JP2988849B2 - アクリル酸製造用触媒およびこの触媒を用いたアクリル酸の製造方法 - Google Patents

アクリル酸製造用触媒およびこの触媒を用いたアクリル酸の製造方法

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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリル酸製造用触媒
およびこの触媒を用いたアクリル酸の製造方法に関す
る。詳しくは、アクロレインまたはアクロレイン含有ガ
スの気相接触酸化によるアクリル酸製造用触媒およびこ
の触媒の存在下にアクロレインまたはアクロレイン含有
ガスを気相接触酸化してアクリル酸を製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】アクロレインまたはアクロレイン含有ガ
スの気相接触酸化反応によりアクリル酸を効率よく製造
するために種々の改良触媒が提案されている。従来提案
されている触媒の大部分はモリブデンおよびバナジウム
を主成分とするものである。例えば、特公昭44−12
129号公報にはモリブデン、バナジウム、タングステ
ンからなる触媒、特公昭49−11371号公報にはモ
リブデン、バナジウム、銅、タングステン、クロムから
なる触媒、特公昭50−25914号公報にはモリブデ
ン、バナジウムからなる触媒、特開昭52−85091
号公報にはモリブデン、バナジウム、銅、(アンチモ
ン、ゲルマニウムの少なくとも一種の元素)からなる触
媒が記載されている。
【0003】しかしながら、これら従来のモリブデン−
バナジウム系触媒は、工業的実施においてアクリル酸の
収率が不十分であったり、活性の低下が速く触媒寿命の
点において十分満足できるとはいえない。このため、活
性および安定性に優れ、長期にわたって高収率かつ安定
してアクリル酸の製造を可能とするアクリル酸製造用触
媒の開発が望まれている。
【0004】一方、酸強度(H0 )(以下、単に「酸強
度」または「H0 」という場合もある)が−11.93
以下の固体酸は通常固体超強酸と呼ばれており、例えば
「触媒」第31巻、第7号(1989)第512〜51
8頁に詳しく紹介されている。この文献によれば、超強
酸は100%硫酸より強い酸性と定義され(H0 ≦−1
1.93)、炭化水素の分解、異性化、アルキル化、重
合、アシル化、脱水、脱水素などの酸触媒反応と称され
る反応において通常の酸触媒に比べてより穏やかな条件
で用いることができると報告されている。しかしなが
ら、このような超強酸が、特にモリブデン−バナジウム
系触媒との組合せにおいてアクロレインまたはアクロレ
イン含有ガスの気相接触酸化反応に有効であることはま
ったく知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、アクロレインまたはアクロレイン含有ガスの気
相接触反応によりアクリル酸を高収率で製造するアクリ
ル酸製造用触媒を提供することである。
【0006】本発明の他の目的は、アクロレインまたは
アクロレイン含有ガスの気相接触反応によりアクリル酸
を長期にわたって安定して製造するアクリル酸製造用触
媒を提供することである。
【0007】本発明のさらに他の目的は、アクロレイン
またはアクロレイン含有ガスの気相接触反応によりアク
リル酸を製造する触媒であって、触媒活性および寿命に
優れ、長期にわたって高収率かつ安定してアクリル酸の
製造を可能とする新規なアクリル酸製造用触媒を提供す
ることである。
【0008】本発明の別の目的は、上記アクリル酸製造
用触媒を用いて効率よくアクリル酸を製造する方法を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らの研究によれ
ば、アクリル酸製造用触媒として一般に知られているモ
リブデン−バナジウム系複合酸化物に酸強度が−11.
93以下の固体酸を組合せて得られる触媒組成物は、従
来の触媒よりも低い温度で高い活性を示し、かつ触媒の
安定性に優れていることを見出し、この知見に基づいて
本発明を完成するに到った。
【0010】すなわち、上記諸目的は、アクロレインま
たはアクロレイン含有ガスを気相にて分子状酸素または
分子状酸素含有ガスにより酸化してアクリル酸を製造す
るための触媒であって、(A)モリブデンおよびバナジ
ウムを必須成分とする、アクロレインの気相接触酸化に
よるアクリル酸製造用複合酸化物、および(B)酸強度
(H0 )が−11.93以下(H0 ≦−11.93)の
固体酸を含有してなるアクリル酸製造用触媒によって達
成される。
【0011】本発明は、成分(A)が一般式(1): Moa b c Cud e g (式中、Moはモリブデン、Vはバナジウム、Wはタン
グステン、Cuは銅、XはMg、Ca、SrおよびBa
よりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素、そして
Oは酸素であり、a、b、c、d、eおよびgはそれぞ
れMo、V、W、Cu、XおよびOの原子比を示し、a
=12とするとき、2≦b≦14、0≦c≦12、0<
d≦6、0≦e≦3であり、gは各々の元素の酸化状態
によって定まる数値である)で表される複合酸化物であ
るアクリル酸製造用触媒を示すものである。本発明はま
た、成分(A)が一般式(2): Moa b c Cud e f g (式中、Moはモリブデン、Vはバナジウム、Wはタン
グステン、Cuは銅、XはMg、Ca、SrおよびBa
よりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素、YはT
i、Zr、Ce、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Z
n、Nb、Sn、Sb、PbおよびBiよりなる群から
選ばれる少なくとも一種の元素、そしてOは酸素であ
り、a、b、c、d、e、fおよびgはそれぞれMo、
V、W、Cu、X、YおよびOの原子比を示し、a=1
2とするとき、2≦b≦14、0≦c≦12、0<d≦
6、0≦e≦3、0≦f≦3であり、gは各々の元素の
酸化状態によって定まる数値である)で表される複合酸
化物であるアクリル酸製造用触媒を示すものである。本
発明はまた、成分(B)がSO4 /周期律表第IV族金
