JP3925108B2 - ディーゼルエンジンの燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置に関し、特に、筒内圧力変化に応じた噴射率の制御によって燃焼性を改善する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置としては、例えば、特開平11−173201号公報に開示される技術が知られている。この従来技術では、筒内圧力よりパイロット噴射の熱発生率を求め、パイロット噴射時期および噴射量を制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来技術のようにパイロット噴射の制御では、急激な燃焼を抑制するには限界があった。
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、パイロット噴射とは異なり、燃料噴射を開始してから終了するまでの間で噴射率を可変に制御することにより、急激な燃焼を抑制して緩やかな燃焼圧力変化を実現できるようにし、以って燃焼騒音を効果的に低減できるようにしたディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る発明は、
エンジンの燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射手段と、
エンジンの筒内圧力を検出する筒内圧力検出手段と、
前記筒内圧力検出値に基づいて、筒内圧力変化率を演算する筒内圧力変化率演算手段と、
前記筒内圧力変化率が大きいときほど前記燃料噴射手段の噴射率を燃料噴射期間中の後期に比較して初期を小さくし、かつ、燃料の噴射時期を遅角させて燃料噴射期間中期の噴射率が増大する時期を圧縮上死点後に設定する噴射率制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0005】
請求項1に係る発明によると、
筒内圧力変化率に応じて燃料噴射率を制御することで、燃焼開始時に筒内圧力が急増することを抑制できるため、燃焼変動の少ない運転を行うことができ、燃焼騒音を低減できる。
【0006】
また、燃料噴射期間中の初期の噴射率を小さくすることに加えて燃料噴射時期を遅角させて燃料噴射期間中期の噴射率が増大する時期を圧縮上死点後に設定することで、燃焼騒音を更に低減できる。すなわち、燃料噴射期間中の中期に噴射率が増加することに伴って燃焼開始後の筒内圧力も増加するが、筒内圧力変化率に応じて燃料噴射期間を遅角させ、燃料噴射期間中期の噴射率が増加する時期を圧縮上死点後に設定することによって燃焼開始後に筒内圧力が急増することを抑制できるため、燃焼騒音を更に低減できる。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、
前記噴射率制御手段は、前記筒内圧力変化率が大きいほど、前記燃料噴射期間中に大きな分割回数で分割して燃料を噴射し、各噴射毎の噴射時間のうち、後の噴射の噴射量を大きくすることを特徴とする。
請求項2に係る発明によると、
筒内圧力変化率が大きいほど、分割噴射における分割回数を大きくすることで平均的に噴射率が低減され、また、後の噴射における噴射量を大きくすることで、初期の噴射率がより低減された噴射率特性となり、燃焼変動の小さい運転を行うことができる。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、
前記燃料噴射手段は、リフトによって燃料を噴射する針弁と、指令電圧が印加される間前記針弁をリフトさせるソレノイドとを備えた燃料噴射弁で構成され、
前記噴射率制御手段は、燃料噴射期間中に指令電圧を印加する回数で前記噴射回数を制御し、複数回に分割して印加される指令電圧の各印加毎の印加時間で噴射時間を制御することを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明によると、
ソレノイドで針弁をオン、オフ的にリフト制御する燃料噴射弁を用いたときに、指令電圧を印加する回数で分割回数と各回の噴射時間を制御することによって、擬似的に初期の噴射率を低減することができる。
【0010】
また、請求項4に係る発明は、
前記燃料噴射手段は、リフト量が大きくなるほど大きな噴射率で燃料を噴射する針弁と、印加される指令電圧が大きいほど前記針弁のリフト量を大きくする圧電素子を備えた燃料噴射弁で構成されることを特徴とする。
請求項4に係る発明によると、
圧電素子により針弁のリフト量を制御する燃料噴射弁を用いることで、噴射率をリフト量に応じて任意に制御できる。
【0011】
また、請求項5に係る発明は、
前記噴射率制御手段は、前記筒内圧力変化率が所定値を超えると、前記噴射率を燃料噴射期間中の後期に比較して初期を小さくすることを特徴とする。
請求項5に係る発明によると、
筒内圧力変化率が大きいときに初期の噴射率を小さくした噴射率特性とすることで、筒内圧力変化率が減少し、燃焼変動の小さい運転を行うことができる。
