JP2989783B2 - 流動層からの熱回収装置 - Google Patents

流動層からの熱回収装置

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JP2989783B2 JP9147041A JP14704197A JP2989783B2 JP 2989783 B2 JP2989783 B2 JP 2989783B2 JP 9147041 A JP9147041 A JP 9147041A JP 14704197 A JP14704197 A JP 14704197A JP 2989783 B2 JP2989783 B2 JP 2989783B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ、産業廃
棄物、石炭その他の燃焼物を流動層により燃焼すると同
時に、その熱エネルギーを回収するための流動層からの
熱回収方法及びその装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、流動層ボイラなどの流動層からの
熱回収は、例えば図6に示すように、炉31内床面に設
けられた分散板32下部の空気室34に供給される流動
化ガス33により流動化される流動媒体からなるベッド
35内に伝熱管36が配備され、投入された燃焼物37
が流動燃焼し、その流動媒体から熱を回収するようにな
っている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の流
動層ボイラは、ベッド35内の発熱と吸熱のバランスが
設計時に想定した燃焼物37の特性、特に発熱量に大き
く依存するため、燃焼物を変更する場合は特性に応じて
ベッド35内の伝熱面積を変更する必要があった。ま
た、一つのベッド35のボイラ負荷は、流動層を冷しな
がら流動状態と流動層温度を維持する関係上、約80%
程度しか下げられないために、幅広いターンダウン比を
必要とする場合には、マルチベッド式とする必要があ
り、制御が複雑になると共に高価なものとなる。一方、
燃焼物として石炭などを用いる場合には、粉砕を必要と
し、その投入はベッド35内へ均一に分散させるために
スプレッダ等が必要となっていた。さらに、ベッド35
内の伝熱管36は、高い流動速度の流動媒体による磨耗
と燃焼による還元雰囲気中での激しい腐食を生じ易いと
いう多くの問題点を抱えていた。 【0004】これらの問題点を解決する目的で、図7に
示すような伝熱管36を外部別置とする噴流層循環型流
動層ボイラでは、流動媒体の一部は燃焼ガスと共に炉3
1内上部のフリーボード部38を出てサイクロン39に
入り、分離されてサイクロン39の底部に集められ、排
ガスは煙道40を経て次の設備へ送られる。サイクロン
39で分離された流動媒体等は熱交換器室41へ導かれ
る。熱交換器室41の床面には分散板42が設けられ、
この下部に形成された空気室44に供給される流動化ガ
ス33によって流動層45が形成される。この流動層4
5の部分には、伝熱管36が配備されて流動媒体等の有
する熱が回収され、冷却された流動媒体は再び炉31に
循環され、再度加熱されるようになっている。しかしな
がら、この噴流層循環型流動層ボイラにおいても、設備
が増加して大型化すると共にトラブルも多くなり勝ちで
あるという問題点を有していた。 【0005】本発明は、このような問題点を解決し、燃
焼物の燃焼部と流動媒体から熱回収を行う熱回収部とに
流動層を区分し、流動媒体を燃焼部から熱回収部を経て
還流、循環させるようにして全体をコンパクト化し、燃
焼物に対する許容度が大きく、さらにターンダウン比を
大幅に広くとり、維持管理を容易にすることを可能とす
る流動層からの熱回収方法及びその装置を提供すること
を目的とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するための手段として、底部から上方に向けて吹き
込む流動化ガスにより流動媒体を流動化せしめる流動層
を、上部及び下部に連通口が形成された仕切壁によって
熱回収部と燃焼物を供給する燃焼部とに上下空間を共有
させて区分し、該燃焼部の少なくとも前記仕切壁近傍に
おける単位面あたりの流動化ガス吹込風量を前記熱回
収部の単位面積あたりの流動化ガス吹込風量よりも大き
くとることにより、該燃焼部の流動媒体を前記仕切壁を
越えて前記熱回収部に流入せしめ、前記仕切壁下部か
