JPH0756362B2 - 流動層ボイラの蒸気温度昇温装置 - Google Patents

流動層ボイラの蒸気温度昇温装置

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JPH0756362B2
JPH0756362B2 JP62159707A JP15970787A JPH0756362B2 JP H0756362 B2 JPH0756362 B2 JP H0756362B2 JP 62159707 A JP62159707 A JP 62159707A JP 15970787 A JP15970787 A JP 15970787A JP H0756362 B2 JPH0756362 B2 JP H0756362B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、流動層ボイラにおける過熱器や再熱器等の蒸
気の昇温装置の改善に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
近年、石炭やバーク、含油スラツジ等発熱量の比較的高
い燃焼物を流動層ボイラで燃焼して発生した熱を蒸気の
形で回収する方式が一般化し始めている。本発明者らも
従来培つて来た流動層燃焼技術を応用した流動層ボイラ
を開発し、特願昭62−9057号として出願した。
このボイラは、燃焼物を燃焼させる流動層から熱回収部
を独立させ流動層温度を制御しうるようにしたもので、
燃焼物に粗大な不燃物が含まれていたり、或いは燃料の
品位が不安定で発熱量や、燃料組成、含水率等が変化し
ても安定した運転が出来、蒸気の需要に応じた大きなタ
ーンダウンや急速な蒸発量の制御が容易で、且つ運転の
開始や停止が容易であるなど運転し易く、エネルギー利
用効率の高いものである。
発電等におけるタービン駆動用蒸気発生のためのボイラ
は、熱サイクル上の原理より発生熱量に対するタービン
効率を高めるためには、発生蒸気の高圧化とともに高温
化が不可欠である。この過熱温度は設計値を越えると、
ボイラ、タービン、配管等においてその限界温度を越え
て材料のクリープや破壊応力に影響したり、化学的な活
性化による腐食摩耗やスケーリングを引き起こし、ある
いは金属組織の変化が生じるなど大変危険である。逆に
過熱温度が設計値より低過ぎると、タービンの効率の低
下はもちろん、タービンにおいて水滴が生成して高速で
翼に衝突して翼表面に損傷を起こすことになる。
このため、ボイラへの過熱器又は再熱器の設置において
もボイラの負荷や燃料性状など運転状態の変動に対して
安定した蒸気過熱温度を得られるよう輻射伝熱と接触伝
熱との組み合わせ等様々の工夫がなされるものの、ごく
限られた運転範囲内でしか安定した蒸気過熱温度は得ら
れないといつてもよく、むしろタービン等への供給蒸気
温度は過熱器又は再熱器にて過剰に昇温したのち過熱低
減器により一定温度まで温度を下げるという方法が採ら
れていた。
又、過熱器や再熱器は必然的に使用蒸気温度以上に高い
温度に曝されるため、腐食・摩耗や金属組織の劣化は避
け難く、Mo銅やSUS等の合金鋼等高級材料を使いながら
も数年毎に取り替える消耗品とさぜるを得ず、高温化か
ら灰の溶着等デポジツトが都市ごみ等燃焼物によつては
生成し伝熱係数の悪化をもたらす。
そのため、一般の小規模の自家発電等においてはこれら
の部分にかかる費用がその補修費の大きな部分を占めて
いた。また、デポジツトを生成し易い燃焼物を燃料とす
る場合、過熱器や再熱器はメンテナンスの頻度、作業
量、費用等が負担となるため事実上使用できない場合も
あつた。
更に、一般の流動層ボイラにおいては、均一に燃焼を行
ない得るので温度制御が容易で灰の溶融付着を防ぐため
に排ガス温度は通常1000℃を越えない運転条件とするの
が一般的である。この為、過熱器や再熱器を排ガスに中
に設ける方法では、過熱温度が高くなるに従い排ガスと
蒸気との温度差が小さくなつて伝熱面積が大きなものと
なり増大した補修の負担がせつかくの流動層ボイラの特
徴をかすんだものとしてしまう。
そこで、流動層内に過熱器や再熱器を設けることにより
対応することも試みられているが、流動層内では燃焼が
行なわれており、激しい酸化・還元に曝され、且つ、珪
砂等硬度の高い流動媒体が激しく流動している内部に伝
熱面を挿入するわけであるから、伝熱面に高度の耐摩耗
処理をしない限り著るしい腐食・摩耗は避け難かつた。
また、蒸気量が減小した部分負荷時においては、過熱器
や再熱器を通る蒸気流量が減小するために蒸気のReが下
がることで蒸気−管壁間の境膜伝熱係数が小さくなり、
伝熱管自体の温度が蒸気寄りから流動層寄りとなる高温
に曝されてしまう傾向があり、負荷調節を行ない発生蒸
気量を変化させるボイラや通過蒸気量の変動する再熱器
への適用には問題があつた。このように流動層内に蒸気
昇温装置伝熱面を設けることは確立された技術とは言い
難かつた。
〔発明の目的〕
本発明は、流動層炉において、燃焼物を燃焼する流動層
とは別に流動媒体から熱回収を行う熱回収室を炉内に設
け、該熱回収室に流動媒体を循環させるようにした、燃
焼物に対する許容度が高く、更にターンダウン比を極め
て広く取り得る層内循環式熱回収装置、すなわち、流動
層の燃焼部分とそれとは仕切られた熱回収部分との間を
流動媒体が循環する熱回収装置における、熱回収室の一
部を用いた蒸気温度が安定でかつ伝熱面補修負担の小さ
な蒸気昇温装置を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
本発明は、炉底部より上方に向けて流動化ガスを噴出さ
せる空気分散板を1組又は2組以上備えると共に、該空
気分散板端部上方に、該流動化ガスの上向流路をさえぎ
り、且つ、該流動化ガスを、上向き流路をさえぎられて
いないガス噴出部上方に向けて、反射転向せしめる反射
仕切を設けることにより、上向流路をさえぎられていな
い噴出部上部に流動媒体が固定層ないし流動層状態で沈
降する移動層を形成すると共に、上向流路をさえぎられ
た噴出部近傍上部においては流動媒体が活性に流動化
し、且つ前記反射仕切の作用によりこの部分の流動媒体
を前記移動層上部に向つて旋回せしめることにより旋回
型流動層を形成し、且つ、該反射仕切背部と炉壁又は反
射仕切背部と反射仕切背部の間に熱回収室を形成せし
め、運転中流動媒体の一部が前記反射仕切の上部を越え
て熱回収室に入り込むように構成し、該熱回収室下部で
且つ反射仕切の背面側に熱回収室内の流動媒体を固定層
から移動層ないし弱い流動層状態の範囲で変化させるた
めの通気用ガス散気装置を設けると共に、熱回収室の下
部に該炉底の上方に通ずる開口を設けると共に熱回収室
内に受熱流体を通ずる伝熱管を配備し、該熱回収室は複
数の互いに独立して変化させ得る通気用ガス散気装置に
より区分けされた旋回流型流動層ボイラにおいて、区分
けされた該熱回収室の一部において少くとも一部の伝熱
管中に受熱流体として蒸気を通し、該蒸気の該熱回収室
の後流側温度により当該散気装置に供給するガス量を調
節し、それ以外の散気装置に供給されるガス量は、流動
層温度により制御するようにしたことを特徴とする旋回
