JP2987282B2 - インスタントフイルムパック及びカメラ - Google Patents

インスタントフイルムパック及びカメラ

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JP2987282B2
JP2987282B2 JP5303105A JP30310593A JP2987282B2 JP 2987282 B2 JP2987282 B2 JP 2987282B2 JP 5303105 A JP5303105 A JP 5303105A JP 30310593 A JP30310593 A JP 30310593A JP 2987282 B2 JP2987282 B2 JP 2987282B2
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田村  剛
政信 木原
克宜 朝倉
紘 大村
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Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
  • Cameras Adapted For Combination With Other Photographic Or Optical Apparatuses (AREA)
  • Photographic Developing Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄及びリサイクルの
適性に優れたローコストなインスタントフイルムパック
及びカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】撮影したその場で、すぐに写真が見られ
るカメラとしてインスタントカメラが広く知られてい
る。このインスタントカメラは、カメラ本体のフイルム
パック装填室にインスタントフイルムパックを装填して
使用される。インスタントフイルムパックには、自己処
理型のフイルムユニットが積層して収納されている。そ
して、1枚撮影する毎にフイルムユニットがカメラ本体
上面に設けられた取出し口から取り出される。このと
き、カメラ本体内の展開ローラがフイルムユニットの現
像液ポッドを裂開して現像液を露光面に展延して現像処
理を行う。これにより、取り出されたフイルムユニット
にはしばらくすると画像が現れる。
【0003】インスタントフイルムパックは、図20に
示すようなプラスチック製のケース2にフイルムユニッ
ト3を積層して収納したもので、ケース2は、露光開口
4を有する枠体2aと、底板2bとから構成されてい
る。また、枠体2aには、切欠き6が露光開口4に連続
するように形成されており、この切欠き6には撮影済み
のフイルムユニット3を排出するためのクロー部材5が
入り込む。更に、ケース2の一端部側には排出口7が形
成されており、撮影済みのフイルムユニット3を排出す
る。この排出口7を構成する枠体2aの上側部分には、
金属製のクリップ8が嵌め込まれており、排出口7を補
強している。また、ケース2内で金属製の圧板9が底板
2bに取り付けられており、この圧板9は複数の切欠き
と折り曲げ加工とによりバネ性が付与されている。圧板
9は、このバネ性により、フイルムユニット3を露光開
口4側へ押し付けて、フイルムユニット3に平面性を与
えている。
【0004】このようなインスタントフイルムパックは
インスタントカメラに装填されて、収納した全てのフイ
ルムユニットの撮影が終了するとインスタントカメラか
ら取り出され、不燃物として廃棄処分される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、廃棄処
分されるインスタントフイルムパックは、プラスチック
製のケース2と、金属製の圧板9及び補強用のクリップ
8というように異なる種類の材料が用いられているた
め、そのまま捨てることは環境保護の観点から好ましく
ない。これに対し、これを分解して同一材料毎に廃棄し
たり、これらをリサイクルしたりすることも考えられる
が、この場合には、ケースを破壊して金属製の圧板9や
クリップ8を取り出す必要がある。したがって、大量に
廃棄やリサイクル処理する場合にはコストがかかり過ぎ
るため、現実的には各材料毎に分別処理することは困難
である。また、上記金属製の圧板9は加工費用が高く、
フイルムパック自体のコストを高くしたり、フイルムパ
ックの重量を増加させてしまうという問題がある。
【0006】また、実開昭63−150939号公報あ
るいは実開昭63−150954号公報には、圧板の内
蔵を廃止したフイルムパックが示され、カメラの裏蓋に
設けた圧板によってフイルムユニットが露光開口側に押
しつけられるようになっている。しかしながら、このよ
うな圧板では、圧板が直接に接触する部分は確実に露光
開口側に押しつけられるが、フイルムパックの両端部側
の押しつけが不充分になる。したがって、撮影済みのフ
イルムユニットをフイルムパックから送り出そうとする
ときに、クロー部材とフイルムユニットとの係合が不安
定となる他に、送り出しの先端側がフイルムパックの排
出口に入り込みにくく、フイルムユニットの排出性能に
問題があった。
【0007】これに対し、圧板のフイルムユニット当接
面の面積を大きくして、フイルムユニットを平面的に露
光開口側に押圧するとともに、現像液ポッドやトラップ
部がある両端部も確実に押圧することが考えられる。し
かしながら、この場合には、押圧部材が大型化して、カ
メラの重量が増加してしまうという問題がある他に、フ
イルムユニットへの当接面積の拡大化はフイルムユニッ
トの押圧時に現像液ポッドの破裂を招いたり、フイルム
ユニットの露光面に圧力被りを発生させるおそれがあ
