JP2979579B2 - ディーゼル機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

ディーゼル機関の燃料噴射制御装置

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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はディーゼル機関の燃料噴射制御装置の改良に
関する。
(従来の技術) ディーゼル機関の燃焼着火遅れを少なくして円滑な燃
焼を実現するために、燃料噴射を段階的に行う燃料制御
装置がある。
これには例えば実開昭57−25159号公報や実開昭63−1
68272号公報等を始めとして、多くの提案がある。
燃料噴射ノズルのニードルを閉弁付勢する複数のスプ
リングを並列に介装し、ニードルが初期リフトの段階で
は第1のスプリングが働き、初期リフトを過ぎるとこれ
に加えて第2のスプリングを働かせることにより、燃料
噴射圧力に対してニードルを段階的にリフトさせ、少量
の初期噴射燃料が着火した後に大量の主噴射を行い、着
火遅れの少ない、したがって振動や騒音の少ない安定か
つ円滑な燃焼を確保している。
(発明が解決しようとする課題) ところで、このような燃料噴射ノズルには、燃料噴射
ポンプから機関回転に同期して燃料が圧送されるのであ
るが、一般的にはこの燃料送油率は、燃料噴射ポンプを
駆動するカムにより、機関回転との関係から予め決めら
れた所定の特性に設定されている。
このため、燃料噴射ノズルのニードル、ニードルホル
ダ、スプリング等に製作、組付誤差からのバラツキがあ
ったり、あるいは経時変化を生じたりして、初期リフト
期間や主噴射時の燃料圧力等が設定値から変動すると、
せっかくの段階的燃料噴射の特性が不安定になり、設計
された目標値よりも燃費や排気組成が悪化したりする。
しかし、従来これらの対策は考慮されておらず、燃焼
のバラツキに対しては品質管理を徹底化すること等によ
り対応している。もとより、このことも重要ではある
が、より一層高い品質を確保するには、自ずと限界があ
る。
そこで本発明はこのような製作、組立誤差や経時変化
を補償して、常に安定した燃料噴射特性の確保を可能と
したディーゼル機関の燃料噴射制御装置を提供すること
を目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、第1図に示すように、機関と同期回転する
カム軸のカムに駆動され、該カムの回転位相に応じて送
油率を変化させて、燃料を圧送する燃料噴射ポンプと、
この圧送燃料が所定の低圧力以上に高まると開弁設定圧
力が低圧力である第1スプリングに抗して、係止部に当
接するまでニードルが所定の初期リフトをして燃料を噴
射し、圧送燃料の圧力が所定の高圧力以上に高まると開
弁設定圧力が高圧力である第2スプリングに抗してニー
ドルが所定のメインリフトをして燃料を噴射する多段噴
射の燃料噴射ノズルを備えたディーゼル機関の燃料噴射
制御装置において、燃料噴射ポンプのカムの回転位相を
可変とする位相調整手段と、前記噴射ノズルのニードル
のリフト量を検出する手段と、検出したリフト量がこの
ニードルが係止部に当接している前記初期リフト状態相
当のリフト量範囲内であるかどうかを判定する手段と、
検出したリフト量が前記リフト範囲内である期間を計測
する手段と、この計測された期間と初期リフト期間の目
標値とを比較し、ニードルの初期リフト期間が目標値よ
り長いときは送油率を高めるように、目標値より短いと
きは送油率を低めるようにカム位相を制御させて目標値
と一致するように前記位相調整制御手段を進遅させる制
御手段とを備える。
(作用) 燃料噴射ポンプによる燃料の送油率は、カムのリフト
特性(リフト速度)に依存するが、通常は総ての領域で
一定のリフト特性をとるわけではない。
そのため、カムの回転位相を変化させると、送油率も
増減する。
燃料噴射ノズルの初期リフト期間が目標値よりも長い
ときは、送油率を高めることにメインリフト(主噴射)
の開始時期が早まり、短いときは送油率を低くすること
でメインリフト開始時期が遅くなる。
したがって、検出した燃料噴射ノズルの初期リフト期
間を目標値と比較しながら、燃料噴射ポンプのカム位相
