JP2944463B2 - メタクリル酸製造用触媒およびこの触媒を用いたメタクリル酸の製造方法 - Google Patents

メタクリル酸製造用触媒およびこの触媒を用いたメタクリル酸の製造方法

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JP2944463B2 JP7134164A JP13416495A JP2944463B2 JP 2944463 B2 JP2944463 B2 JP 2944463B2 JP 7134164 A JP7134164 A JP 7134164A JP 13416495 A JP13416495 A JP 13416495A JP 2944463 B2 JP2944463 B2 JP 2944463B2
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタクリル酸製造用触
媒およびこの触媒を用いたメタクリル酸の製造方法に関
する。詳しくは、メタクロレイン、イソブチルアルデヒ
ドおよびイソ酪酸よりなる群から選ばれる少なくとも一
種の化合物を気相接触酸化または気相接触酸化脱水素し
て高収率かつ長期間安定してメタクリル酸を製造する触
媒およびこの触媒を用いたメタクリル酸の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】メタクロレインなどの気相接触酸化反応
によりメタクリル酸を効率よく製造するために、種々の
改良触媒が提案されている。例えば、特開昭57−17
1443号公報には、Mo、P、(Na、K、Rb、C
s、Tlの少なくとも一種)を必須成分とする触媒、特
開昭55−2619号公報には、Mo、V、P、(K、
Rb、Cs、Tlの少なくとも一種)を必須成分とする
触媒、特開昭51−108016号公報には、Mo、
P、(K、Rb、Cs、Tlの少なくとも一種)、(R
h、Ce、Zrの少なくとも一種)を必須成分とする触
媒が記載されている。これら従来公知の触媒の大部分
は、モリブデンおよびリンを主成分とするものであり、
その調製法からして構造的にリンモリブデン酸またはそ
の塩、例えばアンモニウム塩、アルカリ金属塩であり、
ヘテロポリ酸またはヘテロポリ酸塩構造を有する混合物
よりなると考えられるものである。
【0003】これら触媒の問題点は、メタクリル酸の収
率のみならず寿命の点で依然として不十分であると考え
られることである。ヘテロポリ酸は熱に弱く、長期間使
用した触媒では、ヘテロポリ酸構造の分解が認められ
る。したがって、長期にわたって安定した性能を示すメ
タクリル酸製造用触媒を得るためには、ヘテロポリ酸の
安定性を増すこと、また比較的低温でも使用可能な、高
活性なヘテロポリ酸触媒を実現することが必要である。
【0004】一方、酸強度(H0 )(以下、単に「酸強
度」または「H0 」という場合もある)が−11.93
以下の固体酸は通常固体超強酸と呼ばれており、例えば
「触媒」第31巻、第7号(1989)第512〜51
8頁に詳しく紹介されている。この文献によれば、超強
酸は100%硫酸より強い酸性と定義され(H0 ≦−1
1.93)、炭化水素の分解、異性化、アルキル化、重
合、アシル化、脱水、脱水素などの酸触媒反応と称され
る反応において通常の酸触媒に比べてより穏やかな条件
で用いることができると報告されている。しかしなが
ら、このような超強酸が、特にヘテロポリ酸触媒との組
合せにおいてメタクロレイン、イソブチルアルデヒドな
どから対応するメタクリル酸を製造する気相接触酸化反
応に有効であることはまったく知られていない。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
の目的は、メタクリル酸を高収率で製造するメタクリル
酸製造用触媒を提供することである。
【0006】本発明の他の目的は、触媒寿命に優れ、長
期にわたって安定した運転を可能ならしめるメタクリル
酸製造用触媒を提供することである。
【0007】本発明のさらに他の目的は、高生産性を目
的とした高負荷運転においても、長期にわたって安定し
た運転を可能ならしめるメタクリル酸製造用触媒を提供
することである。
【0008】本発明の別の目的は、上記メタクリル酸製
造用触媒を用いて効率よくメタクリル酸を製造する方法
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メタクリ
ル酸製造用触媒として従来公知のモリブデンおよびリン
を必須成分とする複合酸化物と酸強度が−11.93以
下の固体酸とを組み合わせた触媒組成物が高活性であ
り、かつ触媒の安定性に優れていて、この触媒組成物を
使用することにより上記目的が達成できることを知り、
この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
【0010】すなわち、上記諸目的は、メタクロレイ
ン、イソブチルアルデヒドおよびイソ酪酸よりなる群か
ら選ばれる少なくとも一種の化合物を気相にて分子状酸
素または分子状酸素含有ガスにより酸化および/または
酸化脱水素してメタクリル酸を製造するための触媒であ
って、(A)モリブデンおよびリンを必須成分とする、
メタクロレイン、イソブチルアルデヒドおよびイソ酪酸
の気相接触酸化および/または酸化脱水素によるメタク
リル酸製造用複合酸化物および(B)酸強度(H0 )が
−11.93以下(H0 ≦−11.93)の固体酸を含
有してなるメタクリル酸製造用触媒により達成される。
【0011】本発明は、成分(A)が下記一般式
(1): Moa b c d e f x (ここで、Moはモリブデン、Pはリン、Aはヒ素、ア
ンチモン、ゲルマニウム、ビスマス、ジルコニウム、セ
リウムおよびセレンよりなる群から選ばれる少なくとも
一種の元素、Bは銅、鉄、クロム、ニッケル、マンガ
ン、コバルト、スズ、銀、亜鉛、パラジウム、ロジウム
およびテルルよりなる群から選ばれる少なくとも一種の
元素、Cはバナジウム、タングステンおよびニオブより
なる群から選ばれる少なくとも一種の元素、Dはアルカ
リ金属、アルカリ土類金属およびタリウムよりなる群か
ら選ばれる少なくとも一種の元素、そしてOは酸素であ
り、a、b、c、d、e、fおよびxはそれぞれMo、
P、A、B、C、DおよびOの原子比を表し、a=12
のとき、b=0.5〜4、c=0〜5、d=0〜3、e
=0〜4、f=0.01〜4であり、xはそれぞれの元
素の酸化状態によって定まる数値である)で表される複
合酸化物であるメタクリル酸製造用触媒を示すものであ
る。本発明はまた、成分(B)がSO4 /周期律表第I
V族金属酸化物超強酸であるメタクリル酸製造用触媒を
示すものである。本発明はまた、周期律表第IV族金属
がジルコニウム、チタン、スズおよびハフニウムよりな
る群から選ばれる少なくとも一種であるメタクリル酸製
造用触媒を示すものである。本発明はまた、成分(B)
がSO4 /酸化鉄超強酸であるメタクリル酸製造用触媒
を示すものである。本発明はまた、成分(B)がSO4
/酸化ケイ素超強酸であるメタクリル酸製造用触媒を示
すものである。本発明はさらに、成分(B)がSO
酸化アルミニウム超強酸であるメタクリル酸製造用触媒
を示すものである。本発明はさらに、成分(B)が酸化
タングステン、酸化モリブデンまたはタングステン−モ
リブデン複合酸化物/酸化ジルコニウム超強酸であるメ
タクリル酸製造用触媒を示すものである。本発明はさら
に、成分(B)が酸化タングステン/酸化スズ、酸化チ
タン、酸化鉄、またはスズ、チタンおよび鉄から選ばれ
る少なくとも2種の元素の複合酸化物超強酸であるメタ
クリル酸製造用触媒を示すものである。本発明はさら
に、成分(B)がリンタングステン酸および/またはそ
のアルカリ金属塩超強酸であるメタクリル酸製造用触媒
を示すものである。本発明はさらに、成分(A)に対す
る成分(B)の割合(酸化物換算)が0.5〜30重量
