチル等が挙げられる。「低級アルケニル基」と
しては、例えばビニル,アリル,1−プロペニル,イソプ
ロペニル等が挙げられる。「シクロアルキル基」として
は、例えばシクロプロピル,シクロブチル,シクロペン
チル,シクロヘキシル等が挙げられる。「置換基を有し
ていてもよいフェニル基」における置換基としては、例
えばハロゲン,低級アルキル,低級アルキルオキシ,ハ
ロゲノ低級アルキル,ヒドロキシ,ニトロ,アミノ等が
挙げられる。「置換されていてもよいアミノ低級アルキ
ルオキシ基」および「置換されていてもよいアミノ低級
アルキルチオ基」における置換基としては、例えば低級
アルキル,シクロアルキル,アシル,ベンジル等が挙げ
られる。「アシル基」としては、例えばホルミル,アセ
チル,プロピオニル,ブチリル,イソブチリル,ピバロ
イル,クロロアセチル,トリフルオロアセチル等が挙げ
られる。
一般式(I)で表わされる化合物におけるR3の「環状
アミノ基」は、さらに1つ以上の窒素原子,酸素原子ま
たは硫黄原子を含んでいてもよく、例えば1−ピロリジ
ニル,ピペリジノ,1−ピペラジニル,モルホリノ,チオ
モルホリノ,1−ホモピペラジニルなどの5〜7員環の環
状アミノ基が挙げられる。上記の環状アミノ基は、ハロ
ゲン原子,低級アルキル基,ハロゲノ低級アルキル基,
ヒドロキシル基,ベンジル基,アシル基,置換されてい
てもよいアミノ基もしくは置換されていてもよいアミノ
低級アルキル基から選ばれる1つ以上の置換基で置換さ
れていてもよい。
さらに具体的には、一般式(I)のR3における「置換
されていてもよい環状アミノ基」の例としては、下記式
(イ)または(ロ)で表わされる基 (式中、YはR10−N,酸素原子または硫黄原子を意味
し、 R5は水素原子または低級アルキル基を意味し、 R6は水素原子,低級アルキル基,ハロゲノ低級アルキル
基,アミノ低級アルキル基またはモノもしくはジ低級ア
ルキルアミノ低級アルキル基を意味し、 R7は水素原子,ヒドロキシル基,低級アルキルオキシ
基,置換されていてもよいアミノ基または置換されてい
てもよいアミノ低級アルキル基を意味し、 R8およびR9は同一または異なって水素原子,ハロゲン原
子,低級アルキル基,ハロゲノ低級アルキル基を意味
し、 R10は水素原子,低級アルキル基,ベンジル基またはア
シル基を意味する。) が挙げられる。
ここにおいて、「置換されていてもよいアミノ基」お
よび「置換されていてもよいアミノ低級アルキル基」に
おける置換基としては、例えば低級アルキル,シクロア
ルキル,アシル,ベンジル等が挙げられる。
本発明の化合物の塩は、塩酸,リン酸等の無機酸との
塩;酢酸,乳酸,シュウ酸,コハク酸,メタンスルホン
酸,トルエンスルホン酸,マレイン酸,マロン酸,グル
コン酸等の有機酸との塩;アスパラギン酸,グルタミン
酸等の酸性アミノ酸との塩;あるいは式(I)の化合物
のナトリウム,カリウム,カルシウム,マグネシウム,
亜鉛,銀等の金属塩;ジメチルアミン,トリエチルアミ
ン,ジシクロヘキシルアミン,ベンジルアミン等の有機
塩基との塩;リジン,アルギニン等の塩基性アミノ酸と
の塩である。
式(I)の化合物のエステルとは、化合物(I)のメ
チルエステル,エチルエステル等の低級アルキルエステ
ルやベンジルエステル、あるいは加水分解することによ
りまた生体内で容易に脱離されて化合物(I)になるよ
うな公知のエステル、例えばアセトキシメチルエステ
ル,ピバロイルオキシメチルエステル,エトキシカルボ
ニルオキシエチルエステル,コリンエステル,ジメチル
アミノエチルエステルやピペリジノエチルエステル等の
アミノエチルエステル類,5−インダニルエステル,フタ
リジルエステル等を意味する。
本発明の化合物はまた、水和物としても存在し得る。
従って、この様な形のものも当然本発明の化合物に包含
される。
本発明の化合物には、そのR3における置換基に不斉炭
素原子を有するものが含まれ、それらは光学活性体とし
て存在し得る。従って、これらの光学活性体は本発明の
化合物に包含される。
更にまた、本発明化合物の中には、そのR3における置
換基に複数の不斉炭素原子を有するものがあり、それら
は異なる立体異性体として存在し得る。これらの立体異
性体もまた本発明の化合物に包含される。
以下、本発明化合物の製造法について説明する。