流動型層ボイラの蒸気昇温装置である。
以下、本発明を詳しく説明するが、先づ、本発明の改善
の対象となつている炉内に熱回収室を設けた旋回流型流
動層ボイラについて詳しく説明する。
本発明者らは、以前、流動媒体として径1mm程度の粒状
固体を用いる旋回流型流動床式焼却炉において、流動媒
体から熱を回収する方法について種々研究を行つていた
ところ、従来炉壁の一部を構成していた反対壁の代りに
反射仕切を炉内に独立して設け、且つ、該反射仕切背面
と炉壁の熱回収室とし、該熱回収室内に流動層からの加
熱媒体による移動層を形成させ、該熱回収室内に受熱流
体を加熱するための伝熱面を配置することにより、伝熱
面の摩耗を起すことなく、且つ効率良く流動媒体から熱
を回収し、また熱回数量をコントロールしうることを見
いだした。
また、従来の焼却炉においては燃焼物の量が増加した場
合、或いは燃焼物の熱量が大となつた場合、流動媒体の
温度上昇に伴う流動媒体の焼結や溶融によるトラブルを
防ぐため流動媒体に水を注入して流動媒体を冷却してい
たが、前述の如く炉内に熱回収室を設けることにより流
動媒体から効率良く熱を回収することができるようにな
つたため、即ち熱を回収することにより流動媒体を冷却
することができるようになつたため、例えば石炭ボイラ
の燃焼部として利用することも可能となつた。
更に、熱回収部を燃焼部と区分し、かつ、燃焼部は旋回
流動床であるため、不燃物を含んだ燃焼物の専焼及び石
炭等との混焼もできるようになつた。即ち、あらゆる燃
焼物を燃料として用いることができるようになつた。
以下、図面に基いて炉内に熱回収室を設けた旋回流型流
動層ボイラについて説明する。
第5図は、炉内に熱回収室を設けた流動層ボイラの一実
施例を示すものであつて、特開昭57−124608号公報記載
の流動層炉に熱回収室を設けたものである。
第5図において、炉51内底部にはブロワ57により流動用
ガス導入管53から導入される流動化ガスの分散板52が備
えられ、この分散板52は両側縁部が中央部より低く、炉
51の中心線に対してほぼ対称的な山形断面状(屋根状)
に形成されている。そして、ブロワ57から送られる流動
用ガスは、空気室54、55、56を経て分散板52から上方に
噴出せしめるようになつており、両側縁部の空気室54、
56から噴出する流動化ガスの質量速度は、炉51内の流動
媒体の流動層を形成するのに十分な速度とするが、中央
部の空気室55から噴出する流動化ガスの質量速度は前者
よりも小さく選ばれている。
両側縁部の空気室54、56の上部には、流動化ガスの上向
き流路をさえぎり、空気室54、56から噴出される流動化
ガスを炉51内中央に向けて反射転向させる反射壁とし
て、上部を内側に折りまげた板状の反射仕切58が設けら
れ、この反射仕切58と噴出する流動化ガスの質量速度の
差により図面中矢印で示す方向の旋回流が生ずる。一方
この反射仕切58の背面と炉壁間に熱回収室59が形成さ
れ、運転中に流動媒体の一部が反射仕切58の上部を越え
て熱回収室59に入り込むように構成されている。この傾
けられた反射仕切により、反射仕切上端近傍にて最も激
しく流動化ガスが噴出する形となり、従つてそれに伴つ
て流動層から吹きあげられた流動媒体は容易に反射仕切
上端を越えて熱回収室側に入り込むことができる。
また、熱回収室59の下部の炉底よりも高いレベルには、
ブロワ60から導入管61を経てガスを導入する散気装置62
が設けられ、熱回収室59の散気装置62を設置した近傍に
は開口部63が設けられ、熱回収室59に入り込んだ流動媒
体は、運転状態によつて固定層のまま保持され、あるい
は連続的又は断続的に移動層ないし弱い流動層を形成し
つつ沈降し、散気装置の間をすり抜けてその下方より燃
焼部へ循環する。
この沈降量は、熱回収室への散気風量、燃焼部の流動化
ガス風量によつてある程度制御される。すなわち、流動
媒体が熱回収室59に入り込む量G1は、第8図に示すよう
に燃焼部を流動させるために分散板52から噴出する流動
化ガス、特に端部の空気室54、56から噴出する流動化ガ
スの量を増やすと、増加する。また、第9図に示すよう
に熱回収室吹込風量を0〜1Gmf未満の移動層の範囲で変
化させると、熱回収室内を沈降する流動媒体量は、ほぼ
比例して変化し、熱回収室風量が1Gmf以上の流動層の場
合にほぼ一定となる。この一定となる流動媒体量は熱回
収室に入り込む流動媒体量G1にほぼ等しい。なお、熱回
収室内を沈降する流動媒体量はG1に応じた量となる。こ
の両風量を調節することにより熱回収室59内を沈降する
流動媒体の沈降量は制御される。熱回収室において流動
ないし高速流動や噴流により上方に吹き飛ばすことなし
に流動媒体加熱抑制や熱回収に有効なG1を確保するため
には、極力流動層燃焼部より噴出するガス流が最大とな
る近傍において、落下する流動媒体を熱回収室に入れて
やる事が必要であり、このためには燃焼部側にせり出さ
れた反射仕切は燃焼部の上昇するガス流加速機能とせり
出して流動媒体を受ける機能を兼ねた最適形状を持つて
いる。
熱回収室59内には第6図に示すように配管64で廃熱ボイ
ラ67に連通された内部に受熱流体を通じた伝熱管65が配
置され、熱回収室を下方に移動する流動媒体と熱交換を
行なうことにより流動媒体から熱を回収するようになつ
ている。本発明の熱回収部での伝熱係数は熱回収室散気
風量を0〜2Gmfまで変化させると第29図に示す1例のよ
うに大きくなだらかに変化する。なお、第29図は第21図
に示す原理の散気装置で、流動媒体は平均粒径1.2mm、
温度850℃前後における値である。
熱回収量を制御するためには、前述のように、流動媒体
循環量を制御すると同時に伝熱係数を制御する。すなわ
ち、燃焼室の流動化ガス量を一定とすれば、熱回収室の
散気風量を増加させると、流動媒体循環量が増加すると
同時に伝熱係数が増加し、相乗効果として熱回収量は大
幅に増加する。この関係を示したのが第4図である。こ
のことは、流動層中の流動媒体の温度の面から考えれ
ば、流動媒体の温度が所定の温度以上に上昇するのを防
ぐ効果にあたる。
熱回収室59にガスを導入する手段としては種々の装置が
考えられるが、一般的には第10図に示すように散気装置
を水平に設置する方法が採られる。第10図においては説
明を簡略とし、部分流動化を明示するために燃焼部との
流動媒体の循環を無視して移動層の現象を省いている。
この場合、ガスを導入するための開口を全炉床面に対し
均一に設けると、散気装置へのガス供給量に関係なく単
位面積当りの供給ガス量は炉床全面にわたつて均一とな
る。そして散気装置へのガス供給量を徐々に増やしてゆ
くと、最低流動化速度Gmfと呼ばれる或る供給ガス量を
境にして熱回収室内の流動媒体が固定層から流動層へと
変化する。
このような場合における熱回収室での伝熱量について考
えると、本発明に係る熱回収室においては、伝熱面と流
動媒体の間の伝熱係数は供給されるガスの流動化質量速
度1Gmfを越えた近傍で急激に変化するため、この流動化
質量速度を境にして流動媒体と接した面における伝熱係
数が著るしく変化し、従つて熱回収室における全伝熱量