る。また、押圧部材のフイルムユニットへの当接面積の
拡大化に伴い押圧用開口が大きくなってしまう不都合が
あり、この場合には遮光性確保の点で問題がある。
【0008】本発明は上記課題を解決するためのもので
あり、従来のインスタントフイルムパックに必要であっ
た金属製の圧板を省略してインスタントフイルムパック
の製造コストを低減し、また使用後には簡単に廃棄やリ
サイクル処理することができるとともに、フイルムユニ
ットのフイルムパックからの送り出しがスムーズに行え
るようにしたインスタントフイルムパックを提供し、併
せてこのようなフイルムパックが用いられるように改良
したカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、押圧用開口をケースの底
板にフイルムユニットの排出方向で離して複数個形成
し、ケース内でフイルムユニットとケースの底板との間
に、弾性を有し押圧用開口を塞ぐための遮光シートを配
置し、この遮光シートを、前記複数個の押圧用開口の中
間位置で底板に固定したものである。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のインスタントフイルムパックにおいて、前記底板に
取付ピンを突出して形成し、この取付ピンを遮光シート
から突出させた後に取付ピンの先端をつぶしてかしめる
ことにより、遮光シートを底板に固定したものである。
【0011】また、請求項3に記載した発明は、請求項
1又は2記載のインスタントフイルムパックにおいて、
前記遮光シートの固定位置に、フイルムユニットの排出
方向に直交させて、折り曲げ用の切り込みを形成したも
のである。
【0012】また、請求項4に記載した発明は、請求項
1に記載したインスタントフイルムパックを用いるカメ
ラにおいて、裏蓋に、裏蓋を閉じた状態でインスタント
フイルムパックの押圧用開口に対面する位置で、フイル
ムユニットの押圧部材を設け、この押圧部材は、裏蓋を
閉じる操作により、押圧用開口からインスタントフイル
ムパック内に進入して、前記遮光シートを介してフイル
ムユニットを露光開口側に押圧するようにしたものであ
る。
【0013】
【作用】インスタントカメラの装填室に未使用のインス
タントフイルムパックを装填し、カメラの裏蓋を閉じ
る。この裏蓋の閉じ操作により、裏蓋に取り付けられた
押圧部材は、フイルムパックの底板に形成された押圧用
開口からケース内に進入する。遮光シートはその中央部
分が底板に固定されており、しかも、遮光シートの両端
部と中央固定部分との間を押圧部材が押圧するため、遮
光シートは中央の固定部分を中心として変形し、両端部
での変形量が最大となる。これにより、フイルムユニッ
トの両端部が確実にケースの露光開口が形成された面に
押しつけられる。したがって、フイルムユニットの現像
液ポッド側の端部はケースの排出口に対面した位置にセ
ットされるから、フイルムユニットの排出に際し、ケー
スの排出口にフイルムユニットが確実に入り込む。ま
た、フイルムユニットの他端側もクロー部材が係止する
位置にセットされるから、フイルムユニットがクロー部
材で確実に係止させられ、排出口から排出される。
【0014】遮光シートの中央固定部には、フイルムユ
ニットの排出方向に直交する方向に折り曲げ用の切り込
みが形成されており、この折り曲げ用切り込みにより遮
光シートが中央固定部を中心にして容易に折り曲げられ
る。したがって、押圧部材で遮光シートを押圧する際に
押圧部材にかかる遮光シートの反力を小さくすることが
でき、これにより押圧部材のバネが小型化、軽量化され
る。
【0015】
【実施例】図1に示すように、本発明を実施したインス
タントフイルムパック10は、プラスチックで形成され
た矩形体状のケース11に、フイルムユニット12を積
層して収納したものである。ケース11は、矩形枠状の
ケース本体11aと矩形状の底板11bとから構成され
ている。そして、フイルムユニット12や後に説明する
遮光カバー14,遮光シート30を内蔵した状態で、こ
れらケース本体11aと底板11bとが接着剤や超音波
溶着等により接合される。フイルムユニット12には、
露光部12aと、現像液を内包した現像液ポッド12b
と、現像時に余分な現像液を吸収するトラップ部12c
とが設けられている。これら現像液ポッド12bとトラ
ップ部12cとは露光部12aよりも少し膨らんでお
り、したがって、このフイルムユニット12を10枚程
度積層してケース11に収納すると、両端部の厚みが大
きく中央部の厚みが少なくなる。
【0016】ケース本体11aの上面側には、フイルム
ユニット12への露光範囲を決定する露光開口13が形
成されている。この露光開口13は、未使用時には最上
層のフイルムユニット12の上に重ねられている上側遮
光カバー14により覆われている。露光開口13には、
周知のクロー部材5が入り込む切欠き15が連続して形
成されている。また、ケース本体11aの一端部の上側
には、スリット状の排出口16(図7参照)が形成され
ている。この排出口16からは、フイルムパック10の
セット直後に、後に説明するシャッタボタン49が押さ
れることで上側遮光カバー14が排出される他に、撮影
後にはフイルムユニット12が排出される。また、排出
口16側の露光開口13の角部は矩形に切りかかれてお
り、デート写し込み用の切欠き13aとされている。そ
して、この切欠き13aに対応するインスタントカメラ
のフイルムパック装填室には、デート写し込み機構(図
示せず)が配置される。デート写し込み機構は、フイル
ムユニット12の排出時に、日付や時刻等を写し込む。
【0017】図2に示すように、底板11bには、1対
の押圧用開口20と、1対のユニット支持板22とが設
けられている。1対の押圧用開口20は、フイルムユニ
ット12の排出方向に離して設けられており、排出方向
