JP2983844B2 - 3次元画像変換方法 - Google Patents

3次元画像変換方法

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JP2983844B2 JP6162259A JP16225994A JP2983844B2 JP 2983844 B2 JP2983844 B2 JP 2983844B2 JP 6162259 A JP6162259 A JP 6162259A JP 16225994 A JP16225994 A JP 16225994A JP 2983844 B2 JP2983844 B2 JP 2983844B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2次元画像に基づき視
差を有する3次元画像に変換する3次元画像変換方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、左右の視差を有する3次元画像を
得るには、専用の立体撮像装置で撮像して得た2チャン
ネルの立体画像信号(3次元画像信号)を立体VTR等
で記録し、これを再生して専用の3次元ディスプレイ等
で再生する必要があった。
【0003】従って、この方式によれば、既存の2次元
画像ソフトを使用することができず新たに3次元画像ソ
フトを製作する必要があったため立体画像再生システム
のコストアップの原因となっていた。
【0004】このため、本願出願人は、先に、特願平6
−10583号にて、2次元画像を画像の動きに応じて
フ−ィルド単位で遅延させ、例えば、元の信号を右目用
画像、遅延画像を左目画像とすることにより、水平方向
に動きのある画像に対しては視差を有する3次元画像が
得られる方法を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法では、水平方向に動きのある動画に対しては有効であ
るが、静止画に対しては効果が無かった。
【0006】本発明は、上記欠点を解消するものであ
り、静止画に対しても、動画と同様に2次元画像を疑似
的に3次元画像に変換することができる3次元画像変換
方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力2次元画
像に基づき右目画像及び左目画像を有する3次元画像を
作成する3次元画像変換方法において、前記入力2次元
画像の動きベクトルを検出して動画か静止画かを判定
し、前記入力2次元画像が動画の場合、前記入力2次元
画像信号及びこの画像を時間軸方向にずらした画像をそ
れぞれ右目画像及び左目画像とし、入力2次元画像が静
止画の場合、前記入力2次元画像及びこの画像を水平方
向に位相をずらした画像をそれぞれ右目画像及び左目画
像として3次元画像を作成する3次元画像変換方法であ
る。
【0008】また、動きベクトルの水平成分が一定値を
越えるとき、動画と判断し、これが、一定値以下のと
き、静止画と判断する。
【0009】
【作用】本発明は、上記方法により、動画に対しては、
前記入力2次元画像信号及びこの画像を時間軸方向にず
らした画像をそれぞれ右目画像及び左目画像とすること
により、3次元画像を作成する。また、上記方法では立
体感が得られない、静止画や垂直方向の動きはあるが、
水平方向の動きが少ない動画に対しては、前記入力2次
元画像及びこの画像を水平方向に位相をずらした画像を
それぞれ右目画像及び左目画像として3次元画像を作成
することにより、入力2次元画像がいかなる場合であっ
ても、これを3次元画像に変換することができる。
【0010】
【実施例】まず、本発明における動画の立体視の原理に
ついて説明する。図1Aのように背景は変化せず被写体
が左から右へ移動する画像シ−ンにおいて、同図Bのよ
うに再生された右目画像と左目画像との間にフィールド
遅延により一定の時間差を設けた場合、被写体の動きの
分だけ位置が異なり、これが同図Cのように視差となり
被写体が飛び出して見えるため立体視が可能となる。
尚、図1B及びCの数字はフィールド番号を表してい
る。
【0011】上述の原理においては、静止画や垂直方向
の動きはあるが、水平方向の動きが少ない画像について
、3次元画像信号に変換することができない。
【0012】そこで、本発明では、静止画の場合でも次
の原理で立体視を可能とする。即ち、図2のように左右
の目に入射する画像を水平方向に所定量だけずれるよう
位相制御することにより行う。具体的には、画面全体を
右目用画像は右に、左目用画像は左にずらすことにより
スクリーン面に対して対象物を奥に見せることができ
る。また、画面全体を右目用画像は左に、左目用画像は
右にずらすことによりスクリーン面に対して対象物を
に見せることができる。
【0013】以下、図面に従って本発明の一実施例を説
明する。図3は3次元画像変換システムの要部概略ブロ
ック図であり、入力端子1には2次元画像信号が入力さ
れる。この2次元画像信号の一つはフィールドメモリ2
及びラインメモリ3に供給される。このフィールドメモ
リ2はメモリ制御回路4により遅延量0から最大60フ
ィールド(NTSC方式で約1秒)までの範囲でフィー
ルド単位で可変制御される。また、前記ラインメモリ3
は1水平走査期間内の任意の時間、入力信号を遅延させ
ることにより入力画像の水平方向の位相調整を行うこと
ができる。この位相調整はCPU6を介して行われる。
【0014】そして、前記フィールドメモリ2出力及び
ラインメモリ3出力は第1選択回路7へ供給され、後述
する静止画判定信号により、いずれか一方が選択されて
出力される。
【0015】一方、2次元画像信号の他方は、動きベク
トル検出回路5に供給され、フィールド間の動きに応じ
