JP2980616B2 - シートダンパー - Google Patents

シートダンパー

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JP2980616B2
JP2980616B2 JP1215634A JP21563489A JP2980616B2 JP 2980616 B2 JP2980616 B2 JP 2980616B2 JP 1215634 A JP1215634 A JP 1215634A JP 21563489 A JP21563489 A JP 21563489A JP 2980616 B2 JP2980616 B2 JP 2980616B2
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光博 加島
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、モータボート等の小型高速艇用乗員シート
支持機構に採用して好適のシートダンパーに関する。
〔従来の技術〕
モータボート等の小型船舶における高速走行時の船体
は、船首の波頭衝突あるいは船腹の水面激打などによる
衝撃を反復継続的に受ける。しかも、この場合の衝撃の
強度は、乗員がシートに着座した状態ですら耐衝撃姿勢
をとる必要がある程に大きい。
そのために、この種船艇における乗員用シートにはス
プリング或いはオイル式のダンパー構造を備えた支柱構
造からなるシートが多く採用されている。
ところで、かかる乗員用シートにおいて、運転者座席
を含む複数の同乗者座席の向きを、前方向きから対向あ
るいは横向きなどに変え得ることが好まれる。従って、
従来のこの種シートダンパーでは、先ず、支柱構造部を
廻り止め下に上下摺動自在に構成する一方、その上端に
取付けるシート受け座用上部ブラケットを該支柱構造に
対して回動可能に構成し、このブラケット側に設けたス
クリュー螺子を支柱側に向けて締め付けることにより、
これ等両者間の一体化を図り、該ブラケットを任意の旋
回位置で固定するようになしてある。
更に、このようなダンパー機能及び向き変え機能を備
えたシートは、これを乗員殊に運転者の背丈に適した高
さ位置に置くことによって、そのダンパー機能が効果的
に発揮されて、良好な衝撃吸収とより良い運転姿勢を保
つことが出来る。
そのためには、支柱構造部にその長さを調整すること
の出来る高さ調整装置を配置することによって、シート
高さ位置の調整に応じる必要がある。
そして、この場合の高さ調整装置構成として例えば実
開昭64−24741号公報に示すものが開発されている。こ
れは、ダンパー機構を内装して上下摺動自在の支柱部分
に、外部からの操作で開閉することが可能なピストンバ
ルブを有するガス封入式オイルシリンダ等からなる高さ
調整装置を備えた支柱部分を、継ぎ足して支柱構造部を
構成する手段からなるものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述のような従来手段におけるシート高さ
位置を調整することの出来るシートダンパーによれば、
高さ調整用のオイルシリンダと衝撃吸収用のオイルシリ
ンダとを上下向きに直列に並べて支柱構造部を構成する
ので、該支柱構造部の全長が長くなると共に支柱構造部
重量が増大し、しかも、製造コストが高くなる。更に上
記従来のシートダンパーによればシート取り付け座から
垂下したカバーの内面に形成された縦溝と廻り止め機構
と嵌合させて廻り止めを行なっているが、シート旋回角
の調整機構を廻り止め機構とは別に設置しなければシー
ト旋回角の調整ができない不具合がある。
そこで、本発明の目的は、高さ調整及び衝撃吸収が可
能で、小嵩軽量化を図ると共に製造コストの低減化が可
能なシートダンパを提供し、併せてこのシートダンパを
利用すると共にシートの旋回角度と廻り止めが同時に行
なえるシート支柱機構を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明のシートダンパの
構成は、据付け用下部ブラケットとシート受け座用上部
ブラケットとの間に介装させるシート支柱機構における
シートダンパーに於て、上記据付け用下部ブラケットと
一体に組付けられるアウターチューブと、アウターチュ