属酸化物超強酸であるアクリル酸製造用触媒を示すもの
である。本発明はまた、周期律表第IV族金属がジルコ
ニウム、チタニウム、スズおよびハフニウムよりなる群
から選ばれる少なくとも一種であるアクリル酸製造用触
媒を示すものである。本発明はまた、成分(B)がSO
4 /酸化鉄超強酸であるアクリル酸製造用触媒を示すも
のである。本発明はさらに、成分(B)がSO4 /酸化
ケイ素超強酸であるアクリル酸製造用触媒を示すもので
ある。本発明はさらに、成分(B)がSO4 /酸化アル
ミニウム超強酸であるアクリル酸製造用触媒を示すもの
である。本発明はさらに、成分(B)が酸化タングステ
ン、酸化モリブデンまたはタングステン−モリブデン複
合酸化物/酸化ジルコニウム超強酸であるアクリル酸製
造用触媒を示すものである。本発明はさらに、成分
(B)が酸化タングステン/酸化スズ、酸化チタン、酸
化鉄、またはスズ、チタニウムおよび鉄よりなる群から
選ばれる少なくとも2種の元素の複合酸化物超強酸であ
るアクリル酸製造用触媒を示すものである。本発明はさ
らに、成分(B)がリンタングステン酸および/または
そのアルカリ金属塩超強酸であるアクリル酸製造用触媒
を示すものである。本発明はさらに、成分(A)に対す
る成分(B)の割合(酸化物換算)が0.1〜30重量
%であるアクリル酸製造用触媒を示すものである。
【0012】上記諸目的はまた、アクロレインまたはア
クロレイン含有ガスを気相にて分子状酸素または分子状
酸素含有ガスにより酸化してアクリル酸を製造する気相
接触酸化反応において、該反応を上記いずれか一つに記
載のアクリル酸製造用触媒の存在下に行うことよりなる
アクリル酸の製造方法によっても達成される。
【0013】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】成分(A):成分(A)としては、アクロ
レインの気相接触酸化反応によるアクリル酸製造用触媒
として従来公知のモリブデンおよびバナジウムを必須成
分とする複合酸化物触媒のいずれも使用することができ
る。これらのうち、下記一般式(1): Moa b c Cud e g (式中、Moはモリブデン、Vはバナジウム、Wはタン
グステン、Cuは銅、XはMg、Ca、SrおよびBa
よりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素、そして
Oは酸素であり、a、b、c、d、eおよびgはそれぞ
れMo、V、W、Cu、XおよびOの原子比を示し、a
=12とするとき、2≦b≦14、0≦c≦12、0<
d≦6(例えば、0.1≦d≦6)、0≦e≦3であ
り、gは各々の元素の酸化状態によって定まる数値であ
る)で表される複合酸化物が好適に用いられる。特に、
下記一般式(2): Moa b c Cud e f g (式中、Moはモリブデン、Vはバナジウム、Wはタン
グステン、Cuは銅、XはMg、Ca、SrおよびBa
よりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素、YはT
i、Zr、Ce、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Z
n、Nb、Sn、Sb、PbおよびBiよりなる群から
選ばれる少なくとも一種の元素、そしてOは酸素であ
り、a、b、c、d、e、fおよびgはそれぞれMo、
V、W、Cu、X、YおよびOの原子比を示し、a=1
2とするとき、2≦b≦14、0≦c≦12、0<d≦
6(例えば、0.1≦d≦6)、0≦e≦3、0≦f≦
3であり、gは各々の元素の酸化状態によって定まる数
値である)で表される複合酸化物が好適に用いられる。
【0015】これら複合酸化物の調製方法には特に制限
はなく従来公知の方法により調製することができる。出
発原料としての各元素成分を含有する化合物の種類には
特に制限はなく、各元素成分を含有する酸化物または焼
成によって酸化物を生成する化合物であればいずれも使
用することができる。焼成によって酸化物を生成する化
合物としては、水酸化物、金属酸、硝酸塩、炭酸塩、ア
ンモニウム塩、酢酸塩、ギ酸塩などを挙げることができ
る。上記元素成分を2以上含有する化合物も使用するこ
とができる。
【0016】通常、これら出発原料としての各元素成分
を含有する化合物の所要量を、例えば水性媒体中に適宜
溶解し、加熱攪拌した後、蒸発乾固し、更に必要により
粉砕することにより目的とする成分(A)の複合物が得
られる。
【0017】成分(B):成分(B)としての固体超強
酸には、前記の「触媒」にも記載のように、硫酸担持超
強酸および酸化物担持超強酸が知られており、これらの
代表例として次の超強酸(1)〜(7)を挙げることが
できる。
【0018】(1)SO4 /周期律表第IV族金属酸化
物超強酸 ここで、周期律表第IV族金属としては、ジルコニウ
ム、チタニウム、スズおよびハフニウムが好適に用いら
れる。これらは混合して使用することもできる。代表例
としては、SO4 /酸化ジルコニウム、SO4 /酸化チ
タン、SO4 /酸化スズおよびSO4 /酸化ハフニウム
を挙げることができる。そして、それぞれSO4 /Zr
2 、SO4 /TiO2 、SO4 /SnO2 およびSO
4 /HfO2 と表される。これら超強酸は前記の「触
媒」のほか、「Advances in Cataly
sis」、vol.37,p.182−191(199
0)、「Applied Catalysis」、vo
l.61,p.1−25(1990)などに記載されて
いる。
【0019】これら超強酸の調製方法を、ジルコニウム
を例に挙げて説明すると、水酸化ジルコニウムまたは無
定形の酸化ジルコニウムを硫酸根含有溶液、例えば硫酸
あるいは硫酸水溶液と接触させた後、過剰の硫酸根含有
溶液を除去し、次いで乾燥した後、空気または窒素など
の不活性ガス雰囲気中で350〜800℃、好ましくは
400〜700℃の温度で1〜10時間、好ましくは2
〜8時間程度焼成することによりSO4 /酸化ジルコニ
ウム超強酸が得られる。その他の金属の場合もそれぞれ
の水酸化物または無定形の酸化物を原料として同様に調
製することができる。
【0020】このようにして得られる超強酸において
は、硫酸根(SO4 2-)が金属酸化物に結合もしくは担
持されていると一般に考えられており、前記の「触
