JP2982531B2 - 歯車形状の加工方法 - Google Patents

歯車形状の加工方法

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JP2982531B2 JP5009554A JP955493A JP2982531B2 JP 2982531 B2 JP2982531 B2 JP 2982531B2 JP 5009554 A JP5009554 A JP 5009554A JP 955493 A JP955493 A JP 955493A JP 2982531 B2 JP2982531 B2 JP 2982531B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は歯車形状の加工方法、特
に総型電極を用いて放電加工し、ワークを歯車形状の完
成品にする加工を行う歯車形状の加工方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】歯車は、つぎつぎに噛み合う歯によって
運動を伝達する機械の重要な構成要素である。特に、正
確な速比の回転運動と、大きな動力をきわめて小さな構
造で効率よく伝達することができることから、計器や時
計等の小形歯車から中形の自動車の変速機のギア、大形
のものでは数万馬力の舶用タービン減速歯車に至るまで
きわめて広い分野で使用されている。
【0003】一般に歯車は、加工精度の善し悪しによっ
て振動や騒音の大きさが左右されるため、加工精度の向
上が切望されている。特に最近、居住性が重要視される
自動車の分野では、振動・騒音の発生原因を排除するた
めに歯車の加工精度向上が求められている。
【0004】従来、歯車の形成は、歯切盤による機械加
工法、鍛造法、放電加工法等があるが、生産性を考慮す
ると比較的容易に低コストで大量生産することのできる
鍛造法(押出し鍛造法や焼結鍛造法)が採用されてい
る。鍛造の場合、鍛造用の金型の精度の善し悪しがその
まま歯車の精度に影響を与えるため、高精度の金型を得
ることが重要である。この金型の加工には金型材料とな
る物質の機械的強度に関係なく加工を行うことが可能で
あり、高精度の加工が可能な放電加工が利用されてい
る。そして、様々な方法により加工精度の向上が試みら
れている。例えば、実開昭61−5528号公報には、
荒加工用電極と仕上げ加工用電極とを1本の共通の電極
軸に設け、歯車形状の完成加工精度を向上することので
きる放電加工用電極が開示されている。また、特開平4
−152025号公報には、放電加工用電極を平歯車状
として、その歯先に形成される電極部の厚みを変えるこ
とによって、歯車の様々な仕様変更に対応することので
きる鍛造金型の放電加工法が開示されている。
【0005】従来の歯車形状の放電加工は、素材(ワー
ク)に対して形成する歯車形状の歯形と同形状の総型形
状の放電加工用電極をワークの軸方向、つまり形成する
歯車形状の軸方向に移動させながら放電加工を施して歯
車形状を形成する。この時、放電加工用電極が雄歯車形
状の場合は雌歯車形状が形成され、放電加工用電極が雌
歯車形状の場合は雄歯車形状が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の歯車形
状の放電加工方法では、総型形状の放電加工用電極とワ
ークが加工液(灯油や純水等の絶縁液)を介して0.02〜
0.05mmの間隔を有して近接しながら、歯車軸方向に電極
が移動して加工を進めていくため、加工かす(スラッ
ジ)の排出・排除が困難であり、スラッジが加工面や放
電加工用電極に付着したり、加工液の絶縁性を低下させ
たりして加工精度を低下させるという問題がある。ま
た、放電加工開始直後および放電加工終了直前、すなわ
ち放電加工用電極の一部のみがワークに接近している時
は、ワークと放電加工用電極との一部の近接部分に放電
が集中し、放電加工開始直後および放電加工終了直前
と、定常加工時すなわち放電加工用電極の全体とワーク
が一様に接近している時とで放電条件が異なる。その結
果、放電加工用電極の出入口付近では、ワークに近接す