%であるメタクリル酸製造用触媒を示すものである。
【0012】また、上記諸目的は、メタクロレイン、イ
ソブチルアルデヒドおよびイソ酪酸よりなる群から選ば
れる少なくとも一種の化合物を、気相にて分子状酸素ま
たは分子状酸素含有ガスにより酸化および/または酸化
脱水素してメタクリル酸を製造する気相接触酸化反応お
よび/または気相接触酸化脱水素反応において、該反応
を上記いずれかに記載のメタクリル酸製造用触媒の存在
下に行うことよりなるメタクリル酸の製造方法によって
も達成される。
【0013】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】成分(A):成分(A)としては、メタク
ロレイン、イソブチルアルデヒドおよびイソ酪酸よりな
る群から選ばれる少なくとも1種の化合物の気相接触酸
化および/または酸化脱水素によるメタクリル酸製造用
触媒として従来公知のモリブデンおよびリンを必須成分
とする複合酸化物のいずれも使用することができる。こ
れらのうち、下記一般式(1): Mob c d e f x (ここで、Moはモリブデン、Pはリン、Aはヒ素、ア
ンチモン、ゲルマニウム、ビスマス、ジルコニウム、セ
リウムおよびセレンよりなる群から選ばれる少なくとも
一種の元素、Bは銅、鉄、クロム、ニッケル、マンガ
ン、コバルト、スズ、銀、亜鉛、パラジウム、ロジウム
およびテルルよりなる群から選ばれる少なくとも一種の
元素、Cはバナジウム、タングステンおよびニオブより
なる群から選ばれる少なくとも一種の元素、Dはアルカ
リ金属、アルカリ土類金属およびタリウムよりなる群か
ら選ばれる少なくとも一種の元素、そしてOは酸素であ
り、a、b、c、d、e、fおよびxはそれぞれMo、
P、A、B、C、DおよびOの原子比を表し、a=12
のとき、b=0.5〜4、好ましくは0.5〜3、c=
0〜5、好ましくは0.01〜3、d=0〜3、好まし
くは0.01〜2、e=0〜4、好ましくは0.01〜
3、f=0.01〜4、好ましくは0.01〜3であ
り、xはそれぞれの元素の酸化状態によって定まる数値
である)で表される複合酸化物が好適に用いられる。
【0015】これら複合酸化物の調製方法には特に制限
はなく、従来公知の方法によって調製することができ
る。出発原料としての各元素成分を含有する化合物の種
類には特に制限はなく、各元素成分を含有する酸化物ま
たは焼成によって酸化物を生成する化合物であればいず
れも使用することができる。焼成によって酸化物を生成
する化合物としては、水酸化物、金属酸、硝酸塩、炭酸
塩、アンモニウム塩、酢酸塩、ギ酸塩などを挙げること
ができる。上記元素成分を2以上含有する化合物も使用
することができる。例えば、モリブデン含有化合物の具
体例としては、三酸化モリブデン、パラモリブデン酸ア
ンモニウム、モリブデン酸、リンモリブデン酸、リンバ
ナドモリブデン酸などを挙げることができる。また、リ
ン含有化合物の具体例としては、オルトリン酸、メタリ
ン酸、亜リン酸、リン酸第一アンモニウム、リン酸第二
アンモニウムなどを挙げることができる。
【0016】通常、これら出発原料としての各元素成分
を含有する化合物の所要量を、例えば水性媒体中に適宜
溶解し、加熱攪拌した後、蒸発乾固し、更に必要により
粉砕することにより目的とする成分(A)の複合酸化物
が得られる。
【0017】成分(B):成分(B)としての固体超強
酸には、前記の「触媒」に記載のように、硫酸担持超強
酸および酸化物担持超強酸が知られており、これらの代
表例として次の超強酸(1)〜(7)を挙げることがで
きる。
【0018】(1)SO4 /周期律表第IV族金属酸化
物超強酸 ここで、周期律表第IV族金属としては、ジルコニウ
ム、チタニウム、スズおよびハフニウムが好適に用いら
れる。これらは混合して使用することもできる。代表例
としては、SO4 /酸化ジルコニウム、SO4 /酸化チ
タン、SO4 /酸化スズおよびSO4 /酸化ハフニウム
を挙げることができる。そして、それぞれSO4 /Zr
2 、SO4 /TiO2 、SO4 /SnO2 およびSO
4 /HfO2 と表される。これら超強酸は前記の「触
媒」のほか、「Advances in Cataly
sis」、vol.37,p.182−191(199
0)、「Applied Catalysis」、vo
l.61,p.1−25(1990)などに記載されて
いる。
【0019】これら超強酸の調製方法を、ジルコニウム
を例に挙げて説明すると、水酸化ジルコニウムまたは無
定形の酸化ジルコニウムを硫酸根含有溶液、例えば硫酸
あるいは硫酸水溶液と接触させた後、過剰の硫酸根含有
溶液を除去し、次いで乾燥した後、空気または窒素など
の不活性ガス雰囲気中で350〜800℃、好ましくは
400〜700℃の温度で1〜10時間、好ましくは2
〜8時間程度焼成することによりSO4 /酸化ジルコニ
ウム超強酸が得られる。その他の金属の場合もそれぞれ
の水酸化物または無定形の酸化物を原料として同様に調
製することができる。
【0020】このようにして得られる超強酸において
は、硫酸根(SO4 2-)が金属酸化物に結合もしくは担
持されていると一般に考えられており、前記の「触
媒」、「Advances in Catalysi
s」にもSO4 /金属酸化物(MeO x )と表されてい
ることから、本発明で使用する超強酸もこのような表示
方法にしたがって表示する。
【0021】(2)SO4 /酸化鉄超強酸 この超強酸は、SO4 /Fe2 3 と表され、そして前
記の「触媒」、「Advances in Catal
ysis」のほかに、「ChemistryLette
rs」、p.1259−1260(1979)などに記
載されている。
【0022】この超強酸は、鉄の水酸化物もしくは無定
形の酸化物を硫酸根含有溶液、例えば硫酸または硫酸水
溶液と接触させた後、過剰の硫酸根含有溶液を除去し、
次いで乾燥した後、空気または窒素ガスなどの不活性ガ
ス雰囲気中で350〜800℃、好ましくは400〜6
50℃の温度で1〜10時間、好ましくは2〜8時間程
度焼成して得られる。
【0023】(3)SO4 /酸化ケイ素超強酸 この超強酸は、SO4 /SiO2 と表され、そして前記
の「触媒」、「Advances in Cataly
sis」などに記載されている。
【0024】この超強酸は、シリカゲルを硫黄含有化合
物、例えば塩化スルフリルと接触させた後、乾燥し、次
いで空気または窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気中で3
00〜600℃、好ましくは350〜500℃の温度で
1〜10時間、好ましくは2〜8時間程度焼成して得ら
れる。
【0025】(4)SO4 /酸化アルミニウム超強酸 この超強酸は、SO4 /Al2 3 と表され、そして前
記の「触媒」、「Advances in Catal
ysis」などに記載されている。
【0026】この超強酸は、γ−アルミナまたは水酸化
アルミニウムを硫酸根含有溶液、例えば硫酸あるいは硫
酸水溶液と接触させた後、過剰の硫酸根含有溶液を除去
し、次いで乾燥した後、空気または窒素ガスなどの不活
性ガス雰囲気中で350〜800℃、好ましくは400
〜700℃の温度で1〜10時間、好ましくは2〜8時
間程度焼成して得られる。
【0027】(5)酸化タングステン、酸化モリブデン
またはタングステン−モリブデン複合酸化物/酸化ジル
コニウム超強酸 これら超強酸は、WO3 /ZrO2 、MoO3 /ZrO
2 およびWO3 −MoO3 /ZrO2 と表され、そして
前記の「触媒」、「Chemistry Letter
s」、「Advances in Catalysi
s」のほか、「J.Chem.Soc.,Chem.C
ommun.」p.1059−1060(1988)な
どに記載されている。
【0028】これら超強酸は、水酸化ジルコニウムまた