に直交する方向に長い矩形状に形成されている。この押
圧用開口20は、フイルムユニット12を露光開口13
側に押圧するカメラ側の押圧部材25がフイルムパック
10内に進入する際の入口となる。なお、押圧用開口2
0は矩形状に形成する他に、楕円や円、その他矩形の角
を丸くしたもの等の適宜形状に形成してもよい。
【0018】ユニット支持板22は、ユニット排出口1
6と直交する方向で底板11bの両側端部に突出するよ
うに形成されている。この突出した形状は、図1に示す
ように、ケース11に規定枚数(本実施例では10枚)
のフイルムユニット12と上側遮光カバー14とを収納
したときに、現像液ポッド12bやトラップ部12cを
有する両端部と中央部分の露光部12aとの厚みの相違
からくる最下部のフイルムユニット12の湾曲に対応し
た曲線とされている。したがって、最上部のフイルムユ
ニット12は平坦とされて、露光開口13側に押しつけ
られる。しかも、フイルムパック10をカメラへ装填す
る時に、誤って露光開口13の上側遮光カバー14を押
し下げるように持ってしまった場合でも、フイルムユニ
ット12はユニット支持板22で支持されるため、露光
開口13から上側遮光カバー14が沈み込むことがな
く、フイルムユニット12への光の回り込みが防止され
る。
【0019】図1に示すように、底板11bには、フイ
ルムユニット12よりも1まわり小さいサイズで形成さ
れた底板側遮光シート30が設けられている。この底板
側遮光シート30は、カシメ部31を介して1対のユニ
ット支持板22の間で底板11bに取り付けられてい
る。カシメ部31は、図2に示すように、遮光シート3
0の中央部付近に設けた1対の取付孔32から、取付ピ
ン31aを突き出した後に、この突出したピン31aを
溶着によりつぶして形成されている。また、遮光シート
30の中央部には、フイルムユニット12の排出方向に
直交する方向で折り曲げ用切欠き33a,33bが形成
されており、この中央固定部分で遮光シート30が容易
に折り曲がるようになっている。
【0020】底板側遮光シート30は腰が強く、弾性が
あるプラスチックフイルムにより、厚みが0.15〜
0.5mm、より好ましくは0.2〜0.4mmで形成され
ている。とくに、耐熱性に優れ高温でも変形が起きにく
く、しかも耐経時性に優れ負荷をかけておいても長時間
形状を保つ性質を有するため、高温で負荷をかけておい
ても性能劣化が少ない、ポリカーボネートやポリアリレ
ート等のプラスチックフイルムが好ましい。
【0021】遮光シート30の表面は滑り性が良いこと
が好ましく、それによりインスタントカメラ側の押圧部
材25が接触して、この遮光シート30を押し上げて
も、押圧部材25に横方向などからの無理な力がかから
ず、押圧部材25の摺動性を損なうことが無く、耐久性
も向上する。
【0022】また、フイルムユニット12と遮光シート
30との間の滑り抵抗μ1と、各フイルムユニット12
間の滑り抵抗μ2との関係を、μ1>μ2に設定するこ
とで、フイルムパック10内の最下層のフイルムユニッ
ト(10枚目のフイルムユニット)12と遮光シート3
0との間に、各フイルムユニット12間の滑り抵抗μ2
よりも大きい滑り抵抗μ1が発生する。これにより、9
枚目排出時に10枚目が引きずられて排出されることが
なく、しかも、滑り抵抗μ1も最後のフイルムユニット
12を円滑に排出することができる程度の小さな滑り抵
抗に設定するため、最後のフイルムユニット12の排出
時には、クロー部材からフイルムユニット12が外れる
ことなく、これを確実に排出することができる。さらに
は、クロー部材にかかる負担を軽減することができる。
前記滑り性の付与方法は、遮光シート30の表面にしぼ
面、艶消しなどを加工しても良いし、プラスチックフイ
ルムを製造する際に滑剤を加えてもよい。
【0023】この底板側遮光シート30は、フイルムユ
ニット12の現像液ポッド12b側とトラップ側12c
との端縁が幅4〜7mm程度で、露光開口13側にくの字
状に折り曲げられており、この折り曲げ部30aの弾性
により、フイルムユニット12の両端部を露光開口13
側に確実に押しつけるようにしている。したがって、現
像液ポッド12b側のフイルムユニット12の端縁がユ
ニット排出口16に臨む位置に確実にセットされ、フイ
ルムユニット12を確実に排出することができる。ま
た、トラップ部12c側のフイルムユニット12の端縁
がクロー部材の切欠き15側に押しつけられることによ
り、クロー部材によるフイルムユニット12の係止が確
実に行えるようになり、フイルムユニット12の排出を
確実に行うことができる。
【0024】更に、遮光シート30の折り曲げ部30a
であって、クロー部材が入り込む切欠き15に対面する
部分は斜めに切り欠かれて、不干渉切欠き30bが形成
されている。この切欠き30bは、最後のフイルムユニ
ット12を撮影後に排出する際に、クロー部材が遮光シ
ート30に係止することのないようにするためのもので
ある。なお、このような不干渉切欠き30bに代えて、
図3(A),(B)に示すように、遮光シート35の折
り曲げ部35aの角部を底板側に斜めに折り曲げて、不
干渉折り曲げ部35bを設けてもよい。また、切欠き3
0bのように斜めに切り欠く代わりに、図4(A),
(B)に示すように、遮光シート36の折り曲げ部36
aの角部を矩形に切り欠いて、不干渉切欠き36bを設
けてもよい。
【0025】また、図2に示すように、遮光シート30
の折り曲げ部30aに対面する位置で、底板11bに
は、この折り曲げ部30aの変形を阻止するための受け
部37が突出して形成されている。この受け部37は底
板11bから突出するように形成されており、折り曲げ
部30aの折り曲げ角度に対応する支持面37aを備え
ている。なお、このような受け部37は、フイルムユニ