本発明の化合物は、下記一般式 (式中、Χはハロゲン原子を意味し、Rは水素原子,低
級アルキル基またはベンジル基を意味し、R1,R2およびR
4は前掲と同じ。) で表わされる化合物と下記一般式 R3−H (III) (式中、R3は前掲と同じ。) で表わされる化合物を反応させ、生成物を常法により単
離することによって製造することができる。
本反応は、エタノールの如きアルコール類、ジオキサ
ン,テトラヒドロフラン,1,2−ジメトキシエタンの如き
エーテル類,ベンゼン,トルエン,キシレンの如き芳香
族炭化水素類,アセトニトリル,ジメチルホルムアミ
ド,ジメチルスルホキシド,ピリジン,水等の不活性溶
媒中、10〜180℃において、原料化合物(II)と(III)
とを10分〜24時間撹拌することにより実施できる。
本反応は酸受容体の存在下に原料化合物(III)を原
料化合物(II)に対して当量ないしやゝ過剰量使用して
行うのが一般的であるが、原料化合物(III)がアミン
類であるときはこれを過剰に用いて酸受容体としての役
割を兼ねさせてもよい。
酸受容体としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウ
ム等の水酸化物、炭酸ナトリウムや炭酸カリウム等の炭
酸塩、重炭酸ナトリウムや重炭酸カリウム等の重炭酸
塩、トリエチルアミン,ジメチルアニリン,N,N−ジイソ
プロピルエチルアミン,1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]
ウンデセン−7(DBU)の如き有機塩基等が挙げられ
る。
上記の反応で使用される原料化合物(III)は、可能
ならば、反応に関与しないアミノ基を保護した形で用
い、反応完了後常法によりその保護基を除去してもよ
い。保護基としては、反応によって形成される本発明の
化合物の構造を破壊することなく除去しうるものであれ
ば如何なるものでもよく、ペプチド,アミノ糖,核酸,
あるいはβ−ラクタム系化合物の化学の分野で保護基と
して通常用いられている保護基が使用される。好ましい
保護基としては、例えばアセチル,トリフルオロアセチ
ル,エトキシカルボニルの如き易加水分解性基、または
ベンジル基がその例として挙げられる。
原料化合物(II)は、後記参考例に記載の方法あるい
はこれに準ずる方法により製造することができる。
上記の方法により得られる本発明の化合物がエステル
である場合、そのエステル部分を常法により加水分解す
ることによって、式(I)の化合物に変換することがで
きる。更には、必要に応じ式(I)の化合物を常法によ
りエステル化し、式(I)の化合物のエステルに導くこ
ともできる。
この様にして製造される本発明の化合物は、常法に従
い単離、精製される。単離、精製条件によって、塩の形
や遊離の形で得られるが、これらは目的に応じて相互に
変換され、目的とする形の本発明の化合物が製造され
る。
本発明の化合物の立体異性体は通常の方法、例えば分
別結晶やクロマトグラフィ分離等により、互いに分離す
ることができる。なお、特定の立体配置を有する原料化
合物を用い、上記方法によって対応する特定の立体配置
を有する本発明の化合物を製造することもできる。
本発明の化合物の光学活性体は、公知の方法を適用す
ることによって、分離することが可能である。
[発明の効果] かくして得られる化合物(I)、そのエステルおよび
その塩はいずれも新規化合物であり、それらは優れた抗
菌活性を示すので、抗菌剤として価値あるものである。
また化合物(I)、そのエステルおよびその塩は優れた
抗腫瘍活性を示すので、抗腫瘍剤としても有用である。
本発明の化合物はヒトおよび動物用医薬は勿論のこと、
魚病薬,農薬,食品の保存剤等としても使用することが
可能である。
次に本発明の化合物の抗菌活性および抗腫瘍活性につ
いて、以下にデータを挙げる。
試験例 1 最小発育阻止濃度(MIC:μg/ml)をChemotherapy,29
巻1号79頁(1981年)に記載の方法に準じて測定した。
その結果を表1に示す。
試験例 2 1×106個のP−388細胞を6〜8週令のDBA/2マウス
の腹腔内に移植し、移植7日目の腹水から細胞を採集し
た。採集した細胞はイーグル最少必須培地で1回洗浄
後、同じ培地に懸濁し、1×107細胞/mlの細胞浮遊液を