は無定形の酸化ジルコニウムにタングステンおよび/ま
たはモリブデンの化合物を担持し、次いで空気または窒
素ガスなどの不活性ガス雰囲気中で500〜1000
℃、好ましくは650〜850℃の温度で1〜10時
間、好ましくは2〜8時間程度焼成して得られる。
【0029】酸化タングステン、酸化モリブデンまたは
タングステン−モリブデン複合酸化物の担持量は通常酸
化ジルコニウムの1〜40重量%、好ましくは3〜40
重量%である。
【0030】(6)酸化タングステン/酸化スズ、酸化
チタン、酸化鉄、またはスズ、チタニウムおよび鉄から
選ばれる少なくとも2種の元素の複合酸化物超強酸 これら超強酸は、WO3 /SnO2 、WO3 /Ti
2 、WO3 /Fe2 3、WO3 /SnO2 −TiO
2 、WO3 /SnO2 −Fe2 3 、WO3 /TiO2
−Fe2 3 およびWO3 /SnO2 −TiO2 −Fe
2 3 と表され、そして前記の「触媒」のほか、「St
ud.Surf.Soc.Catal.」、vol.7
5,p.2613−16(1953)に記載されてい
る。
【0031】これら超強酸は、水酸化第二スズ、無定形
の酸化第二スズ、水酸化チタン、無定形の酸化チタン、
水酸化第二鉄および無定形の酸化第二鉄よりなる群から
選ばれる少なくとも一種の化合物にタングステン化合物
を担持し、次いで空気または窒素ガスなどの不活性ガス
雰囲気中で650〜1200℃、好ましくは650〜1
000℃の温度で1〜10時間、好ましくは2〜8時間
程度焼成して得られる。
【0032】酸化タングステンの担持量は通常酸化ス
ズ、酸化チタンなどの酸化物の1〜40重量%、好まし
くは3〜40重量%である。
【0033】(7)リンタングステン酸および/または
そのアルカリ金属塩超強酸 これら超強酸は、H3 1 1240およびH3- x x
1 1240(ここで、Aはアルカリ金属(ナトリウム、
カリウム、ルビジウムおよび/またはセシウム)であ
り、0<x<3)である)と表される。これら超強酸は
「Chem.Tech.」November(199
3),p.28−29に記載されている。
【0034】これら超強酸は、リンタングステン酸また
はそのアルカリ塩を空気または窒素ガスなどの不活性ガ
ス雰囲気中で350〜500℃、好ましくは380〜4
50℃の温度で1〜10時間、好ましくは2〜8時間程
度焼成することにより得られる。
【0035】本発明の成分(B)としては、上記のよう
な各種超強酸を組み合わせて使用することもできる。
【0036】なお、成分(B)としての固体酸のなかに
は−16.04以下の酸強度(H0≦−16.04)を
示すものもあるが、−16.04より強い酸強度の測定
方法は未だ確立されていないので、その値を特定するこ
とはできない。しかしながら、前記の超強酸(1)〜
(7)はいずれも−11.93より強い酸強度を示すも
のであり、本発明の成分(B)として有効に使用するこ
とができる。
【0037】酸強度(H0 ):本発明における酸強度は
一般に用いられている次のような方法によって測定し
た。
【0038】測定する試料が白色の場合、試料をベンゼ
ン中に浸漬し、これにpKa値が既知の酸塩基変換指示
薬を含むベンゼン溶液を添加し、試料表面の指示薬の酸
性色への変化を観察し、酸性色に変色するpKaの最も
小さい値を酸強度とする。使用する指示薬は次のとおり
である: 指示薬名(pKa):m−ニトロトルエン(−12.
0)、p−ニトロトルエン(−12.4)、p−ニトロ
クロロベンゼン(−12.7)、m−ニトロクロロベン
ゼン(−13.2)、2,4−ジニトロトルエン(−1
3.8)、2,4−ジニトロフルオロベンゼン(−1
4.5)、1,3,5−トリニトロベンゼン(−16.
0)。
【0039】また、試料に色がついている場合には、先
ず、ガスの排気および導入ラインを有する容器に試料を
入れ、空気を十分に排気した後、アンモニアガスを導入
し、アンモニアを試料に吸着させる。次に、このアンモ
ニアガスを排気しながら昇温していき、各温度において
排気されるアンモニアガスを液体窒素で捕集し、試料重
量当りの捕集アンモニア量を測定し、別に酸強度既知の
試料にて作成した検量線との対比により酸強度を算出す
る。
【0040】触媒:本発明の触媒は前記の成分(A)と
成分(B)とを含有する。成分(A)に対する成分
(B)の割合(酸化物換算)は通常0.5〜30重量%
であり、好ましくは1〜20重量%である。成分(B)
の割合が0.5重量%未満では十分な添加効果が得られ
ず、一方30重量%を超えると活性の低下が認められ、
メタクロレイン等からのメタクリル酸への選択率が減少
し、CO2 、COへの選択率が増加する。即ち、成分
(B)を単独に使用した場合、メタクロレイン等の転化
率およびメタクリル酸への選択率が低く、CO2 、CO
への反応が進行し易くなる。よって、成分(B)を単独
に本発明に係る気相接触酸化反応等に用いるには好まし
くない成分である。
【0041】ところが、成分(B)を、成分(A)に含
有させることにより、成分(A)が有する活性およびメ
タクロレイン等からのメタクリル酸への選択率を向上さ
せる働きをすることが判った。特に上記の範囲で成分
(A)に成分(B)を含有させる場合には著しい助触媒
としての効果を発生するものである。
【0042】本発明の触媒はそれ自体単独で使用するこ
とができるが、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリコン
カーバイド、酸化チタン、酸化マグネシウム、アルミニ
ウムスポンジなどの不活性担体に担持して使用すること
もできる。この際、触媒の強度、粉化度を改善する効果
があるとして一般によく知られているガラス繊維などの
無機繊維、各種ウイスカーなどを添加してもよい。ま
た、触媒物性を再現性よく制御するために硝酸アンモニ
ウム、セルロース、デンプン、ポリビニルアルコール、
ステアリン酸など一般に粉体結合剤として知られた添加
物を使用することもできる。
【0043】触媒の形状については特に制限はなく、ペ
レット状、球状、円柱状、リング状、タブレット状など
任意の形状とすることができる。その平均直径は1〜1
5mm、好ましくは3〜10mmである。
【0044】成分(A)と成分(B)とを含有する触媒
の調製方法については特に制限はなく、任意の方法で調
製することができる。例えば、予め各成分の粉体を調製
しておき、これら粉体をボールミルなどを用いて均密に
混合する方法、成分(A)の調製時の任意の段階で予め
調製したおいた成分(B)を分散する方法などを採用す
ることができる。
【0045】なお、一般には、成分(A)と成分(B)
とを十分混合した後、必要に応じて成型助剤として水な
どを添加して所望形状に成型し、これを空気流通下に3
00〜600℃、好ましくは350〜500℃の温度で
1〜10時間、好ましくは2〜8時間程度焼成して成型
体として使用するのがよい。
【0046】気相接触酸化ないし酸化脱水素反応:本発
明の気相接触酸化ないし酸化脱水素反応の実施に際して
の装置、条件などについては特に制限はない。すなわ
ち、反応条件についていえば、メタクロレイン、イソブ
チルアルデヒドまたはイソ酪酸、あるいはこれらの混合
物気相接触の酸化または気相接触酸化脱水素反応による
メタクリル酸の製造に一般に用いられている条件下で実
施することができる。
【0047】例えば、1〜10容量%、好ましくは2〜
8容量%のメタクロレイン、イソブチルアルデヒドおよ
びイソ酪酸よりなる群から選ばれる少なくとも一種から
なる原料化合物、この原料化合物に対し、容量比で1〜
10倍、好ましくは1〜8倍の範囲の分子状酸素および
希釈剤としての不活性ガス、例えば窒素、炭酸ガス、水
蒸気(特に、水蒸気の使用は副生物の生成を抑え、目的
生成物の収率向上に有利である)などからなる混合ガス
を200〜400℃、好ましくは250〜350℃の温
度範囲で常圧〜10気圧、好ましくは常圧〜8気圧の圧
