JP2985429B2 - 風呂給湯加熱装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は湯と水とを混合し浴槽に
給湯するとともに、浴槽水の加熱をおこなう風呂給湯加
熱装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の風呂給湯加熱装置は図２に示すよ
うに、湯と水の混合機能は給湯路１に設けた湯弁２と給
水路３に設けた水弁４とを調節軸５を介して駆動部６で
駆動し湯弁２および水弁４の開度を差動的に調節し、混
合部７に設けた絞り部８により混合を促進し注湯湯温セ
ンサ９より注湯湯温制御回路１０が駆動部６を制御して
所定の設定温度に制御している。

【０００３】一方、浴槽水加熱部は、浴槽１１からアダ
プター１２、戻り管１３、ポンプ１４、加熱ヒータ１
５、往き管１６で浴槽１１に戻る循環路を構成し、浴槽
水を循環加熱している。循環路の加熱ヒータ１５の上流
に風呂湯温センサ１７が設けられ風呂湯温制御回路１８
が加熱ヒータ１５を制御して浴槽湯を設定温度まで加熱
する。

【０００４】さらに、混合部７からの湯は開閉弁１９、
注湯路２０を経てポンプ１４の下流で風呂循環路に接続
されて浴槽への注湯が行われる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、まず混合湯温を遅れなく検出するために混
合部７の位置に注湯湯温センサ９が設けられているが湯
と水の混合が不完全であると注湯湯温センサ９で正確な
温度を検出できないため、絞り部８を設けて混合を促進
している。これが流路抵抗となって浴槽への注湯流量を
少なくしてしまっている。浴槽への給湯はなるべく短時
間でできることが要望されており、特に給湯熱源として
電気温水器等の貯湯式熱源を使用する場合は減圧弁によ
り給水圧が制限されており、流量増加が難しいという課
題があった。

【０００６】さらに、浴槽への注湯温度は注湯湯温セン
サ９をもとに制御されており、一方追い焚き時の風呂湯
温は風呂湯温センサ１７で制御され、両湯温センサのバ
ラツキにより同じ温度に設定しても注湯湯温と追い焚き
時の風呂湯温とが異なる。湯張り注湯から追い焚きまで
自動で行う用途にはこれは不都合であるばかりでなく、
湯温センサを２つ必要としコストアップにつながるとい
う課題があった。

【０００７】本発明は上記課題を解決するもので、注湯
流量を増大させるとともに、注湯時と追い焚き時の温度
差をなくし、さらに機器のコストダウンすることを目的
としたものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するため、湯と水の流量比を調節する混合弁とポンプ
と加熱手段を有する風呂循環路に湯温センサと、前記混
合弁と風呂循環回路を接続する注湯路と、前記湯温セン
サの信号により前記混合弁を制御する注湯湯温制御回路
と、前記と同一の湯温センサの信号により前記加熱手段
を制御する風呂湯温制御回路とで構成したものである。

【０００９】

【作用】本発明は上記構成によって、注湯時は混合弁を
出た混合湯は注湯路を経て風呂循環路に至り湯温センサ
により注湯湯温が検出され、注湯湯温検出回路が混合弁
を制御する。この時湯温センサにいたるまでに注湯路を
とおり混合が促進され正確な注湯湯温を検出することが
できる。このため混合弁には混合促進のための絞り部は
ついていない。

【００１０】追い焚き時にはポンプで循環された浴槽湯
が湯温センサで検出され風呂湯温制御回路が加熱手段を
制御する。従って注湯時と追い焚き時とは同一の湯温セ
ンサで温度を検出しているため同一設定温度に対して制
御される温度の差が生じない。

【００１１】

【実施例】以下本発明の実施例を添付図面を参照して説
明する。

【００１２】図１において、給湯路１に設けた湯弁２と
給水路３に設けた水弁４と絞り部を持たない合流部２１
と調節軸５と駆動部６とで混合弁が構成され、開閉弁１
９、注湯路２０を経て風呂循環路に接続される。

【００１３】浴槽１１からアダプター１２、戻り管１
３、ポンプ１４、加熱ヒータ１５、往き管１６で浴槽１
１に戻る循環路が構成され、循環路の加熱ヒータ１５の
上流に湯温センサ２２が設けられている。注湯路２０は
湯温センサ２２の上流に接続されている。