ーブ内に起立するシリンダと、シリンダ内にピストンを
介して上下動自在に挿入した中空なインナーチューブ
と、アウターチューブとシリンダとの間に形成したリザ
ーバ室と、シリンダ内にピストンを介して区画した上下
二つの油室と、インナーチューブ内にフリーピストンを
介して区画されると共に上記リザーバ室より大きいバネ
反力を有する体積補償室と、インナーチューブ内に設け
られて上記下部油室を上部油室と体積補償室とにそれぞ
れ連通する絞り通路と、上記下部油室とリザーバ室との
間に設けられて当該下部油室からリザーバ室への作動油
の流れを阻止すると共に外部操作により開放されて下部
油室とリザーバ室とを連通するチェック弁とからなるこ
とを特徴とするものである。
同じく、本発明の支柱機構の構成は、据付け用下部ブ
ラケットとシート受け座用上部ブラケットとの間に介装
させるシート支柱機構に於て、上記据付け用下部ブラケ
ットと一体に組付けられるアウターチューブと、アウタ
ーチューブ内に起立するシリンダと、シリンダ内にピス
トンを介して上下動自在に挿入した中空なインナーチュ
ーブと、アウターチューブとシリンダとの間に形成した
リザーバ室と、シリンダ内にピストンを介して区画した
上下二つの油室と、インナーチューブ内にフリーピスト
ンを介して区画されると共に上記リザーバ室より大きい
バネ反力を有する体積補償室と、インナーチューブ内に
設けられて上記下部油室を上部油室と体積補償室とにそ
れぞれ連通する絞り通路と、上記下部油室とリザーバ室
との間に設けられて外部操作により開閉される常閉のチ
ェック弁とからなるシートダンパを有し、更に上記上部
ブラケットから垂下させた一つ又は複数のガイドロット
と、アウターチューブの外周に回動自在に組付けたガイ
ド部材と、ガイド部材に開穿して上記ガイドロッドを上
下動自在に挿入させた一つ又は複数の挿通孔と、上記ガ
イド部材に配設されてアウターチューブ外周に圧接可能
な螺軸からなる廻り止め機構を備えたことを特徴とする
ものである。
〔作 用〕
上記のシートダンパによれば、シリンダに配置したチ
ェック弁が閉じられている時、インナーチューブとこれ
を摺嵌するシリンダとが、外側のリザーバー室から分離
される。
中空のインナーチューブ内の体積補償室によるガスバ
ネ反力の作用下に、衝撃吸収機構として機能する。この
状態で、シートに荷重を掛けると、インナーチューブが
圧縮向きに作動する。
この作動で、ピストンで区切られたシリンダ内下部油
室から上部油室に向かって流れる作動油が絞り通路で流
量規制を受けると共に、インナーチューブの挿入に伴う
シリンダ内下部油室の減容積分の作動油が前記ガスバネ
反力に抗して体積補償室内に流入する。
そして、外部からの衝撃振動の入力で、シート荷重が
軽減されると前記ガスバネ反力によりインナーチューブ
がアウターチューブに対して相対的に伸長向きに作動す
るが、このときの絞り通路を通る前記圧縮時とは逆向き
の作動油の流れに規制作用が働く。
上記チェック弁閉成下の作動機能に対して、該チェッ
ク弁を外部操作により開放する時、該チェック弁を介し
てシリンダ内下部油室とリザーバー室とが連通し、これ
によって、シリンダ内下部室に向けて吐出した体積補償
室の作動油はシート荷重が掛からない状態(着座前)
で、リザーバー室のガス圧力を作用下に、インナーチュ
ーブをシリンダから押し出してシリンダ内下部油室の増
容を図るように機能する。
チェック弁開放下で、シートに荷重を掛けると、これ
を受けるインナーチューブがリザーバー室のガス圧力に
抗して降下し、このときのシリンダ内下部油室の容積変
化分の作動油を該リザーバー室に流出させて、ガス室の
圧縮により吸収する。
そして、このインナーチューブの最伸長位置から最圧
縮位置までの間の任意の位置、即ち、シートの高さ調整
位置で、前記チェック弁に対する開放を解くことによ
り、その高さ位置でインナーチューブの前記移動が停止
し、先のダンパー作用状態へと移行する。
同じく支柱機構によれば、シート受け座用上部ブラケ
ットから垂下したガイドロッドとアウターチューブと
を、通常は回動自在に連結したガイド部材をアウターチ
ューブ側にロックすることにより、廻り止めが行なわれ
る。
従って、前記ガイド部材のロック操作並びにロック解
除操作によって、シートの旋回角度の調整及び廻り止め
が可能となる。
〔実施例〕