媒」、「Advances in Catalysi
s」にもSO4 /金属酸化物(MeOx )として表示さ
れていることから、本発明において使用する超強酸もこ
のような表示方法にしたがって表示する。
【0021】(2)SO4 /酸化鉄超強酸 この超強酸は、SO4 /Fe2 3 と表示され、そして
前記の「触媒」、「Advances in Cata
lysis」のほかに、「ChemistryLett
ers」、p.1259−1260(1979)などに
記載されている。
【0022】この超強酸は、鉄の水酸化物もしくは無定
形の酸化物を硫酸根含有溶液、例えば硫酸または硫酸水
溶液と接触させた後、過剰の硫酸根含有溶液を除去し、
次いで乾燥した後、空気または窒素ガスなどの不活性ガ
ス雰囲気中で350〜800℃、好ましくは400〜6
50℃の温度で1〜10時間、好ましくは2〜8時間程
度焼成して得られる。
【0023】(3)SO4 /酸化ケイ素超強酸 この超強酸は、SO4 /SiO2 と表示され、そして前
記の「触媒」、「Advances in Catal
ysis」などに記載されている。
【0024】この超強酸は、シリカゲルを硫黄含有化合
物、例えば塩化スルフリルと接触させた後、乾燥し、次
いで空気または窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気中で3
00〜600℃、好ましくは350〜500℃の温度で
1〜10時間、好ましくは2〜8時間程度焼成して得ら
れる。
【0025】(4)SO4 /酸化アルミニウム超強酸 この超強酸は、SO4 /Al2 3 と表され、そして前
記の「触媒」、「Advances in Catal
ysis」などに記載されている。
【0026】この超強酸は、γ−アルミナまたは水酸化
アルミニウムを硫酸根含有溶液、例えば硫酸あるいは硫
酸水溶液と接触させた後、過剰の硫酸根含有溶液を除去
し、次いで乾燥した後、空気または窒素ガスなどの不活
性ガス雰囲気中で350〜800℃、好ましくは400
〜700℃の温度で1〜10時間、好ましくは2〜8時
間程度焼成して得られる。
【0027】(5)酸化タングステン、酸化モリブデン
またはタングステン−モリブデン複合酸化物/酸化ジル
コニウム超強酸 これら超強酸は、WO3 /ZrO2 、MoO3 /ZrO
2 およびWO3 −MoO3 /ZrO2 と表される。前記
の「触媒」、「Chemistry Letter
s」、「Advances in Catalysi
s」のほか、「J.Chem.Soc.,Chem.C
ommun.」p.1059−1060(1988)な
どに記載されている。
【0028】これら超強酸は、水酸化ジルコニウムまた
は無定形の酸化ジルコニウムにタングステンおよび/ま
たはモリブデンの化合物を担持し、次いで空気または窒
素ガスなどの不活性ガス雰囲気中で500〜1000
℃、好ましくは650〜850℃の温度で1〜10時
間、好ましくは2〜8時間程度焼成して得られる。
【0029】酸化タングステン、酸化モリブデンまたは
タングステン−モリブデン複合酸化物の担持量は通常酸
化ジルコニウムの1〜40重量%である。
【0030】(6)酸化タングステン/酸化スズ、酸化
チタン、酸化鉄、またはスズ、チタニウムおよび鉄より
なる群から選ばれる少なくとも2種の元素の複合酸化物
超強酸 これら超強酸は、WO3 /SnO2 、WO3 /Ti
2 、WO3 /Fe2 3、WO3 /SnO2 −TiO
2 、WO3 /SnO2 −Fe2 3 、WO3 /TiO2
−Fe2 3 またはWO3 /SnO2 −TiO2 −Fe
2 3 と表され、そして前記の「触媒」のほか、「St
ud.Surf.Soc.Catal.」、vol.7
5,p.2613−16(1953)に記載されてい
る。
【0031】これら超強酸は、水酸化第二スズ、無定形
の酸化第二スズ、水酸化チタン、無定形の酸化チタン、
水酸化第二鉄および無定形の酸化第二鉄よりなる群から
選ばれる少なくとも一種の化合物にタングステン化合物
を担持し、次いで空気または窒素ガスなどの不活性ガス
雰囲気中で650〜1200℃、好ましくは650〜1
000の温度で1〜10時間、好ましくは2〜8時間程
度焼成して得られる。
【0032】酸化タングステンの担持量は通常酸化ス
ズ、酸化チタンなどの酸化物の1〜40重量%である。
【0033】(7)リンタングステン酸および/または
そのアルカリ金属塩超強酸 これら超強酸はH3 1 1240およびH3- x x 1
1240(ここで、Aはアルカリ金属(ナトリウム、カ
リウム、ルビジウムおよびセシウム)であり、0<x<
3)である)と表される。これら超強酸は「Chem.
Tech.」November(1993),p.28
−29に記載されている。
【0034】これら超強酸はリンタングステン酸または
そのアルカリ塩を空気または窒素ガスなどの不活性ガス
雰囲気中で350〜500℃、好ましくは380〜45
0℃の温度で1〜10時間、好ましくは2〜8時間程度
焼成することにより得られる。
【0035】本発明の成分(B)としては、上記のよう
な各種超強酸を組み合わせて使用することもできる。
【0036】なお、成分(B)としての固体酸のなかに
は−16.04以下の酸強度(H0≦−16.04)を
示すものもあるが、−16.04より強い酸強度の測定
方法は未だ確立されていないので、その値を特定するこ
とはできない。しかし、前記の超強酸(1)〜(7)は
いずれも−11.93より強い酸強度を示すものであ
り、本発明の成分(B)として有効に使用することがで
きる。
【0037】酸強度(H0 ):本発明における酸強度は
一般に用いられている次のような方法によって測定し
た。
【0038】測定する試料が白色の場合、試料をベンゼ
ン中に浸漬し、これにpKa値が既知の酸塩基変換指示
薬を含むベンゼン溶液を添加し、試料表面の指示薬の酸
性色への変化を観察し、酸性色に変色するpKaの最も
小さい値を酸強度とする。使用する指示薬は次のとおり
である: 指示薬名(pKa):m−ニトロトルエン(−12.
0)、p−ニトロトルエン(−12.4)、p−ニトロ
クロロベンゼン(−12.7)、m−ニトロクロロベン
ゼン(−13.2)、2,4−ジニトロトルエン(−1
3.8)、1,3,5−トリニトロベンゼン(−16.