ット12の幅方向に連続して形成する他に、幅方向で分
断させて折り曲げ部を支持するようにしてもよい。ま
た、傾斜した支持面で折り曲げ部を受ける代わりに、折
り曲げ部の先端側自由端部近くを支持する複数個の突起
で折り曲げ部を受けるようにしてもよい。
【0026】次に、上記インスタントフイルムパック1
0を用いるインスタントカメラについて説明する。イン
スタントカメラの使用状態を示す図5において、このイ
ンスタントカメラ40は、薄型の箱状の輪郭を持った本
体部41と、この本体部41に一体に設けられたグリッ
プ42と、本体部41に対し起伏自在なレンズボード4
3と、このレンズボード43を下方から支持する支持ス
テー44,45と、前記支持ステー44と本体部41と
に係合された左手指支持体46とを備えている。さら
に、前記本体部41とレンズボード43との間には撮影
光路を覆う蛇腹47が設けられている。
【0027】前記グリップ42には、前面上部にシャッ
タレリーズ操作を行うシャッタボタン49が設けられて
いる。また、本体部41には、撮影範囲を視認するため
のファインダ50及びストロボ装置51が設けられてい
る。さらに、上面には撮影済みのフイルムユニットが取
り出されるスリット状の取出し口52が設けられてい
る。
【0028】前記レンズボード43は、前面に撮影レン
ズ54,前面内部にシャッタ及び絞り機構等が設けられ
ており、カメラの不使用時には取付軸部55を中心とし
て本体部41の前面に倒伏される。また、前記支持ステ
ー45は、レンズボード43の起伏に連動するために、
レンズボード43と本体部41とに係合しており、カメ
ラ40の不使用時には取付軸56を中心にレンズボード
43に対して回動し、スリット57から本体部41内に
収納されるようになっている。また、左手指支持体46
は、取付軸58を介して本体部41に回動自在に取り付
けられており、支持ステー44のスリット44aにピン
46aが係合している。したがって、レンズボード43
が倒伏されるときには支持ステー44に連動してレンズ
ボード43と本体部41との間に収納される。これによ
り、カメラ40は不使用状態において図6に示すような
薄型の箱状となり携帯性が向上する。
【0029】図5に示すように、蛇腹47は、レンズボ
ード43と本体部41とを光密に連結するように取り付
けられている。この蛇腹47は伸縮自在となっており、
レンズボード43の倒伏に連動して本体部41内を遮光
したまま折り畳まれ、本体部41とレンズボード43と
の間に収納されるようになっている。
【0030】また、インスタントカメラ40の断面図で
ある図7に示すように、本体部41の背面にはヒンジ6
0を介して裏蓋61が設けられており、この裏蓋61を
開くとフイルムパック装填室が露呈される。フイルムパ
ック装填室には、前記フイルムパック10が装填され
る。なお、図7に示すフイルムパック10には5枚のフ
イルムユニット12が描かれているが、これはフイルム
ユニット12の厚みを誇張したものであり、実際には、
図1に示すように10枚のフイルムユニット12が積層
して収納されている。
【0031】フイルムパック装填室の上壁には、フイル
ムパック10から排出されたフイルムユニット12を前
述した取出し口52に送るための排出口65が形成され
ており、その上部には展開ローラ対66が設けられてい
る。この展開ローラ対66は、それぞれ矢印方向に回転
することによって露光されたフイルムユニット12を挟
み込み、フイルムユニット12の現像液ポッド12bを
押圧して裂開し、現像液を露光部12aに展延する。さ
らに、展開ローラ対66の上部には排出通路67が形成
されており、フイルムユニット12は排出通路67を経
て前記取り出し口52から排出される。
【0032】図7に示すように、裏蓋61の内側には押
圧部材25が設けられている。この押圧部材25は、突
出ブロック71と、板バネ72と、これらを保持する保
持部材73とから構成されている。図2に示すように、
保持部材73は、フイルムパック10の押圧用開口20
に対面する位置で裏蓋61から突出するように形成され
ており、図8に示すように、突出ブロック71及び板バ
ネ72を保持する保持穴73aを備えている。突出ブロ
ック71は、先端部71aが断面円弧形状に丸くされて
おり、フランジ71bを介して保持部材73の保持穴7
3aから脱落することのないようにされている。板バネ
72は、突出ブロック71を保持部材73から突出させ
るように付勢する。なお、板バネ72を用いる代わり
に、コイルバネで突出ブロック71を突出方向に付勢す
るようにしてもよい。この突出ブロック71は、板バネ
72により、最大突出位置と最小突出位置との間で変位
する。最大突出位置では、突出ブロック71により、最
後のフイルムユニット12が遮光シート30を介して露
光開口13に押しつけられる。また、最小突出位置で
は、突出ブロック71は、規定枚数分のフイルムユニッ
ト12が装填された状態で上側遮光カバー14を露光開
口13に押しつける。
【0033】図7に示すように、押圧部材25は、前記
押圧用開口20からフイルムパック10内に進入し、底
板側遮光シート30を押圧する。これにより、遮光シー
ト30は底板11bから浮き上がってフイルムユニット
12が露光開口13側に押しつけられる。また、遮光シ
ート30自身が有する弾性と押圧部材25の押圧とによ
りフイルムユニット12の現像液ポッド12b側とトラ
ップ部12c側の端部が押し付けられる。したがって、
フイルムユニット12のトラップ部12c側はクロー部
材に確実に引っ掛かり、ポッド部12b側は排出口65
に確実に入り込む。
【0034】押圧部材25による遮光シート30の押圧
時には、カシメ部31を中心として遮光シート30が折
り曲げられる。このとき、図1に示すようにカシメ部3