次に、本発明の好ましい実施例について添附図面を参
照して説明する。
第1図は本発明の一実施例における取付け状態を示す
側面図で、設置面に固定された据付け用下部ブラケット
1にアウターチューブ2を嵌合装着して底部ボルト締め
などの手段により一体に組付けてある。このアウターチ
ューブ2の上方からインナーチューブ3が上下向きに摺
動自在に嵌装してあり、該インナーチューブ3の上端キ
ャップ3aにシート受け座用上部ブラケット4を取付け、
かつ、該上部ブラケット4の下面の対称となる位置から
二本のガイドロッド5,5を垂下せしめてある。
そして、このガイドロッド5,5の自由先端を、アウタ
ーチューブ2の上縁外周に周回向きに回動自在に取付け
たリング状のガイド部材6に摺動自在に差し通してあ
る。その他、7は螺軸の操作ノブ、8は後述するバルブ
の外部操作レバー及び9はシートを夫々示す。
第2図は前記アウターチューブ2とインナーチューブ
3との縦断側面図で、前記上端キャップ3aを有するイン
ナーチューブ3は中空筒体からなり、その中空部にフリ
ーピストン10を配置する一方、該インナーチューブ3の
挿入先端付近の内周段部11に減衰力発生部たる数個のオ
リフィス12を有するバルブケース13を臨ませ、次に、該
バルブケース13の裏側面に板バネ14によって閉じ方向に
附勢され且つ複数を通孔を設けた板バルブ15を当て、更
に中央通路16の一部を形成する通孔を有するバネ止め板
17と、板バネ18で附勢されたオリフィス付き板バルブ19
を備えたバルブケース20とを直列に配置して前記中央通
路16の形成下にストッパーリング21によって一体に組付
けてある。
そして、この組付け下で、前記オリフィス付き板バル
ブ19に臨む空所に向けて、該インナーチューブ3の周壁
に側孔22,22を開穿して、チューブ内中空部とチューブ
外とを連通する流路が形成してある。
このように構成されたインナーチューブ3を未だアウ
ターチューブ2の上端に組付けられていないベアリング
軸受け23に通した後に、該インナーチューブ3の先端外
周にピストン24をストッパーリング25と拡張チューブ端
縁との間で挾み込むようにして固定する。
他方、前記ピストン24を嵌装するシリンダ26は上方の
開放端に対して下方の内周段部27に、中央通孔28を開穿
したスプリングハウジング29の周縁を係架させ、更に、
これと側面を密接させたバルブケース30の周縁を該シリ
ンダ26の端縁と熔着して組み立てるが、このときに、前
記ハウジング29内に配設した拡圧スプリング31で附勢さ
れる板バルブからなる常閉のチェック弁32を前記バルブ
ベース30の通路33の口縁に圧接させたチェックバルブ構
成部を組み込んである。
更に、このバルブベース30には前記通路33に鍔34を有
する操作ロッド35が挿入してあり、該通路33に一方端が
連通し他方端を外側で開口させた通路36が設けてある。
この底部チェックバルブ構成部を組付けたシリンダ26
が、前記インナーチューブ3の組付けに先立ち、アウタ
ーチューブ2内にセットされる。即ち、前記操作ロッド
35の鍔34よりも先端側をアウターチューブ2における底
部中心の挿通孔37に差し入れ、Oリング38によるシール
下に摺動可能な状態に置くと共に、該底部にバルブケー
ス30の外側を当てて、シリンダ26自体をアウターチュー
ブ2の中央に起立させ、該シリンダ26内及びシリンダ26
とアウターチューブ2との隙間空間に所定量の作動油を
夫々流し入れる。
この状態で、前記インナーチューブ3の先端ピストン
24を開放されたシリンダ26の上端から該シリンダ26内に
幾分挿入した位置で、予めインナーチューブ3に被せた
ベアリング軸受け23をアウターチューブ2の上端に移動
させて、これに圧入するに付けて、該軸浮け23の内壁装
着穴にシール用Oリング39の配在下にシリンダ26の上端
外周を嵌入させながら、該軸受け23を第2図示の如く、
アウターチューブ2の上端に装着する。そして、この装
着はOリング40によってシールされ、かつ、ストッパー
リング41によって抜け止めされる一方、該軸受け23を挿
通するインナーチューブ3はオイルシート42及びダスト
シート43の組付けによってシール性並びに摺接面の保護
が図られる。
そして、上端キャップ3aに取付けたエアバルブ44から
前記インナーチューブ3の中空部に高圧ガスが注入さ
