JP2989544B2 - 暗渠用内面平滑可撓継手 - Google Patents

暗渠用内面平滑可撓継手

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JP2989544B2
JP2989544B2 JP15032296A JP15032296A JP2989544B2 JP 2989544 B2 JP2989544 B2 JP 2989544B2 JP 15032296 A JP15032296 A JP 15032296A JP 15032296 A JP15032296 A JP 15032296A JP 2989544 B2 JP2989544 B2 JP 2989544B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は上下水道、共同溝、
洞道等暗渠用の可撓継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来使用されている継手には、図14
(a)に示すように、互いに対向する一対の角筒状また
は円筒状の暗渠a、a′の対向端部円周面に傾斜部b、
b′を設け、ゴム・合成樹脂等の可撓性材料からなり両
端部に止水用サイドバルブiを備える碇着止水部c、中
央部に断面V字形の外周側に膨出した膨出部dを有する
とともにこの膨出部dの基部間を膨出部よりも薄肉の平
坦部eで一体的に連結した短筒状の可撓止水継手fを傾
斜部b、b′の周面に水密的に取付けて地震等による地
盤の不等沈下を伴う時暗渠の相対変位を吸収させるとと
もに、これらの暗渠間の止水を行わしめようとしたタイ
プのものがある。なおgはスポンジ状の目地材である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の可撓止水継
手は、取付け時の状態が維持される平常時においては、
図14(a)に示されるように、継手fの内周面は暗渠
a、a′の内周面とほぼ同一の面を形成する平坦な面を
維持し、暗渠が下水道等の場合でも継手fの平坦部e上
に土砂等が堆積することはないが、図14(b)および
(c)に示すように暗渠a、a′が相互に離間する方向
に変位すると、継手fの平坦部eはある限度までは暗渠
a、a′相互間の変位に追随して伸長するが、この限度
を超えて暗渠a、a′が離間すると平坦部eは切断し継
手fの内周面の平坦性は失われる。その結果下水道等の
暗渠においては腐敗物や土砂等が膨出部d上に堆積した
り、また共同溝等では保守点検時の通行時足元が悪くな
るという不便がある。
【0004】継手fにおいては、V字形の膨出部dが3
角形の2辺を形成するのに対し平坦部eは同じ3角形の
1辺を形成するものであるから、たとえ平坦部eの厚み
を膨出部dの厚みと同じかまたはそれ以上としても、膨
出部dがほぼ直線状に変位するまで暗渠a、a′が離間
した場合には平坦部eがそれに追随して伸びることは実
際上不可能であり切断することも免れない。
【0005】また、図15に示すように暗渠a、a′が
相互に離間する方向に変位した場合平坦部eの幅が比較
的に狹いため、これを伸長させるために局部的に大きな
荷重が加わり継手の碇着止水部cに大きな引張り力P1
が作用する。この引張り力P1が内水圧P2と合わさっ
て継手の碇着止水部cを構築溝h、h′から引抜く方向
に力が作用する結果構築溝h、h′と止水用サイドバル
ブiとの間に隙間が生じ継手の止水機能が低下する。ま
た図14(c)に示すように、暗渠a、a′相互間に離
間する方向への変位と不等沈下が同時に生じた場合にも
平坦部の伸びはさらに助長され上記と同様な継手機能低
下を生じる。
【0006】本発明は上記従来の暗渠の継手の問題点に
かんがみなされたものであって、本発明の第一の目的
は、設置時に暗渠内周面に対して平滑であり、また暗渠
間に伸びや不等沈下が生じた場合でも平坦な内周面を維
持することができ、暗渠間に凹みや段差が生じることを