調製した。この細胞浮遊液0.1mlを6週令のCDF1雌性マ
ウス(1群7匹)の腹腔内に移植し、本発明の化合物を
0.2%カルボキシメチルセルロースナトリウムに懸濁し
て、移植翌日(1日目)から9日目まで1日1回9日間
腹腔内投与し、30日間マウスの生死を観察した。本発明
化合物投与群の各個体の生存日数より、投与群における
平均生存日数(T)を求めた。一方、非投与群の平均生
存日数(C)を求め、[(T−C)/C]×100(%)よ
り延命率(ILS:%)を算出した。結果を表2に示す。
本発明の化合物は、試験管内および動物実験において
優れた抗菌活性と抗菌スペクトルを示すばかりでなく、
抗腫瘍活性をも有する。本発明の化合物はまた、良好な
安全性を示す。
本発明の化合物をヒトに抗菌剤または抗腫瘍剤として
使用する場合、その投与量は、年令,体重,症状,投与
経路等により異なるが、1日当り5mg〜5gを1回ないし
数回に分けて投与することが推奨される。投与経路は経
口、非経口のいずれでもよい。
本発明の化合物は原末のままでもよいが、通常製剤用
担体と共に調製された形で投与される。その具体例とし
ては、錠剤,液剤,カプセル剤,顆粒剤,細粒剤,散
剤,シロップ剤,注射剤,軟膏剤等が挙げられる。これ
らの製剤は常法に従って調製される。経口用製剤担体と
しては、デンプン,マンニット,結晶セルロース,CMC
Na,水,エタノール等の製剤分野において常用され、か
つ本発明の化合物と反応しない物質が用いられる。注射
用担体としては、水,生理食塩水,グルコース溶液,輸
液剤等の注射剤の分野で常用される担体が挙げられる。
また、上記の液剤および軟膏剤は、耳鼻咽喉科や眼科
における治療においても使用されうる。
[実施例] 次に実施例および参考例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明する。
参考例 1 6−エトキシカルボニル−1−シクロプロピル−5,7,8
−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン
−3−カルボン酸エチル: (1) テトラフルオロイソフタル酸ジエチル234g,3−
シクロプロピルアミノプロピオン酸エチル250g,炭酸水
素ナトリウム134gおよびジメチルホルムアミド900mlの
混合物を110℃で3時間加熱撹拌して、4−(N−シク
ロプロピル−N−エトキシカルボニルエチル)アミノ−
2,5,6−トリフルオロイソフタル酸ジエチルを油状物と
して得る。
この化合物をトルエン1.7とt−ブタノール340mlの
混合溶媒に溶かし、氷冷下これにカリウムt−ブトキシ
ド88.9gを加えて20分撹拌し、6−エトキシカルボニル
−1−シクロプロピル−5,7,8−トリフルオロ−1,2−ジ
ヒドロ−4−ヒドロキシキノリン−3−カルボン酸エチ
ル257gを得る。n−ヘキサン−エーテルから再結晶す
る。m.p.105〜108℃. (2)上記化合物242gをジクロルメタン480mlに溶か
し、氷冷しながらこれに臭素39mlを滴下する。反応液を
10分撹拌した後、エタノール500mlおよびトリエチルア
ミン242mlを加え、50〜60℃で30分撹拌する。反応液を
減圧で濃縮乾固し、残渣に水を加えて析出する結晶を濾
取して目的物156gを得る。クロロホルム−エタノールか
ら再結晶する。m.p.184〜185℃. 参考例 2 2−エトキシカルボニル−6−シクロプロピル−3−ヒ
ドロキシ−4,5−ジフルオロ−6,9−ジヒドロ−1H−ピロ
ロ[2,3−f]キノリン−8−カルボン酸: (1) 6−エトキシカルボニル−1−シクロプロピル
−5,7,8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキ
ノリン−3−カルボン酸エチル10g,グリシンエチルエス
テル塩酸塩8.02g,炭酸カリウム8.02gおよびトリクロル
エチレン100mlの混合物を11時間加熱還流して、5−エ
トキシカルボニルメチルアミノ−6−エトキシカルボニ
ル−1−シクロプロピル−7,8−ジフルオロ−1,4−ジヒ
ドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチル11g
を得る。クロロホルム−エタノールから再結晶する。m.