力下に100〜5,000hr-1(STP)、好ましく
は500〜4000hr-1(STP)の空間速度で本発
明の触媒と接触させて反応させればよい。
【0048】なお、原料化合物としてメタクロレインを
使用する場合、メタクロレインは必ずしも純粋である必
要はなく、イソブチレン、t−ブタノールまたはメチル
−t−ブチルエーテルを接触的に反応させて得られるメ
タクロレイン含有ガスも使用することができる。このよ
うなメタクロレイン含有ガスの使用は工業的プロセスに
おいては特に推奨されるものである。
【0049】作用:酸触媒反応にきわめて有効な固体超
強酸が酸化反応においても活性があることはブタン類の
CO、CO2 への酸化やエチレンからアセトアルデヒド
やアセトンの生成、シクロヘキサノールからシクロヘキ
サノンの生成例が知られているだけであり、メタクリル
酸の生成反応のような酸化反応にも有効であることは今
までまったく知られていなかったことであり驚くべきこ
とである。
【0050】本発明の触媒における成分(B)の作用に
ついてはまだよく分からないが、成分(B)の強酸性が
メタクロレインなどの反応物質の触媒への吸着を促進す
るために触媒活性が高くなり、また成分(B)は高表面
積であり、しかも耐熱性に優れているために、成分
(A)のヘテロポリ酸の安定性に寄与しているものと考
えられる。なお、本発明はこのような理論的考察によっ
て制約を受けるものではない。
【0051】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。なお、転化率、選択率および単流収率は以下
のとおり定義される。
【0052】
【数1】
【0053】
【数2】
【0054】
【数3】
【0055】実施例1 触媒の調製成分(A) 加熱したイオン交換水8リットルにパラモリブデン酸ア
ンモニウム1766gとメタバナジン酸アンモニウム1
06gを加え、攪拌して溶解した。この溶液にリン酸
(85重量%)105gおよび亜ヒ酸16.5gを加
え、続いて硝酸セシウム162gを2リットルのイオン
交換水に溶解した溶液を加えて、攪拌しながら加熱濃縮
した。得られたスラリーを250℃で15時間乾燥した
後、粉砕して粉体(「粉体(A−1)」という)を得
た。
【0056】成分(B) オキシ塩化ジルコニウム270gをイオン交換水に全量
溶解させた後、攪拌しながらアンモニア水を徐々に添加
して水酸化ジルコニウムを生成させた。生成した水酸化
ジルコニウムをろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した
後、100℃で24時間乾燥した。乾燥水酸化物をロー
ト(ろ紙)上に広げ、別に調製した0.25モル濃度の
硫酸を吸引しながら10回に分けて水酸化物上に流し、
十分吸引して過剰の硫酸根溶液を除去し、乾燥した後、
空気気流中500℃で3時間焼成して、酸強度−14.
5のSO4 /ZrO2 超強酸粉体(「粉体(B−1)」
という)を得た。
【0057】粉体(A−1)1720g(酸化物換算)
に粉体(B−1)104g(酸化物換算)を加え十分混
合した後、成型助剤として水を加え、外径6mm、長さ
6.6mmのペレットに成型し、これを乾燥した後、空
気流通下400℃で3時間焼成して触媒(1)を得た。
粉体(A−1)に対する粉体(B−1)の割合(酸化物
換算)は6.1重量%であった。この触媒の元素組成は
原子比で(酸素を除く、以下同じ)次のとおりであっ
た。
【0058】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Zr1. 0 0. 02) 酸化反応 触媒(1)1500mlを直径25.4mmの鋼鉄製反
応器に充填した。この反応器に、イソブチレンをモリブ
デン−コバルト−タングステン−鉄酸化物多元系触媒の
存在下に340℃で接触気相酸化して得られる下記平均
組成を有する混合ガスを導入し、反応温度280℃、空
間速度1200hr-1(STP)で酸化反応を行った。
結果を表1に示す。
【0059】
【化1】
【0060】比較例1 触媒の調製 実施例1において、粉体(A−1)のみを用いて実施例
1と同様に触媒(2)を調製した。
【0061】酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(2)を
用いた以外は実施例1と同様の反応条件で酸化反応を行
った。結果を表1に示す。
【0062】実施例1と比較例1との比較により、本発
明の触媒(1)は比較用の触媒(2)に比べて触媒活性
に優れていることが分かる。
【0063】実施例2 触媒の調製 実施例1において、粉体(A−1)の調製時、そのスラ
リーの段階で粉体(B−1)104g(酸化物換算)を
添加し、250℃で15時間乾燥した。以下実施例1と
同様に、成型助剤として水を加え、外径6mm、長さ
6.6mmのペレットに成型し、これを乾燥した後、空
気流通下400℃で3時間焼成して触媒(3)を得た。
この触媒(3)の元素組成および粉体(A−1)に対す
る粉体(B−1)の割合は、触媒(1)と同じであっ
た。
【0064】酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(3)を
用いた以外は実施例1と同様にして酸化反応を行った。
結果を表1に示す。
【0065】実施例3 触媒の調製 実施例1において、粉体(A−1)の調製時にパラモリ
ブデン酸アンモニウムおよびメタバナジン酸アンモニウ
ムを添加するイオン交換水に予め粉体(B−1)を添加
した以外は実施例1と同様にして触媒(4)を得た。こ
の触媒(4)の元素組成および粉体(A−1)に対する
粉体(B−1)の割合(酸化物換算)は触媒(1)と同
じであった。
【0066】酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(4)を
用いた以外は実施例1と同様にして酸化反応を行った。
結果を表1に示す。
【0067】実施例1〜3は、粉体(A−1)あるいは
その前駆体に粉体(B−1)を添加する場合の添加時期
を変えたものであり、粉体混合した場合(実施例1)、
スラリーの段階で添加した場合(実施例2)、スラリー
を調製する前に予め添加した場合(実施例3)のいずれ
においても粉体(B−1)を添加することにより、メタ
クリル酸への選択率を低下させることなく高活性化を実
現することができた。 実施例4 実施例2において、酸化反応を4000時間継続して行
い、4000時間後の結果を表1に示す。
【0068】表1の結果から、4000時間酸化反応後
の活性低下は非常に小さく、収率の低下はほとんど無視
できる程度であり、本発明の触媒(3)を用いることに
より長期にわたって非常に安定した酸化反応を継続する
ことが可能であることが分かった。
【0069】比較例2 実施例4において、触媒(3)の代わりに触媒(2)を
用いた以外は実施例4と同様に酸化反応を行った。結果
を表1に示す。
【0070】実施例4と比較例2との比較により、本発
明の触媒(3)は長時間反応後でも活性および収率の低
下は少ないに対して、比較用の触媒(2)は活性および
収率がともに大きく低下し、安定性に問題があることが
分かる。
【0071】実施例5 実施例2において、反応温度および空間速度をそれぞれ
290℃および1500hr-1に変更した以外は実施例
2と同様にして酸化反応を行った。結果を表1に示す。
【0072】比較例3 実施例5において、触媒(3)の代わりに触媒(2)を
用いた以外は実施例5と同様にして酸化反応を行った。
結果を表1に示す。
【0073】実施例5と比較例3との比較により、本発
明の触媒(3)は高空間速度条件下でも比較用の触媒
(2)に比べて活性および収率がともに優れていること
が分かる。
【0074】実施例6 実施例2において、原料ガス中のメタクロレインおよび
不活性ガスの割合をそれぞれ4.0容量%および66.