防止できる暗渠用内面平滑可撓継手を提供しようとする
ものである。
【0007】また本発明の第二の目的は、上記の目的に
加えて、暗渠間に伸びや不等沈下が生じた場合に止水機
能が低下しない暗渠用内面平滑可撓継手を提供しようと
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するため、請求項1記載の発明にかかる暗渠用内面平滑
継手は、ゴム・合成樹脂等の可撓性材料からなり、全体
として短筒状に形成されており、1対の相対向する暗渠
の端部間の目地に跨って配置される可撓継手であって、
該暗渠の内周面とほぼ同一の面を形成するおおむね平坦
な内周面を有し、暗渠の端部に固定される伸長部材碇着
止水部を両端部に有するとともに該伸長部材碇着止水部
間に形成され暗渠が相互に離間する方向に変位した時こ
の変位に追随して伸長する伸長部を有する可撓伸長部材
と、該可撓伸長部材の外周側に設けられ、暗渠の端部に
固定される耐力部材碇着止水部を両端に有するとともに
該耐力部材碇着部間に形成され1対の膨出基線から継手
の径方向に膨出する膨出部を有する可撓耐力部材とを備
え、該可撓伸長部材の該伸長部の幅は該可撓耐力部材の
該膨出部の膨出基線間の距離よりも大きく、該可撓耐力
部材の該膨出部は継手の外周側に向けて膨出しており、
該可撓伸長部材の該伸長部の中該可撓耐力部材の該膨出
部に対向する部分には複数の流体透過孔が形成されてい
ことを特徴とする。
【0009】また、本発明の目的を達成するため、請求
項2記載の暗渠用内面平滑継手は、ゴム・合成樹脂等の
可撓性材料からなり、全体として短筒状に形成されてお
り、1対の相対向する暗渠の端部間の目地に跨って配置
される可撓継手であって、該暗渠の内周面とほぼ同一の
面を形成するおおむね平坦な内周面を有し、暗渠の端部
に固定される伸長部材碇着止水部を両端部に有するとと
もに該伸長部材碇着止水部間に形成され暗渠が相互に離
間する方向に変位した時この変位に追随して伸長する伸
長部を有する可撓伸長部材と、該可撓伸長部材の外周側
に設けられ、暗渠の端部に固定される耐力部材碇着止水
部を両端に有するとともに該耐力部材碇着止水部間に形
成され1対の膨出基線から継手の径方向に膨出する膨出
部を有する可撓耐力部材とを備え、該可撓伸長部材の該
伸長部の幅は該可撓耐力部材の該膨出部の膨出基線間の
距離よりも大きく、該可撓伸長部材の該伸長部材碇着止
水部と該可撓耐力部材の該耐力部材碇着止水部とは一体
的に形成されていることを特徴とする。
【0010】請求項3記載の暗渠用内面平滑継手は、ゴ
ム・合成樹脂等の可撓性材料からなり、全体として短筒
状に形成されており、1対の相対向する暗渠の端部間の
目地に跨って配置される可撓継手であって、該暗渠の内
周面とほぼ同一の面を形成するおおむね平坦な内周面を
有し、暗渠の端部に固定される伸長部材碇着止水部を
端部に有するとともに該伸長部材碇着止水部間に形成さ
れ暗渠が相互に離間する方向に変位した時この変位に追
随して伸長する伸長部を有する可撓伸長部材と、該可撓
伸長部材の外周側に設けられ、暗渠の端部に固定される
耐力部材碇着止水部を両端に有するとともに該耐力部材
碇着止水部間に形成され1対の膨出基線から継手の径方
向に膨出する膨出部を有する可撓耐力部材とを備え、該
可撓伸長部材の該伸長部の幅は該可撓耐力部材の該膨出
部の膨出基線間の距離よりも大きく、該可撓伸長部材の
該伸長部材碇着止水部と該可撓耐力部材の該耐力部材碇
着止水部はそれぞれ継手の径方向に延長するフランジ状
に形成されており、相互にボルト止めされることを特徴
とする。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明によれば、継手を可撓伸長
部材と可撓耐力部材に分割し、可撓伸長部材の伸長部の
幅が可撓耐力部材の膨出部の膨出基線間の距離よりも大
きくなるように構成したので、伸長部の幅を充分大きく
とることにより、多くの伸長が可能となり、これによっ