p.158〜159℃. (2) 上記化合物10.5gをトルエン300mlとt−ブタノ
ール11mlの混合溶媒に溶かし、氷冷下これにカリウムt
−ブトキシド2.65gを加える。反応液を室温で30分撹拌
して、目的物のエチルエステル7.24gを得る。クロロホ
ルム−エタノールから再結晶する。m.p.241〜243℃. (3) 上記化合物6.89gに酢酸−水−濃硫酸(8:6:1)
混合液67mlを加え、100〜110℃で1時間加熱撹拌して、
目的物6.04gを得る。ジメチルホルムアミド−エタノー
ルから再結晶する。m.p.300℃以上. 参考例 3 2−シアノ−6−シクロプロピル−3−ヒドロキシ−4,
5−ジフルオロ−6,9−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−
f]キノリン−8−カルボン酸: (1) 6−エトキシカルボニル−1−シクロプロピル
−5,7,8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキ
ノリン−3−カルボン酸エチル10.7gおよびアミノアセ
トニトリル塩酸塩5.70gを用い、参考例2と同様にし
て、5−シアノメチルアミノ−6−エトキシカルボニル
−1−シクロプロピル−7,8−ジフルオロ−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチル8.66g
を得る。エタノールから再結晶する。m.p.161〜163℃. (2) 上記化合物を参考例2(2)と同様に処理し
て、目的物のエチルエステルを得る。クロロホルム−エ
タノールから再結晶する。m.p.275〜277℃(分解). (3) 上記化合物を参考例2(3)と同様に加水分解
して目的物を得る。ジメチルホルムアミド−エタノール
から再結晶する。m.p.300℃以上. 参考例 4 2−カルバモイル−6−シクロプロピル−3−ヒドロキ
シ−4,5−ジフルオロ−6,9−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,
3−f]キノリン−8−カルボン酸: 2−シアノ−6−シクロプロピル−3−ヒドロキシ−
4,5−ジフルオロ−6,9−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−
f]キノリン−8−カルボン酸エチル2.0gおよび濃硫酸
10mlの混合物を100℃で40分加熱撹拌する。冷後反応液
に氷水10mlと酢酸10mlを加えて100℃で1時間加熱撹拌
する。反応液に氷水を加え、析出する結晶を濾取し乾燥
して、、目的物1.56gを得る。ジメチルホルムアミド−
エタノールから再結晶する。m.p.300℃以上. 実施例 1 2−エトキシカルボニル−6−シクロプロピル−3−ヒ
ドロキシ−5−フルオロ−4−(1−ピペラジニル)−
6,9−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]キノリン−8−
カルボン酸: 2−エトキシカルボニル−6−シクロプロピル−3−
ヒドロキシ−4,5−ジフルオロ−6,9−ジヒドロ−1H−ピ
ロロ[2,3−f]キノリン−8−カルボン酸500mg,無水
ピペラジン330mgおよびアセトニトリル10mlの混合物を3
0分加熱還流する。冷後析出する結晶を濾取し乾燥す
る。この結晶を10%酢酸水溶液に溶かし、活性炭処理し
た後、10%アンモニア水で中和する。析出する結晶を濾
取し、水洗後乾燥して、目的物267mgを得る。m.p.202〜
203℃(分解). 対応する原料化合物を用い、実施例1と同様にして、
以下の化合物を得る。
実施例 2 4−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−2−エトキシ
カルボニル−6−シクロプロピル−3−ヒドロキシ−5
−フルオロ−6,9−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]キ
ノリン−8−カルボン酸:m.p.215〜217℃(分解)(ク
ロロホルム−エタノールから再結晶). 実施例 3 4−(3−アミノメチル−1−ピロリジニル)−2−エ
トキシカルボニル−6−シクロプロピル−3−ヒドロキ
シ−5−フルオロ−6,9−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−
f]キノリン−8−カルボン酸:m.p.222〜224℃(分
解). 実施例 4 2−エトキシカルボニル−6−シクロプロピル−3−ヒ
