JP2984531B2 - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器

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JP2984531B2 JP5301695A JP30169593A JP2984531B2 JP 2984531 B2 JP2984531 B2 JP 2984531B2 JP 5301695 A JP5301695 A JP 5301695A JP 30169593 A JP30169593 A JP 30169593A JP 2984531 B2 JP2984531 B2 JP 2984531B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉塵(ダスト)を含んだ
ガスを処理する熱交換器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイラやごみ焼却装置その他で発生する
粉塵(ダスト)を含むガスの熱移動に使用される熱交換
器においては、ダストが熱交換面に付着、堆積して、熱
交換性能が運転中に経時的に低下するために、連続的運
転が必要な装置では熱交換面(多くの熱交換器では管
群)を清掃するスーツブロワを設けたり、管群に振動を
与え、付着ダストを払い落す方法が一般に採用されてい
る。一方、特殊な熱交換器使用条件、例えば処理ガスが
腐蝕性物質を含有するため金属材料が使用できず、テフ
ロンなどの耐摩耗性が低い耐蝕材料を使用し、あるいは
それらを被覆した伝熱面を持つ熱交換器や付着ダストの
再飛散が嫌われる熱交換器等では、水などの洗滌液体で
付着ダストを洗滌除去せざるを得ない場合がある。
【0003】ボイラ排ガスの排ガス処理装置を例にとっ
てこれを更に詳しく説明すると、脱硫装置がボイラの後
流側に設けられており、大形プラントでは特に湿式脱硫
装置が採用される場合が多い。この場合、湿式脱硫装置
内で処理ガスが60℃付近まで冷却されるため、スタッ
クから大気中に排出されたガスが高く上昇して拡散し、
接地部のSO2 ガス濃度を低下させるよう、最近では、
脱硫装置排ガスを排出前に再加熱する方法が常用されて
いる。これには蓄熱形回転式熱交換器(ユングストロー
ム形)や管式熱交換器が使用されることが多い。図8に
このようなシステムの概略を示す。図8において、ボイ
ラ1に空気予熱器2によって加熱された空気が燃料と共
に送入され燃焼する際、給水を加熱して蒸気を発生させ
る。ボイラの燃焼ガスは空気加熱器2で燃焼用空気を加
熱した後、約120〜150℃で電気集塵器3に送ら
れ、ガス中のダスト(石炭灰等)が大部分分離除去され
る。
【0004】脱塵されたガスは更に熱回収用熱交換器4
で熱媒を加熱した後に湿式脱硫装置5で亜硫酸ガスが除
去される。このときの処理ガス温度は入口側で約100
℃前後、出口側で60℃程度となるが60℃程度のガス
は大気との比重差が小さく大気中で高空に上昇し拡散す
る力が弱いので、熱回収用熱交換器4で加熱した熱媒を
再加熱用熱交換器6に送り、脱硫済排ガスと熱交換させ
排ガスを100℃近辺まで加熱して拡散力を高めスタッ
ク7から大気へ放出する。
【0005】熱回収用熱交換器4と再加熱用熱交換器6
の熱交換を達成するため蓄熱回転体を使うのがユングス
トローム式熱交換器であり、一方、上記説明のように、
熱媒を伝熱管内に、管外に処理ガスを流して熱交換する
のが管式熱交換器である。蓄熱回転体方式は同一器内の
回転隔壁を持つ通路を脱硫前後のガスが同時に通過する
ため、両者の混合が少量ではあるが生じ高度脱硫は難し
い。一方、管式熱交換器の場合、両ガスは隔絶された流
路を通り混合は皆無であるため高度脱硫に適し厳しい環
境保全に適した方式である。
【0006】ボイラーで燃料が燃焼すると、燃料中の硫
黄分は硫黄酸化物となり大部分は亜硫酸ガス(SO2
となるが、極く一部は三酸化硫黄(SO3 )ガスとなっ
て燃焼ガス中に混在しており、空気予熱器や熱回収用熱
交換器4等でガスが冷却される時に硫酸の露点になると
ガス中の水蒸気と反応して硫酸が生成し、熱交換器材料
の腐蝕をひき起こし運転トラブルの原因となる。蓄熱方