た動きベクトルが検出された後、CPU6に供給され
る。このCPU6は前記動きベクトルのうち水平成分を
抽出しこれに応じてメモリ制御回路4を制御する。即
ち、被写体の動きが大きく動きベクトルが大きい場合、
フィールドメモリ2の遅延量が少なくなるよう制御し、
被写体の動きが小さいか、あるいはスローモション再生
時のように動きベクトルが小さい場合、遅延量が多くな
るように制御される。尚、フィールドメモリの遅延フィ
ールド数は最大60フィールドであり、これはNTSC
方式の1秒間に相当し、通常の画像シーンにほぼ対応で
きる時間であるが、より低速のスローモション再生に使
用する場合は60フィールド以上の大容量のメモリを使
用すればよい。
【0016】更に、このCPU6は、動きベクトルによ
り、静止画か動画かを判定する。即ち、動きベクトルの
水平成分が一定値以下のとき、”1”、一定値を越えた
とき”0”の静止画判定信号を作成し、前記第1選択回
路7へ供給する。そして、第1選択回路7は、静止画判
定信号”1”が入力されると、ラインメモリ3出力を選
択し、”0”が入力されると、フィールドメモリ4出力
を選択して、第2選択回路7へ出力する。この第2選択
回路7は入力2次元画像信号及び前記第1選択回路7出
力が入力され、前記CPU6からの制御信号により制御
される。即ち、動きベクトルの方向が左から右の場合は
入力2次元画像信号を左目画像信号、第1選択回路7出
力を右目画像信号とし、動きベクトルの方向が右から左
の場合は、入力2次元画像信号を右目画像信号とするよ
うに制御される。
【0017】次に、上記回路の動作について詳述する。
まず、入力2次元画像信号が動画の場合、動きベクトル
検出回路5で動きベクトルが検出される。CPU6は、
メモリ制御回路4を介して、動きベクトルが大きけれ
ば、フィールドメモリの遅延フィールド数を少なく、動
きベクトルが大きければ遅延フィールド数を多くするよ
うに制御する。
【0018】更に、一定値以上の動きベクトルが検出さ
れると、CPU6は、動画と見做し、”0”の静止画判
定信号を第1選択回路7へ供給する。従って、第1選択
回路7はフィールドメモリ出力を選択して第2選択回路
8へ供給する。第2選択回路8は、前記CPU6からの
制御信号により、動きベクトルの方向が左から右の場合
は入力2次元画像信号を左目画像信号、第1選択回路7
出力を右目画像信号とし、動きベクトルの方向が右から
左の場合は、入力2次元画像信号を右目画像信号とする
ように制御され、出力端子9、10にそれぞれ右目画像
信号及び左目画像信号が出力される。
【0019】よって、動画の場合は、図1の原理により
被写体が水平方向に移動するようなシーンについては、
動きの速さに応じた視差が左右の画像信号に発生する。
そして、この出力端子9、10からの左右画像信号を例
えば、レンチキュラー方式のメガネ無しディスプレイに
供給すれば、2次元画像信号であっても部分的に立体感
のある立体画像が疑似的に再現できる。
【0020】次に、静止画の場合について説明する。動
きベクトル検出回路5で検出される動きベクトルは0ま
たは一定値以下であり、このとき、CPU6は、静止画
と見做し、”1”の静止画判定信号を第1選択回路7へ
供給する。従って、第1選択回路7はラインメモリ3出
力を選択して第2選択回路8へ供給する。第2選択回路
8は動きベクトルが0の場合、前の状態が保持される。
【0021】よって、静止画及び動きの少ない動画の場
合は、左右の目には所定量水平方向にずれた画像が入射
されることになり、図2の原理によって、立体感を得る
ことができる。
【0022】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、動画に対し
ては、フィールド遅延方式により、擬似的に3次元画像
を得ることができるとともに、上記方法では立体感が得
られない静止画や垂直方向の動きはあるが水平方向の動
きが少ない動画に対しては、水平移相ずらし方式により
立体感を得ることができ、入力2次元画像がいかなる場
合であっても、これを3次元画像に変換することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動画に対する原理を示す図である。
【図2】本発明の静止画に対する原理を示す図である。
【図3】本発明の一実施例における3次元画像変換シス
テムの概略ブロック図である。
【符号の説明】
2 フィールドメモリ 3 ラインメモリ 4 メモリ制御回路 5 動きベクトル検出回路 6 CPU 7 第1選択回路 8 第2選択回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 15/00 - 15/70 H04N 13/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力2次元画像に基づき右目画像及び左
    目画像を有する3次元画像を作成する3次元画像変換方
    法において、前記入力2次元画像の動きベクトルを検出
    して動画か静止画かを判定し、前記入力2次元画像が動
    画の場合、前記入力2次元画像信号及びこの画像を時間
    軸方向にずらした画像をそれぞれ右目画像及び左目画像
    とし、入力2次元画像が静止画の場合、前記入力2次元
    画像及びこの画像を水平方向に位相をずらした画像をそ
    れぞれ右目画像及び左目画像として3次元画像を作成す
    る3次元画像変換方法。
  2. 【請求項2】 前記動きベクトルの水平成分が一定値を
    超えるとき動画とし、一定値以下のとき静止画とする請
    求項1記載の3次元画像変換方法。
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