る放電加工用電極の面積が少ないため放電が集中しワー
クの溶融が多く行われ、加工面の溶融し過ぎによる加工
面の変動が生じて、結果的に歯車形状の精度が低下する
という問題があった。
【0007】さらに、一般的に後工程として、研削、ラ
ッピ仕上げ等の加工が必要であるが工程毎にワークの固
定(チャッキング)し直しが行われ機械的な加工誤差に
加えて段取り誤差が生じ、歯車形状の精度がさらに低下
するという問題があった。
【0008】そこで本発明は、歯車形状の加工方法にお
いてワークと総型電極とを噛合想定同期運動させなが
ら、放電加工を行いスラッジの排出・排除を容易に行う
ことによって歯車形状の加工精度の向上を図ることので
きる歯車形状の加工方法を提供することを目的とする。
【0009】また、他の目的は歯車形状の加工方法にお
いてワークをチャッキングしたままの状態で前記ワーク
と様々な工具とを噛合同期運動をさせながら素材から歯
車形状の完成まで一貫した加工を行うことによってスラ
ッジの排出・排除を容易に行うと共に、段取り誤差を排
除して歯車形状の加工精度の向上を図ることのできる歯
車形状の加工方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するため、第1として、回転可能に軸支されたワー
クに歯車形状の総型電極を近接させ、前記ワークと前記
電極とを噛合想定同期運動させ、ワークと電極との両軸
間に切込み量制御を与えながら、電極によりワークを放
電加工して所望の歯車形状を得ることを特徴とするもの
であり、第2として、第1の歯車形状の加工方法におい
て、放電加工されたワークをワーク軸に固定したまま、
ワークに歯車形状の総型研削砥石を接触させ、前記ワー
クと前記研削砥石とを噛合同期運動させ、ワークと研削
砥石との両軸間に削り量制御を与えながら、研削砥石に
よりワークを研削加工して所望の歯車形状を得ることを
特徴とするものであり、第3として、第2の歯車形状の
加工方法において、ワークと研削砥石との間で歯車形状
の歯筋方向に相対往復運動を与えて研削して所望の歯車
形状を得ることを特徴とするものであり、第4として、
第1または第2の歯車形状の加工方法において、放電加
工または研削加工されたワークをワーク軸に固定したま
ま、ワークに歯車形状の総型ラップ砥石を接触させ、前
記ワークと前記ラップ砥石とを噛合同期運動させ、ワー
クとラップ砥石との両軸間に削り量制御を与えながら、
ラップ砥石によりワークをラップ仕上して所望の歯車形
状を得ることを特徴とするものであり、第5として、第
4の歯車形状の加工方法において、ワークとラップ砥石
との間で歯車形状の歯筋方向に相対往復運動を与えてラ
ップ仕上して所望の歯車形状を得ることを特徴とするも
のであり、第6として、第4または第項5の歯車形状の
加工方法において、ワークとラップ砥石との間で歯車形
状の歯筋方向に高周波振動を与えてラップ仕上して所望
の歯車形状を得ることを特徴とするものであり、第7と
して、第1または第2または第3または第4または第5
または第6の歯車形状の加工方法において、放電加工ま
たは研削加工またはラップ仕上げされたワークをワーク
軸に固定したまま、ワークに歯車形状の歯形測定用総型
マスターギアを噛み合わせ、ワークとマスターギアとの
形状誤差を測定することを特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明の歯車形状の加工方法においては、回転
可能に軸支されたワークに歯車形状の総型電極を近接さ
せ、前記ワークと前記電極とを噛合想定同期運動させ、
ワークと電極との両軸間に切込み量制御を与えながら、
電極によりワークへ放電加工を行う。従って、ワークと
歯車形状の総型電極との相対的な位置関係が常に変化
し、両者の接近部分は常に線状となり、スラッジの排出
・排除を容易に行うことが可能になる。また、ワークと
歯車形状の総型電極との接近量は常に一定にすることが
可能になる。従って、加工条件が外的要因に左右される
ことなく常に一定になる。また、研削加工、ラップ仕上
げの場合も各工具とワークの接触部分は線状となり、ス