72容量%に変更した以外は実施例2と同様にして酸化
反応を行った。結果を表1に示す。
【0075】比較例4 実施例6において、触媒(3)の代わりに触媒(2)を
用いた以外は実施例6と同様に酸化反応を行った。結果
を表1に示す。
【0076】実施例6と比較例4との比較により、原料
ガス中のメタクロレイン濃度を上げても触媒(3)は活
性および収率がともに優れていることが分かる。
【0077】
【表1】
【0078】実施例7 実施例2において、原料ガスとしてイソブチルアルデヒ
ド5容量%、酸素12.5容量%、水蒸気10容量%お
よび窒素72.5容量%からなる混合ガスを使用し、ま
た空間速度および反応温度をそれぞれ800hr-1およ
び270℃に変更した以外は実施例2と同様に酸化反応
を行った。結果を表2に示す。
【0079】比較例5 実施例7において、触媒(3)の代わりに触媒(2)を
用いた以外は実施例7と同様に酸化反応を行った。結果
を表2に示す。
【0080】
【表2】
【0081】実施例8 実施例2において、原料ガスとしてイソ酪酸5容量%、
酸素10容量%、水蒸気10容量%および窒素75容量
%からなる原料ガスを用い、空間速度および反応温度を
それぞれ2000hr-1および270℃に変更した以外
は実施例2と同様に酸化反応を行った。結果を表3に示
す。
【0082】比較例6 実施例8において、触媒(3)の代わりに触媒(2)を
用いた以外は実施例8と同様に酸化反応を行った。結果
を表3に示す。
【0083】
【表3】
【0084】実施例9 触媒の調製 実施例2において、粉体(A−1)に対する粉体(B−
1)の添加割合(酸化物換算)を12.2重量%に変更
した以外は実施例2と同様にして触媒(5)を調製し
た。この触媒(5)の元素組成は原子比で次のとおりで
あった。
【0085】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Zr2. 0 0. 04) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(5)を
用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結果
を表4に示す。
【0086】実施例10 触媒の調製 実施例1における粉体(B−1)の調製の際、オキシ塩
化ジルコニウムの代わりに四塩化チタンを用い、焼成温
度を520℃に変更した以外は、粉体(B−1)と同様
の調製法により、酸強度−13.8のSO4 /TiO2
超強酸粉体(「粉体(B−10)」という)を調製し
た。以下、実施例2において、粉体(B−1)の代わり
に粉体(B−10)を用いた以外は実施例2と同様にし
て触媒(6)を調製した。粉体(A−1)に対する粉体
(B−10)の割合(酸化物換算)は4.0重量%であ
った。この触媒(6)の元素組成は原子比で次のとおり
であった。
【0087】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Ti1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(6)を
用いた以外は実施例1と同様にして酸化反応を行った。
結果を表4に示す。
【0088】実施例11 触媒の調製 実施例1における粉体(B−1)の調製の際、オキシ塩
化ジルコニウムの代わりに塩化第二スズを用い、焼成温
度を550℃に変更した以外は、粉体(B−1)と同様
の調製法により、酸強度−14.5のSO4 /SnO2
超強酸粉体(「粉体(B−11)」という)を調製し
た。以下、実施例2において、粉体(B−1)の代わり
に粉体(B−11)を用いた以外は実施例2と同様にし
て触媒(7)を調製した。粉体(A−1)に対する粉体
(B−11)の割合(酸化物換算)は7.4重量%であ
った。この触媒(7)の元素組成は原子比で次のとおり
であった。
【0089】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Sn1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(7)を
用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結果
を表4に示す。
【0090】実施例12 触媒の調製 実施例1における粉体(B−1)の調製の際、オキシ塩
化ジルコニウムの代わりに塩化ハフニウムを用い、焼成
温度を650℃に変更した以外は、粉体(B−1)と同
様の調製法により、酸強度−13.2のSO4 /HfO
2 超強酸粉体(「粉体(B−12)」という)を調製し
た。以下、実施例2において、粉体(B−1)の代わり
に粉体(B−12)を用いた以外は実施例2と同様にし
て触媒(8)を調製した。粉体(A−1)に対する粉体
(B−12)の割合(酸化物換算)は10.3重量%で
あった。この触媒(8)の元素組成は原子比で次のとお
りであった。
【0091】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Hf1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(8)を
用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結果
を表4に示す。
【0092】実施例13 触媒の調製 実施例1における粉体(B−1)の調製の際、オキシ塩
化ジルコニウムの代わりに塩化鉄を用いた以外は粉体
(B−1)と同様の調製法により、酸強度−12.7の
SO4 /Fe2 3 超強酸粉体(「粉体(B−13)」
という)を調製した。以下、実施例2において、粉体
(B−1)の代わりに粉体(B−13)を用いた以外は
実施例2と同様にして触媒(9)を調製した。粉体(A
−1)に対する粉体(B−13)の割合(酸化物換算)
は3.9重量%であった。この触媒(9)の元素組成は
原子比で次のとおりであった。
【0093】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Fe1. 0 0. 01) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(9)を
用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結果
を表4に示す。
【0094】実施例14 触媒の調製 ケイ酸エチル100gをイオン交換水に溶解し、濃硝酸
を数滴加え、攪拌してシリカゲルを得た。このシリカゲ
ルを100℃で乾燥した後、SO2 Cl2 に浸し、その
後400℃で焼成して、酸強度−12.7のSO4 /S
iO2 超強酸粉体(「粉体(B−14)」という)を得
た。以下、実施例2において、粉体(B−1)の代わり
に粉体(B−14)を用いた以外は実施例2と同様にし
て触媒(10)を調製した。粉体(A−1)に対する粉
体(B−14)の割合(酸化物換算)は3.0重量%で
あった。この触媒(10)の元素組成は原子比で次のと
おりであった。
【0095】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Si1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(10)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表4に示す。
【0096】実施例15 触媒の調製 γ−アルミナに5規定の硫酸を接触させた後、600℃
で焼成して、酸強度−13.8のSO4 /Al2 3
強酸粉体(「粉体(B−15)」という)を得た。以
下、実施例2において、粉体(B−1)の代わりに粉体
(B−15)を用いた以外は実施例2と同様にして触媒
(11)を調製した。粉体(A−1)に対する粉体(B
−15)の割合(酸化物換算)は2.6重量%であっ
た。この触媒(11)の元素組成は原子比で次のとおり
であった。
【0097】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Al1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(11)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表4に示す。
【0098】実施例16 触媒の調製 実施例1の粉体(B−1)の調製の際、硫酸水溶液の代
わりにメタタングステン酸アンモニウムの水溶液を用
い、焼成温度を800℃とした以外は粉体(B−1)と
同様の調製法により、酸強度−13.8のWO3 /Zr
2 超強酸粉体(「粉体(B−16)」という)を調製
した。以下、実施例2において、粉体(B−1)の代わ
りに粉体(B−16)を用いた以外は実施例2と同様に
して触媒(12)を調製した。粉体(A−1)に対する
粉体(B−16)の割合(酸化物換算)は7.7重量%
であった。この触媒(12)の元素組成は原子比で次の
とおりであった。なお、ZrO2 に対するWO3 の担持
量は28.2重量%であった。
【0099】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Zr1. 0 0. 15) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(12)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表4に示す。
【0100】実施例17 触媒の調製 実施例16の触媒調製において、メタタングステン酸ア
ンモニウムの水溶液の代わりにパラモリブデン酸アンモ
ニウムの水溶液を用いた以外は実施例16と同様にし
て、酸強度−12.7のMoO3 /ZrO2 超強酸粉体
(「粉体(B−17)」という)を調製した。以下、実
施例2において、粉体(B−1)の代わりに粉体(B−
17)を用いた以外は実施例2と同様にして触媒(1
3)を調製した。粉体(A−1)に対する粉体(B−1
7)の割合(酸化物換算)は6.7重量%であった。こ
の触媒(13)の元素組成は原子比で次のとおりであっ
た。なお、ZrO2 に対するMoO3 の担持量は11.