0)。
【0039】また、試料に色がついている場合には、先
ず、ガスの排気および導入ラインを有する容器に試料を
入れ、空気を十分に排気した後、アンモニアガスを導入
し、アンモニアを試料に吸着させる。次に、このアンモ
ニアガスを排気しながら昇温していき、各温度において
排気されるアンモニアガスを液体窒素で捕集し、試料重
量当りの捕集アンモニア量を測定し、別に酸強度既知の
試料にて作成した検量線との対比により酸強度を算出す
る。
【0040】触媒:本発明の触媒は前記の成分(A)と
成分(B)とを含有する。成分(A)に対する成分
(B)の割合(酸化物換算)は通常0.1〜30重量%
であり、好ましくは0.2〜20重量%である。成分
(B)の割合が0.1重量%未満では十分な添加効果が
得られず、一方30重量%を超えると活性の低下が認め
られ、アクロレインからのアクリル酸への選択率が減少
し、CO2 、COへの選択率が増加する。即ち、成分
(B)を単独に使用した場合、アクロレインの転化率お
よびアクリル酸への選択率が低く、CO2 、COへの反
応が進行し易くなる。よって、成分(B)を単独に本発
明に係る気相接触酸化反応等に用いるには好ましくない
成分である。
【0041】ところが、成分(B)を、成分(A)に含
有させることにより、成分(A)が有するアクロレイン
からのアクリル酸への選択率および活性を向上させる働
きをすることが判った。
【0042】特に、上記の範囲で成分(A)に成分
(B)を含有させる場合には著しい助触媒としての効果
を発生するものである。
【0043】成分(A)と成分(B)とを含有する触媒
の調製方法については特に制限はなく、任意の方法で調
製することができる。例えば、予め各成分の粉体を調製
しておき、これら粉体をボールミルなどを用いて均密に
混合する方法、成分(A)の調製時の任意の段階で予め
調製しておいた成分(B)を分散する方法などを採用す
ることができる。
【0044】触媒の形状については特に制限はなく、ペ
レット状、球状、円柱状、リング状、タブレット状など
任意の形状とすることができる。その平均直径は1〜1
5mm、好ましくは3〜10mmである。この際、触媒
の強度、粉化度を改善する効果があるとして一般によく
知られているガラス繊維などの無機繊維、各種ウイスカ
ーなどを添加してもよい。また、触媒物性を再現性よく
制御するために硝酸アンモニウム、セルロース、デンプ
ン、ポリビニルアルコール、ステアリン酸など一般に粉
体結合剤として知られた添加物を使用することもでき
る。
【0045】本発明の触媒はそれ自体単独で使用するこ
とができるが、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリコン
カーバイド、酸化チタン、酸化マグネシウム、アルミニ
ウムスポンジなどの不活性担体に担持して使用すること
もできる。
【0046】本発明の触媒は300〜600℃、好まし
くは350〜500℃の温度で1〜10時間、好ましく
は2〜8時間程度焼成すればよい。
【0047】気相接触酸化反応:本発明のアクロレイン
またはアクロレイン含有ガスの気相接触酸化反応方法に
は特に制限はなく、この種の反応によく知られた方法に
よって実施することができる。例えば、1〜15容量
%、好ましくは4〜12容量%のアクロレイン、0.5
〜25容量%、好ましくは2〜20容量%の酸素、0〜
30容量%、好ましくは3〜25容量%の水蒸気および
20〜80容量%、好ましくは50〜70容量%の窒素
などの不活性ガスからなる混合ガスを180〜350
℃、好ましくは200〜330℃の温度、常圧〜10気
圧の圧力下(もちろん、減圧下でもよい)、好ましくは
常圧〜8気圧、空間速度(STP)500〜20000
hr-1、好ましくは1000〜10000hr-1で本発
明の触媒と接触させて反応させればよい。
【0048】原料ガスとしては、アクロレイン、酸素お
よび不活性ガスからなる混合ガスはもとよりのこと、プ
ロピレンを直接酸化して得られるアクロレイン含有の混
合ガスも、必要に応じて、空気または酸素、更に水蒸気
を添加して使用することもできる。このプロピレンを直
接酸化して得られるアクロレイン含有混合ガス中に含ま
れる副生物としてのアクリル酸、アセトアルデヒド、酢
酸などの酸化生成物、酸化炭素、プロパン、あるいは未
反応のプロピレンなどは本発明で使用する触媒組成物に
対しなんら障害をもたらすものではない。
【0049】本発明の方法は固定床式あるいは流動床式
のいずれでも実施することができる。
【0050】作用:成分(A)としての一般式(1)で
表される複合酸化物触媒の種々の物性変化、例えば表面
積や細孔容積の変化、さらには酸性度の変化などについ
て、活性の低下した触媒と未使用触媒との物理的、化学
的差異を検討すると、イソプロピルアルコール分解反応
によるプロピレン、アセトンの生成量から求められる酸
量および塩基量の変化が触媒性能の経時変化とよい相関
関係があることが分かった。イソプロピルアルコール分
解反応により求められる酸量はプロピレン生成量に等し
く、塩基量はアセトン生成量/プロピレン生成量に等し
い。例えば、Mo125. 5 1 Cu2. 5 Sr0. 25(酸素
を除く原子比)の未使用触媒と8000時間にわたりア
クロレインの接触気相酸化反応を継続して性能の低下し
た触媒について表面積や細孔容積を測定したところ未使
用の触媒と8000時間反応に供した触媒とはそれぞれ
BET法による表面積は3m2 /gおよび2.8m2
gであって大差はなかった。また、細孔容積についても
0.23cc/gおよび0.22cc/gであってこれ
も大差はなかった。これに対し、イソプロピルアルコー
ル分解反応による酸量および塩基量を測定すると、未使
用触媒の酸量(=プロピレン生成量)は1時間あたり
2.5ミリモル/g−触媒、塩基量(=アセトン生成量
/プロピレン生成量)は0.5であるのに比べて、80
00時間反応に供した触媒では酸量は1時間あたり1.
