JP2985570B2 - アルカリ蓄電池用カドミウム負極板の製造法 - Google Patents

アルカリ蓄電池用カドミウム負極板の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ蓄電池の、と
くにそのペースト式カドミウム負極板の製造法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】アルカリ蓄電池用のペースト式カドミウ
ム負極板を製造する場合は、一般に酸化カドミウム粉末
を主体とする活物質粉末に、ポリビニルアルコール等の
結着剤と、水またはエチレングリコール等を溶媒として
加え、これらを混練してペースト状としていた。
【0003】そして、このペーストを、ニッケルメッキ
を施した多孔性金属薄板等の導電性芯体に塗着、乾燥し
て負極板とした後、この負極板をアルカリ溶液中で化成
処理していた。
【0004】この負極板の化成処理の目的は、酸化カド
ミウム等の放電状態のカドミウム化合物の一部又は全部
を充電状態の金属カドミウムに変換し、負極に予備充電
部分を付与することにある。
【0005】そして、負極内に予備充電部分を付与して
いない場合には、負極の活物質利用率は正極のそれに比
べて低いため、電池の放電は負極の容量で規制されるこ
とになり、電池の高率放電特性や充放電サイクル寿命特
性が低下していた。
【0006】しかし、上記の化成方法では、負極内に充
電状態の金属カドミウムを均一に形成することは困難で
あり、このようにして作製した負極板を用いた電池で
は、電池特性にバラツキが生じていた。
【0007】この問題を解決するために、特公昭57−
37986号公報や特公昭57−5265号公報では、
活物質粉末に、予め予備充電量に相当する量の金属カド
ミウム粉末を添加し、これらを混練して負極板を作製す
ることにより、上記の化成処理を省略する方法が提案さ
れている。
【0008】ここで、金属カドミウム粉末は、活物質粉
末量に対して、重量比で5〜50%の割合で添加され
る。
【0009】また、ペーストの練合およびその調整には
水あるいはエチレングリコール等の有機溶媒が用いられ
るが、有機溶媒を用いた場合には、粘度の状態が良好な
ペーストが得られる一方、水に比べてコストが高く、ま
た、その使用において条件が厳しく制限されるため、製
造工程が複雑になるという問題があった。
【0010】さらに、有機溶媒を用いた場合、活物質粉
末中に金属カドミウム粉末が含まれると、有機溶媒と金
属カドミウム粉末とが反応して有機溶媒が金属カドミウ
ム表面に付着するため、金属カドミウムと電解液との反
応が阻害されて、電池の充放電特性が低下するという問
題があった。
【0011】これに対して、溶媒に水を用いた場合に
は、活物質粉末中の酸化カドミウムが溶媒の水と反応し
て水酸化カドミウムに変化することにより、活物質ペー
ストが短時間のうちに硬化する。このためペーストの練
合及び塗着時において作業性が著しく低下するととも
に、極板のエネルギー密度も低下し、活物質利用率も低
下するという問題が生じていた。
【0012】この問題を解決するために、特公昭58−
48990号公報等には、ペースト中に、酸化カドミウ
ムの水和反応を抑制する添加剤を加えて、酸化カドミウ
ムが水酸化カドミウムに変化することを抑制する方法が
提案されており、たとえば特公平3−55030号公報
には、アスコルビン酸やテトロン酸を添加する方法が示
されている。そして、これらの添加剤はペースト中にお
いて、酸化カドミウム粉末の表面に付着し、これが酸化
カドミウムと水との反応を阻害して、水酸化カドミウム
の生成を抑制していると考えられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の添加剤はペーストを芯材に塗着し、乾燥して負極板を
作製した後においても、酸化カドミウムの表面に残留し
ていた。
【0014】このため、上記の添加剤を加えたペースト
を用いた電池では、酸化カドミウムと電解液との反応が
阻害されて、電池の充放電特性が低下するという問題が
生じていた。
【0015】また、これらの添加剤では、酸化カドミウ
ムの水和反応抑制効果が充分ではなく、時間が経過する
とともに、酸化カドミウムが水酸化カドミウムに徐々に
変化するため、ペーストの粘度や流動性を安定に保つこ
とはできなかった。
【0016】本発明はこのような課題を解決するもので
あり、金属カドミウムと酸化カドミウムを主たる構成材
料とする活物質と水とを混練してペーストを作製し、こ
のペーストを芯材に塗着、乾燥して、化成処理を行うこ
となくカドミウム負極板を作製する際、前記ペーストの
粘度および流動性を安定に保ち、ペーストの練合および
ペーストを芯材に塗着する時の作業性を向上させるとと
もに、酸化カドミウムの水和反応を抑制するためにペー