て暗渠が相互に離間する方向に変位した時伸長部は平坦
面を維持したまゝ暗渠間の変位に追随して伸長すること
ができ、可撓耐力部材の膨出部がほぼ直線状になるまで
拡がった場合でも伸長部は切断することがない。したが
って膨出部が直線状になるまで拡がる継手の伸長許容限
界点において伸長部の内周面は暗渠の内周面とほぼ同一
の平滑内周面を維持することができる。
【0012】また本発明によれば、伸長部の幅を充分大
きくとれるので、伸長部が伸長する場合局部的に大きな
荷重が集中することがなく、したがって継手の碇着止水
部に大きな引張り力が加わることがないので、継手の碇
着止水部を構築溝から引抜こうとする力が軽減され、継
手の止水機能を実質的に低下させることがない。
【0013】また請求項記載の発明によれば、膨出部
は継手の外周側に向けて膨出しており、可撓伸長部材の
伸長部の中該膨出部に対向する部分に複数の流体透過孔
が形成されているので、内水圧等の圧力は流体透過孔を
通って可撓耐力部材の膨出部に直接加わることになり、
可撓伸長部材の伸長部には直接圧力が加わらず、その結
果可撓伸長部材の伸長部は平坦な内周面を維持すること
ができ、伸長部上における土砂等の堆積を防止すること
ができる。
【0014】また、可撓伸長部材の伸長部に内水圧等の
圧力が加わらないので、可撓伸長部材の碇着止水部を構
築溝から引抜こうとする力が軽減され、継手の止水機能
の低下を防止することができる。
【0015】請求項記載の発明によれば、伸長部材碇
着止水部と耐力部材碇着止水部とが一体的に形成されて
いるので、継手が全体として一体構造となり施工が容易
となる。
【0016】請求項記載の発明によれば、伸長部材碇
着止水部と耐力部材碇着止水部は、それぞれ継手の径方
向に延長するフランジ状に形成されており、相互にボル
ト止めされるので、両碇着止水部が強固に補強される。
【0017】またフランジ状の両碇着止水部の継手軸方
向外側に枠体を配設しこの枠体に穿設したボルト孔に挿
入したボルトにより両碇着止水部を枠体に固定すること
もできるので、本発明を枠体付き継手に適用することが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
実施形態について説明する。図1〜図9は本発明をコン
クリート打設型ボックスカルバートに適用した実施形態
を示すもので、図1は図2のI−I線断面図で、平常時
における部分断面図、図2はボックスカルバートの斜視
図、図3は可撓伸長部材の1例を示す断面図、図4、図
5は可撓耐力部材の例を示す断面図、図6、図7は対向
する暗渠間に伸び変位が生じた場合の継手の状態を示す
断面図、図8、図9は対向する暗渠間に伸び変位および
不等沈下が複合して生じた場合の継手の状態を示す断面
図である。
【0019】図2において、1は本発明にかかる暗渠用
継手を示し、2、2′はコンクリート打設型ボックスカ
ルバートからなる暗渠である。この1対の暗渠2、2′
の対向端部どうしは本発明にかかる継手1により接続さ
れる。
【0020】この暗渠の継手1は、図1に示すように、
暗渠2、2′の対向端部の内周面側の周縁に傾斜部3、
3′が形成されている。暗渠2、2′間の目地にはスポ
ンジゴム等からなる目地材4が充填されている。
【0021】暗渠2、2′の傾斜部3、3′に跨るよう
にして、ゴム・合成樹脂等の可撓弾性材料からなり、全
体として短筒状に形成された可撓継手1が配設されてい
る。この継手1は、可撓伸長部材5と可撓耐力部材6の
2つの別体の構成要素からなる。
【0022】可撓伸長部材5は、暗渠2、2′の内周面
2a、2a′とほぼ同一の面を形成する平坦な内周面5
aを有し、暗渠2、2′の端部に埋設され固定される伸
長部材碇着止水部5b、5b′を両端に備えている。碇
着止水部5b、5bは可撓伸長部材5の各端部から継手
の外周側に垂直に突出する突出部5c、5cとその先端
に一体に形成された断面円形の止水用サイドバルブ5
d、5dを備えている。伸長部材碇着止水部5b、5b