1に近接して折り曲げ線上に切欠き33a,33bが形
成されており、遮光シート30の折り曲げ部分の幅が狭
くなっているため、遮光シート30はこの部分で容易に
折り曲げられる。なお、折り曲げ線上に切欠き33a,
33bを形成することなく、カシメ部31で折り曲げる
と、押圧部材25と遮光シート30の接触部分での反力
が大きくなり、これに対応させて押圧部材25の押圧力
も大きくする必要がある。このため、押圧部材25のバ
ネを強力にするとカメラの裏蓋を閉める際に力が必要に
なるが、折り曲げ線上の切欠き33a,33bによって
これが解消され、比較的小さな押圧力で遮光シート30
を押圧することができるようになる。
【0035】次に上記実施例の作用について説明する。
先ず、図7に2点鎖線で示すように、インスタントカメ
ラ40の裏蓋61を開放して、フイルムパック装填室に
フイルムパック10を装填する。インスタントカメラ4
0は、非使用時には図6に示すような薄型の箱状に折り
畳まれている。使用するときにはレンズボード43を引
き起こして、これを支持ステー44,45で支持し、図
5に示す使用状態にする。
【0036】図7に示すように、フイルムパック10の
装填後に裏蓋61を閉じると、押圧部材25はフイルム
パック10の底板11bに形成された押圧用開口20か
らフイルムパック10内に進入する。進入した押圧部材
25の突出ブロック71により、遮光シート30を介し
てフイルムユニット12をケース本体11aの露光開口
13側に押し付ける。したがって、遮光シート30の折
り曲げ部30aにより、フイルムユニット12の両端部
はケース本体11a側に確実に押しつけられるため、露
光開口13にセットされたフイルムユニット12が平坦
にされる。しかも、フイルムユニット12の現像液ポッ
ド12bは排出口16に臨む位置にセットされ、トラッ
プ部12c側も切欠き15に押しつけられるため、クロ
ー部材に確実に係止され、撮影済みのフイルムユニット
12の排出を確実に行うことができる。
【0037】フイルムパック10の装填後には、図5に
示すように、シャッタボタン49を一度押すことにより
シャッタレリーズが行われ、この直後に遮光カバー14
の排出が行われる。この排出は、クロー部材5が切欠き
15に進入して遮光カバー14に係止し、排出口16に
送りだすことにより行われる。送り出された遮光カバー
14は、フイルムパック装填室の排出口65を通り、展
開ローラ対66により排紙通路67を経て、取出し口5
2から排出される。以降、露光開口13に未露光のフイ
ルムユニット12がセットされ、撮影可能状態になる。
そして、レリーズ操作により撮影が行われる毎に、撮影
済みのフイルムユニット12が排出される。撮影時に
は、押圧部材25は常にフイルムユニット12を露光開
口13側に押しつけるため、フイルムユニット12は最
後の一枚となってもケース本体11aの上面に押し付け
られ、平面性と排出の確実性とが維持される。
【0038】なお、円弧状のユニット支持板22を底板
11bから突出させることにより、フイルムユニット1
2に、円弧状の曲がりに応じた曲がり癖を経時変化によ
って積極的に発生させるようにしてもよい。この場合に
は、遮光シート30の折り曲げ部30aによって、フイ
ルムユニット12の両端部が露光開口13側に押しつけ
られると、曲がり癖によってフイルムユニット12の中
央部も露光開口13側に押圧されることになり、フイル
ムユニット12の露光部12aをより一層平坦に押し付
けることができる。
【0039】また、上記実施例では、フイルムユニット
12の周辺部分を押し付けるために押圧部材25に板バ
ネ72を設けたが、フイルムユニット12の枚数や押圧
力の変更に応じてコイルバネやねじりバネを用いてもよ
い。また、押圧部材25はフイルムユニット12の幅方
向に長く一体的に形成したが、これは図9に示すよう
に、フイルムユニットの幅方向に分断させた4個の押圧
部材75を裏蓋74に形成してもよい。さらには、押圧
部材25,75の数量や形状は、フイルムユニット12
の大きさや剛性等により任意に変更可能である。
【0040】また、上記実施例では、遮光シート30自
体の弾性のみで押圧用開口20を塞ぐようにしたが、こ
れに代えて、押圧用開口20を確実に遮光するために、
遮光シート30の周辺部を接着剤によりシールしてもよ
い。この場合には、底板11bの押圧用開口20の周縁
部に、弱い接着力の接着層を形成する。これにより、カ
メラの裏蓋に設けた押圧部材25が入り込む際に、この
部分の接着が簡単に剥がされる。なお、接着剤は押圧用
開口20の周縁部に塗布する代わりに、遮光シート30
の接着部分や、全面に塗布してもよい。
【0041】次に、図10及び図11に示す第2実施例
について説明する。第2実施例は第1実施例の底板側遮
光シート30と底板11bとの間に副遮光シート80を
設けたものである。なお、説明以外の構成の詳細につい
ては上記第1実施例と同様であり、同一構成部材には同
一符号が付してある。副遮光シート80は、接着テープ
81により、その外側端部側が底板11bに接着されて
いる。そして、押圧部材25の突出ブロック71の突出
により接着テープ81による接着部を中心にして、副遮
光シート80は押し開かれる。このとき、裏蓋61が完
全に閉じられる前に、突出ブロック71はフイルムパッ
ク10内に進入するが、この進入時に、遮光シート30
と副遮光シート80とユニット支持板22とにより、外
光がフイルムパック内に進入することが確実に防止され
る。なお、副遮光シート80は、接着テープ81による
他に、カシメ部や接着剤により底板11bに取り付けて
もよい。
【0042】次に、図12及び図13に示す第3実施例
について説明する。なお、説明以外の構成の詳細につい
ては上記第1実施例と同様であり、同一構成部材には同