ラッジの排出・排除を容易に行うことが可能になり、安
定した加工を可能にする。
【0012】さらに、研削加工またはラップ仕上げ中に
砥石を歯筋方向に相対往復運動させるので、歯車形状が
均一化し、歯車形状の歯当たりを調整することができ
る。
【0013】また、ワークをチャッキングしたまま放電
加工に続く研削加工、ラップ仕上げ、および精度測定を
行うことが可能であり、段取り誤差を排除することがで
きる。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を図面を利用して説明する。
【0015】図1に本発明に係る歯車形状の加工方法を
実施する加工装置の概略図を示す。加工装置1はワーク
をチャッキングした状態のままで、複数の加工工具、例
えば、放電加工用の電極、研削加工用の研削砥石、ラッ
プ仕上げ用のラップ砥石等を順次交換し、素材から歯車
形状の完成に至るまで一連の加工(放電加工、研削加
工、ラップ仕上げ加工等)及び精度測定を行うものであ
る。すなわち、ロボットアーム2aを有する工具自動交
換装置2によって供給される工具4(放電加工の場合は
電極4a、研削加工の場合は研削砥石、ラップ仕上げの
場合はラップ砥石、精度測定の場合は測定治具等)は、
割出位置決装置を有する割出回転装置6と連動するホル
ダ8に保持されている。また、ホルダ8と割出回転装置
6はコラム10に沿って上下する回転ヘッド部12に内
蔵されている。被加工品であるワーク14は複数の爪1
6aを有しサーボモータ等の回転機構(不図示)によっ
て回転自在なチャック16によって固定されている。こ
のチャック16はチャック回転機構を内蔵するベース1
8に回転自在に取付けられ、さらに、このベース18は
X軸、Y軸方向へ移動可能な駆動機構を有するサドルテ
ーブル20に保持されている。また、このサドルテーブ
ル20上面には、ワーク14、チャック16、ベース1
8を囲み、加工作業者の加工中の安全を確保すると共
に、前記ワーク14に噴射・供給される加工液を一時的
に貯蔵する加工槽22を有している。この加工槽22に
は加工に応じた加工液が加工液供給装置24から供給さ
れる。また、この加工液供給装置24は加工液の貯蔵・
沈殿・ろ過等を行なう機能も有している。この加工装置
1には、この他、集中コントロール装置、制御装置等を
備えている。
【0016】以上のような構成を有する加工装置1によ
る第1実施例として内歯車形状の放電加工方法を図2、
図3を用いて説明する。
【0017】本発明の第1の特徴とするところは、回転
可能に軸支されたワーク14に工具4として歯車形状の
総型電極4aを近接させ、前記ワークと前記電極4aと
を噛合想定同期運動させ、ワーク14と電極4aとの両
軸間に切込み量制御を与えながら、放電加工して所望の
歯車形状を得ることである。
【0018】ワーク14と電極4aは、遊星歯車機構の
プラネット・ピニオンギアと、インターナルギアとが噛
み合いながら運動するがごとく同期運動を行う。つま
り、加工装置1の機械中心にあるホルダ8に取り付けら
れて所定の歯車形状を有する電極4aは、図3に示すよ
うにチャック16の複数の爪16aに保持されたワーク
14の内周部を放電加工しながら図中矢印L1 方向に自
転する。この時ワーク14は、ベース18に回転自在に
取り付けられ、前記電極4aの回転と同期しながら図3
中矢印L2 方向に回転する。この時、チャック16はチ
ャック回転位置・速度検出部26を有し、チャック16
の回転速度や位置をフィードバック制御可能なワーク回
転用サーボモータ28によって回転駆動する。放電加工
時には、通常の放電加工と同様に、加工槽22(図1参
照)に加工液(灯油や純水)を満たして、ワーク14と
電極4aとを加工液中に入れた後、放電加工条件を決定
し、ワーク14と電極4aとを噛合想定同期運動させ
る。この時、べース18を搭載するサドルテーブル20
(図1参照)を例えば、図3中矢印X方向に順次連続的
に所定量だけ送り放電加工代とする。従って、ワーク1
4と電極4aとの噛合想定位置が徐々に深くなり電極4
aの通過した部分が除去され、ワーク14の内周部に歯
車形状を形成することができる。