を進遅させると、常に所定の燃料噴射特性となるように
補償することができ、燃焼の安定性を向上させられる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。第
1図において、機関と同期回転するカム軸のカムに駆動
され、該カムの回転位相に応じて送油率を変化させて、
燃料を圧送する燃料噴射ポンプ1と、この圧送燃料が所
定の低圧力以上に高まると開弁設定圧力が低圧力である
第1スプリングに抗して、係止部に当接するまでニード
ルが所定の初期リフトをして燃料を噴射し、圧送燃料の
圧力が所定の高圧力以上に高まると開弁設定圧力が高圧
力である第2スプリングに抗してニードルが所定のメイ
ンリフトをして燃料を噴射する多段噴射の燃料噴射ノズ
ル2を備えたディーゼル機関の燃料噴射制御装置におい
て、燃料噴射ポンプのカムの回転位相を可変とする位相
調整手段3と、前記噴射ノズルのニードルのリフト量を
検出する手段4と、検出したリフト量がこのニードルが
係止部に当接している前記初期リフト状態相当のリフト
量範囲内であるかどうかを判定する手段7と、検出した
リフト量が前記リフト範囲内である期間を計測する手段
5と、この計測された期間と初期リフト期間の目標値と
を比較し、ニードルの初期リフト期間が目標値より長い
ときは送油率を高めるように、目標値より短いときは送
油率を低めるようにカム位相を制御させて目標値と一致
するように前記位相調整制御手段3を進遅させる制御手
段6とを本発明は備えている。第2図に燃料噴射ポンプ
10の一例を示すが、これはいわゆる列型の燃料噴射ポン
プ(特開昭61−218769号公報参照)であり、カム11の回
転によりプランジャ12が上下し、加圧室13の燃料を燃料
弁14を介して、燃料噴射ノズル20に圧送する。
プランジャ12の周囲には制御スリーブ15が装着され、
このスリーブ15の位置により燃料圧送の開始時期が決ま
る。スリーブ15は燃料が送り込まれる燃料室16と加圧室
13との間を連通するプランジャ12に設けた通路17の燃料
室側への開口部分を開閉し、プランジャ12が上昇する過
程で、スリーブ15の下端により通路17の開口が閉じられ
ると、燃料室16との連通が遮断され、加圧室13の圧力が
高まり始める。
また、プランジャ12の上昇により、通路17から分岐す
るポート17aがスリーブ15の途中に設けた通口15aに連通
すると、加圧室13が再び燃料室16と連通して、燃料の圧
送が終了する。
そして位置制御機構18によりスリーブ15の位置を上下
させることにより、燃料の圧送開始時期を進めたり、遅
らせたりすることができる。
また、分岐ポート17aはプランジャ周囲に傾斜溝とし
て開口しているので、プランジャ12の軸線まわりの回転
位置を回転制御機構19によって変化させることにより、
通口15aに対する連通時期が変化し、燃料の圧送終了時
期、即ち燃料噴射量を変化させることができる。
次に第3図に燃料噴射ノズル20の一例を示すが(特願
平1−190460号明細書参照)、ノズルホルダ21の内部に
はニードル22が配置され、このニードル22は第1及び第
2のスプリング23、24によって、シート部25に着座す
る。
燃料圧力室27に導入される燃料噴射ポンプ10からの燃
料圧力により、ニードル22にかかる圧送燃料の圧力が所
定の低圧力以上に高まると、プッシュロッド26を介して
第1のスプリング23を圧縮しながら、ニードル22はプッ
シュロッド26のT字部26Aが係止部40に当接するまで上
方にリフトする。
これが初期噴射、つまり初期リフトであり、圧送燃料
の圧力が第2のスプリング24の開弁設定圧力である高圧
力を越えるまではこの状態を維持する。次いでスプリン
グシート28を介して第2のスプリング24を圧縮しなが
ら、ニードル22が大きくリフトし、大量の燃料を供給す
る主噴射が始まる。
このようにして、初期リフト(初期噴射)期間に少量
の燃料を噴射し、次いでメインリフト(主噴射)期間に
大量の燃料を噴射するという、段階的な燃料噴射が行な
われるのである。
ニードル22の実際のリフト量を測定するために、ノズ
ルホルダ21の上部にはニードルリフトセンサ29が取付け
られる。このリフトセンサ29としては例えば磁歪型セン
サ等を用い、測定部の高周波コイルによる磁界内に、ニ