ら、前記熱回収部の流動媒体を燃焼部に還流せしめ、
回収部下面を不燃物取出口へ向けて傾斜させたことを特
徴とする流動層からの熱回収装置を提供するものであ
る。また、そのような流動層からの熱回収装置のうち
で、燃焼部への流動化ガス吹込風景を流動媒体の最低流
動化速度の3倍以上とするとともに、熱回収部への流動
化ガス吹込風量を流動媒体の最低流動化速度の2倍以下
とした流動層からの熱回収装置を提供するものである。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を参照しな
がら説明すれば、図1示例において、炉1内で底部から
上方に向けて吹き込まれる空気等の流動化ガス3により
流動化される流動媒体からなる流動層5は、仕切壁7に
よって熱回収部8と燃焼部9とに事由空間を共有するよ
うに区分されている。仕切壁7は、上端が流動層5より
も下側に位置、すなわち、上端が流動層5内に没入し、
また、下部に連通口6が形成されている。この仕切壁7
としては、燃焼部からの熱回収を抑え、燃焼部の激しい
流動媒体の動きや燃焼ガスに耐えるために燃焼部9側は
耐火物を使用し、また熱回収部8の内壁は水冷壁10と
して熱回収面の一部とし、かつ仕切壁耐火物の保護を行
うことが好ましい。 【0008】熱回収部8と燃焼部9における流動化ガス
3の吹込みは、それぞれ独立的に行われるようになって
おり、熱回収部8では床面の分散板2の下部の空気室4
に流量調節弁11をもった流動化ガス3の導入配管が接
続、開口され、燃焼部9では床面の分散板2’の下部の
空気室4’に流量調節弁11’をもった流動化ガス3の
導入配管が接続、開口されている。また、熱回収部8に
は受熱流体を通じた伝熱管12が配備され、燃焼部9に
は燃焼部13の供給装置14に連なる投入口15が設け
られている。 【0009】図中、16は燃焼部9の分散板2’の最低
位置に設けられた不燃物の排出口、17は燃焼排ガス1
8の通路に設けられその排熱を利用する排ガスボイラ、
19は流動層5内の吹き込まれた流動化ガス3の気泡を
示す。しかして、供給装置14により投入口15を経て
炉1内の燃焼部9に投入された燃焼物13は、底部の空
気室4’から分散板2’を経て吹き込まれた流動化ガス
3により、流動媒体と共に流動層5を形成しながら燃
焼、発熱する。このとき、流量調節弁11’によって単
位面積あたりの流動化ガス吹込風量を多くし、燃焼部9
内の流動層5内に大きな気泡19を多数発生させて激し
い流動状態として、流動層5の表面を激しく波立たせ、
かつ気泡により平均表面レベルを高めた状態とする。 【0010】一方、熱回収部8では、流量調節弁11に
よって単位面積あたりの流動化ガス吹込風量を少なく
し、大きな気泡も生じにくい流動状態、あるいは単に層
上部に流入する流動媒体の分だけ流動媒体が移動するこ
とが可能な程度の弱い流動状態とし、熱回収部8の流動
層表面レベルを燃焼部9のそれよりも相対的に低いもの
とする。このために、表面レベル差によって流動媒体レ
ベルは燃焼部9から熱回収部8に矢印Aの様に仕切壁7
を越えて流入する。その外にも、燃焼部9に生じた気泡
19が層内を上昇して表面に至って破裂する際に多量の
流動媒体が流動層5の表面より噴出するが、そのかなり
の部分がそのまま矢印Bの如く熱回収部8に流入してく
る。この熱回収部8に流入してくる流動媒体の有する熱
は、熱回収部8で伝熱管12との熱交換によって熱回収
が行われる。そして、仕切壁7下部の連通口6におい
て、熱回収部8の上部に流入した流動媒体により燃焼部
9に対して熱回収部8の圧力が高まり、その差圧が流動
媒体を移動させる力となって働き、熱が回収されて下方
に至った流動媒体は矢印Cの様に連通口6から燃焼部9
に還流する。従って、連通口6の部分は、特に底面から
流動化ガスを吹き込まなくても確実に還流される。 【0011】その結果、流動媒体は、燃焼部9では全体
として下から上に、熱回収部8では上から下に移動する
が、その量は燃焼部9の流動空気の吹込風量と流動層高
に大きく依存し、本発明者達の実験によれば、図2の様
な関係にあった。この結果から、燃焼部9における流動
空気量は熱回収部8に砂状不燃物や脱硫剤を兼ねた石灰
岩砕石、ドロマイト砕石などの流動媒体を循環させて熱
回収しようとすれば、最低流動化速度(Gmf)の少な
くとも2〜3倍程度以上必要であることが分かる。な
お、流動層高(流動媒体の流動時層高)は仕切壁7の上