れ、前記フリーピストン10を挟んでその上方に幾分の油
溜り45を有して体積補償室たるガス圧室Fと油室Eとが
形成される。
また、アウターチューブ2の底部に取り付けたエアバ
ルブ46から該アウターチューブ2とシリンダ26との間に
所要圧のガスを封入してガス室Aと油室Bとからなるリ
ザーバ室を形成する一方で、シリンダ26内は前記ピスト
ン24によって下部油室Cと上部油室Dとに区分されてい
る。
このシリンダ26からアウターチューブ2の外方に突出
した前記操作ロッド35の突出先端にはアウターチューブ
2と一体の組付け部47に回動自在に軸支した先の操作レ
バー8のカム軸48が当接せしめてあり、該カム軸48のカ
ム突起49が該操作ロッド35に接して、これを拡圧スプリ
ング31の作用力に抗してチェック弁32と共に押し上げる
とき、チェック弁32を開放するように構成してある。
そして、廻り止め機構は、その一例を第3図と第4図
に示す如く、ガイドロッド5,5がその上端のボルト部分
を前記上部ブラケット4の裏側に螺合し締め付けること
によって該上部ブラケット4と一体に固定してあり、垂
下したガイドロッド5,5の自由下端を前記ガイド部材6
の張出耳片6a(第4図示断面図参照)に開穿した挿通孔
50に上下動自在に差し入れてある。また、このガイド部
材6の取付けは、アウターチューブ2の上端外周におけ
る取付け段差部51に周回向きに回動自在に嵌装し、スト
ッパーリング52により抜け止めされており、該ガイド部
材6に取付けた操作ノブ7は、これと一体化した螺軸た
るセットボルト53をガイド部材6の螺合孔54に螺入せし
めて、該操作ノブ7を回動しての締め付け操作で、セッ
トボルト53の螺入先端がアウターチューブ2の外周壁に
圧接して、それまでアウターチューブ2に対して回動自
在な状態にあったガイド部材6の回動を規制するように
構成してある。
従って、シート9の旋回角度を調整する場合には操作
ノブ7を回動してセットボルト53を緩め、ガイド部材6
を回動可能な状態に置き、次いでシート9を望みの角度
位置に旋回動した後に再び操作ノブを操作してセットボ
ルト53を締め付けることにより、ガイド部材6とシート
9を固定することによって、シート向き変えを自由に行
うことが出来る。
第5図は前記第2図に示すシートダンパの作動状態を
示すモデル図で、これ等モデル図において前記第2図示
実施例と共通する機構構成部分には夫々同一の記号を符
してある。15Aは前記板バルブ15に対応するチェック
弁、12Aは同じく前記オリフィス12に対応する絞り通
路、19Aは前記オリフィス付き板バルブ19に対応するチ
ェック弁、19Bは同じく該板バルブ19に対応するオリフ
ィス機構に基く絞り通路、そして、32Aは前記チェック
弁32からなるチェック弁を夫々示す。
そこで、前記第2図及び第5図に示すシートダンパに
よれば、今、操作レバー8を第2図上(Y)位置にセッ
トするとき、突起カム49が操作ロッド35を上方(同図上
左方向)に押し上げるので、これに押されてチェック弁
32が拡圧スプリング31の作用力に抗して移動し、これに
よって、通路33が開かれるので、油室B,C,D及びEが互
いに連通状態となる。
そこで、ガス室Aの室圧よりも高い室圧に蓄圧されて
いるガス圧室Fのガスバネ反力により、フリーピストン
10がバルブケース13に当接するため下方(同図上右方
向)に移動する。
この移動で油室Eの作動油が油室Cに吐出するが、こ
の吐出油量を収容する油室Cの容積確保のために、シー
ト荷重が少ない場合にインナーチューブ3がシリンダ26
から繰り出されて伸長する。更に、この時油室Bから一
部の油が油室Cに導入される。
このとき、シート9に体重を掛けるなどしてシートを
押え込むと、前記吐出する油量は、低い室圧のガス室A
の収縮によって吸収されるから、ガス室Aのガスバネ作
用力に抗してシート9を押し下げ任意の高さ位置に調整
出来る。
シート高さを好みの高さ位置に設定した状態で、前記
操作レバー8を第2図上(X)位置に切り替える。これ
によって、操作ロッド35の外端がカム面48に接する位置
まで拡圧スプリング31の拡圧力によって、チェック弁32
と共に下方(同図上右方向)に移動するので、チェック
弁32Aが閉じられる。
従って、爾後はガス室Aの室圧が油室C及びBに作用
しないので、インナーチューブ3すなわちシート9が、