ストに添加した添加物が、負極板に残留することによる
電池の充放電特性の低下を防止することができるカドミ
ウム負極板の製造法を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のアルカリ蓄電池用カドミウム負極板の製
造法は、金属カドミウム粉末と、酸化カドミウム粉末か
らなる活物質粉末に、結着剤および水を主体とする溶媒
を加えるとともに、酸化カドミウムの水和反応抑制剤と
して、アクリル酸とマレイン酸との共重合体およびその
塩のうちの少なくとも1つを、前記活物質粉末量に対し
て、重量比で0.1%〜5.0%添加し、これらを混練
してペースト状とする工程と、前記ペーストを導電性芯
体に塗着して乾燥する工程とからなるものである。
【0018】また、前記ペーストを塗着し、乾燥した芯
材を、アルカリ水溶液中に浸漬し、ペーストに添加した
酸化カドミウムの水和反応抑制剤をアルカリ水溶液中に
溶解させて、負極板から前記水和反応抑制剤を除去する
ものである。
【0019】
【作用】本発明の製造法は、酸化カドミウム粉末と金属
カドミウム粉末を主体とする活物質と水とを混練する
際、アクリル酸とマレイン酸の共重合体及びその塩のう
ちの少なくとも1つを酸化カドミウムの水和反応抑制剤
として添加するものである。
【0020】ここで、アクリル酸とマレイン酸の共重合
体およびその塩はカルボキシル基を多数含むが、このカ
ルボキシル基は極性を持つため、酸化カドミウム分子と
水分子の表面に吸着する。そして、この酸化カドミウム
分子と水分子の表面に吸着したカルボキシル基間の静電
気的な反発力と、カルボキシル基の立体的障害により、
酸化カドミウム分子と水分子との反応を阻止し、酸化カ
ドミウムの水和反応を抑制する。
【0021】したがって、酸化カドミウムが水と反応し
て水酸化カドミウムに変化することを抑制することがで
き、ペースト中で水酸化カドミウムが生成されることに
よるペーストの硬化を防止することができる。
【0022】これによりペーストの粘性および流動性を
良好に、かつ安定に保つことができ、ペーストの練合お
よびペーストの芯材への塗着を効率良く行うことができ
る。
【0023】また、本発明のカドミウム負極板の製造法
では、ペーストを塗着して乾燥した芯材をアルカリ水溶
液中に浸漬して、ペーストに添加したアクリル酸とマレ
イン酸の共重合体およびその塩をアルカリ水溶液中に溶
解させる。
【0024】このため、ペーストに添加した酸化カドミ
ウムの水和反応抑制剤が、負極板に残存することはな
く、前記水和反応の抑制剤が酸化カドミウムの表面に存
在することによる電池の充放電特性の低下を防止するこ
とができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0026】まず本発明のカドミウム負極板の製造法を
説明する。平均粒子径1μmの酸化カドミウム粉末と平
均粒子径10μmの金属カドミウム粉末とを、重量比で
60:40の割合で混合し、これを活物質粉末とした。
【0027】この活物質粉末に、酸化カドミウムの水和
反応を抑制する抑制剤として、平均分子量が3000で
ある(化1)に示す構造式のアクリル酸と(化2)に示
す構造式のマレイン酸との共重合体のナトリウム塩
((化3)にその構造式を示す)を、活物質粉末量に対
して重量比で1%添加した。
【0028】
【化1】
【0029】
【化2】
【0030】
【化3】
【0031】そして、これらを結着剤溶液としてカルボ
キシメチルセルロース水溶液を用いて練合し、ペースト
状にした後、このペーストをニッケルメッキを施した有
孔薄鋼板の導電性芯材の両面に塗着し、乾燥してペース
ト式カドミウム負極板を作製し、これを本発明の負極板
Aとした。
【0032】また、前記ペーストを有孔薄鋼板に塗着
し、乾燥した後、これを50℃、4mol/lの水酸化カ
リウム水溶液中に20分間浸漬しアルカリ処理してペー
スト式カドミウム負極板を作製し、これを本発明の負極
板Bとした。
【0033】比較例として、平均粒子径1μmの酸化カ
ドミウム粉末と平均粒子径10μmの金属カドミウム粉
末とを重量比で60:40の割合で混合し、この活物質
粉末を結着剤溶液としてポリビニルアルコールのエチレ
ングリコール溶液を用いて練合し、ペースト状とした
後、このペーストを本発明と同様のニッケルメッキを施
した有孔薄鋼板に塗着し、乾燥してペースト式カドミウ
ム負極板を作製し、これを従来の負極板Cとした。そし
て、これらの負極板A,B,Cと、公知の焼結式ニッケ
ル正極板、セパレータ、アルカリ電解液を用いて、容量
600mAの円筒密閉型ニッケル・カドミウム蓄電池を
作製し、それぞれを本発明の電池A,B、従来の電池C
とした。
【0034】次にこれらの電池を用いて、放電特性試験
を行った。ここで、放電特性試験は、所定の充電を行っ