も急激に変化することとなる。
このような状況の下で散気装置へのガス供給量によつて
伝熱量の制御を行なう場合、実質的には流動化質量速度
が1Gmf近傍より大で伝熱量が大きい状態、流動化質量速
度が1Gmfより小で伝熱量が小さい状態、及び散気装置へ
のガス供給を止めて伝熱量が極端に小さい状態の何れか
の状態を選択する段階的な制御となつてしまう。
これに対し、散気装置を第17図に示すように傾斜させて
設置したり、散気装置の熱回収室59へのガス噴出口の開
口径を場所により変化させることにより、或いは開口径
は同一であつてもその密度を変化させることにより通ガ
ス圧損に変化を与えたりすると、熱回収室中へ導入され
るガスの量は場所により異なる状態となるばかりでな
く、散気装置に供給されるガス量の大小によりこの状態
は助長されることになる。例えば散気装置に供給するガ
ス量を徐々に増やして行くと、相対的に通ガス圧損の小
さいガス噴出口(開口)から流動媒体層へ供給されるガ
ス量の増加率は相対的に大となり、逆に相対的に通ガス
圧損の大きいガス噴出口(開口)から流動媒体層へ供給
されるガス量の増加率は相対的に小となる。
このため、相対的に通ガス圧損が小さいガス導入口上部
の流動媒体層のみ流動層となり、それ以外の部分は固定
層のままの状態、逆にいえば相対的に通ガス圧損が大き
いガス導入口近傍の流動媒体層のみが固定層であり、そ
れ以外の部分が流動層となる状態が生ずる。
すなわち、散気装置へ供給するガス量の増加に伴ない、
熱回収室中の流動媒体層が、導入ガスの流動化質量速度
1Gmf未満の場合における固定層の状態から、一部が流動
化質量速度1Gmf以上で形成される流動層の状態、他の固
定層の状態となり、これら両者の占める炉床面積の割合
は次第に流動層状態の部分が多くなり、遂に流動媒体層
全体が流動層状態へと移行する。
この結果、熱回収室中における伝熱量についてみれば、
散気装置へ供給するガス量の増加に伴ない、当初熱回収
室中に吹きこまれる流動化質量速度1Gmf未満の伝熱量が
小さい状態から、一部が流動化質量速度1Gmf以上の伝熱
量が大きい状態で、他が1Gmf未満の伝熱量が小さい状態
のままとなり、両状態にある伝熱面の面積割合は次第に
伝熱量の大きい部分が増大し、遂には全体が流動化質量
速度1Gmf以上の伝熱量の大きい状態へと移行する。熱回
収室内における全体の伝熱量はこれら各部の伝熱量の和
であるため、散気装置へのガス供給量の増減に基く伝熱
量の増減はなだらかな増減を示すこととなり、伝熱量の
連続的な制御が容易にできることとなる。
このような散気装置の例を第19図、第20図及び第21図に
示す。
第19図は、水平に設置した散気管に開口径の異なるガス
噴出口を複数個設けた例であり、噴出口をガスが通過す
る時の抵抗が異なるため、各噴出口の通ガス量が異な
る。すなわち、噴出口の開口径の大きさが、第19図に示
すようにA>B>Cであるとすると、通ガス量はA>B
>Cとなる。
第20図は、開口径が同一の噴出口を有する散気管を傾斜
させて設置した例であつて、流動媒体層に吹き出すため
の吐出圧力は流動媒体層の深さに比例するため、各噴出
口から噴出される通ガス量は異なる。すなわち、流動媒
体層の深さの深い順に噴出口をA、B、Cとすると、通
ガス量はA<B<Cの順となる。
第21図は開口径の異なる噴出口を備えた散気管を傾斜し
て設置した例であり、流動媒体層の深さの深い部分に位
置する噴気口径を大とし、流動媒体層の深さの浅い部分
に位置する噴出口の開口径を小として流動媒体層の深さ
による通ガス圧損の差を開口径により修正したものであ
る。
すなわち、開口径の大きさをA>B>Cとすることによ
り任意の設計点における各開口の通ガス量をA=B=C
とすることができ、この場合、該設計点以下で通ガス量
はA<B<Cと、設計点以上では通ガス量をA>B>C
とすることができる。
これらの散気装置を用いて散気装置に供給するガス量を
変化させた時の各噴出口から流動媒体層中に吹き出され
るガス量の1例を第22図、第23図及び第24図に示す。
第22図は第19図に示す如き散気装置を用いた場合の図、
第23図は第20図に示す如き散気装置を用いた場合の図、
第24図は第21図に示す如き散気装置を用いた場合の図で
ある。
第22図、第23図及び第24図においては、横軸に噴出口B
から吹き出されるガスの質量速度を、縦軸に各噴出口か
ら吹出されるガスの質量速度を示す。
これらの図から、噴出口Bから吹き出るガスの質量速度
が1Gmf未満であつても他の噴出口から吹き出されるガス
の質量速度が1Gmf以上となる場合、あるいは噴出口Bか
ら吹き出されるガスの質量速度が1Gmf以上となつていて
も他の噴出口から吹き出されるガスの質量速度が1Gmf未
満となる場合があることが明らかである。
第25図、第26図及び第27図は、夫々第22図、第23図及び
第24図に示した各噴出口から吹き出されるガスの質量速
度の関係を、横軸に噴出口を、縦軸に各噴出口から吹き
出されるガスの質量速度を示したものである。
第25図は第19図に示す如き散気装置を設けた場合に対応
する図、第26図は第20図に示す如き散気装置を設けた場
合に対応する図、第27図は第21図に示す如き散気装置を
設けた場合に対応する図である。
これらの図においては、散気装置への同一供給ガス量下
の各プロツトを折れ線で結んでいる。
この様に各噴出口によつて互いに異なるガス質量速度と
なる場合、総伝熱量は、それら各噴出口に対応する領域
での伝熱面積と各流動化質量速度に応じた伝熱係数の積
の和となる。例えば、第25図乃至第27図において流動化
質量速度が1Gmfとなる散気装置への供給ガス量は噴出口
により互いに異なり従つて総伝熱量では急激な伝熱係数
の変化に応じた変化は起こらない。
各噴出口に対応する領域の伝熱面は散気装置への供給ガ
ス量を増加する場合においては漸次1Gmf強における高い
伝熱量へと変化することになり、また供給ガス量を減少
する場合には逆の現象がおこる。従つて、第19図乃至第
21図に示す3つの例のいずれの方法を用いた場合にも前
述のように散気装置へ供給するガス量の増減に対する伝
熱量の増減の特性をなだらかにすることができる。第21
図に示した例では、例えば第24図に示すように質量速度
2Gmfで各ノズルから吹出されるガス量が均一となるよう
に設計できる。
このようにすることにより、第4図に示すような質量速
度2Gmf以上の領域、即ち伝熱量に関してはかえつてマイ
ナスとなり、かつ伝熱面の摩耗速度が質量速度に応じて
急激に大きくなる部分の生じる運転点が生じないように
設計することができる。
すなわち、噴出口Bを例えば2Gmfとすると22図の噴出口
A及び第23図の噴出口Cは2Gmf以上となるが、第24図に
示す例においては噴出口Bを2Gmfとすれば他の全てのノ
ズルも2Gmfと均一な通ガス量となる。すなわち、熱回収
室の全ての伝熱面の摩耗速度が小さくて最高の熱回収量
を得ることができることとなる。
なお、この通ガス量の合致点は、噴出口の口径、噴出口
密度並びに熱回収室の砂の表面からノズルまでの深さ等
により容易に設計できるものである。
この理由から、第21図に示すように散気装置を斜めに設
