JP2980462B2 - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2980462B2
JP2980462B2 JP4254282A JP25428292A JP2980462B2 JP 2980462 B2 JP2980462 B2 JP 2980462B2 JP 4254282 A JP4254282 A JP 4254282A JP 25428292 A JP25428292 A JP 25428292A JP 2980462 B2 JP2980462 B2 JP 2980462B2
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雄二 中村
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Mitsubishi Plastics Inc
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Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Plastics Inc
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば書き込みが1回
のみ可能な、いわゆるライトワンス型の光ディスク等の
光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記のようなライトワンス型
光ディスク等の光記録媒体としては、例えば図1に示す
ような構造のものが知られている。図1において、1は
透光性を有するドーナツ板状の基板である。この基板1
の上には有機系色素等からなる光吸収層2が形成されて
いる。光吸収層2は、基板1を透過して照射されたレー
ザ光を吸収して発熱し、溶融,蒸発,昇華,変形または
変性し、該光吸収層2や基板1の表面にピットを形成す
る作用を有する層である。この光吸収層2の上には、
金,銀,銅等の反射層3が形成されている。反射層3の
厚さは、通常500〜2000Å程度である。さらに、
この反射層3の上には、反射層3等を保護するための保
護層4が形成されている。
【0003】このような構成の光ディスクには、その反
射層3の反射率が65%以上であることが実用上要求さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、実用
に適した反射率を示す反射層を有する光記録媒体を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光記録媒体は、透光性を有する基板上に少
なくとも光吸収層および金属からなる反射層がAu、A
g、およびCuからなる群から選択される金属で構成さ
れ、かつ前記反射層の密度Rと前記反射層を構成する前
記金属の最密充填構造の密度R0との比R/R0の値は、
0.785≦R/R0≦0.955の範囲にあることを
特徴とする。
【0006】
【作用】本発明においては、反射層の密度Rとこの反射
層を構成する金属の最密充填構造の密度R0 との比(R
/R0 )が特定範囲内にあるので、透光性の基板を通過
したレーザ光を確実にかつ効率よく反射することができ
る。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0008】本発明に係る光記録媒体は、図1に示した
光記録媒体と基本的に同一構造を有している。
【0009】本実施例では、透光性を有するドーナツ状
の基板1の材料としてポリカーボネート樹脂,アクリル
樹脂,エポキシ樹脂,非晶性ポリオレフィンなどが使用
可能である。基板1上に形成された光吸収層2を形成す
る材料としては、シアニン,メロシアニン,フタロシア
ニン等のシアニン系色素、およびアゾ金属キレートなど
が使用可能である。具体的には、インドジカーボシアニ
ン、1,1′−ジブチル−3,3,3′,3′−テトラ
メチル−4,5,4′,5′−ジベンゾインドジカーボ
シアニンパークロレート、1,1′−ジブチル−3,
3,3′,3′−テトラメチル−5,5′−ジエトキシ
インドジカーボシアニンアイオダイド、1,1′−ジブ
チル−3,3,3′,3′−テトラメチル−5,6,
5′,6′−テトラメトキシインドジカーボシアニンパ
ークロレート、1,1′−ジブチル−3,3,3′,
3′−テトラメチル−5,7,5′,7′−テトラメト
キシインドジカーボシアニンパークロレート、1,1′
−ジエチル−3,3,3′,3′−テトラメチルインド
トリカーボシアニンパークロレート等のシアニン系色お
よび特開平4−46186号公報に開示されているアゾ
金属キレートなどを挙げることができる。
【0010】光吸収層2上に形成された反射層3を形成
する材料としては、例えば金,銀,銅などが使用可能で
ある。この反射層3は、その密度Rと反射層3を構成す
る金属の最密充填構造の密度R0 との比、すなわちR/
0 が式0.785≦R/R0 ≦0.955を満たすよ
うに形成されている。密度比R/R0 が0.785より
小さいと、反射に寄与する金属粒子の数が少なくなり、
保護層4の形成に用いられる保護コート液が浸透してし
まうため、光記録媒体として製品化できない不都合があ
る。また、密度比R/R0 が0.955より大きいと、
反射層3と光吸収層2との界面の荒れが大きくなり、反
射率の低下を招き、実用に適した65%以上の反射率を
達成できず、やはり光記録媒体として製品化できない不
都合がある。
【0011】このような反射層3上に形成された保護層
4を形成する材料としては、例えばエポキシ樹脂,アク
リル樹脂,シリコーン系ハードコード樹脂などが使用可
能である。
【0012】(実施例1)幅0.7μm、深さ0.07
μm、ピッチ1.6μmのスパイラル状のブリグループ
が形成された厚さ1.2mm、外径120mmφ、内径
15mmφのポリカーボネート基板1を射出成形法によ