0ミリモル/g−触媒、塩基量は0.8であって、大幅
に酸量が低下し、塩基量が増加しており、活性低下の原
因の一つに酸量および塩基量の変化が関係していること
が分かった。したがって、イソプロピルアルコール分解
反応により酸量および塩基量を求め、これらを比較する
ことにより触媒の寿命もしくは性能の安定性を評価する
ことができる(実施例20および比較例3参照)。
【0051】本発明の触媒における成分(B)の作用に
ついてはまだよく分からないが、成分(B)の強酸性が
反応物質であるアクロレインの触媒への吸着を促進する
ために触媒活性が高くなり、また成分(B)は生成物質
であるアクリル酸の脱離を促進し、さらには副生成物質
である酢酸、マレイン酸などの生成を抑制するため高い
収率が得られるものと考えられる。また、成分(B)は
高表面積であり、しかも耐熱性に優れているために、成
分(A)の複合酸化物の安定性に寄与しているものと考
えられる。なお、本発明はこのような理論的考察によっ
て制約を受けるものではない。
【0052】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。なお、アクロレイン転化率、アクリル酸への
選択率およびアクリル酸単流収率は次の式によって求め
た。
【0053】
【数1】
【0054】
【数2】
【0055】
【数3】
【0056】固体酸の酸強度は前記の方法により測定し
た。
【0057】実施例1 触媒の調製成分(A) 水7500mlを加熱攪拌しながら、この中にパラモリ
ブデン酸アンモニウム1050g、パラタングステン酸
アンモニウム335gおよびメタバナジン酸アンモニウ
ム348gを溶解した。別に、水3000mlを加熱攪
拌しながら、この中に硝酸銅360gおよび硝酸マグネ
シウム64gを溶解した。得られた2つの水溶液を混合
し、加熱濃縮した後、湯浴上で蒸発乾固し、さらに12
0℃で乾燥した。このようにして得られた乾燥固形物を
約100メッシュに粉砕して、モリブデン−バナジウム
系複合酸化物粉体(「粉体(A−1)」という)を得
た。
【0058】成分(B) 他方、オキシ硝酸ジルコニウム267gをイオン交換水
に全量溶解させた後、攪拌しながらアンモニア水をpH
8になるまで徐々に添加して水酸化ジルコニウムを生成
させた。生成した水酸化ジルコニウムをろ過し、イオン
交換水で十分洗浄した後、100℃で24時間乾燥して
乾燥水酸化ジルコニウム155gを得た。別に、調製し
た1規定の硫酸水溶液に上記の乾燥水酸化ジルコニウム
を加え、室温で24時間攪拌した後、ろ過し100℃で
24時間乾燥した。得られた粉体を空気気流中500℃
で3時間焼成して、酸強度−14.5のSO4 /ZrO
2超強酸粉体(「粉体(B−1)」という)を得た。
【0059】粉体(A−1)に粉体(B−1)を加え、
十分混合した後、押出成型機にて直径5mm、長さ6m
mの円柱状に成型し、400℃で6時間焼成して触媒
(1)を得た。この触媒(1)の金属元素組成(酸素を
除く原子比、以下同じ)は次のとおりであった。なお、
粉体(A−1)に対する粉体(B−1)の割合(酸化物
換算、以下同じ)は4.0重量%であった。
【0060】 Mo126 2. 5 Cu3 Mg0. 5 −(Zr1 0. 02) 酸化反応 触媒(1)800mlを直径25mmのステンレス製U
字管内に充填し、アクロレイン4容量%、酸素5容量
%、水蒸気20容量%および窒素71容量%の混合ガス
を導入し、反応温度220℃、接触時間1.8秒で酸化
反応を行った。結果を表1に示す。
【0061】比較例1 触媒の調製 実施例1において、粉体(B−1)を使用することなく
粉体(A−1)のみを用いた以外は実施例1と同様にし
て触媒(2)を調製した。
【0062】酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(2)を
用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結果
を表1に示す。
【0063】実施例1と比較例1との比較により、本発
明の触媒(1)は比較用の触媒(2)に比べて触媒活性
に優れていることが分かる。
【0064】実施例2 触媒の調製 水2500mlを加熱攪拌しながら、この中にパラモリ
ブデン酸アンモニウム350g、パラタングステン酸ア
ンモニウム44.6gおよびメタバナジン酸アンモニウ
ム96.6gを溶解した。別に、水750mlを加熱攪
拌しながら、この中に硝酸銅100gを溶解した。得ら
れた2つの水溶液を混合した後、実施例1の粉体(B−
1)20.8gを添加した。
【0065】このようにして得られた混合液を湯浴上の
磁製蒸発器にいれ、これにα−アルミナからなり、表面
積1m2 /g以下、気孔率40〜50%であり、細孔分
布については500μm以下の細孔径を有する細孔が全
体の90%以上を占める直径3〜5mmの球状担体10
00mlを加え、攪拌しながら蒸発乾固して担体に付着
させ、400℃で6時間焼成して触媒(3)を調製し
た。この触媒(3)の元素組成は次のとおりであった。
なお、ここで触媒組成物から粉体(B−1)を除いた組
成物を粉体(A−2)とすると、粉体(A−2)に対す
る粉体(B−1)の割合は4.8重量%であった。
【0066】 Mo125 1 Cu2. 5 −(Zr1 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(3)を
用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結果
を表1に示す。
【0067】実施例3および4 触媒の調製 実施例2において、粉体(B−1)の添加量を変更した
以外は実施例2の方法に準じて下記の元素組成の触媒
(4)および(5)を調製した。粉体(A−2)に対す
る粉体(B−1)の割合はそれぞれ19.3重量%およ
び0.5重量%であった。
【0068】触媒(4) Mo125 1 Cu2. 5 −(Zr4 0. 08) 触媒(5) Mo125 1 Cu2. 5 −(Zr0. 1 0. 00 2 ) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(4)ま
たは(5)を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を
行った。結果を表1に示す。
【0069】実施例5〜19 触媒の調製 実施例2の方法に準じて下記の元素組成の触媒(6)〜
(20)を調製した。 触媒(6) Mo125 1 Cu2. 5 Sr0. 25−(Zr1 0. 02) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は4.7重
量%であった。
【0070】触媒(7) Mo126 1 Cu3 Ti2 −(Zr1 0. 02) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は4.2重
量%であった。
【0071】触媒(8) Mo124 0. 5 Cu2 Mn2 −(Zr1 0. 02) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は5.1重
量%であった。
【0072】触媒(9) Mo126 2. 5 Cu2 Ni1 −(Zr0. 5 0. 01) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は2.0重
量%であった。
【0073】触媒(10) Mo125 1 Cu2. 5 Co0. 5 −(Zr1 0. 02) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は4.7重
量%であった。
【0074】触媒(11) Mo125. 5 1 Cu2. 5 Zn0. 25−(Zr2 0. 04) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は9.2重
量%であった。
【0075】触媒(12) Mo125 1 Cu2 Fe0. 25−(Zr0. 1 0. 00 2 ) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は0.5重
量%であった。
【0076】触媒(13) Mo124 1 Cu2 Ba0. 5 Cr0. 1 −(Zr4 0.
08) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は19.2
重量%であった。
【0077】触媒(14) Mo126 1. 5 Cu3 Sr0. 25Zr1 −(Zr0. 5
0. 01) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は2.1重
量%であった。
【0078】触媒(15) Mo128 2. 5 Cu3. 5 Nb0. 5 −(Zr
0. 5 0. 01) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は1.8重
量%であった。
【0079】触媒(16) Mo128 3 Cu4 Ca0. 5 Pb0. 25−(Zr1 0.
02) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は3.5重
量%であった。
【0080】触媒(17) Mo125 1 Cu2 Mg0. 25Sb0. 5 −(Zr0. 5
0. 01) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は2.3重
量%であった。
【0081】触媒(18) Mo126 1 Cu2. 5 Sn0. 5 −(Zr
0. 2 0. 00 4 ) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は0.9重
量%であった。
【0082】触媒(19) Mo125 1 Cu2. 5 Ce0. 5 −(Zr1 0. 02) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は4.6重
量%であった。
【0083】触媒(20) Mo126 2. 5 Cu2 Bi0. 5 −(Zr2 0. 04) なお、成分(A)に対する成分(B)の割合は7.8重
量%であった。
【0084】酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(6)〜
(20)を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行
った。結果を表2に示す。
【0085】比較例2 触媒の調製 実施例2において、粉体(B−1)を添加しなかった以
外は実施例2と同様にして触媒(21)を調製した。
【0086】酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(21)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表1に示す。
【0087】実施例2と比較例2との比較により、本発
明の触媒(3)は比較用の触媒(21)に比べて触媒活
性に優れていることが分かる。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】実施例20 酸化反応 実施例2の触媒(3)を用い、実施例1と同様の条件下
に8000時間にわたり酸化反応を行った。8000時
間経過後の反応結果を表3に示す。
【0091】また、触媒(3)に関し、未使用触媒およ
び8000時間使用後の触媒の酸量および塩基量をイソ
プロピルアルコール分解反応により求め、表3に示し
た。
【0092】比較例3 酸化反応 実施例20において、触媒(3)の代わりに触媒(2
1)を用いた以外は実施例20と同様にして酸化反応を
行った。また、触媒(21)に関し、実施例20と同様
にして、触媒の酸量および塩基量を求めた。結果を表3
に示す。
【0093】実施例20および比較例3との比較によ
り、本発明の触媒(3)は比較用の触媒(21)に比べ
て耐久性に優れていることが分かる。
【0094】
【表3】
【0095】実施例21 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(3)を
用い、接触時間を1.2秒の変更した以外は実施例1と
同様に酸化反応を行った。結果を表4に示す。 比較例4 酸化反応 実施例21において、触媒(3)の代わりに触媒(2
1)を用いた以外は実施例21と同様に酸化反応を行っ
た。結果を表4に示す。
【0096】実施例21と比較例4との比較により、本
発明の触媒(3)は比較用の触媒(21)に比べて高負
荷条件下においても優れた活性を示すことが分かる。
【0097】実施例22 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(3)を
用い、原料ガス中のアクロレインおよび窒素の割合をそ
れぞれ6容量%および69容量%に変更した以外は実施
例1と同様に酸化反応を行った。結果を表4に示す。
【0098】比較例5 酸化反応 実施例22において、触媒(3)の代わりに触媒(2
1)を用いた以外は実施例22と同様に酸化反応を行っ
た。結果を表4に示す。
【0099】実施例22と比較例5との比較により、本
発明の触媒(3)は比較用の触媒(22)に比べて原料
中のアクロレイン濃度を上げても優れた活性を示すこと
が分かる。
【0100】
【表4】
【0101】実施例23 触媒の調製 実施例1の粉体(B−1)の調製の際に、オキシ硝酸ジ
ルコニウムの代わりに四塩化チタンを用い、焼成温度を
550℃に変更した以外は粉体(B−1)と同じ方法に
より酸強度−13.8のSO4 /TiO2 超強酸粉体
(「粉体(B−2)」という)を調製した。この粉体
(B−2)を用い、実施例2と同じ方法により触媒(2
2)を調製した。得られた触媒(22)の元素組成は次
のとおりであった。なお、粉体(A−2)に対する粉体
(B−2)の割合は1.5重量%であった。
【0102】 Mo125 1 Cu2. 5 −(Ti0. 5 0. 01) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(22)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0103】実施例24 触媒の調製 実施例1の粉体(B−1)を調製する際、オキシ硝酸ジ
ルコニウムの代わりに塩化第二スズを用い、焼成温度を
550℃に変更した以外は粉体(B−1)と同じ方法に
より、酸強度−12.7のSO4 /SnO2 超強酸粉体
(「粉体(B−3)」という)を調製した。この粉体
(B−3)を用い、実施例2と同じ方法により触媒(2
3)を調製した。この触媒(23)の元素組成は次のと
おりであった。なお、粉体(A−2)に対する粉体(B
−3)の割合は5.2重量%であった。
【0104】 Mo125 1 Cu2. 5 −(Sn1 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(23)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0105】実施例25 触媒の調製 実施例1の粉体(B−1)を調製する際、オキシ硝酸ジ
ルコニウムの代わりに塩化ハフニウムを用い、焼成温度
を600℃に変更した以外は粉体(B−1)と同じ方法
により、酸強度−13.2のSO4 /HfO2 超強酸粉
体(「粉体(B−4)」という)を得た。この粉体(B
−4)を用い実施例1と同じ方法により触媒(24)を
調製した。この触媒(24)の元素組成は次のとおりで
あった。なお、粉体(A−1)に対する粉体(B−4)
の割合は6.8重量%であった。 Mo126 2. 5 Cu3 Mg0. 5 −(Hf1 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(24)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0106】実施例26 触媒の調製 実施例1の粉体(B−1)を調製する際、オキシ硝酸ジ