置すると共に、深い位置の噴出口ほど開口径乃至は噴出
口密度を大とするのが好ましい。
このような散気装置を用いた場合の供給ガス質量速度と
伝熱量との関係を、散気装置を水平に設け、かつ噴出口
の開口を均一になるように設けた場合との比較において
第28図に示す。
なお、第28図において曲線yは均一な噴出口を有する散
気装置を水平に設けた場合を、曲線xは第21図に示す如
き散気装置を設けた場合を示す。
第28図に示す曲線より、散気装置を斜めに設け、かつガ
ス導入部に近いもの程ノズルの開口径を大とすることに
より、供給ガス量の増減による伝達量の増減の特性がな
だらかになり(曲線x)、従つて供給ガス量を調整する
ことにより伝熱量を容易にかつ連続的に制御できること
が明らかである。
このような流動を不均一化する効果に加え、本発明の如
くガスの吹き込みにより、燃焼部から流入してくる流動
媒体G1の作用でズリ落ちる形で下降する移動層にあつて
は、平均散気ガス量1.5Gmf前後以下では移動層特有の効
果でさらになだらかなものとなる。
即ち、1Gmf以下における伝熱係数は固定層に対して数倍
と大きくかつ散気ガス量に比例して増加し、また、1Gmf
を越えた散気ガス量においても移動の効果で流動化しに
くくなる。1〜1.5Gmfにおいて漸次流動化する結果、第
29図の如く0〜2Gmfまで漸増する伝熱係数と熱回収室平
均散気ガス量の関係が得られる。
この熱回収室散気風量による熱回収量の制御は、後述の
ように急速に行なうことができる。
つぎに流動層高と流動媒体循環量の関係についてより詳
しく説明する。
流動層表面が反射仕切上端より低いかないしはほゞ同じ
位置にある場合反射仕切に沿つて下より上昇するガス流
は反射仕切によつて方向性を与えられ、反射仕切に沿つ
て流動層より噴出し、それに伴ない流動媒体も方向性を
与えられて主に反射仕切近傍の流動層表面より噴出す
る。噴出したガス流は流動層内と異なり流路内に充填さ
れていた流動媒体が無くなり流路断面が急激に広がると
ころから噴流も撹散し1m/秒以下の流速のゆるやかな流
れとなつて上方に排気され、従つて同伴されていた流動
媒体は、その流速によつて運ばれるには粒径が1mm前後
と大きいため、重力や排ガスとの摩擦により運動エネル
ギーを失ない落下する。そして一部の粒子は慣性により
燃焼部を飛びこえて熱回収部に飛び込むことになる。し
かしながら、流動層表面より噴出した流動媒体の飛距離
は、粒径あるいは比重との関係から1〜2m以下であり、
炉の幅が1〜2m以下の場合しか熱回収室において熱回収
や流動媒体過熱防止に必要な流動媒体量を確保できな
い。
ところで、流動層表面が、反射仕切の上端より上にある
場合には、流動層高が高ければ高い程仕切によつて寄せ
集められた流動化ガスは反射仕切上端よりほぼ直上に噴
きあげる様にガス噴出方向が変化し、それに伴なう形で
流動媒体が主に反射仕切上端近傍の流動層表面より第5
図に矢印aで示すように噴き上げられた後落下すること
となり、容易に反射仕切の背面、即ち熱回収室へ大量に
はいりこむことになる。
即ち、流動層高が大きい程反射仕切による噴出流動媒体
の方向性は真上方向に近くなり、流動層高が大きくなる
に従つて多くの流動媒体が熱回収室へはいり込むことに
なり、その増加割合は流動層高の反射仕切上端からの距
離が小さい程大である。
第5図において、66は炉51上部に設けられた燃焼物投入
口、67は排ガス出口68付近に設けられた気水ドラムで、
熱回収室59内の伝熱管65と循環路を形成している。ま
た、69は炉51底部の分散板52の両側縁部外側に接続され
た不燃物排出口で、70は逆ねじ方向に配設されたスクリ
ユー71を有するスクリユーコンベアである。
しかして、燃焼物投入口66より炉51内に投入された燃焼
物Fは、流動化ガスにより旋回流動している流動媒体と
共に流動しながら燃焼する。この時、空気室55の上方中
央部付近の流動媒体は激しい上下動は伴わず、弱い流動
ないし移動状態にある下降移動層を形成している。この
移動層の幅は、上方は狭いが裾の方は分散板52の傾斜の
作用も相俟つてやや広がつており、裾の一部は両側縁部
の空気室54、56の上方に達しているので、この両空気室
からの大きな質量速度の流動化ガスの噴射を受けて吹き
上げられる、すると、裾の一部の流動媒体が除かれるの
で、空気室55の直上の層は自重で下降する。
この層の上方には、後述のように流動層からの流動媒体
が補給されて堆積し、これを繰り返して空気室55の上方
の流動媒体は徐々に連続的に下降する移動層を形成す
る。
空気室54、56上に移動した流動媒体は上方に吹き上げら
れるが、反射仕切58に当つて反射転向して炉51の中央に
向かつて旋回せしめられ、中央部の移動層の頂部に落下
し、再び前述のように循環されると共に、流動媒体の一
部は反射仕切の58の上部を越えて熱回収室59内に入り込
む。そして熱回収室59に堆積した流動媒体の沈降速度が
おそい場合には、熱回収室の上部には安息角を形成し余
剰の流動媒体は反射仕切上部から燃焼部に落下する。
熱回収室59内に入り込んだ流動媒体は、散気装置62から
吹き込まれるガスによつて流動せずズリ落ちる形の移動
ないし緩やかな流動が行われつつ徐々に下降する流動媒
体の循環層が形成され、伝熱面との熱交換が行われたの
ち、反射仕切下端の開口部63から燃焼部へ還流される。
この熱回収室59内で散気装置62から導入される気散ガス
の質量速度は0〜3Gmf、好ましくは0.5〜2Gmfの範囲内
の値から選ばれる。
その理由は、第4図に示される如く3Gmf以下の場合、伝
熱係数も大きく、且つ、摩耗速度が小さいからである。
また、熱回収室59内の散気ガスの質量速度を0〜1Gmfと
変化させると、第9図に示すように熱回収室内の移動層
の沈降速度がほぼ直線的に変化し、必要量の高温媒体の
量を任意にコントロールできる。しかし、蒸気等の不
要、あるいは燃焼物の発熱量が小さいために流動媒体か
ら熱回収を行うと流動層温度が低下して良好な燃焼がで
きなくなる時にはこの部分の流動化ガス量を0とすれ
ば、流動媒体からの熱回収をやめて運転を行うこともで
きる。また、熱回収路は炉51内の主燃焼領域外であり、
酸化還元を繰り返す雰囲気のような強い腐食性を持たな
いために、従来のものと比べて伝熱管65が腐食を受けに
くく、また、前述のようにこの部分では流動速度も低い
ため、伝熱管65の摩耗も極めて少ない。
流動化ガスの質量速度0.5〜2Gmfの範囲において、実際
には流動媒体温度例えば800℃において流動媒体の粒径
にもよるが、ガス速度は0.1〜0.4m/秒(空塔速度)と極
めて低速度である。
燃焼物中に流動媒体より大きな径の不燃物がある場合に
は、燃焼残渣は一部の流動媒体と共に炉底部のスクリユ
ーコンベア70より排出される。
また、熱回収室59内の伝熱は、流動媒体と伝熱管65との
直接接触による伝熱に加えて、流動媒体の流動により激
しく不規則に振動しながら上昇するガスを媒体とした伝
熱がある。後者は、通常のガス−固体間の接触伝熱に対
し、伝熱の妨げとなる固体表面の境界層がほとんど存在
せず、また流動媒体同志が流動によつてよく撹拌される