ードル22と連動する磁性体からなるプッシュロッド26が
近付いてきたときに、磁性体の内部に発生する渦電流ま
たは導磁率変化に応じて生じる、高周波コイルのインダ
クタンスの変化から、ニードル22のリフト量を検出す
る。
次に第4図(A)(B)には、前記燃料噴射ポンプ10
のカム位相を進角、遅角させる位相調整機構30の一例
(特開昭58−48719号公報参照)を示す。
これは燃料噴射ポンプ10のポンプ軸(カム軸)10a
と、機関回転が伝達される回転体31との連結部分に介装
され、機関回転のポンプ軸10aに対する伝達位相を可変
的に調整する。
ポンプ軸10aに同軸結合される回転盤33の軸部32に
は、これと回転自由に回転体31が支持される。
そして、回転体31から回転盤33に伝達される回転に必
要に応じて位相差を付与するため、回転盤33と回転体31
とを回転(円周)方向に相対変位可能に連結する機構と
して、まず回転盤33にはその回転中心から等距離位置に
一対の円形穴33aが明けられ、ここに第1の偏心カム35
が挿入される。また、この偏心カム35に設けた円形穴35
aには第2の偏心カム36が挿入される。
第2の偏心カム36の偏心ピン36bは、前記回転体31に
側面から貫入し、また、第1の偏心カム35の偏心ピン35
bは、シリンダ37に収装したピストン37aに連結する。
シリンダ37は軸部32の放射方向に回転盤33に一体に取
付けられ、その油室37bには、軸部32の内周通路32aを介
して供給される圧油が導かれる。ピストン37aはこの供
給圧力と、リターンスプリング37cとがバランスする位
置へと移動する。
したがって、ピストン37aの位置に応じて偏心ピン35b
により第1の偏心カム35が回動し、これにより第2の偏
心カム36が回転盤33に対して円周方向に変位し、その偏
心ピン36bを介して連結する回転体31と回転盤33との回
転方向の位相を変化させる。
これにより、機関回転に対して、燃料噴射ポンプ10の
ポンプ軸10a、つまりカム11の回転位相が変化し、燃料
の送油率が変わる。
シリンダ37の油室37bへ導かれるオイルポンプ39から
の油圧は、制御弁38の開度に応じて変化し、制御弁開度
が増加すると油圧は低下する。
そして本発明では、燃料噴射ノズル20の初期リフト期
間を、予め設定された目標値と一致させるように、燃料
噴射ポンプ10のカム11の回転位相を制御することに要点
があり、これは第5図に示すコントローラ50によって制
御される。
燃料噴射ノズル20の初期リフト期間を目標値に正しく
設定することにより、着火遅れのない、安定した燃焼が
実現するが、初期リフト期間が長くなったり、逆に短か
ったりすると、それだけ燃焼が不安定となり、燃費や排
気組成も悪化する。
初期リフト期間の変動を補正するため、この発明で
は、燃料噴射ポンプ10からの燃料の送油率を変化させ、
初期リフト期間が目標値よりも長いときは送油率を高
め、短いときは送油率を低くすることにより、初期リフ
ト期間を所定値に収束させるようになっている。
そこで、燃料噴射ポンプ10の送油率を調整するため、
コントローラ50により位相制御機構30を介してカム11の
回転位相を制御する。
コントローラ50は演算部分のCPU、記憶部分のROM,RA
M、入出力部分のI/Oからなるマイコン等で構成される。
コントローラ50には機関回転数センサ51、アクセル開
度センサ52、ニードルリフトセンサ29等からの検出信号
が入力し、これらに基づいて、燃料噴射時期、燃料噴射
量、カム位相を適正に制御するように、それぞれ前記ス
リーブ15の位置制御機構18、プランジャ12の回転制御機
構19、カム位相調整機構30(制御弁38)に出力する。
ここでコントローラ50における制御動作を第6図のフ
ローチャートを参照しながら説明する。
まずステップ510で機関回転数Ne、アクセル開度Acc、
ニードルリフト量Vnを読込み、次いで基本燃料噴射量
Q、基本燃料噴射時期IT、基本カム位相DQ、基本カウン
タ値Coをテーブルルックアップにより求める(ステップ
520)。
基本燃料噴射量Qは第7図に示すように、機関回転数
Neとアクセル開度Accとに基づいて、また基本燃料噴射
時期ITは第8図のように、同じく回転数Neとアクセル開
度Accに基づいて、最適な特性に予め決めてある。
基本カム位相DQは、機関回転数Neとアクセル開度Acc