ドロキシ−5−フルオロ−4−(4−メチル−1−ピペ
ラジニル)−6,9−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]キ
ノリン−8−カルボン酸: 2−エトキシカルボニル−6−シクロプロピル−3−
ヒドロキシ−4,5−ジフルオロ−6,9−ジヒドロ−1H−ピ
ロロ[2,3−f]キノリン−8−カルボン酸140mg,N−メ
チルピペラジン131mgおよびピリジン3mlの混合物を100
℃で5分間加熱撹拌する。反応液を減圧で濃縮乾固し、
残渣にエタノールを加えて析出する結晶を濾取し乾燥す
る。クロロホルム−エタノールから再結晶して、目的物
114mgを得る。m.p.266〜267℃(分解). 実施例 5 4−(2−アミノエチルチオ)−2−エトキシカルボニ
ル−6−シクロプロピル−3−ヒドロキシ−5−フルオ
ロ−6,9−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]キノリン−
8−カルボン酸: 2−エトキシカルボニル−6−シクロプロピル−3−
ヒドロキシ−4,5−ジフルオロ−6,9−ジヒドロ−1H−ピ
ロロ[2,3−f]キノリン−8−カルボン酸500mg,2−ア
ミノエチルチオール147mg,トリエチルアミン0.9mlおよ
びアセトニトリル10mlの混合物を室温で5.5時間撹拌す
る。析出する結晶を濾取し乾燥する。この結晶を10%酢
酸水溶液に溶かし、活性炭処理した後、10%アンモニア
水で中和する。析出する結晶を濾取し、水洗後乾燥し
て、目的物207mgを得る。m.p.206〜208℃(分解). 実施例 6 2−カルバモイル−6−シクロプロピル−3−ヒドロキ
シ−5−フルオロ−4−(4−メチル−1−ピペラジニ
ル)−6,9−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]キノリン
−8−カルボン酸: 2−カルバモイル−6−シクロプロピル−3−ヒドロ
キシ−4,5−ジフルオロ−6,9−ジヒドロ−1H−ピロロ
[2,3−f]キノリン−8−カルボン酸300mgとN−メチ
ルピペラジン331mgを用い、実施例4と同様にして、目
的物145mgを得る。ジメチルホルムアミド−エタノール
から再結晶する。m.p.230〜233℃(分解).
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/535 606 A61K 31/535 606 31/54 601 31/54 601 (72)発明者 中田 勝久 奈良県御所市櫛羅2548―2 (72)発明者 中村 信一 大阪府高槻市塚脇1丁目12番20号

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1は水素原子,低級アルキル基,ハロゲノ低級
    アルキル基,ヒドロキシ低級アルキル基,低級アルケニ
    ル基,シクロアルキル基または置換基を有していてもよ
    いフェニル基を意味し、 R2は水素原子,ハロゲン原子,低級アルキル基または低
    級アルキルオキシ基を意味し、 R3は置換されていてもよいアミノ低級アルキルオキシ
    基,置換されていてもよいアミノ低級アルキルチオ基ま
    たは置換されていてもよい環状アミノ基を意味し、 R4は低級アルキルオキシカルボニル基,カルバモイル基
    またはシアノ基を意味する。) で表わされるピロロキノリン誘導体、そのエステルおよ
    びその塩。
  2. 【請求項2】R3が下記式(イ)または(ロ)で表わされ
    る基 (式中、YはR10−N,酸素原子または硫黄原子を意味
    し、 R5は水素原子または低級アルキル基を意味し、 R6は水素原子,低級アルキル基,ハロゲノ低級アルキル
    基,アミノ低級アルキル基またはモノもしくはジ低級ア
    ルキルアミノ低級アルキル基を意味し、 R7は水素原子,ヒドロキシル基,低級アルキルオキシ
    基,置換されていてもよいアミノ基または置換されてい
    てもよいアミノ低級アルキル基を意味し、 R8およびR9は同一または異なって水素原子,ハロゲン原
    子,低級アルキル基,ハロゲノ低級アルキル基を意味
    し、 R10は水素原子,低級アルキル基,ベンジル基またはア
    シル基を意味する。) である請求項(1)記載のピロロキノリン誘導体、その
    エステルおよびその塩。
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