7重量%であった。
【0101】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Zr1. 0 Mo0. 10) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(13)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表4に示す。
【0102】実施例18 触媒の調製 実施例1の粉体(B−1)の調製の際、乾燥水酸化ジル
コニウムの代わりに乾燥水酸化スズを用い、硫酸水溶液
の代わりにメタタングステン酸アンモニウムの水溶液を
用い、焼成温度を900℃とした以外は粉体(B−1)
の調製法と同様にして、酸強度−12.0のWO3 /S
nO2 超強酸粉体(「粉体(B−18)」という)を調
製した。以下、実施例2において、粉体(B−1)の代
わりに粉体(B−18)を用いた以外は実施例2と同様
にして触媒(14)を調製した。粉体(A−1)に対す
る粉体(B−18)の割合(酸化物換算)は8.8重量
%であった。この触媒(14)の元素組成は原子比で次
のとおりであった。なお、WO3 のSnO2 に対する担
持量は20.0重量%であった。
【0103】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Sn1. 0 0. 13) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(14)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表4に示す。
【0104】実施例19 触媒の調製 実施例1の粉体(B−1)の調製の際、乾燥水酸化ジル
コニウムの代わりに乾燥水酸化チタンを用い、硫酸水溶
液の代わりにメタタングステン酸アンモニウムの水溶液
を用い、焼成温度を700℃にとした以外は粉体(B−
1)の調製法と同様にして、酸強度−12.4のWO3
/TiO2 超強酸粉体(「粉体(B−19)」という)
を調製した。以下、実施例2において、粉体(B−1)
の代わりに粉体(B−19)を用いた以外は実施例2と
同様にして触媒(15)を調製した。粉体(A−1)に
対する粉体(B−19)の割合(酸化物換算)は5.1
重量%であった。この触媒(15)の元素組成は原子比
で次のとおりであった。なお、WO3 のTiO2 に対す
る担持量は32.0重量%であった。
【0105】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Ti1. 0 0. 11) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(15)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表4に示す。
【0106】実施例20 触媒の調製 実施例1の粉体(B−1)の調製の際、乾燥水酸化ジル
コニウムの代わりに乾燥水酸化鉄を用い、硫酸水溶液の
代わりにメタタングステン酸アンモニウムの水溶液を用
い、焼成温度を700℃とした以外は粉体(B−1)の
調製法と同様にして、酸強度−12.0のWO3 /Fe
2 3 超強酸粉体(「粉体(B−20)」という)を調
製した。以下、実施例2において、粉体(B−1)の代
わりに粉体(B−20)を用いた以外は実施例2と同様
にして触媒(16)を調製した。粉体(A−1)に対す
る粉体(B−20)の割合(酸化物換算)は5.3重量
%であった。この触媒(16)の元素組成は原子比で次
のとおりであった。なお、WO3 のFe2 3 に対する
担持量は37.7重量%であった。
【0107】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Fe1. 0 0. 13) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(16)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表4に示す。
【0108】実施例21 触媒の調製 リンタングステン酸をイオン交換水に溶解し、硝酸セシ
ウムを予めイオン交換水に溶解した水溶液に添加して、
次の組成(酸素を除く)の化合物を調製した。 Cs2. 5 0. 5 1 12 この化合物を400℃で焼成して、酸強度−12.4の
リンタングステン酸セシウム超強酸粉体(「粉体(B−
21)」という)を得た。以下、実施例2において、粉
体(B−1)の代わりに粉体(B−21)を用いた以外
は実施例2と同様にして触媒(17)を調製した。粉体
(A−1)に対する粉体(B−21)の割合(酸化物換
算)は15.6重量%であった。この触媒(17)の元
素組成は原子比で次のとおりであった。
【0109】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0
(Cs2. 5 0. 5 1 120. 1 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(17)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表4に示す。
【0110】
【表4】
【0111】実施例22 触媒の調製 モリブデン酸アンモニウム1766gを6リットルの水
に溶解した。別に、85重量%オルトリン酸86.5g
を450mlの水で希釈し、これに硝酸銅54.5gお
よび亜ヒ酸37.1gを溶解し、上記モリブデン酸アン
モニウム水溶液に加え、加熱しながら十分に攪拌し、熟
成を行った。
【0112】また別に、85重量%オルトリン酸86.
5gを450mlの水で希釈し、これに五酸化バナジウ
ム68.3gを加え、加熱、攪拌しながら水分を蒸発さ
せていくと黄色の錯体が得られた。この錯体をリン、モ
リブデン、銅およびヒ素の反応沈澱物に加え、最後に水
酸化カリウム42.1gを水450mlに溶解した溶液
を加え、攪拌しながら加熱、濃縮した。得られたスラリ
ーを250℃で15時間乾燥した後粉砕して粉体(「粉
体(A−22)」という)を得た。
【0113】粉体(A−22)に対して、実施例1の粉
体(B−1)を加え、十分に混合した後、実施例1の方
法に準じて触媒(18)を得た。この触媒(18)の元
素組成は原子比で次のとおりであった。なお、粉体(A
−22)に対する粉体(B−1)の割合(酸化物換算)
は6.0重量%であった。
【0114】Mo122 As0. 5 1 1 Cu0. 3
(Zr1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(18)
を用い、反応温度を290℃に変更した以外は実施例1
と同様に酸化反応を行った。結果を表5に示す。
【0115】比較例7 触媒の調製 実施例22において、粉体(A−22)のみを用いて実
施例22と同様にして触媒(19)を調製した。
【0116】酸化反応 実施例22において、触媒(18)の代わりに触媒(1
9)を用いた以外は実施例22と同様に酸化反応を行っ
た。結果を表5に示す。
【0117】実施例23 触媒の調製 モリブデン酸アンモニウム1883gを純水3.5リッ
トルに溶解した水溶液に85%リン酸184.6gを加
え、次いで硝酸セシウム312.1gを水1.2リット
ルに溶解した水溶液を加え、さらに硝酸ビスマス19
4.5gと五酸化アンチモン64.8gを粉体のまま加
え、最後に無水クロム酸40.0gと二酸化セレン4
4.4gとを水1.2リットルに溶解した水溶液を加
え、攪拌しながら加熱濃縮した。得られたスラリーを2
50℃で15時間乾燥した後、粉砕して粉体(「粉体
(A−23)」という)を得た。
【0118】この粉体(A−23)に実施例1の粉体
(B−1)を添加し、十分混合した。以下、実施例1の
方法に準じて触媒(20)を調製した。この触媒(2
0)の元素組成は原子比で次のとおりであった。なお、
粉体(A−23)に対する粉体(B−1)の割合(酸化
物換算)は5.1重量%であった。
【0119】Mo122 Bi0. 5 Sb0. 5 Cs2. 0 Cr
0. 5 Se0. 5 −(Zr1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(20)
を用い、反応温度を290℃に変更した以外は実施例1
と同様に酸化反応を行った。結果を表5に示す。
【0120】比較例8 触媒の調製 実施例23において、粉体(A−23)のみを用い実施
例23と同様にして触媒(21)を調製した。
【0121】酸化反応 実施例23において、触媒(20)の代わりに触媒(2
1)を用いた以外は実施例23と同様に酸化反応を行っ
た。結果を表5に示す。
【0122】実施例24 触媒の調製 三酸化モリブデン1601g、五酸化バナジウム84.