ために、静止媒体と異なり粉体の中での伝熱が無視でき
るようになり、極めて大きな伝熱特性を示す。
したがつて、本発明の熱回収室においては、通常の燃焼
ガスからの熱回収に比較して最大時には10倍近い伝熱係
数をとることができる。
このように、流動媒体と伝熱面との伝熱現象は吹込ガス
量に大きく依存しており、散気装置62から導入するガス
量の調節により流動媒体循環量も調節でき、且つ、移動
層による熱回収室59を炉内において主燃焼室から独立さ
せることで、コンパクトでかつターンダウン此が大きく
て制御容易な流動層熱回収装置とすることができる。
石炭や石油コークスのように燃焼速度の遅い燃焼物を燃
料として用いたボイラーにおいては、通常蒸発量を急に
変化させたくとも燃焼速度に見合つた速度でしか変化で
きない場合が多く、一般流動床ボイラにおいては燃焼速
度自体は改善されているものの流動層を介して熱回収を
行なうためにそれより更に劣る。
しかしながら、本発明においては熱回収室における伝熱
量を、ガス散気量を変化させることにより、瞬時に数倍
ないし数分の一に変化させることができる。従つて、燃
焼物供給量の変化による流動層への入熱量変化は燃焼速
度に左右されるため、時間遅れを生じるけれども、本発
明の熱回収室における流動媒体からの熱回収量は熱回収
室散気量で急速に変化させることができ、入熱量と熱回
収量の応答速度の差を流動媒体の温度の一時的な温度変
化として、流動層を形成する流動媒体の顕熱蓄熱能によ
り吸収できる。このため熱を無駄なく利用することがで
き、従来の石炭だきボイラーの類にはなかつた追従性の
高い蒸発量制御が可能となる。
なお、前記の不燃物排出口69の位置は、例えば図示例の
ように熱回収室59の反射仕切58の下部の開口部63並びに
炉51内の空気分散板の両側縁部に接するように位置せし
めるのがよいが、これに限定されるものではない。
また、熱回収室59から不燃物排出口69への流動媒体の短
絡による排出を防止し、伝熱後の媒体を有効に燃焼室で
ある流動層へ戻すために、仕切り50を設けることも好ま
しく、この仕切り50は第10図及び第11図に示すように散
気装置62を形成する散気管にバンドなどで取付けた板状
のものでもよく、あるいは第5図示例のように炉壁を利
用して形成させることもできる。
第5図においては、空気分散板52を山形とし、空気室を
三室(54、55、56)とし、空気室54及び56から噴出する
流動化ガスの質量速度を空気室55から噴出する流動化ガ
スの質量速度よりも大とする場合について説明したが、
流動層下部より吹き込まれる空気の質量速度は同一であ
つても反射仕切の作用により、即ち、反射仕切に沿つた
部分の空気流速が中央部に比し大となり流動層に旋回流
を形成せしめることが可能であるので、各空気室から噴
出させる流動化ガスの質量速度は同一としてもよく、ま
た同じ理由から第7図に示すように空気分散板52は水平
にし、且つ、単一の空気室56′としてもよい。また、こ
の場合空気室56′は一つの室とすることなく、数室に区
分してもよい。空気室を数室に区分する場合、室毎に流
動化ガスの質量速度を第5図について説明したように異
なる速度としてもよいのは当然である。
また、石炭のような不燃焼物含有量の少ない燃焼物を燃
焼させる場合には不燃物排出口は第7図に示すように省
略できる。
つぎに、本発明の他の実施例を第12図に示す。第12図に
示す旋回流動床式熱回収装置は、第5図に示す旋回流動
層2つを同一の炉中に設け、従つて、中央部の熱回収室
59は中央部の2つの反射仕切58の背面間に設けると共に
中央部の熱回収室59の下部の仕切りを第11図に示す構造
のものとした以外は、全く同じである。
つぎに、本発明の更に他の実施例を第13図、第14図、第
15図及び第16図に示す。
これらの実施例においては、反射仕切58の形状並びにそ
の取り付け方が第5図、第7図及び第12図に示す実施例
とは主として相違するのみであり、また、第13図及び第
14図に示す実施例は、1つの旋回流動層を有する炉に適
用した場合の実施例を示す図面である。
なお、第14図は第13図に示す旋回流型流動床炉について
ガス分散板52を水平にし、且つ空気室56′を単一の部屋
とすると共に不燃物排出口を省略した例を示す図であつ
て、その作用は第7図に関し説明したのと同様である。
なお第14図において符号69′は流動媒体排出ノズルを示
す。
第13図、第14図、第15図及び第16図において符号50〜71
は第5図及び第12図で説明したのと同じ意味を有し、符
号80は水管、81、82は外壁に設けられた管寄せ、83、84
は炉中に設けられた管寄せを示す。
第13図、第14図、第15図、第16図に示す例においては炉
壁がメンブレン外壁で構成されており、このメンブレン
外壁の上下に設けた管寄せ81、82及び炉中に設けた管寄
せ83、84(第16図に示す例のみ)から水管80を分岐し
て、夫々の下方斜めの部分にメンブレン壁の仕切を傾斜
させて設け反射仕切58としたものである。
これらの図面に示す水管群は1ケ所又は2ケ所で曲げ加
工されており、熱膨張を吸収でき、また上下管寄せで固
定されているので流動媒体の激しい運動にも十分に耐え
ることができる。
また水管80の垂直部分は、流動媒体の頂部を貫いて十分
に長くしてあるので、上部傾斜部に不燃物が堆積するこ
とがなく、また、通過抵抗を小とし、不燃物等による目
詰りを防止するために、水管80の垂直部分及び熱回収室
59の下部開口部63の部分は、第18図に示す如く、千鳥状
に互違いに配列するのが好ましい。
また、第17図に示すように、伝熱管65も同様に千鳥状に
配列するのが好ましく、また散気装置(散気管)62は、
伝熱管の平行に熱回収室の下部に配列するのではなく、
第13図乃至第16図に示すように熱回収室の下部に反射仕
切58の背面に沿つて設けるのが好ましい。散気管のガス
導入口に近い部分のガス噴出口を大きくし、先端に向い
漸次小さくすることにより、流動媒体の深さに関係な
く、ほぼ均一に散気することができる。
反射仕切58の下端部は、分散板52の端部より外側の流動
媒体が激しい流動状態にない部分に位置せしめるのが好
ましい。その理由は激しい流動層の影響を受けるのを防
ぎ、熱回収室内の流動媒体の沈降速度の制御を容易にす
るためである。
また、燃焼部の移動層下部からの流動化ガスの質量速度
は0.5〜3Gmf、好ましくは1〜2.5Gmfで且つ、流動層部
下部からの吹込み量の50%以下の量が好ましい。
また、第13図及び第14図に示す如く、燃焼物投入装置66
により燃焼物を直接下向きの移動層中に供給する場合、
燃焼物特に粉炭等の供給が流動媒体のかき取り作用によ
り連続的となり、また供給装置からの空気のリークが少
なく、また粉炭等の燃焼効率が大となり、且つ運転停止
時において炉中の流動媒体で空気のリークをしや断して
しまい、炉内の熱で供給部に残つた燃焼物が発火して供
給部が焼けてしまうようなことがないので、供給部と炉
の間をダンパで閉め切る必要はない。
なお、上記実施例では、燃焼ガスボイラと共用の気水ド
ラム67から水を抜き出し、循環ポンプ72(第6図)で強
制循環し、再び気水ドラム67に戻している。しかし、こ