式では熱交換器エレメントのセラミック化が対策されて
いる。一方、管式熱交換器においてはプラスチック被覆
熱交換器が小形装置で実用され始めているもののメンテ
ナンス作業等の取扱いが難しい。したがって熱濃硫酸に
対する耐蝕性が十分で、かつ、大型装置の製作が可能な
材料としてテフロン被覆管を伝熱管として使用するもの
がある。
【0007】このような回収用熱交換器の例を図9に示
す。熱媒はテフロンなどで被覆された伝熱管10を通っ
てガスにより加熱される。11は外板を示す。このよう
な熱交換器18には振動防止のために伝熱管長を高さ方
向に分割するバッフル板13が取付けられている。また
伝熱管表面には、テフロンを被覆しているとは言え、ダ
ストが付着して堆積が進み性能劣化に至ることを防ぐ目
的で、洗滌水供給用の水管15が伝熱管群の前方に設け
られ各バッフル板13間に水噴霧ノズル16を設け、水
を噴出して伝熱管10外面を洗滌する方式が採られてい
る。
【0008】伝熱管式熱交換器の全体構成を図10に示
してある。図10において、熱交換器本体18には、複
数の伝熱管10が上部管板17aと下部管板17bで支
持されており、熱交換器に導入される熱媒体が伝熱管1
0内を流れ熱交換器本体18に流入する含塵ガス流と熱
交換する。熱交換器本体18に流入した含塵ガス流が伝
熱管10に接触する時にガス中に含有される粉体(ダス
ト)の一部が伝熱管10に捕集され付着する。付着した
ダストは伝熱抵抗となり熱交換器の伝熱性能を低下させ
るので、前記したように、付着ダストの除去が必要であ
り、付着ダストの水洗除去を行う熱交換器では水洗水が
水管15を通して水ノズル16から伝熱管群内に噴霧供
給され、伝熱管10の表面を流れて付着ダストを洗滌除
去する。
【0009】一般の大型の熱交換器においては、前記し
たように伝熱管10の中間に伝熱管10の支持や、ガス
流れの整流等の目的で複数のバッフル板13が設けられ
るのが普通である。従って、伝熱管10に付着したダス
トの水洗除去のためには、そのバッフル板13を利用し
て図11のようにバッフル板13の伝熱管貫通穴19の
間に、水洗水の水抜き孔14を開口させ、水洗水を熱交
換器の全面に分散散布させて伝熱管10の洗滌効果を向
上させようとした装置が知られている。これらの従来装
置では水噴霧ノズル16に近い前段の伝熱管10に大部
分の水が捕集されるため後段の伝熱管10まで洗滌水が
届かず、特に最上部の管列後段(上部)の水洗は不完全
になり熱交換性能低下の原因になっていた。
【0010】すなわち、このような多数の段(ガス流れ
方向に数えた伝熱管本数)を有する熱交換器の前方に水
噴霧ノズルを設けて実際に噴出試験をしてみると、噴霧
水の一部は伝熱管の間を素通りし一部は伝熱管表面に衝
突するとともに流下してしまうことがわかった。その結
果の一例を図12に示す。この結果から後方段(管の段
数は約20段有り)における伝熱管表面を洗滌する水の
量が不足するため噴霧水量が大量に必要となる懸念があ
ることがわかる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、伝熱
管が鉛直に配置された熱交換器において、伝熱管に付着
した燃焼灰等のダストを水洗滌によって熱交換器の全部
位で完全除去する事には困難を伴う。即ち熱交換のため
の処理ガスの上流側から洗滌水を噴霧する通常のやり方
では、熱交換器後段(ガスの下流側)伝熱管に洗滌水が
到達し難く、後段伝熱管になるほど洗滌達成度が低下す
る。その理由は前段伝熱管によって、噴霧された洗滌水
が殆んど熱交換器前段で捕集されるためであり、かつ、
捕集された洗滌水の一部は再飛散によって後流側に移動
するが、重力の作用で徐々に液滴(水流)は沈降してい
き伝熱管の上部には水量が不足する現象が必然的に発生
するためである。要するに伝熱管群の後段ほど、またそ
の上部ほど洗滌不足の状態になりやすい。
【0012】これを防ぐため伝熱管群の後部上方にガス
流に逆行する水噴霧を行うことも考えられるが、設備コ
ストの上昇、水洗水利用効率の低さ、ノズルの閉塞が起
こりやすいなどから実用性は乏しい。そこで実用されて
いるのは、伝熱管群の高さ方向に(複数段の)バッフル
板を配置し、このバッフル板に水抜き孔を設けた多孔板