た後、放電率を1CmA,2CmA,3CmAと変化さ
せて放電を行い、このときの放電容量を測定した。
【0035】そして、それぞれの放電容量を、放電率
0.2CmAで充電したときの放電容量で除し、放電容
量比率(%)を算出した。この結果を図1に示す。
【0036】図1に示したように、従来の電池Cでは、
負極活物質ペーストの練合時に用いる溶媒として水を用
いていないので、酸化カドミウムが水和して水酸化カド
ミウムに変化することはないが、金属カドミウムの表面
にエチレングリコールが付着するため、これが金属カド
ミウムと電解液との反応を阻害し、電池の放電特性を低
下させた。
【0037】しかし、本発明の電池A,Bでは、負極活
物質ペーストの練合時に用いる溶媒として水を用いてい
るが、ペースト中にアクリル酸とマレイン酸との共重合
体のナトリウム塩を添加しているので、酸化カドミウム
が水と反応して水酸化カドミウムに変化することを防止
して、負極活物質の利用率を向上させることができ、電
池の放電特性を向上させることができた。
【0038】また、本発明の電池Bでは、負極活物質ペ
ーストを塗着した有孔薄鋼板を、アルカリ水溶液中に浸
漬して、ペースト中に含まれているアクリル酸とマレイ
ン酸との共重合体のナトリウム塩をアルカリ水溶液中に
溶出させているので、負極板にこの酸化カドミウムの水
和反応の抑制剤が残存することはない。
【0039】これにより、酸化カドミウムの表面に前記
水和反応の抑制剤が存在することによる電池の充放電特
性の低下を防止することができるとともに、ペーストか
ら前記酸化カドミウムの水和反応抑制剤が除去されるの
と入れかわりに、アルカリ電解液がペースト中に浸透す
るので、活物質の利用率はさらに向上して、電池の放電
特性を向上させることができた。
【0040】次に、上記の実施例と同様にして、平均粒
子径1μmの酸化カドミウム粉末と平均粒子径10μm
の金属カドミウム粉末とを、重量比で60:40の割合
で混合し、この活物質粉末にアクリル酸とマレイン酸と
の共重合体のナトリウム塩を、その平均分子量と添加量
を変化させて添加した。
【0041】そして、これらを結着剤溶液としてカルボ
キシメチルセルロース水溶液を用いて練合し、ペースト
状にした後、このペーストの粘度の経時変化を調べた。
【0042】ここで、ペーストの粘度の測定は、B型粘
度計を用い、容器内に所定量を取り出したペーストの中
に、円筒形のローターを差し込み、このローターを、ス
プリングを介して電動機によって定速度で回転させ、ロ
ーターに働くペーストの粘度抵抗を測定することにより
行った。
【0043】ここで、ペーストの粘度の評価は、練合を
開始してペースト状態になった時点におけるペーストの
粘度を初期のペースト粘度として測定し、その後、72
時間練合した後のペーストの粘度を再び測定して、初期
の粘度に対する72時間後の粘度の比率を求めて行っ
た。
【0044】アクリル酸とマレイン酸との共重合体のナ
トリウム塩の平均分子量と、ペーストの粘度との関係を
図2に、アクリル酸とマレイン酸との共重合体のナトリ
ウム塩の添加量と、ペーストの粘度との関係を図3にそ
れぞれ示す。
【0045】図2に示したように、アクリル酸とマレイ
ン酸との共重合体のナトリウム塩の平均分子量が800
0を超えると、この添加物自体の極性(イオン強度)が
強くなりすぎて、酸化カドミウム粒子の表面に安定した
状態で吸着せず、酸化カドミウムが水と反応して水酸化
カドミウムに変化することによりペーストの硬化がおこ
って、その粘度が高くなった。
【0046】また、アクリル酸とマレイン酸との共重合
体のナトリウム塩の平均分子量が2000未満の場合に
は、この添加物の極性(イオン強度)が弱いため、酸化
カドミウム粒子の表面に安定した状態で吸着せず、上記
と同様の理由でペーストの粘度が高くなった。
【0047】したがって、アクリル酸とマレイン酸との
共重合体のナトリウム塩の平均分子量は、2000以上
8000以下であることが好ましい。
【0048】また、図3に示したように、アクリル酸と
マレイン酸との共重合体のナトリウム塩の添加量が、金
属カドミウムと酸化カドミウムからなる全活物質粉末の
量に対して、重量比で0.1%未満であれば、この添加
物の酸化カドミウム粒子表面への吸着量が少ないため、
酸化カドミウムと水との反応を充分に阻止することがで
きず、酸化カドミウムが水酸化カドミウムに変化して、
ペーストの粘度が高くなった。
【0049】一方、アクリル酸とマレイン酸との共重合
体のナトリウム塩の添加量が全活物質粉末量に対して、
重量比で5.0%を超えた場合には、この添加物が酸化
カドミウム粒子の表面に安定した状態で吸着せず、酸化
カドミウムが水酸化カドミウムに変化することによりペ
ーストの粘度が高くなった。
【0050】したがって、アクリル酸とマレイン酸との
共重合体のナトリウム塩の添加量は、全活物質粉末量に