また、請求項6に係る発明は、
燃料噴射圧力がコモンレール内の燃料圧力の調整によって調整可能であり、前記噴射率制御手段は、噴射率の制御を燃料噴射圧力の調整も併用して行うことを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明によると、
噴射率制御を、燃料噴射圧力の調整を併用して行うことにより、より好ましい噴射率に制御することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態の全体図を示す。
燃料は、燃料タンクから吸入通路を介して燃料供給ポンプに導入され、吐出通路を経てコモンレール51に昇圧された状態で蓄えられる。コモンレール51内の高圧燃料は、供給通路52を経由して各気筒の燃料噴射弁1(1’)に供給され、該燃料噴射弁1(1’)先端に設けられた複数の噴孔からエンジン50の燃焼室内に噴射される。また、各気筒に、筒内圧力を検出する筒内圧センサ53が配設されている。
【0014】
コントロールユニット54には、筒内圧力、エンジン回転速度、クランク角、アクセル開度、水温、EGR率及び過給圧をそれぞれ検出するセンサから、各検出信号が入力される。そして、コントロールユニット54には、アクセル開度、エンジン回転速度等に基づいて、コモンレール内燃料圧力、燃料噴射量、燃料噴射率、燃料噴射回数、燃料噴射時期の目標値を検索し、これらの燃料噴射量、燃料噴射時期の目標値となるように、燃料噴射弁の制御開閉時期を設定すると共に、コモンレール51内の燃料圧力が目標値となるように制御する。
【0015】
次に、燃料噴射弁の具体的な構成を図2、図3に基づいて説明する。
図2において、燃料噴射弁1は、ノズルホルダ2、ノズルボディ3及び噴射弁駆動部4から構成されており、リテーニングナット5により、ノズルホルダ2とノズルボディ3が一体化されている。ノズルボディ3内には、針弁摺動孔6及び燃料溜まり室7が形成され、先端には、燃料溜まり室7に連通するノズル孔8が形成されている。針弁摺動孔6には、針弁9の大径部10が摺動自由に嵌合される。この針弁9の大径部10には、連結部11が形成されると共に、下方先端部には、小径部12及び弁体部13が一体形成されている。
【0016】
そして、この弁体部13によって、シート部Xが開閉され、ノズル孔8からの燃料噴射がオン・オフされる。針弁9の連結部11の先端にはプッシュロッド14が当接し、さらにバネ16により、閉弁方向に付勢される。また、ピン17は、ノズルボディ3とノズルホルダ2の位置決めを行う。前記プッシュロッド14は、ノズルホルダ2に形成されたシリンダ15内に摺動自由に嵌合されている。ノズルホルダ2の上部には、針弁9及びプッシュロッド14を駆動する噴射弁駆動部4が配設され、噴射弁駆動部4内には、電磁弁(ソレノイド)22が配設され、コネクタ部23を介して制御電流が供給される。電磁弁22は、通電状態に応じて弁体22aが変位し、プッシュロッド14の背圧室38を燃料出口24側の低圧室20と連通する連通路39を開閉する。これにより、プッシュロッド14の背圧室38の圧力が解放される。ノズルホルダ2には高圧燃料の燃料供給通路19が形成され、その一端がノズルホルダ2のインレット18に接続し、他端が前記燃料溜まり室7に連通すると共に、前記背圧室38にも連通する。前記コモンレール26の高圧燃料は、前記インレット19、燃料供給通路19を介して燃料溜まり室7、背圧室38に供給される。なお、燃料噴射弁18内のリーク燃料は、燃料出口24より、燃料タンク内に戻される。通常、針弁9は、背圧室38の圧力を受けるプッシュロッド14により閉方向に付勢されているが、電磁弁22への通電を開始すると、連通路39が開かれて背圧室38の圧力が低下し、プッシュロッド14は背部からの押圧力が減るため、燃料溜まり室7に付加されている燃料圧力により、針弁9がリフトして開弁し、燃料が噴射される。電磁弁22への通電を停止すると、弁体22aが連通路39を閉じ、背圧室38の圧力が上昇し、このときプッシュロッド14を押し下げる方向の受圧面積が大きいために、バネ16に抗して針弁9が押し下げられて閉弁し、燃料の噴射が停止する。したがって、電磁弁22への通電間隔、時期を制御することにより、燃料噴射量、噴射時期を自由に制御でき、1サイクルの通電回数を制御することにより、複数回の噴射が可能である。そして、電磁弁22のオン・オフを短い周期で繰り返して噴射回数を増やしつつ各回の噴射量を減少することにより、擬似的に噴射率を低くすることができ、逆に電磁弁22のオン・オフ周期を長くして噴射回数を減らしつつ各回の噴射量を増大することにより、擬似的に噴射率を高くすることができる。
【0017】
次に、図3において、他の燃料噴射弁1’の構成を示す。