の間には、暗渠2、2′が相互に離間する方向に変位し
た時この変位に追随して伸長する伸長部5eが形成され
ている。伸長部5eの中可撓耐力部材6の膨出部6a
(後述)に対向する側部または上部には複数の通水孔
(通気孔)7が穿設されている。
【0023】可撓耐力部材6は可撓伸長部材5の外周側
に可撓伸長部材5とは別体の部材として設けられてい
る。可撓耐力部材6は暗渠2、2′の端部において伸長
部材碇着止水部5b、5bの継手軸方向内側に埋設され
固定される耐力部材碇着止水部6b、6bを両端に備え
ている。碇着止水部6b、6bは可撓耐力部材6の各端
部から継手の外周側に斜めに突出する突出部6c、6c
とその先端に一体に形成された断面円形の止水用サイド
バルブ6d、6dを備えている。
【0024】碇着止水部6b、6bの継手軸方向内側に
は、可撓伸長部材5の伸長部5eの外周面と接触するよ
うに配置され伸長部5eを内水圧に対して支持する伸長
部支持部6e、6eと、該伸長部支持部6e、6eの継
手軸方向内側の終端縁に位置する1対の膨出基線8、8
(ここから膨出部6aの膨出が開始される可撓耐力部材
6の内周側の周方向に延長する線)から継手の径方向に
膨出する膨出部6aが形成されている。膨出部6aは暗
渠2、2′の傾斜面3、3′に支持されるように配置さ
れておりほぼV字形の断面を有している。
【0025】可撓伸長部材5の伸長部5eの外周面には
可撓耐力部材6の膨出基線8、8の継手軸方向内側に嵌
合する1対の位置決め突条5f、5fが形成されてお
り、伸長部5は伸長部支持部6e、6eに支持されるよ
うにして配置されている。施工を容易にするため、伸長
部支持部6e、6eと伸長部5eとを接着剤により仮接
着しておいてもよい。可撓伸長部材5の伸長部5eの幅
すなわち可撓伸長部材の伸長に寄与する部分の幅Wは可
撓耐力部材6の膨出部6aの膨出基線8、8間の距離D
よりも大きくなるように構成されており、図示の実施形
態においては、WはDの3倍以上の大きさを有する。
【0026】可撓伸長部材5の材料としては充分な可撓
性と弾性および強度を有し伸び率が比較的に大きい材質
のものが好ましい。可撓耐力部材6の材料としては充分
な可撓性と弾性および強度を有するが伸び率は可撓伸長
部材5に比べて低い材質のものが好ましい。可撓耐力部
材6には、図5に示すように、その強度を増強するため
に補強布6gを埋設してもよい。この補強布6gは耐力
部材6の材質が充分な強度を有している場合は設けなく
てもよい。
【0027】次に上記構成の継手の動作について説明す
る。継手の設置時および暗渠間に伸び変位(暗渠が離間
する方向の変位)等の変位が生じない平常時において、
継手1は図1の状態にあり、可撓伸長部材5は非伸長状
態にあって、その平坦な内周面5aにより暗渠2、2′
の内周面2a、2a′と同一周面の平滑内周面が形成さ
れている。
【0028】また、暗渠2、2′が下水道等強大な内水
圧がかかる場合は、暗渠2、2′内部の水は通水孔7を
通って可撓耐力部材6の膨出部6aによって形成される
空間内に流入し、暗渠の内水圧は膨出部6aに直接加わ
ることになり、可撓伸長部材5の伸長部5eには直接内
水圧は加わらない。したがって、伸長部5eは平坦な内
周面を維持することができ、伸長部5eが凹んでそこに
土砂等が堆積することを防止することができる。
【0029】暗渠2、2′間に図6に示すように伸び変
位が生じた場合は、可撓伸長部材5の伸長部5eは平坦
な内周面を維持したまゝ暗渠間の変位に追随して伸長す
る。そして、図7に示すように、膨出部6aがほぼ直線
状になる極限位置まで開いた場合、従来の継手において
は伸長部は切断していたが、本発明においては伸長部5
eの幅Wを膨出部6aの膨出基線8、8間の距離Dより
も充分大きくとってあるため、従来の継手のようにW=
Dの場合に比べて伸長部5eの伸び率を小さくすること
ができ、膨出部6aがほぼ直線状になる継手の伸長許容
限界点においても伸長部5eの伸び率を破断限界値以下