【0019】図4は本発明の歯車形状の加工方法の噛合
想定同期運動を実現する構成の一例を示した概略図であ
る。電極4aはホルダ8に取り付けられ、工具回転位置
・速度検出部30を有する工具回転用サーボモータ32
を含む回転ヘッド部12に保持されている。
【0020】一方、ワーク14は、ベース18に回転自
在に取り付けられ複数の爪16aを有するチャック16
に保持され、チャック回転位置・速度検出部26を有
し、チャック16の回転速度や位置をフィードバック制
御可能なワーク回転用サーボモータ28によって前記電
極4aの回転と同期しながら回転駆動する。
【0021】さらに、チャック16を搭載するベース1
8は、X方向送り機構によって左右方向に駆動する。X
方向送り機構が例えばボールネジ44から成る場合、雌
ネジ部42に固定されたベース18は、ベッド50に係
合しベース回転位置・速度検出部46を有するベース駆
動用サーボモータ48によってベース18をX方向(図
中左右方向)に高精度に駆動する。また、ベース18を
搭載するサドルテーブル20は、Y方向送り機構によっ
て前後方向に駆動する。Y方向送り機構が例えばボール
ネジから成る場合、雌ネジ部52に固定されたサドルテ
ーブル20は、サドルテーブル回転位置・速度検出部5
4を有するサドルテーブル駆動用サーボモータ56によ
ってサドルテーブル20をY方向(図中前後方向)に高
精度に駆動する。そして、X方向、Y方向の駆動を組み
合わせることによって、ワーク14の回転運動の偏心方
向や偏心量を自由に変えることができる。
【0022】また、前記各サーボモータ28、32、4
8、56等は、NCコントローラ58によって関連する
サーボモータ同志が所定の動作をするように制御され
る。特に放電加工時にはNCコントローラ58で電極4
aを駆動する工具回転用サーボモータ32の回転速度を
精密に保と共に、電極に追従するように動作するワーク
回転用サーボモータ28は、ワーク14の回転位置・回
転速度を常に検出しフィードバックして比較演算しなが
ら制御する位置・速度制御部60により回転速度を制御
され、NCコントローラ58、位置・速度制御部60の
信号に連動しながら放電加工条件を制御する放電加工条
件制御部62によって加工が進められる。このようにワ
ーク14と電極4aは互いに回転しながら噛合想定同期
運動を行うため、両者の相対的な位置関係が常に変化し
ワーク14と電極4aとの接近部分は常に線状となり、
スラッジの排出・排除を容易に行うことが可能になると
共に、加工液の循環をスムーズに行うことができる。ま
た、ワークと歯車形状の総型電極との接近量は常に一定
にすることが可能になり、外的要因による放電加工の加
工条件の変動を排除することができる。従って、高精度
な歯車形状の放電加工を可能にすることができる。
【0023】同様な加工方法により、例えば内歯の段付
き歯車形状で、かつ底面側の方が内径が大きな場合でも
容易に放電加工することが可能である。
【0024】さらに、実施例においては、歯筋方向の相
対運動をワーク14と電極4a間に与えるために回転ヘ
ッド部12をZ方向送り機構によって上下方向に駆動す
る。Z方向送り機構が例えばボールネジ36から成る場
合、雌ネジ部34に固定された回転ヘッド部12は、コ
ラム10に係合しヘッド部回転位置・速度検出部38を
有するヘッド部駆動用サーボモータ40によって回転ヘ
ッド部12をZ方向(図中上下方向)に滑らかに駆動す
る。
【0025】図5、図6には第2実施例として外歯車形
状の放電加工方法を示す。この外歯車形状の加工方法は
前記第1実施例の内歯車形状の放電加工方法と同様な加
工装置で、同様な制御方法によって実現することができ
る。第1実施例と異なる点は、図5、図6に示すように
放電加工用の電極4a-1がワーク14-1の外周部をワー
ク14-1とは逆方向(電極4a-1は図6中L方向、ワー
ク14-1は図6中R方向)に回転しながら噛合想定同期
運動を行っている点である。この場合、チャック16は
図6中矢印X´方向に放電加工代として順次連続的に所
定量だけ送ることにより、ワーク14-1と電極4a-1と