3g、酸化銅14.7g、酸化鉄14.8g、酸化スズ
14.0gおよび85%オルトリン酸106.8gをイ
オン交換水13リットルに分散した。これを約3時間加
熱攪拌した後、水酸化カリウム5.2gを添加し、さら
に約3時間煮沸下還流した後、攪拌しながら加熱濃縮し
た。得られたスラリーを250℃で15時間乾燥した
後、粉砕して粉体(「粉体(A−24)」という)を得
た。
【0123】この粉体(A−24)に実施例1の粉体
(B−1)を加え、十分混合した。以下、実施例1の方
法に準じて触媒(22)を調製した。この触媒(22)
の元素組成は原子比で次のとおりであった。なお、粉体
(A−24)に対する粉体(B−1)の割合(酸化物換
算)は6.4重量%であった。
【0124】Mo121 1 0. 1 Cu0. 2 Fe0. 2
0. 1 −(Zr1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(22)
を用い、反応温度を300℃に変更した以外は実施例1
と同様に酸化反応を行った。結果を表5に示す。
【0125】比較例9 触媒の調製 実施例24において、粉体(A−24)のみを用い実施
例24と同様にして触媒(23)を調製した。
【0126】酸化反応 実施例24において、触媒(22)の代わりに触媒(2
3)を用いた以外は実施例24と同様に酸化反応を行っ
た。結果を表5に示す。
【0127】実施例25 触媒の調製 実施例1の粉体(A−1)を調製する際、各触媒出発原
料の使用量を半分にし、硝酸セシウムの代わりに硝酸バ
リウム54.5gを用いる以外は実施例1と同様にして
粉体(「粉体(A−25)」という)を調製した。
【0128】この粉体(A−25)に実施例1の粉体
(B−1)を加え、十分に混合した後、実施例1の方法
に準じて触媒(24)を調製した。この触媒(24)の
元素組成は原子比で次のとおりであった。なお、粉体
(A−25)に対する粉体(B−1)の割合(酸化物換
算)は6.3重量%であった。
【0129】Mo121. 09As0. 2 1. 09Ba0. 5
(Zr1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(24)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0130】比較例10 触媒の調製 実施例25において、粉体(A−25)のみを用い実施
例25と同様にして触媒(25)を調製した。
【0131】酸化反応 実施例25において、触媒(24)の代わりに触媒(2
5)を用いた以外は実施例25と同様に酸化反応を行っ
た。結果を表5に示す。
【0132】実施例26 触媒の調製 実施例1の粉体(A−1)を調製する際、硝酸セシウム
162.4gとともに酸化ゲルマニウム26.1g、オ
キシ硝酸ジルコニウム44.6gおよび硝酸コバルト2
4.3gを添加した以外は実施例1と同様にして粉体
(「粉体(A−26)」という)を調製した。
【0133】この粉体(A−26)に実施例1の粉体
(B−1)を加え、十分混合した後、実施例1の方法に
準じて触媒(26)を調製した。この触媒(26)の元
素組成は原子比で次のとおりであった。なお、粉体(A
−26)に対する粉体(B−1)の割合(酸化物換算)
は5.9重量%であった。
【0134】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0 Ge
0. 3 Zr0. 2 Co0. 1 −(Zr1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(26)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0135】比較例11 触媒の調製 実施例26において、粉体(A−26)のみを用い実施
例26と同様にして触媒(27)を調製した。
【0136】酸化反応 実施例26において、触媒(26)の代わりに触媒(2
7)を用いた以外は実施例26と同様に酸化反応を行っ
た。結果を表5に示す。
【0137】実施例27 触媒の調製 実施例1の粉体(A−1)を調製する際、硝酸セシウム
162.4gとともに二酸化テルル39.9g、硝酸マ
ンガン47.8gおよび硝酸ニッケル48.5gを添加
した以外は実施例1と同様にして粉体(「粉体(A−2
7)」という)を調製した。
【0138】この粉体(A−27)に実施例1の粉体
(B−1)を加え、十分混合した後、実施例1の方法に
準じて触媒(28)を調製した。この触媒(27)の元
素組成は原子比で次のとおりであった。なお、粉体(A
−27)に対する粉体(B−1)の割合(酸化物換算)
は5.8重量%であった。
【0139】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0 Te
0. 3 Mn0. 2 Ni0. 2 −(Zr1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(28)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0140】比較例12 触媒の調製 実施例27において、粉体(A−27)のみを用い実施
例27と同様にして触媒(29)を調製した。
【0141】酸化反応 実施例27において、触媒(28)の代わりに触媒(2
9)を用いた以外は実施例27と同様に酸化反応を行っ
た。結果を表5に示す。
【0142】実施例28 触媒の調製 実施例1の粉体(A−1)を調製する際、硝酸セシウム
162.4gとともにタングステン酸アンモニウム11
2.6g、硝酸亜鉛49.6gおよび硝酸銀14.2g
を添加した以外は実施例1と同様にして粉体(「粉体
(A−28)」という)を調製した。
【0143】この粉体(A−28)に実施例1の粉体
(B−1)を加え、十分混合した後、実施例1の方法に
準じて触媒(30)を調製した。この触媒(30)の元
素組成は原子比で次のとおりであった。なお、粉体(A
−28)に対する粉体(B−1)の割合(酸化物換算)
は5.7重量%であった。
【0144】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0 0.
5 Zn0. 2 Ag0. 1 −(Zr1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(30)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0145】比較例13 触媒の調製 実施例28において、粉体(A−28)のみを用い実施
例28と同様にして触媒(31)を調製した。
【0146】酸化反応 実施例28において、触媒(30)の代わりに触媒(3
1)を用いた以外は実施例28と同様に酸化反応を行っ
た。結果を表5に示す。
【0147】実施例29 触媒の調製 実施例1の粉体(A−1)を調製する際、硝酸セシウム
162.4gとともに硝酸タリウム111.0g、五酸
化ニオブ33.2g、硝酸ストロンチウム88.2gお
よび硝酸パラジウム19.2gを添加した以外は実施例
1と同様にして粉体(「粉体(A−29)」という)を
調製した。
【0148】この粉体(A−29)に実施例1の粉体
(B−1)を加え、十分混合した後、実施例1の方法に
準じて触媒(32)を調製した。この触媒(32)の元
素組成は原子比で次のとおりであった。なお、粉体(A
−29)に対する粉体(B−1)の割合(酸化物換算)
は5.6重量%であった。
【0149】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0 Tl
0. 5 Sr0. 5 Nb0. 3 Pd0. 1 −(Zr1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(32)
を用い、反応温度を290℃に変更した以外は実施例1
と同様に酸化反応を行った。結果を表5に示す。
【0150】比較例14 触媒の調製 実施例29において、粉体(A−29)のみを用い実施
例29と同様にして触媒(33)を調製した。
【0151】酸化反応 実施例29において、触媒(32)の代わりに触媒(3
3)を用いた以外は実施例29と同様に酸化反応を行っ
た。結果を表5に示す。
【0152】実施例30 触媒の調製 実施例1の粉体(A−1)を調製する際、硝酸セシウム
162.4gとともに硝酸ルビジウム61.4g、硝酸
カルシウム39.4gおよび硝酸ロジウム27.1gを
添加した以外は実施例1と同様にして粉体(「粉体(A
−30)」という)を調製した。
【0153】この粉体(A−30)に実施例1の粉体
(B−1)を加え、十分混合した後、実施例1の方法に
準じて触媒(34)を調製した。この触媒(34)の元
素組成は原子比で次のとおりであった。なお、粉体(A
−30)に対する粉体(B−1)の割合(酸化物換算)
は5.9重量%であった。
【0154】Mo121. 09As0. 2 1. 09Cs1. 0 Rb
0. 5 Ca0. 2 Rh0. 1 −(Zr1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(34)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0155】比較例15 触媒の調製 実施例30において、粉体(A−30)のみを用い実施
例30と同様にして触媒(35)を調製した。
【0156】酸化反応 実施例30において、触媒(34)の代わりに触媒(3
5)を用いた以外は実施例30と同様に酸化反応を行っ
た。結果を表5に示す。
【0157】実施例31 触媒の調製 三酸化モリブデン1440g、五酸化バナジウム75.