に設定することにより伸長部5eの切断を防ぐことがで
きる。したがって膨出部6aが直線状に拡がった図7の
場合でも伸長部5eは暗渠2、2′の内周面2a、2
a′とほぼ同一の平滑内周面を維持することができる。
【0030】また暗渠2、2′間に伸び変位と不等沈下
が複合して生じた場合でも、図8に示すように伸長部5
eは平坦内周面を維持したまゝ暗渠間の変位に追随して
伸長することができるので、伸長部5eの切断により急
激な段差が生じることがなく、図9に示すように膨出部
6aがほぼ直線状に拡がった継手の伸長許容限界点にお
いても伸長部5eはほぼ平坦な内周面を維持することが
できる。
【0031】図10は本発明の他の実施形態を示す部分
断面図である。図10以下の各図において、図1の実施
形態と機能上同一の構成要素は図1と同一符号で示し、
その説明を省略する。
【0032】図10の実施形態は対応を必要とする暗渠
間の変位が比較的に小さい場合に好適なもので、可撓伸
長部材5と可撓耐力部材6を別々に押出し成形した後、
加硫時に点線14の部分で両部材5、6の面を溶剤で拭
き接着させることにより両部材5、6を一体化してあ
る。これによって可撓伸長部材5の主たる碇着止水機能
は可撓耐用部材6の碇着止水部6bが兼用することとな
り、可撓伸長部材5の伸長部材碇着止水部5bは補助的
な碇着止水作用を果すものとなる。
【0033】図10の構成により、継手全体として一体
構造となるので、可撓伸長部材5と可撓耐力部材6を別
々に施工する場合に比べて施工が簡単で容易となる。た
だし図1の実施形態と比べて可撓伸長部材5の伸長部5
eの長さは短くなるので継手の変位に追随できる範囲は
その分短くなる。
【0034】図11は本発明の他の実施形態を示す部分
断面図である。この実施形態も図10の実施形態と同様
に可撓伸長部材5と可撓耐力部材6を碇着止水部で接合
して一体化したものである。この実施形態においては、
両部材5と6の碇着止水部は完全に共通の碇着止水部1
0によって構成されている。この碇着止水部10は止水
用のサイドバルブ10aを備えている。この実施形態は
暗渠2、2′の壁厚が薄い場合に好適なもので、比較的
に薄い壁厚にかかわらず充分な変位を可能とするため、
可撓耐力部材6は2列の膨出部6a−1、6a−2と3
列の伸長部支持部6e−1、6e−2、6e−3を備え
ており、可撓伸長部材5も2列の通水孔7−1、7−2
を備えている。
【0035】図12は本発明の他の実施形態を示す部分
断面図である。この実施形態においては可撓伸長部材5
の碇着止水部5bの突出部5cと可撓耐力部材6の碇着
止水部6bの突出部6cはそれぞれフランジ状に形成さ
れおり、相互にボルト12およびナット13によりボル
ト止めされている。この構成により両碇着止水部5b、
6bが強固に補強される。
【0036】また伸長部材碇着止水部5bのフランジ状
突出部5cの継手軸方向外側に枠体(図示せず)を配置
し、ボルト12を両突出部6c、5cおよびこの枠体に
穿設したボルト孔に貫通しナット13で緊締することに
より両碇着止水部5b、6bを枠体に固定することがで
き、これによって本発明をコンクリート打設型暗渠のみ
ならずプレキャストボックスカルバート等設置型の暗渠
にも適用することができる。
【0037】図13は本発明のさらに他の実施形態を示
す部分断面図である。上記の各実施形態はいずれも主と
して継手に対しかかる内水圧が外水圧よりも高い場合に
対応するように設計したものである(外水圧が高い場合
も可撓耐力部材の肉厚を厚くすることにより対応は可能
であるが)。これに対して図13の実施形態は可撓耐力
部材16の膨出部16aが継手の内周側に向けて膨出し
ている点で上記各実施形態と異り、外水圧が内水圧より
も高い場合に好適なものである。
【0038】図13において、可撓耐力部材16の碇着
止水部16bは継手軸方向に延長する突出部16cとそ
の先端に形成された止水用サイドバルブ16dを備えて