図2の燃料噴射弁1では、噴射弁駆動部4内には、電磁弁22が配設されているが、図3では、噴射弁駆動部4内には、圧電素子26が積層して配設されており、コネクタ部23を介して電力が供給される。圧電素子26は通電電圧値に応じて伸縮し、この圧電素子26にはプッシャー27が当接し、プッシャー27はプッシュロッド14を押圧し、通電電圧の減少により圧電素子26が収縮するときにリターンスプリング21により引き上げられる。なお、噴射弁駆動部4はロックナット25により、ノズルホルダ2に結合される。なお、燃料噴射弁1内のリーク燃料は燃料出口24より、燃料タンク内に戻される。通常、針弁9はプッシュロッド14及びプッシャー27により閉方向に付勢されているが、この状態から圧電素子26への通電を制御することにより、そのリフト量が制御される。つまり、圧電素子26への通電電圧を減少すると圧電素子26が収縮し、プッシャー27がリターンスプリング21により戻され、プッシュロッド14は背部からの押力が減るため、燃料溜まり室7に付加されている燃料圧力により針弁9がリフトして開弁し、燃料が噴射される。このときの針弁9の最大リフト量は、圧電素子26に対する印加電圧値により変化し、電圧値を減少させるほどリフト量は大きくなる。圧電素子26に印加する電圧を大きくすると圧電素子26の伸び量が大きくなり、プッシャー27、プッシュロッド14を介して押圧される針弁9が閉弁し、燃料の噴射が停止する。したがって、圧電素子26への印加電圧値、時期を制御することにより、燃料噴射量、噴射時期を自由に制御でき、1サイクルの通電回数を複数にすることができる。
【0018】
このように、印加電圧値により針弁リフト量を制御することができるが、繰り返し電圧をかけることで図2の燃料噴射弁と同様乃至より高い噴射率の自由度で制御を行うことができる。
図4に示すフローチャートは、図2に示した燃料噴射弁1を用いた場合の、コントロールユニット54で実行する噴射制御を示す。このフローは、エンジン回転に同期して繰り返される。
【0019】
ステップ1では、各種エンジン運転条件として、エンジン回転速度Ne、エンジン負荷Q、冷却水温Twを読み込む。
ステップ2では、これらに基づいて判断した運転状態に応じた燃料の基本噴射量、基本噴射時期、基本コモンレール圧を算出する。
ステップ3では、筒内圧力センサにより検出された筒内圧力p及びクランク角センサからのクランク角θを読み込む。
【0020】
ステップ4では、前記筒内圧力p及びクランク角θから、筒内圧力変化率dp/dθを算出する。
ステップ5では、筒内圧力変化率dp/dθと所定の最大筒内圧力変化率dpmaxとの大小を比較し、筒内圧力変化率dp/dθがdpmaxより小さいときはそのままこの制御を終了し、dpmax以上のときは、ステップ6へ進んで、メイン噴射を分割する分割噴射を行う。
【0021】
ステップ7では、再度筒内圧力変化率dp/dθと所定の最大筒内圧力変化率dpmaxとの大小を比較し、筒内圧力変化率dp/dθがdpmaxより小さいときはそのままこの制御を終了し、dpmax以上のときは、ステップ8へ進んで、噴射開始時期を所定量遅角補正して設定する。
ステップ9では、前記遅角補正された噴射開始時期が遅角限界か否かを判定し、遅角限界と判断したときは、そのまま制御を終了する。
【0022】
これに対して、噴射開始時期が遅角限界未満のときは、ステップ8に戻って再度噴射開始時期を遅角補正する。遅角補正回数については、遅角限界に応じた回数を設定しておき、噴射開始時期が遅角限界に達した場合は、筒内圧力変化率dp/dθに関わらず、制御を終了する。
図5に示すフローチャートは、図3に示した燃料噴射弁を用いた場合に、コントロールユニットで実行される噴射制御内容について示しており、図4の第1実施形態と相違するのは、ステップ25で筒内圧力変化率dp/dθが最大筒内圧力変化率dpmax以上と判定されたときに、ステップ26で初期噴射率を減少する点だけである。すなわち、第1実施形態では分割噴射によって擬似的に噴射率を減少させたのに対し、第2実施形態では圧電素子26への印加電圧の制御によって所望の初期噴射率に減少して設定する。
【0023】
以上第1、第2実施形態で示したように、筒内圧力変化率dp/dθに応じて燃料噴射パターンを制御することで、急激な圧力変化を抑制し、燃焼騒音を低減できる。従来のパイロット噴射制御でも燃焼騒音低減効果は得られるが、本発明とパイロット噴射制御とを併用することで、さらに効果を高めることができる。該パイロット噴射制御を併用する場合は、パイロット噴射に続いて、本発明に係る制御を行う。
【0024】
また、筒内圧力変化率算出手段として、振動計やイオンセンサなどを用い、筒内の燃焼状態の検出値を圧力変化に換算してdp/dθとすることも可能である。
次に、前記第1、第2実施形態の具体的な噴射パターンと、その効果について説明する。
【0025】
図6に、通常の運転で得られる筒内圧力波形及び圧力変化率の例を示す。通常の燃料噴射(本例ではメイン噴射のみ)を行うと、図中矢印で示した時期から燃焼が開始し、着火遅れ期間中に予混合状態となった混合気が急速に燃焼する。その結果、急激に筒内圧力が上昇し、圧力変化率dp/dθが大きくなる。そこで、本発明では、圧力変化率dp/dθが、図中に示した最大筒内圧力変化率dpmax以下となるように噴射制御を行う。最大筒内圧力変化率dpmaxは、運転条件により異なり、過給圧、要求圧力に応じて設定する。