端程度まで必要で、少なくともL2 の流動状態での仕切
壁上端程度までの層高よりも低くなると、急激に流動媒
体循環量が低下し、実際上の流動層からの熱回収はでき
なくなるといってさしつかえない。 【0012】これは、流動空気量を最低流動化速度の2
倍程度以下とすれば熱回収部9に流動媒体がほとんど循
環しなくなることを示すものであって、これは流動層表
面は静かになり、矢印A、B、Dのいずれの流入も極端
に減少することによって説明できる。しかしながら、こ
れはそれにより熱回収量を極端に抑えることが可能なこ
とを示す。また、流動空気量が大きくなり、Gmfの約
3倍以上となると、流動媒体循環量も流動空気量に比例
して増加するようになるため、燃焼物13の燃焼用空気
は同時に流動空気でもあることから、燃焼物燃焼量にほ
ぼ比例して循環量を増加させることができ、さらに熱回
収部8への流動空気吹込風量を調節して受熱流体と流動
媒体との熱交換率を変化させる(後術する図3及びその
説明参照)ことを併用すれば、流動層温度が過冷却や過
熱に至ることなく、かつ回収熱の需要に応じて燃焼物を
適切な空気比を守りながら増減することが可能となる。 【0013】従って、大きなターンダウン比とすること
ができ、熱回収部8内の伝熱管12による熱回収量はほ
ぼ0まで、また接続する排ガスボイラ17を含めた熱回
収量でも、流動層からの熱回収をやめることにより流動
層温度上昇を流動空気量による空気冷却の形で抑えるこ
とになり、流動状態や流動層温度の保持が少ない燃料で
可能となるため、1/10程度まで最大回収熱量に対し
て最小回収熱量を削減可能である。同時に、熱回収部8
では燃焼に必要な空気とは無関係に流動空気を伝熱だけ
を考えて与えることが可能となり、Gmfの2倍程度の
弱い流動状態に抑えることができるため、流動層ボイラ
で避けられなかった伝熱面の摩耗を大巾に軽減するとい
う効果もある。 【0014】即ち、熱回収部8における熱伝達率と流動
空気量の関係は、図3の様になることが知られており、
また本発明者達も確認している。これによれば、熱伝達
上Gmfの2倍以上とすることは不要であり、いたずら
に伝熱面の流動媒体による磨耗を増大することになる
が、燃焼空気の増減は燃焼部への流動空気量により調節
することですむために伝熱量に応じて変化させるだけで
よく、従ってGmfの2倍を越えないですむ。これはま
た、前述したように、流動媒体循環のためには燃焼部9
に対し、熱回収部8での流動空気量を相対的に小さくと
る必要があることからも好ましい。 【0015】さらに、燃焼物13が燃焼部9に投入され
ることから、伝熱面の燃焼ガスによる腐食や燃焼に伴う
酸化還元の変化による腐食などが軽減され、熱回収部8
での流動媒体の流動もゆるやかであるから伝熱面の磨耗
も少なく、伝熱寿命は従来に比較して著しく改善され
る。また、燃焼部9は大きな気泡19が絶えず発生する
ために十分に撹拌された状態となり、たとえ燃焼物13
の投入がある程度集中したりあるい塊状で投入されたり
しても、層内の流動媒体の動きによって撹拌され、ばら
されて分散してしまうので、伝熱面保護のためにGmf
の2〜3倍前後に弱めた流動状態としかつ炉床負荷を小
さく抑えた従来のものに比較して、クリンカも生じにく
くかつ燃焼率も格段に向上する。例えば、石炭などでも
単に燃焼部9に投入するだけで90%以上の燃焼率を得
ることができる。 【0016】なお、熱回収部8の分散板2を燃焼部9に
向かって下り勾配とすれば、定期点検等における流動媒
体の炉外排出操作に有利であり、また燃焼部9の分散板
2’を不燃物の排出口16に向けて下り勾配とすれば、
不燃物や定期点検等の流動媒体排出が容易になる。 【0017】さらに本発明としては、燃焼部9の上方で
かつ流動層5に近接した位置に、図1に示すような上昇
ガス流を熱回収部8方向へ偏向せしめる反射壁20を備
えたものとし、その他は変るところがなくする。この反
射壁20は、図1示例の様に炉壁の一部を利用すること
ができるが、炉1の構造によっては、図4示例の様に炉
壁とは別個に独立したものとすることもできる。この反
射壁20を備えた場合、流動層5表面より噴出する流動
媒体は反射壁20に衝突し、偏向されて矢印Dの様に熱
回収部8に導かれ、流動媒体の循環が極めて円滑化され
る。 【0018】図4は、本発明の他の実施例を示し、図1
示例を炉1内に中心線に対してほぼ対照的に並設したも
のである。即ち、燃焼部9を炉1内中央部に位置させ、