8gおよび85%オルトリン酸144.2gを水5リッ
トルに加え、24時間加熱還流した。そこへ粉末状の酸
化セリウム71.7g、硝酸カリウム126.4gおよ
び粉末状酸化銅13.3gを加えた後、攪拌しながら加
熱濃縮した。得られたスラリーを250℃で15時間乾
燥した後粉砕して粉体(「粉体(A−31)」という)
を得た。この粉体(A−31)に実施例1の粉体(B−
1)を加え、十分混合した後、実施例1の方法に準じて
触媒(36)を得た。この触媒(36)の元素組成は原
子比で次のとおりであった。なお、粉体(A−31)に
対する粉体(B−1)の割合(酸化物換算)は6.0重
量%であった。
【0158】Mo121 1. 5 1. 5 Cu0. 2 Ce0. 5
−(Zr1. 0 0. 02) 酸化反応 実施例1において、触媒(1)の代わりに触媒(36)
を用いた以外は実施例1と同様に酸化反応を行った。結
果を表5に示す。
【0159】比較例16 触媒の調製 実施例31において、粉体(A−31)のみを用い実施
例31と同様にして触媒(37)を調製した。
【0160】酸化反応 実施例31において、触媒(36)の代わりに触媒(3
7)を用いた以外は実施例31と同様に酸化反応を行っ
た。結果を表5に示す。
【0161】
【表5】
【0162】
【発明の効果】上述のように、本発明のメタクリル酸製
造用触媒は、メタクロレイン、イソブチルアルデヒドお
よびイソ酪酸よりなる群から選ばれる少なくとも一種の
化合物を気相にて分子状酸素または分子状酸素含有ガス
により酸化および/または酸化脱水素してメタクリル酸
を製造するための触媒であって、(A)モリブデンおよ
びリンを必須成分とする、メタクロレイン、イソブチル
アルデヒドおよび/またはイソ酪酸の気相接触酸化およ
び/または酸化脱水素によるメタクリル酸製造用複合酸
化物および(B)酸強度(H0 )が−11.93以下
(H0 ≦−11.93)の固体酸を含有してなることを
特徴とするものである。本発明の触媒は、高い活性を維
持することから、高収率でメタクリル酸を製造すること
ができる。
【0163】本発明の触媒は、触媒寿命に優れ、長時間
その優れた性能を維持することから、長期にわたって安
定してメタクリル酸を製造することができる。また、長
時間使用後も反応温度を著しく上げることなく、反応開
始時と同程度の高収率でメタクリル酸製造反応を継続す
ることができる。
【0164】本発明の触媒は、低温でも高い活性を示す
ことから、従来方法に比べて低い反応温度で同程度の収
率をあげることができる。
【0165】本発明の触媒は、高生産性を目的とする高
負荷運転条件下においても触媒性能の低下はないことか
ら、長期にわたって高生産性かつ安定的にメタクリル酸
を製造することができる。
【0166】本発明の方法によれば、効率よく、工業的
に有利にメタクリル酸を製造することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 昭63−66146(JP,A) 特開 昭61−229840(JP,A) 特開 平4−90853(JP,A) 特開 平3−86242(JP,A) 特公 昭43−13139(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 27/19 B01J 27/195 B01J 27/198 B01J 27/199

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタクロレイン、イソブチルアルデヒド
    およびイソ酪酸よりなる群から選ばれる少なくとも一種
    の化合物を気相にて分子状酸素または分子状酸素含有ガ
    スにより酸化および/または酸化脱水素してメタクリル
    酸を製造するための触媒であって、(A)モリブデンお
    よびリンを必須成分とする、メタクロレイン、イソブチ
    ルアルデヒドおよび/またはイソ酪酸の気相接触酸化お
    よび/または酸化脱水素によるメタクリル酸製造用複合
    酸化物および(B)酸強度(H0 )が−11.93以下
    (H0 ≦−11.93)の固体酸を含有してなるメタク
    リル酸製造用触媒。
  2. 【請求項2】 成分(A)が下記一般式(1): Moa b c d e f x (ここで、Moはモリブデン、Pはリン、Aはヒ素、ア
    ンチモン、ゲルマニウム、ビスマス、ジルコニウム、セ
    リウムおよびセレンよりなる群から選ばれる少なくとも
    一種の元素、Bは銅、鉄、クロム、ニッケル、マンガ
    ン、コバルト、スズ、銀、亜鉛、パラジウム、ロジウム
    およびテルルよりなる群から選ばれる少なくとも一種の
    元素、Cはバナジウム、タングステンおよびニオブより
    なる群から選ばれる少なくとも一種の元素、Dはアルカ
    リ金属、アルカリ土類金属およびタリウムよりなる群か
    ら選ばれる少なくとも一種の元素、そしてOは酸素であ
    り、a、b、c、d、e、fおよびxはそれぞれMo、
    P、A、B、C、DおよびOの原子比を表し、a=12
    のとき、b=0.5〜4、c=0〜5、d=0〜3、e
    =0〜4、f=0.01〜4であり、xはそれぞれの元
    素の酸化状態によって定まる数値である)で表される複
    合酸化物である請求項1記載のメタクリル酸製造用触
    媒。
  3. 【請求項3】 成分(B)がSO4 /周期律表第IV族
    金属酸化物超強酸である請求項1または2に記載のメタ
    クリル酸製造用触媒。
  4. 【請求項4】 周期律表第IV族金属がジルコニウム、
    チタン、スズおよびハフニウムよりなる群から選ばれる
    少なくとも一種である請求項3に記載のメタクリル酸製
    造用触媒。
  5. 【請求項5】 成分(B)がSO4 /酸化鉄超強酸であ
    る請求項1または2に記載のメタクリル酸製造用触媒。
  6. 【請求項6】 成分(B)がSO4 /酸化ケイ素超強酸
    である請求項1または2に記載のメタクリル酸製造用触
    媒。
  7. 【請求項7】 成分(B)がSO4 /酸化アルミニウム
    超強酸である請求項1または2に記載のメタクリル酸製
    造用触媒。
  8. 【請求項8】 成分(B)が酸化タングステン、酸化モ
    リブデンまたはタングステン−モリブデン複合酸化物/
    酸化ジルコニウム超強酸である請求項1または2に記載
    のメタクリル酸製造用触媒。
  9. 【請求項9】 成分(B)が酸化タングステン/酸化ス
    ズ、酸化チタン、酸化鉄、またはスズ、チタンおよび鉄
    から選ばれる少なくとも2種の元素の複合酸化物超強酸
    である請求項1または2に記載のメタクリル酸製造用触
    媒。
  10. 【請求項10】 成分(B)がリンタングステン酸およ
    び/またはそのアルカリ金属塩超強酸である請求項1ま
    たは2に記載のメタクリル酸製造用触媒。
  11. 【請求項11】 成分(A)に対する成分(B)の割合
    (酸化物換算)が0.5〜30重量%である請求項1ま
    たは2に記載のメタクリル酸製造用触媒。
  12. 【請求項12】 メタクロレイン、イソブチルアルデヒ
    ドおよびイソ酪酸よりなる群から選ばれる少なくとも一
    種の化合物を、気相にて分子状酸素または分子状酸素含
    有ガスにより酸化および/または酸化脱水素してメタク
    リル酸を製造する気相接触酸化反応および/または気相
    接触酸化脱水素反応において、該反応を請求項1〜11
    のいずれか一つに記載のメタクリル酸製造用触媒の存在
    下に行うことよりなるメタクリル酸の製造方法。
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