ルコニウムの代わりに硝酸第二鉄を用いた以外は粉体
(B−1)と同じ方法により、酸強度−12.7のSO
4 /Fe2 3 超強酸粉体(「粉体(B−5)」とい
う)を得た。この粉体(B−5)を用い実施例2と同じ
方法により触媒(25)を調製した。この触媒(25)
の元素組成は次のとおりであった。なお、粉体(A−
2)に対する粉体(B−5)の割合は3.1重量%であ
った。
【0107】 Mo125 1 Cu2. 5 −(Fe1 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(25)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0108】実施例27 触媒の調製 ケイ酸エチル100gをイオン交換水に溶解し、濃硝酸
を数滴加え、攪拌して得られたシリカゲルを100℃で
乾燥した後、塩化スルフリルに浸し、その後400℃で
焼成して、酸強度−12.7のSO4 /SiO2 超強酸
粉体(「粉体(B−6)」という)を得た。この粉体
(B−6)を用いて実施例2と同じ方法により触媒(2
6)を調製した。この触媒(26)の元素組成は次のと
おりであった。なお、粉体(A−2)に対する粉体(B
−6)の割合は6.9重量%であった。
【0109】 Mo125 1 Cu2. 5 −(Si3 0. 05) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(26)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0110】実施例28 触媒の調製 γ−アルミナに5規定の硫酸を接触させた後、600℃
で焼成して、酸強度−13.8のSO4 /Al2 3
強酸粉体(「粉体(B−7)」という)を得た。この粉
体(B−7)を用いて実施例1と同じ方法により触媒
(27)を調製した。この触媒(27)の元素組成は次
のとおりであった。なお、粉体(A−1)に対する粉体
(B−7)の割合は3.3重量%であった。
【0111】 Mo126 2. 5 Cu3 Mg0. 5 −(Al2 0. 07) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(27)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0112】実施例29 触媒の調製 実施例1で得られた乾燥した水酸化ジルコニウムをメタ
タングステン酸アンモニウムの水溶液に加え、加熱攪拌
した後、蒸発乾固し、引続き800℃で焼成して、酸強
度−13.8のWO3 /ZrO2 超強酸粉体(「粉体
(B−8)」という)を得た。この粉体(B−8)を用
いて実施例2と同様の方法により触媒(28)を調製し
た。この触媒(28)の元素組成は次のとおりであっ
た。なお、粉体(A−2)に対する粉体(B−8)の割
合は3.2重量%であり、またZrO2 に対するWO3
の担持量は12.5重量%であった。
【0113】 Mo125 1 Cu2. 5 −(Zr0. 6 0. 04) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(28)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0114】実施例30 触媒の調製 実施例29の粉体(B−8)を調製する際、メタタング
ステン酸アンモニウムの代わりにパラモリブデン酸アン
モニウムを用いた以外は粉体(B−8)と同様の方法に
より、酸強度−12.7のMoO3 /ZrO2 超強酸粉
体(「粉体(B−9)」という)を得た。この粉体(B
−9)を用い実施例2と同じ方法により触媒(29)を
調製した。この触媒(29)の元素組成は次のとおりで
あった。なお、粉体(A−2)に対する粉体(B−9)
の割合は5.3重量%であり、またZrO2 に対するM
oO3 の担持量は11.7重量%であった。
【0115】 Mo125 1 Cu2. 5 −(Zr1 Mo0. 1 ) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(29)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0116】実施例31 触媒の調製 実施例29の粉体(B−8)を調製する際、乾燥した水
酸化ジルコニウムを使用する代わりに乾燥した水酸化ス
ズを用い、焼成温度を900℃とした以外は粉体(B−
8)と同様の方法により、酸強度−12.0のWO3
SnO2 超強酸粉体(「粉体(B−10)」という)を
得た。この粉体(B−10)を用いて実施例1と同じ方
法により触媒(30)を調製した。この触媒(30)の
元素組成は次のとおりであった。なお、粉体(A−1)
に対する粉体(B−10)の割合は10.8重量%であ
り、またSnO2 に対するWO3 の担持量は11.5重
量%であった。
【0117】 Mo126 2. 5 Cu3 Mg0. 5 −(Sn2 0. 15) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(30)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0118】実施例32 触媒の調製 実施例29の粉体(B−8)を調製する際、乾燥した水
酸化ジルコニウムの代わりに乾燥した水酸化チタンを用
い、焼成温度を750℃とした以外は粉体(B−8)と
同じ方法により、酸強度−12.4のWO3 /TiO2
超強酸粉体(「粉体(B−11)」という)を得た。こ
の粉体(B−11)を用いて実施例2と同じ方法により
触媒(31)を調製した。この触媒(31)の元素組成
は次のとおりであった。なお、粉体(A−2)に対する
粉体(B−11)の割合は7.0重量%であり、またT
iO2 に対するWO3 の担持量は14.5重量%であっ
た。
【0119】 Mo125 1 Cu2. 5 −(Ti2 0. 1 ) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(31)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0120】実施例33 触媒の調製 実施例29の粉体(B−8)を調製する際、乾燥した水
酸化ジルコニウムを使用する代わりに乾燥した水酸化鉄
を用い、焼成温度を650℃とした以外は粉体(B−
8)と同様の方法により、酸強度−12.0のWO3
Fe2 3 超強酸粉体(「粉体(B−12)」という)
を得た。この粉体(B−12)を用い実施例2と同じ方
法により触媒(32)を調製した。この触媒(32)の
元素組成は次のとおりであった。なお、粉体(A−2)
に対する粉体(B−12)の割合は3.4重量%であ
り、またFe2 3 に対するWO3 の担持量は11.6
重量%であった。
【0121】Mo125 1 Cu2. 5 −(Fe
1 0. 04) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(32)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0122】実施例34 触媒の調製 リンタングステン酸をイオン交換水に溶解した後、別に
溶解した硝酸セシウムの水溶液を添加し、以下に示す組
成の化合物を調製した。
【0123】Cs2. 5 0. 5 1 12 この化合物を400℃で焼成して酸強度−12.4の
(Cs2. 5 0. 5 1 12)超強酸粉体(B−13)を
得た。この粉体(B−13)を用いて実施例2と同じ方
法により触媒(33)を調製した。この触媒(33)の
元素組成は次のとおりであった。なお、粉体(A−2)
に対する粉体(B−13)の割合は17.4重量%であ
った。
【0124】Mo125 1 Cu2. 5 −(Cs2. 5 0.