そのときの設定位置で停止する。
このシート高さ位置決定状態で、着座によりシート9
に荷重を掛けると、インナーチューブ3は圧縮方向(同
図上右方向)に作動する。即ち、圧縮される油室Cの作
動油はチェック弁19Aを押し開き側孔22を通って油室D
に流れ、インナーチューブ3の侵入によるシリンダ内容
室の減容積分の作動油が絞り通路12Aを通ってフリーピ
ストン10を押し上げながら油室Eに流入する。
そこで、この場合の作動は、ガス圧室Fによるガスバ
ネ反力の作用下で行われ、圧縮工程でガス圧室Fに吸収
される作動油の流れが油室Eに向かう途中の絞り通路12
Aから通過する際の抵抗に基づいて圧側減衰力が発生す
る。なお、このときの油室Cから油室Dに向かう作動油
は前記チェック弁19Aの開放によるフリーフローとな
る。
これとは逆にインナーチューブ3が上昇(同図上左方
向)する伸長行程で、各室間の作動油の流れが、先の場
合と逆向きになり、圧縮される油室Dから油室Cに流れ
る作動油が絞り通路19Aを通過する際の流路抵抗で、伸
側減衰力が発生する。そして、このときの油室Eから油
室Cへの作動油の流れはチェック弁15Aの開放通過によ
るフリーフローとなる。
そこで、操作レバー8によるチェック弁32Aの閉成下
にリザーバー室から独立したオイルシリンダ機構は、ダ
ンパーとして機能し、外部からの衝撃によるシート9の
上下振動を吸収する向きに作用する。
なお、このダンパー作用時の機構状態で、インナーチ
ューブ3が最圧縮位置に至る際に、チェック弁32のスプ
リングハウジング29が該インナーチューブ3の先端内周
と嵌合することによりオイルロック状態と、最伸長位置
に達する際のベアリング軸受け23にインナーチューブ3
の側孔22が塞がれるオイルロック状態とを形成すること
が出来て、これにより制動機能を発揮させることも可能
である。
そして、かかる機構動作は、中空のインナーチューブ
3を用いて、その中空部に高圧ガスを蓄圧したフリーピ
ストン収容室を設けて、これと油室Cとの間をチェック
弁15Aと絞り通路12Aとの介在下に連結したが、第6図に
示す如く、このフリーピストン収容室をシリンダ外部に
構成して、該外部付属の小油室C′と前記油室Cとをパ
イプ等により連通しても、上記図示実施例と作動並びに
作用が全く同様である。尚、3′はインナーチューブ、
10′はフリーピストンである。その他の構成は、図5の
ものと同じである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、次の効果がある。
(1)シートダンパの構成によれば、外部操作によって
開閉制御が可能なチェック弁の介在下に連通したリザー
バー室とピストンで区分されるシリンダ内下部油室とを
高圧ガスを封入した体積補償室とに絞り通路を介して連
通し、体積補償室の室圧よりも前記リザーバー室の室圧
を低く蓄圧しておくことにより、前記チェック弁の開放
操作で前記下部油室の作動油をリザーバー室に収容し
て、インナーチューブの高位置を調整し、該チェック弁
の閉じ操作でその調整位置でインナーチューブ即ちシー
ト高さ位置を決定することが出来る。このチェック弁閉
じ状態ではダンパーとして作動させることが出来るの
で、シートの高さ調整と衝撃吸収とを1個のダンパーシ
リンダを併用して行うことが出来、シートダンパー全体
の軽量小嵩化をなし得ると共にコスト低減化を図ること
が出来る。
(2)同じく支柱機構の構成によれば、シート受け座用
上部ブラケットから垂下したガイドロッドをガイド部材
に上下向きに摺動自在に挿入して、該ガイド部材と上部
ブラケットとを回動向きの一体化を図ると共に、該ガイ
ド部材をアウターチューブに螺軸締め付け操作で圧着固
定することにより、シートの廻り止めを図るようになし
たので、この簡単な一つの操作構成でシートの旋回角度
の調整並びにシートの廻り止めが自由に行うことが出来
て、組付け作業が容易であると共に、シートダンパーの
製造コストの低減化を図る上で、本発明のシートダンパ
ーは極めて好ましいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明シートダンパーの取付け状態を示す側面
図、第2図は本発明シートダンパーにおけるオイルシリ
ンダ機構の一実施例を示す要部の縦断側面図、第3図は
