JP2980655B2 - 不燃パネル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は不燃パネル、特に耐衝撃性に弱い焼成中空体
構造の不燃パネルに関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、焼成パネルとしては、例えばタイル、あるい
は格子状中空体のパネルがある。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、この種パネルは衝撃性に対し極めて弱
く、特に中空体構造のパネルでは肉厚を軽量化のためタ
イル等の半分以下と薄くして軽量化を図り、その反面耐
衝撃性が極めて弱くなる不利があった。

〔課題を解決するための手段〕

本発明はこのような欠点を除去するため、不燃パネル
の中空部の少なくとも一面に補強体を接着剤層を介して
一体に固着し、パネルの耐衝撃性を大幅に強化すると共
に、パネル自体の機械強度が向上した不燃パネルを提案
するものである。

〔実施例〕

以下に図面を用いて本発明に係る不燃パネルの一実施
例について詳細に説明する。すなわち、第１図は上記パ
ネルを示す斜視図であり、１は不燃パネルで長方形状の
化粧面２とその両側縁に形成した側壁３、４と裏面５と
隔壁６と中空部７とから形成した本体８と、上記中空部
７の所要個所に装着した補強体９と、補強体９と本体８
とを一体化する接着剤層10とから構成したものである。
さらに説明すると、本体８は粘土等を主成分とし、これ
に必要により無機繊維、シャモット等を添加し押出し、
1000〜1350℃位で焼成したものである。なお、側壁３、
４は図のように相决りの雄、雌型連結部3a、4aを形成し
た場合である。また、隔壁６は軽量化を図ると同時に強
度の点から少なくとも肉厚を3mm以上とし、補強体９は
プラスチック、アルミニウム、鉄等の板体、押出体の長
尺体の１種から形成し、側壁３、４と平行に形成した中
空部７に挿入するものである。さらに補強体９は中空部
７の断面に対応した形状であり、中空部７の内壁7aと補
強体９の外周面9a間に0.1〜0.5mm位の空隙を有する寸法
とし、この空隙に接着剤層10を充填し、本体８と補強体
９とを一体に固着するものである。なお、補強体９は本
体８の木口面8aより目的により突出したり、面一とす
る。接着剤層10はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノ
ール樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ゴム系の樹脂、シリコン樹脂、その他周知の接
着剤を密実体、もしくは低発泡体で介在させ、本体８の
補強と耐振性の向上、および漏水による不都合な点を除
去するのに有用なものである。

以上説明したのは本発明に係る不燃パネルの一実施例
にすぎず、第２図（ａ）〜（ｄ）、第３図（ａ）〜
（ｅ）および第４図（ａ）〜（ｌ）に示す形状とするこ
ともできる。すなわち、第２図（ａ）は中空部７、補強
体９を円形とし、かつ補強体９を中空部７の１つおきに
装着した場合であり、（ｂ）図は中空部７が六角形で、
補強体９を等辺台形状とした不燃パネル１、（ｃ）図は
補強体９をコ字状に、（ｄ）図は状、平板、Ｌ字状に
補強体９を形成して装着した不燃パネル１を示す。な
お、11はリベットで必要によりネジ付、あるいは図示し
ないバルブタイトリベット等を用いる。第３図（ａ）〜
（ｅ）は中空部７の断面形状の変形例であり、第４図
（ａ）〜（ｌ）は本体８のその他の変形例である。

〔発明の効果〕

上述したように、本発明に係る不燃パネルによれば、
中空部に長尺状の補強体を目的に応じ装着し、接着剤層
を介して一体化したため強度が10倍以上強化される。ま
た、補強体は中空体の少なくとも一部が残るので本体の
軽量化を損なわずに曲げ、耐振性をも大幅に強化でき、
その上、木口より突出した際は端部固定も容易となる、
等の特徴、効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る不燃パネルの一実施例を示す斜視
図、第２図（ａ）〜（ｄ）、第３図（ａ）〜（ｅ）、お
よび第４図（ａ）〜（ｌ）はその他の実施例を示す説明
図である。１ ……不燃パネル、７……中空部、８……本体、９……
補強体、10……接着剤層。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】不燃パネルの断面に複数個の中空部を側壁
   と平行に形成し、該中空部内壁に長尺状の補強体を接着
   剤を用い、中空部の少なくとも一部を残すようにして一
   体に固着、内挿されていることを特徴とする不燃パネル