に基づいて第9図の特性に設定してあるが、これは燃料
の送油率(噴射率)を制御するもので、第11図にも示す
ように、燃料噴射ポンプ10のカム11の位相によってカム
速度(リフト速度)が異なるため、このカム位相を変え
ることにより燃料送油率を変化させることができる。
燃料噴射ポンプ10からの燃料圧送期間(スリーブ15に
より加圧室13と燃料室16の連通が遮断されてから、連通
が再開するまでの期間)が同じでも、カム位相を進角さ
せればカム速度の速い領域を利用できるので送油率は高
まり、逆に遅角させれば送油率が低くなる。
基本的な燃料送油率は、アクセル開度Accが小さいと
きほど大きくなるように設定してあり、したがって低ア
クセル開度域でカム位相の進角値を大きくしている。
次に燃料噴射ノズル20の初期リフト期間を設定したの
が、基本カウンタ設定値Coであって、これはニードル22
が初期リフト(プレリフト)する期間に相当するもの
で、やはり回転数Neとアクセル開度Accに基づいて、第1
0図に示すように予め決めてある。
基本的にはアクセル開度Accが小さい領域で初期リフ
ト期間が長くなるように設定され、アクセル大開度域で
は初期リフト期間を短くして、低負荷での燃焼安定性
と、高負荷での高出力化を達成する。
このような各基本値をテーブルルックアップにより読
込んだら、次にステップ530において、ニードルリフト
センサ29の出力値Vnが、初期リフト(プレリフト)期間
中を表す所定の範囲、つまりVL1とVL2の間にあるかどう
かを判断する。
これは第12図(A)にも示すように、ニードル22が第
1のスプリング23を圧縮してから第2のスプリング24の
圧縮を開始するまでの、初期リフト量に相当する値で、
ニードル22のリフト量がこの範囲にあるとき、初期リフ
ト期間であることが判断される。
なお、第12図(B)は運転条件によってはニードル22
のリフト特性が、このようにプレリフトのみで終わるこ
ともあるので、このような場合には、VnがVL1よりも大
きくなっている期間を判定する。
ニードルリフトがVL1≦Vn<VL2の間、カウンタの計数
を継続し(ステップ540)、VnがVL2よりも大きくなった
ら計数を終了して、前記したカウンタ設定値Coとこのカ
ウント値Cとの差異を求めることにより、初期リフト期
間が目標値と一致するかどうかをみる。
つまり、ステップ550でΔC=Co−Cとして補正値を
演算したら、ステップ560において、テーブルルックア
ップによりこの補正値ΔCに基づいて、カム位相補正量
ΔDQを算出する。
第13図はカム位相補正特性を示すもので、ΔC=0な
らば、初期リフトが設定された目標値と一致しているの
で、カム位相補正量はゼロ、つまり基本カム位相DQに対
しての補正量はゼロとなるが、そうでないときは、第13
図にしたがってΔCの値から、カム位相補正量ΔDQを求
める。
初期リフト期間が目標値よりも長いときは、ΔCはマ
イナスとなり、ΔDQは正の値となり、また、初期リフト
期間が短いときは、ΔDQは負の値となる。
したがってステップ570にあるように、カム位相DQ=D
Q+ΔDQは、初期リフト期間が目標値よりも長いとき
は、基本カム位相DQから進角される補正が行なわれ、短
いときは遅角される補正となる。
前述した第11図にも示すとおり、カム位相を進角させ
ると、カム速度の速い領域での燃料圧送により燃料送油
率が高まり、遅角すると逆に燃料送油率は低くなる。
したがって、初期リフト期間が長くてメインリフトの
開始が遅いときは、カム位相を進角させることにより、
燃料送油率を高めて、単位時間当たりの燃料の圧送量を
増加し、ニードル22のメインリフト(主噴射)への移行
を早めることができる。
逆に初期リフト期間が短くてメインリフトの開始が早
すぎるときは、カム位相が遅角側に補正されることで、
燃料送油率を下げて燃料の圧送量を減らし、主噴射の開
始を目標値まで遅らせることができる。
このようにして、実際の初期リフト期間を測定しなが
ら、これが運転状態によって決まる目標期間と一致する
ように、カム位相を制御することにより補正するので、
仮に燃料噴射ノズル20の製作、組立誤差等があったり、
あるいは経時変化等により初期リフト期間が変動して
も、常に適正な初期リフト噴射を行うことができるので
ある。