を使用して流下水を後段まで分配する方法であるがこの
場合はバッフル板上に伝熱管から流下する洗滌水を受
け、バッフル板下方に再分配するのであるから、最上段
バッフル板と上部管板の間の伝熱管の後段上方部につい
ては洗滌効果が殆んどなく、付着ダストの除去ができな
い事が問題である(上述の部分の熱交換が極端に阻害さ
れると共に生長した付着物の落下トラブルなどが発生し
やすい)。本発明は、伝熱管群全域(全伝熱面積)の完
全洗滌を達成できるようにすること、特に通常の洗滌方
法では洗滌が困難な、伝熱管群における後段伝熱管の上
部の完全洗滌を達成できるように構成した熱交換器を提
供することを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段と作用】本発明は、上部管
板と下部管板の間に鉛直に配置した伝熱面と同伝熱面を
高さ方向に分割するバッフル板で構成され、前記伝熱面
に付着したダストを洗滌除去する水噴霧ノズルを具えた
熱交換器における前記課題を解決するため、前記上部管
板と最上段のバッフル板の間隔を他のバッフル板の間の
間隔より小さくすると共に、上部管板と最上段のバッフ
ル板の間のガス流れ方向上流に水噴霧用フラットノズル
を配設した構成を採用する。
【0014】このように構成した本発明の熱交換器にお
いては、上部管板と最上段のバッフル板の間隔を小さく
取り、かつその間隙に水噴霧角度が巾広く薄厚になるフ
ラットノズル型(噴霧形態が水平に帯状になる形のノズ
ル)で構成された洗滌水噴霧ノズルを配設しているので
洗滌水を最上部後段まで有効に送り込むことができる。
【0015】この本発明による熱交換器において、その
最上段のバッフル板を洗浄水が流れ易くなるよう伝熱面
を濡らすための多孔板とすると更に効果的である。すな
わち、上部管板に近い上部に伝熱面に洗浄水が流れ易く
なるよう伝熱面を濡らすための多孔のバッフル板を配置
することにより、通常の方法では伝熱面の洗滌ができな
い熱交換器の最上部後段の伝熱面にも洗滌水流下(分
配)を実現できるものとなる。使用する多孔のバッフル
板は伝熱面が貫通する開口部を拡大する方式とし、洗浄
水が流れ易くなるよう濡れた伝熱面が形成される構造と
するのがよい。また多孔のバッフル板の配置はできるだ
け上部管板に近づけ、洗滌不能域を小さくするのがよ
い。なお、最上段バッフル板は伝熱面を支持する上部管
板に近く配置しているため、伝熱面を支持するためにタ
イトな穴にする必要はないのである。
【0016】また、他の本発明による熱交換器では、前
記した本発明の課題を解決するため伝熱面を高さ方向に
分割するバッフル板に設ける洗滌水抜き孔の開口面積を
ガス上流側よりガス下流側で大とした構成を採用する。
このような洗滌水抜き孔をあけることにより水噴霧ノズ
ルからの噴霧水は伝熱面に衝突・洗滌後、流下してバッ
フル板上に蓄りつつガスの流れにより後方段方向へと流
れていく。したがって、一段下方の伝熱面において水噴
霧ノズルからの噴霧水が直接かかりにくい後方の伝熱面
に対し、上方より洗滌水を供給することができるものと
なる。
【0017】更に他の本発明による熱交換器では、洗滌
水抜き孔の開口面積を下方に配置されるバッフル板ほど
下流で大きくした構成を採用する。このようなバッフル
板構造をもつものとすることによって洗滌水噴霧ノズル
から供給された洗滌水は下方のバッフル板ほど流下しや
すくなって伝熱面を効果的に洗滌することができる。
【0018】また、本発明においては、バッフル板に設
ける洗滌水抜き孔の開口面積をガス上流側よりガス下流
側で大とすると共に、下方に配置される前記バッフル板
ほどガス下流側の前記開口面積を大とした構成とすれば
極めて効果的なダスト洗滌を行いうる熱交換器とするこ
とができる。なお、洗滌水抜き孔の開口面積を大とする
には、開口の数を増すことはもちろん、その大きさを変
えることによってもよいことはいうまでもない。
【0019】
【実施例】以下、本発明による熱交換器を図示した実施
例に基づいて具体的に説明する。なお、以下の実施例に
おいて、図8〜図11に示した従来の熱交換器と同じ構
成の部分には説明を簡潔にするため同じ符号を付してあ
る。
【0020】(第1実施例)約直径25mmの伝熱管を