一符号が付してある。本実施例のフイルムパック82に
は、これを構成するケース83の底板83bの中央近辺
に2個の取付ピン84と、このピン84を挟むように、
フイルムユニット12の排出方向に2個の矩形状の押圧
用開口85とが設けられている。この底板82bにはそ
の内側面に、腰の強い遮光シート86が取り付けられお
り、押圧用開口85を塞いで遮光する。遮光シート86
は、取付孔86aに取付ピン84を挿入させた後に先端
をつぶすことによりカシメ部を形成し、このカシメ部に
より底板83bに固定される。また、押圧用開口85の
周縁部には接着剤が塗布され、この接着剤及び遮光シー
ト86により底板83bの押圧用開口85は弱くシール
される。なお、接着剤によるシールは省略してもよい。
【0043】また、底板83bの中央部には、フイルム
ユニット12に向かって突出した支持突起87が設けら
れている。また、遮光シート86の中央部には、3辺の
切り込み部88a,88b,88cと1辺の折り曲げ部
88dとにより、遮光シート86の平面部から緩やかに
起立させるための押圧片89が形成されている。図13
に示すように、この遮光シート86を底板83bの内側
に取り付けると、押圧片89の形成によりできた開口8
8eには支持突起87が入り込む。そして、押圧片89
の中間部89aは支持突起87によって支えられ、先端
部89bはフイルムユニット12の裏面の中央部に当接
する。したがって、フイルムユニット12は、押圧片8
9とこれを支持する突起87とにより、中央部が押し付
けられる。なお、フイルムユニット12の両端部につい
ては、第1実施例と同じように押圧部材25の進入によ
ってフイルムユニット12側に押し付けられた遮光シー
ト86の折り曲げ部86bで押圧される。
【0044】次に、図14及び図15に示す第4実施例
について説明する。なお、説明以外の構成の詳細につい
ては上記第1実施例と同様であり、同一構成部材には同
一符号が付してある。図15に示すように、第4実施例
は、遮光シート90の押圧片91を支持片92で支持す
ることにより、フイルムユニット12の中央部の押し上
げに対し、後半の枚数目にいくにしたがい押し上げ力が
増すようにしたものである。このため、底板93の中央
部には、2個の突起93a,93bが突出して形成され
ている。この2個の突起93a,93bの内、一方の支
持突起93bは他方の係止突起93aよりも高く突出す
るように形成されており、他方の係止突起93aは押圧
片91と同じ幅で形成されている。
【0045】遮光シート90の中央部には、3辺の切り
込み部94a,94b,94cと2辺の折り曲げ部94
dとにより、遮光シート90の平面部から緩やかに起立
した支持片92が設けられている。また、この支持片9
2にも3辺の切り込み部95a,95b,95cと折り
曲げ部95dとが形成され、支持片92に連なる押圧片
91が形成されている。
【0046】図15に示すように、この遮光シート90
を前述したように底板93の内側に取り付けると、支持
片92の形成によりできた開口94fには係止突起93
aが入り込み、押圧片91の形成によりできた開口95
eには支持突起93bが入り込む。そして、支持片92
の先端部92aを係止突起93aに突きあて、押圧片9
1の中間部91aは支持突起93bによって支えられ、
先端部91bはフイルムユニット12の裏面と当接す
る。フイルムユニット12は、支持片92と、押圧片9
1及びこれらを支持する突起93a,93bとにより、
中央部が押し付けられる。なお、フイルムユニット12
の現像液ポッド12b側の端部と、トラップ部12c側
の端部とは、第1実施例と同じように、押圧部材25と
遮光シート90の折り曲げ部90aによって押し付けら
れる。
【0047】なお、上記各実施例では、底板にユニット
支持板を形成して、露光開口や押圧用開口からの遮光性
を向上するようにしたが、このユニット支持板の代わり
に、図16に示す第5実施例のように、底板96の中央
部にフイルムユニット12を押さえるための支持ブロッ
ク97を設けてもよい。この場合には、底板側遮光シー
ト98に、ブロック貫通孔98aを形成しておく。な
お、説明以外の構成の詳細については上記第1実施例と
同様であり、同一構成部材には同一符号が付してある。
また、このブロック97と第1実施例のユニット支持板
22とを併用してもよい。更には、図示は省略したがこ
のブロックをカメラの裏蓋側に設けてもよく、この場合
には、このブロックに対面する位置で底板にはブロック
挿入用開口を形成しておく。この開口は、押圧用開口と
同じように、遮光シートで単に押さえて遮光する他に、
接着層により遮光シートで弱くシールしてもよい。ま
た、上記実施例では、ケース11を矩形枠状のケース本
体11aと矩形状の底板11bとから構成したが、この
他に、底板を一体的に設けたケース本体と、これに被せ
て固着される蓋板とからケースを構成し、底板に押圧用
開口を形成するとともに、蓋板に露光開口を形成しても
よい。
【0048】また、上記各実施例では、遮光シートの折
り曲げ線上に折り曲げ用切欠き33a,33bを形成し
たが、これに代えて、単に切り込み線を入れたり、折り
曲げ線に沿って薄肉部を形成したりして、折り曲げ性を
向上させてもよい。更には、遮光シートを2分割して、
これらをカシメ部で固定してもよい。また、遮光シート
30,86,90の両端部に折り曲げ部30a,86
a,90aを形成して、この折り曲げ部30a,86
a,90aの弾性変形による反発力を利用して、フイル
ムユニット12の両端部をケース11の露光開口13を
形成した側の面に確実に押しつけるようにしたが、この
折り曲げ部30a,86a,90aも省略してもよい。
【0049】図20を参照して説明したように、従来の
フイルムパックの排出口7には補強の目的で金属製のク
リップ8が嵌め込まれている。しかし、このクリップ8