同じく本発明シートダンパーにおけるシート旋回角度調
整機構部分を縦断して示す側面図、第4図は第3図上A
−A線部分の横断面図、第5図は前記第2図示のオイル
シリンダ機構の作動状態を示すモデル図、第6図は本発
明シートダンパーにおけるオイルシリンダ機構の他の実
施例のモデル図である。 〔符号の説明〕 1……据付け用下部ブラケット、2……アウターチュー
ブ 3,3′……インナーチューブ、4……シート受け座用上
部ブラケット 5……ガイドロッド、6……ガイド部材 7……操作ノブ、8……操作レバー 9……シート、10……フリーピストン 12……オリフィス、12A……絞り通路 15……板バルブ、19……オリフィス付き板バルブ 19A……チェック弁、19B……絞り通路 22……側孔、23……ベアリング軸受け 24……ピストン、26……シリンダ 32,32A……板バルブからなるチェック弁 35……操作ロッド、48……カム軸 49……カム突起、50……挿通孔 53……螺軸たるセットボルト、A……ガス室 B,C,D,E……油室、F……ガス圧室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−119242(JP,A) 特開 昭60−116934(JP,A) 実開 平1−119945(JP,U) 実開 昭63−8441(JP,U) 実開 昭64−24741(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16F 9/00 B63B 29/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】据付け用下部ブラケットとシート受け座用
    上部ブラケットとの間に介装させるシート支柱機構にお
    けるシートダンパーに於て、上記据付け用下部ブラケッ
    トと一体に組付けられるアウターチューブと、アウター
    チューブ内に起立するシリンダと、シリンダ内にピスト
    ンを介して上下動自在に挿入した中空なインナーチュー
    ブと、アウターチューブとシリンダとの間に形成したリ
    ザーバ室と、シリンダ内にピストンを介して区画した上
    下二つの油室と、インナーチューブ内にフリーピストン
    を介して区画されると共に上記リザーバ室より大きいバ
    ネ反力を有する体積補償室と、インナーチューブ内に設
    けられて上記下部油室を上部油室と体積補償室とにそれ
    ぞれ連通する絞り通路と、上記下部油室とリザーバ室と
    の間に設けられて当該下部油室からリザーバ室への作動
    油の流れを阻止すると共に外部操作により開放されて下
    部油室とリザーバ室とを連通するチェック弁とからなる
    ことを特徴とするシートダンパー。
  2. 【請求項2】据付け用下部ブラケットとシート受け座用
    上部ブラケットとの間に介装させるシート支柱機構に於
    て、上記据付け用下部ブラケットと一体に組付けられる
    アウターチューブと、アウターチューブ内に起立するシ
    リンダと、シリンダ内にピストンを介して上下動自在に
    挿入した中空なインナーチューブと、アウターチューブ
    とシリンダとの間に形成したリザーバ室と、シリンダ内
    にピストンを介して区画した上下二つの油室と、インナ
    ーチューブ内にフリーピストンを介して区画されると共
    に上記リザーバ室より大きいバネ反力を有する体積補償
    室と、インナーチューブ内に設けられて上記下部油室を
    上部油室と体積補償室とにそれぞれ連通する絞り通路
    と、上記下部油室とリザーバ室との間に設けられて外部
    操作により開閉される常閉のチェック弁とからなるシー
    トダンパを有し、更に上記上部ブラケットから垂下させ
    た一つ又は複数のガイドロットと、アウターチューブの
    外周に回動自在に組付けたガイド部材と、ガイド部材に
    開穿して上記ガイドロッドを上下動自在に挿入させた一
    つ又は複数の挿通孔と、上記ガイド部材に配設されてア
    ウターチューブ外周に圧接可能な螺軸からなる廻り止め
    機構を備えたことを特徴とするシート支柱機構。
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