JP2984207B2 - 耐トラッキング性難燃性粘着テープ - Google Patents
耐トラッキング性難燃性粘着テープInfo
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Description
どのように電気絶縁用に使用される耐トラッキング性難
燃性粘着テープに関する。特に本発明は、IEC−11
2に記載された測定法により測定される比較トラッキン
グ指数(CTI値)が600V以上であるトラッキング
性難燃性粘着テープに関する。
などの機器の安全性確保のために沿面距離及び空間距離
の確保、さらに使用絶縁材料の絶縁性、難燃性等の基準
が定められていたが、近年IECの規格改訂により、新
しい要求項目である比較トラッキング指数(Cnpar
atative Tracking Index:CT
I値)の高い絶縁材料に対する受容が増加してきてい
る。特に、最近の電子機器の小型化、軽量化の進行に伴
い層間絶縁用として巻回使用する絶縁用粘着テープにつ
いても高い耐トラッキング性及び難燃性が求められてき
ている。しかし、従来のポリエステル等を基材とする通
常の難燃性粘着テープの殆どは、CTI値が400V程
度までであり、より以上のCTIを示す絶縁用粘着テー
プは少ない。
て使用されている絶縁用の難燃性粘着テープは通常、粘
着剤中に難燃剤を含有させて構成されているが、このよ
うな難燃剤として従来使用されているデカブロモビフェ
ニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA等のフェ
ノール系や、エポキシ系、ビスフェノール系、ビフェニ
ル系等の難燃剤は絶縁テープに対する新しい要求基準で
あるCTI値に悪い影響を与えている。それ故、本発明
は、難燃性粘着テープに対する新しい要求基準である高
いCTI値を示す絶縁用の難燃性粘着テープを提供する
ことを目的とするものである。特に本発明は、CTI値
が600以上である耐トラッキング性難燃性粘着テープ
を提供することを目的とするものである。
めの本発明は、パークロロシクロドデセンを難燃剤とし
て含有する粘着剤層を絶縁性基材に設けたことを特徴と
する耐トラッキング性難燃性粘着テープに関するもので
ある。
有し、かつIEC−112に準じて測定される比較トラ
ッキング指数(CTI値)が600以上である前記耐ト
ラッキング性難燃性粘着テープに関する。
を含有するアクリル系粘着剤によって構成されているこ
とを特徴とする前記耐トラッキング性難燃性粘着テープ
に関する。
テルフィルムで形成されていることを特徴とする前記耐
トラッキング性難燃性粘着テープに関する。
ステルフィルムにポリエステル不織布を積層した複合フ
ィルムで構成されていることを特徴とする前記の耐トラ
ッキング性難燃性粘着テープに関する。
剤含有ワニスを含浸せしめたポリエステル不織布で形成
されていることを特徴とする前記耐トラッキング性難燃
性粘着テープに関する。
粘着テープの粘着剤層に使用される難燃剤はパークロロ
シクロドデセンである。ここで、パークロロシクロドデ
センとは、1,2,3,4,7,8,9,10,13,
13,14,14−ドデカクロロ−1,4,4A,5,
6,6A,7,10,10A,11,12,12A−ド
デカハイドロ−1,4:7,10−ジメタノジベンゾ
(A,E)シクロオクテンを意味する。商品名「DEC
HLORANE PLUS」として市販されているもの
が使用できる。
機系難燃剤の三酸化アンチモンなどを添加して使用する
ことが出来る。これらの難燃剤の使用量については、必
要とする難燃性の度合い及び必要とする粘着特性によっ
て異なるが、通常は粘着剤100重量部に対して10〜
200重量部程度使用される。
プの粘着剤層には、通常絶縁性難燃性粘着テープに使用
されている粘着剤のうちアクリル系及びゴム系のいずれ
も使用できるが、アクリル系の粘着剤を使用することが
好ましい。通常の絶縁テープの粘着剤層に難燃剤として
添加使用されているフェノール系、エポキシ系、ビスフ
ェノール系等の難燃剤はCTI値に悪影響を与えること
から好ましくない。正確な理由は今後の研究を待たなけ
ればならないが、フェノール系、エポキシ系、ビスフェ
ノール系等の難燃剤はベンゼン環が炭化し易いことがC
TI値に悪影響を与えるものと考えられる。
プのテープ基材としては、通常絶縁性難燃性粘着テープ
に使用されている絶縁性基材が使用できる。通常ポリエ
ステルフィルム、ポリエステル不織布に難燃剤を含有す
るワニスを含浸させたものなどが使用される。また本発
明に使用出来る基材としては、ポリエステルフィルムの
少なくとも片面をコロナ放電処理等のいわゆる易接着処
理したポリエステルフィルムなどを使用することが出来
る。なお、本発明で、ポリエステルフィルムとはポリエ
チレンテレフタレートフィルムのことをいう。フィルム
の厚さは、通常5〜180μの範囲で選択される。
の方法で製造することが出来る。即ち、これらの易接着
処理されたもしくは未処理のポリエステルフィルム基材
に粘着剤を塗工して粘着テープを製造するに際しては、
公知の離型剤で背面側へ離型処理することや、或いは粘
着剤塗工側へ公知の下塗剤やアンカー剤で処理すること
が出来る。
合は、粘着剤に公知の顔料を配合することにより、必要
な色(例えば赤、青、黄等)に着色した後に、これをポ
リエステルフィルム基材に塗工して行うことができる
し、或いは予めこれらの易接着処理されたもしくは未処
理のポリエステルフィルム基材に公知の印刷インキ(通
常は各種ポリマーに顔料その他を各種配合して構成され
る)を印刷して赤、青、黄などの着色フィルムとした後
にこの印刷層側に粘着剤塗工することなどによっても着
色粘着テープを製造することが出来る。
プは、前記のフィルム基材に前記の難燃剤を含有する粘
着剤層を設けて構成されており、特にそのCTI値が6
00V以上を示すように構成されている。このように高
いCTI値を有することから、本発明の耐トラッキング