20列×20段配置し、高さ方向の1m置きにバッフル
板を持つ熱交換器を想定して、テスト装置として図1に
示すような構造で上部管板17aと最上段バッフル板1
3の間隔を0.15mとし、上から2段目のバッフル板
と最上段バッフル板の間隔を1mとしたモデル装置によ
り試験を行った(ここで伝熱管10の配置は45mm正
方形ピッチ)。使用した多孔板13は伝熱管10の直径
約25mmに対して30mmの開口を伝熱管10の貫通
部に設けたもので、使用した水噴霧ノズル20は50リッ
トル/分,噴霧角60°,平均噴霧液滴径約400μmの
フラットノズルとしている。なお比較のため従来の方式
を想定してバッフル板間隔1mの部分のセンター部に、
250リットル/分,噴霧角60°,平均噴霧液滴径約50
0μmのフルコーンノズルを配置したテストも行った。
何れのテストも洗滌水噴霧ノズル〜最前段伝熱管10の
距離1m、伝熱管群内空気流速15m/sである。従来
方式の構造をもつ装置でのテストでは伝熱管10が捕集
する(伝熱管にあたる)洗滌水の量は伝熱管10の前段
が当然多く、後段になるほど少なくなっていく。テスト
結果では図3に示すように後段で洗滌水量は激減してお
り付着物の洗滌効果は殆んど期待できない事が判る。ま
た観察によれば洗滌水の飛翔は、管群後段ではバッフル
板13間の中間部より下方が多く上部にかかる水は非常
に少ない。従って伝熱管10群の後部では洗滌効果が不
足し、伝熱係数の回復は多くを望めないばかりか、付着
灰が堆積して塊状で落下し、伝熱管10を傷つけ耐腐蝕
性を失ったり、熱ガス流を阻害したりする現象をおこす
懸念もあることも判る。
【0021】下方段のバッフル板13では上段バッフル
板13からの流下水量が加わるため、水量が増して後段
へも流れやすくなるので、再飛散水が後段伝熱管10に
もかかり、適正な水量、ガス流のもとでは伝熱管10の
洗滌効果は下段になるほど大きくなって来る。また図3
に示す実験データ(点線)から判るように、本発明の構
成により伝熱管上部の洗滌水流下が増強され前述の課題
の解決に効果的である。なお観察によれば管群最後段で
も伝熱管上端部からも洗滌水が伝熱管の表面に沿って膜
状に流下しているのが観測され、流下水量も後段まで比
較的平均した状態で分布していることが確認された。
【0022】(第2実施例)本発明の第2実施例を図
4,図5に示す。図4は第2実施例における熱交換器の
最上段のバッフル板(♯1と称する)13の水抜き孔の
パターンを示したものである。伝熱管10の間に水抜き
孔14を設けているが、ガスの流れに対し、前方の数段
(図4では3段)には水抜き孔14を設けていない。こ
れにより前方3段で伝熱管10に衝突し流下してくる洗
滌水を4段目以後へ回すことができる。更に図5では上
から2段目のバッフル板(♯2と称する)13の水抜き
孔14のパターンを示したもので、前方6段の部分に水
抜き孔14を設けておらず図4において後方に回した洗
滌水(図5における4〜6段目)を更に後方(図5では
7〜10段目)へ回すことができる。即ち図6に示すよ
うにバッフル板13の水抜き孔14の開口率を前方と後
方段で変えており、更に下方段のバッフル板13ほど後
方段の開口率を大にする。これは図6のようにステップ
状である必要はなく、図7に示すように連続的に変って
いってもよい。
【0023】以上の構成をもつバッフル板を設けた熱交
換器とすることによって伝熱面全域で水噴霧ノズルによ
るダスト洗滌除去が行われるようにした熱交換器が提供
される。以上、本発明を図示した実施例に基づいて具体
的に説明したが、本発明がこれらの実施例に限定されず
特許請求の範囲に示す本発明の範囲内で、その形状、構
造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。例
えば、上記実施例では伝熱管を用いた熱交換器を示した
が、これは熱交換するガスを板状の伝熱面で仕切ったプ
レート熱交換器であってもよい。
【0024】
【発明の効果】以上具体的に説明したように、本発明の
熱交換器においては、水噴霧ノズルから供給された洗滌
水を伝熱面に分配し、洗浄水が流れ易いように濡れた表
の形成を伝熱面最上端から完成させ、通常の方法では