の噛合想定位置が徐々に深くなり電極4a-1の通過した
部分が除去され、ワーク14-1の外周部に歯車形状を形
成することができる。
【0026】図7、図8には第3実施例としてかさ歯車
形状の放電加工方法を示す。このかさ歯車形状の加工方
法も前記第2実施例の外歯車形状の放電加工方法とほぼ
同じ構成の加工装置で、同様な制御方法によって実現す
ることができる。かさ歯車形状の放電加工を行う場合、
前記第1、第2実施例と異なる点は、図7、図8に示す
ようにかさ歯車形状の軸角θに応じて、電極4a-2に対
して角度θだけ傾いてワーク14-2が配置されている点
である。つまり、チャック16、ベース18、サドル・
テーブル20等のワーク14の回転駆動手段が電極4a
の回転軸に対して角度θだけ傾いて設けられている。こ
の場合、チャック16は図7中矢印Z方向に放電加工代
として順次連続的に所定量だけ移動することにより、ワ
ーク14-2と電極4a-2との噛合想定位置が徐々に深く
なり電極4a-2の通過した部分が除去され、ワーク14
-2の外周部にかさ歯車形状を形成することができる。こ
の場合、電極4a-2をZ方向送り機構を有する工具回転
用サーボモータ32(図4参照)によって図中矢印Z´
方向に順次連続的に所定量だけ移動することによっても
同様な加工を行うことができる。
【0027】上述したように、電極とワークのそれぞれ
の回転軸を任意の角度θで交差するか、それぞれの回転
軸をオフセットするか、またはその両方を行うこと等に
より電極とワークとの位置関係を所望する歯車形状に応
じて変化させて、所望の歯車諸元の形状に形成した電極
とワークとを噛合想定同期運動を行うことによって、平
歯車、はすば歯車、やまば歯車、その他はすばかさ歯車
やゼロールベベルギア、ハイポイドギア等のかさ歯車の
加工を行うことができる。
【0028】本発明の第2の特徴とするところは、ワー
クをワーク軸に固定したままの状態、つまりワークをチ
ャッキングしたままの状態で、ロボットアームを有する
工具自動交換装置によって供給される工具(研削加工の
場合は研削砥石、ラップ仕上げの場合はラップ砥石、精
度測定の場合は測定治具等)によって放電加工に続く研
削加工、ラップ仕上げ加工、および精度測定を行うこと
ができことである。
【0029】この場合も、放電加工と同様にワークに歯
車形状の総型研削砥石、またはラップ砥石を接触させ、
前記ワークと前記砥石とを噛合同期運動させながら、ワ
ークと砥石との両軸間に削り量制御を与えながら、研削
加工、またはラップ仕上げ加工をして所望の歯車形状を
得る。従って、砥石はワークに対して自転しながら公転
し、砥石はワークの実際の噛み合い部分を研削加工、ラ
ップ仕上げするため噛み合い時と同じ接触状態の歯車形
状を得ることができる。また、研削加工、ラップ仕上げ
は噛合同期運動によって十分に行うことができるが、切
削砥石、ラップ砥石等を砥石の回転軸に平行な方向、つ
まり、砥石を保持する回転ヘッド部をZ方向送り機構に
よって上下に駆動し、砥石を加工される歯車形状の歯筋
に沿って相対往復運動させることによって、より効果的
な精度の高い研削加工、ラップ仕上げ加工を行うことが
できる。また、相対往復運動を高周波振動によって与え
ることによって、さらに効果的な加工を行うことができ
る。
【0030】一方、かさ歯車等の複雑な形状を有する歯
車形状を研削加工、またはラップ仕上げ加工する場合、
加工部以外のワークと砥石の干渉を避けることが必要と
なるが、図9に示すように砥石64の歯を一歯おきに設
けることにより、ワーク14と砥石64の干渉のない加
工が可能となる。また、図10に示すように、砥石の形
状を変化させて、歯車形状の部分的な加工を行うことに
より所望する歯車形状をより高精度に加工することがで
きる。つまり、図10(a)に示した砥石64aの歯厚
を小さくしてワーク14に歯元部分の加工を行い、図1
0(b)、(c)に示した砥石64b、64cは歯丈を
低くしてワーク14に歯先部分の加工を行うものであ
る。この他、歯面のみを加工する形状等必要に応じて砥
石の形状を合えることによって歯当たりのよい高精度の
歯車形状を作ることが可能となる。