【００１４】湯温センサ２２の信号は注湯湯温制御回路
１０および風呂湯温制御回路１８とに入力され注湯湯温
制御回路１０は駆動部６を、風呂湯温制御回路１８は加
熱ヒータ１５を、それぞれ制御するよう接続される。

【００１５】上記構成により、本発明は注湯時は合流部
２１を出た混合湯は開閉弁１９、注湯路２０を経て風呂
循環路に至り湯温センサ２２により注湯湯温が検出さ
れ、注湯湯温制御回路１０が駆動部６を制御する。この
時、湯温センサ２２にいたるまでに注湯路２０をとお
り、すでに混合が促進され正確な注湯湯温を検出するこ
とができる。このため混合弁には混合促進のための絞り
部はなくストレートな合流部２１でかまわない。ここで
合流部２１から湯温センサ２２までの検出時間遅れが生
じるが、浴槽への注湯のため流量は最大で使用するため
流速が速くなり遅れ時間はわずかであるし流量変化もな
く、シャワーや蛇口への給湯と違い設定温度を頻繁に変
更することも無いので問題とはならない。

【００１６】追い焚き時にはポンプ１４で循環された浴
槽湯が湯温センサ２２で検出され風呂湯温制御回路１８
が加熱ヒータ１５を制御する。従って注湯時と追い焚き
時とは同一の湯温センサ２２で温度を検出しているため
同一設定温度に対して制御される温度の差が生じない。

【００１７】以上のように本実施例によれば、注湯路２
０の接続された風呂循環路に湯温センサ２２を設け注湯
湯温制御回路１０が混合弁の駆動部６を制御するよう構
成したので、注湯路２０を通過する間に湯と水の混合が
促進され正確な温度を検出し注湯湯温が制御されるよう
作用し、混合弁に絞り機構が不要となるので無駄な流路
抵抗がなくなり注湯流量を増大できるという効果があ
る。

【００１８】さらに風呂湯温制御回路１８が同一の湯温
センサ２２の信号で加熱ヒータ１５を制御するよう構成
したので、注湯時と同じセンサで湯温制御されるため、
注湯時と追い焚き時の制御温度の差がなくなりさらに、
湯温センサを削減してコストダウンできるという効果が
ある。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように本発明の風呂注湯加
熱装置によれば、湯と水の流量比を調節する混合弁と、
ポンプと加熱手段を有する風呂循環路に設けた湯温セン
サと、前記混合弁と風呂循環路を接続する注湯路と、前
記湯温センサの信号により前記混合弁を制御する注湯湯
温制御回路と、前記湯温センサの信号により前記加熱手
段を制御する風呂湯温制御回路とで構成しているから、
混合湯が注湯路を経過する間に混合が促進され湯温セン
サが正確な温度を検出して注湯湯温制御回路が混合弁を
制御するよう作用するので、混合弁に絞り部が不要とな
り注湯流量を増大させることができる。

【００２０】また同一の温度センサを用いて注湯湯温制
御回路と風呂湯温制御回路とが、それぞれ注湯時の注湯
湯温と、追い炊き時の風呂湯温とを制御しているので、
単一の風呂湯温設定温度に対して注湯温度と追い炊き温
度との差が無くなり快適な風呂温度制御が可能になり、
さらに湯温センサを削減できることで当該風呂装置を安
価に供給できる

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における風呂注湯加熱装置の
構成図

【図２】従来の風呂注湯加熱装置の構成図

【符号の説明】

１ 給湯路 ２ 湯弁（混合弁） ３ 給水路 ４ 水弁（混合弁） ５ 駆動軸（混合弁） ６ 駆動部（混合弁） １０ 注湯湯温制御回路 １４ ポンプ １５ 加熱ヒータ ２０ 注湯路 ２１ 合流部 ２２ 湯温センサ

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】給湯路からの湯と給水路からの水との流量
   比を調節する混合弁と、ポンプと加熱手段とを有し浴槽
   水を循環する風呂循環路と、前記混合弁から前記風呂循
   環路に接続される注湯路と、前記風呂循環路に設けられ
   た湯温センサと、前記湯温センサの信号により前記混合
   弁を制御する注湯湯温制御回路と、前記と同一の湯温セ
   ンサの信号により前記加熱手段を制御する風呂湯温制御
   回路とで構成した風呂給湯加熱装置。
2. 【請求項２】混合弁の混合部は絞り機構を持たない合流
   配管のみで構成される請求項１記載の風呂給湯加熱装
   置。