のように使用しなくとも、例えばエコノマイザとして燃
焼ガスボイラへの給水の予熱に使用したり、燃焼ガスボ
イラとは独立したボイラとして使つたり、燃焼ガスボイ
ラによつて発生した蒸気の過熱器として使つたりするこ
ともできる。特に、過熱器として使用する場合には、燃
焼排ガスによるものに比し様々の利点が生じる。また、
受熱流体としては、水や蒸気に限らず、熱媒オイル等を
強制循環して熱媒ボイラとして使うことも可能である。
また、都市ごみや雑芥等粗大物を含む燃焼物は第5図、
第7図、第12図、第15図及び第16図に示す如く天井に設
けられた投入口から投入することで無理なく運転できる
が、石炭等数十ミリメートル程度以下の固体燃料を燃焼
せしめる場合には、天井部から投入せずに、燃焼部側壁
の流動層表面よりは高いが低目の位置から回転羽根によ
りはね飛ばす形式等スプレツダにより燃焼部に投入する
方法が好ましい。
従つて、石炭等固体燃料専焼炉として用いる場合には、
天井投入口は設けずに上述のスプレツダのみとしてもよ
く、また粗大物を含む燃焼物は天井の投入口から投入
し、固体燃料は上述のスプレツダから供給して混焼した
りすることも出来る。
本発明は、今までに説明した流動層を反射仕切58で仕切
つて流動層主燃焼部(流動旋回層部)と熱回収部(循環
層部)59を設けた流動層ボイラにおける循環層部(熱回
収部)の熱回収量を無段階的にしかも桁違いの大きな範
囲で、循環層部の流動媒体内への吹込風量(散気量)に
よつて容易に調節しうることに着目し、循環層部(熱回
収部)に挿入された伝熱管に蒸気を通して蒸気過熱管と
し、該蒸気の出口側温度を検知し、該出口温度に基いて
循環層部の散気管への供給風量調節ダンパの開度を調節
することにより得られる過熱蒸気温度を所定の温度とな
るように制御するものである。
即ち、蒸気の出口側温度が設定値よりも低い側に変化し
た時はダンパを開き蒸気過熱管の挿入された部分の熱回
収室における散気ガス量を増加させて伝熱量を増加する
ことにより蒸気の出側温度を高め、設定値よりも高い側
に変化した時はその逆を行なう。このようにすることに
より過熱蒸気温度は容易に設定温度近傍の温度に制御す
ることができる。しかも無段階に伝熱量を変化させるこ
とができるため、微かな温度範囲内に過熱蒸気温度変化
を抑えることが可能となる。
一方、この蒸気過熱温度の制御に伴う伝熱量の変化や燃
焼物、燃焼量等の変化等運転の変化に伴う流動層主燃焼
部の流動媒体の温度は熱回収室で蒸気過熱間の挿入され
た部分以外における熱回収量を調節することにより制御
する。即ち、流動層主燃焼部の温度を検出し、この値に
基いて燃焼部にとつて好ましい温度域、例えば都市ごみ
の場合600℃〜800℃、石炭や石油、コークスの場合800
〜850℃程度の範囲内の温度となるよう、蒸気過熱管の
挿入された部分以外のボイラの缶水を循環させた蒸発管
又はボイラ給水予熱のためのエコノマイザ等に用いられ
る。伝熱量を変化させても支障のない熱回収室への散気
ガス量を調節すべく、その部分の散気管への供給風量調
節ダンパの開度を調整することにより制御するものであ
る。
第1図に基いて本発明を詳しく説明する。
第1図において、炉1の底部にはブロワ7により流動用
ガス導入管3から導入される流動化ガスの分散板2が備
えられ、この分散板2は第5図に示されているのと同
様、炉1の中心に対してほぼ対称的な屋根状に形成され
ている。そしてブロワ7から送られる流動用ガスは、空
気室4,5,6を経て分散板2から上方に噴出させるように
なつており、両側縁部の空気室4,6から噴出する流動化
ガスの質量ガス速度(質量ガス速度1は流動媒体を流動
化させるに必要な最少の風量)は炉1内の流動媒体の流
動層を形成するのに十分な速度とするが、中央部5から
噴出する流動化ガスの質量速度は前者より小さく選ばれ
る。
両側縁部の空気室4,6の上部には、流動化ガスの上向流
路をさえぎり、空気室4,6から吹出される流動化ガスを
炉1内の中央部に向けて反射転向させる反射壁仕切8が
設けられ、この反射壁仕切8と噴出する流動化ガスの質
量速度との差により第5図に矢印で示される方向と同じ
方向の旋回流が生ずる。一方この反射仕切8と炉壁間に
流動媒体の循環層部(熱回収部)9,9′が形成され、運
転中に流動媒体の一部が反射仕切8の上端部を越えて循
環層部9,9′に入り込む。また、循環層部9,9′の下部の
炉底よりも高いレベルにはブロワ10から導入管11,11′
を経てガスを導入する散気装置12,12′が反射仕切の背
面に沿つて斜めに設けられ、導入管11,11′上には散気
装置へ導入される散気風量を制御するための流量調節ダ
ンパ24,24′が設けられている。また、循環層部9,9′の
散気装置12,12′を設置した近傍には、開口部13,13′が
設けられ、循環層部9,9′に入り込んだ流動媒体は運転
状態により連続的又は断続的に移動層を形成しつつ沈降
し、開口部13,13′を経て燃焼部へ循環する。
また、循環層部9,9′には配管14及び20で廃熱ボイラ17
に連通された内部に蒸気又は加熱ボイラ水を通じた伝熱
管15及び15′が配置され、循環層部を下方に移動する流
動媒体と熱交換を行なうことにより、配管14′より過熱
蒸気を得ると共に、配管20′よりはより加熱され発生し
た蒸気の混じつたボイラ水を廃熱ボイラ17へ循環させ熱
を回収するように構成されている。
本発明においては、配管14′より抜き出される蒸気の温
度を温度測定器21で測定し、この温度に基いて温度制御
器22により流動調節ダンパ24の開度を調節して循環層部
の流動化ガス風量を調節することにより加熱蒸気の温度
を所定の温度に制御する。即ち、過熱蒸気の温度が所定
の温度より低い場合、流動調節ダンパ24の開度を大と
し、循環層への散気風量を通常、Gmf 0.5〜3の範囲内
で増加させることにより流動媒体循環量を増加させると
共に伝熱係数を増加させ熱回収量を大とすることにより
過熱蒸気の温度を所定の温度まで昇温せしめる。過熱蒸
気の温度が所定の温度より高い場合には上記と逆に制御
される。
一方、流動層主燃焼部の温度が該燃焼部の最適温度、例
えば都市ごみの場合600℃〜800℃、石炭やコークスの場
合800℃〜850℃の範囲内の一定の温度または一定巾の温
度範囲より低くなつた場合、流動層主燃焼部中の温度測
定器25で測定された温度に基いて温度制御器26により流
量調節ダンパ27の開度を小として循環層への散気量を小
とすることにより流動媒体循環量を減少させると共に伝
熱係数を小とすることにより、熱回収量を小として流動
層主燃焼部の温度が上昇するよう制御される。また、流
動層主燃焼部の温度が所定の温度より上昇した場合には
上記と逆に制御され、流動媒体の温度が所定の温度以上
に上昇し、流動媒体が焼結する等のトラブルを回避する
ことができる。
なお、第1図においてはメンブレン壁を用い、かつ廃熱
回収部を炉中に1体に組み込んだ形の炉について説明し
たが、第5図、第7図、第12図、第13図、第14図、第16
図に示した炉についても本発明を適用できるのは当然で
ある。
また、第1図においては、過熱蒸気用伝熱管15とボイラ