その両側に仕切壁7を介して熱回収部8を設けたもの
で、燃焼部9は燃焼物13に含まれる不燃物が中央に集
まり、かつ燃焼部9における流動媒体の動きを円滑にす
るために、空気室4’を2分して空気室4’−1と4’
−2とし、それぞれ流量調節弁11、11’−1、1
1’−2によって、各空気室4、4’−1、4’−2の
流動化ガス吹込量を調節し、単位面積あたりの流動化ガ
ス吹込量を空気室4’−1よりも空気室4’−2の方を
大とする。もちろん、この場合でも空気室4’−1より
も空気室4の方を小とする。この流動化ガス3の流動層
5への吹込はみ、本図4示例では図1示例の分散板2、
2’に代えて散気ノズル21を使用している。また、反
射壁20を設ける場合には、炉壁から独立したものと
し、燃焼物13を燃焼部9内に投入するために中央部に
開口を設けてある。 【0019】そして、この図4示例では、前記図1示例
の場合と同様の作用が行われるが、処理量が大きく熱負
荷が増大したり、燃焼物の発熱量が高く、伝熱面積をさ
らに必要とするような、大型又は高負荷たらしめる必要
がある場合に有利である。なお、前記各実施例共に、燃
焼物の低位発熱量が2000〜4000kcal/kg
程度と比較的低い場合には、流動媒体より回収せねばな
らない熱量があまり多くはないため、必要な流動媒体循
環量も少なくてよい。その場合、反射壁をなくしても循
環量をまかなうことができる。 【0020】仕切壁7の高さは、燃焼部9の流動媒体が
熱回収部8に流入しやすい様にある程度低いことが必要
であるが、あまり低すぎるのは次の理由から好ましくな
い。例えば、熱回収部8にまで燃焼部9の気泡が進入し
たり、せっかく熱回収部8へ流入した流動媒体が熱回収
部8を通過せずに仕切壁7の上側で燃焼部9にもどって
しまうなど、熱回収部8の流動状態が燃焼部9の影響を
受けて伝熱摩耗や熱回収量制御の劣化が起こるからであ
る。即ち、層内伝熱面の一番燃焼部9側にある最も高い
位置から燃焼部9側にほぼ45度下方にのばした仕切壁
高規定面22(図1)よりも上まであることが必要であ
る。また、燃焼物13の熱回収部8へのまわり込み量を
抑えるために、燃焼物13の投入位置を仕切壁7より離
れた位置とすることが望ましい。 【0021】さらに、大型化の一形態として図5に示す
ようにすることができる。即ち、図5示例では、熱回収
部8及び燃焼部9をそれぞれ複数に形成し、燃焼物13
を各燃焼部9の下部から空気輸送等によって供給し、ま
た反射壁20を各燃焼室9上に備え、反射壁20中に冷
却風を通風し外面を耐火物にて保護するようにしたもの
で、その作用も前記実施例と変わるところはない。な
お、燃焼物13の発熱量によっては、この反射壁20を
省略することもでき、またこれらの熱回収部8及び燃焼
部9の数はスケールアップ時にはさらに増やすことがで
きる。 【0022】 【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば次の
ような極めて有益なる効果が得ることができ、本発明の
意義は極めて大きい。 ターンダウン比を極めて大幅に広くとることができ
る。熱回収部と燃焼部とを区分してそれぞれ独立して流
動化ガス吹込みを行い、燃焼部では燃焼部から熱回収部
を経る流動媒体循環量を燃焼物燃焼量にほぼ比例して変
化させることができ、さらに熱回収部では流動化ガス吹
込量調節による受熱流体と流動媒体との熱交換率を変化
させることもできるから、流動層よりの熱回収をやめる
ことにより極端に燃料使用量と蒸発量を削減でき、ター
ンダウン比を幅広くとることができ、しかも追従性がよ
い。そのためには単に流動化ガス吹込量の調節と燃焼物
投入量の調節だけですむために、自動化も極めて容易と
なる。しかも、熱回収部での回収熱調節は瞬時であり、
その変化は多量の流動媒体の顕熱変化、即ちわずかずつ
流動温度が変化するが、同時に行われる燃焼物投入量調
節は流動層燃焼の特徴から数分以内の応答時間であり、
熱回収部での調節によって起こされる流動層温度変化を
わずかな範囲内に保つことができる。このように、燃料
と発生熱を余さず利用できる。 燃焼物に対して許容度が大きい。従来の流動層ボイ
ラと異なり、粗大不燃物が混入していてもよく、通常の
都市ごみなどは無破砕で受け入れることができ、しかも
円滑にそれら不燃物を排出することができる。なお、燃
焼部は強い撹拌効果により、スプレッダ等を用いて分散
させる必要なく、焼き付き等のおそれなしに雑多なごみ