5 1 120. 03 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(33)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0125】
【表5】
【0126】実施例35 プロピレン(工業用プロピレン(純度94%))5容
量、酸素10容量%、水蒸気10容量%および窒素7
4.8容量%よりなる混合ガスをモリブデンビスマス系
触媒の存在下に気相接触酸化反応を行い、得られた反応
混合ガスを実施例2で得られた触媒(3)が充填されて
いる反応管に導入し、225℃の温度および接触時間
1.2秒で酸化反応を行った。
【0127】反応の結果、触媒(3)に導入された混合
ガス中のプロピレン、プロパン、アクリル酸、酢酸など
は反応しなかったものとして計算して、アクロレインの
転化率は99.2%、アクリル酸への選択率95.4
%、アクリル酸への単流収率は94.6%であった。
【0128】これにより、本発明の触媒は、高い活性を
有し、アクロレインからアクリル酸を高収率で安定して
製造できることが確認された。
【0129】
【発明の効果】上述のように、本発明のアクリル酸製造
用触媒は、アクロレインまたはアクロレイン含有ガスを
気相にて分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより酸
化してアクリル酸を製造するための触媒であって、
(A)モリブデンおよびバナジウムを必須成分とする、
アクロレインの気相接触酸化によるアクリル酸製造用複
合酸化物、および(B)酸強度(H0 )が−11.93
以下(H0 ≦−11.93)の固体酸を含有してなるこ
とを特徴とするものである。本発明の触媒は、高い活性
を維持することから、高収率でアクリル酸を製造するこ
とができる。
【0130】本発明の触媒は、触媒寿命に優れ、長時間
その優れた性能を維持することから、長期にわたって安
定してアクリル酸を製造することができる。また、長時
間使用後も反応温度を著しく上げることなく、反応開始
時と同程度の高収率でアクリル酸製造運転を継続するこ
とができる。
【0131】本発明の触媒は、低温でも高い活性を示す
ことから、従来方法に比べて低い反応温度で同程度の収
率をあげることができる。
【0132】本発明の触媒は、高生産性を目的とする高
負荷運転条件下においても触媒性能の低下はないことか
ら、長期にわたって高生産性かつ安定的にアクリル酸を
製造することができる。
【0133】本発明の方法によれば、効率よく、工業的
に有利にアクリル酸を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 幸雄 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地 の1 株式会社日本触媒 触媒研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−66146(JP,A) 特開 昭61−229840(JP,A) 特開 昭49−2792(JP,A) 特開 昭55−159843(JP,A) 特開 昭54−18492(JP,A) 特公 昭43−13139(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 27/051 B01J 23/88 C07C 51/235 C07C 57/055

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクロレインまたはアクロレイン含有ガ
    スを気相にて分子状酸素または分子状酸素含有ガスによ
    り酸化してアクリル酸を製造するための触媒であって、
    (A)モリブデンおよびバナジウムを必須成分とする、
    アクロレインの気相接触酸化によるアクリル酸製造用複
    合酸化物、および(B)酸強度(H0 )が−11.93
    以下(H0 ≦−11.93)の固体酸を含有してなるア
    クリル酸製造用触媒。
  2. 【請求項2】 成分(A)が一般式(1): Moa b c Cud e g (式中、Moはモリブデン、Vはバナジウム、Wはタン
    グステン、Cuは銅、XはMg、Ca、SrおよびBa
    よりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素、そして
    Oは酸素であり、a、b、c、d、eおよびgはそれぞ
    れMo、V、W、Cu、XおよびOの原子比を示し、a
    =12とするとき、2≦b≦14、0≦c≦12、0<
    d≦6、0≦e≦3であり、gは各々の元素の酸化状態
    によって定まる数値である)で表される複合酸化物であ
    る請求項1に記載のアクリル酸製造用触媒。
  3. 【請求項3】 成分(A)が一般式(2): Moa b c Cud e f g (式中、Moはモリブデン、Vはバナジウム、Wはタン
    グステン、Cuは銅、XはMg、Ca、SrおよびBa
    よりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素、YはT
    i、Zr、Ce、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Z
    n、Nb、Sn、Sb、PbおよびBiよりなる群から
    選ばれる少なくとも一種の元素、そしてOは酸素であ
    り、a、b、c、d、e、fおよびgはそれぞれMo、
    V、W、Cu、X、YおよびOの原子比を示し、a=1
    2とするとき、2≦b≦14、0≦c≦12、0<d≦
    6、0≦e≦3、0≦f≦3であり、gは各々の元素の
    酸化状態によって定まる数値である)で表される複合酸
    化物である請求項1に記載のアクリル酸製造用触媒。
  4. 【請求項4】 成分(B)がSO4 /周期律表第IV族
    金属酸化物超強酸である請求項1〜3のいずれか一つに
    記載のアクリル酸製造用触媒。
  5. 【請求項5】 周期律表第IV族金属がジルコニウム、
    チタニウム、スズおよびハフニウムよりなる群から選ば
    れる少なくとも一種である請求項4に記載のアクリル酸
    製造用触媒。
  6. 【請求項6】 成分(B)がSO4 /酸化鉄超強酸であ
    る請求項1〜3のいずれか一つに記載のアクリル酸製造
    用触媒。
  7. 【請求項7】 成分(B)がSO4 /酸化ケイ素超強酸
    である請求項1〜3のいずれか一つに記載のアクリル酸
    製造用触媒。
  8. 【請求項8】 成分(B)がSO4 /酸化アルミニウム
    超強酸である請求項1〜3のいずれか一つに記載のアク
    リル酸製造用触媒。
  9. 【請求項9】 成分(B)が酸化タングステン、酸化モ
    リブデンまたはタングステン−モリブデン複合酸化物/
    酸化ジルコニウム超強酸である請求項1〜3のいずれか
    一つに記載のアクリル酸製造用触媒。
  10. 【請求項10】 成分(B)が酸化タングステン/酸化
    スズ、酸化チタン、酸化鉄、またはスズ、チタニウムお
    よび鉄よりなる群から選ばれる少なくとも2種の元素の
    複合酸化物超強酸である請求項1〜3のいずれか一つに
    記載のアクリル酸製造用触媒。
  11. 【請求項11】 成分(B)がリンタングステン酸およ
    び/またはそのアルカリ金属塩超強酸である請求項1〜
    3のいずれか一つに記載のアクリル酸製造用触媒。
  12. 【請求項12】 成分(A)に対する成分(B)の割合
    (酸化物換算)が0.1〜30重量%である請求項1〜
    3のいずれか一つに記載のアクリル酸製造用触媒。
  13. 【請求項13】 アクロレインまたはアクロレイン含有
    ガスを気相にて分子状酸素または分子状酸素含有ガスに
    より酸化してアクリル酸を製造する気相接触酸化反応に
    おいて、該反応を請求項1〜12のいずれか一つに記載
    のアクリル酸製造用触媒の存在下に行うことよりなるア
    クリル酸の製造方法。
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