性難燃性粘着テープは、従来使用されている絶縁性難燃
性粘着テープに比べて沿面距離を低減することができる
ので電源トランス等の小型化、軽量化を実現することが
できる。また絶縁テープ幅を少なくできることから、コ
イルの巻き付け幅が大きく取れるようになり、トランス
の容量をアップすることが可能である。
明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。片面に離型処理をした厚さ2
5μのポリエステルフィルムの他面に、アクリル系粘着
剤100部に表1に記載した各種の難燃剤を配合して調
製した粘着剤層を厚さが25μとなるように塗工して粘
着テープを製造した。各難燃性粘着テープの特性を表1
に示す。
ング試験法、難燃性試験法、難燃剤、粘着剤及び基材フ
ィルムは次の通りである。 (1)耐トラッキング試験:IEC pub.112法
に準拠。 (2)難燃性試験:UL510法による。 (3)難燃剤:パークロロシクロドデカン:オキシデン
タル社製、「デクロランプラス25」を使用。 2−トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート:大八化
学工業社製、「CRP」を使用。 テトラブロモビスフェノールA:帝人化成社製「ファイ
ロールFG−3000」を使用。 (4)粘着剤:ブチルアクリレート95部とアクリル酸
5部からなる重量平均分子量55万のアクリルポリマー
を使用。 (5)基材フィルム:東レ社製ポリエステルフィルム
「ルミラ−S−10」を使用。
難燃剤を使用した粘着テープは耐トラッキング性、難燃
性に優れることから、層間絶縁用粘着テープとして用い
ることにより電源トランスなどの沿面距離を短くでき、
トランスの省スペース化、低背化、容量アップを可能と
し、軽量、小型化を可能にする効果を有する。また、本
発明の粘着テープは、高耐電圧性、保存特性にも優れて
いる。これに対して、従来の難燃剤を用いた比較例1の
ものは難燃性についての要求基準は満たすものの、CT
I値を600V以上とすることはできないし、また、難
燃剤を使用しないと、CTI値を600V以上という基
準を満たすものはあるが、難燃性基準を満たすことがで
きず、使用できない。
Claims (6)
- 【請求項1】 1,2,3,4,7,8,9,10,1
3,13,14,14−ドデカクロロ−1,4,4A,
5,6,6A,7,10,10A,11,12,12A
−ドデカハイドロ−1,4:7,10−ジメタノジベン
ゾ(A,E)シクロオクテンを難燃剤として含有する粘
着剤層を絶縁性基材に設けたことを特徴とする耐トラッ
キング性難燃性粘着テープ。 - 【請求項2】 IEC−112に準じて測定される比較
トラッキング指数(CTI値)が600以上であること
を特徴とする請求項1記載の耐トラッキング性難燃性粘
着テープ。 - 【請求項3】 前記粘着剤がアクリル系粘着剤であるこ
とを特徴とする請求項1又は請求項2記載の耐トラッキ
ング性難燃性粘着テープ。 - 【請求項4】 前記絶縁性基材ポリエステルフィルムで
あることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1
項に記載の耐トラッキング性難燃性粘着テープ。 - 【請求項5】 前記絶縁性基材がポリエステルフィルム
にポリエステル不織布を積層した複合フィルムであるこ
とを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記
載の耐トラッキング性難燃性粘着テープ。 - 【請求項6】 前記絶縁性基材が難燃剤含有ワニスを含
浸させたポリエステル不織布であることを特徴とする請
求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の耐トラッキン
グ性難燃性粘着テープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8061615A JP2984207B2 (ja) | 1996-02-26 | 1996-02-26 | 耐トラッキング性難燃性粘着テープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8061615A JP2984207B2 (ja) | 1996-02-26 | 1996-02-26 | 耐トラッキング性難燃性粘着テープ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09227842A JPH09227842A (ja) | 1997-09-02 |
JP2984207B2 true JP2984207B2 (ja) | 1999-11-29 |
Family
ID=13176261
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8061615A Expired - Fee Related JP2984207B2 (ja) | 1996-02-26 | 1996-02-26 | 耐トラッキング性難燃性粘着テープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2984207B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4494999B2 (ja) * | 2005-02-09 | 2010-06-30 | 株式会社寺岡製作所 | 難燃性粘着テープ |
-
1996
- 1996-02-26 JP JP8061615A patent/JP2984207B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09227842A (ja) | 1997-09-02 |
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