を投入できるし、粒度調整の必要もない。また、石炭な
ども、特に粒径を細かくそろえることは不要である。さ
らに、炭質を選ばず、大きな不燃物を含んだものでもよ
く、揮発分の多少も支障なく、選炭くずから泥炭まです
べて燃焼物とすることができる。さらに、分散板が熱回
収室方向から燃焼室方向へ向けて下方に傾斜しているた
め、不燃物等が傾斜にそって降下し滞留することがな
い。もちろん、都市ごみ、産業廃棄物、石炭、汚泥等の
混焼もでき、廃棄物燃焼炉としての利用が可能である。 維持管理が容易である。熱回収部と燃焼部とが別で
あることから、熱回収部の伝熱面は反応性の高い燃焼ガ
ス等に接することなく、激しい運動の流動媒体にもさら
されず、伝熱面の腐食、摩耗、あるいはスケーリングを
極めて小さなものに抑えることができる。また、流動媒
体の循環は流動化ガスにより行われ、流動媒体の炉外循
環に伴うトラブルや放熱、発塵等は皆無であり、周囲の
作業環境を劣化させる心配もない。 装置全体が極めてコンパクトになる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例を示す装置の縦断面図であ
る。 【図2】流動媒体の循環量と流動空気量との関係を示す
線図である。 【図3】熱伝達率と流動空気量との関係を示す線図であ
る。 【図4】本発明の他の実施例を示す装置の縦断面図であ
る。 【図6】従来例を示す説明断面図である。 【図7】他の従来例を示す説明断面図である。 【符号の説明】 1 炉 2、2’ 分散板 3 流動化ガス 4、4’、4’−1、4’−2 空気質 5 流動層 6 連通口 7 仕切壁 8 熱回収部 9 燃焼部 10 水冷壁 11、11’、11’−1、11’−2 流量調整弁 12 伝熱管 13 燃焼物 14 供給装置 15 投入口 16 排出口 17 排ガスボイラ 18 燃焼ガス 19 気泡 20 反射壁 21 散気ノズル 22 仕切壁高規定面 31 炉 32 分散板 33 流動化ガス 34 空気室 35 ベッド 36 伝熱管 37 燃焼物 38 フリーボード部 39 サイクロン 40 煙道 41 熱交換器室 42 分散板 44 空気室 45 流動層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大下 孝裕 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会 社荏原製作所内 (72)発明者 川口 一 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会 社荏原製作所内 (56)参考文献 特開 昭62−213601(JP,A) 特開 昭58−183937(JP,A) 特開 昭56−11989(JP,A) 特開 昭56−30523(JP,A) 特開 昭61−15083(JP,A) 特公 昭56−16846(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F28D 13/00 F23C 11/02 F23G 5/30,5/46

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.底部から上方に向けて吹き込む流動化ガスにより流
    動媒体を流動化せしめる流動層を、上部および下部に連
    通口を有する仕切壁によって熱回収部と燃焼部とに区分
    し、該燃焼部の少なくとも前記仕切壁近傍における単位
    面積あたりの流動化ガス吹込風量を前記熱回収部の単位
    面積あたりの流動化ガス吹込風量よりも大きくし、前記
    熱回収部に受熱流体を通じた伝熱面を配備し、前記燃焼
    部に燃焼物供給装置を設け、熱回収部下面を不燃物取出
    口へ向けて傾斜させ、前記燃焼部から前記熱回収部上部
    に流動媒体を流入せしめると同時に前記熱回収部下部の
    流動媒体を燃焼部に還流せしめるようにしたことを特徴
    とする流動層からの熱回収装置。2. 燃焼部の少なくとも仕切壁近傍における単位面積当
    たりの流動化ガス吹込風量を流動媒体の最低流動化速度
    の3倍以上とするとともに、熱回収部への流動化ガス吹
    込風量を流動媒体の最低流動化速度の2倍以下とした、
    請求項1記載の流動層からの熱回収装置。
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