り成形した。
【0013】光吸収層を形成するための有機色素とし
て、下記一般式(1)に示すビスアゾ化合物のニッケル
キレート化合物0.15gをオクタフルオロペンタノー
ル5gに溶解し、フィルターでろ過した溶液5mlを、
【0014】
【化1】
【0015】上記の基板1の上にスピンコート法により
塗布し、色素膜からなる光吸収層2を形成した。
【0016】このディスクの全面にスパッタリング法に
より、膜厚2000オングストロームのAu膜(最密充
填構造での密度R0 :19.32g/cm3 )を成膜
し、反射層3を形成した。スパッタリングでは、不活性
ガスとしてArガスを用い、表1に示すように50mT
orrのスパッタ圧力に設定した。反射層3の密度比R
/R0 は0.798であった。
【0017】さらに、この反射層3の上に紫外線硬化性
樹脂をスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化さ
せ、厚み10μmの保護層4を形成した。
【0018】こうして得られた光ディスクに、波長78
0nmの半導体レーザを線速1.2m/sec、記録パ
ワー6.0mWで照射し、EFM信号を記録した。そし
て、この光ディスクを、市販のCDプレーヤ(Aure
x XR−V73、再生光の波長λ=780nm)で再
生した。この光ディスクの反射率は表1に示すように6
7.4%であった。表1に、形成した反射膜の密度Rと
密度比R/R0 を示す。密度Rは、次のようにして測定
した。まず、反射膜の単位スポット当りの金重量を蛍光
X線装置により測定した。次いで、反射膜の膜厚を触針
式膜厚測定機により測定して、単位スポットの体積を得
た。単位スポット当りの金重量を単位スポットの体積で
割って密度Rを求めた。
【0019】(実施例2〜8)スパッタ圧力を40〜5
mTorrとした以外は実施例1と同様にして光ディス
クを作製した。反射層の密度R,密度比R/R0 および
反射率の結果をそれぞれ表1に示す。
【0020】(比較例1,2)スパッタ圧力を60mT
orr,3mTorrとした以外は実施例1と同様にし
て光ディスクを作製した。反射層の密度R,密度比R/
0 および反射率の結果をそれぞれ表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】(実施例9〜14)反射層をAg膜(最密
充填構造の密度R0 :10.5g/cm3 )に代え、ス
パッタ圧力を25〜3mTorrとした以外は実施例1
と同様にして光ディスクを作製した。反射層の密度R,
密度比R/R0 および反射率の結果をそれぞれ表2に示
す。
【0023】(比較例3,4)反射層をAg膜(最密充
填構造の密度R0 :10.5g/cm3 )に代え、スパ
ッタ圧力を30mTorr,1mTorrとした以外は
実施例1と同様にして光ディスクを作製した。反射層の
密度R,密度比R/R0 および反射率の結果をそれぞれ
表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】(実施例15〜18)反射層をCu膜(最
密充填構造の密度R0 :8.96g/cm3 )に代え、
スパッタ圧力を13〜2mTorrとした以外は実施例
と同様にして光ディスクを作製した。反射層の密度R,
密度比R/R0 および反射率の結果をそれぞれ表3に示
す。
【0026】(比較例5,6)反射層をCu膜(最密充
填構造の密度R0 :8.96g/cm3 )に代え、スパ
ッタ圧力を15mTorr,1mTorrとした以外は
実施例と同様にして光ディスクを作製した。反射層の密
度R,密度比R/R0 および反射率の結果をそれぞれ表
3に示す。
【0027】
【表3】
【0028】上記実施例1〜18では、スパッタに用い
られる不活性ガスとしてArガスを単独で用いたが、N
e,Kr,Xe等の他の不活性ガスを単独で、あるいは
Arガスを含めて不活性ガスを2種以上混合して用いる
ことも可能である。
【0029】なお、Arと比べ、Kr,Xe等の原子量
の大きな不活性ガスでスパッタした場合には、Arのス
パッタ圧力と比較して、好適条件が低圧力側へシフト
し、Ne等の原子量の小さな不活性ガスでスパッタした
場合には、Arのスパッタ圧力と比較して、好適条件が
高圧力側へシフトする。これは、原子量のより大きい不
活性ガスでスパッタされた金属粒子の運動エネルギーは
より大きくなるためであり、平均自由行程を小さくする
必要(すなわち、色素表面へのダメージを少なくするた
め)から動作圧力を高めにとる必要があると考えられ
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特定密度の金属材料からなる反射層を有しているので、
実用に適した反射率を達成することができる。従って、
本発明に係る光記録媒体は、光記録情報を確実に書き込
みできるライトワンス型の光ディスク等として使用可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】光記録媒体の構造の一例を示す一部を切欠いた
概略斜視図である。
【符号の説明】
1 基板 2 光吸収層 3 反射層 4 保護層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性を有する基板上に少なくとも光吸
    収層および金属からなる反射層がAu、Ag、およびC
    uからなる群から選択される金属で構成され、かつ前記
    反射層の密度Rと前記反射層を構成する前記金属の最密
    充填構造の密度R0との比R/R0の値は、 0.785≦R/R0≦0.955の範囲にあることを
    特徴とする光記録媒体。
JP4254282A 1992-09-24 1992-09-24 光記録媒体 Expired - Lifetime JP2980462B2 (ja)

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