おり、膨出部16aはその内周部16eにおいて可撓伸
長部材5の位置決め突条5f、5f間に係止されてい
る。
【0039】この実施形態によれば、暗渠2、2′の外
周面2b、2b側から流入した水による外水圧は膨出部
16aにより受圧され、可撓伸長部材5は外水圧によっ
て影響を受けることなく平坦な内周面を維持することが
できる。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、継手を可撓伸長部材と可撓耐力部材に分割
し、可撓伸長部材の伸長部の幅が可撓耐力部材の膨出部
の膨出基線間の距離よりも大きくなるように構成したの
で、伸長部の幅を充分大きくとることにより、多くの伸
長が可能となり、これによって暗渠が相互に離間する方
向に変位した時伸長部は平坦面を維持したまゝ暗渠間の
変位に追随して伸長することができ、可撓耐力部材の膨
出部がほぼ直線状になるまで拡がった場合でも伸長部は
切断することがない。したがって膨出部が直線状になる
まで拡がる継手の伸長許容限界点において伸長部の内周
面は暗渠の内周面とほぼ同一の平滑内周面を維持するこ
とができる。
【0041】また本発明によれば、伸長部の幅を充分大
きくとれるので、伸長部が伸長する場合局部的に大きな
荷重が集中することがなく、したがって継手の碇着止水
部に大きな引張り力が加わることがないので、継手の碇
着止水部を構築溝から引抜こうとする力が軽減され、継
手の止水機能を実質的に低下させることがない。
【0042】また請求項記載の発明によれば、膨出部
は継手の外周側に向けて膨出しており、可撓伸長部材の
伸長部の中該膨出部に対向する部分に複数の流体透過孔
が形成されているので、内水圧等の圧力は流体透過孔を
通って可撓耐力部材の膨出部に直接加わることになり、
可撓伸長部材の伸長部には直接圧力が加わらず、その結
果可撓伸長部材の伸長部は平坦な内周面を維持すること
ができ、伸長部上における土砂等の堆積を防止すること
ができる。
【0043】また、可撓伸長部材の伸長部に内水圧等の
圧力が加わらないので、可撓伸長部材の碇着止水部を構
築溝から引抜こうとする力が軽減され、継手の止水機能
の低下を防止することができる。
【0044】請求項記載の発明によれば、伸長部材碇
着止水部と耐力部材碇着止水部とが一体的に形成されて
いるので、継手が全体として一体構造となり施工が容易
となる。
【0045】請求項記載の発明によれば、伸長部材碇
着止水部と耐力部材碇着止水部はそれぞれ継手の径方向
に延長するフランジ状に形成されており、相互にボルト
止めされるので、両碇着止水部が強固に補強される。
【0046】またフランジ状の両碇着止水部の継手軸方
向外側に枠体を配設しこの枠体に穿設したボルト孔に挿
入したボルトにより両碇着止水部を枠体に固定すること
もできるので、本発明を枠体付き継手に適用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の暗渠用内面平滑継手の1実施形態を示
す部分断面図である。
【図2】図1の継手が適用されるボックスカルバートの
斜視図である。
【図3】可撓伸長部材の1例を示す断面図である。
【図4】可撓耐力部材の1例を示す断面図である。
【図5】可撓耐力部材の他の例を示す断面図である。
【図6】同実施形態の継手の伸び変位の中間状態を示す
断面図である。
【図7】同実施形態の継手の伸び変位の極限の状態を示
す断面図である。
【図8】同実施形態の継手の伸び、不等沈下複合変位の
中間の状態を示す断面図である。
【図9】同実施形態の継手の伸び、不等沈下複合変位の
極限の状態を示す断面図である。
【図10】本発明の継手の他の実施形態を示す部分断面
図である。
【図11】本発明の継手の他の実施形態を示す部分断面
図である。
【図12】本発明の継手の他の実施形態を示す部分断面
図である。
【図13】本発明の継手の他の実施形態を示す部分断面
図である。
【図14】従来の暗渠の継手の1例を示す部分断面図で
ある。