は本発明の目的であるフイルムパックの廃棄適性の向上
にとって不適応なものであるため廃止する必要がある
が、これを単に廃止すると、排出口7の強度が低下し、
フイルムパック内からのフイルムユニットの押圧で、図
17に示すように排出口100が変形してしまうことが
ある。排出口100が変形するとフイルムユニットの平
面性の維持が難しくなり、質のよい写真が得られなくな
ることがある。また、現像済みのフイルムユニットの排
出が不安定になったり、排出口と展開ローラとの位置関
係が定まらず現像液の展延が不安定になることもある。
【0050】上記問題を解決するために、図18に示す
ように、インスタントカメラのフイルムパック装填室内
で突起101を突出させて排出口100に当接させ、変
形を防止するようにしてもよい。また、図19に示すよ
うに、突起102をさらに突出させて積極的に排出口1
00を変形させることもできる。通常フイルムユニット
の現像液を展開するときには、現像液が中央部付近に集
まり易いため、排出口100でこの中央部を押すことに
より現像液の分布を均一に補正することができる。突起
101は、図のような平面状の押圧部材を有するものの
他に、緩く湾曲した円弧状の押圧部材としてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインスタ
ントフイルムパックは、ケースに押圧用開口を形成し、
この押圧用開口を弾性を有する遮光シートで遮蔽し、該
開口からケース内に進入する押圧部材をインスタントカ
メラの裏蓋に設けたので、フイルムパック内に金属製の
圧板を設ける必要がなくなる。したがって、使用済みフ
イルムパックの廃棄適性・リサイクル適性の向上とイン
スタントフイルムパックの製造コストの削減や軽量化が
可能となる。
【0052】また、遮光シートの中央部付近を底板に固
定したから、遮光シートの両端部と中央固定部分との間
を押圧部材が押圧すると、遮光シートは中央の固定部分
を中心として変形し、両端部での弾性変形量が最大とな
る。これにより、遮光シートの両端部の弾性変形による
反発力でフイルムユニットの両端部がケースの露光開口
が形成された面に確実に押しつけられる。したがって、
フイルムユニットの現像液ポッド側の端部はケースの排
出口に対面した位置にセットされるから、フイルムユニ
ットの排出に際し、ケースの排出口にフイルムユニット
が確実に入り込む。また、フイルムユニットの他端側も
クロー部材が係止する位置にセットされるから、フイル
ムユニットがクロー部材で確実に係止させられ、排出口
から排出される。
【0053】また、フイルムユニットの現像液ポッド側
の端部やトラップ部側の端部を押圧するくの字形状の折
り曲げ部を遮光シートに形成することで、遮光シートの
中央部を底板に固定する構成による上記効果と相まっ
て、フイルムユニットの両端部をケースの露光開口が形
成された面に押し付けることがより一層確実に行え、露
光済みフイルムユニットの安定した排出が可能となる。
【0054】また、底板に遮光シートの取付孔に対応す
る位置に取付ピンを突出して形成し、取付ピンを遮光シ
ートの取付孔から突出させた後に取付ピンの先端をつぶ
してかしめることにより、遮光シートを底板に取り付け
たから、底板へ遮光シートを確実に固定することができ
る。しかも、カシメによる遮光シートの取り付けは、位
置決めや固定が容易であり、最も製造適性が良く、組み
立ての自動化に容易に対応することができる。
【0055】また、遮光シートには、カシメ部に近接し
て折り曲げ線上に切り込みを形成したから、遮光シート
の折り曲げ部分の実質的な幅を狭くすることができ、遮
光シートをこの部分で容易に折り曲げることができる。
なお、折り曲げ線上に切り込みを形成することなく、カ
シメ部で折り曲げると、押圧部材と遮光シートの接触部
分での反力が大きくなり、これに対応させて押圧部材の
押圧力も大きくする必要がある。このため、押圧部材の
バネを強力にするとカメラの裏蓋を閉める際に力が必要
になる欠点があるが、折り曲げ線上の切欠きによってこ
れが解消され、比較的小さな押圧力で遮光シートを押圧
することができるようになる。これにより、カメラ側の
押圧部材のバネを簡略化,小型化して、カメラの重量増
加及び製造コストの上昇を抑えることができる。また、
カメラ側の押圧部材を小型化することができるため、こ
れが挿入される押圧用開口も小さくすることができ、遮
光性の確保の点で有利になる。さらに、押圧部材が小型
化されるため、現像液ポッドの破裂や露光部の圧力被り
の発生を抑えることができる。
【0056】また、カメラの裏蓋に、裏蓋を閉じた状態
でインスタントフイルムパックの押圧用開口に対面する
位置にフイルムユニットの押圧部材を設け、この押圧部
材は、裏蓋を閉じる操作により、押圧用開口からインス
タントフイルムパック内に進入して、前記遮光シートを
介してフイルムユニットを露光開口側に押圧するように
したから、廃棄及びリサイクルの適性に優れたローコス
トなインスタントフイルムパックを用いることができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のインスタントフイルムパ
ックを分解して示す斜視図である。
【図2】同インスタントフイルムパックのフイルムユニ
ットと、底板側遮光シートと、底板と、カメラ側の蓋板
とを示す斜視図である。
【図3】(A)は底板側遮光シートの別の実施例を示す
平面図であり、(B)は同正面図である。
【図4】(A)は底板側遮光シートの別の実施例を示す
平面図であり、(B)は同正面図である。
【図5】同インスタントフイルムパックを用いるインス
タントカメラの使用状態の外観を示す斜視図である。
【図6】同インスタントカメラの非使用状態の外観を示
す斜視図である。