【0031】図11、図12にワークを図1に示した加
工装置1にチャッキングしたままの状態で、一連の放電
加工、研削加工、ラップ仕上げ加工が終了し、所望の歯
車形状に加工されたワークとマスタギアとの形状誤差を
測定する噛合測定治具の概略を示す。
【0032】噛合測定治具90は所望する歯車形状の歯
車諸元を有し、加工された歯車形状のワークと噛み合い
ながらワークの回転力によって回転するマスタギア66
を有している。該マスタギア66は軸受68を介してリ
テーナ70でスライドホルダ72に回転自在に取り付け
られている。また、前記スライドホルダ72は上面中央
部にU溝74が形成される。加工装置1のホルダ8に保
持されるメインシャフト76は、前記U溝74を介して
スライドホルダ72に係合している。つまり、スライド
ホルダ72はメインシャフト76のスライドネック78
に沿って前記マスタギア66の回転軸と垂直方向にスラ
イド可能に係合している。また、スライドホルダ72に
はスラスト受80が固定され、前記スライドホルダ72
のスライド方向に前記メインシャフト76を挟んでスプ
リング82が一対配設されて、前記スライドホルダ72
を常に中心方向に付勢している。また、スライドホルダ
72の一部に前記マスタギア66の回転軸と平行な面を
有して取り付けられたセンサ取付台84に微小変位量検
出センサ86が設けられている。
【0033】前記のような構造を有する噛合測定治具9
0のマスタギア66は、加工された歯車形状のワークと
噛み合いながらワークの回転力によって回転する。この
時、マスタギア66とワークとの間で形状誤差がある場
合、ワークはスプリング82の付勢力に反してマスタギ
ア66をスライドホルダ72と共に図12中矢印A方向
に変位させる。この変位量を微小変位量検出センサ86
によって検出して加工されたワークの歯車形状の噛合い
精度等の加工精度の測定を行う。
【0034】
【発明の効果】本発明に基づく歯車形状の加工方法によ
れば、回転可能に軸支されたワークに歯車形状の総型電
極を近接させ、前記ワークと前記電極とを噛合想定同期
運動させながら、ワークと電極との両軸間に切込み量制
御を与え、電極によりワークを放電加工を行うので、ワ
ークと歯車形状の総型電極との相対的な位置関係が常に
変化し、両者の接近部分は常に線状となる。この結果、
スラッジの排出・排除を容易に行うことが可能になる。
また、ワークと歯車形状の総型電極との接近量は常に一
定にすることが可能になる。従って、加工条件が外的要
因に左右されることなく常に一定になり、精度の高い放
電加工を行うことが可能となり、高精度の歯車形状を得
ることができる。
【0035】また、研削加工、ラップ仕上げ加工の場合
も各工具とワークの接触部分は線状となり、スラッジの
排出・排除を容易に行うことが可能になり、安定した加
工を行うことができる。
【0036】さらに、研削加工またはラップ仕上げ中に
砥石を歯筋方向に相対往復運動させるので、歯車形状が
均一化し、歯車形状の歯当たりを調整することができ
る。
【0037】また、ワークをチャッキングしたまま放電
加工に続く研削加工、ラップ仕上げ、および精度測定を
行うことが可能であり、段取り誤差を排除することがで
きる。 従って、加工条件が外的要因に左右されること
なく常に一定になり、加工精度の高い歯車形状を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく歯車形状の加工方法を実施する
加工装置の概略図である。
【図2】本発明に基づく歯車形状の加工方法の第1実施
例のワークと電極の位置関係を説明する側断面図であ
る。
【図3】本発明に基づく歯車形状の加工方法の第1実施
例のワークと電極の位置関係を説明する説明図である。
【図4】本発明に基づく歯車形状の加工方法の噛合想定
同期運動を実現する構成を説明する説明図である。
【図5】本発明に基づく歯車形状の加工方法の第2実施
例のワークと電極の位置関係を説明する側断面図であ
る。
【図6】本発明に基づく歯車形状の加工方法の第2実施
例のワークと電極の位置関係を説明する説明図である。
【図7】本発明に基づく歯車形状の加工方法の第3実施