水を加熱する伝熱管15′は夫々別個の循環層部に設ける
如く図示したが、同一の循環層部の散気装置の風量調節
を独立させることによつて独立して伝熱量を変化可能と
した熱回収部となしそのそれぞれに伝熱管15及び15′を
設けてよいのは当然である。
また、同一の循環層内で散気装置の風量調節を独立させ
ることにより独立して伝熱量を変化可能とした熱回収部
を設け、夫々を飽和蒸気過熱伝熱管と、例えばタービン
の途中から抽気して再度昇温して再びタービンに戻すた
めの蒸気再熱器として用いたり、また、夫々独立した設
定温度として異なる過熱温度を有する蒸気を得る2つの
蒸気過熱器として用いることもできる。
このことを第30図に基いて説明する。
第30図は本発明の流動層ボイラ内部の平面図を示し、第
1図と同じ符号は同じ意味を有し、12″は散気装置、1
5″は伝熱管、21′は温度測定器、22′は温度制御器、2
4′は流動化ガス流量制御用ダンパを示す。
第30図に示す流動層ボイラ蒸気昇温装置は循環層部9を
炉壁に沿つて2つの部分に分け、9″の部分を過熱蒸気
を得るための蒸気過熱循環層部として用い、9の部分
をタービンからの蒸気を再過熱するための蒸気再熱循環
層部として用いるものであつて、夫々設定温度(引きだ
される蒸気の温度)を異にし、この温度に基いて散気装
置12および12″からの散気量が独立して制御されるもの
であつて制御の仕方は第1図に関して説明したのと同様
である。なお、循環部9′は前に説明したように、流動
層主燃焼部の温度制御に用いられている。
また、循環部9及び9′を夫々3分し、夫々の部分を蒸
気過熱循環層部、蒸気再熱循環層部及び流動層主燃焼部
の温度制御部として用いてもよく、分割する数は、炉の
大きさ、必要とする蒸気温度等に基いて任意に分割可能
である。この場合、夫々の部分を仕切壁によつて区分す
る必要はない。
なお、図1では蒸気過熱循環層部の壁面も自然循環蒸発
管で形成されたメンブレンウオールで構成されており、
ここにおける伝熱量も蒸気過熱管への熱回収量調節とと
もに変化する。これは、蒸発量や流動層温度とは関係な
く変化する点、好ましいものではないが、層温制御循環
層部における熱回収の一部を負担している意味において
役立つている。
本発明においては、蒸気過熱循環層部9における熱回収
量は蒸気の出側温度を制御するために変化させることと
なり、いわゆる流動層主燃焼部とは無関係に変動し、結
果としてたとえ燃焼物や燃焼量等運転に変化がない場合
でも流動層全体の熱収支が変化し、蒸気過熱に用いた熱
量の変化に応じて流動層主燃焼部の温度変化がそのまま
では生じてしまう。そこで流動層主燃焼部の温度に応じ
て循環層部における熱回収量をも変化させ流動層主燃焼
部の温度変化を抑える方向に制御することで結果的に過
熱蒸気循環層部における熱回収量の変化にもかかわらず
その熱回収量変化をおぎなつて流動層主燃焼部の温度を
所定温度ないし望ましい温度領域に保持することができ
る。
従つて、例えば石炭を燃焼させる場合、燃焼部の温度が
700℃前後から低い温度に下がるに従い未燃物や一酸化
炭素の発生が急増し、また層内脱硫は800〜850℃に最高
効率点があり、脱硫効率は燃焼温度が最高効率点より低
くなるにつれて漸減し、逆にそれより高くなるにつれ激
減するが、本発明によるときは流動層主燃焼部における
温度を最適の温度範囲内に維持するのが容易となり、効
率的に燃焼を維持でき発生SOxを低く抑えると共に希望
する温度の過熱蒸気を得ることが可能となる。
良好な燃焼による効果を詳述すると次の如くである。
流動層炉においては、燃焼の50〜80%程度は流動層内で
行なわれるが、流動層主燃焼部の温度を最適温度に維持
できることから、燃焼効率を高く保持できる。従つて高
いボイラ効率を得ることができるのみでなく、生成する
灰分も未燃分が少なく安定した少量のものとなる。又、
排ガス中のCOの濃度を抑えることができる。
脱硫につき詳述すると次の如くである。
流動層に流動媒体に近い粒径のないしは若干大きな粒径
のライムストンやドロマイト等のカルシウム炭酸塩等の
化合物を投入することにより、これらカルシウム化合物
が流動層内で脱炭酸反応を起し活性化して燃焼物に含ま
れる硫黄分の酸化による生成SOxと反応して、石膏等に
固定脱硫するいわゆる層内脱硫を高効的に行いうるので
投入カルシウム量が少なくても低い排ガスSOx濃度とな
り公害を軽減すると同時に、カルシウム費用が灰の生成
量を小さいものとすることができる。
さらに、総括伝熱係数は従来の排ガス中におかれた蒸気
過熱器が40Kcal/m2・h・℃と低いのに対して、流動媒
体層内であるために80〜200Kcal/m2・h・℃前後と、2
〜5倍となり、加熱源も800℃前後の温度をもつ流動媒
体であり、温度差を運転条件にかかわらず大きくかつ安
定して確保でき、従つて所定伝熱面積は1/2〜1/10程度
ですむことになる。
また、部分負荷運転を行なう場合、本発明によれば、循
環層部からの熱回収量を部分負荷の割合に応じて散器管
供給空気量を削減することにより減小させることによつ
て流動層温度を最適温度に維持できるため、容易に燃焼
物を部分負荷に応じた量に減らすことができる。
従つて、蒸発量ターンダウン比20〜30%まですみやかに
円滑に無理なく同様の空気比、高いボイラ効率を維持し
ながら変化させることができる。
この場合、蒸気の流速も当然低下するが、蒸気出口温度
がほぼ一定となるよう蒸気過熱循環層部において総括伝
熱係数の変化を主体とした熱回収量の減小を得るべく散
気管吹込風量を減小して流動を弱める。従つて、蒸気の
流速低下による管内境膜伝熱係数の低下と同時に管外の
境膜伝熱係数も流動が弱まることで低下する。そのた
め、管壁温度は極端に管外の流動媒体温度に近づくこと
をさけることができる。なお、伝熱層内には、例えば第
2図又は第3図に示すようにリボンをひねつたり、コイ
ルをひつぱつたりしたような乱流促進材27,28を挿入し
ておくのが好ましい。これにより、蒸気であつても液体
並みの管内境膜伝熱係数とすることができかつ流速減小
による管内境膜伝熱係数の低下も小さくてすむ。
このため、流動媒体の流動が弱まるとはいつても反射仕
切寄りの部分は管外境膜伝熱係数の低下が遅れることに
なる。この様に循環層部への供給風量をしぼつてゆくと
きになかなか流動の弱まりにくい部分における、伝熱管
には蒸気の過熱の進んでない部分を通すとか、乱流促進
を強める、耐熱性の高い材質を用いる、肉厚管を用いる
などの対策も有効である。更に効果的対策としてこの部
分の伝熱等への供給蒸気は常に一定量以上流して流動の
弱まり易い部分の伝熱管での供給蒸気量を主に加減する
ようにすれば、伝熱管の温度管理が良好となり寿命を改
善することができる。
停止時には、管外は全体が固定層の微弱な伝熱量となる
ために、余熱による微かな発生蒸気だけでも十分管壁を
冷却することができる。しかも循環層の保有流動媒体量
は少いので、1時間で400〜600℃前後にまで放熱で冷え
てしまうため、材質にステンレス系のものを用いること
により、停止後の管理の問題はなくなる。
以上、蒸気過熱器を例にのべたが、例えば再熱式タービ
ンへの蒸気供給のためのボイラの場合、蒸気過熱器とと