流下水が極く少なく洗浄水が流れ易いように濡れた表面
が形成され難く、付着物の洗滌が極めて不充分となる部
分にも、十分な流下洗滌水を供給するようにした事によ
り、熱交換器の伝熱面全長、全範囲にわたり付着物の洗
滌除去を可能にした。これによって熱交換器の伝熱性能
の経時的変化を小さく保ち、運転の定常化、安定化を従
来装置より格段に向上できる。またこの事実により熱交
換器の必要伝熱面積を従来の熱交換器より小さくできる
ので、設備の小形化、コストダウンにも貢献できる。
【0025】このように本発明の熱交換器によればスプ
レー水量を低減できるためイニシャルコスト、ランニン
グコストを安くできる。また、スプレー水量を低減でき
るため洗滌剤の水処理が容易となる。更にまた、スプレ
ー水量を低減できるため、洗滌水を系外に排出せず排脱
装置へ流入する場合には、排脱装置のSO2 吸収剤を薄
めにくく、吸収効率を低下させにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による熱交換器を一部破断
して示す側面図。
【図2】図1におけるバッフル板の部分的平面図。
【図3】熱交換器における伝熱管群への洗滌水の分配量
を示すグラフ。
【図4】本発明の第2実施例による熱交換器における最
上段バッフル板の平面図。
【図5】本発明の第2実施例による熱交換器における第
2段バッフル板の平面図。
【図6】図4と図5に示すバッフル板を組合せたときの
バッフル板の開口率分布を示すグラフ。
【図7】バッフル板の他の組合せにおける開口率分布を
示す図6と同様のグラフ。
【図8】ボイラ排ガスの排ガス処理装置の構成を示す機
器配置図。
【図9】図8における従来の熱回収用熱交換器の構成を
示す側面図。
【図10】従来の熱回収用熱交換器の全体構成を一部破
断して示す側面図。
【図11】図9のA−A線に沿うバッフル板の平面図。
【図12】伝熱管段数における流下水量の変化を示すグ
ラフ。
【符号の説明】
10 伝熱管 11 外板 13 バッフル板 14 洗滌水抜き孔 15 洗滌水供給水管 16 水噴霧ノズル 17a 上部管板 17b 下部管板 18 熱交換器本体 19 洗滌水流下孔 20 水噴霧フラットノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F22B 21/04 F22B 37/40

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部管板と下部管板の間に鉛直に配置し
    た伝熱面と同伝熱面を高さ方向に分割するバッフル板で
    構成され、前記伝熱面に付着したダストを洗滌除去する
    水噴霧ノズルを具えた熱交換器において、前記上部管板
    と最上段の前記バッフル板の間隔を他のバッフル板の間
    の間隔より小さくすると共に、前記上部管板と前記最上
    段のバッフル板の間のガス流れ方向上流に水噴霧用フラ
    ットノズルを配設したことを特徴とする熱交換器。
  2. 【請求項2】 前記最上段のバッフル板を、前記伝熱面
    が貫通し、洗浄水が流れ易くなるよう伝熱面を濡らすた
    めの多孔板としたことを特徴とする請求項1記載の熱交
    換器。
  3. 【請求項3】 上部管板と下部管板の間に鉛直に配置し
    た伝熱面と同伝熱面を高さ方向に分割するバッフル板で
    構成され、前記伝熱面に付着したダストを洗滌除去する
    水噴霧ノズルを具えた熱交換器において、前記バッフル
    板に設ける洗滌水抜き孔の開口面積をガス上流側よりガ
    ス下流側で大としたことを特徴とする熱交換器。
  4. 【請求項4】 上部管板と下部管板の間に鉛直に配置し
    た伝熱面と同伝熱面を高さ方向に分割するバッフル板で
    構成され、前記伝熱面に付着したダストを洗滌除去する
    水噴霧ノズルを具えた熱交換器において、前記バッフル
    板に設ける洗滌水抜き孔の開口面積を、下方に配置され
    る前記バッフル板ほどガス下流側で大としたことを特徴
    とする熱交換器。
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