例のワークと電極の位置関係を説明する側断面図であ
る。
【図8】本発明に基づく歯車形状の加工方法の第3実施
例のワークと電極の位置関係を説明する説明図である。
【図9】本発明に基づく歯車形状の加工方法に用いる研
削砥石、またはラップ砥石の形状の一例を説明する説明
図である。
【図10】本発明に基づく歯車形状の加工方法に用いる
研削砥石、またはラップ砥石の形状の他の例を説明する
説明図である。
【図11】本発明に基づく歯車形状の加工方法の噛合測
定治具を説明する断面図である。
【図12】本発明に基づく歯車形状の加工方法の噛合測
定治具を説明する低端面図である。
【符号の説明】
1 加工装置 2 工具自動交換装置 4 工具 4a 電極 14 ワーク 16 チャック 20 サドルテーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23H 1/00 - 9/00 B23F 1/00 - 19/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能に軸支されたワークに歯車形状
    の総型電極を近接させ、前記ワークと前記電極とを噛合
    想定同期運動させ、ワークと電極との両軸間に切込み量
    制御を与えながら、電極によりワークを放電加工して所
    望の歯車形状を得ることを特徴とする歯車形状の加工方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の歯車形状の加工方法にお
    いて、 放電加工されたワークをワーク軸に固定したまま、ワー
    クに歯車形状の総型研削砥石を接触させ、前記ワークと
    前記研削砥石とを噛合同期運動させ、ワークと研削砥石
    との両軸間に削り量制御を与えながら、研削砥石により
    ワークを研削加工して所望の歯車形状を得ることを特徴
    とする歯車形状の加工方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の歯車形状の加工方法にお
    いて、 ワークと研削砥石との間で歯車形状の歯筋方向に相対往
    復運動を与えて研削して所望の歯車形状を得ることを特
    徴とする歯車形状の加工方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の歯車形状
    の加工方法において、 放電加工または研削加工されたワークをワーク軸に固定
    したまま、ワークに歯車形状の総型ラップ砥石を接触さ
    せ、前記ワークと前記ラップ砥石とを噛合同期運動さ
    せ、ワークとラップ砥石との両軸間に削り量制御を与え
    ながら、ラップ砥石によりワークをラップ仕上して所望
    の歯車形状を得ることを特徴とする歯車形状の加工方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の歯車形状の加工方法にお
    いて、 ワークとラップ砥石との間で歯車形状の歯筋方向に相対
    往復運動を与えてラップ仕上して所望の歯車形状を得る
    ことを特徴とする歯車形状の加工方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5記載の歯車形状
    の加工方法において、 ワークとラップ砥石との間で歯車形状の歯筋方向に高周
    波振動を与えてラップ仕上して所望の歯車形状を得るこ
    とを特徴とする歯車形状の加工方法。
  7. 【請求項7】 請求項1または請求項2または請求項3
    または請求項4または請求項5または請求項6記載の歯
    車形状の加工方法において、 放電加工または研削加工またはラップ仕上げされたワー
    クをワーク軸に固定したまま、ワークに歯車形状の歯形
    測定用総型マスターギアを噛み合わせ、ワークとマスタ
    ーギアとの形状誤差を測定することを特徴とする歯車形
    状の加工方法。
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