【図15】従来の暗渠の継手の1例を示す部分断面図で
ある。
【符号の説明】
5 可撓伸長部材 5e 伸長部 6 可撓耐力部材 6a 膨出部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム・合成樹脂等の可撓性材料からな
    り、全体として短筒状に形成されており、1対の相対向
    する暗渠の端部間の目地に跨って配置される可撓継手で
    あって、該暗渠の内周面とほぼ同一の面を形成するおお
    むね平坦な内周面を有し、暗渠の端部に固定される伸長
    部材碇着止水部を両端部に有するとともに該伸長部材碇
    着止水部間に形成され暗渠が相互に離間する方向に変位
    した時この変位に追随して伸長する伸長部を有する可撓
    伸長部材と、該可撓伸長部材の外周側に設けられ、暗渠
    の端部に固定される耐力部材碇着止水部を両端に有する
    とともに該耐力部材碇着止水部間に形成され1対の膨出
    基線から継手の径方向に膨出する膨出部を有する可撓耐
    力部材とを備え、該可撓伸長部材の該伸長部の幅は該可
    撓耐力部材の該膨出部の膨出基線間の距離よりも大き
    く、該可撓耐力部材の該膨出部は継手の外周側に向けて
    膨出しており、該可撓伸長部材の該伸長部の中該可撓耐
    力部材の該膨出部に対向する部分には複数の流体透過孔
    が形成されていることを特徴とする暗渠用内面平滑可撓
    継手。
  2. 【請求項2】 ゴム・合成樹脂等の可撓性材料からな
    り、全体として短筒状に形成されており、1対の相対向
    する暗渠の端部間の目地に跨って配置される可撓継手で
    あって、該暗渠の内周面とほぼ同一の面を形成するおお
    むね平坦な内周面を有し、暗渠の端部に固定される伸長
    部材碇着止水部を両端部に有するとともに該伸長部材碇
    着止水部間に形成され暗渠が相互に離間する方向に変位
    した時この変位に追随して伸長する伸長部を有する可撓
    伸長部材と、該可撓伸長部材の外周側に設けられ、暗渠
    の端部に固定される耐力部材碇着止水部を両端に有する
    とともに該耐力部材碇着止水部間に形成され1対の膨出
    基線から継手の径方向に膨出する膨出部を有する可撓耐
    力部材とを備え、該可撓伸長部材の該伸長部の幅は該可
    撓耐力部材の該膨出部の膨出基線間の距離よりも大き
    く、該可撓伸長部材の該伸長部材碇着止水部と該可撓耐
    力部材の該耐力部材碇着止水部とは一体的に形成されて
    いることを特徴とする暗渠用内面平滑可撓継手。
  3. 【請求項3】 ゴム・合成樹脂等の可撓性材料からな
    り、全体として短筒状に形成されており、1対の相対向
    する暗渠の端部間の目地に跨って配置される可撓継手で
    あって、該暗渠の内周面とほぼ同一の面を形成するおお
    むね平坦な内周 面を有し、暗渠の端部に固定される伸長
    部材碇着止水部を両端部に有するとともに該伸長部材碇
    着止水部間に形成され暗渠が相互に離間する方向に変位
    した時この変位に追随して伸長する伸長部を有する可撓
    伸長部材と、該可撓伸長部材の外周側に設けられ、暗渠
    の端部に固定される耐力部材碇着止水部を両端に有する
    とともに該耐力部材碇着止水部間に形成され1対の膨出
    基線から継手の径方向に膨出する膨出部を有する可撓耐
    力部材とを備え、該可撓伸長部材の該伸長部の幅は該可
    撓耐力部材の該膨出部の膨出基線間の距離よりも大き
    く、該可撓伸長部材の該伸長部材碇着止水部と該可撓耐
    力部材の該耐力部材碇着止水部はそれぞれ継手の径方向
    に延長するフランジ状に形成されており、相互にボルト
    止めされることを特徴とする暗渠用内面平滑可撓継手。
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