なお、ステップ570では、このカム位相DQと共に、既
に算出した基本噴射量Q、基本噴射時期ITをメモリの所
定のアドレスに格納して、一連の制御ルーチンを完了す
る。
もちろん、この制御動作は機関回転に同期して繰り返
し行なわれ、その都度新しいデータに更新されていくの
であり、これに基づいて、コントローラ50は前記したス
リーブ15の位置制御機構18、プランジャ12の回転制御機
構19並びにカム位相調整機構30の作動を制御する。
なお、ニードルリフトセンサ29の出力から実際の燃料
噴射時期が検出できるので、これに基づいて位置調整機
構18をフィードバック制御することにより、燃料の噴射
時期を正しく目標値と一致させることも可能となる。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、燃料噴射ノズルの初期
リフト期間の変動を、燃料噴射ポンプのカムの回転位相
を調整して燃料送油率を変えることにより、常に目標値
と一致するように補償することができるので、燃料噴射
ノズルの製作、組立誤差や経時変化があっても、適正な
初期リフト期間による初期噴射を行うことができ、着火
遅れのない安定した燃焼により燃費や排気組成等を良好
に維持することを可能とする。
さらに、燃料性状や燃料温度、アングライヒカットの
ばらつき等により、噴射ノズル内の残圧がばらついてし
まうため、結果として初期噴射率のバラツキが生じてし
まい、エンジン間の性能ばらつきが大きくなることを防
止できるという効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成図、第2図は本発明の実施例を示
す燃料噴射ポンプの断面図、第3図は燃料噴射ノズルの
断面図、第4図(A),(B)はカム位相調整機構の要
部断面図と正面図、第5図はコントローラのブロック
図、第6図は同じく制御動作のフローチャート、第7図
〜第10図はそれぞれ基本燃料噴射量、基本燃料噴射時
期、基本カム位相、基本カウンタ設定値の制御特性図、
第11図はカムリフト特性図、第12図(A),(B)はニ
ードルリフト特性図、第13図はカム位相補正値の制御特
性図である。 10……燃料噴射ポンプ、18……スリーブ位置制御機構、
19……プランジャ回転制御機構、20……燃料噴射ノズ
ル、22……ニードル、23,24……スプリング、30……カ
ム位相制御機構、50……コントローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 1/02 F02D 41/38 F02D 41/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関と同期回転するカム軸のカムに駆動さ
    れ、該カムの回転位相に応じて送油率を変化させて、燃
    料を圧送する燃料噴射ポンプと、 この圧送燃料が所定の低圧力以上に高まると開弁設定圧
    力が低圧力である第1スプリングに抗して、係止部に当
    接するまでニードルが所定の初期リフトをして燃料を噴
    射し、圧送燃料の圧力が所定の高圧力以上に高まると開
    弁設定圧力が高圧力である第2スプリングに抗してニー
    ドルが所定のメインリフトをして燃料を噴射する多段噴
    射の燃料噴射ノズルを備えたディーゼル機関の燃料噴射
    制御装置において、 燃料噴射ポンプのカムの回転位相を可変とする位相調整
    手段と、 前記噴射ノズルのニードルのリフト量を検出する手段
    と、 検出したリフト量がこのニードルが係止部に当接してい
    る前記初期リフト状態相当のリフト量範囲内であるかど
    うかを判定する手段と、 検出したリフト量が前記リフト範囲内である期間を計測
    する手段と、 この計測された期間と初期リフト期間の目標値とを比較
    し、 ニードルの初期リフト期間が目標値より長いときは送油
    率を高めるように、目標値より短いときは送油率を低め
    るようにカム位相を制御させて目標値と一致するように
    前記位相調整制御手段を進遅させる制御手段とを備えた
    ことを特徴とするディーゼル機関の燃料噴射制御装置。
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