対して、重量比で0.1%以上5.0%以下であること
が好ましい。
【0051】なお、本実施例では、酸化カドミウムの水
和反応抑制剤として、アクリル酸とマレイン酸の共重合
体のナトリウム塩を用いたが、他の塩、たとえばカリウ
ム塩等でも良く、さらに塩以外にアクリル酸とマレイン
酸の共重合体であっても同様の効果が得られる。
【0052】また、本実施例では、ペーストを芯材に塗
着し、乾燥した後、このペーストを塗着した芯材を、5
0℃、4mol/lの水酸化カリウム水溶液中に20分間
浸漬してアルカリ処理したが、これ以外に、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムのいずれかの
水溶液において、濃度を0.1mol/l以上7mol/l以
下、温度を20℃以上80℃以下として、10分間以上
30分間以下の時間で浸漬しても同様の効果が得られ
た。
【0053】さらに本実施例では、活物質粉末中におけ
る金属カドミウムの割合を、重量比で40%としたが、
この割合は5〜50%の範囲であれば同様の効果が得ら
れる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明のアルカリ蓄電池
用カドミウム負極板の製造法は、酸化カドミウム粉末と
金属カドミウム粉末を主体とする活物質と水とを混練し
てペーストを作製する際、アクリル酸とマレイン酸の共
重合体およびその塩の少なくとも1つを、酸化カドミウ
ムの水和反応抑制剤として添加するものであるので、ペ
ースト中で水酸化カドミウムが生成されることによるペ
ーストの硬化を防止することができ、ペーストの粘性お
よび流動性を良好に、かつ安定に保って、ペーストの芯
材への塗着を効率良く行うことができる。
【0055】また、前記ペーストを芯材に塗着し、乾燥
した後、このペーストを塗着して乾燥させた芯材を、ア
ルカリ水溶液中に浸漬するので、前記酸化カドミウムの
水和反応の抑制剤が負極板中に残存することはなく、こ
の水和反応抑制剤が酸化カドミウムの表面に存在するこ
とによる電池の充放電特性の低下を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明と従来の電池の放電率と放電容量との関
係を示す図
【図2】アクリル酸とマレイン酸との共重合体のナトリ
ウム塩の平均分子量と、ペーストの粘度との関係を示す
【図3】アクリル酸とマレイン酸との共重合体のナトリ
ウム塩の添加量と、ペーストの粘度との関係を示す図
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 4/26

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属カドミウム粉末と、酸化カドミウム
    粉末からなる活物質粉末に、結着剤および水を主体とす
    る溶媒を加えるとともに、アクリル酸とマレイン酸との
    共重合体およびその塩のうちの少なくとも1つを、前記
    活物質粉末量に対して、重量比で0.1%〜5.0%添
    加し、これらを混練してペースト状とする工程と、 前記ペーストを導電性芯体に塗着して乾燥する工程とか
    らなるアルカリ蓄電池用カドミウム負極板の製造法。
  2. 【請求項2】 アクリル酸とマレイン酸の共重合体およ
    びその塩の平均分子量は、2000以上8000以下で
    ある請求項1記載のアルカリ蓄電池用カドミウム負極板
    の製造法。
  3. 【請求項3】 アクリル酸とマレイン酸の共重合体の塩
    がナトリウム塩であり、その平均分子量が3000であ
    る請求項1記載のアルカリ蓄電池用カドミウム負極板の
    製造法。
  4. 【請求項4】 金属カドミウムと酸化カドミウムからな
    る活物質粉末における金属カドミウムの割合は、重量比
    で5〜50%である請求項1記載のアルカリ蓄電池用カ
    ドミウム負極板の製造法。
  5. 【請求項5】 金属カドミウム粉末と酸化カドミウム粉
    末からなる活物質粉末に、結着剤および水を主体とする
    溶媒を加えるとともに、 アクリル酸とマレイン酸との共重合体およびその塩のう
    ちの少なくとも1つを、前記活物質粉末量に対して、重
    量比で0.1%〜5.0%添加し、これらを混練してペ
    ースト状とする工程と、 前記ペーストを導電性芯材に塗着して乾燥する工程と、 ペーストを塗着して乾燥させた芯材をアルカリ溶液中に
    浸漬して、ペーストに添加したアクリル酸とマレイン酸
    との共重合体およびその塩をアルカリ溶液中に溶出させ
    る工程とからなるアルカリ蓄電池用カドミウム負極板の
    製造法。
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