【0026】
図7に具体的な制御例を示す。(a)では、メイン噴射を分割化したものを示し、複数回噴射により擬似的に燃料噴射初期の噴射率を低減するものである。(b)では、(a)の例に対して、噴射開始時期を遅角させた場合の例であり、(a)より急激な燃焼に対する抑制効果が高い。(c)では、図3に示した燃料噴射弁のように、噴射率を可変に制御可能な場合の制御例を示しており、燃料噴射初期の噴射率を示しているおり、燃料噴射初期の噴射率を低減している。(d)は、(c)の例に対して噴射開始時期を遅角させた場合の例である。また、図2に示した燃料噴射弁を用いた場合でも、レール圧を可変的に制御可能な場合は、(e)に示したように、いわゆるブーツ型噴射が可能となり、初期噴射率を下げることが可能になる。レール圧の制御を行い、図中矢印で示した期間を制御することで、初期噴射率の制御が可能となる。
【0027】
図8では、実際に本発明の噴射制御を行った際の筒内圧力経過、圧力変化率の例を示す。点線が制御を行わないとき、実線が制御を行ったときの波形であり、噴射パターンは、図7(a)の噴射回数を増加した場合に相当する。グラフから明らかなとおり、本発明の制御を行ったことで急激な燃焼を抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の全体構成を示す図
【図2】第1実施形態に用いる燃料噴射弁の内部構造を示す断面図
【図3】第2実施形態に用いる燃料噴射弁の内部構造を示す断面図
【図4】第1実施形態の燃料噴射制御ルーチンのフローチャート
【図5】第2実施形態の燃料噴射制御ルーチンのフローチャート
【図6】通常運転時の筒内圧力と筒内圧力変化率の特性を示す図
【図7】本発明の第1、第2実施形態の各種状態の変化を示す図
【図8】第1実施形態の筒内圧力と筒内圧力変化率の特性を非制御時と比較して示した図
【符号の説明】
1,1’ 燃料噴射弁
9 針弁
22 電磁弁
26 圧電素子
50 エンジン
51 コモンレール
53 スワールコントロールバルブ
54 コントロールユニット

Claims (6)

  1. エンジンの燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射手段と、
    エンジンの筒内圧力を検出する筒内圧力検出手段と、
    前記筒内圧力検出値に基づいて、筒内圧力変化率を演算する筒内圧力変化率演算手段と、
    前記筒内圧力変化率が大きいときほど前記燃料噴射手段の噴射率を燃料噴射期間中の後期に比較して初期を小さくし、かつ、燃料の噴射時期を遅角させて燃料噴射期間中期の噴射率が増大する時期を圧縮上死点後に設定する噴射率制御手段と、
    を備えることを特徴とするディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  2. 前記噴射率制御手段は、前記筒内圧力変化率が大きいほど、前記燃料噴射期間中に大きな分割回数で分割して燃料を噴射し、各噴射毎の噴射時間のうち、後の噴射の噴射量を大きくすることを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  3. 前記燃料噴射手段は、リフトによって燃料を噴射する針弁と、指令電圧が印加される間前記針弁をリフトさせるソレノイドとを備えた燃料噴射弁で構成され、
    前記噴射率制御手段は、燃料噴射期間中に指令電圧を印加する回数で前記噴射回数を制御し、複数回に分割して印加される指令電圧の各印加毎の印加時間で前記噴射時間を制御することを特徴とする請求項2に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  4. 前記燃料噴射手段は、リフト量が大きくなるほど大きな噴射率で燃料を噴射する針弁と、印加される指令電圧が大きいほど前記針弁のリフト量を大きくする圧電素子を備えた燃料噴射弁で構成されることを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  5. 前記噴射率制御手段は、前記筒内圧力変化率が所定値を超えると、前記噴射率を燃料噴射期間中の後期に比較して初期を小さくすることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  6. 燃料噴射圧力がコモンレール内の燃料圧力の調整によって調整可能であり、前記噴射率制御手段は、噴射率の制御を燃料噴射圧力の調整も併用して行うことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
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