【図7】同インスタントカメラ及びインスタントフイル
ムパックを示す要部断面図である。
【図8】押圧部材を切り欠いて示す斜視図である。
【図9】他の押圧部材を示す斜視図である。
【図10】第2実施例のインスタントフイルムパックの
底板と遮光シートと副遮光シートとを分解して示す斜視
図である。
【図11】同インスタントフイルムパックを示す要部断
面図である。
【図12】第3実施例のインスタントフイルムパックの
遮光シートと底板とを示す分解斜視図である。
【図13】同インスタントフイルムパックと裏蓋とを示
す断面図である。
【図14】第4実施例のインスタントフイルムパックの
遮光シートと底板とを示す分解斜視図である。
【図15】同インスタントフイルムパックと裏蓋とを示
す断面図である。
【図16】第5実施例のフイルムユニットと、底板側遮
光シートと、底板と、カメラ側の蓋板とを示す斜視図で
ある。
【図17】インスタントフイルムパックの排出口の変形
状態を示す説明図である。
【図18】排出口の変形を防止する突起を示す正面図で
ある。
【図19】排出口を積極的に変形させる実施例を示す正
面図である。
【図20】従来のインスタントフイルムパックの外観を
示す斜視図である。
【符号の説明】
10 インスタントフイルムパック 11 ケース 11a ケース本体 11b,83b 底板 12 フイルムユニット 13 露光開口 20,85 押圧用開口 22 ユニット支持板 25,75 押圧部材 30,35,36 遮光シート 30a 折り曲げ部 35b 不干渉折り曲げ部 30b,36b 不干渉切欠き 40 インスタントカメラ 61 裏蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大村 紘 埼玉県朝霞市泉水3ー13ー45 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 於保 英文 埼玉県朝霞市泉水3ー13ー45 富士写真 フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−415(JP,A) 実開 平2−3533(JP,U) 実開 昭63−150939(JP,U) 特公 昭40−9948(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 3/00 G03B 17/52 G03B 17/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に露光開口が形成されたケースと、
    このケースに積層して収納される複数の矩形シート状の
    フイルムユニットとからなり、ケースには、露光済みの
    フイルムユニットが一端側から排出される排出口と、こ
    の排出口に向かってフイルムユニットを送り出すクロー
    部材が入り込む切欠きと、フイルムユニットを露光開口
    側に押圧するためにカメラ側の押圧部材が入り込む押圧
    用開口とが形成されたインスタントフイルムパックにお
    いて、 前記押圧用開口をケースの底板にフイルムユニットの排
    出方向で離して複数個形成し、 ケース内にはフイルムユニットとケースの底板との間
    に、弾性を有し押圧用開口を塞ぐための遮光シートを配
    置し、 この遮光シートを、前記複数個の押圧用開口の中間位置
    で底板に固定したことを特徴とするインスタントフイル
    ムパック。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインスタントフイルムパ
    ックにおいて、前記底板に取付ピンを突出して形成し、
    この取付ピンを遮光シートから突出させた後に取付ピン
    の先端をつぶしてかしめることにより、遮光シートを底
    板に固定したことを特徴とするインスタントフイルムパ
    ック。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のインスタントフイ
    ルムパックにおいて、前記遮光シートの固定位置近傍
    に、フイルムユニットの排出方向に直交させて、前記遮
    光シートに折り曲げ用の切り込みを形成したことを特徴
    とするインスタントフイルムパック。
  4. 【請求項4】 上面に露光開口が形成されたケースと、
    このケースに積層して収納される複数の矩形シート状の
    フイルムユニットとからなり、ケースは、露光済みのフ
    イルムユニットが一端側から排出される排出口と、この
    排出口に向かってフイルムユニットを送り出すクロー部
    材が入り込む切欠きと、底板にフイルムユニットの排出
    方向で離して形成された複数個の押圧用開口と、前記フ
    イルムユニットとケースの底板との間に配置され、弾性
    を有し押圧用開口を塞ぐための遮光シートと、この遮光
    シートを前記複数個の押圧用開口の中間位置で底板に固
    定する固定部とを備えたインスタントフイルムパックを
    用い、このインスタントフイルムパックをフイルムパッ
    ク装填室に挿入した後に裏蓋を閉じて、インスタントフ
    イルムパックが光密に装填されるようにしたカメラにお
    いて、 前記裏蓋に、裏蓋を閉じた状態でインスタントフイルム
    パックの押圧用開口に対面する位置に、フイルムユニッ
    トの押圧部材を設け、この押圧部材は、裏蓋を閉じる操
    作により、押圧用開口からインスタントフイルムパック
    内に進入して、前記遮光シートを介してフイルムユニッ
    トを露光開口側に押圧するようにしたことを特徴とする
    カメラ。
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