もに蒸気再熱器も設けるとよい。
この場合蒸気再熱器も蒸気過熱器と同様であるが、循環
層部を流動層主燃焼部の温度制御部、蒸気過熱部、蒸気
再熱部の3つの部分に分け、それぞれの部分の流動化
(散気)ガス供給を独立させて各々に流動化ガス量調節
機構を設けて流動層主燃焼部温度、過熱器出口蒸気温
度、再熱器出口蒸気温度によつて各々の部分への流動化
(散気)ガス吹込風量を調節するとよい。
蒸気過熱循環層部や蒸気再熱循環層部での熱回収量が変
動しても流動層主燃焼部の温度制御用循環層部によつて
流動層主燃焼部の温度を介して補う形で熱回収量を調節
するため、流動層主燃焼部においては常に適切な温度を
保持しながら運転を継続することができる。
〔発明の効果〕
以上の様に本発明によれば、流動層温度を制御しながら
次の事が可能となる。
・ 過熱器又は再熱器の伝熱面積を従来の1/2〜10程度
とすることができる。
・ 過熱器又は再熱器への伝熱量を調節して蒸気過熱温
度を常に設定値に近い範囲に保持できる。このため減温
器が不要となり、また必要以上に高い温度にさらす不安
がなくなつて過熱器又は再熱器の寿命がのびる。
従つて、過熱器又は再熱器の補修費を小さなものとする
ことができる。さらに、循環層においては、下降する流
動媒体の流れの中に伝熱面があることから、弱い流動−
移動層であつても伝熱面周面に流動媒体の動かぬ部分は
生じにくく、従つてスケーリングやデポジツトの生成も
ほとんどなく熱回収量の経時変化はないといつてよい。
従つて、いたずらにスケール等による伝熱の低下を考慮
して伝熱面積に余裕を持たせたりする必要はなく、また
都市ごみ等スケーリングやデポジツトを生成し易い燃焼
物のボイラにも容易に過熱器ないし再熱器を設けること
ができる。このため、この様なものを対象とした設備に
おけるタービン効率を大巾に改善し、発電量を増加する
ことができる。従つて、熱回収部を燃焼部より独立させ
た層内型循環型流動層ボイラの実用上化において単に熱
回収を蒸気で行つたというにとどまらない、多大で多方
面にわたる効果を生じ、本発明の意義は大であるといえ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の流動層ボイラの蒸気温度制御装置の一
実施例を示す図、第2図及び第3図は伝熱管内に挿入す
る乱流促進材を示す図、第4図は流動化質量速度(Gm
f)と伝熱係数及び摩耗速度の関係を示す図、第5図及
び第7図は本発明の改善の対象となつた旋回流型流動床
式熱回収装置の一実施例を示す全体の縦断面図、第6図
は第5図のボイラ室のA−A線における矢視図、第8図
は熱回収室の流動空気量(Gmf)と熱回収室に循環され
る流動媒体循環量との関係を示す図、第9図は熱回収室
の散気ガス風量(Gmf)と下降移動層沈降速度の関係を
示す図、第10図は熱回収室下部の開口部に設けた仕切り
を説明するための断面図、第11図は第10図のD−D線に
おける矢視図、第12図、第13図、第14図、第15図及び第
16図は、夫々本発明の改善の対象となつた旋回流型流動
床式熱回収装置の他の実施例を示す全体の断面図、第17
図は第13図乃至第16図に示す実施例における熱回収室の
伝熱管並びに散気装置を説明するための図面、第18図は
同水管の垂直部分、及び開口部の配列を説明するための
図面、第19図、第20図及び第21図は、散気装置の設置状
態及び該散気装置に設けられたガス噴出口の開口の状態
を説明するための図面、第22図、第23図及び第24図は、
夫々第19図、第20図及び第21図に示す如き散気装置を設
けた場合における開口Bからのガス質量速度と開口A、
B、Cからのガス質量速度の関係を示す図面、第25図、
第26図及び第27図は、夫々第19図、第20図及び第21図に
示す如き散気装置を設けた場合における各噴出口から噴
出されるガスの質量速度の相関関係を示す図面、第28図
は散気装置を水平に設け、且つ噴出口を均一に設けた場
合と、第21図に示す如き散気装置を設けた場合における
平均散気ガス質量速度と平均伝熱量との関係を示す図
面、第29図は熱回収室平均散気ガス量と伝熱係数との関
係を示す図面、第30図は循環層部を2つに区分して使用
する場合を説明するための図面である。 1,51……炉、2,52……分散板、4,5,6,54,55,56,56′…
…空気室、8,58……反射壁仕切、9,59……循環層部(熱
回収部)、12,12′,62……散気装置、13,63……開口
部、15,15′,65……伝熱管、21,25……温度測定器、22,
26……温度制御器、24,27……流量調設ダンパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 犬丸 直樹 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 川口 一 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (56)参考文献 特開 昭49−95470(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉底部より上方に向けて流動化ガスを噴出
    させる空気分散板を1組又は2組以上備えると共に、該
    空気分散板端部上方に、該流動化ガスの上向流路をさえ
    ぎり、且つ、該流動化ガスを、上向き流路をさえぎられ
    ていないガス噴出部上方に向けて、反射転向せしめる反
    射仕切を設けることにより、上向流路をさえぎられてい
    ない噴出部上部に流動媒体が固定層ないし流動層状態で
    沈降する移動層を形成すると共に、上向流路をさえぎら
    れた噴出部近傍上部においては流動媒体が活性に流動化
    し、且つ前記反射仕切の作用によりこの部分の流動媒体
    を前記移動層上部に向つて旋回せしめることにより旋回
    型流動層を形成し、且つ、該反射仕切背部と炉壁又は反
    射仕切背部と反射仕切背部の間に熱回収室を形成せし
    め、運転中流動媒体の一部が前記反射仕切の上部を越え
    て熱回収室に入り込むように構成し、該熱回収室下部で
    且つ反射仕切の背面側に熱回収室内の流動媒体を固定層
    から移動層ないし弱い流動層状態の範囲で変化させるた
    めの通気用ガス散気装置を設けると共に、熱回収室の下
    部に該炉底の上方に通ずる開口を設けると共に熱回収室
    内に受熱流体を通ずる伝熱管を配備し、該熱回収室は複
    数の互いに独立して変化させ得る通気用ガス散気装置に
    より区分けされた旋回流型流動層ボイラにおいて、区分
    けされた該熱回収室の一部において少くとも一部の伝熱
    管中に受熱流体として蒸気を通し、該蒸気の該熱回収室
    の後流側温度により当該散気装置に供給するガス量を調
    節し、それ以外の散気装置に供給されるガス量は、流動
    層温度により制御するようにしたことを特徴とする旋回
    流動型層ボイラの蒸気昇温装置。
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